【墓】 青嵐「……?」 誰かの返事が聞こえたような気がして、振り返る。 振り返っても、誰もいない。 サワサワと木々が擦れる音が辺りに響いている。 気のせいか。…気のせい、なんだろうけど。 …そうでなければいいな、と思った。 「今日は何すっかね。 まぁどうせ今日もどっかでなんかやってるだろ。」 呟いて歩き出した青年の口元は、僅かに綻んでいた。 (+4) 2021/08/14(Sat) 21:44:46 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 現実に背を向けて 竹村茜「みんなでこうして秘密基地で遊んでるのに」 「仲間はずれにするなんて、かわいそうだもんね?」 「わかったよ、あかねちゃん。」 「待っててね。 薫兄のこともきっと連れて来るって、約束するよ」 (-19) 2021/08/14(Sat) 21:44:58 |
【置】 花守──夢を、夢を見た。 薄ぼんやりと映る景色のなか。 手入れのされていない雑木林。 寂れた木造の建物。 独りぼっちが。 迷いびとに甘い夢をみせて。 優しく包み込んで。 寂しくないように。 そう囁いて。 此処こそが自分達の還る場所で。 いつまでも、どこまでも居ていい場所で。 きっとまだ迷い込んていないみんなも、来たがっている。 だからみんなを…… それから……それから…… 「…………ぼんぼこ、ぼん?」 (L0) 2021/08/14(Sat) 22:04:10 公開: 2021/08/14(Sat) 22:30:00 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風/* 押忍!何!?ッス!万華鏡先輩もお疲れッス! 特に深く考えず制服姿で行こうと思ってたッスけど、 せっかくご提案頂けたッスから一緒に浴衣着て行きたいッスね! 男物女物どちらも捨てがたいのでダイスでも振ろうかな、 と一瞬思ったッスけど 女性陣が少ないッスから、ここは女物で行くッス! ではではよろしくお願いしますッス! (-20) 2021/08/14(Sat) 22:27:30 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風「──うん、楽しかった!…けど髪までべったべただぁ…」 遊び倒した後、育ち盛りの胃袋は空腹を訴えているけれど それより先にお風呂かな、なんて考えたところで 涼風からの提案に、跳び上がるように顔を上げた。 「へえ、浴衣! いいなぁ、着るの久しぶり…っていうか何年ぶりだろ」 都会に越せば、祭りや花火を見に行く事はあっても 浴衣を引っ張り出したり、袖を通す機会は少なくなる。 それ以外にも何か理由があった気がするけれど。 「…そういえば、何処かからお囃子みたいなの聞こえてたけど そのうちお祭りでもするのかなあ? お祭りあるなら薫兄、一緒に浴衣着てこうよ!」 それで卯波兄に写真撮ってもらったりしてさ、なんて 『みんな』を巻き込む事を前提に予定を立てて笑うのだ。 (-21) 2021/08/14(Sat) 22:29:05 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和とっくに出る用意はできていたようで、懐かしいエンジン音が聞こえれば、そう待たせることもなく玄関から出てきた。 夕陽に照らされたあなたを、目を細めて出迎える。 よく煌めくその髪に、何度目を奪われたことか。 それ故に、"彼"が染めてきた時は心底驚いた。 「もう来たんだ ねえ、今日はどこに連れてってくれんの?」 あの頃の、あのままの口調で出迎える。 いまから彼女は、少女となって約束の続きを演じる。 だから、目の前にいるのは"良いことができる人"になった恩師じゃなくて、素行の悪かった自分に根気よく付き合って、よくよく世話を焼いてくれた2つ上の先輩なんだと。 今日だけは、今だけは。 (-22) 2021/08/14(Sat) 22:33:13 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥「……ああ、そういえばお囃子も聞こえていたね。 うん、それなら私も着ようかな。それでお祭りに行こう。きっと皆も来るはずだからね」 同じようにつられて笑う。