朝の登校時、門を潜るとそこはでした──

と言わんばかりに『持ち物検査』と掲げられた傍に並ぶ机。
この時期は特に多いのは2年以上は知っているだろうし、何が起こってるかはすぐわかるだろう。

「はいそれじゃ、ね。
時代錯誤？いやあ言うてね？こういうのやっとかんとね？
好き放題何でも持ってくるのがいるんですねぇ。

特にそろそろ体育祭でしょ？
なんかあったら『風紀がちゃんと締め付けんから』とかね？
無責任な事言われても困るんでぇ。するんですねえ」

　
「ってことでカバン見ていい？ダメ？
　楽しそう？いや〜なんの事かなあ。ちょっとだけね？
　

別に持ち物検査の担当はこの生徒だけではないものの、
この生徒は2年からずっと風紀委員をしているので
名前が『普川尚久』なのは程々に有名だろう。

何より、なんせこの態度だ。
周囲に聞けば、名もすぐに判明する。

　
「……いや、セクハラって失敬な。
女子はちゃんと女子の風紀委員が担当しますよさすがに。

ん〜？今度は何？法律違反ン？プライバシー侵害〜？
はい残念。教員勢からの許可は取ってますよ毎回。
保守はウチ、改革は生徒会へ。泣きついてなくして貰えば？

……はい、問題ないね。行っていいよ」

終われば軽くあしらうようにしっしと手で示す。
そんな感じで、本気でヤバいモノから、相手によっては許されるものでも、コイツ相手で抜き打ちに引っ掛かる可能性もある。
別になにもないかもしれない。学園は今日も平和だ。

「よぉ、抜き打ち風紀チェッカー。
カバン見せればいいんだよな？」

菓子パンを食べながら、カバンの中身を見せた
特におかしなものはない。お菓子やらは多少あるが

「……ぁ、検問してる」

膨らんだスクールバッグを肩にかけて、眠たげに目を擦りつつ。
手近な位置にいる普川に声を掛ける。

「おはよーございます、センパイ。朝からよくやりますねー…」

マイ枕の入ったカバンを君の前に出して、これでいいですか？とばかりに立ち去ろうとするだろう。
許されて当然だと言わんばかりの態度だ。

　
　いいもんやるから、ほら。」

鞄の中身を見せたくなさそうな生徒が通過しようとしている。
かつ鞄の中にあったら問題なものを平気で口に出している。

「OK貰えた人は、とっとと通過しやがってくださいね〜。
　後がつかえちまいますんで」

何処にでも居る男は、今は風紀委員として検査に参加していた。
もちろん、調べる側で。

「え、僕にでやがります？
　普川先輩ほど厳しくはしねぇつもりですがね？
　全く見ねぇって訳にもいかねぇですので、ご理解の程よろしくお願いしやがりますね」

「ん、ん……抜き、打ち？」「カバン開く、こう？」

よくわかっていない様子で首を傾げた。
カバンの中は水筒とスポーツドリンク、他には教科書やら何やら。
隅の巾着袋から何個か「必勝」「勝運」と書かれた古いお守りが飛び出している。

>>G3　楢崎

「あ〜？先輩に対して〜
よくそんな口聞けますね楢崎大地くん？
マイナス無理やり何かつけて連行してやりましょうか？」

「……つっても、君、
ホント別に大したものないんすよね毎回。
つまんないので一個徴収しときますねぇ〜」

言いながら勝手に飴なりパンなり何か奪おうとする。
勿論防ごうと思えば防げる程度だ。通って大丈夫です。

「……トマトのスムージーなんだけど」

女子の風紀委員がこれはなにかと訪ねられて、答えた一言。
手に持つのはタンブラーに詰め込んだドリンク。なにも問題ないならと、早々にバッグを閉じて足早に移動していく。

