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【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「血眼になって探しやしないだろうが、 逃げられたままじゃ格好が付かないだろう、上も。 あわよくば、の意図はあったように思うが…」 それに、持ち出したものが持ち出したものだ。 持ち出した人間を野放しにした結果、何かまずい事になれば 責任は当然騎士団側にも波及するだろう。 そういう意味でも完全に目を瞑るつもりは無かったように思う。 その結果がこの形ばかりの追行任務なのだろうが。 そのリスクを負ってでも持ち出したものとは、さて。 「…敢えて言おうか。お前が言うのか、と。 そうは言っても…… は? 」健気というよりは、と言い掛けて。 本人に代わる。 本人に代わるという事は、本人に代わるという事だ。 その言葉の意味はわかる、が、今? (-84) 2021/12/20(Mon) 1:11:13 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート貴方の発した抗議の声の後、暫しの気まずい沈黙。 きまりの悪いような、ぎこちない動作や言葉は。 確かに覚えの在るものだ。昔からよく見知ったものだ。 あの日から、ずっと探し求めていたものだ。 「……半年ぶりだな、ハーディ。 会って早々で悪いんだが…」 ばつの悪そうな貴方と反対に、落ち着いた調子で、 「一発殴っていいか?」 右拳を握って向き合った。 あの時貸し借りの清算に殴られたのは、 エディと定義された後から生じた人格の方であったわけで。 両方殴っておいた方が平等じゃない?貴方の剣はそう思った。 平等も何もこちらの人格は無関係?ならこれは出奔した分だ。 (-85) 2021/12/20(Mon) 1:11:55 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル貴方のその返しに答える者はいない。 豪勢な椅子にでも座ってワイン片手に回してるだろう。 そんな高級な家を持った事は今の一度もないが。 「……そう、だな。……何」 元気にしてたか?何てとてもじゃないけど言える状況ではない。 精神面でも状況的にも。本体の方は当然それは理解済だ。 とは言え非常に気まずい。まだ出会った時のをされた方がマシだ。 その時に洗脳されていて出れなかったのは自業自得なのだが。 最も、今このタイミングで入れ替わりやがったあいつは別として。 とにかく、落ち着いた様子が逆に怖いが、提案を聞いて。 「殴…… いや、ダメ」 即答した。 この男、これだけやらかして探させて、 おわせまでした上で、即答した。 貴方はもう迷わず殴っても全く問題ないだろうが、 しかしまあ、ここで普段は断る男ではなかったはずだ。 普通なら黙って殴らせていたのに、あえて断っている。 その意図は伝わらなくても、ただ本当に殴られたくなくて 断ったのわけではないだけは伝わるだろう。 (-93) 2021/12/20(Mon) 1:43:33 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「 なんで 」なんでではなく。 「手始めに一発殴られておいた方が余計な後ろめたさとか 無くなるんじゃないかって親切心から言ってやったのに。 それとも先んじて申し開きでもしておきたいか? 今なら何だって聞いてやるよ、…なんて」 握った拳を解き、ひらひらと振って、 それも尻すぼみになっていく言葉と共に動きを止めた。 本当は違う。 決して嘘ではないが、切り口を少し本題からずらしたのも事実。 決して、いきなり本題から入れるほど、強い人間ではない。 そうであれば、そもそも貴方に隠し事などしなかっただろう。 「……申し開きをすべきは俺の方か。 悪かったな、隠してて。 事実は変えられない。どんなに隠したって、絶対に。 俺が、フランドルという人間が"不義の子"なのは確かな事だ。 …受け入れられなくても仕方ない。仕方ないと思ったから」 だから、向き合う事ができなかった。 自分すら事実と向き合う事から逃げて、受け入れる事を拒んで。 全て灰になってしまえと手紙を火に焼べる事しかできなかった。 「お前に嫌われたくなかった。拒絶されるのが怖かったんだ お前の傍に居られないなら、…生きていても、なあ」 (-101) 2021/12/20(Mon) 2:51:45 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル「んんー…ある意味合ってる。