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【秘】 舞台人 トラヴィス → よいが来ない ミズガネ面白い話だ、と思った。 姿すら不確かな存在が、詩を歌うと言う。 頑なに竪琴を奏でようとしなかった男が、 それに価値があると言う。 それは決して傲慢ではなく、 これ以外に、本当に自信がないのだろう。 同時に、大切なものなのだろう、とも。 だからきっと、 貴方にとっては魂をも削るような、 重い覚悟の対価だ。 は、大きく笑う。 それって───最高じゃないか! 身を下ろし、膝をつく。 見えぬ貴方の前にしゃがみ込めば、 冷たい感覚に手を添えて、口付けを落とす。 「それでは、これより君の戯曲を演じよう。 主演を務めるのはこの私、公演日はすぐにでも。 君は演者に、───どんな物語を吹き込む?」 (-86) 2021/10/22(Fri) 6:56:36 |
トラヴィスは、一歩、舞台に上がった。 (t1) 2021/10/22(Fri) 6:57:36 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → 舞台人 トラヴィス哄笑に、落とされた口づけに、ふるりと体が震える。これは高揚だろうか。或いは緊張? どちらであっても構わない。舞台の幕は上がっている。それなら、何が何でもこの物語を走り切るしかないのだ。 「お前が演じるのは伝達人。 俺と他のゲスト、死者と生者を繋ぐ大事な役割だ。死人に口なし……その事実をお前が、その手で打ち壊す」 しゃがみ込む貴方の両頬に手を添えて、自分もまた体を折り曲げる。 貴方の唇を、ひやりと冷気がくすぐる。 詩人の唇がそっと重ねられたのだ。 ▽ (-114) 2021/10/22(Fri) 14:13:18 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → 舞台人 トラヴィス「……頼むぞ、トラヴィス」 その口付けは誓いであり証明だ。 主人気取りでもケダモノでも無いことを示す、男が自ら貴方に歩み寄った証。 ▽ (-115) 2021/10/22(Fri) 14:13:50 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → 舞台人 トラヴィス「ペンと紙はあるだろう?今から俺の言葉を文字に書き起こしてもらう」 『館にいる者たちに告げる。 俺、ミズガネは殺された。殺されて、死体として神隠しに遭いやすい形となって透明な存在になってしまった。 俺の言葉は今、あらゆる境界線上に立つトラヴィスに代理で紡いでもらっている。 犯人は『リーパー』。 とある少女の内側に隠れ潜んでいた殺人鬼だ。 この文章を読んだ者よ。 俺の言葉が視える者よ。 どうか死神を死者の世界に帰ってもらうよう願ってはくれないか? 俺は少女の断末魔を聞いた。本来肉体の持ち主である彼女の声だ。 きっと彼女も苦しんでいるかもしれない。どうか、どうか彼女を助けてほしい』 ▽ (-116) 2021/10/22(Fri) 14:15:40 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → 舞台人 トラヴィス「……ああ、二枚目も必要だな。次はこう書いてくれないか」 『これがトラヴィスの虚言だと、何かの悪戯だと思う者もいるだろう。 だから俺はこの言葉が俺自身で紡いだものであるという証明を一つここに残す事にする。 ゲスト、ユピテルに預けた竪琴に俺のフルネームが彫られている。 ミズガネはファミリーネームだ。ファーストネームは館に来て誰にも教えてなんかいない。竪琴だって神隠しに遭うまでは誰にも触らせてなんかいない。 確実な証明ではないが、ペンすら握れない俺が差し出せるものはこれしかない。 この声が、透明でなくなることを……もう一度少女が笑って帰ってきてくれる事を、俺は願っている』 ▽ (-117) 2021/10/22(Fri) 14:16:43 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → 舞台人 トラヴィス「……伝えたいことは以上だ。 そして、これを広間という誰もが見ることのできる場所に貼ってほしい。 その上で、お前が声をかける事ができる下女達などに声をかけて張り紙を破る者が現れないよう見ておいてほしいと頼んでくれないか? 館のあらゆる者に声をかける事が出来るのは、きっとトラヴィスが一番適している。お前だから出来る事だ。 ……どうだろう。頼めるか?」 (-118) 2021/10/22(Fri) 14:17:37 |