「おはよーございます、普川先輩」

男子のチェックをしている先輩に、ゆるりと挨拶する。

>>G4　市川

「お仕事なんでもっと労わってくれていいですよ。
市川後輩。親切なご協力と裏腹な生意気な態度どうも。
　　

とは言え、本当に健全な鞄ならこれでいいのです。
許されて当然なので引き留められる事もありません。

　
「よ、普川。
　お互いこの時期は朝早くて大変だな」

稲生学園が誇る厳正な検問所……の内側から声が掛かった。
声の主は偶々通り掛かったという風体の生徒会副会長。

「ついでに俺のも見てく？まあ鞄ここに無いけどさ」

軽口を適当に流すなりすれば
この男はへらりと笑ってその場を後にするだろう。

　
何だかシレっと混じってる鏡沼だが、特に言及はない。
慣れてるのか、今はそれが当然と認識しているのか。

いずれにせよ真面目にやってる分にはお咎めもなにもない。

>>G5　勢喜

「お、フリってやつです？先輩呼び捨てにした上で？
いやぁ、いいですよそこまで言われたら見てやりますよ。

ちなみにエロ本だろうがゴムだろうがもう、『いいもん』賄賂のつもりでしょうが全部没収になりますので、もう面倒なので鞄ごと貰っていいです？」

通過、できませんね。そもそもが既にアウトです。
無理やり逃走するなり異能使うなりしない限りは、
は確認されるでしょう──

>>G7　透
「ええ、それで大丈夫でやがりますよ〜。
　はいはい、特に問題ねぇですね！
　あ、お守り飛び出ちまってるみてぇですし
　落とさねぇ様に気ぃ付けやがってくださいね？
　大事なモンでしょう？　きっと」

>G8
「あ、持ってくならそのアロハチョコおすすめだな。トロピカルな新味で美味い。
ツナQはやめろよ。昼休みにそれ食べる予定だから」

そこまで気にしてはないらしく、持ってけるなら持ってけの構えだ
ちなみに、今のマイブームなのかどことなく南国系の味わいの菓子が多い

>>G9　竹村

「はぁい、おはようございます、竹村後輩。
　罵倒の代わりに挨拶だと楽でいいですねぇ。
　全員そうあってくれれば風紀も楽なんですけどねぇ。……」

担当の女子風紀委員が何も言わないなら、
同じくゆるりとかえす。別に止める事もないが、
ただ、脳内で止められていた品の名を反芻していた。

>>G11 柏倉



見知った顔、どころか同室者だ。
風紀委員としての対応じゃないので随分口調が雑に戻った。

「ほう。適当にさっき没収した奴、仕込むかぁ〜
そんで晒し上げして風紀と生徒会の仲悪いアピールする？」

ほら鞄貸せ。とばかりに手を差し出すが、恐らく互いに多忙だろうとも思ったので、軽口は其処までにしてしっし、と追い払った。

>>G2　普川
「今日もお勤めごくろーさん！」

いつの間にか検査を抜けていた最上級生。
気付かないうちに肩に手をポンと置いて労うとでもしようか。

「あ、缶コーヒー飲むかい？
　間違えてブラック買っちまったのよ」

とか言いながら押し付けてくる。まだ温かい。

「おー、やってんね」

　既に検問は通った後。派手なスマートフォンを手に取れば、ＳＯＳのメッセージ通知が数件。気分は蜘蛛の糸を遣わせるお釈迦様。周囲に監視の目はなし。秘密の隠し場所もおっけー。