だからこそ、だ。……殴って一発で済ませて良いようなアレじゃなかったろ。俺が逆の立場なら、間違いなくそれで済まされたら殴るじゃすまねぇもん」 自分が一方的に悪いとは当然思っていない。思ってるなら、 せめて葛藤した理由なり貴方に残して去ったはずだ。何も残さないで去る、なんて貴方が傷付く方法を取るわけがない。 「……まあ、言う通りの手始めって意味なら構わない。 だったら、 よし!!来いフラン!! って言える。来ていいぞ。ただお前、一回殴ってたら後で結局絆されたりするだろ。 そう言う意味で、この一回でお前が気持ちごと…… 拳一発で流“せた”って持っていかないかの方が心配になった」 相手の葛藤が拳一発程度で済まされないか。 不平等なのは好きじゃない。こちらだけ甘いのも、差別だから。 貴族と言う単語さえなければ、そう在れるのに。難しいな。 ……俺には、俺達には、この世界が難しすぎるよ。フランドル。 「言えよ普通に。そりゃあ俺が散々嫌ってたのもわかるけど。 いつかバレた時の方がヤバいのわかっててそれしてたのか。 お前のそう言う所、ほんとムカつくし嫌い。変にビビって… ……そうお前が思ってるのを理解した上で、 受け入れられなかった俺が、俺は許せないし逃げたかった」 「……俺は直接言ってないけど、アイツに聞いただろ。 嘘じゃない。殆ど大半が事実だ。それが全てじゃなくても、全ての一部には全部含まれた感情だ。……ったく。……別側面みたいに俺を分析しやがってさぁ、本当にさぁ……」 何なんだあれは。人工知能AIでも搭載されたようだ。溜息を吐く。AIもどきの人格にも、相変わらずの死ぬ願望も。 「改めて言うけど、 お前を殺させる気は一切ないからな。 絶対許さないってなったとしても、死ぬのは許さない。 ……って言える程、別に俺、何も偉くもねぇけどな」 (-103) 2021/12/20(Mon) 3:36:30 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「………いや、いい」 曲がりなりにも自分から言い出しておいて、 承諾されたら手の平を返すのもどうかとは思うものの。 こちらとしても、自分にも非がある、というよりも。 現状としては、大いに自分に非があると思っている。 だから一発殴ればそれで帳消しとしてしまいそうだし、何より、 今はまだ、 貴方の血を見るのが少し怖かった。 「…言えるわけないだろ。 たとえ隠したところでいつかは露見するとしても、 隠している間だけは今まで通りで居られる。 明かせば拒まれないとも言い切れない以上、隠し続ける事で 少しでも長く結論を先送りにし続けるしか選択肢は無かった」 実際の所は、それしか選択肢が無かった、という事もなく。 受け入れられる事を期待できず、信じる勇気も無い為に それしか選ぶ事ができなかった、というのが正しいのだろうが。 結局は、変な所で臆病者なのだ。 きっと死さえも恐れはしないような顔をして、 その実貴方に見限られる事ただそれだけを何よりも恐れている。 「何が正しかったかなんてわかりやしないのに、 いつだって間違ってたって事ばかり後からわかるんだもんな」 つくづく霧中を歩んでいるようだ。兎角この世は生き辛い。 (-104) 2021/12/20(Mon) 5:27:51 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートけれど、それでも。 「── 生きて苦しめって? 」一度、敢えて悪し様に取るような言い方をして。 「死にやしないさ。 偉くも何もなくたって、お前が居る限り。 前にも言ったように、お前の許しを得なければ」 「 俺はきっと、殺されたって死ねやしないんだ 」二度、それさえも受け入れる事を選ぶ。 いつだって、生きるという事は多くの苦痛を伴う。 至極この世は生き辛い。それでもきっと、捨てたものではない。 貴方という生きる理由、存在意義がある。 あの日垣間見た煙霧の向こうを知っている。 そんな不確かな"よすが"が、貴方という寄る辺がある限り。 或いは、それらの幻影が自らに死を許さない限りは。 愚直な貴方の剣は、折れる事など知らないままだ。 (-105) 2021/12/20(Mon) 5:30:43 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「…とはいえ、とはいえ、だ。 