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【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「だ、れの せいだよ、ッ……」 はくはくと浅い呼吸を繰り返し、その合間に減らず口を叩く。 被虐趣味は無いし、自分で自分を痛め付ける趣味も無い。 つまりは身体を力ませるだけ損なわけで、とは言っても。 理屈では理解していても身体が言う事を聞くとは限らない。 「はッ、は …最ッ悪、だ ぅ"、…罵られて善がるなよ、救 えない、やつ」 強姦じみた、というより事実殆ど強姦ではあるものの。 そのように扱われ、当然というべきか萎えていた自身も、 明確な快楽を与えられれば再び芯を取り戻して。 それと同時に腰を掴まれ、無理な抽送に腹の中を嬲られる。 ずり、と中で動く度に内臓を引き摺られるような心地がする。 「なんだ、っぁ"、えらく目に 掛けてくれる、じゃないか そ、んなにするほど、ハ、俺の事好きか、よ そうでもなきゃ、 革命軍ってのは、っ 随分、暇らしい…」 少々底意地の悪い事をされる事はあれど、 こうまで乱暴にされる事は以前は一度としてなかった。 その差が溝が、どうしようもなく昏いものとして胸の内に蟠る。 それでも性感帯を擦られれば身体は嫌でも快楽を拾う。 減らず口を叩く中に、徐々に上擦った吐息が混じり始めた頃。 (-110) 2021/12/13(Mon) 22:10:58 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 埃運び オーウェン「私情だけじゃあ生きていけないし仕事も成り立たない。 けれど私情抜きでは前にも後ろにも進めない。 一貫した信念の根底にあるのは結局は私情なんだろう。 それが悪い事とも思いやしないが、なあ。 まったくもって、この世というものは生き辛い この街に居ると、どうにもそう思わされる。」 誰に言うでもなく、殆ど独白のように長台詞を咏んで。 「──言われずとも。 どっち付かずの "卑怯な蝙蝠" は、自由にやらせてもらうさ」これもきっと、貴方のそれとそう変わりない。 たとえ、その結末が寓話的なものであったとしても。 互いに"勝手にする"だけだ。初めから、ずっと。 「さて、長話も何だしそろそろ招かれざる客はお暇しよう。 君がこうして幾らか腹の底を明かしてくれた分、 これからは──仕事の上では、君の事を信用できそうだ。 ではね、未知なるオーウェン«Unknown»。 "野良猫"に宜しく頼むよ」 役者騙りはいつも通り、堂々とした笑みのまま。 席を立ち、一度、ひらりと手を振って。 そのまま貴方の部屋を後にして行くだろう。 (-112) 2021/12/13(Mon) 22:35:41 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「──ああ、ようくご存知頂き……残念だ。」 陰が差す。 貴方と同じに息を吐くように、ぽつり、一人科白を零し。 陰を名乗る男は、真っ直ぐに見据える月と相対する。 「改めて自己紹介させて頂くとしよう。 私は路地裏の陰のフランドル«フランドル・スキアー»。 内部告発を行うつもりも無く、けれど革命に乗る気も無い けれど革命軍に身を置く、どっち付かずの "卑怯な蝙蝠" だ」「革命に心は無い。あの立場は都合が良かったというだけだ。 …ああ、君にとっては最も忌むべきものかもしれないな」 革命に心は無く、自らの利益の為に属しているのなら。 それは、この街を良い方へ向かわせるどころか。 「他ならぬ自分の目的の為に、他者を踏み台にしている。 この街の構造とそう変わりないのだからね」 強い灯りを灯せば、陰もまた色濃いものとなる。 逆もまた然り。 この陰もまた、この街の底に揺蕩う薄闇を形作る一つだった。 一つ違うのは、決してこの街に帰属する事は無いという事だ。 これでは寓話的な末路も頷けるというものだ。 そんな事は承知の上で、それでも。 全てを擲ってでも、追い求めてやまないものがあったのだ。 (-113) 2021/12/13(Mon) 23:12:09 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「っあ、くっ、そ ああ、そうだよ 俺が好きなのはお前だけ、 俺を救えるのは、ッ ぁ、あ──」 出掛かった反論は、上擦った喘ぎに呑まれて。 