　指を丸めて輪を作れば、溢れる誰かの宝物。

『貸し一つだかんね』
　画面越しに、にぃと笑ってみせた。

>>G15 楢崎

「ほう。ツナＱ貰っていいと言うネタフリで？
……ていうか、お勧めされると困るんすけど。
指導にならないんでぇ。……適当な奴でいいや」

南国系チューイングガムがあるなら貰った。
自分の好みではないので委員の後輩にでもやろうとの魂胆だ。

「はいはい普川先輩はもういいんで、
　あとは検問通った後の子とお話でもして来なさい」

菓子の礼は軽く手を上げるだけで終わった。

>>G17 普川
「はは、何のことだか。
　というか鏡沼君、生徒会室に居ないと思ったら
　今日はこっちに居たのか…」

さっきまでは居たのかもしれないが。
検問所の中に神出鬼没な後輩の姿を認めて、もはや感心の域だ。

「遠慮します。というか風紀委員と生徒会が不仲とか
　今日びフィクションでもそう無いだろ。化石だよ」

まあそっちも頑張れよ、なんて言って
同室の友人との他愛無い話もそこそこに切り上げて、
同じく多忙な副会長はひらひらと手を振ってその場を後にした。

「オハザース抜き打ちチェッカー先輩〜」
明らかにサイズの合わない男子制服を、袖や裾を折り返して着ている女子生徒が、馴染みの検問所先輩へ声をかける。

2年時から抜き打ち持ち物テストをしているなら、この男子だったり女子だったりする生徒のことを“そう”と知っているかもしれないし、知らないかもしれない。

「今回はどっちに並ぶかな……」
男子列と女子列のどっちに並ぶか考えている。

「持ち物検査？
……まあいいけど、何も変なのなんか入れてないぞ。
さっさと終わらせてくれよ」

女子風紀委員の前で鞄を開け、中に入れていたものを広げる。
ジップロックに入れていた白い粉（スポドリ）に消毒液、絆創膏なんかを並べて風紀委員が微妙な顔をしている。

>>G20
「美味いものは勧めるもんだろ。
はーい、そんじゃ先輩も頑張って。そのガムは差し入れってことで」

ひらひら手を振って検問を後にする

>>G18 守屋



気配の読めない突然の肩ポンに物凄くビビった。

「はー……なんだよ守屋さん？毎度毎度
　驚くからもう少し遠くから駆け寄ってくれません？」

「間違えて買ったにしても、こう、何？
　渡す相手間違えてないっすかねぇ……

飲む頃には冷えてるかもだぞ。と付け加えつつ頂いておいた。

>>G14　鏡沼
「あってる？よかった」

特に問題なさそうで、少し嬉しそうな様子。

「……あ、うん。貰い物、大事。ありがと……」
「落としたら返せない。気をつける」

>>G21　柏倉先輩
聞こえて来た自分の名前に、笑みを向けて

「ええ、まあ。もしかしたら、あっちにも僕が
　居やがるかも知れませんがね」

>>G26　透
「ええ、バッチリでやがりますよ〜。
　貰い物でやがるなら、増々気ぃ付けねぇとめーですよ？
　返す予定がありやがるんなら、猶更です」

はい、もう行って構わねぇですよーと送り出した。

>>G22 シオン

「いや〜〜もう先輩ってつける気があるなら、
　そこはもう名字くらいちゃんと呼んでくれません？

　……今日は女子ってるんです？
　んじゃ、1年が困惑するから普通に今の性別の方並んどいて。
　そんな漁る方も普川先輩以外に当たるなら同じですわ」

持ち物の内容まで変わってるのか、その辺り把握できているかは謎だが、いずれにせよその可能性を考えると知っていても知らなくても、『今の』性別の方に並ぶのを勧めただろう。