【秘】 舞台人 トラヴィス → よいが来ない ミズガネ貴方の証は、ひやりと唇に齎された。 キス一つに動じる訳はないが、 その口付けは初めての経験となり、 少しだけくすぐったそうに瞳を伏せる。 それは随分と長い『お預け』であった。 紙とペンを強請られれば、 「………あるけれど」 まさか本当に伝達だけさせるつもりかとひと睨み。 次に自分の名が挙げられれば 「良い性格をしているね」 自分が干渉したと触れ回られれば、 この館での立場が危ういのは明白。 ふざけてくれるなとふた睨み。 ……結局、男が書き記したのはメモ一枚きり。 「 君の戯曲は酷い出来だね。 」そうしてぴしゃりと言い放つ。 そんな問答をしている場合ではないというのに。 → (-152) 2021/10/22(Fri) 20:00:19 |
【秘】 舞台人 トラヴィス → よいが来ない ミズガネ「私は舞台に生きる舞台人。 君が人形に油をさして、螺子を巻いたからね。 そうしてそれと同時に座長であり、演出家でもある訳だ。」 スポットライトの位置。 0番テープ場所。 舞台上の間取り。 「酷い脚本にだって、視線を集めてみせる。 まあ──もう少しだけ観客席に居てくれたまえよ。 君がこの即興劇の、一人目のお客様だ。」 長くここで暮らしてきた 自分にしか想像出来ない演出。 自信満々に微笑んでみせて ばん、とドアを開け放てば、男は広間へと歩き始めた。 (-153) 2021/10/22(Fri) 20:01:52 |
トラヴィスは、本当はまだ怖い。けれど、 (t2) 2021/10/22(Fri) 20:29:52 |
トラヴィスは、舞台へと、もう一歩。 (t3) 2021/10/22(Fri) 20:30:03 |
【見】 舞台人 トラヴィスかつ、かつ。 硬い靴底が、床を鳴らす音。 それは広間へ辿り着くと、一際大きく鳴らされた。 「さあさあ皆様、御立合い!」 知る人ぞ知る、とある劇団の街頭即興劇が始まる合図。 「『僕はしがない吟遊詩人。 国々へ詩を朗唱して歩くとはよく言ったもので 夢に縋り、霞を喰い、毎晩酒に浸る……そんな日々さ。』」 よく通る声。 それは広間に留まらず、館内へ響いていく。 強く耳を塞ぐでもしなければ、小耳には挟む事となるだろう。 (@2) 2021/10/22(Fri) 20:32:40 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「『昨晩のことはよく覚えていない、 それで良いのさ、 詩人は気ままに生きるものだ』───詩人は己に言い訳を繰り返し、 自堕落な毎日を繰り返していた。」 瓶を掴むかのように、荒く何かを飲んでは投げ捨てる動作。 ありもしない帽子を深く被り、目線を隠す。 持ち合わせていない竪琴に手を伸ばしては、ため息を吐く。 正反対の鴉のような黒髪を掻いて、 道行く物を睨み付け、世に希望を見出していないような眼差し。 男の身なりは それらとは正反対の煌びやかなものだが 立ち振る舞いは、 まさしく廃れた吟遊詩人を幻視させる程であった。 (@3) 2021/10/22(Fri) 20:37:42 |
トラヴィスは、広間から、廊下へ。廊下から、館の何処へでも。 (t4) 2021/10/22(Fri) 20:38:37 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「吐き捨てるような日常の最中、詩人は一人の少女と出会う。 パイを焼く事だけが取り柄の少女だった。 『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』 けれどもそんな幸福も、長くは続かなかった。」 大袈裟で、加筆の多い即興の朗読劇。 脚本は紙切れ一枚きり。 演出は全て、男の頭の中。 舞台上から、観客席の誰もへ声が届くように。 時にすれ違う貴方の手を取って、 時に出くわした貴方の頬を撫でて、 時に貴方の背を追いかけて、その手の甲へキスをして。 (@4) 2021/10/22(Fri) 20:41:23 |
