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【人】 壊れかけの ルヴァサルガスの横で、静かに膝を付いた。 体重が軽すぎて、音も出ない。 食堂を。 その、二日前に比べて、伽藍とした食堂をみて。 「…………嘘」 とぽつりとこぼして、俯いた。 身体から、力が抜けて、だらりと、顔がしな垂れる。 「は。 はは。 あは……あは、は、はは、ははははは……。 はははははは、ははははははははははははは」 ぼたぼた。 ぼたぼたぼたぼたと。 涙をこぼしながら、壊れた人形のように笑った。 何で泣いているかも、何で笑っているかもわからない。 何で泣いているかも、何で笑っているかも説明できない。 それはもう『言ってはいけないこと』だから。 『触れてはならないもの』だから。 誰もが、その壊れたように笑う子供の小さな背中を、 見ないようにして食堂へと急いでいる。 (3) 2021/05/28(Fri) 20:16:07 |
【秘】 小さな心 サルガス → 壊れかけの ルヴァ「ごめんね。ぼく、愚かなままではいたくないよ。 ぼく、ちゃんとおぼえてる。おぼえてるよ。 ヘイズも、スピカも、シェルタンも、ルヘナも、イクリールも。 ぼくらは、ぼくらは。 言っていけないなんてことはない、触れてはいけないなんてことはない。 ねえ、ぼく、ぼくだけになっても。かれらのことを、さがしているから。 どうか、ルヴァ。きみだけは。ひとりきりに、ならないで」 (-11) 2021/05/28(Fri) 20:29:09 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ「はははははは、ははははははははははははは」 壊れたように狂ったように部屋でも嗤っていたが、 目元の涙をぬぐって。 「はぁ……。いやぁ。 本当に、今『俺』は、最悪で、最高の気分だよ。 『裏切者』冥利に尽きる。 そこで見た景色を、迸る怨嗟を、 重なる絶望を、抗いがたい恥辱を。 ……俺はすでに知っている」 顔を袖で覆い。 「大好きだったよ。 これは嘘じゃない。 ……ありがとう。 これも皮肉じゃない。 ごめんなさい。 ――これだけは偽りだった。 もう俺は、手に掛ける誰一人に対しても、 赦されようとも許されるとも思っていないからな」 セキレイ、赤ずきん、 共に終わりまで行こうと再び嗤った。 (*2) 2021/05/28(Fri) 20:37:14 |
【人】 壊れかけの ルヴァ>>4 差し伸べられた小さな腕にすら縋ってしまう。 身体は震え、涙が零れる。 居なくなってほしくなんてなかった。 誰一人欠けてほしくなかった。 その気持ちは本物で、本物だから悲しくて仕方がなかった。 同時に、今日を生きている自分に安堵している自分も見つけて 情けなくて情けなくて情けなくて情けなくて、 浅ましくて浅ましくて浅ましくて浅ましくて、 膝が笑って立っていられない。 「ごめん、ごめんなさい、サルガス、ごめんなさい。 かなしい。悲しんでごめんなさい。悲しくてごめんなさい。 おれさまは、ダメなやつで、覚えていることしかできなくて。 おれさまが、別の誰かなら、良かったのに。 おれさまが、最初に生きたいなんて思わなかったら良かったのに。 ごめん、サルガス、ごめん……!」 支離滅裂な言葉を、涙と共に零して回る。 (9) 2021/05/28(Fri) 20:51:48 |
【秘】 壊れかけの ルヴァ → 小さな心 サルガス「サルガス……サルガス……。 ごめん、何もしてあげられなくて。 おれさまは団長で、頼れる男で、皆の味方で、 そんな男だったら、最初からそんな勇気が出せてたら。 もしかしたら誰も居なくならずに済んだのに。 サルガスが大事に思ってた人だって、 今から探しに行く人たちのことだって、 失わずに済んだかもしれないのに。 サルガス、行かないで。 きっとかれらは、見つからない。 サルガスも、居なくなってしまう。 それを、おれさまは、本当に、悲しいと、思う。 これは……俺の、本当の気持ちなんだ」 (-19) 2021/05/28(Fri) 21:00:57 |