>>G25　普川
「おぉ〜気にすんな〜！　私と普川の仲じゃないか
　あんまり悩んでると、」

それに声掛けたところで、気付かれなかったりすると悲しいしな！がはは！

「そんじゃ後も頑張れよ〜」

ばいばいと、手を振って教室へと。
もう見当たらなくなっている。実に神出鬼没な女だ。

>>G23 牛丸



後輩の女子生徒に呼ばれて該当の品だけ覗きに来る。

　スポドリの奴だよね？
　一応確認していい？いやわかってんだけどね？
　念押しにね？しとかんと後で怒られるん、風紀なん」

内情の愚痴を後輩に漏らしつつ、
鑑定異能の子に通して、普通のスポドリを確認した。

「ハイお待たせしてごめんな。陸上頑張って」

1年だろうが一通り名前と顔は覚えてるのか。
ついでに時間を取らせたのは確かのでそう告げた。

>>G16 普川
「罵倒がかわりに飛んでくるなんて大変ですね。いっそ無言でいてくれたほうが助かりそうなのに」

「それではおつかれさま。またどこかで」

すたすたと校内へ歩いていく。

>>G28 普川
「ウス。女子ってるっす。んじゃ今回はそういう感じで。

お疲れさんスね普川先輩。かわいそうなんで差し入れ没収されときますわ」
とスムーズに女子列に混ざっていった。

女子側の検問の風紀委員へ、「これ普川先輩に」と自分のおすすめのゲームソフトを差し出しておいた。

>>G29 守屋

「親父ハゲてないし……
　

「ういっす」と軽く返しつつ、気付かれない心境を異能の違う自分には理解できないので、やっぱりもう少し心の準備は欲しいと思った。ハゲかねないので。

「確かにチェッカー先輩頭髪が不安だよな。次の抜き打ちの時は育毛剤持ってきてみっか」
これは誰にでもなく言ってみたつぶやき。

「ちなみに育毛剤は禿げる前に使わないと意味ないらしい」

これは誰にでもなく向けた呟き

「持ち物チェックしてるの〜？
　教科書とー、お弁当とー、体育のジャージ〜。
　あ。これは皆が怪我したとき用の絆創膏でー
　こっちはタオル〜」

もそ…もそ…と荷物を広げている熊。
特に目立ったものも無いのでそのまま通された。
のそ……。

>>G19 笹原
『絵莉
　あとで退避したお菓子よろしく
　　報酬はそれ山分け』

持ち物検査を掻い潜る要請を出したルームメイトからメッセージが届いた。依頼した品はチョコに包まれた棒状の焼き菓子だった。

「……白入先輩は無縁そうだよな、育毛剤」

魅惑のもふもふを誇る先輩に思わず

>>G30 普川

「あ……うん、スポドリです。
ややこしくてすみません。
次から袋に書くようにします」

書いてても止められるような気はしたが、
まあ怪しさは格段に下がるだろう。

「ありがとうございます、先輩。
…‥検査する側も大変っすね。頑張ってください」

透視の異能でも居れば楽なのにな。
そんなことを思いながら教室に向かった。

「えぇと…持ち物検査？」

大人しく鞄の中身を広げた。
中身は教科書、ノート、ふわふわのペンケース、ふわふわのポーチ、ふわふわのタオル、ふわふわのお財布、ふわふわの………

ふわふわの大洪水だ！
特にヤバそうなものはない……と思いたい。
ただのふわふわです。

物凄い執念深そうな奴に目をつけられた。

>>G36　白入先輩
「はいはーい、全く問題ねぇですよ。
　こちら通りやがってくださいね〜」

通過させるついでに、ぎゅっとハグした。癒しなので。

>>G38　>>G42　楢崎くん　鏡沼くん
「ぼくはいつでももふもふだよ〜」

もふもふの白いかたまり。
ぎゅっとハグして通過していく。
OKされたら大地くんもハグ。癒やしました。

>>G37 竹村
『おっけー、茜。
　ばっちり退避済。なんか言われても自分の部屋に置いてあるだけだし、文句つけようないよ』

ルームメイトには転移用の輪を一つ渡してあることだろう。普段から何かと融通が利くのだ。

「(ふわふわだぁ……)」

遠目から見る魅惑の白いふわふわ。もふもふ。

>>G21 柏倉

「って言ってる瞬間にそっちにも鏡沼いそう。なんかあれだよな……寝てる間に靴作る小人的なあれ」

どんどん増えるよ鏡沼後輩。
悪さをするわけでもない。妖精だろうか？

「俺の頭を化石みたいに言うな。
ないからこそ需要あるんじゃねぇの。ある意味相互への不満は聞きやすくなるかもな。不仲営業、一考してみっかぁ……」

意外と真剣に考えつつ。
どうせ生徒会室に行く頻度もそこそこあるだろうと、あいよ。と見送った。

>>G43
「わぷ……へへ、先輩ありがとうございます。
けど、パン屑には気を付けてください」

癒しのハグを受けて照れ臭そうに笑う
普川先輩に対してとはまるで違う、実に後輩らしい態度であった

>>G40 尾関

普川は見ていないが、担当の女子生徒が「ふわふわ……」と呟いていたので、誰のことかは目を見なくても察してしまった。

否、正確には二択だが、ふわふわ（熊）の方もちょうど通っていた為だ。

「……ふわふわ二人（一人と一匹？）が通ると空気が緩んで困る……」三年の先輩はふわふわに夢中な後輩達を見て呟いた。

>>G46　普川先輩
「あーんま面白ぇ想像しちまってると、ホントに
　増えちまいますよ？　なぁんて」

いつの間にか背後に居た鏡沼が、からからと笑った。

>>G39 牛丸

「あーそうしてくれると助かりますねえ。こっちも紛らわしいけど健全な奴は注意して教えとくんで」

とは言え想像通り止められはするだろうが、普川を呼び止めないだけ早く通れるのは確かだ。

「あー……どうもどうも。一年女子は素直だねぇ……これからどんどこ悪に成長しないでくれたらいいけど。……一年、かぁ」

懐かしい響きと思いつつ見送っただろう。