俺だって流石に許されないよりは、 極力許された上でお前の傍に居たいとは、思う」 一呼吸置いた後に再度口を開けば、若干の歯切れの悪さ。 言い切った手前、ややしまらないなという気持ちがあるため。 「お前が俺の血の事で何かしようとしてるのは知ってる。 知ってるが、具体的に何をしようとしてるのかはわからん。 わからんが、家の根絶以外なら止めは…多分、しない。 …今のお前は、どうしたいんだ」 以前の発言や、行動からある程度の推測は立てられるものの。 いまいち具体的に何をしようとしているのか確証が持てない。 まあそれもそのはず、手段は何も一つではないようで。 (-106) 2021/12/20(Mon) 5:31:42 |
フランドルは、わからん。 (a21) 2021/12/20(Mon) 5:33:17 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル「やけに素直だな……こう言えば殴りはしないだろうが、 多少噛みついて言い返すかと思……ン?……あー」 やる気が萎えたと言うよりは、冷静に言葉を交わして その結果別の嫌な事が起こったみたいに見える。 勘が良すぎる訳でも、相手がわかりやすい訳でもなく。 「もしかして吸血したの、超絶に後悔してる? そんな俺の血ヤバい味した?いやまあ鉄臭いしな…… 自分の血ですら吐き捨てるくらいだし素に戻ったらそう」 さてこの言い方では気付くだろう。発想が飛躍しすぎてる。 幾ら勘が良いとは言え、だ。つまり“元々気にしていた”コト それに関連してそうな態度が飛んできたからピースが填まっただけ。“あの行為の後吐いてた”のを知ってる故の。 「引き延ばし戦法は大体碌でもならないぞ。 見ろ、実際俺が団を飛び出した。人の事言えないけど。 …………。どうしてりゃよかったんだろな。 あ、でもお前の問いは答え出せるわ。簡単だろ、 「正しかった事」は有り触れてるから気付かないだけ。 だから間違った時に許し合え、ってなるんでしょうよ」 そう、言うだけなら簡単なのだが。現実はどの口が言う? “ずっと隠されていた”。 その事が「自分は信じられていなかったのか」という事実を突きつけられたようで、あらゆる負の感情を生んだのも事実。何より──仮に、彼が明かしていてくれたとして、だ。自分が受け入れられていたのか、今ですら答えは出せない自分が、彼にいったい何を偉そうに言えるのだろうか。 (-107) 2021/12/20(Mon) 7:50:31 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル「俺が考えてた事はさ。 第二回ヨルムガンド喧嘩杯で言ったから割愛する気 だったけど……そもそもお前、責めたり怒らないの?」 もしかすると割愛する事に怒られるかもしれないが。別に説明しろと言われればするし非難は受け入れる。そのつもりだった。まあこんな唐突にこの日が来るのは予想外だったが。 「何でお前を苦しめる必要が──ンン、…あるんだよ… あくまで前提は“俺が生きてる以上は”だからな? 俺が死んだら俺、お前に“死んでいいよ”って言うよ。 だってお前生きていけないだろ。傍にいたら殺すよ。 お前が自分で言った“殺しても死なない”ように、 “生かしたって生きない”のが目に見えてるだろ」 自分で言うのも何だが、依存もとい存在理由にされている、その自覚は当然ある。どんな人間でもこんなに浴びると気付く。 なお謎の間に対しては、不幸にも意図せず芽生えた物を考えて貰うと答えは明白だろう。“そう言う意味”以外では必要はない。 「考えてた事、いきなり止められたんだけど。 ……え、一番円満だろ。駄目なのか。 他は……お前の血を全部抜いて別のに入れ替える。 それか半分お前の血を貰って俺に半分突っ込む。交換。 …完全に消し去るのだけはとうとう見つからなかった。 まあ、そらそうだよな。血に貴族物質が混ざってないし」 貴方に別れも告げず、騎士団から何かパクって、 こんな街までやって来てうっかり洗脳にかかったり そんな旅路で探して為そうとしていた行為が これ である。 (-108) 2021/12/20(Mon) 7:55:03 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート投げ掛けられた問いに、ぐ、と言葉に詰まった。 先の返答から直様その発想に至るのは、 言ってしまえば不自然だ。尤も、何も知らないのであればの話。 