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【赤】 大学生 葛葉 桜子そりゃおうじくんにとっては 簡単でしょう…… [ 少しだけ拗ねてしまいました。 私の理解力がないのかもしれませんが 余裕そうなおうじくんをみると 少し悔しくなってしまったのです。 プログラミングを取った理由は 時間割表と相談して空いてたからっていうのと…… 出来たらかっこいいなって思ったんです。 だから、教えてもらった時は ちょっとおうじくんがかっこよく見えました。 ……わかりやすかったです、悔しいことに。 ] (*30) 2021/05/05(Wed) 1:05:14 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子 * 気分…私の、せいで…… ごめんね……。 うちって、おうじくんの? [ ぐっと引っ張られて ぐらりとよろめいてしまいます。 転びはしなかったけれど、 おうじくんに抱きついてしまいました。 タワーマンションにたどり着くと ここ……?と思わず彼のほうを見てしまいます。 普通のアパートに住んでいた私にとって びっくりしてしまうのは仕方のないことだと そう思うのです。 ……おうじくんはどこか 機嫌が悪そうな気がします。 いつもにこにこしているけれど… どこか表情がいつもと少しだけ違うような…。 ] (*31) 2021/05/05(Wed) 1:05:47 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子……おうじくん、その、 私、だいじょうぶ、だから……。 [ 覗き込むようにしてそういったら 彼はどんな反応を見せたでしょうか。 部屋に招き入れられるのなら 少しだけ躊躇してから、 お邪魔することになるのです。]* (*32) 2021/05/05(Wed) 1:06:15 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子……にがて、かも [ あんまり要領がいいわけではないので 繰り返しやって、少しずつ理解していくことに。 慣れてくると、少し面白いな、 と感じるようになったのと ……一緒にいる口実にちょうど良くて 単位に関わらない部分まで教えて欲しい、 なんてお願いをするようになったのでした。 ] (*37) 2021/05/05(Wed) 14:18:14 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子* [ 抱きついてしまって、いつもなら 嬉しそうというか、そんな反応をする彼が 今日は反応しませんでした。様子が少し変です。 煙草の匂いがする部屋に通されて 促されるまま、ソファに座ります。 ……誰も入れたことがない、などと言われては 私は特別なのか、なんて期待してしまいます。 頬がほんのり染まったような。 ] (*38) 2021/05/05(Wed) 14:18:35 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子はじ、めて…… あ、いってらっしゃい…? [ 煙草を吸ってくると言われて 引き止めることも出来ず、そのまま見送るのです。 冷蔵庫に甘いものがある、と言われても 私は立ち上がりませんでした。 ……冷蔵庫って、その人の生活がよく見える気がして 見ていいのか、迷ってしまったんです。 恋人じゃないから 、遠慮が先に出てしまって。] (*39) 2021/05/05(Wed) 14:19:11 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子[ おうじくんが出ていってから、 先ほど言われた言葉を反芻していました。 ……本当に付き合っているわけではなくて だったら、彼にとっての私は 何なのでしょうか。 ―――特別な何かを期待したいのに。 恋人はいらないならそれは違うんだろうな と思ってしまいます。 ……好意を伝えることだって きっと迷惑なんだろうって思うのです。 あぁ、私は確かに――― ] 馬鹿、だよね…… (*40) 2021/05/05(Wed) 14:20:03 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子[ 体だけの関係というには一緒にいすぎたんです。 愛されているって錯覚が 錯覚じゃないような気がしてきてしまって 錯覚じゃないと、思いたくて。 一人になるとそんなことが頭をよぎってばかりです。 一人だからこんなことを考えてしまうんです。 ……泣きたくなってしまいます。 きっとおうじくんがいれば忘れられる… 全部忘れさせてくれる…… そう思って、リビングの扉を開けて どこにいるのか、探そうと歩き始めたのです。 ]* (*41) 2021/05/05(Wed) 14:20:28 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子[ プログラミングを教える講座を していたという話を聞く機会はあったでしょうか。 聞けていなかったとしても、対価まで 私は考えていませんでした。 ……体で対価になるのなら喜んで払うけれど 抱かれたいと思っているのに、果たしてそれは 対価になりうるのでしょうか。 教えて欲しいと頼んだのは私ですが、 何故教えてくれるのか、 私にはわかりませんでした。 ] (*45) 2021/05/06(Thu) 13:05:40 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子[ 部屋を出ていったおうじくんを 探そうときょろきょろしていると 彼はは隣の部屋から出てきました。 何か言う前に抱きしめられるのです。 ゆらゆらと体を揺らされて、 私は身体を預けて返事をします。 ] ……一人で食べても、寂しいから。 どうして、そんな…… 頼りないことと私がケーキを食べないの、 関係あるの……? (*46) 2021/05/06(Thu) 13:06:18 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子[ 冷蔵庫を開けてすらいませんが、 開けたとしても、きっと私は食べなかったでしょう。 ただ甘いものが食べたかったんじゃないんです。 “おうじくんと”食べることに意味があったから。 彼の声はいつもよりずっと落ち着いていて 年相応、というと変かもしれませんが 私よりずっと大人に聞こえました。 とても、落ち着く声で もっと、聞いていたい声。 ……その声で名前を呼んでくれるのなら それだけで幸せになれそうな、声。 ] おうじくんは頼りなくなんてない。 さっきだって私の事、守ってくれた… そうじゃない、の……? * (*47) 2021/05/06(Thu) 13:07:36 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子 ― とある日の事 ― ……いた、い…………。 [ 人より生理が重い体質で痛みに苦しんでいた日。 周期より早く来てしまったせいで、 彼との約束に被ってしまった時の事です。 ] ごめんね……体調良くないから行けない……。 [ 一度電話をかけてみて出てくれるようなら 直接、だめならメッセージを送って 布団に潜り込みます。 高校の時は鎮痛剤とかを飲んで誤魔化しては いたものの、あまり効きがよくなくて。 飲まない選択をしたらしたで 動けなくなってしまうのです。 ……こんな時、恋人なら 傍にいてくれたりするのでしょうか。 それをねだることが許されるのでしょうか。 私にはきっと、許されないだろうけれど つい、今日会うはずだったおうじくんのことが 頭によぎるのでした。 ] (*51) 2021/05/06(Thu) 23:45:16 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子* ……傍にいてくれるんでしょう? それなら、寂しくない、よ。 [ 嘘です。本当はこの関係のままでずっといるのは 寂しくて苦しい。 でも、恋人がいらない彼に告白することなんて 出来るはずないじゃないですか。 だから、作り笑いを浮かべて嘘をつくんです。 ……恋人になりたい、のに。 恋人になれたなら、その先だってきっと考えるのに。 ] (*52) 2021/05/06(Thu) 23:46:35 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子――――――……。 [ 名前を呼んでほしいとすら、言えないのです。 ほら今だって。彼は優しいから、 “女の子が”泣いてる姿なら きっと私じゃなくたって守ってたんです。 とくべつには、なれないんです。 それでもその優しさに縋ってしまう私は 馬鹿だと、思います。 ] 一緒に食べよう? コーヒーか紅茶があるなら一緒に。 [ 柔く微笑んで、ケーキを食べようと 誘えば、冷蔵庫の方へと移動することに。 数種類の中から、ミルクレープのほうを じっと見てしまったけれど そもそもこれはおうじくんが食べる予定だったもの。 希望を言う前に、おうじくん自身が食べたいものを 聞くことにするのです。 ]* (*53) 2021/05/06(Thu) 23:47:30 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子 ― 自室にて ― 食欲ない からそれは…… …………○○大学の近くの――― [ 来て、とは言わなかったですし、 来るなんて思ってはいませんでしたが 住所を教えたのは、心のどこかで 会いたいと思っていたからでしょう。 ……本当に来た時は驚いたけれど。 ] ……だいじょうぶ、だよ [ あんまり心配をかけたくないというか 病院に行く、なんて言われたくなかったので ついそうやって強がってしまいました。 あがって、と小さく言って招き入れれば グラスに麦茶を入れて差し出しました。 白とピンクを基調としたワンルームには ミニテーブルと座布団、勉強机と椅子が それぞれ置いてあり、座れる場所はどちらかなので 適当に座って、なんて言えば再びベッドへと。 布団の中で丸くなって、彼にあまり 顔を見られないように背を向けていたことでしょう。 ] (*57) 2021/05/07(Fri) 15:54:48 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子* ……うそじゃないよ。 そばに、いてほしい。 いまだけで、いいから……。 [ 彼も望んでくれるのは… やっぱり体が目的でしょうか? ……傍にいて欲しいけれど もしそうであるなら、束縛は出来ません。 だから、今だけなんて言うのです。 ―――嘘ばっかり、なんて心のどこかで 泣いている私がいるのは見ないふり――― ] (*58) 2021/05/07(Fri) 16:06:59 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子あった、ね。 本当に来るとは思ってなかったけど…… [ おうじくんはガトーショコラを選ぶようです。 特に気を遣っている様子もなかったので 私も遠慮なくミルクレープを選ぶことに。 コーヒーもあると言われて欲しいと頷きました。 ダイニングテーブルに持っていくのを手伝えば 二人でケーキを食べ始めることになるのです。 ……来年の春、同じことが出来たらいいなと 夢見るくらいは、許されるでしょうか。 彼にはもちろん、言わないのだけれど。 ]* (*59) 2021/05/07(Fri) 16:07:51 |
【人】 大学生 葛葉 桜子 ― ぐずな女の子のお話 ― [ 私はとてもぐずな子でした。 かけっこはいつもびりで、 ハンバーグとオムライスどっちがいい? なんてちょっとした選択に 延々と悩んでしまうような、ぐずだったんです。 だから、でしょうか。 ぐずな葛葉、なんて言われたことは 数知れずありました。 ] (10) 2021/05/07(Fri) 17:03:27 |
【人】 大学生 葛葉 桜子……お母さん、名字って変えられないの? 『どうして?……何か言われた?』 ぐずなのはくずは、だからだろうって 『……あのね、桜子。そんな言葉は気にしなくて いいのよ、それを言った子達は失礼なことを 言っていて、あなたが気に病むことはないの。 変えたいなんて思う必要もないのよ?』 ……私は、悪くない? 『そう、悪くないの。 名前にはね、誰かが込めた思いがある。 それをバカにすることは許されないこと。 だから、桜子がもし自分と同じ目に遭っている そんな子を見つけたら…… 味方でいてあげるといいわ。 きっと、その子も救われるから。』 (11) 2021/05/07(Fri) 17:04:17 |
【人】 大学生 葛葉 桜子[ 都恋(みやこ)ちゃんに出会ったのは そんなことをお母さんに言われてからでした。 その子は名前を読んで貰えないことを 寂しがっていて…いじめられていました。 変な名前、とか言われたり、 話しかけても無視されたり。 直接的ではないけれど、そんな悪口の積み重ね。 見える範囲で、止めようとしたけれど―― 彼女は結局、心を病んで 転校していってしまったのです。 ] ……守れなかった [ ぐずな私は、見えてないことが多すぎて 彼女に寄り添えてなかったんだと思います。 次なんて、あって欲しくはないけれど もしあるのならその時は絶対に その人に寄り添いたいと、思っていました。 ] (12) 2021/05/07(Fri) 17:05:26 |
【人】 大学生 葛葉 桜子素敵な名前だよ [ あの時の言葉は、心からのものです。 彼の容姿は本当に王子様みたいですし ……あの時のキスは、あまりに優しくて おうじさまみたい、って思ったんです。 彼にとても似合っている名前だと思います。 だからこそ、あなたの言葉が、苦しかった。 名前が嫌いなんだろうと推しはかれる あなたの言動が、くるしくて。 もう一度、と思ったのは そんなあなたに寄り添いたいって、 思ってしまったのもきっとあって……。 ]* (13) 2021/05/07(Fri) 17:06:25 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子…病院はいや……。 [ 行きたくない、と首を振っていたのに おうじくんは全然引いてくれません。 耳元に囁かれる声はとても優しいもので 恋人に宥められているかのように 錯覚してしまいます。 