トラヴィスは、館中を自らの舞台へ。 (t5) 2021/10/22(Fri) 20:42:23 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス「『少女は断末魔だけを僕の耳へと届かせ消えた。 僕は知っている、死神が少女を奪ってしまったと!』」 この即興劇の登場人物は当て書きだ。 詩人と少女。それから、 「『どうか君達にお願いだ、 死神が死者の国へと帰るよう、願ってはくれないだろうか?』……嗚呼、自分でどうにかしろって?」 少女の内に秘められていた死神。 「仕方ないじゃないか、 『だって僕は─── 既に死神に殺されてしまっているのだから。 僕に出来る事は、こうして透明な詩を叫ぶのみ。』」 (@5) 2021/10/22(Fri) 20:44:02 |
トラヴィスは、見えない誰かの想いを繋ぐ、伝達人。 (t6) 2021/10/22(Fri) 20:44:48 |
【見】 吟遊詩人役 トラヴィス……舞台人が語り歩いたのは、そんな純粋な物語だった。 「『少女は苦しんでいた筈だ、今となっては僕には分からない、 けれども、嗚呼─── この詩が聞こえる者達よ! 』」託された想いを、願いを、 舞台人は屋敷中へと届ける。 「『どうか少女を、救ってやってはくれまいか─────………』」 詩人は、少女に潜む死神にに殺された。 詩人は姿を隠された今となっても、少女の声を無視したくないと、救いたいと願い、笑顔を望んでいる。 託されたから、演じている。 汗が流れ落ち、呼吸が荒む。 演じる事は──やっぱり、どうしたって、心から楽しいと思えた。 (@6) 2021/10/22(Fri) 20:47:07 |
トラヴィスは、館内を一周して、広間へ。「有難う御座いました!」 (t7) 2021/10/22(Fri) 20:48:02 |
【秘】 技術指揮 シトゥラ → くるみ割り人形 トラヴィス「―――約束なんて」 口づけが落とされて、言葉がすんなりと落ちてきて。 あなたが"理想的なかたち"を告げる度に、 それにほころびがあることに気づいてしまう。 もう一度零れたものは戻らないというのに。 「いいですよ、聞いてあげましょう。 あなたの役者でいてあげましょう。 都合良く、いてあげますよ―――明日から」 唇を再び激しく奪えば、首を傾けて前髪をずらす。 見えた瞳は、何かで揺れて。 そのままの勢いで押し倒した後、 貴方の首元に冷たいもの[刃]を触れさせた。 → (-163) 2021/10/22(Fri) 21:02:40 |
【秘】 技術指揮 シトゥラ → くるみ割り人形 トラヴィス「……好きですよ、トラヴィス」 「貴方のことが、殺せるぐらい好きです」 「貴方の頭に誰がいたって、きっと問題無いんです」 「だけど――」 ぴっと、トラヴィスの首を切れば流れ出した血に口づけをした。 それは寝具を、服を、シトゥラの顔を汚した。 「居なくなることに臆病なのが、貴方だけだと思わないでください」 「夢に溺れるのなら、先に言ってくれないと寂しいじゃないですか」 普段ならば身体を重ねる合図になるほど、あなたと唇を重ねる 唾液と血液を甘く交わらせ、熱い吐息を吐く。 常に持っていたのだろうか、どこからか取り出したナイフをベッドに捨てて、残った血が貴方の部屋を僅かに赫で染めた。 そのまま、身体を離せば、ゆらりと揺れて 踵を返し部屋を出て行こうとするだろう。 「約束ですよ、トラヴィス」 居なくならないでくださいね、そう告げて。 (-164) 2021/10/22(Fri) 21:06:51 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス男は、観客から──客演として踏み出した舞台を、 そうして降りた。 