けれど達するには至らず、蟠る。 与えられる熱も、遣る瀬無い気持ちも、蟠り続けるばかり。 ただ只管に、行き場を無くしたものが自らを苛み続ける。 貴方が居なくなってから、そんな事ばかり。 薄々勘付いてはいた。 これまでの言葉の端々から。 "そういう事"をされていたのだろうとは、わかっていた。 わかっていて、だから何ができたというのだろう。 できる事と言えば、悔恨と無力感に苛まれる事ばかり。 結局は無力、今は為されるままに嬲られる事しかできはしない。 多少強引であろうと体内を暴き、粘膜と粘膜を擦り合わせれば 次第に貴方をよくよく覚えている身体は態度を変え、 突き入れられる度に内壁は歓喜し媚びるように打ち震えた。 反対に、引き抜く動きには追い縋るようにわなないて。 どんなに唇を噛んで堪えても、これだけは隠す事ができない。 自分の身体の浅ましさに反吐が出る。 (-132) 2021/12/14(Tue) 5:24:46 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハートもう何もかもぐちゃぐちゃだ。 遣る瀬無い感情も陵辱し尽くされる身体も、 きっと貴方の内面も。 何もかも、今更な話かもしれないが。 そうして抽送が随分と滑らかになった頃。 一点を執拗に責め立てられれば堪える事もままならない。 暴力的なまでの快楽を叩き込まれ身体を貪られ、 減らず口を叩く口も身体も反抗心もぐずぐずに蕩けていく。 後ろでばかり達する事を強いられて、女のように啼かされる。 それでも、いつまで経っても、音を上げる事は無い。 時折縋るように嬌声を漏らし、 その合間に、熱に浮かされたように貴方の名前を呼ぶだけ。 そうして、長い夜が更けていく。 (-133) 2021/12/14(Tue) 5:25:50 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート──そして、三度目の御布令が出た日。 「……エアハート」 役者騙りの騎士、"卑怯な蝙蝠"は再び貴方の元を訪れた。 「次に"消える"のが誰か、忘れたとは言わないだろう」 いつも通りに衛兵が立ち去って行った後。 張り出された紙切れを、睨むように見ていた姿を知っている。 そこにあった感情が如何なるものかは、定かではないが。 「 預かっておいてくれ。 しくじったのは俺だが、お前以外の誰かに折られる気は無い。 お前以外の人間に預けるのも、気が進まなくてな…」 そう告げて、そちらに差し出したのは。 この役者騙りが常に提げている細剣と短杖。 貴方と別れるずっと以前から使い続けているもの。 「気が向かなきゃ、返さなくたって構わないさ "首輪付き"にそんなものを渡せば当然目を付けられるだろう。 何より、…それはある意味、"お前のもの"だからな」 (-134) 2021/12/14(Tue) 5:49:17 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 残氷 の エアハート「…なら、安心して消えられる」 ぽつりと呟いたのは、『忘れた』という言葉に対して。 或いは預かる事を受託した事についてかも、しれないけど。 何れにせよ、この陰の気質を思えば、答えは明白だ。 「流石に丸腰じゃない。却って怪しいだろうからな 左手«マインゴーシュ»は手土産としてくれてやるつもりだ」 貴方の手にそれら二つの得物を預け、手放せば 幻術を利用して隠し持っていた短剣が露わになる。 見る人によってその色を変える、薔薇の意匠のそれは 果たして今の貴方には何色に見えているのか。 「── 最初からそうだった。 俺が剣を執ったのは、そも、お前と共にある為だ。 最初から最後まで、この剣を捧げる先は、お前だけ。 だからそれは、 確かにお前の剣だよ 」きっと、覚えが無くたって仕方ない事だと思う。 貴方に掛けられた細工に関わらず。誓いは遠い昔からのもの。 だから声を荒げる事はせず、けれど確かにそう告げた。 剣、というものが指すものは。 何もこの細剣だけに限ったものではない。 剣、杖、この身、貴方と共にある為の力の全て。 たとえ独り善がりだとしても、 (-136) 2021/12/14(Tue) 6:50:56 |