ずっと囁かれて、根負けした私は…… ] 行く、から… おうじくん、キス、いっぱいして…? [ 病院に行く代わりに おうじくんにそんなことをねだってみるのです。 体が弱っていると心まで弱くなってしまうのか 甘えたくなってしまったのです。 満足するまでキスしてもらえるなら 私は渋々パジャマから着替えて病院へ おうじくんと行くことにするのです。 ] (*64) 2021/05/08(Sat) 13:12:42 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子* ウェディング…?! ……近くだとだめなの? [ ドレス姿を見たいなんて言われて 顔が熱くなってしまいます。 でも……こっそり、なんて。 相手になっている可能性どころか 招待すらされないような言い方に きゅうっと心が締め付けられるような 気分になるのです。 あなたの隣で着たい、とは言えずとも 近くで、なんて言ったらどう思うのでしょうか。 彼を困らせてしまうのなら、 その話は切り上げたことでしょう。 ] (*65) 2021/05/08(Sat) 13:13:38 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子美味しい、ね。 おうじくん、甘いの好きなんだ。 ……私が何してても おうじくんには、関係ないと思うけど。 [ ガトーショコラを美味しそうに食べている姿を 見ていると、この人はバレンタインにはチョコを 沢山もらえていそうだな、と想像してしまいます。 心配してくれているような言葉なのに、 その優しさの意図がわかっていない私は 冷たい響きを持つ言葉を言ってしまうのです。 ……ただのやさしさであそこまでするとは 思えないけれど、だとしたらその意図は 何なのか、なんてわからないのです。 少し微妙な顔をする私とは対照的に 彼は機嫌が戻ってきたようです。 ]* (*66) 2021/05/08(Sat) 13:14:41 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子ん……でも…お金払ってもらうのは… [ しんどそうなのは確かに一目瞭然でしょう。 汚れたシーツだったり生理用品を 目に付くところに置きっぱなしだったりして 余裕がないのがわかるでしょうし。 キスしてほしいというお願いは答えてくれるようです。 ] (*73) 2021/05/08(Sat) 23:00:59 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子ふ、ぅ…… [ 恋人みたいに指を絡めた状態でのキス。 煙草の味が少しだけするような、 それでも甘いキス。 頑なにしてた心が溶けていく。 もっともっと、と求めてしまって 暫くは水音だけが耳に届いていたのです。 それからようやく一緒に産婦人科に行って 低用量ピルを勧められて それを服用することになるのでした。 彼が毎月、薬代まで払ってくれているのは 申し訳なく思うけれど、 両親に言えないから強く拒否も出来なくて。 ] (*74) 2021/05/08(Sat) 23:02:01 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子* ……な、何…? [ 突然の事で素直に口を開けてしまって そこに何かを入れられてしまいました。 こくり、と飲み込んでしまったものが何か と聞くと、彼はにやりと笑うのです。 ] クスリ……? な、なんでそんな…! いや、離して! [ クスリを飲まされた、などと言われて 焦り始めたのが彼にも伝わるでしょうか。 そんな状態でするなんて嫌です。 でも抵抗しても寝室まで連れていかれて 組敷かれてしまうのです。 ……なんで、急に。 そう思っていると理由は教えてくれました。 ] (*75) 2021/05/08(Sat) 23:02:20 |
【赤】 大学生 葛葉 桜子蚊帳の外…… …………だったら何だって言うの? 別に他の男の人に抱かれてたって あなたには関係ないでしょう?! [ きちんと否定すればいいのにしなかったのは きっと怒りと苛立ちからです。 あの時の言葉>>*69に上手く返せなかったけれど 自分がいい人じゃないと貶めているようで 苦しくて、私が隣にいてはいけないと 言われたような気すらしてきて。 それなのに、干渉するようなことを言われたって 怒りが増すだけです。 ………頬に赤みがさしていって 下のほうが疼くのは気のせいです… 脚をもぞもぞと動かしてしまったのは 見られてしまったでしょうか…… ]* (*76) 2021/05/08(Sat) 23:02:59 |
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