詩人に螺子を巻かれただけのくるみ割り人形は 螺子が回り切ったら、煌めく時間はもうおしまい。 広間の、いつもの円卓の一席へ 優雅さの欠片もなく腰を下ろす。 使用人に用意させるのは暖かい紅茶ではなく、ただの水だった。 「………や、長いブランクを抱えているにしては 悪くない演技だったと思うんだけど。 なにぶん脚本家が素人なもので。」 ユピテルの方へと視線を向ければ、 疲労の中、はにかんで手を振った。 「ね、彼の竪琴、 私にも触らせておくれよ。」 言外に、己は詩人と意思疎通を果たしたと知らせながら。 (@7) 2021/10/22(Fri) 23:36:23 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>21 宇宙服のそれを一瞥。 0番から降りた男は、もう舞台に興味はなかった。 「御伽噺で結構さ。 感想、解釈は自由だからね。 けれども………そうだな、」 ちらり、と何もない場所へ視線を向けて、戻す。 「───詩人に直接聞いてくれないか? ……なんてね。冗談だよ。 主演俳優の解釈で良ければ、話せるけれどね。」 (@8) 2021/10/23(Sat) 0:12:32 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>25 「そうだな………、」 顎を撫でる。腕を卓上で組んで、長い足をゆるりと組み替えた。 「不器用な詩人には、どちらも救うなんて不可能だから 他の全てを捨てて、一番大切な少女を選んだんだろう。 決して死神だけを見捨てた訳じゃない。」 自分だって、きっとそうする。 大切な者達が危険に脅かされた時。 それら以外を捨てる覚悟は─────………覚悟、は、…… かぶりを降った。 脱線している場合では無い。 「死神は……そうだな、一線を超えてしまったからね、 因果応報。救われる可能性は低いんじゃないだろうか。 君達は神にでも願って、死神を隠せばどうだい?」 これは詩人の意思では無い解釈。 以降の舞台に演出は加えないし、その結末は自分の知るところでは無い。 とても無責任な、たった一つの意見であった。 「けれど、この戯曲の結末は、 君達次第で喜劇にも悲劇にも姿を変えるよ。 舞台の上の君達よ、どうぞ悔いのない選択を。」 (@9) 2021/10/23(Sat) 1:27:04 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>29 ユピテル 「そう」 短い言葉。 代わりに表情に、喜色が余す事なく溢れている。 「居ないよ。 私を一番輝かせてくれる脚本家は、もう私の側には。」 普段ならば、発さないであろう言葉。 他人の言葉を吐いた後だからか──それとも、この数日で貴方から受けた眼差しのお陰だろうか。 今だけは、少しばかり素直になれた。 汗を拭って貰えば、 やっと有難うと礼を言う。 「君が持っていると聞いたんだ。 つまりそれは、その竪琴に触れても良い証左だと思わないかい? けれども、そうだね、壊すつもりはないよ。 ……弦を張り替えてやるつもりさ。 それは私にとっても必要な事だから。」 その瞳に、曇りはない。 貴方の信頼に報いることが出来ると、自信を持てる程に。 (@10) 2021/10/23(Sat) 1:39:59 |
【独】 くるみ割り人形 トラヴィス恵まれた体躯──長く伸びる手足。 どこまでも響く声。透き通る声質。 男は錆びた歯車を動かしているにも関わらず 今でも、確かに舞台人であった。 即興の街頭朗読劇。 自己評価としては、そこそこ。 体力の衰えを感じたし、腕は攣りそうに震えた場面があった。 演出として取り込んだが、言葉に詰まった部分もあった。 ……君が観ていたならば、どんなダメ出しを受けただろう。 君が居ない久方ぶりの舞台は、怖かった。 けれど、ねぇ、君、 真っ直ぐな光を灯されてしまったものだから 留まっていられなかったよ、君の居ない舞台なのにね。 素直に泣けない詩人の代わりに、泣いてやろうかとも考えたが 涙は本人の為に取っておくべきだと思い直して この宴の終わりへ、密かに思いを馳せた。 (-202) 2021/10/23(Sat) 2:10:23 |