この小さく可愛い弟分が連れ出してくれる先には沢山の笑顔が待っている。 明日はどんな楽しいことが待っているだろう。そっと胸を躍らせて、少年もまた予定を描き始めるのだった。 (-23) 2021/08/14(Sat) 22:40:29 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* 乗っていただきありがとうございます。感無量です。 ところで話は変わるのですが、何!?さんはももちさんの設定(特に呼子鳥さんが亡くなっている部分)を明かすタイミングなど決まっているのでしょうか。 Discordを見る限り本日最終日っぽいので、差し支えなければ呼子鳥さんが亡くなっていることに涼風気づかせようかなとも考えていますが、もし何!?さんのやりたい事に支障が出るようであれば仰ってくださると助かります。 (-24) 2021/08/14(Sat) 22:40:53 |
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。 2021/08/14(Sat) 22:45:00 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風/* 押忍!実はなかなかタイミングが難しくて 特にきっかけが無ければエピローグで軽くやればいいかな なんて思ってたりしてたッス! きっかけがあればこれ幸いとばかりにシュッと出すつもりッスから 涼風さんが思い出すのならそれに乗じるッス!多分! (-25) 2021/08/14(Sat) 22:52:01 |
【人】 学生 涼風 季節外れの雪を纏う。 艶めく白に、金の流水文様を走らせて。水辺に咲くのは紫苑の花。引き締まる黒の帯には蝶々が舞い、涼しげなガラスの帯留めが腹部を飾る。 御端折りを出すのに苦労したけれど、工夫さえすれば着丈が合わない着物も着れるものだ。 姿見に映る自分の姿。着物を崩さぬよう身を寄せて、鏡の向こうの己に触れる。 にこり。 紅を乗せた唇の端をほんの少し持ち上げて。 さらり。 髪に差した簪を揺らすように小首を傾げる。 一枚隔てたガラスの向こうで、母親が優しく微笑みかける。……微笑みかける真似をする。 病に倒れ、母と自分を混同するようになってしまった父の為に真似していたから母の真似事をするのは得意だった。 けれど、今この時は父の為ではなく。 父が母の為に仕立ててくれた、誕生日の贈り物。それを着る前に亡くなってしまった、母の為に。 ▼ (1) 2021/08/14(Sat) 22:52:04 |
【人】 学生 涼風「日舞なんて、本当に久々だから。間違っていても許してね、母さん」 目が覚めるほどの紅色を差した唇から溢れる柔らかで涼しげなそれ。いくら見た目が性別の垣根を塗りつぶしてしまうものだったとしても、はっきりと男のものだとわかる声だった。 四日目。まだ気温が上がる前の清廉な朝の空気が静寂と共に辺りを包む頃。 母親の仏壇がある部屋の真ん中で、恭しく一礼をして母から習った舞を踊り始める。 きっと、これは誰かがくれたきっかけなのかもしれない。やさしいやさしいゆめなのかもしれない。 だって、そうじゃないと説明がつかないのだ。 どうして、この着物がここにある? ──この着物は、母が亡くなった時に父が処分してしまったのに。 (2) 2021/08/14(Sat) 22:53:22 |
【独】 音楽家 宵闇☆本日秘密基地に迷子になる方は<<宵闇>>allwhoさんです☆ やったあ♪♪♪ 泡影だったら死ぬやつだしちょうどいいね♪ (-26) 2021/08/14(Sat) 22:55:17 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* 成る程、分かりましたありがとうございます。 涼風は最終日で色々おかしい事に気づく予定なので、涼風自身はどこかしらで呼子鳥さんの事も思い出すかもしれません。 でも無理にももちさんと何!?さんにパスするわけではないので、乗ってもいいし乗らなくてもいいよとだけお伝えしておきます。よろしくお願いいたします。ッス。 (-27) 2021/08/14(Sat) 22:57:27 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守すぐ玄関から出てきた花守に、もうひとつのヘルメットを投げ渡す。 