どこかを見て三年先輩はイラッとしたが、
これが自業自得と人徳というやつであろう。

「持ち物検査……」

面倒くさいな…。そう思っても鞄の中身は開示した。
ごく普通の学生鞄とその中身だ。
消費期限切れの廃棄パンが入っている程度。

危険物でも公序良俗に反するものでもないから、咎められるとは思っていない。

>>G32 シオン

複雑そうな顔で持ってきた後輩からゲームを受け取った。

「え、押収品は別にここじゃなく……何？差し入れ？
……変なゲームじゃないだろうな」

タイトルを見ている。とは言え素直に押収されてる時点で己に手渡す気なのは察したので、するかはともかくしばらくの後に丁寧に帰っては来るだろう。

>>G47
「どういたしまして〜」

魅惑のふわふわともふもふツートップの片割れは
空気もふわふわにしながら通過していった。
ふわ……。

>>G49 鏡沼

また気配無し一族……」

慣れていてもこればかりは鍛えるのが難しい。
鈍くなる方法をこの時普川は凄く知りたくなった。

「これ以上増えたらもう『全部鏡沼に任せれば良くないかな……』って堕落の要因になるから、増えるとしてもせめて各委員一人にしときなさい。いやマジで増えんです？」

>>G10　普川センパイ
「そんな顔しても、オレ優等生なんで〜。
　面白いものは、他の人に期待してくださいね」

マイペースにカバンのファスナーを閉じて、また一つ欠伸。
マイ枕が咎められないなんて変な学校。なんて思いながらも、心の中に閉じ込めておく。

そう、優等生なので。自分のカバンの中には何も変なものは入れていかないのです。

マイ枕のカバーに潜ませていたビニール袋入りのスライム(先日の化学実験で作ったもの)を、こっそりいきました。

あとは、素知らぬ顔で教室に足を運ぶでしょう。

>>G55　普川先輩
「どーでやがりますかねぇ？
　増えると思いやがったら増えちまうんじゃねーです？
　全部僕に丸投げってのは、オススメしねぇですが」

なぁんて、とからから笑う。
さて、鏡沼が居ない委員はあと何処があっただろうか？

「あ、もう通ってもいいんですか？
やったぁ〜」

ふわふわ女子は何事もなく関所(？)を通過して行った。
今日もふわふわ。
いっぱいふわふわ。

>>G53 普川
どうやらファンタジー世界で動物を育成するゲームらしい。
リアルめなグラフィックで描かれるファンタジーな動物たちとの触れ合いがゲームのメイン要素。なでなでとかできる。
動物達と絆を深め、世界を救ったり救わなかったり人間を滅ぼしたり何もせずにのんびり暮らしたりするマルチエンディング的なやつっぽい。

『わんちゃんがおすすめっす』とメモ書きまで貼り付けられていた。

>>G44 笹原
『ありがと』

化粧品やら細々していて、かつ校則に引っ掛かるものも転移先に置いておけるからいろいろと都合が良い。使用料がてら菓子を分けるのもよくあるやり取りだった。

>>G13　普川

「鞄は待ってくれ、その中身は―――」




きっとホワイトソースの中にも夢が沢山詰まっているのだろう。

教材を全部抜いたその鞄の中には完全に完成されているグラタンが熱々のままで入っていた。

「くっ、……先輩、一口あげますから……」

今日は僅かに遅刻気味なので、
いつも以上の駆け足でやってきて、
検問所に目を丸くする男子高校生。

「令和にもなって年号二つほど逆戻りしてますよね。
　まあ、お疲れ様です、風紀委員の方々……
　てか、普川先輩(個人軍)。生え際にはお気をつけて」

そういえばもうそんな季節だったか。
リュックの口を開けて机にどんと置いた。

「今日は誰からも漫画とかエロ本とか借りてないんで、
　偶然ですけど助かりました。ラッキー」

悪びれもせずそんなこと言っちゃったりして。

>>G62　御旗
「そーいうのは、思っちまっても黙ってた方がいいですよ〜」

普川先輩に聞かれてないかと、そっと視線を向ける。
聞こえてたら、自分でチェックしようとしやがるでしょうし。

「見た感じ大丈夫みてぇですね。
　……一応OK出しますんで、後は頑張りやがってください」

先程の発言に気付かれさえしてなければ、通れるだろう。

>>G52　朝日

「問題な……ん？
　これ賞味じゃなくて消費切れてません？」

この男、目が複数あるのだろうか。
というくらい無駄に目ざとい。

最も過ぎていても1日くらいだと思うので、

「食べるんはいいけどちゃんと責任持ちよ」

と、要約「腹壊しても店には黙っとけよ」
的な、意外にも軽い口頭注意のみで終わるだろう。
２、３日を超えてるとさすがに没収されかねないが。

>>G62 >>G63　御旗　鏡沼

>>G59　シオン

「あー。うーん……」

ゲームの知識が0と言う程ではないし、別段嫌いなジャンルでもない。けれど、今はもうゲーム機を買う事も無くなってしまったから、どうした物かと唸った。突っ返してもいいのだが──

「誰か本体借りれないか後で聞いてみっか……」

そっと懐に仕舞った。せめて最初の1時間くらいはやるかと。

「またやってんの。
　今どきそういうの流行らないよ、時間決めて用事ある人もいるんだろうしさ。
　昔と違って抜き打ちやってるなんてのは本当にヤバいの持ってくるやつにはメッセですぐ伝わるし、
　無言実行なんてやっても大多数が割食うだけで無駄だって」

手作業ベルトコンベアでゆっくり流れていく生徒の波に溜息をついた。
きっと窓から入り込む不届き者も居るだろうし、異能でパスする生徒もいるだろう。
渋々と言うよりは開き直ったように列に並び、鞄を開けて中身を見せた。
練習後の体は少しの汗と制汗剤のにおいがする。