然れど行き着く程の何某かを知られていたか勘付かれていたか。 そんな気持ちと、それから。 「……いや……いや、後悔は、してる。 味じゃなくて…やらなきゃよかったって …悪い、今思えばどうかしてた。 受け入れられなくて当然だ。あれじゃ引かれても仕方ない…」 苦々しげに理由は述べれど、味に関しては言及する事を避けた。 血の味それそのものは問題ではなかった。なかったのだ。 問題ではなかった事が、却って問題ではあったが。 それを言えば、余計に引かれかねない。そんな葛藤を含んだ間。 実際の所、この半端者の身が唯一求める血の味は。 その血の齎す歓びは、他の何にも代え難いものだった。 狂おしい程に、どうしようもない程に、甘美なものだった。 あの後吐き戻してしまったのは単に、あの行動が ある種貴方への裏切りにあたるのではないか、という罪悪感。 それから、拒絶されても仕方ない事をしてしまったという不安。 或いはそんな自分への自己嫌悪。そういったものからだった。 あのまま胃の腑に収めたままにしておくという事が、 貴方への後ろめたさから、どうしても耐えられなかったのだ。 (-109) 2021/12/20(Mon) 10:20:10 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「…見付けた時はとことん詰めてやろうと思ってた。 でも、話聞いてる限り実質俺が発端みたいなものだろう。 なら…お前の事、言えた義理じゃないし」 お前の言に倣うなら、互いに許し合わなきゃならんのだろう。 帳尻合わせや謝罪の一つくらいは求める権利があるだろうが。 それに何より、痴話喧嘩は大抵惚れた側の負けに終わる。 これもきっと、つまりはそういう事なのだろう。 「 何なんだ今の間は。 …まあ、正直キツい。死んだ方がマシ。 死んでいく奴に生きろって言われるのはさ、呪いだよ。 俺はお前が居なきゃ生きてても苦痛でしかない、なら尚の事」 謎の間に関しては反射的に問うただけなので、答えは要らない。 いっそ答えないでほしいと思った。 また誰ぞに 趣味が悪い だの何だのと言われそうなので。それはそれとして。 たとえ今際の際に貴方に生きろと言われたとしても、 或いは、死ぬ事を許されなかったとしても。 この男は死んだように生きていく事になるのが目に見えている。 一度折れた剣は、二度とは元に戻らない。 それを一思いに殺してやるのが慈悲と感じるかどうかは、 まったくもって、人それぞれなのだろうけど。 (-110) 2021/12/20(Mon) 10:22:14 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「あとお前、後で円満の意味を調べ直した方が良いぞ」 円満とは、かどだたず、おだやかな様子。 「現実的に考えてくれ、何人殺すはめになると思ってるんだ。 その上貴族殺しなんかやらかせば盛大に追われる事になる。 何処行っても追手を警戒する生活は俺は御免だよ。 総括すると掛ける手間に利益が全然見合ってない。却下。」 単なる間違い探しでもするみたいに問題点を指摘していく。 よくよく聞けば全ては損得勘定の上であって、 別に人を殺す事だとか家に被害が及ぶ事は全く気にしてない。 人殺しは今更だし、あの家には特に思い入れも何も無いため。 「それから、…血は…他人のは、嫌だ。 わかってるだろうが、俺は他人の事は好きになれない。 それとそっくり血を入れ替えられるなんて事は 言ってしまえば俺にとって悪夢でしかない。とはいえ… …お前と入れ替えるのは、それはそれで、お前はいいのか」 あれだけ忌み嫌っていた貴族の血、という意味でもあり。 凡そ人間の半端者とはいえ、純正な人間とは言い難くもある。 そういう意味で、本当に良いのかと問わずには居られなかった。 現実的に考えれば単純に血を入れ替えるだけでなく、 骨髄だの造血組織も挿げ替えなければ意味が無いのだろうけど。 まあそれはそれ。魔法を使えば概ね何でもありだ。とはいえ… (-111) 2021/12/20(Mon) 10:24:33 |
フランドルは、もっとわからん。 (a23) 2021/12/20(Mon) 10:24:42 |
フランドルは、俺は何をされるんだ? (a24) 2021/12/20(Mon) 10:24:49 |
フランドルは、何もわからん。 (a25) 2021/12/20(Mon) 10:25:00 |