【秘】 くるみ割り人形 トラヴィス → 技術指揮 シトゥラ「シトゥ───……ッ、」 どういう意味だと問う前に唇が塞がれて、 揺れる翡翠に思考を奪われている隙に 首元に違和感──冷えた一筋が熱を含む。 「───……!?」 傷を付けられたと理解するのは、 口内に鉄錆が混ざりはじめてから。 死にたくない、と汎用的な思いが溢れてくる。背筋が凍る。 それへ簡単に身を委ねられるような勇気があれば、 そもそもこの館には来ていないのだ。 幸いにも頸動脈までは至っていないらしく 貴方が刻んだ傷は、悪戯に室内を赤く染めるばかりだった。 「待ッ、……………」 震える指で、己の首元を押さえる。 貴方を引き止める言葉すら出なかった。 「…………」 部屋を後にする貴方の背を視線で追い───これで良かったとも、思う。 貴方へ贈る言葉を、今一度考え直さなければいけないと たった今理解したばかりだから。 (-203) 2021/10/23(Sat) 2:27:20 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>31 「道化で結構さ。ご都合主義で上等。 芸術と愚鈍は紙一重とも言うさ。 嘲笑の一つくらい、想定内だよ。」 男も、からからと笑った。 二人が笑い合う、それはそれは穏やかな空間だった。 「君がこうして舞台に降り立って、言葉を発した時点で、 『興味を惹く』狙いは、既に果たされたからね。 これで良い、私はとても無責任な主演さ。」 男の目的は、詩人の言葉を多くの人に伝えることであって、 少女や死神を救うなんて事は関係がなく、どうでもいい。 それの更に先──大衆に受ける事などは視野にない。 最も貴方は、それを理解した上で、 ただ引っ掻き回したくて述べたのかもしれないけれど。 それよりも無反応が一番の批判であると、男は考えている。 「また観においで。次があるならね。 君は貴重な感想をくれた観客だから、 その時は、とびきり良い席をご用意させてもらうよ。」 消えるそれを、見送った。 男はどこまでも穏やかに、貴方を見ていただろう。 (@11) 2021/10/23(Sat) 3:00:11 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>33 ユピテル 貴方の視線に問われれば 口元へ人差し指を当てて「秘密」と告げた。 そうして竪琴を受け取って 少しだけ躊躇ったのちに、 貴方の頭へ手を伸ばし、撫でました。 「有難う。 さっきの舞台の公演料なんだ。 彼の竪琴の音色がね。 42弦、余す所なく錆びているから こうする他ないだろう?」 貴方にとっても大切であろう竪琴。 まるでそれの様子を以前から知っていたような口振り。 しかと手中に収めれば、びょんとそれを鳴らしてみた。 男には、竪琴から綺麗な音を奏でる事は出来ない。調律の知識が少しあるだけだった。 音を整えようと、席を立つ。 それ以上は何も言わない。 男は、この宴の終わりが近い事を、何度も見聞きして知っているから。 恐らく最後くらいは、此方から。 「……またね」 (@18) 2021/10/23(Sat) 8:40:18 |
トラヴィスは、キエを一瞥して………、 (t11) 2021/10/23(Sat) 8:44:49 |
トラヴィスは、何も言わなかった。 (t12) 2021/10/23(Sat) 8:44:56 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → くるみ割り人形 トラヴィス「ゔ」 ぴしゃりと放たれた言葉に男は萎縮する。相手はいわばアーティストとしての先輩であり、自分と違ってちゃんとしたプロだ。そんな者からのダメ出しは流石に堪えたらしい。 メモ一枚きりを手に取って、悠々と語る貴方を見やる。 自分には終ぞ持てなかった自信あふれる微笑みに思わず目を細める。 (ああ、この人はきっと本物だ) 大きく開け放たれた扉を見やり、男もまた追いかけるように開幕するステージへと駆けるように向かっていった。 そうして、目の当たりにすることになる。 自分がかつて追い求めていた理想を。 (-232) 2021/10/23(Sat) 14:45:21 |