「大したものもないだろ。だいたい、準備期間中なんだから」

めぼしいものは鞄の中には入っていないだろう。せいぜいが、学校指定でない図書くらい。
図書館内の本につけられる目印のない本は、少なくとも漫画類ではなさそうだ。

>>G56　市川

「自称：優等生ほど厄介なものはないって、
先輩を二回もすると気づく訳なんですよ……」

特に見当たらなかったので。
思い切りポケットに忍び込まされていますが普通に入るので、犯人不明のまま通します。

なお後にと何事か不明な悲鳴とと、謎の文句が風紀委員室に響いていたらしいです。

>>G61　勢喜

「……………」



本音と建前が見事に逆になったのだが、どっちにしろ結果は同じだ。普通に無慈悲に没収するだろう。何故かと言われると、グラタン皿(中身入り)は色んな意味で見逃せないので。

最も本気で抵抗すれば、
これは実は普川の単独判定なのでちゃんと返却される。

>>G63 >>G65 鏡沼 普川

「はっはは、勿論冗談。
　変なことしたら大学の進路に関わるし、
　唐突な検査への意趣返しみたいなもんです」

教科書、文房具、制汗剤に汗拭きシート……
そんな余りにも模範的、面白味の無い中身を閉じて。

「これでも元生徒会志望だったしな。
　部活に専念するために諦めたけどさ。

　……いやでも、普川先輩を見ていると、
　掛け持ちして色々言われてみるのも、
　それはそれで楽しそうかなって思いますよ」

一度釘を刺されたためそれなりに控えめに、
でも余計ではあることを漏らして。
これに反応される地獄耳なら、もうお手上げだ。

>>G70　御旗

言われてる内容自体はまあ普通……
何だけど微妙に余計なこともあったので、聞こえたかな？
　→地獄耳なので聞こえた。

>>G70　御旗

「へぇ、生徒会。よりによってあの生徒会志望ですかぁ。

じゃあまあこう言った理不尽が行われても対応力って慣れてますよねぇ？体験なら風紀委員でもいいですよ？俺が常に言われてるみたいに今から幾らでも言ってやりやがりましょうかぁ？」

凄く面倒臭い。凄く面倒臭くてネチネチしてる絡み方をしてくる。これではそれは色々言われてもおかしくないのだが、本人はどこ吹く風で、「もう一度検査し直します？」と笑顔である。邪悪な。

>>G70 >>G72　御旗　普川先輩
「あー、聞こえちまったみてぇですねぇ。
　そんじゃあ、後はお二人でごゆっくりしやがってください」

そんな事を言いながら、鏡沼は列を捌きに行くだろう。
普川先輩の手は、暫く空きそうにない訳だし。

>>G67　世良

「またやってますぅ知ってますぅ。……まーいんですよ別に。
簡易だし意味の有無もわかってますけどぉ、その上で得られるものもあるみたいなんで俺らはやるだけなんですねぇ」

「意味がない」と言う元部活仲間に、仕事口調ながら暗に肯定している。少なくとも珍しい部類だがそれは顔には出さず、淡々と仕事をしておしまい。

「はい。って事でそうお小言言いつつもご協力ありがとうございまぁす。準備期間はこの時に校舎に持ち込まれる方が困るとかそういう理由ですねぇ建前は」

顔見知り面子なんてもう見なくてもわかるとまでは言わないが、引っ掛かるような物は自分がいる時点でもう持ってないのはわかる。わかるが無視もできないのだ。

>>G72 普川先輩

「あんた耳どこについてるんですか、
　あーあーご勘弁を、本当に何もないですって」

しまった絡まれてしまった！
両手を挙げて、視線をそらして（チップ参照）、
降参のポーズになって受け流します。

「鏡沼も、そんな、薄情者……
　もう、普川先輩が毎日大変なのは分かってますから。
　言葉の綾です。しっかり敬ってますよ。たぶん」

>>G74 ザ・風紀委員 普川
「十二人の怒れる普川を校舎の周りに設置したほうが検挙率いいと思うね俺は」

どういうこと？

「工具とかなあ。それこそ先生が全部用意してくれりゃ楽なのに。
　異能格闘あんのに何が危険か安全かなんて区別すんの厳しいだろ、なあ？
　さっさと切り上げてお前もクラスの準備手伝えよ」

聞き様によってはこれ見よがしに嫌味を言ってやっているかのようにもみえる。
丁寧にレンズ上にまでかっぴろげた鞄を背負い直すと、ポンと肩を叩いた。

>>G75　御旗

「はいいま最後に『たぶん』って言ったんでマイナス1点されましたねぇ。ちなみに10点溜まると強制連行ですので覚悟しててくださいね。これも指導の一環なんでぇ。っていうか俺も別に二度手間したくないんですよ。余計な私語はもっとこれ終わった先で幾らでもやってくれます？俺に聞こえた時点でアウトです」

