人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【赤】 月桂樹の花 ニコロ

カンターミネ! 今日がお前の命日だ!
2023/09/20(Wed) 21:00:00
ニコロは、ごめんな、と笑った
(c1) 2023/09/20(Wed) 21:16:13

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

摘発を目前にした夜。
『改装中』のモーテル、扉の向こうから歌が漏れ聞こえる。
歌っているのはここの主だろう、
子供達に歌うのと同じ声で歌っている。

「仕事」の為に起きているのか、
「誰か」を待っているのか、
ともあれ女はそこから動かず、過ごしている。
(-8) 2023/09/20(Wed) 21:38:28

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 無敵の リヴィオ

ニコロが摘発されて、そう程なくして。
貴方の元に、小包が届いた。

ニコロから、貴方へ密かな贈り物。
月桂樹の葉がモチーフにあしらわれたブローチと
その裏に嵌め込まれたメモが1枚。

『アリーチェ、テオドロは無関係。
別の摘発チームはそれ以外の誰か。
警部は恐らくシロ。』

貴方へ伝える最後の情報
(-13) 2023/09/20(Wed) 22:04:56

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 無敵の リヴィオ

貴方は知っているだろうか。
指にはそれぞれ意味合いがあると言われ
そこに施されるネイルもその意味を持つということ。

右手の薬指は『心の平穏を保つ』
不安や心配事があるときにつけるものだ。

「俺もそのくらいの覚悟はしてるさ。
反発が多い法案だ。それに理不尽でもある。
それでも俺は選んだ。」

「だから、落ちる先は何処まででも一緒だし。
破滅しても、石を投げられても、覚悟はあるつもりだ。
破滅願望があろうがなかろうが、変わらねえんだよ。」

触れた手で、軽く貴方の手を掴んだ。

(秘話重ね失礼します。こちらは前の返信です)
(-14) 2023/09/20(Wed) 22:07:24

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「つれないなぁ。
お前くらいしか頼めねぇんだよ。」

貴方の言い草に笑いながらも、続ける。

「署内の誰かが、別で動いて警察官をしょっ引いてる。
内部のの奴らは信用が出来ない。だから。
外部の人間で事情を知っていて
比較的マシな判断が出来るだろうお前のがマシだろ。」

そこまでを、この男は考えていた。

「っておい。いや、嬉しいけどさあ。
どういう話したのかくそ気になるな。」

噴き出しそうになった。
聞かなくていいって言ったじゃん!!!!
(-17) 2023/09/20(Wed) 22:17:30

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

そんな貴女の下へ、来訪者があるだろう。
足音を殺しもせず普段通りの様相で。

「よう、先生いるかい?」

なんて声を掛ける。
気の良いおまわりさんだ。

『改装中』のモーテルに貴方が居るなんて
この男は知っていただろうか……?
(-19) 2023/09/20(Wed) 22:19:53

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「――おや。」

それは、声だけは意外そうに。
しかし落ち着いた様子で、あなたの来訪を受ける。

「開いてるよ。どうぞお入りください、おまわりさん?」

へらへらした声。モーテルの木製の扉を開けば、
受付のカウンターの向こうに座っている主が見える。
可愛らしいテディベアを抱いて、
その両手をぴこぴこ動かして手招きだ。

テディベアはどこにでもある代物だ。
もしかしたら、警察署にも置いてあるかもしれない。
子供達がおまわりさんに感謝のしるしとして渡したりして。
(-20) 2023/09/20(Wed) 22:25:34

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「急に押しかけて悪いね。
今ちょっと時間を貰っても良いかい?」

テディベアを動かす貴方に手を振り返す。
こんなところまで来る以外は、いつも通り。
世間話をするくらいの気軽さで。

中に入っても?と伺う素振りを見せる。
(-21) 2023/09/20(Wed) 22:29:33

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「いいとも。珍しい時間に珍しいお客様だ。
 つっても、缶コーヒーとエナジードリンクしか
 出せないけどな!さあご用件は?」

テディベアの手招きは続く。おいでおいで。
いつも外で会うのと同じ先生の顔だ。
(-22) 2023/09/20(Wed) 22:32:41

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「ああ、そこはお構いなく。
急に押しかけたのはこっちだからな。」

それじゃあ、と中へ入って見回して。
貴方が持つテディベアへと視線は自然に戻っていく。

「それ、アンタが作ったのか。
子供たちが持ってるのを見たな。
っとそうじゃねえ。」

「最近法の施行があったせいか署も街も不安定でね。
そっちは変わった事が無かったかと思って。
子供らは変わりなく元気かい?」

いつも通りの、自然な会話。
けれど状況は…何処か、不自然だ。
(-25) 2023/09/20(Wed) 22:37:40

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「器用なもんだろ?子供達が喜ぶんだ、これが。
 しかも男女問わず!すごくね?俺の腕。」

へらへら笑いながらその言葉を聞きつつ、
少し首を傾げてみせる。

「そりゃああんな法があって、マフィアだけならともかく
 おまわりさんも捕まってたらなあぁ。
 子供達もおまわりさんの数が減ってなんで、どうして、
 そんな状態だよ。困るぜ本当にさ〜。
 ……。それで〜?わざわざこんな夜中に、
 世間話でもないだろ。モーテルを警察の
 待機場所にでもしたいって話かい?」

あくまで、『先生』としての顔でそう返した。
(-27) 2023/09/20(Wed) 22:44:23

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「そうかい、それなら安心だ。
ッハハ、まさか。そんなことしねえよ。」

貴方へ一歩近寄って、その腕をとって。
かちゃり。

次の瞬間には冷たい鉄の感触が手首に掛かる。
“おまわりさん”の表情は、獲物を狩る“狼”へ

「アンタをしょっ引きに来たんだ。
ノッテファミリー情報チーム、カンターミネ・ヴォ―フル。
階級はメイドマン、だったか。」

「A.C.A所属、コードネームAlberoの名において
摘発と現行逮捕を執行する。モーテル内も調べさせて貰うぜ。」
(-31) 2023/09/20(Wed) 22:51:54

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「……。おー、面白いジョークだな。手品用か?
 その割には随分重いし、手首に痕でも残りそうだな」

一方で、『先生』はそのまま。

「A.C.Aねえ……コードネームも出すのか、
 秘密組織っぽい名乗りの割にお遊戯感が拭えないなあ。
 ……ふうん。まあ、いいか。俺、別に無罪だしなあぁ」

へらへら、笑う。まだ信じていないのかもしれない。
テディベアを片腕に抱き、なぁ?と質問するように。

もう、会話は親機に筒抜けだ。
さらにカンターミネの情報は部下がリアルタイムで編集し、
『謎の男』を捕えたニコロの情報だけが子機からは出る。


「調べたって寝床とゴミと帳簿しか出ねえよ。
 ただ、俺はひとつだけ、お前にとって重要な、それも
 今この瞬間にだけ必要な情報を持ってるんだがなあぁ……」

歌うように、そう告げた。
(-35) 2023/09/20(Wed) 23:00:49

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ

それぞれの指にある意味合いくらいは
どこかで耳にして、知識としていただろうが、
施されたネイルがその意味を持つことはきっと知らない。

君の指に施されたネイルが1箇所であるという事実に、
何かを思うような素振りはなかったのだから。

掴まれた手から感じる熱に、
温かさと、離れがたさを感じてしまう。
何かを得るための権利はあの日に捨てたというのに。

「………君は、ニコは強い人だね」

俺と違って。
一人で破滅する勇気がないから、きっかけを欲した。
そんな自分とは大違いだと思った。

「……俺は、真っ当にそういう感情を理解出来ないから、
 君の思いへの応え方が分からないが、
 それでもいいなら、好きにすればいい」

「俺が独りで落ちきるか、君が掴み離さずにいるか。
 きっと未来にあるのはそのどちらかだ」

振り払えなかった。振り払うには惜しいと感じた。
それが答えだというにはまだ早いかもしれないが、
答えではないと言い切ることもまた、同様に。
(-37) 2023/09/20(Wed) 23:01:53