フランドルは、貴方の剣だ。 (a22) 2021/12/14(Tue) 6:51:07 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「…何処も彼処も行き場を失ったものばかりだ。」 ほんの一瞬、静かに目を伏せて、ぽつり。 遣る瀬無い想いを乗せて、また一つ呟いた後。 寄る辺の無い剣、陰を落とすものを失った陰は語る。 「外征騎士フランドル・スキアー。 私の心は、この剣は唯一人の友の為に。 この国もこの街も、そこに住まう者達も、それ以外も。 決して私が信じ、この剣を捧げるものではない。」 よそ者の騎士。 役者騙りの"卑怯な蝙蝠"、そのもう一つの貌が、これだ。 騎士を名乗るものが、元騎士を詰問していたという事実。 そして友に剣を捧ぐと言うならば、その心の在り処は。 「──いつだって同じ事だ。 私達はいつだって、犠牲の上に立っている。 生きていくには、誰かを犠牲にしなければならない。 路地裏では、誰かが食事を分け与えさえすれば その日を生き延びる事ができる人間が山程居る。 けれどその日の食事を分け与えれば明日死ぬのは私達だ。 この街もこの革命も、政府の粛清も全体を俯瞰すれば皆同じだ きっと誰もが明日を生きる為に藻掻いているだけだ。 それを変えようなんて大それた事は、私には考えられないよ」 (-137) 2021/12/14(Tue) 8:22:30 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ少々長台詞を吐いた後に、深く溜息を吐いて。 そして、役者騙りの騎士はもう一度口を開く。 「……私が卑怯者を演じる"哀れな役者"であるならば。 君は差し詰め"観客"と言ったところかな。 ──如何なる舞台も観客無しには成立しない。 私はそれを悪とは思わない、けれどね」 "卑怯な蝙蝠"の役は、そろそろ下りる事になるだろうけど。 まだ、この街という舞台を下りたつもりは無い。 「もしも君に舞台に上がる気があるのならば。 この三文役者は、少々手を貸す事もできなくはない。 『──この世界はすべてこれ一つの舞台、 人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ』。 何でもないという事は、何にでもなれるという事だ。 君は現状を知ってもなお、観客、或いは傍観者を気取るかい? 革命の本来の目的も見失った馬鹿共の 横っ面張り倒す千載一遇の機会はご不要かな?」 ──曰く、"卑怯な蝙蝠"とは、誰にでも良い顔をするもの。 今はまだ、そんな役を演じている途中。 信じる事は、難しい。そんな役者の差し伸べる手だ。 (-138) 2021/12/14(Tue) 8:24:07 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 『この世界はすべてこれ一つの舞台、 人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ』 デイリーシェイクスピア(As You Like It)…… (-139) 2021/12/14(Tue) 8:25:51 |
【神】 仮面の役者 フランドルかつん、かつ、かつん、… いつものように、金属製の踵を鳴らし。 明日、また明日、また明日、と。 上がる階段は十三階段、行き着く先は絞首台── (G0) 2021/12/14(Tue) 8:53:16 |
【神】 仮面の役者 フランドルでは、ない。 ヨルムガンドの街の何処か。 それなりに高く、それなりに見晴らしも良く それなりにこの街が一望できる場所。 「『──さあ、牢屋へゆこう。 ふたりきりになって、籠の中の鳥のように歌おう』。」 役者騙りは一人、そんな何処かの手摺にでも凭れ掛かって。 暫くの間は、茫と街並みを見下ろしているつもり。 「…………」 今はもう、細剣も短杖も引っ提げてはいない。 それだけで、随分と身軽に感じるものだった。 (G1) 2021/12/14(Tue) 8:53:45 |
【独】 仮面の役者 フランドル/* 「『──さあ、牢屋へゆこう。 ふたりきりになって、籠の中の鳥のように歌おう』。」 『リア王』。本当にただの個人的メモなので、気にしないでね。 (-140) 2021/12/14(Tue) 9:09:41 |