煌めくような金の髪。 外からやってきた清和だけが持っていた、特別と異端の象徴だった。 "彼"が清和に憧れて、清和と同じになった。その時までは。 清和がこの田舎にもたらしたものは、良くも悪くもたくさんあった。 宵闇も、御山洗も、添木も、そして花守も、 この男がいなければまったく違う道を歩んでいたことは想像に難くない。 そんなあなたの初恋の相手は、ずっと手の届かないような場所から、 手の内を明かすことなく、涼しげな顔であなたの様子を見て言うのだ。 「あの頃みたいに、近くの隣町…… いや、もっと遠くがいいか……誰にも知られないような、遠い場所」 ほら、乗れよ。と後ろに乗るように促す。 準備ができればご褒美を上げるのに相応しい場所にバイクを走らせる。 ひとりで走るときよりも、ゆっくりと。後ろの人間を気遣うように。 「……都会に出て、いい男とかいなかったのか?」 その道すがら、ふたりきりで秘密の会話を交わしながら、ふと尋ねて。 (-28) 2021/08/14(Sat) 23:50:43 |
【人】 影法師 宵闇「────♪」 鼻歌を鳴らしながらあぜ道を練り歩く。足取りは軽い。 ギター <都会の象徴> を置き去りにしてまるで少年時代に戻ったみたいに。夏風になったみたいに。 「昨日は海、楽しかったな。今日はなにして遊ぼうか、」 「ずっとここにいて欲しいんだろ、なあ、田舎のかみさま」 ──なにかに、呼ばれている気がする。 ──だれかに、呼ばれている気がする。 ずっとここにいて、こっちで遊ぼう、って。 誰だろう、幼い時の自分? いつもつるんでた、記憶の中の友人? ずっと一緒にいた、古ぼけたピアノに魂でも宿ったかな。 向日葵畑に迷い込んだような 夏祭りではぐれたときのような、そんな不安もなくて。 この田舎に来た時から、実は知っていたのかも。 だってこんなに居心地がいいのだから。 泡沫みたいにふ、と宵闇に溶けてゆく迷子か 使命を忘却の彼方に置き去りにした導き手か なんにも知らぬまま男は、影のように田舎の風景に溶け込む。 (3) 2021/08/15(Sun) 0:43:57 |
【恋】 おかえり 御山洗掴んだ手首は細くて、簡単に指が回った。沈んでいく景色は上下左右の区別もなく青い。 息をしようともがいたけれど、少しも苦しくはなかった。見えない水面が遠ざかるのがわかる。 喧騒もなにもかも遠くなって、口から吐き出した泡の音も聞こえないのに、呼び声はよく聴こえた。 名前を呼ばれる。ふわふわと舞う髪は、時々目元を覆ってくすぐったそうだった。 耳に届く音がやけにくすぐったくて、背筋がぞわぞわとする。 腕が回って、首の後ろで組まれた指が垂れ下がった。襟足をたどる指はなめらかだ。 返す名前を呼びたくて、声が出ない。喉につかえて、空気が出てこないようだった。 代わりに口から出る泡が、どんどんと水面にのぼっていく。 体は海の色の濃く黒い方へと沈んでいって、吸う酸素もないのに。 変だ、と感知するより早く、唇が頬骨に触れ、骨に添って、頬に触れる。 心臓に火がついたようにあつくて気が狂れてしまいそうだった。 どうして、とか疑念が湧くたびに、そわついた高揚に炙られて灼けてしまう。 触れたい。声が聞きたい。抱きしめて、引きずり下ろしてしまいたい。 どんなつもりで、何を思っているのか、問いただす時間さえ惜しい。 ガソリンに火を近づけたように耳の骨まで熱くなるのを感じる。 はだかの腕に応えるように腕を回して抱えてしまって、首筋に唇を寄せた。 大して気を使った食事もしていないんだろう首筋は骨が見てとれた。 ぬるいような涼しいような水の中で、互いの肌ばかりが熱を持っている。 辿って、手繰って、触れるたびに体の作りの違いを感じる。 細い体は力を加えたら隙間から風のように逃げてしまうんじゃないかって、怖い。 (?0) 2021/08/15(Sun) 0:48:22 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和同乗を促されれば、「うん」とだけ言って、渡されたヘルメットをかぶって腰に掴まって、エンジン音が響いていった。 身体を預けると、漠然とした不安や苛立ちが落ち着くようで、あなた や、"彼" の後ろに掴まって乗せてもらうのが好きだった。けれどずっとお荷物でいるのも厭で、憧れもあって、真似をするように父親の原付を駆るようになって、そのお陰かもっと世界が拓けて。 ほんの少しだけきつく抱き直す。 「だれも、みんな私を見てくれなんだもん。 勝手な理想とか妄想押し付けてさ、そんなのヤだったから振ってやった。 大人しくて無垢な少女だって、きもちわるっ」 ロクに成長しなかったせいで、そういう男にウケる容姿に、不本意ながらなってしまった悩み。 (-29) 2021/08/15(Sun) 0:48:36 |