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌う カンターミネ

「残念ながら本物だ。
アンタが関わっているという情報はとある筋から得てる。
確実な情報だ。何せ御同輩からのタレコミだからな。」

少しだけ悲しそうな顔をしたのは気のせいではないだろう。
仕事とはいえ、顔なじみの“先生”を摘発する事に
抵抗感を覚えない訳ではない。

だから。

「…何が言いたい。」

貴方の言葉にも、耳を傾けてしまう。
(-39) 2023/09/20(Wed) 23:06:09

【秘】 歌う カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「へぇ、御同輩ねえ。そりゃあ新しい情報をありがとう。
 まあどうでもいい事だな、俺にとっては」

こちらは、まるで変わらない顔だ。
信じていない。最初から誰も。・・・・・・
ただひとりを除いて。


「そうだなあぁ……じゃあ、無料の情報をあげよう。
 今、ニコロくん。キミは岐路に立っている。
 道を選べるのは今この瞬間だけ。以上。
 ……さあ、ここからは交渉の時間だ。
 キミが考える、キミだけしか知らない情報と交換しよう。
 それが教えるに足る情報と思ったら、教えてあげよう。
 俺が持つ、秘密中の秘密……それこそ、
 この瞬間に使う為に取っておいた、高級品をな」

カンターミネは、歌う。楽しげに。
いつもと同じ顔で。いつもと同じように。
(-42) 2023/09/20(Wed) 23:17:18

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ

そうしてこれは、男の元に小包が届いた時のお話。

中を開いて見てみれば、ブローチがひとつ。
そして裏に嵌め込まれたメモが一枚。
メモは取り出し、暫く眺めた後、
他の誰の目にもつかないように処理をする。

何も言わない。
すべきことは決まっているからだ。

何も言わない、が。
決意するようにブローチへと口付けを落とす。
勿論、その行為を知るのは男のみ。

「……やっぱり、君は狡い人だ」

呟くように零した言葉さえ、誰かに届くものではない。
それでもせずにはいられなかったその2つに
らしくないなと、男はひとり笑っていた。
(-45) 2023/09/20(Wed) 23:18:45

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌う カンターミネ

「………。」

暫しの間があっただろう。
果たしてそれに乗るか、否か。
吟味するだけの僅かな時間。

「分かった。取引に応じてやる。
ただ、情報を吐くのはお互い半分ずつだ。
どちらか一方だけが知って逃げるのはお互い困るだろ?」

詰めるだけの頭はまだ残っていた。
けれど、吐いた先にあるものまでは、この時は知らない。
(-76) 2023/09/21(Thu) 1:04:32

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 無敵の リヴィオ

「強いのか、分かんねえよ。
全てを投げ出して覚悟を決めるのが強いっていうなら
そうなのかもしれねえけどさ。」

覚悟を一人で決めたという点では
貴方と明確に違うところだろう。
ただそれは他者を頼れない弱さと思えば
決して強い、とも言えないのだけれど。

「構わねえよ。
絶対離さねえし、離してやらねえ。
何があっても、どうなったとしてもな。」

分からなくたっていい。
そんなもの、時間を掛けて過ごせば
自ずと見えてくるものだと、信じているから。

その為にも、男は貫き通すと誓う。
この手を絶対離さない、と。さらに少し、力を込めて。
(-79) 2023/09/21(Thu) 1:11:18

【秘】 歌う カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「成立だ。では、俺から半分教えてやる。
 それで、判断すりゃあいい。残り半分が必要か。
 必要なら、次はニコロくんが全部話すといい。
 そしたら、残りの半分を教えよう。それでどうだい?」

ちゃら、と手錠を揺らす。
そう、どうせ捕まるのは確定している。
つまり、元よりこちらが不利な取引なのだ。
その上でさらに譲歩をして、情報を先に全て引き出す。

「まあ、もう時間がないからどうだいも何も言うけど。
 そうだな……。俺が仕入れた情報によると、だ。
 この地域、あちこちに仕掛けられた物がある。
 キミ達では掴めてない情報だろう?そして、
 仕掛けた奴はそれを使って、ドデカい事をしようと……
 さて、ここまでだ。続きが知りたきゃ、どうぞ?」

そう、今この瞬間にしか効果がない。
だから、『デカい事』をこの瞬間に起こそうとしている、
それを餌に――釣る。

カンターミネは、歌う。歌い続ける。
(-82) 2023/09/21(Thu) 1:17:29

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌う カンターミネ

「上手い事やりやがるな。
分かった。それで応じる。」

貴方の方が不利であることはよく分かっていて。
そして且つやはり、貴方は顔見知りだから。
多少の情も動いたのかもしれない。

「10年前だ。付き合っている奴が居てな。
そいつはノッテファミリーの人間だった。
名はダフネ。秘密の恋路、って奴だな。」

「今でなくてもヤバイ関係だ。
密かに会ったりはしてたんだが、警察に動きがバレてな。
追われて、彼女はそのまま射殺された。」

「誰も俺と彼女がそういう関係だった事は知らねえし
俺の口からも言った事は無い話だ。これで満足か?」

幼馴染ですら知らない話。
それを貴方に曝け出す。
(-83) 2023/09/21(Thu) 1:25:49

【秘】 歌う カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

ピューゥッ。口笛の音。やるねえ、とでも言いたげな。
実際の所は『今日の俺は運が良い』、そんな意味の。

「そりゃあ凄い秘密だ。
 満足だよ。つまりこういう事だろ?
 10年前、あんたはマフィアと恋仲だった。
 さらに、その恋人は警察に殺されちまった」

親機の口から、語られる。
子機の口から、語られる。

「いや〜悲しい話だ。俺もそういうのはごめんだね。
 でもよ、それを聞いた奴は……こう思うだろ?」

歌う。高らかに。さあ聞けよ、全員。
結局、『単に良い奴』なんてこの世にはいないんだ。
おまわりさんも。先生も。結局、見る視点でしか変わらない。

「ニコロくん、キミは警察であり!
 さらにこの法律の執行部にいるような人間なのに!
 未だに警察を恨んでいる!・・・・・・・・・・・
 ああ、つまり、つまりはそういう事だよなあ!
 ってことは――もしかして……」

「君は未だにマフィアとつながりがあるんじゃあないか?」


そこでようやく、『カンターミネ』は。
テディベアを、投げ捨てた。
がしゃん、と重い金属の音がした。
(-87) 2023/09/21(Thu) 1:38:02

【秘】 歌い、歌わせた カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「あっはははははははははは!!!!!」

カンターミネは、高らかに歌う。

「最高だよ、ニコロ!君ってのは、いいや、
 この馬鹿げた法律を作った能無しと、
 それに乗って秘密組織みたいな名乗りをした君は、
 最高だ!こんなに面白い事があるか!?」

もう通信をしていたテディベアは動かない。

「ああ、ああ。残りの情報を与えよう。
 この地域中にばらまかれたテディベアには、
 スピーカーが入っている。俺のお手製のな。
 警察にも、各家庭にも、そこら中に!
 そのスピーカーから今の音声全てが垂れ流しだ!
 悪いな、ニコロ。せめてキミじゃあなければ、
 他の執行部の奴が俺の所に来ていれば、
 この件が終わった後のキミは自由だったろうに」

お喋りな先生は、最後の時だけ、あなたを哀れんだ。

「ああ、俺の声は今頃部下が編集して、
 『誰かもわからぬ男の声』で流してるぞ。
 評判が下がったのはキミだけだ。残念ながらな」
(-89) 2023/09/21(Thu) 1:46:37

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い、歌わせた カンターミネ

満足そうにする貴方。
その口がまくしたてる言葉を最初こそ聞いていたけれど。
それは、だんだんと怪しい方へと向いていて。

「待て、違う!
別に俺は警察を恨んだりはしてねえよ!
ましてやマフィアとの繋がりなんてある訳がない!」

がしゃん。
およそテディベアからする音ではないそれに目を向けて。
中にあるものに、まさか、と目を見開く。

「おい、このテディベア、まさか。
仕込んでやがったのか…?」

血の気が引くような心地がする。
嫌な予感が心臓の鼓動を早めて、バクバクと五月蠅くなる。
(-90) 2023/09/21(Thu) 1:47:18

【秘】 法の下に イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

/*
ciao〜! 拷問のご所望ありがとうございます。身内が挙手するとは思いませんでしたがしっかりお勤めさせていただきますね。情報も詳しく頂けるということなので方向性とか決めていきましょう……