【秘】 貴方の剣 フランドル → 残氷 の エアハート「 い"っっっ 」右拳はもろに喰らった。当然身構えていなかったため。 きっと昔からそうだったんだろう。 貴方の友は、貴方のする事だけは何も拒まなかった。 拒むつもりがなかった。 「…気が向く向かないで返すかどうかは決めないくせに 『腹が立ったから』で人をどつくのか。」 さりとて文句を言うかどうかは別の問題だ。 不平不満を垂れながら片手を小突かれた箇所へとやって。 血が出ていなければいいけど。手甲の角はえぐい。 「折れやしないさ。 言っただろう、 俺はお前が居なきゃだめなんだ。 お前の許しを得なければ、折れる事も死ぬ事もできやしない。 お前が居る限り、そしてお前がこの剣を折らない限りは」 フランドル・スキアーは、決して心折れる事はない。 己に立てた誓いがある限り、剣に寄る辺のある限り。 これまでも、そしてこれからも。 (-192) 2021/12/14(Tue) 21:32:05 |
【秘】 貴方の剣 フランドル → 残氷 の エアハート託すものを託し終えれば、徐に踵を返し、貴方に背を向けて。 「そいつは確かにお前に預けた。 政府にくれてやるのは、俺のものでも、お前のものでもない。 ただの"哀れな役者"を演じる為の小道具だ」 今は貴方に預けたものは、剣と杖と、誓いだけ。 薔薇の意匠の短剣は、政府の元に、この街に捨てて行く。 それが今どのような色彩を呈していようとも。 「じゃあな、ハーディ。 預けたものは、俺が戻って来た時に まだお前の剣と認めてくれるなら… 認めても良いと思えたなら、返してくれればいい」 揺れ動く貴方を一人残し、かつん。 陰は"哀れな役者"を演じるべく、踵を鳴らして去って行く。 動揺はすれど、職務を優先とするさまに。 今は少しだけ、安堵を覚えるものだった。 だって、本来の貴方であればきっと それこそ形振り構わずに行動していただろうから。 (-193) 2021/12/14(Tue) 21:34:18 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 花売り妖精 アイシャ「……おや、アイシャ君」 視界の外、随分下から掛かる声。 心当たりは一つしかないし、それに声は聞き覚えのあるものだ。 「君の方が…いや、無粋だな。 いいとも、話があるなら入ると良い」 ──そこまでやるか、と。 赤黒く染まったローブに一度眉を顰めて。 そう願うように、"大丈夫"と繰り返し口にしていた貴方の姿。 何より自身の立場に、出掛かった余計な言葉を引っ込めて。 場所はきっと、役者騙りの部屋の前。 貴方に一つ了承を返し、扉を開いて室内へと招いた。 (-195) 2021/12/14(Tue) 21:53:09 |
フランドルは、どつかれた所は地味に痛むし寒気はするし。 (a32) 2021/12/14(Tue) 22:50:53 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「この街が、かの大蛇の名を冠するのならば。 いつかは神の鎚に打たれ、相討つ事になるのだろうな」 遅かれ早かれ、何れこの街は変わる事になる。 それが良い事か悪い事かはわからない。 ともすれば、その黄昏を越えた後に より良い明日、新たな時代が待ち受けるのかもしれない。 或いは何もかも、単なる終幕でしかないのかもしれないが。 「自分を納得させる事ができるのは、自分だけだ。 他者の言葉はその切っ掛けには成り得るが、 結局、それに納得する事を選ぶのはいつだって自分なのさ」 自分達さえ口を噤み耐えていれば、いつかは何かが変わる。 その為には、あのように傷付けられる事も仕方ない事だ。 そうして納得できたなら、ともかくとして。 それでは納得が行かない、納得の行く理由が無いのであれば。 自分を納得させるには、自ら動くほかないのだ。 (-222) 2021/12/15(Wed) 1:13:30 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイそして、その為に今、動く事を選ぶなら。 「さて、内容次第、か。 君を"勧誘"して来ると一芝居打ってもいいが… まあ、当然私としても勧めはしない。 