【独】 残影の フランドル/* 一人遺されるの、つらいからね……慈悲ですよこれは オレ達は慈悲深いPLなんですよ。そういうことです。 心中はハッピーエンドなんだ(精神異常者)。 (-114) 2021/12/20(Mon) 10:34:33 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル「どうかしてたのはアイツの方じゃないのか? いやハニトラ引っ掛かってたみたいなもんだけど、 これ俺が俺を殴る羽目になるから助けて欲しい。 何、不味くなかったの。 あれさ、酔っぱらうのって、誰相手にでもなるのか? ならないなら、俺実は大して気にしてないぞ、そこ。 って言うか異種族系のハーフには何も言わないだろ、俺 ……まあ、貴族嫌いだから、信用薄いのはわかるけど、 吐くほどビビらなくても引かねえから。…悪かった」 誰相手にでもなるなら別の意味でまた拗らせるのだが。何せ、彼が吸血した行為を見ただけなので、条件やその他諸々は全て知らない。となると、サラリと聞いてはいるが、割と回答次第では恐ろしい事になるのだが表面上はシレっとしている。 この顔に敬語をつければ、もう折角分けた二人も見分けが付かないので、つまりはやはりアイツもエアハートとの判断は、その通りなのだろう。どうかしてたのはアイツでハニトラしてたのもアイツ(自分)で色々拒否したいが。 「まあ何も言わないで居続けたのが発端なのはそう。 でも、普通にお前はお前って言えたら終わった話だ。 ……けど、ごめん。俺は、思いたくても思えなかった。 はは、嫌いな存在と同じ事してるのに、理解してるのに …感情がついてこないんだよな。俺に、お前に、貴族に 最終的に世界にまであらゆる負の感情を向けた。 こうやって偉そうに言ってるけどさ、結局一緒なんだよ。 相手を信じ切れなかったの。むしろ、俺の方が根深い」 あくまでフランドルは、元々貴族が嫌いと言ってる相棒に受け入れられないのを怖がっていたにすぎない。そして、実際本人ですらそれを否定できないなら、単に貴方は物事を正しく認識していたにすぎない。赤ん坊じゃあるまいし、血筋は決められるものでないのだから、それを受け入れられない自分が駄目なだけなのだ。 ──そこで、駄目だから「血を消そう」と言う方向に言った上に、素直に謝罪しないで思い立ったが吉日と飛び出すのが本当に悪癖なのだが。 (-144) 2021/12/20(Mon) 17:46:12 |
【秘】 残氷 の エアハート → 残影の フランドル「って言うかお前、条件付きとはいえ、 体内の血ひっこぬかれる事自体は別にいいんだな。 俺は生命力タンクだから別にいいけど。血気盛んだし」 正直、いいと言うと思ってやってたけど。拒否されても割と無理やり「じゃあ俺が拒絶するのとどっちがマシ?」と最悪過ぎる脅しをしていたかもしれない。やはりハーディとエディは同一人物である。念のためフォローをしておくと、普段こんなにヤバい訳ではなく、貴方に対してだけヤバくなるだけである。 「……複雑だよ。散々貴族を嫌ってたし、今もだし。 一族の仇って言う嫌悪に、嫉妬もあるんだよなこれ。 100%拒絶にはならない。嬉しくは当然ないけどな。 ただ、……そもそも、こんな手段を取ってる時点でさ。 お前の全てを受け止められてない。…不甲斐ないけど。 なら、俺も無理に俺のエゴをぶつけたなら受けなきゃ。 せめてお前に与えていた苦しみも分け合うべきだって。 それもエゴだろと言われたらそうだけどさ。 ……ゼロにはならない。蟠りも全部消えるとかじゃない。 でも、俺を俺が納得させられるのは、これって思った。 「お前の傍にいていい存在じゃない」とも考えてた。 けど血混ぜて半々になったらまあいっか!ってなるだろ」 余りにも暴虐──横暴の極み── なのだが、「どうしても受け入れられない部分」の解法だ。 なお方法を聞かれたら、呪術とか恐ろしい部類の方向が大量に出てくるし、「生命力を使うマジックアイテム」の存在を求めていたのも、この時の魔術の魔力源や動力源に使うつもりだった。 最も、あらゆるマジックアイテムで一つの家に戦争を吹っ掛ける勢いの攻撃をする予定か?としか見れない量なので、つまり本命は家自体を潰すのが第一候補だったようだが。まあいずれにせよ、できる状態まで持ってきていたと言う事だ。そうでなければこんな話を言い出さないし、とっくに戦争は起きていた。 最も、念には念をで、治安と地形から血の入れ替え術式の実行に相性が良いこのヨルムガンドに来たのが運の付きで、後の黒歴史で、何故かもう一人生える謎過ぎる結果になったのだが。 (-148) 2021/12/20(Mon) 18:25:42 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「 助けて欲しいのは俺の方だよ…… 」本当に助けられるものなら助けて欲しい。 まあ誰にも助けられないから今こうなっているのだが。 "もう一人"は寧ろ嬉々として火に油を注ぐ側なわけだし。 「……不味くはない、し、誰にでもはならない。 昔から、 おかしくなるのはお前の血でだけだった。 …それはそれで何か、却って気味悪いだろうけどな… …異種族そのものには偏見が無いってわかってても、 この血は、間接的にあの家に連なる証明にも繋がるから」 ──曰く、リロワーズ家は吸血鬼の末裔だという。 今や受け継いだ血はごく薄く、 これまでは殆どただの人間として生きてきたとしても。 それでも、その噂を肯定するような性質を生まれ持った事。 その血を継いでいる事を証明するような性質を生まれ持った事。 自分の中で、それは決して容易に認められるものではなかった。 それでも、貴方が確かにそれを許容するのであれば。 ある程度割り切り、折り合いを付け、受け入れる事を選ぶなら。 自分がこの血を受け入れ難いと感じる理由は、 貴方に嫌われ、見限られるのではないかという恐怖だけ。 だから、貴方にさえ拒まれないのであれば。 今になって、漸くこの血を少しは肯定できるのかもしれない。 (-154) 2021/12/20(Mon) 19:47:17 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「…俺は、今でも知られなきゃ良かったと思ってる。 あのまま手紙を焼き続けて、この血の衝動に耐え続けて 全部、無かった事にし続けて。 そのままお前と"ただのフランドル"のままで居られる事が、 きっと何より平穏で幸せだったろうと思ってる」 独白のように語るのは、今や叶わぬ夢。 「それでも…そうはならなかった。 そうはならなかったから、今の俺達があるんだ この血も、あの日の別れも、この街で受けた痛みの全ても 何か一つでも欠けたら、ここでこうしてはいなかった」 夢が覚めれば、後に待ち受けるのは現実ばかり。 「だから、 これまでの全てを否定しようとも思えはしない。 …きっと…今はそれで良いんだと思う」 人は、いつか必ずそれと向き合わなければならない時が来る。 けれど、決してそれが苦痛ばかりを齎すわけではない。 事実と向き合い、受け入れてこそ得られるものもある。 たとえば、"ハーディ"と"エディ"、 そんな二人の何にも代え難い存在を得たように。 (-155) 2021/12/20(Mon) 19:50:57 |
【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「決して全てを受け入れられはしないけど、 だからといって、全てを否定しもしない。 案外誰しもそんなもんで、 どうにかこうにか折り合い付けて生きていくんだろう。 …そんなもんなんじゃないかとも、思う」 誰にだって許せないものがあって、 それでも、誰にだって、許したいものがある。 どんなに痛みを伴うとしても、受け入れたいものがある。 きっと、それはまったくおかしな事でもないのだろうと思う。 「だから、お前がそれで折り合い付けられるなら。 それならきっと、俺も漸く俺を許せるようになるから。 …血を抜かれずに済むならそれが一番、 でも他に手段が無いなら仕方ない。逃亡生活は御免だ。 他人と中身を挿げ替えられるのも御免被りたいが。 お前と痛み分けなら…まあ、悪くはないと思う」 実際の所は、悪くはない、というよりも。 ある意味では本当の意味で対等になるわけなのだから、 こちらとしては利ばかり、痛み分けですらない。 ただ、貴方の心境を思うと、自然とそういう言葉選びになった。 「お前と共に在る為なら、他の全ては必要経費だ。 お前の傍に居られるなら、場所は何処だって構わない。 それでも選ぶ事ができるなら。 俺達とは何の関係も無い、何のしがらみも無い所まで行こう。 … ずっと傍で、俺以外の何にも囚われないでいてくれよ。 」 (-156) 2021/12/20(Mon) 19:54:41 |
フランドルは、三度、請願を口にする。 (a46) 2021/12/20(Mon) 19:54:50 |
フランドルは、貴方の陰であり、貴方の剣であり、そして、 (a47) 2021/12/20(Mon) 19:55:29 |