【秘】 小さな心 サルガス → 壊れかけの ルヴァ「……ルヴァは、きのうみんなを率いて、さがしものをしてくれたよね。 もしかしたらルヴァはべつのことをしようとしてたのかもしれないけれど。 でも、みんなに機会をあたえてくれていたよね。ぼく、きいてたよ。しってたよ。 ルヴァは、いつもやさしいね。そばにいるひとを、大事にしてくれるよね。 いまも、傷ついて、苦しんで。ぼくは、きみがそうあることを、守りたいとおもうよ。 きみのほんとうのきもち。ぼくに、守らせてほしいんだ」 それだけ悔やむことがあることを、悔やむ想いがあることを。 サルガスはしっかりと受け止めて、抱きしめた。大事な、少年のともだち。 守るために何が出来るか、必死に頭を巡らせて。 「メレフがもし、匿ってくれるなら。せめてちょうしょくだけでも、メレフのへやでいい? こわい、信頼していいかわからないなら、べつのところでもいいよ。 ただ、ぼくが。メレフはきっと、力になってくれるって勝手におもってるだけだから」 (-22) 2021/05/28(Fri) 21:20:00 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ/* コードネーム裏切者です。 私たちの職場は死の福利厚生充実しています。 気軽にお声掛けを。今なら指名料無料です。 引き続き愉快な墓下と地獄の表をお楽しみください。 (*13) 2021/05/28(Fri) 21:37:33 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ「……ここまでくると勘違いじゃなさそうだ。 俺たちは試されている最中なのかもしれない。 大人はこれを乗り越えさせようとしているのか、 それとも乗り越えられないことを期待しているのか」 どちらでも、やることは変わらないがな、 小さくつぶやいた。 (*14) 2021/05/28(Fri) 21:39:21 |
【人】 壊れかけの ルヴァ>>12 サルガスの優しさに触れて、 動悸が、呼吸が、少しずつ落ち着いてくる。 子供のように泣きじゃくっていた自分に、 大人になりかけの自分が上書きされるように静かに、 感情が制御できるようになってくる。 「……ごめん。大丈夫。 おれさま、ちゃんとできるよ。 居なくなった人の分まで今日を生きないと、 ダメだもんな、うん」 まだ少し意気消沈したまま、 シトゥラとカストルたちの方も向く。 「ごめん、心配かけたなー。おれさま。 ちゃんとやれるから、大丈夫だよ。 後で、サルガスの部屋とか、 用意してくれた部屋とかにも、行ってみる」 にこ、と笑った。 (14) 2021/05/28(Fri) 22:02:41 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ「セキレイ……きっと赤ずきんにとっても他人事な、 つまらない、重ねての身の上話になるが、 それで構わないのか? ……退屈しなければいいが」 言いながら。 少しだけ、嘆息をして、語り始める。 何か声を挟まれれば答えるだろう。 セキレイにした話に、 己の抱えている"病"の話を足して、 赤ずきんに語り始める。 (*17) 2021/05/28(Fri) 22:09:49 |
ルヴァは、カストルたちに、ぎこちなく微笑んだ。 (a17) 2021/05/28(Fri) 22:10:24 |
【人】 壊れかけの ルヴァ>>15 サルガス 「……うん、本当に、そう思う。 いつも通り、当たり前に暮らすのが、 一番難しいことも、おれさま知ってたはずなのに。 そっか、ルヴァは、ルヴァなんだ。 だったら……おれさまは、すごくうれしいよ」 それは心から。 心から嬉しい言葉で。 サルガスの胸の中で、また少しだけ泣いてしまった。 その胸の中は温かくて、 自分が居ていいのか不安になるほどで。 自分がこの温かさに包まれていることが、 泣きそうなくらいに切なくて。 泣き笑いのような笑顔で、 同じく、大切なものを失ったはずのサルガスの顔を見た。 「……うん、また後で」 (17) 2021/05/28(Fri) 22:28:12 |
【秘】 小さな心 サルガス → 壊れかけの ルヴァ あなたをこわれものみたいに大事にして、ぎゅうと抱きしめていった小さい体。 見上げて、見下さなくては目線の合わない体はすこしばかり温かい。 とくとくと、小動物のように心臓は高鳴り、鼓動は疾く走っている。 ネズミの心臓は、貴方から離れていきました。 (-36) 2021/05/28(Fri) 22:31:38 |
【秘】 御曹司 ブラキウム → 壊れかけの ルヴァ/* アタイPL! 2日目の秘話はどうしようかしら? 18時ごろにレスを返しているけれど、 区切る事も出来ると思うのよね。 そちらにお任せして待つことにするわ! 続けるなら何事もなく普通に返してもらって構わないわ! (-44) 2021/05/28(Fri) 23:05:06 |