【秘】 よいが来ない ミズガネ → くるみ割り人形 トラヴィス/* お疲れ様よ。 そういえば竪琴がユピテルから貴方に手渡されたし、貴方にも情報開示しておくわね。 以下、ユピテルに渡した竪琴の情報よ。 +++ もし貴方が抱えた竪琴をまじまじと見ていた場合。 竪琴の側面に、本当に小さな小さな文字で「コトハ・ミズガネ」と彫られていることに気付けるかもしれない。 竪琴を持つ際に手でちょうど隠せそうな位置にあるだろう。 (-252) 2021/10/23(Sat) 17:09:40 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス4日目、その日の夜。 出番を終えた客演の男は、広間の隅で竪琴を抱えていた。 使用人を呼び付けて、弦やら何やらも用意して。 言葉の通りにメンテナンスをしてやるつもりだ。 待宵館の夜は近い。 それをひとり、肌で感じながら。 抱え上げて、品定めするように琴を見やる。 ……成る程、なかなか悪くない楽器だ。 紅茶でも、と使用人を探して辺りを見渡し、 ちょうど貴方と視線が合った。 「……やあ、プルー。 使用人が見当たらなくてね、 悪いのだけど、紅茶を頼めないか?」 (@19) 2021/10/23(Sat) 18:34:00 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>@20 プルー 少しだけ不安そうに見送ったが、それは取り越し苦労になった。 「うん、嗜む程度には。惚れなおしたかい?」 正面に腰を下ろす貴方を見る事はない。 真剣な視線は、琴だけに向けられている。 ──ぱちん。 既に張られた弦を切り、小さな紙袋から新しいものを取り出す。 手に取った弦の先を小さく結んで、 胴側からピンに引っ掛け通す。 上部を指先でちまちま触って、引く。 それの繰り返しだ。 これが錆びていても、そうでなくても。 男はこれを42度繰り返すつもりだ。 「……あまりこの辺りの物には触れないようにね。 混ざってしまうから。」 切る、通す、引く。 「丁度、話し相手が欲しかったんだ。 どうだい、プルー。この数日は楽しかったかい?」 (@21) 2021/10/23(Sat) 19:28:49 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス>>@22 >>@23 舞台袖 「へえ、驚いたよ。 プルーと言えば私の部屋を荒らす天才だからね───と、」 寄ってくる緑色。いつも通りの光景。 ささやかな反抗を感じつつ、 スコーンへありがとうと礼を述べる。 「私が彼の機嫌を損ねてしまったんだ。」 彼女へそう苦笑混じりに説明した。 琴から少しだけ手を離して、自らの衣服の首元を緩める。 ……その喉元には切り傷があった。 これが、機嫌を損ねた結果。 「……そう、そう。 楽しかったのなら何よりだ。 やっぱり、たまには宴も悪くないね。」 貴方が楽しかったと笑えるなら、 それは男にとっても喜ばしいことだ。 続く問いに、男は───── → (@24) 2021/10/23(Sat) 20:26:41 |
トラヴィスは、咳払いをひとつ。 (t15) 2021/10/23(Sat) 20:26:52 |
【見】 舞台人 トラヴィス「楽しかったよ。 久しぶりに、生きた心地がしたから。」 演じることが何よりも好きな男は、 屈託のない、素直な笑顔を見せた。 → (@25) 2021/10/23(Sat) 20:27:24 |
【見】 くるみ割り人形 トラヴィス「けれど、 そんな時間ももうおしまい。 演者達には秘密で、月を待とう。 二人と過ごす時間だって、 同じくらいに大切で、楽しいと思っているよ。」 紅茶を一口。 それからスコーンへ手を伸ばして、どの色を纏わせるか思案。 貴方達へ、オススメはどれか、と視線を向けた。 (@26) 2021/10/23(Sat) 20:30:48 |
トラヴィスは、シトゥラへ視線を向けた。 (t16) 2021/10/23(Sat) 20:58:03 |
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