フランドルは、きっと、貴方の目に焼き付いた残影でもあったのだろう。 (a48) 2021/12/20(Mon) 19:56:00 |
【置】 元騎士 フランドル──飛び去る鳩を見送った。 宣言通り、ヨルムガンドを発つ日の事。 託した封書は、"離反者"の拿捕の報せ── では、なく。 当然ながら、内容は騎士団宛の退職届だ。 如何にもそれっぽく革命軍に感化されましたよ、 というような内容の。 (L3) 2021/12/20(Mon) 20:50:11 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【置】 元騎士 フランドル筋書きとしては、こうだ。 外征騎士フランドル・スキアーは追行任務に赴いた先で、 情報収集の為に革命軍へと潜入した、のちに。 感化されたか、或いはそうならざるを得ない何かがあったのか。 何れにせよ、悉に革命軍の一員になってしまったらしい、と。 くれてやるのはそんな道化芝居も斯くやの筋書きだけ。 その先の事など教えてはやらない。汎ゆる痕跡は全て消して行く。 仮に追手が掛かっても、この街で暫し足止めを食うだろう。 この街で足取りが途絶えた以上は、 当然ながら、その近辺を虱潰しに探すしかないわけで。 取り立てて探りを入れる先だって、革命軍くらいのもの。 革命軍も、随分と人のものに対して好き勝手をしてくれたのだ。 末端には良い迷惑だろうが、せいぜい執拗に嗅ぎ回られちまえ…… もとい、これくらいのツケは払ってもらわなければ。 いつだって同じ事だ。 人は生きている限り、常に何かの犠牲の上に立っている。 そして、貸し借りはいつか必ず清算されなければならない。 片時たりとも忘れた事は無い、至極当然の事。 いつだって、たったそれだけの事だ。 (L4) 2021/12/20(Mon) 20:50:46 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【置】 元騎士 フランドル宿の部屋は既に引き払った。 元々この街には来たばかりだ。そう時間は掛からなかった。 持ち出すものと言えば、何時ぞやに受け取った生花くらいのもの。 ──ラナンキュラスの花言葉。 花売りが、花に込めた期待を裏切ってしまわない内に。 夢を見せるなら、せめて夢のままに幕を下ろすべきだろう。 その内にふと、彼女に倣って花でも贈ろうかな、なんて思った。 枯れた白い薔薇と、紫のオステオスペルマム。 渡すならきっと、その二つがいい。 (L5) 2021/12/20(Mon) 20:51:08 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【置】 元騎士 フランドルやるべき事を終えれば、後は。 「──じゃあな、あぶれ者の街。 上も下も表も裏もそれ以外もろくでもないくせに、 そのくせろくでもないばかりで居てくれない卑怯なやつ。 生きていれば再び訪れる日も来るだろうが…」 遠く街並みを見下ろして、散々な捨て台詞。 今となっては、大した思い入れも無い街、でもないが。 とはいえそれらは一度ここに置いて行くとしよう。 得てして旅人というものは身軽であるに限るし、それに。 囚われる先は、一つあれば十分だ。 「その時は、今よか良い空気になってると思いたいな」 かつん、軽い音と共に踵を返して。 「…ま、良くなるにせよ、悪くなるにせよ。 『相見えるは黄昏の先』。そこで終わりじゃないだろう。 いつか黄昏に眠り、そして再び目覚めるその日まで。 今はまだ、白日の夢を見続けるといい」 よそ者は、今度こそ街並みに背を向けた。 (L6) 2021/12/20(Mon) 20:51:32 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【置】 元騎士 フランドルそうして、ヨルムガンドの街や人々を巻き込んだ この騒動は今一度幕を下ろす事になるのだろう。 この慌ただしい数日間は、果たして人々にとって何であったのか。 或いは、この街は、世界は徐々に良くなって行くという喜劇。 或いは、人一人に救えるものは限られているという悲劇。 或いは、"蝙蝠"の言葉など信用してはならないという道徳劇。 或いは、革命及びその弾圧の巻き添えとなる人々という不条理劇。 或いは、 人生の一断片«Tranche de Vie»。 (L8) 2021/12/20(Mon) 20:52:08 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【置】 元騎士 フランドルもしも、もしも。 