その前にまずはどうしてお前捕まってるのに動けるんだという疑問があると思いますので、そちらにお答えさせていただきます。
結論から言うと、イレネオは今過激派の派閥から特命を受け、
「反社会組織取締法で捕まった人間を尋問にかけ、どんな手を使ってでも自白させる」
任についています。この設定について運営様から許可は頂いております。
なのでこの提案を受けて頂ける場合、シチュエーションとしては「取調べ」の形を取らせていただくことになります。牢の中だと筒抜けになってしまいますので……

以上が拷問の前提条件となります! あとは希望する拷問の種類、程度、避けてほしいこと、むしろしてほしいこと、情報など……教えて頂けるとありがたいです。よろしくお願いします!
(-92) 2023/09/21(Thu) 1:48:36

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い、歌わせた カンターミネ

「………はは、なるほどなぁ。
これは、俺はしてやられたって訳だ。」

全てが繋がって。
自分が辿る運命もまた、容易に想像がついた。
乾いた笑いを漏らしながらも、何処か安心していた。

「まあいいさ。それを受けたのが俺で、良かった。
他の奴だったら、永遠にアンタを許さないところだったぜ。」

心臓の音は相変わらず五月蠅いけれど
それでも、自分がそうなるくらいなら、まだ。
まだ、覚悟はある。

「お手柄だよ、先生。
だが、それでもアンタはお縄だ。
俺がしょっ引かれても、逃がしはしねえ。」

狼は嗤った。
責は果たした。その代償が酷く重くなっただけだ。
(-93) 2023/09/21(Thu) 1:51:59
ニコロは、安心した。俺で良かった。
(c4) 2023/09/21(Thu) 1:52:34

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 法の下に イレネオ


/*
Ciao〜!折角なので、乗らせていただきました。
丁度良く晒し者になっている事と
此処でしか出来ないロールの味を楽しみたく…。

前提条件、把握致しました。
此方からまずお出し出来る情報としては
ニコロは今回
『凶狼』
の役職持ちでした。
A.C.Aのメンバーの一人だったという事になります。

その上、今回カンターミネさんによって
10年前にマフィアの恋人がいて警察に殺されている事実が
街中に知れ渡る事となっています。

これ自体は事実であり
調べればダフネという女性マフィアを
やむなく射殺した記録が出てくるでしょう。
その事からも、流された情報が真実だとする線も濃く
ニコロを尋問する理由には足ると思われます。

加えて、他の方と違ってA.C.Aの警察官ですから
今回の摘発に関する情報もある程度知っているでしょう。

その他、イレネオさん側で聞きたい事や
持っていきたい流れ、やりたい事があれば応じます。

此方特に駄目な事はありません。暴力振っても大丈夫です。
お気兼ねなくやっていただければと思います。
以上、足りないことがあれば仰ってくださいませ…!
(-95) 2023/09/21(Thu) 2:03:54

【秘】 法の下に イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

/*
ニコニコ 赤窓見てましたよ 早々に落ちましたのでね……その節はね……
とはいえ黒眼鏡さんとそちらの関係をPCは知らないのでそこの恨みなどを向けることはありません。貴方が口にすれば別かもしれませんが……
それにA.C.Aはどちらかというと味方ですしね。イレネオは法の犬なので、そこに則って動いていた貴方のことはむしろ交好感持っていると思います。だからこそマフィアと関係していて裏切られたという気持ちが大きいかもしれません。

聞き出す情報としては「当該女性との関係」「現在のマフィアとの関係」あたりが丁度いいでしょうか。事実確認と新規情報の引き出しと言う感じでどうでしょう?

聞きたいこと……されたい拷問ですね……! こちらも拷問をやりたがっているだけであまり経験はないPLですので、こういうことされたいがあると助かりはします。特にないよ、いじめてくれればいいよと言う感じでしたら……場合によってはそれはただの暴力だろみたいなのが飛んできます。ご了承ください……
(-106) 2023/09/21(Thu) 2:52:02

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ

「……はは、それもそうか」

全てを投げ出すことが強いのかどうか。
確かに、その点をあげればそうだとも頷けないのかもしれない。
ただ、男にとっては君は"そう"見えた。
他の誰が何を思おうとも……それだけの話だ。

更に強くなる力に、ふっと息を吐くように笑って。

「…そうかい、分かったよ。
 それじゃあ俺が逃げ切るか、君が掴み切るかの勝負だね。
 せいぜい……お互いに頑張るとしよう」

臆病さは嘘じゃない。逃げたいと思う心もだ。
ただ、今回はそれだけの単純な話ではなくて。
君を想う幼馴染を思うと、
自分よりも……と考えてしまうだけだ。

だけどそれは、口にはしない。

「……後悔、しないといいね。ニコ」
(-111) 2023/09/21(Thu) 3:13:20

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 無敵の リヴィオ

「ああ、勝負だな。絶対負けねえ。
後悔だってしてやらねえ。」

する訳がない。

弟妹に対する情と貴方に対する情は明確に異なる。
自分で選んで、そうしたいと願って。
その事柄に後悔することなどあり得ない。

握ったその手を引き寄せて
自らの額に押し当てるようにする事が許されるなら
暫くはそのままでいるだろう。

まるで、祈っているかのようだった。
(-159) 2023/09/21(Thu) 10:48:46

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 法の下に イレネオ

/*
えへへ…早々に連れて行っちゃいました。
アリソン女史の正体を知らないのは
ニコロにとって幸いでもあり、最悪でもあるかもですね。

聞き出す情報はそちらの2点で大丈夫です。
RPで増えたらその都度追求して貰えればと思います。

で、されたい拷問……
割と何されてもPLは喜んで受け入れるのですが
過激派組織の手によるものとのことですから
あらゆる暴力は想定しております。

殴る蹴るなどの肉体的な暴力は勿論
薬とかもアリならそれも面白いですね。

性的な暴力は拷問に入るのかは分からないので
その辺りはお好みでやっていただいても大丈夫です。
(-161) 2023/09/21(Thu) 10:58:30

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

とある日、街中のテディベアが、大声で啼いた。

『10年前にダフネという恋人がいたがマフィアであり
 警察に追われた際に命を落としている。』

『だから警察を恨んで、中に入り込んだんだろう?
 本当はマフィアと未だに繋がりがあるんじゃないか?』

『ニコロ・カナールには、マフィアと繋がりがある。』


貴方の待ちに待った情報だ。
それと同時に貴方は悟るんだろうか。

カンターミネ・ヴォーフルが、摘発された
と。

貴方が動く材料が、今整った。
(-164) 2023/09/21(Thu) 11:03:51

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

/*
了解しました! ではそのような感じで!
性的な拷問はキャラクター的に加えないと思いますが、薬は面白そうですね。ちょうどカンターミネさんも墓落ちされたことですし、押収品としてあるかもしれません。悪魔を着たプラダ様に確認を取って使用するかもしれませんし、モブから押収するかもしれません。

問題なければ次のレスから始めていただけたらと思います。こちらからする方が入りやすければそうしますので言っていただければ!
(-179) 2023/09/21(Thu) 12:01:41

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

法律が施行されてから、数日。
テディベアの大声によって暴かれ、摘発された男が居た。

巡査部長の肩書を持ち、A.C.Aで実働部隊として動いていた
ニコロ・カナールだ。

貴方の先輩でもあり、仲間でもあった男には
今や、マフィアとの関わりアリとの嫌疑が掛けられていた。

しかし、尋問官の詰問には
否認の言葉ばかりで、一向にその罪状を認めないようで
貴方へと、声が掛かったのだろう。

拷問にかけてでも、自白させろ――

その意図と共に貴方の目の前に
かつての同僚は、連れてこられた。

その表情は、いつも通りで、穏やかだ。
(-185) 2023/09/21(Thu) 12:32:17

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

女――ダニエラ・エーコは、この日まで、あなたを摘発するための理由づくりを考えていた。
街のおまわりさん。――それを利用する?
時折立ち寄るガンショップ。――そこに難癖をつける?
あのハーモニカの音色は、何かの符牒なのかもだとか。

さあ果たして、どうすればあなたを牢へ送れるだろう?

…そんな、時の事だった。
これ以上ないほどの『理由』が齎されたのは。


エーコは俺をよく知ってるからな。
俺のチームがどうするかはわかるだろ?