【恋】 おかえり 御山洗いつからだったんだろう。かつてはまだ三人でいることに違和感はなくて、だから、最初からではない。 でもいつしか三人でいても、自分は二人とは違うことはわかり始めていた。 境遇も。性格も。遊び方も。抱えている気持ちも。 いつか触れたいと思って、手をのばしたことはあった。 でもそれが届く前に呼ぶ声が聴こえて、それで指先はそれてしまった。 それで納得したように諦めきれてしまった。 俺はお前の隣りにいるわけじゃないから。お前は隣りに違うひとを置くから。 同じ位置に立っているわけじゃない。俺とお前は同じ世界にはいないから。 でも、なのに。ああ、だから、これはきっと夢だ。 都合のいい夢で。海の底に沈んでいくだけの悲哀だ。 どうせそれが実を結ぶことのない、つごうのいい願望だ。 だけど。紛い物は、同じ顔をして、同じ声で呼ぶんだ。 (?1) 2021/08/15(Sun) 0:55:31 |
(n1) 2021/08/15(Sun) 1:06:25 |
【恋】 おかえり 御山洗水の中に溶けていく感触はゆらゆらとして不安定で。 握りしめていなければそれが熱を持つ人間だとはわからないみたいだ。 体を構成するひとつひとつを辿って。指の節がしっかりしていること、 腕は細いけど楽器を扱うぶん案外しっかりとしていること、代わりに足の頼りないこと。 腹のなかにちゃんと臓器が入ってるのかあやしくて、触れると骨にあたること。 体の何もかもを腕の中に収めて掻き抱く。くすぐったそうに笑う声が耳に籠もる。 リフレインする響きだけで腹の内側がぞくぞくとして、耐えられないほど苦しい。 目隠しでパズルをしているみたいにあちこちに指を這わせて、まるで骨の継ぎ目を確かめるみたいだ。 名前を呼ばれる声は唄うように柔らかくて、ああ、でも、聴いたことのない声だ。 ならこれは望みなんだろうか。なら、きっと叶わないことなんだろう。 でも、こうして。手が届く。跳ねる声が、恥じるように笑う声が。 夢なんだろうか。欲望なんだろうか。ただ、俺が願っているだけなんだろうか。 そう紡いでほしいと、そう思っているだけなんだろうか。 熱っぽい目元も、束を外れて顔に落ちる髪の柔らかさも。はっきりとした白目も。 そんなものは知らない、見たことはない。そんな日は来ない。 そんな日は来ない。 そんな日は来ない。 わかっていても、望みが拍車を掛けてより鮮明になる。 触れられる感触も、熱っぽい吐息も。触れた時の湿潤も。 知らないものは全て俺が自分の中に作り出した偶像なのに。 そんなふうに優しく、微笑んでくれるのか。 どうか、許されたい。 許してもらえるんだろうか。 お前に、許されるんだろうか。 (?2) 2021/08/15(Sun) 1:09:04 |
【置】 おかえり 御山洗がば、と体を起こす。汗だくの顎から伝った汗が布団にぱたと落ちた。 頭が痛む。汗のかきすぎだろうか。夏の暑さが皮膚を締め上げるようだ。 流れ落ちていく汗の感覚を意識が追って、時間を掛けて夢と現実が選り分けられていく。 深呼吸して喉を通る息の冷たさが、まるで水を流し込んだかのように思える。 「……」 張り付いたシャツを引き剥がして空気の通り道を作る。腹が冷えそうだ。 腕に触れ、肘の内側に触れ、皮膚と手の平の間の空気を追い出すようにぎゅうと握りしめた。 恐れている。怖がっている。何より自分が、いやになる。 自分がいる場所はここではない。もう、ここに自分の居場所なんてのはないのだ。 帰ってきてよかった。帰って来なければよかった。全部、そのまま忘れてしまえばよかった。 (L1) 2021/08/15(Sun) 1:15:43 公開: 2021/08/15(Sun) 1:15:00 |