手を組んでいる…共に在る者が居るなら、尚の事。 内側から変えるには、それが手っ取り早くはあるとしても」 「…なら、"君達"は既に掴んでいるかもしれないけれど。 "卑怯な蝙蝠"、潜り込んだ天の鼠らしく 内通者として、"ご同輩"に関する情報を売るしかないな。」 たとえ、革命に心は無いとしても。 そう遠くない内に沈むとわかりきっている泥舟に、 それに縋り付く者達に、何も思わないという事も無いのだ。 「或いは、 "野良猫"に化けたヨルムガンド。 或いは、 "盲目のアース"の名を冠する者。 彼らはこの半端者の蝙蝠ほど聞き分けが良くはない。 もしも正面切って接触を図るなら、よくよく注意する事だ」 彼らがこの街の薄闇に囚われ続けるという事は。 この"卑怯な蝙蝠"とて、決して望む所ではない。それだけだ。 (-223) 2021/12/15(Wed) 1:15:04 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「──然りだとも。 何れも私を指す呼び名だ、何だって構わない。この街ではね」 不意に掛けられた声に、振り向いて。 役者騙りは、今この場では尚も役者を気取るらしい。 「順調であれば、こうはなっていないだろうさ。 君は 今までずっと見聞きしていた んだ、わかるだろう?"私達"は結局烏合の衆。何が上手く行く道理も無いのさ」 きっと引っ提げていた武器は何処かへとやってしまった頃。 そうでなくとも、仮に貴方が皮肉めいた物言いをしても。 この半端者が貴方をどうこうするつもりは無い。 「よそ者の "卑怯な蝙蝠" が紛れているとなれば尚の事。…さて、この蝙蝠にどのような御用かな?」 (-235) 2021/12/15(Wed) 2:09:38 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「……取引、か」 そう、貴方達は謂わば自分達の行いの被害者だ。故に。 怨み言や報復の類か、という推測が無かったとは言わない。 貴方がそんな事に時間を割くように見えるか、と問われれば その答えは否、ではあるのだけど。 「私個人の返答としては、構わない。 どうせ大人しく連行されてやるのも癪だったところだ。 ついでにあちこち探りを入れるくらいはしてもいい」 ともあれ、先ずは"蝙蝠"としての取引への返答を。 あの時、誰ぞの手を噛んでやると嘯いたのは。 あれだけは、強ち"演技"でもなかったらしい。 「さりとて、あてのない探しものなど一つで十分だ。 君、奪われたものの行方に見当は? 目星が付いているなら、話が早くて助かるのだけど」 奪われたもの、つまりは〈泥掬いの匙〉と〈焔喰らい〉の行方。 持ち去られたものを手掛かりも無しに探すなど無謀も良い所。 できる事なら遠慮したいものだ、とはいえ。 この蝙蝠はその無謀をやっていたのだけど、それはさておき。 (-246) 2021/12/15(Wed) 3:46:39 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 死霊術師 ペトルーシャ「それから、…… 他の二人には…伝えはするが、あまり期待しない方が良い "野良猫"は慎重だ。又聞きの話は信用しないだろう "ホド"は…何を考えてるんだか、 …いや、考えさせられているのか。 ともあれ私にも少々測り兼ねる節がある」 二人の"共犯者"の話になれば、 淀みない語調にも少々考えあぐねるような間があった。 結局は、革命に与する者達の実態は。 きっと貴方が見聞きしたものとそう乖離したものではない。 良く言えば互いに深入りしない、悪く言えば互いに理解が無い。 そうなれば当然仕事以外、つまりは個人的な信用も薄い。 そんな烏合の衆でしかない。 「あの二人が君の提示した条件を飲むかはわからない。 それでもいいなら、伝えるだけ伝えておこう。 初めから、私にできる事と言えばそれくらいのものだ」 未だうわべを取り繕えど、言葉に嘘の気配は無く。 最後の言葉には、少々遣る瀬無い思いが滲んだかもしれないが。 (-247) 2021/12/15(Wed) 3:49:33 |