ある日の言葉が浮かんで消える。
うん、そうだ。彼女はただ黙って捕まるような人じゃない。



「…………ミネ…。」


ただ一言、その名を呟いたきり。
それ以上のことが自分に許されるとは思っていなかった。

今は、ただ。
彼女が最後に残した『理由』を手に、その下手人――あなたの元へ向かう。
市民の通報よりも、ずっと速く。
(-192) 2023/09/21(Thu) 13:13:51

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

取調室の椅子に座り、書類を眺めていた男は、貴方の訪れに顔をあげた。
姿を認めれば目を細めて見せる。それは普段貴方が浮かべているような、鷹揚な笑みだった。
貴方は何か言おうとしたかもしれない。
しかしその前に視線が逸れるだろう。確かに先輩であって今もそうである貴方に、男は何も言わぬまま。貴方を連れてきた警官たちに、「お疲れ様です。」と声をかけるだけ。

そのまま手順通りに貴方は椅子に座らせられるはずだ。
続くのは扉の閉まる音。静かな空間に二人きり。
次の瞬間、口を開いたのは。

「ニコロ・カナール。」
「お前にはノッテマフィアの内通者である嫌疑がかけられている。」
「異論はないか。」

軽蔑を含んだ、冷たい声だった。
それよりも。
自分より先に捕まったはずの男が、どうしてこんなことをしているのか、と問いが先に立つかもしれないが。
(-197) 2023/09/21(Thu) 14:39:41

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

いつもなら、「よう!」だとかの明るい挨拶や
パンが差し出されたり、そんなやり取りをしていた筈。

けれど貴方の立場が常と違うことはすぐに分かった。
捕まったはずの、いや。
捕まえた筈の男が、タダで自由にいる訳がない。

「…異論しかないね。
内通した覚えもなければ
嫌疑を掛けられるような事だってしてないんだからよ。」

「…なあ、お前いつからそっちだったんだ。」

リラックス、とまではいかなくとも。
怯える様子や焦る様子はなく、落ち着いている。
(-200) 2023/09/21(Thu) 15:26:46
ニコロは、月桂樹の葉を贈った
(c9) 2023/09/21(Thu) 15:47:37

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「俺を信用するなよそこで」

思わず苦笑いをしてしまう。
貴方が牢屋に行く原因を作った男だぞ、と言いたくても言えやしないのだが。

「……俺はお前たちのしていることを正しいだなんて言わん。
 世間は賛成の声よりも困惑や文句の方が大きい。
 だから、何かができるってんなら、
 俺はこれ以上お前たちの手を汚させる前に止めさせるね。
 おっとこれに返答はするな、急に口からこぼれたお気持ちだ。
 聞こえなかったことにしろ」


「どういう話をしたと思う?
 苦手に思われてるって思うことは苦手に思ってるってことだ」

「――あいつはちゃんと逃げずにどんな話でも聞くだろうさ。
 言いたいこと言って、正直になった方がずっといい」

あなた達がもうすでに何か話したかは知らないが、自分はそんな感想を持ったと。
グラスに入った赤を飲んで、また置いた。
(-216) 2023/09/21(Thu) 17:19:34

【秘】 歌い、歌わせた カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「そりゃ仕込むだろ。俺をなんだと思ってたんだよ、
 クマちゃんが大好きなだけの間抜けか?」

へらへら、この後の処遇が分かっていながらそう返す。

「まあそういうことだ、が。意外だな。
 この場で殴りかかってくるか、じゃなきゃ
 恨み言でも延々言ってくるかと思ったのに。
 思ったよりさっぱりしてるじゃないか。
 大抵の人間は『なんで俺なんだ』とか言い出すと
 思ったけどまさか真逆の事を言い出すとはなあぁ」

いっそのんびりと、手錠を揺らす。

「ああ、まあ、別に逃げる気はないぞ。
 俺はやることをやったしな。キミと同じだよニコロくん。
 これから向かう場所も、多分これからされる事もな。
 だからキミを恨んだりしないし、恨まれても困る。
 この件がいつ片付くかはわからないが……
 片付いた後はメシでも食いに行こうぜ。
 あ、それともこういう事やった後はヤダって感じか?」

相も変わらず、これは殆ど『先生』のまま、犯罪者となる。
放っておけばあなたの逮捕までお喋りが続く。
無論、連行されるなら抵抗はしない。困ったもんだねえ、
なんてのんびり呟いて、牢獄へと向かうだろう。
(-217) 2023/09/21(Thu) 17:19:56

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

「俺はずっと正義こちらの側にいますよ。」

口調には名残がある。貴方を先輩と慕っていた名残。
けれどそこに感傷はなく、単に同じ顔を見ての反射でしかなかった。
不審な程に、男の態度は変わらない。
問いかけに対しても、貴方がここにいることに対しても。変わらないまま、やっぱり変わらない仕草で、後ろの箱から何かを取り出した。

それはテディベアと録音機器だ。

男が再生ボタンを押す。
流れる音声は例のもの。
短く三回、ループした。そしてまた、停止ボタンを押した。

金の瞳がそちらを見ている。
貴方の反応を見透かそうとしている。
(-243) 2023/09/21(Thu) 20:04:13

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の花 ニコロ

「……俺だって負けないさ」

君がどうしてそこまで己を想ってくれるのか。
君がどうしてこの手を握ってくれるのか。
明確に答えを得るとすれば、
やはりきっとまだ、未来があるなら遠い先の話で。

もどかしいと感じることはないが、
分からないってのはとても不便だ。

男は、額に押し当てるように引き寄せられる様子を
止めることもなく、ただ、眺めていたことだろう。
まるで祈るかのようなその様に
どこか美しいなと感じたのは、本心で。

この夜がもう少しだけ続くといいなと
そう感じたこともまた、確かな本心だった。
(-251) 2023/09/21(Thu) 20:37:33

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い、歌わせた カンターミネ

「理不尽を押し付ける側にまわると決めた時から
覚悟は決めてるからな。」

自嘲気味に笑う。
不平不満、非難を浴びる側に立つ事の意味。
自分に降りかかる結末すらも、織り込み済みで。

「それにアンタのことを見くびってた訳でも無い。
ただで抑えられてくれるとも思ってなかった。
だから安心してるよ。俺だけで済んで。」

付き合いがあったからこその覚悟だった。
そして守るべき者を巻き込まずに済んだ安堵が
男を冷静に見せていた。

「アンタこそ、抵抗はしないんだな。」

最後っ屁こそあれど、他に抵抗らしい抵抗をしない。
貴方の方こそ不思議だ、と。
(-255) 2023/09/21(Thu) 21:04:12

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「なるほどな。危険視をされる訳だ。」

三度、テディベアが鳴らされる。
もう何度も聞かされた音声だ。

「そいつを作ったのはカンターミネ・ヴォーフルだぞ。
マフィアの作った音声を信じるのか?」

金の瞳に見つめられながら
それがどうしたと言いたげな様子でいる。

「ダフネのことは事実だが
警察を恨んでもいなけりゃ、マフィアと繋がってもねえよ。」
(-261) 2023/09/21(Thu) 21:11:46

【秘】 歌い、歌わせた カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「へえ。まあ、いい覚悟だと思うよ。
 そういやどっかの誰かも似たような事言ってたな、
 男って皆そんななん?」

拷問をする側に立った者が身に受ける恨み。
それに気付かぬ『先生』でもない。

「だって俺、被害増やしたい訳じゃねーもん。
 殴られたら殴り返す、当たり前だろ?それだけ。」

そういって肩を竦めると、また手錠がじゃらりと鳴った。
呈された疑問には相変わらずへらりとした笑み。

「無駄だからな。例えば腕力で俺が勝てると思うか?
 速度?万年徹夜の俺に基礎体力なんてないね。
 殺害?馬鹿馬鹿しい、アホなのはこの法律だけで充分。
 俺は俺の為に、最も刑が軽くなる道を選んだだけだ。
 仕事は済ませた、後はお休み。だろ?
 アホ署長代理がさっさと誰かにブン殴られるのを
 牢屋の中でグーグー寝ながら待つとするさ」
(-263) 2023/09/21(Thu) 21:18:07