【秘】 壊れかけの ルヴァ → 御曹司 ブラキウム/* わぁい、あかりブラキウムPL大好き! こちらPL的には綺麗に区切れたかなと思ってました (日付をまたぐと状況変わるかなと思ってたので 少し駆け足になってしまいましたが) また話したいエピソードや状況変化あれば その時系列踏まえたほうが楽しいかなって思いました! (-45) 2021/05/28(Fri) 23:10:02 |
【秘】 御曹司 ブラキウム → 壊れかけの ルヴァ/* OK! それじゃ†最高の時†にまた! そちらは大変な事になっているみたいだけど、無事に会えることを願っているわ……kiss (-47) 2021/05/28(Fri) 23:17:21 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ訥々と、光のない瞳で語り始める。 「最初に俺がこのシステムに加担したのは、 他でもない……『命乞い』のためだ。 偶然、このギムナジウムにある、 "大人"たちのこのシステムを知ってしまった俺は、 なぜか処分を免れた。 何もされることなく、どこに連れていかれるでもなく、 そして何かを命令されることすらなかった。 ただ放置され、放免され、口止めすら行われず、 野放しにされた。……それは、俺にとって、 本当に耐えがたいくらいの恐怖と絶望だった」 当時のことを思い出すと、手指の先が震える。 ――今でも、震える。 そのとき、大人がしたことを思い出すと。 (*20) 2021/05/29(Sat) 14:29:56 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ「だから、俺はこのシステムを知った者として、 システムに加担する者にずっと力を添えてきた。 誰でもない、自分の意思で、だ。 そうすることを決めたのは、間違いなく俺で、 その理由は、仲間を売ってでも助かりたいという、 『命乞い』という理由の延長線だ。 そうすることで見逃され、生きながらえる一日を、 惨めな犬のように啜りながら、ありがとうありがとうと、 浅ましく生を繋いでいるのが俺なんだよ」 だから、自分は誰にとっても裏切者だ。 狼になり切れず、子羊にも距離を置く。 そんな中途半端な存在が、ルヴァという存在だ。 「だからかな。 その時から、罰も背負っている。 俺の胸の中で、ずっと泣く子供がいるんだ」 (*21) 2021/05/29(Sat) 14:30:53 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ壊れたような、ひび割れたような笑顔を見せる。 泣き笑いのような表情にも見える。 「悪人になって、連れ去ることを正当化して、 ただそれだけなら、裏切者の矜持も沸いただろうな。 でも、同時に、あの時システムから逃げ出すときに、 そのシステムの中に俺は"子供"を置いてきたんだ。 『子供の自分』を、な。 表の、ルヴァの存在は、 俺が被っている仮面なんかじゃない。 あれはその時の子供の頃の、何も知らないおれさまで。 そいつは友達が大好きで、仲間がいなくなると悲しくて、 人に嫌われるのが怖くて、ずっと皆と居れればいいなって そう、心の底から思っているんだ。 バカだろう。その友達を奪う手は、自分の手なのに」 小さく、息を吐き、嗤った。 「医者は、ギムナジウムに俺が連れてこられた疾病を その俺の病気に、"解離性障害"という名を与えた。 俺は、俺と乖離しながらおれさまと同一で。 人を攫う悲しみも、それで生きながらえる喜びも。 残酷なことに、"本物の感情"だそうだ。 人は多分、残酷にもその病気を持つ者を、 "狂人"とでも呼ぶんだろうな」 (*22) 2021/05/29(Sat) 14:32:02 |
【赤】 壊れかけの ルヴァ二人の顔を、交互に見る。 「だから。 俺の願いは、おれさまの願いは。 ずっと、この歪な狂人のまま、 果てを知るまでここで苦しみ続けたい。 偽物の生活を偽物で行うことが辛く、 そして楽しくて仕方ない。 お友達を地獄に連れ去ることが辛く、 そして嬉しくて仕方ない。 この歪なルヴァを、一日でも長く、永く。 地獄のような毎日を続けさせてもらえることが。 俺の、おれさまの、願いであり、野望なんだ。 ……壊れてるだろ。 シェルタンを、そしてこれからカストルを送り込むことが、 俺でなくてよかったと安堵して、 おれさまの友達を奪われることが辛くてしょうがない。 大人に立ち向かえるほど強くなく、 泣き崩れて手を汚すこともできないほど弱くもない。 壊れた人間なんだよ、俺は。 与えられる願いなんて、幸せなんて。 やっぱり、一日考えても思いつかなかったよ、セキレイ」 (*23) 2021/05/29(Sat) 14:32:57 |