物凄い勢いでまた捲し立ててきます。とても面倒臭い。
哀れ二度も弄られた無実のカバンは貴方に返却されました。
まだ1点しか溜まってないので今日はこれで行っていいそうです。

>>G76　世良

「間違いなく検挙率はあがるけど、それ冤罪が非常に増えるかもだぞいいのかよ。

思わず素の口調になってしまった。
一応本人も自分みたいなのは嫌という自覚はあるらしい。

「厳しいけどしゃあねえんだって。パフォーマンスだよこんなの。一切何もしてないで問題起きた方が困るし、後……」

何かを言いかけて、口を滑らせかけたと言わんばかりに閉ざす。相手の言い方と態度の違いは慣れてるので、肩を竦めて行っていいと手を振る。

「お前みたいに小言言わなけりゃ、はよ終わるんだよ。普通の1.5倍の時間を取った。準備に風紀委員の手すら足りないレベルは計画不足で反省会しててくれ」

>>G77 普川先輩

「謎の点数が一点溜まってしまった。
　いつリセットされるんだろう、
　一年間累積されたらマズいかもしれない。

　はいはい、お疲れ様です先輩。
　身体を、特に耳を休めるときに休ませといてください」

は〜終わった終わった。
遅刻気味だから急いで来て正解だった。
そんなことを漏らしつつ鞄を肩にひっかけ直して。

「実際風紀委員には興味ありますよ。
　ただ、悩んでる内にもう結構時間が……
　って私語厳禁でしたね、んじゃあ、ではでは」

そそくさと逃げるようにその場を後にするだろう。

>>G78 普川
「冤罪が処されても人の欲望がある限り第二第三の冤罪が現れるだろうし」

本題から離れに離れた上滑りした話がどんどん北上していく。

「はいはい、んじゃまた教室で。風紀のやり過ぎて遅刻したりすんなよな。
　準備に遅刻もなにも〜って感じだけど、さ」

去りゆく背中のベルトにはしっかり惣菜パンの包装の端っこがはさまっていた。
どちらかというと他人の様子を気にしいの世良にとしてはこういうふるまいは珍しい。
関門をくぐり抜けた背中は三年の教室の方へと上がっていく。

「ふぁ……ねむ」

のて……のて……。
しっかり教材が入っているのか大分怪しい、
膨らみの薄い鞄を肩にかけながら歩く一年男子。

昨日の検問には引っ掛からなかった。
なぜなら体調不良で休んだので。
当然検問があったことも知らない。

そんな訳で検問所は1日で撤去され閉鎖になっていました。
そして当然の様に届く要望書と意見書etc。

「もうそれ全部読まなくていいって。もう見なくてもわかる。
あ、1年読んどくか？耐性つけとく？好きにしていいよ。
破くのだけは止めてね、変に揚げ足取られるから」

「今度は何？ってぇ？


ア〜〜〜〜めんどいめんどいめんどいな〜〜〜〜！」

『普川先輩静かにして下さい』と言われて「はぁい…」と呟いてる。今日も風紀委員は平和で平和じゃない。Lチキ買お。

「なんかうるさいな」

ビタイチ興味を示さず、近くを通りすぎようとして。

「…………いや。人違い……　
　」

また誰かに【見間違え】られたらしい。
要望がどうだの意見がどうだの、
そもそもお前がやりすぎだだの……
ありとあらゆるブーイングを受けている。

「な……、なに、あば、あばば」

解除しようにも詰め寄られていて手が動かせない。
誰か助けて。

>>G83　神谷
何かやってんなぁとひしめく人々の後ろからひょっこり顔を出して…
姿を見てしまった。人込みをかき分けて前の方へと歩み寄りつつ
「あ殿畑くぅ〜〜ん！おひさ！元気してた？つかいい加減部室に彫刻刀返せって顧問の先生怒ってたけどぉ。さっさと戻して来たら？」

見事に引っかかった。声を掛けるだけで助けそうなそぶりもない。

>>G84　若井


かけられた名前も声をかけてきた当人にも見覚えがない。
多分……一年じゃない……と思う。多分？　てことは上級生か？

いいさ、大丈夫。彼の目の前で手を左右に振れば──


「……ぼ……　ぼくは……　あの……
　違……　神谷って……　言い……」

ぼそぼそ喋るが、聞き取れるかどうかは不明。
しかもこの見間違いの異能、声も見間違えている当人のものと錯覚してしまう最悪っぷり。
喋った言葉そのものは変化しないので、そこに若井が違和感を感じればなんとか見抜いて貰えるかもしれない。