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 歌い、歌わせた カンターミネ

「知らねえよ。
見栄っ張りで意固地なとこはそうかもしれねえけどさ。」

男がみんなそうかと言われれば肩をすくめる。
ある程度はそうかもしれないし、そうでないかも。

「なるほどな。アンタらしいや。
俺は先生のこと、恨んだりしねえよ。
アンタは殴られたから殴り返しただけなんだから。
俺の方が恨まれると思ってたくらいだぜ。」

息を吐いて。
けれどこれで終わった訳じゃない。

「こんな法律、長くは続かないさ。
戦おうとしている奴もいる。
市民の反発なんて言わずもがなだ。」

「さっきの話。
もしお互い無事だったら、その時は付き合うよ。」

貴方だったからこそ、だろう。そう言えたのは。
そうして貴方を、警察署まで連行する事となる。
とはいっても…きっと、途中で貴方と別れて
この男もまた、同じ場所へと連行されることになるのだ。

貴方の、友人の手で――
(-270) 2023/09/21(Thu) 22:13:57

【秘】 歌い、歌わせた カンターミネ → 月桂樹の花 ニコロ

「ああ、なるほど。やっぱ似たような事言ってるわ。
 傷の自慢したがり、だったかな向こうは……」

きっと、やはりどこかで似ているのだろう。
それはある種の、『筋』の通し方なのだ。たぶん。

「生憎、恨むほど――まあいいや」

長々と話す事でもあるまい。
互いに恨まず、互いに憎まず。
終わったらメシでも食いに行こう、それでいい。

「よし、んじゃさっさとこのトンチキな騒ぎが
 収まる事でも祈っておくとしようぜ。
 ……あ、お代はそっち持ちな!」

カンターミネは、最初から誰も信じていない。
それゆえに、カンターミネは誰の事も恨みはしない。
たったひとつ――
『ダニエラに手を出す』というタブーさえ、侵さない限り。

故に、手錠で繋がれたその手を、別れ際のあなたに振った。
何を奢るか考えておけよー、そんな風に投げかけて。
(-274) 2023/09/21(Thu) 22:25:11

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

下手人――
ニコロ・カナールは
丁度カンターミネの移送を終えたところだった。

そこは牢屋から上の階層へ上がった通路で
彼以外の所員は、通達やら何やらで居ないところで。

貴方がやってくるなんて、まだ思っても居ないように
何かを考えるように、そこにいるだろう。
(-283) 2023/09/21(Thu) 23:46:51

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

本当に貴方のせいで牢屋に行ったのだとしても。
恐らくこの男は変わりない。
だってそうなる事は貴方が居ようが居まいが
最初から覚悟していて、分かり切っていた事。

「うるせえ。他が使えないんだから仕方ないだろ。」

なんて飄々と嘯いて見せるのも今この時だけ。

「はは、悪いな。
忘れてはやるが、もう遅い。」

この手はとっくに、罪を犯している。
必要のない裁きを下して、人を牢送りにして
まだなお、続けようとしているのだから。

「アドバイス、感謝するよ。
何、その内話そうとは思ってるんだ。
アイツ、なんか抱え込んでそうだし。」

ワインを一口。
しっかりとした風味を楽しんで、喉に送る。

「でももっと守りたいもんが出来ちまって。
そっちの方も気がかりだな。」

貴方と同じようにグラスを置いて、ため息一つ。
(-286) 2023/09/22(Fri) 0:08:42

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

「ニコロさあん、…どおもお」

女は――笑顔だった。
けれどいつもの眼鏡はない。
どんな時でも、女は笑うことだけは得意だった。


「お仕事お疲れ様でえす。」
「…ニコロさん、【A.C.A】だったんですねえ。」

知りませんでしたあ、といつもの間延びした声。
へらりと笑って、革靴の底を鳴らしながら近付いてくる。
(-300) 2023/09/22(Fri) 3:00:29

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

「……よう、ダニエラ。」

そちらの方をゆるりと向いた表情は
此方はどちらかと言えば、困ったような表情。
だって、分かってしまったから。

「お前が、“別の摘発チーム”だったんだな。
知りたくはなかったよ。俺をしょっ引きに来たか?」

誰かに面会に来た、とか
どうしたんだ、とか
そんな言葉もなく貴方は此方を『A.C.A』だと言った。
それが、全て。
(-310) 2023/09/22(Fri) 7:13:34

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「お前のお友達がお優しいか、
 お前がお花畑だと思われてるんだよ。役者にでもなればどうだ」

悪気はないが、自分もそう思っていたから。
疑おうなんて思ってもなくて、それでもろくに調べられずに残った容疑者の名前にあったお前をその指は指した。

「守りたいもの……? 浮いた話でもできたのかニコロ。
 この際だ全部聞かさろ」
(-311) 2023/09/22(Fri) 7:21:17

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「やだね。
お前の方こそ役者が似合うんじゃないか。」

花形の、なんて冗談めかしてみせる。
実際疑われないという自覚は、十二分にあった。
他の人間よりは、そう思われない振る舞いをしてきたから。

「浮いた話って程でもねえよ。
ただ、全部投げ出してどっか行こうとしてるのが
許せなくて、引き止めようとしてたら
その手を離したくなくなっただけだ。」
(-312) 2023/09/22(Fri) 7:33:09

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「……それを浮いた話と言うんじゃないのか?」

違うのは何となくわかった。
立場かはたまた性別か、そういったものではない絆はあまたに存在する。この男も厄介な縁はいくつも持っている。
現にこれは何だろうか、良く毒も仕込んでいると思わず飲んでいられるな。

「……だれだあ? そんな面白そうな奴は。
 本当に誰だ、こっち側の人間だったらぶっ飛ばさなきゃならんので教えてくれんか。
 なあに悪い事はしない」

千切りそうになるかもしれないがそっちと縫い合わせてやると。
もしマフィア側でそんなことを考えているのなら殺意が湧いた。
警察でそんなこと考える人はいただろうか。あまり思いつかなくて。
(-318) 2023/09/22(Fri) 7:56:07

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「いやだよ。絶対に言ってやんねえ。」

このご時世にマフィアの貴方に
そう簡単に守るべきものの名を与えるほど
この男はお花畑でもなくて。
僅かに見せるのは狼としての牙かもしれない。

「安心しろよ。そっち側の人間じゃない事は確かだ。
ぶっ飛ばすなんて事したら例えお前でも容赦しねえ。」

相当強い意思で守りたいと思っているようだ。
多分全部ゲロるには、酒が足りない。
(-320) 2023/09/22(Fri) 8:12:30

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

「Esattamente. 今、外は大騒ぎですよお」
「知ってますかあ。ニコロさん。」

常と変わらない、気怠げな弛緩した空気で。
常と変わらない、朗らかな微笑みを浮かべながら。

「…あれだけ騒がれますとお」
「立場上、逮捕しないわけにはいかないんですよねえ。」

なんて嘯く。最初からずっとその気だったくせに。

「ニコロさんには、お世話になりましたからあ」
「…胸が痛いですう。わかってもらえますか?」

そう忍ばせた。これだけは、本心だ。
信じてもらえない方が、絶対にいい。
(-323) 2023/09/22(Fri) 8:15:04

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

「逃げたりはしねえよ。
そうなること自体は分かってたからな。
ただ、腑に落ちない事がある。」

あれだけ派手に騒がれれば
しょっ引かれないなんて思う訳がない
だからその点に関してはもう、覚悟は決まっていた。
けれど。

「何の目的でお前は、そっちで動いていたんだ。
こっちとは違う目的があったんだろ?」

抵抗はしない。
大人しく牢屋にも入れられてやろう。
その代わり教えろ、と。

胸が痛いという言葉には、今は反応は見せなかった。
(-325) 2023/09/22(Fri) 8:20:03

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「容赦しない、ねえ。一度喧嘩するのもいいが?
 ……諸々の関係者だったりすんのか、そんなに気になるってのは」

「いや、なにここまで気にしてるのは。
 ……引っかかるんだよ。
 俺の勘が悪い予感を察知して他人事じゃねえって語りかけてる。
 当たるんだぞ? 結構。あとお前のことは応援しているんだ。
 大事な奴を真っ向から害そうとするほど畜生でもない。
 ただ最悪の事が起きたら、すげ〜落ち込むだろうからそれを防いでやりたいのさ。
 向こう側かお前に少しでも声をかけてやってな」

まあ飲めとげろらせるつもりもなく、饒舌に言葉を紡ぐ。
貴方のその手の力を弱いとは思っていない、プライドもあるだろう、だが本当に守りたい奴を一人で守ることが出来るだろうか。
(-328) 2023/09/22(Fri) 8:44:14