これらが人の一生のただ一断片、 けれど掛け替えのない、一つたりとも欠けてはならないもの。 そんなただ一つの断片を映したものであるならば。 この世界は、すべてこれ一つの舞台。 人間は男女問わずすべてこれ役者にすぎぬ。 それぞれ舞台に登場しては、退場していく。 そしてその間に一人ひとりが、さまざまな役を演じる。 舞台は年齢によって七幕に分かれているのだ。 きっと終幕にはまだ早い。 今はこうして一度幕は下りれども。 人生は、これからも続いていくのだから。 (L10) 2021/12/20(Mon) 20:53:44 公開: 2021/12/20(Mon) 20:55:00 |
【秘】 残氷 の エアハート → 元騎士 フランドル「え?いや、別に。俺だけでよかったけど。 まあ言いたい事はわかるけど、人間貴族と吸血鬼がこう、 そもそも突拍子もなさ過ぎて、 異能の一部な感覚でさ。俺にとっては。 忘れがちだが独占欲の塊である。貴方が他を向かないと信じているからこそ束縛がないだけであって、ある意味表向きはまだカラッとした性格に見えているのは貴方のお陰、とも言えるのだろう。 「なので、まあ。今までもし、 俺に引かれると思って我慢してたならさ。 これからは、吸いたかったら吸っていいよ。いつでも。 ……いや、衝動によるもので 毎回後悔するなら止めとけするけど。 でもこれさあ、血が半分になったらどうなるんだ? 自分で自分の血啜りだすならエクソシスト呼ばないと…」 無論冗談半分、半分はその特性だけ祓おうとする半分。 別に血を捧げたって、気にやしないのだ。 なんせ別に半分丸ごと上げるのにすら躊躇しない男なのだから。 (-160) 2021/12/20(Mon) 20:57:19 |
【秘】 残氷 の エアハート → 元騎士 フランドル「夢が万が一叶っても、 死後にバレて俺に詰め寄られてたかもだ。 それに、息苦しいだろ、隠し続けるお前もずっと。 ──『全部』は受け入れられない。 元より物語から弾かれたような場所の生まれの俺達だ。 全てを平等に、在りのままに肯定する公平な騎士様。 そんな綺麗な人間にはなれなかった。 お前の言う夢は消えた。 でも、内心で怯え続けるお前と、それに気づけない俺。 そんな夢なら、壊れちまってよかったと思う」 何度目だったか。3度目だったか。 本当にこいつは、と言いたいのを堪える。 ほら見ろ、結局1発殴る事すら忘れてるじゃないか。 「お前、ほんとその点だけは心配性だな。 別に靡いた事は……組織はノーカンな?洗脳だしな? ないんだから気にすんな、って言っても気にするんだろうなあ」 自分がこんな手段ではないと割り切れないように。 理屈は簡単でも実行に移せない事だって幾つもある。 そう言えば、実行と夢で思い出した事があった。 「お前が気付いてないだけだよ、フランドル」 (-161) 2021/12/20(Mon) 20:58:17 |
【秘】 残氷 の エアハート → 元騎士 フランドル「…覚えてるか?俺達騎士になるの、死ぬほど苦労した。 入るまでは馬鹿にされて、入っても“やれ下級市民が” 皮肉なことに路地裏で得た、闇討ちと脅しの技術が、 お坊ちゃん育ちが多い騎士団に多いのはちょっと痛快でさ。 下手すると、路地裏生活の頃にパンを盗んで捕まって、 店主に1時間蹴られ続けてる方が楽なくらいだったのに、 それでも夢物語と言われてた騎士になって── ──そんで、あっさり捨てた。 お前は見切りをつけかけてたけれど、俺は結構さ、 気に入ってたんだ、騎士様。物語に自分が成ろうと思った。 実は思ってたんだぜ?でも、お前の事知って、捨てた。 捨てられる程度の事だったんだよ。あんな努力したのに」 思い出話を騙りながら、地図を取り出す。 騎士団から飛び出した際に使っていたもの。勿論盗品。 でも、だからこそ正確で、行き先だって無数にある。 不意に、「そろそろ気づいたか?」と呟いた。 「俺の世界には、最初からお前しかいなかったんだよ」 動機が怒りや妬みや嫌悪だとしても。 それでこれから再び取り返せない、自分が持っていた全てを、 投げ捨ててしまえるなんて、考えなしでももう少し考えるだろう。 「だから、待たせた分、見せてやるよ。影だと言うなら、 お前がより強くなる、とびきり眩しい場所に。 ──な? “残影” さん?」 (-162) 2021/12/20(Mon) 20:59:15 |
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