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【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ時が来れば伝えると。 聞き入れてはもらえたようだ。>>0:366 子どもなりの気遣いは微笑ましいとすら思える。 しかし少女に騒々しさを感じたわけではなく それだけは明確に否定することにして。 「お前をやかましいと思うた事は無いが その気遣いは受け取ろう。感謝する。」 『ラサルハグ』の憂いの相手は別の誰かだと ソフィアに伝わることを願いつつ道を往く。>>0:368 (14) 2021/06/19(Sat) 10:38:47 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ進む時間と歩みの中で 『ラサルハグ』は少女につられるように 空を見上げる。 元来人間の肉眼で見えぬはずの『Rasalhague』も 木々の隙間を埋める澄んだ夜空ならば 不思議と水面にその姿が映るだろう。 「あの星の名は『Rasalhague』という。 私の名と同じ、蛇の名を冠する。」 道程の中で退屈しのぎになるかもしれないと 何気なく話題を振ると、ソフィアは探すように 夜空を見上げていた。 熱心になるあまり転げてしまいそうになれば 『ラサルハグ』は少女の身体を片腕で支える。 気をつけろとは言うまでもないだろうから 何も言葉をかけたりはしないのだが。 (15) 2021/06/19(Sat) 10:39:31 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ村へとたどり着きソフィアを見送る時 彼女が名残惜しそうな顔をするものだから。 「そんな顔をするな。」 背を向ける少し前、 月の光に遮られる柔らかな微笑みのまま 少女の頭を優しく撫でてみせた。 (16) 2021/06/19(Sat) 10:40:33 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ (17) 2021/06/19(Sat) 10:41:32 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ*** 本来ならば来る日まで会うことは無いはずだった。 もっとも、その来る日が来るかすら不明瞭だが。 それがどうしたことか。 森の入口に人が訪れた気配を感じ取り 来てみればそこにあったバスケットは 麦粉の香りと青果に彩られ。 不格好なサンドイッチは かえって少女の努力を教えてくれる。>>0:375 (18) 2021/06/19(Sat) 10:43:16 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグとはいえそれとこれとでは話が別だ。 森には近づくなという警告を聞き入れられたか 怪しくなれば『 大蛇 』も参ったかのように 頭に手を置き悩み始めてしまうだろう。 村には確かに近づいていない。 入口に留まっているのならば 森には入っていないのだから。 己の警告は確かに守られているとも言えてしまう。 (19) 2021/06/19(Sat) 10:44:50 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグそこにソフィアはいただろうか。 『ラサルハグ』はといえば。 「全くお前という奴は...。」 などと呆れつつサンドイッチを食し 既に姿がなかったとしたら『ラサルハグ』は その場でサンドイッチを平らげ、空のバスケットを 同じく森の入口に置くことになるだろう。 「美味であった。」と書かれた石を添えて。 (20) 2021/06/19(Sat) 10:45:54 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ 『 大蛇 』にとって無価値な行いだった食事は この時、初めて意味を持つ。 人間は栄養なるものを得ねばならないとはいえ 食事にこだわるその理由を 少なからず理解出来たようにも感じられた。* (21) 2021/06/19(Sat) 10:46:32 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ*** それから何年の時が経たか。 ソフィアがどれだけ『ラサルハグ』に会おうと していたかは分からないが。 『花嫁』になると決まった日。>>0:29 『 大蛇 』は村へと現れるだろう。 大蛇の姿ではなく人の姿で 傍からは旅人にも見えるだろう風貌で。 かつて『ラサルハグ』に会いに来た『ソフィア』を 今度はこちらが迎えにゆくのだった。* (=0) 2021/06/19(Sat) 10:52:23 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグもう相見えない事が理想だった。 元来怪物と人間が相入れる事などない。 先日のソフィアとの件など 結局は『 大蛇 』の気まぐれに過ぎず、 その先の接触は禁忌とも思しい。 それ故、彼女がここに在らぬことに>>34 『 大蛇 』は安堵を覚える。 (73) 2021/06/20(Sun) 19:57:09 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグたった一度の気まぐれが引き起こした縁。 その一度を最後に、二度目はもう叶わない。 それでいいはずだった。 『 大蛇 』の理想だったはずだというのに。 彼女が訪れぬ事を 焦がれるようになったのは 一体いつからだったのだろう。** (74) 2021/06/20(Sun) 19:58:59 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ*** 経った時などとうに忘れた。 彼女にとってはどうであれ、『 大蛇 』にとっては 些細なことでしかないのだから。 だが彼女があの日を忘れぬように。>>33 『 大蛇 』もまた彼女を忘れはしない。 たとえ容姿が変わろうとも その裏葉を見間違えたりはしない。 (=2) 2021/06/20(Sun) 19:59:32 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ運命の日。 『 大蛇 』は赤髪の青年の姿で村の門をくぐる。 村人達はどのような反応をするのか もしも不遜を働くようならば。 「愚かしい人間よ。控えろ。」 そう威圧をかけることになるが そうでなければ村人に危害など加えまい。 もとより『ラサルハグ』の目的は 『ただの子供』だった『生贄の女』ただ一人だ。 果たして赤髪の青年の問いかけに答えはあるのか。 それは村人達次第。 (=3) 2021/06/20(Sun) 20:02:03 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ 記憶はいずれ朽ち果てる。>>100 たかだか100年の中ですら言伝はヒレを生やし 伝聞は姿形を成すことすら叶わない。 忘れぬということ。 ただそれだけが如何に尊いか。 我が『花嫁』に全てを示そう。>>103 それはただ一人、お前にのみ相応しい。 (=8) 2021/06/21(Mon) 20:59:15 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグそうだ。 『私』と『彼女』は違う。 決して相入れてはならぬ番(つがい) だがしかし、村の者たちの振る舞いには 『 大蛇 』も心底反吐が出るばかり。 (116) 2021/06/21(Mon) 21:00:04 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ (=9) 2021/06/21(Mon) 21:01:19 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ村の者は言う。 ソフィアは今日『神』に嫁ぐと。 その『神』が目の前にいたとして 己の可愛さに偶像 生と死を司る神 を崇め奉る者たちには気づけまい。 村人達を無視して進もうとする『 大蛇 』に 村人はついに力で抑えようと向かってくるが その結末は想像に難しくない。 「花嫁がいなければお前達の命はなかった。 それをよく肝に銘じ、二度と忘れるな。」 しかしながら誰一人の命も奪うことは無い。 ソフィアを迎える手が下劣な人間共の血に塗れるなど 決してあってはならぬからだ。 (117) 2021/06/21(Mon) 21:03:37 |
【鳴】 『 大蛇 』 ラサルハグ紅のシャシュカを携え村の奥へと進む。 先程逃げ出した人間がそろそろ報告に 向かっている頃だろう。 あぁ実にバカバカしい。 自分達が祀る『神』から『供物』を守ろうなどと。 その勇猛にソフィアへの愛などあるのだろうか。 『ラサルハグ』は『花嫁』を憂い、村人達を退ける。 そして、いつかたどり着くその場所で>>=7 (=10) 2021/06/21(Mon) 21:06:42 |
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