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「…無関係な奴じゃねえ。
そこに突っ込んだのも自分をぶっ壊す為だ。
多分1人になったら、死んでもやり遂げる気だ。」

貴方との仲は少なくとも
マフィアだどうだで覆るほど薄っぺらくはない。
妹を預けるほどの信用もある。
ただ酷く、不安なだけだ。

「リヴィオ。リヴィオ・アリオスト。
警察官の1人だよ。知ってるか?」
(-333) 2023/09/22(Fri) 9:18:49

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「――……はあ。俺は疑ってないからな」

これは誰かに対する言い訳だ。
本当に自分は、リヴィオという男を疑わなかった。
信じていたわけじゃない、疑うということをしなかっただけ。

「俺の大事な、」

なんて言えばいいんだあいつのことを。
ただ今何を聞いても裏切られたとは思わないだろう。
本当に、何もか騙されたとしても許せるぐらいに。

「お気に入りだよ」

向こうがそう思っていない可能性も考えた、それはないのだろうと、お互いにきっと。そう思えるほどの信頼がある。
本当に何も知らなければ一生気楽でいられた仲であったのだ。
(-339) 2023/09/22(Fri) 10:46:48

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「お気に入り、か。」

ただ貴方の言葉を繰り返す。
僅かに鼻で笑う気配もあったかもしれない。

「あいつが自分を地の底まで落としたがってたのは
お前、知ってたのか?」

別に貴方とあちらがどういう関係であろうが
それは己の介入するところではない。

だけれど、お気に入りというのに
その言い草。何かが此方も、引っ掛かった。

貴方が彼の何を知っているというのだろうか、と。
(-340) 2023/09/22(Fri) 10:53:48

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「さあ? だがなあ。
 ……似た者同士ってことは知ってたよ」

何がとは言ってやらない。
本当は正反対で、かつ同じところがあっただけ。
波長が合ったともいえるのだろうが。

「多分聞いてもあいつは何も吐かんだろうな。
 なんだ、でもお前みたいな奴話す機会があったならよかった」

「まあ、……じゃあ。
 この町から出られないぐらいにはしておくかあ……?
 姿くらまされたら嫌だろ」
(-341) 2023/09/22(Fri) 11:00:05

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「…お前も大概碌でもない事考えてたか?」

リヴィオという人間を知っていれば
貴方が似た者同士というならば。
けれど、多くは言うまい。

「なんつうか。吐かせたし、手ぇ握らせた。
今この間だけは、何処にも行かせねえし
辿る末路は一緒だからな。運命共同体って奴で。」

貴方が思うよりも、関係性は複雑で。
いわば期間限定で、縛り合ったというところ。

「そうだな…ほとぼりが冷めるような事があれば、その時は。
あいつが遠くまで逃げないようにして貰えると助かるよ。」

「何が何でも離してやらねえって言ったんでな。」


先程までの雰囲気が嘘のように和らいで
にんまりと笑う。
(-342) 2023/09/22(Fri) 11:05:23

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

「ええ?それ、聞いちゃいますう?」

からからと、それでも控えめな笑い声。
まるで歌でも歌うように、明るい声音が嘯いた。

「あたしの目的はあ」
あなたたち
にいなくなってもらうこと、ですよお。」

これは、本当。


「だってえ。そうでもしないとお」
「いつかあたしが、逮捕されちゃうかもしれないじゃないですかあ。」

これも、本当。


「ニコロさんが逮捕した、カンターミネ・ヴォーフル。」
「あたしの、幼馴染なんですよお。」

これも、本当。


「――たったそれだけの理由でえ」
「無実のあたしが逮捕されるなんて、おかしいじゃないですかあ。」

これが、嘘。


虚実を織り交ぜ、女はいう。
曰く、正当防衛である、と。
そんな身勝手な女である、と。
…そのために、あなたたち摘発チームを解体するのが目的だった、と。
(-354) 2023/09/22(Fri) 12:47:13

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

ノッテマフィアだからな。」
「身内を売るくらいわけもない。そういう生き物でしょう。」

貴方はこの男と如何ほどの関わりがあっただろう。
この男のこういった偏見をどれくらい知っているだろう。
ずっとこういう話し方をする男だった。ずっと悪人に対してはこうだった。静かに、確かな侮蔑の籠った呪詛を吐く男だった。
それを今、貴方にもしている。これまでの関係を匂わせる言葉遣いを滲ませながら。

ペンの先が紙面を撫でて黒いインクで書きつけていく。“ノッテファミリーに所属する女性との交際関係は事実。”

「それをどうして証明できる?」
「今ここで貴方を信じる人はいませんよ。さっさと吐いたらどうですか。」
「俺だって疲れているんです。」

こんこん。硬いペン先が紙面を叩く。
疲れている、と言った男のかんばせに、疲労は見えなかった。
ただガラスの向こうの金色は、反射やらで感情を読みにくい。
(-362) 2023/09/22(Fri) 14:03:32

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「悲しいね。
やってもないことをやりましたって自白すんのは
何の得にもならねぇって事くらい分かるだろ。」

ふん、と鼻を鳴らした。
普段貴方の前でこんな態度を
この男が取ったことがあっただろうか。

「そっちこそ俺の自白以外とそのテディベア以外に
証拠なんてないんだろ?馬鹿馬鹿しいにも程がある。」

「俺は何もしてない。
民を脅かすようなことは断じてやっていない。」

認めるものか、という強い意志をもって。
貴方の瞳を、千草色の瞳が見返す。
(-365) 2023/09/22(Fri) 14:34:07

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

「民を脅かすようなことは断じてやっていない。」

怪訝そうに顔を顰めて男は貴方の言葉を繰り返した。
手を組み、それで顎を支える。視線が左、右と動いて、貴方に留まった。留まって、笑った。

「はは。」
「お前よくそんなことが言えるな。」
「あの音声が」
「お前の逮捕が」
「どれだけの市民を不安にさせたと思う?」


嘲りの笑いだ。
侮りの笑いだ。

「それも想像できないことがお前の罪の証拠だよ。」

「お前は裏切った。」
「お前を信じた市民たちと警察俺たちを裏切った。」
「悪人は裁かれるべきだ。」

「正しい裁きを得たいだろう?」
「なら、全て吐くんだよ。ここで。」
「これは慈悲なんだ。わかるでしょう。」

見つめている。
探している。
罪のありかを探している。
               
────貴方を痛めつける隙を探している。
(-380) 2023/09/22(Fri) 16:12:32

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 法の下に イレネオ

「不安にさせてるのは
そうやって威圧的に取り締まる奴らのせいだろう。
嘘でもそれが真実だと上塗り出来るようにした。
そんな奴らのせいだ。履き違えるなよ。」

ブレない。まだ。

「ないものをあると断じて捌くのがお前の正義か?
だったら随分と独善的だな。それこそ何も見えちゃいない。」

ただ一つ、この男が揺れるとしたら。
貴方を摘発した罪悪感かもしれない。

「お前を摘発して牢にぶち込んだのは誰だ。
そんな役回りを押し付けたのは、誰だ。
本当にそれがお前の信じた正義なのか、イレネオ。」

貴方の苛烈な一面を見たことはなかったから。
何かの間違いであって欲しいと思う。

パンを抱えて困っていた貴方を
仲間と語らっていた貴方を知っているから。
(-420) 2023/09/22(Fri) 20:29:32

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

「………。」

貴方の言葉を最後まで、静かに聞いた。
時折思うように目を伏せて、それでも。

「言い分は分かった。
だが、やってることはお前も同じなんだぞ。
罪もない人間を罪がある様にでっち上げ
場を混乱させて、良いように利用する。」

「それで良いのか?
正当防衛だから咎められないなんて
そんな甘い事はないって、分からない訳ねえよな。」

貴方が分かってないとは思わない。
けれどこれは、同じ仲間のよしみとしての忠告。
(-449) 2023/09/22(Fri) 22:11:21

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

ミントブルーの瞳を細め。
女は乱視だったから、それでもあなたの顔はぼやけていた。

「――もちろん」

にっこりと笑う。
まるでピザを奢られた時と同じように。

「あたしは、やられる前にやっている…」
「ただ、それだけですからあ」

「同じだってことは、もちろん承知の上ですよお。」

分かっていて、己のためにそれを行い、振り翳す。
それを人々は
悪人
と呼ぶ。
そう呼ばれ思われ恨まれることを女は望む。
中途半端に信じたままより、そっちの方が絶対に幸福だと信じているから。