【秘】 仮面の役者 フランドル → 灯屋 レイ「その程度で止まるようなら、止めてやった方が良い」 静かに、けれど明確に、淀みなく。 カンテラの光に照らされ、陰はその輪郭を確かなものにする。 或いは、不確かなものが追い遣られ、確かなものだけが残る。 ──この"蝙蝠"が、彼ら共犯者と親しいのか。 それは彼らにも問わねばわからない事だ。 そして、きっと"蝙蝠"も自ら語る事は無い。 「"野良猫"は、随分な破滅願望を抱えている。 これで少しでもこの街の崩壊が早まればそれでいいんだと。 "ホド"は…あれは、先も言った通り どうにも思考や記憶に何か手を加えられているらしい」 二人の"同輩"の抱えるものには、少々思う所があるようで。 垣間見える表情は、どこか苦々しげなものだった。 「どちらも、この行いの果てに望むものがあるとは思えない。 本来は、望みはもう少し違う形だったように思える。 止めてやる奴が居ないというのも、残酷な話だろう」 それでも迷いは無い。きっと、ここが岐路なのだ。 少々妨げられた程度で揺らぐような信念なら、尚の事。 揺らがぬ陰は、折られる事も時には慈悲とさえ思うのだ。 (-248) 2021/12/15(Wed) 4:43:55 |
【赤】 仮面の役者 フランドル「……随分、…いや… …俺は現状無理に動く理由は無い。 後のことはあんた達に任せる事としよう。 任せきりにはなるが、新参者らしいと言えばらしい有り様だ」 「言うまでもないが、向こうにあんた達の事は吐かないさ こっちに構わず為すべきを為すといい。 口を噤んだところで、バレる時はバレるだろうがな…」 /* たいへんおそくなりました。 わたくしグチャグチャお嬢様、襲撃先も襲撃もお二方にお任せ致しますわ。 正直延長が無ければ終末(オワ)ってましたわ。 ギリギリでいつも生きていましてよ… (*3) 2021/12/15(Wed) 6:24:24 |
【独】 仮面の役者 フランドル「……あの二人を残して大丈夫なのか?」 あの場、ものすごい空気になるんじゃなかろうか。 蝙蝠はけっこう本気で心配しています。 (-251) 2021/12/15(Wed) 6:27:46 |
【神】 斜日の夢 フランドル──高所。 ふと、ヨルムガンドの街並みを、遠景を眺める事をやめて。 手摺の真下、直下を覗き込む。 近いようで遠い所に地面が見える。 地に足は付けたまま、けれど足元が不安定になるような錯覚。 吸い込まれるような、目眩くような、現実感の遠退くような。 得も言われぬ、そんな感覚。 子どもの頃から、高い所が好きだった。 二人連れ立って、街の外まで行った時の事。 小高い丘から街を見下ろした時の事を、今でも覚えている。 煙霧の晴れるような実感だった。 あの息苦しい街が、随分とちっぽけに思えたものだ。 あの路地裏だけが自分達の世界の全てではないと思えたのだ。 世界も案外捨てたものではないのかもしれないと。 だから二人で何処か遠い所へ行きたかった。 何のしがらみも無い、自分達とは何の関係も無い所に。 あの頃からずっと、望む事はそれだけだ。 (G3) 2021/12/15(Wed) 11:26:32 |
【置】 残影の フランドル託すべきものは託した。 託されたものは、可能な限りを。 あとは時を待つだけだ。 自分のものも、誰かの為に在る自分も。 他人には、何一つとしてくれてやるつもりはない。 くれてやるのは、"哀れな役者"の道化芝居だけだ。 何があろうとも、他人に折られる事は許されていない。 だからフランドル・スキアーは折れる事ができない。 生かすも殺すも委ねる先は一人だけ。 己に立てた誓いがある限り、剣に寄る辺のある限り。 これまでも、そしてこれからも。 (L4) 2021/12/15(Wed) 20:44:15 公開: 2021/12/15(Wed) 20:50:00 |
【独】 哀れな役者 フランドル/* オレ天才かもしれん。 自分では折れる事も死ぬ事も選べないド依存人間らしく 投票委任してやったぜ!ギャハハハハ! (-278) 2021/12/15(Wed) 20:46:30 |
【独】 哀れな役者 フランドル/* 普通にテロだからやめた方がいいと思う(急に良識が出てくる) 人、びっくりするよ でもやるっきゃねえよなあ (-280) 2021/12/15(Wed) 20:48:55 |
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