>>G85 >>G84

なんだあの人混み……と遠目に見て。知り合いの姿を視認して近寄っていき……そして、その姿をハッキリと見た。

「ウワッ」
しかも片方はやたらボソボソ喋っていて違和感がスゴい。
違和感がスゴいので別人なこともわかったしこの騒動の原因も何となく把握したが、

「うーん……無理！」
か弱き乙女モードの身では人混みの中心まで割って入るのは無理だったため、遠巻きに眺めて楽しむことにした。

>>G85　神谷
「アレェ殿畑くん喋り方変わっってない？なんか前より
あとカミタニって何？見ない内に姓も変わった？ウケる」
重ねて失礼をかました。
『神谷って言います』の部分は聞き取れていたらしいが、一番肝心な『違う』の部分を聞き飛ばしている。

「あっ思い出した！俺が貸した五百円もまだ返してもらってないよ殿畑くん。早く返してよ」
ほれほれと手を出した。催促する相手が他人なので、カツアゲに近しい行為である。

>>G86　シオン

あっ。たぶんあの人はちゃんと見えてる。
ねえ助けてください。
大声とか出して意識が逸れれば案外ぱっと
途切れるんですよこれ。

……という念を送った。

>>G64　普川

………。目敏いなこの先輩。

「勿論分かってますよ。
そもそもそんな事態にはならないのでご安心を」

鞄を閉じて、検問を抜ける。
それ以上説明をするつもりは、登校中の僕には無かった。

>>G88　神谷
熱い視線を感じた(気がする。目元見えないが)為、にこやかに笑みを返して手を振っておいた。テレパシー能力者はここにはいない。無情。

>>G87　若井

「ちが……　カミヤ……　ごっ……　ええ……
　それ……　ぼくじゃ、……お、かね…………」

誤解は解けない。
財布を出してこの場を凌ごうにも、その余裕がない。

……いや、待てよ。
財布を出すからまわりの連中を退かしてくれ、って言えば腕を動かす空間ができるのでは？
そうすれば異能を解ける。よし……！

>>G91
「え？財布のまわりが狭い？

」

純粋に困惑してしまった。無理矢理こうなんかつぎはぎを合わせて解釈をするならば
「財布の廻りが狭い…つまり経済を廻していないか、あんまりお金に動きが無い。だから金が今…そこそこ財布にあるって事！？
」

彼の中では相当な異常事態らしい。びっくりした。この時点で（あれなんかこの人別人じゃね？）とやっと気づき…

「…君、誰？」
また困惑したのだった。

>>G90　シオン

あいつ許さないからな
顔覚えたからな
夜道には気を付けろよ

みたいなことを考えた。
当然念は届かないし、夜道に襲ったりもしない。

>>G92　若井



ここまでが心の中の声。




こちらが実際の声。いじめられっ子かな？
なお周囲の見間違い被害者も、今の大声で全て解けたようだ。口々に疑問を呟きながら徐々に人がはけていく。

>>G94　>>G90　神谷　シオン
「あぁ！一年生の神谷恵太君ね、オッケー覚えた！あいやいいよお金は。殿畑くん本人から回収するし…
イヤーなんかごめーんね？君の事知り合いと間違えちゃったみたい〜アハハ」

と軽い調子で手を合わせた。謝ってはいる。らしい。何故か捌けていく人達を見て首を傾げた。
「てかシオンも居たのかよ〜やっほー」
手を上げて挨拶しておいた。

>>G95　若井



「いえ…………　別に…………　平気…………
　いつもの…………　ことで…………」

ぼそぼそ呟きながら鞄を肩にかけ直す。
内心は口には出はない。顔には出ていたかも知れないが。

>>G96　神谷
歯切れの悪いような篭った様な口調…は恐らく元からの物なのだろうなぁと思いつつ。
雰囲気と口元だけでも何となくこう、あっ怒ってんな〜と察するものがあったので。

「ごめんって〜〜〜今度昼飯とか奢るから許して💛」
飯でご機嫌取りを図ったりした。
メンゴメンゴ！と片手で謝ったりと。行動と言動はやっぱり軽かったが。
「あっ俺二年の若井匠海ね〜。君とおんなじCクラス！よろしく〜！って感じ〜」

>>G95
「若井……まさか後輩からカツアゲするようなやつだったなんて……」
冷ややかな眼差しでクラスメイトを見つめてみた。

>>G98　シオン
「シオンちゃん何物騒なこと言ってるのカナ〜！？
人聞きの悪いこと言うのやめようねぇカツアゲじゃなくてだから！」
否定すべき部分がズレている。
其方に体を向けて抗議の頭上両手クロスをしたとか。バッテン。