「まあ…それじゃあ。」
「ご理解頂けたよおですし、そろそろ行きましょおかあ」
「…ニコロさん?」

そういう女の手の平の中には、鈍い銀色の手錠が煌めいていた。
(-452) 2023/09/22(Fri) 22:27:25

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

「お前、半分嘘だな?
まあ、今此処で暴いたところでどうにもならねえけどよ。」

本当に自分が可愛い人間は、此処まで割り切れない。
自分も同じように裁かれると分かれば躊躇も生まれよう。

だから、貴方に別の何かがある事だけは、察せられた。
それが何かなんて、分かる訳もないけれど。

「後悔すんなよ。」

何がとは言わない。
男は既に覚悟は決めていた。
遅かれ早かれ、この法の片棒を担いだ罰は来る。

それが、今になっただけのことだから。
それだから、抵抗はしない。

貴方に両の手首を差し出した。
(-453) 2023/09/22(Fri) 22:37:54

【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

「……さあ、どおでしょお。」
「あたしは、嘘つきですからあ。」

…笑顔だけは、崩さずそのまま。
罵倒される心づもりまでは、できていたのに。


あなたに近寄り、手が伸びる。
マリーゴールドの色をしたエナメルが、この日も両手の小指に咲いていた。
そこに握られた、手錠が、

―――かしゃん。


 
いつかあなたにリクエストした『子守歌』。
あれはカンターミネ・ヴォーフルが、眠る女に歌って聴かせた曲だった。
…女の胸にはあの歌声も、あの日のハーモニカの音色も未だに残り響いている。

そのどちらもをこの日同時に失ったわけだが。
嘆く資格なんて、当然女に残っているはずもないのであった。


そうして、女はあなたを逮捕した。
「後悔するなよ」、その言葉には、何も返事を返せなかった。
(-468) 2023/09/22(Fri) 23:34:54

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 傷入りのネイル ダニエラ

男は貴方を罵倒するでもなく
嘆くでもなく、ただ静かにそれを受け入れた。
鉄の重みが腕に伝わる。

マリーゴールドに捕まえられたそこには
たった1本、右手の薬指にだけある、ネイビーの空。
そこをちらりと見て、男は笑っただろう。

だって男には罵倒する資格なんてありはしない。

既にその手で、同僚を摘発して。
此度は貴方の幼馴染を…そして。
またその次も、考えられていたのだから。

「じゃあな、ダニエラ。
他人に嘘を吐く分には構わんが
自分にまで嘘を吐くんじゃねえぞ。」

まるで仕事上がりに挨拶するような声音で
最後のお節介を焼いて。

男はそれ以上は何も言わず、連行されていくのだろう。
(-471) 2023/09/22(Fri) 23:48:12

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

こう・・しなかったことで、これまで俺たちは後手に回り続けた。」
「疑わしきは罰せずなんてぬるい・・・。」
ノッテマフィアって奴らは」
「逃げ隠れすることだけは異様に得意だからな。」

その通り、実に独善的な発言。
偏見に満ちた狂言。一人芝居。
貴方の言葉を受けて、忠犬は。

「俺にこの役割を下さった・・・・のは」
署長代理ですよ・・・・・・・。」


宛ら舞台役者のように笑った。

「俺が牢にぶち込まれたのはそのためだ。」
「ノッテファミリーをこの国から排除する。」
「それ以上の正義がありますか?」

「ニコロ・カナール。」
「だから、お前と答弁している暇はないんだよ。」
「俺には役目があるんだ。この後も。」

「ここにある・・のは、お前がダフネという女マフィアを殺した記録だけ。」
「それを事実だとお前が認めたということだけ。」
「お前の無実を証明するものは一つもない・・。」
(-478) 2023/09/23(Sat) 0:10:03

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 法の下に イレネオ

男は、初めてその表情を歪めた。
貴方の在り様、考え方、それが今曝け出されて。
これが本当の貴方なのか、と。

「お前の役目なんざ、知った事じゃないな。」

吐き捨てるように言う。
気を遣った俺が、馬鹿だったのかもしれない。

「大体、俺の無実を証明するものもなけりゃ
有罪を証明するものもない
、の間違いじゃないか?」

貴方をじっと見据えて笑う。
実に滑稽じゃないか。

「俺はダフネを殺したなんて一言も言ってねえし
これ以上時間を掛けたって答えは同じだ。
さっさと諦めて次のお役目とやらに向かったらどうだ。」

だったら自分に無駄に時間を費やせばいい。
この愚かな法に鉄槌が下るまでの、時間稼ぎにはなるだろう。
(-484) 2023/09/23(Sat) 0:32:35

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

言葉を聞いて、男は片眉を持ち上げる。

「先程。」
ダフネのこと・・・・・・は事実だ、と。」

言ったはずだが、と反芻。ことん、と首を倒した。
これはこんな演技じみた仕草をする男だったろうか。


「聞き間違いですかね。」
「それとも。」
「出した言葉を飲み込めるつもりでいる阿呆なのか。」
「二枚舌か。
やっぱり悪人じゃないか。」



────奇妙なことに、男の声はどんどん小さくなった。
どころか、視線すら落ちていった。これは貴方を見ていない。
かと思うと、あろうことか被疑者である貴方から顔を逸らしすらした。
そうして身体を捻る先は後ろの棚。先程テディベアが置かれていた場所、その下段から、なにか小さな箱を取り出した。
蓋を開け中身を取り出しながら男は言葉を紡いでいく。

「狂人の相手をするのは疲れるんですよ。」
「でもそれも一理ある。時間をかけるのは得策じゃなさそうだ。」

視線はやはり落ちたまま、自身の手元に注がれていた。
(-500) 2023/09/23(Sat) 1:21:30

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「ダフネがマフィアであり
警察官によって射殺されたのは事実だ。
だが、撃ったのは俺じゃない。
俺が殺したってのは一言も言ってないんだよ。」

単なる情報の錯綜なのだろう。
けれどそれは、貴方に疑念を抱かせるには十分だったかも。

「二枚舌も何も、情報を挿げ替えてんのはそっちだろうが。
…お前、何をする気だ。」

違和感がある。
普通は被疑者から顔を反らすなんてあり得ない。
その隙に脱走や痕跡の抹消を狙う事がある為だ。

余裕か、はたまた。
そんな事を気に掛けないほどに
正義の執行に気を向けているのか。

妙な不気味さを感じながらも
貴方の様子を伺っていただろう。
(-502) 2023/09/23(Sat) 1:31:59
ニコロは、嫌な予感がした。
(c18) 2023/09/23(Sat) 1:43:18

ニコロは、取り調べを受けている。
(c20) 2023/09/23(Sat) 1:57:01

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

さて。
遂に男は何も答えなくなった。
それは貴方と会話を行うことを拒絶する態度であって、
やはり尋問官としてあるまじき態度だ。
それでも貴方が動かないのは好都合だった。


男の手は大きく、手元の箱は小さく。
故にきっと、そこで何をしているのかはよく見えない。

貴方はこれの様子を伺っていた。
正しく何かされると予期していた。
ならば注視したのは手元であったろう。
下を向いた貴方を、今度は男が見つめていた。


(-511) 2023/09/23(Sat) 2:16:29

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

かたん。
音。


貴方が顔を上げた時には遅い。


この男は机の向こうで立ち上がっていて。
その机に膝で乗り上げるように距離を詰めて。
そうして片方の腕は貴方の腕を掴んで引き寄せ、
もう片方の手を貴方の口元に押し当てた。

「何をする気だと思います?」

貴方が驚いて口を開いていたのならば、答えはすぐにわかるはずだ。
口腔内に小さな塊。先程までは当然なかったものが、そこにあって。
(-512) 2023/09/23(Sat) 2:16:48

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「碌でもないが理性があるんでね。
 なんだ、俺が居なくなったら寂しいか? 手を握ってくれてもいいぞ」