【人】 壊れかけの ルヴァ>>24 ポルクスとカストル 「許すよ!?許す許す! 今日はカストルが何しても、 許してあげるからポルクスも怒らないで!? おれさま、今日はとても寛大です、はっはっは」 いつものドタバタ。 いつもの会話。 それが、自分にとっては、ルヴァにとっては この状況においても嬉しく感じられて。 「……なんか度胸試しみたいなことしようとしてた。 夜の森に、ピャッと行って、何か行ってきた証拠持って、 ピャッっと帰ってくる、みたいな。 でも、もういいんだ……もう、いいんだ」 少しだけ嬉しそうな、泣きそうな顔で言う。 「居なくならないでいてくれるだけで、 ……もう、おれさまは、それだけでいいから」 (38) 2021/05/29(Sat) 14:43:31 |
ルヴァは、カストルに謝罪した。 (a38) 2021/05/29(Sat) 15:15:19 |
【赤】 みんなが大好き ルヴァ/* だいじょぶです赤ずきんさん お気遣いありがとうございます。 基本的にダイスに従った方が、 残酷性あっていいかなと思いますので 大丈夫ですです。 (*24) 2021/05/29(Sat) 16:10:02 |
ルヴァは、深呼吸をしている。 (a44) 2021/05/29(Sat) 17:08:33 |
【赤】 みんなが大好き ルヴァ「そうか……」 この狂いも、壊れも、ここでは受け入れられる。 皆それくらいひび割れて、朽ちているのだとしたら、 自分にとっての本当の楽園は、 この部屋なのかもしれない。 「出来ることがあれば、 いくらでも言ってくれ。 俺にも……もちろん、おれさまにも」 自嘲ぎみに笑った。 (*29) 2021/05/29(Sat) 17:12:21 |
ルヴァは、無理やり笑っている。 (a47) 2021/05/29(Sat) 18:15:48 |
ルヴァは、ブラキウムを、遠くから窺っている。 (a64) 2021/05/30(Sun) 0:10:50 |
【置】 みんなが大好き ルヴァ中庭で、存在しないものと話すブラキウムを、 ただ、見ている。 自分は勝手に、何もかも終わったように感じていて、 でもそれは、彼にとっては始まりにしか過ぎなくて、 ブラキウム。本当にキミは、凄い人間だって、 その雄姿を誰かに伝えたくなるくらいの友人なんだって 心から思った。 心から思ったから。 「……ブラキウム。俺は。 ……キミのことが大好きだよ」 だから、彼に居なくなってほしくないなと。 ……おれさまも、そう、思った。 (L6) 2021/05/30(Sun) 0:20:18 公開: 2021/05/30(Sun) 0:30:00 |
ルヴァは、カストルを見て赤くなった。 (a74) 2021/05/30(Sun) 1:02:21 |
【赤】 大好き ルヴァ一人、体を搔き抱く。 ブラキウムとした、約束があった。 ここを無事に出たら、また二人で会おうって約束が。 そんな未来が来ないことを知っていて、 そんな未来を他ならぬこの手が奪うことを知っていて。 そうやってブラキウムが足掻けば足掻くほど、 大人たちは彼を"見つけやすくなるだろう"という 打算でした約束があった。 ふたりならきっと。 その約束は絶対に、呪いになると思っている。 でも、彼を大切に思う気持ちも本物で、 だからこそ、その大好きな気高さも、大好きな尊厳も、 大好きな笑顔も、大好きな声も。 何もかも、この手で壊すかもしれなくて。 ――この手で、ブラキウムに終わりを与えるかもしれないと 知っていてもなお、胸が、恋慕親愛の焦熱で焼ける。 「う……ううううう……」 木に寄りかかるようにして、体を抱いたまま、 ずるずるとへたり込んだ。 (*32) 2021/05/30(Sun) 1:34:52 |
【赤】 大好き ルヴァごめんなさい、ごめんなさい。 キミが刃を向けようとしている"相手"で、ごめんなさい。 刃を向けられたらきっと、 自分の浅ましい明日を繋ぐために、 君を喜んで殺せる自分で、ごめんなさい。 ――なのに、キミのことが大好きで。 ……本当にごめんなさい。 表情は、泣いていたのに、嗤っていた。 (*33) 2021/05/30(Sun) 1:36:12 |
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