誤魔化し方が上手いのは向こうだ。態とらしい程に。
警察の方がよっぽど猫をかぶってるなと、最近であった彼らをみてひとりごち。

「うーん、かわいらしいなあ。
 馬鹿にしてないぞ、そこにある想いは感心するが……。
 そんな心中を目論んでたカップルを見たことある」

片方が先に死んで結局物理的にバラバラになった。

「……何が何でも……。
 何が、なんでも……頭が痛くなる単語だ。
 執着なんてするもんじゃない。
 はあぁあ〜〜……酒飲み仲間がみんな居なくなるんだが……」

どうしてなんだ、と項垂れ始めた男は少し酔っている。
特に後半は苦々しい表情と一緒に告げられ、そのあとガンと机に脚をぶつけた。
追加で酒を頼もうとしてぎりぎりで水を頼んだ。まだ理性があったらしい。
(-543) 2023/09/23(Sat) 8:21:21

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

反射的に、分かった。
こんな状況で口に押し込まれるものなんて
予想は容易いから。

自白剤…もしくはもっと拙い類の、薬。

口元に押し当てられた腕を引き剥そうと掴んで
体を捩って、なんとか飲み込むまいと
抵抗を見せるだろう。

薬に耐性なんてある訳がないんだから。
飲んでしまったら最後、貴方の思うつぼだ。

けれどきっと、抵抗空しく飲んでしまうんだろう。
程なくして、喉が動く気配がする。
(-544) 2023/09/23(Sat) 8:22:41

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「手を握っても良いが、お前まで持つと重いからやだね。
つか、かわいらしい言うな。」

何が悲しくて貴方に言われなければならないのか、と
僅かに眉を寄せるのは、貴方にしか見せない表情だ。

「お前に言われると違和感すげえし。
あー、心中ねぇ。似たような事にはなるかもな。
別に死なねえけど。」

零しながら、此方はまだワイン。
水を頼んで唸る貴方を見て笑うだろう。

「悪いな、ルチアーノ。
でも俺ももう退けなくなっちまってるからさ。
こっちで死なせるような事はしねえ。
それは約束するよ。」
(-545) 2023/09/23(Sat) 8:34:12

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ

「お前が持つんじゃない。
 縋ってきたのを俺が引きずってやるんだ、間違えるな」

助けを求めるのはお前だ、と言わんばかりに。

「なんだ……可愛がられ慣れてないのか?
 もっと褒めて欲しかったのならたくさん言い聞かせてやろう。
 ん〜……」

「阿呆に見えて、可愛らしい、それでも真っすぐな色男。
 限界を勝手に決めて抱え込んで、潰れちまう前によお。
 こうやってまた俺を捕まえるか、連絡して来い。
 大体助けてやる。

 俺はお前らの敵じゃない。味方とも言えんが。
 ――俺はなあ、ちゃあんとお前のことも好きだぞニコロ」

疑っている、信じてもいない、それでもそこに好意はある。
だから助けてやるし、ただでさえ託された仲だ。
お前から消そうとしても何処までも追いかけてやる、と。
此方も貴方とはまた違う感情で簡単に逃がさないつもりでいた。
(-553) 2023/09/23(Sat) 9:04:02

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ

「はいはい、そりゃ失礼しましたよ、っと。」

両手を上げて降参のポーズ。
確かに求めたのは自分だ。だからそこは否定しない。
けれど、続く言葉に表情が強張るのだった。

「助けてくれるのは凄く助かるし
敵じゃないってのも、ありがたいんだけどさ。
お前にべた褒めされたり好きって言われるとなんか
なんかビビるんだけど。」

いつも女性を口説いているイメージが強いせいで
どうにも貴方の誉め言葉は素直に受け取りづらいようだ。

けれど、その厚意はありがたくて。
礼を零しながらも、割と失礼な事を言うのは気を許しているから。
(-555) 2023/09/23(Sat) 9:12:48

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

体力だけはある方だ。
執念だけは強い方だ。
突き止めると決めた物事を突き止めるまでとことんやる。
そういう男の性格は貴方も知ったところだろう。そして、
その性質は今この場においては、貴方に都合の悪いもの。

既に口には入っているのだ。
飲み込まないなら、溶けるまでこのまま待つだけのこと。

しかしそうはならなかった。素直に・・・貴方が飲み込む気配で、男はぶらりと手を離す。
そうして身体の位置を戻すだろう。しかし席にはつかないまま、再びの無表情で貴方を見つめている。

実のところ、男自身もこれが何の薬なのかは知らない。
これは今朝、あるマフィア・・・・・・から押収されたものの一部。
内容物としては興奮剤、精力剤、自白剤、睡眠剤らしいが、
それを見分ける術を男は持たない。

だから効果を知るのは貴方が先。
盛られたのは、睡眠剤だった。


(-610) 2023/09/23(Sat) 13:12:49

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

程なくして。

貴方を、強い眠気が襲うだろう。ぐらりと視界が歪み、身体も傾ぐはず。
しかしそれに追従することを男の手が許さない。
彼は貴方の肩を掴んだ。起こす仕草で椅子の背に強かに打ち付けさせた。

外れ・・か。」
「まあいい。」

眠らせない拷問というものもこの世にはある。
自白剤を盛るつもりだったが、違うなら違うで手を変えるだけのこと。
(-611) 2023/09/23(Sat) 13:15:40

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

味わいなんて分からない。
ただ、飲み込んだものを吐き出そうと咽せるのが先で。

何を飲ませたのか。
そう聞く前に意識が揺らいだ。
睡眠剤……尋問には明らかに不向きな薬。
訝しむ暇も無く暗闇に意識が持って行かれる。

かと思えば、肩に走る鈍い痛み。
起こされ叩き付けられたのだと理解するには
まだ飲まされた睡眠剤は抜けない。

「い゛っ……おまえ、何を……」

ぐらぐらする意識の中
椅子の背もたれに押さえ付けられて。
ただ、貴方の動きを追うのでやっとだ。
(-612) 2023/09/23(Sat) 13:29:36

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

「『何を』。」

ふん、と男は鼻を鳴らした。
歪む視界の真ん中で笑ったようだった。

「皆そう聞くな。やっぱり脳みそが足りないのか?」
「何も何故もない。法に則り、裁くための手続きだよ。」
「お前たちも従ってきたはずだ。どうしてわからない?」

ぐらり。ぐらり。眠気で頭が揺れる度。
男の声が反響する。判断力を失わせる。

瞼が重たく帳を降ろそうとする。

貴方が耐えられず首を振らすなら、
今度はその頬に男の拳が飛ぶ。
(-622) 2023/09/23(Sat) 14:03:10

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

揺れる、揺れる、ゆらゆらと。
飲まされたばかりの睡眠剤は意識を奪おうと誘って。
貴方の言葉すらも上手く聞けない。

「っ、う……こんな事、する訳ないだろ…」

頬を殴り飛ばされ、意識が戻される。

これは尋問と言うより、拷問。
許されるものではない、と。
貴方を、睨みつけようとする。
(-624) 2023/09/23(Sat) 14:08:02

【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ

その通り。するわけがない・・・・・・・
貴方に対する男の行いは、平静なら一発で逮捕レッドカードだ。
つまり、男だってそう。尋問の経験はあれど拷問の経験は浅い・・

「……。」

顔を歪める貴方を見、男は思案するように顎に手をやった。
貴方を実験材料にして、男は学習している。


「さすがに向きませんね。」
「もっと時間があればいいんですが。」

首を右に、左に倒し。呟いた男は、再び錠剤を手に取った。そうして貴方の方へ手を伸ばす。眠気から緩慢になった動作は好都合だ。きっと難なく捕まえることが出来る。
そうして男の思うようになったなら、
これは貴方の鼻を摘んだ・・・・・

そこは人体が空気を取り込む場所の一。
もう片方を開かせたいのなら、ほかの入口を塞ぐのが近道だ。
(-631) 2023/09/23(Sat) 14:46:15

【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ

「や、め……!」

殴り飛ばされ、意識は多少戻ったけれど。
薬に犯された体は言うことをまだ聞かない。

貴方の手が伸びた先。
新たな錠剤に、何をされるかなんて考えるまでもない。 
脳が警鐘を鳴らすのに。

貴方の手は容易に男を捕らえて
男の体は生きる為に、息を取り込もうと口を開いた。

顔を逸らそうとするのが
精一杯の抵抗だ。
(-690) 2023/09/23(Sat) 20:42:05
 




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