御山洗は、怯えている。 (a0) 2021/08/15(Sun) 1:15:51 |
【墓】 現実に背を向けて 竹村茜「夏祭りか…皆と行きたいな。 かき氷食べて金魚掬って…ふふ、楽しみ〜♪」 にこにこ、これから待っている楽しみに思いを馳せて家に戻っていく。 女の子には、用意したいものが沢山あるのだ。 (+5) 2021/08/15(Sun) 2:26:58 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守響くエンジン音と共に背中に感じるのは、温かく確かな存在感。 ふたりを乗せたバイクは風を切り、遠くに見える街灯りに誘われていく。 誰も、お荷物だなんて思ったことはない。 他の誰よりも前を進んできた。ずっと背中を見せてきた。 自分がそうしたい、そうありたいと思ったからしてきた生き方。 だけど、そんな生き方も、いつまでも続けてはいられなかった。 それを痛感させられたのは、花守と『約束』を交わす、少し前の事。 「ふふ、そうかそうか……大人しくて無垢な少女、か。ふふ……」 面白いことを聞いた。と、おかしそうに笑う声が微かに聞こえてくる。 花守を知ってれば、とてもそんな風に称することはできないだろう。 そして、今まで自分がみんなに見せてきたものとはまさしく、 理想や妄想を押し付けられるような『清和瑠夏』の姿だと思った。 「つまり、縁ちゃんは自分のことを見てくれる人と一緒になりたいと。 大変だな。そんなヤツ、探してもなかなか見つからないだろうに。 お医者様なんて、特にいい顔してないといけないだろうしな」 将来を案じるような声色で、ぶつぶつと呟いて。 ──街灯りは、まだ遥か遠く。 (-33) 2021/08/15(Sun) 2:32:22 |
【秘】 学生 涼風 → 髪置/* 涼風PLの万華鏡です。お疲れ様です象animalさん。本日のデイリーログインボーナスアニマルガチャをしにきました。 金魚animalさんとこうして呼ぶのも終わりが近づいてきています。寂しく感じますね。次は[[ fortune]]とかどうでしょうか。強そうでいいと思います。 猿animalさんがマジで頑張りますと言ってくれたので、ちょっと髪置くんに投げかけられそうなものを練りたいと思います。でも今はもう遅いのでどうかゆっくりお休みください。 でも駆け抜けると言ってもシリアスではなくギャグにすっ転ぶかもしれません。その時はその時ということで。どうぞよろしくお願いしますしろ蛇animalたえ牛animalさん。以上万華鏡でした。 (-34) 2021/08/15(Sun) 2:35:30 |
【秘】 学生 涼風 → 髪置/* と思ったのですが避難警報は本当に心配なので、軽めにいこうと思います……どうかお気をつけてお過ごし下さい……。 (-35) 2021/08/15(Sun) 2:38:35 |
【人】 学生 涼風【四日目 早朝】 線香とい草の匂いに包まれた部屋に、ぱさりと乾いた音がする。 纏っていた着物の下から現れたのは真白の肢体。肉付きは薄く、されど女のようなしなやかな曲線を描いている訳ではない。陶器製の人形めいたその体は、確かに男の形をしていた。 母への手向けの舞を踊った後。着物を畳み、手早く洋服を身につけて。仏壇の前に正座する。 「……こうして母さんの実家できちんと話ができるとは思わなかった。 そもそも、私はずっと勉強ばかりしていたから、拝む事さえきちんとしなかった親不孝者として怒られてしまうかな」 語りかける写真には自分と同じ顔がある。けれど慈しむようなその微笑みは、自分と似て非なるもの。 視界が狭くなっていた自分では、こんな笑い方できるわけがない。 「母さん。私は元気でやっているよ。少し話をしようか。あのね……」 …… …… …… ▼ (4) 2021/08/15(Sun) 3:07:18 |
【秘】 髪置 → 学生 涼風/* 万華鏡さん、デイリー秘話ありがとうございます。 髪置PLの27匹鹿animalちゃんです。 頑張ると言ってもレスの確認頻度を増やして、 返信を後回しにしないくらいしかできませんが、 そっちがその気ならこっちはあの気でいくぜ!というやつです。 避難勧告的なやつはあくまで警告状態で実際にはそんなに被害ないので安心してください。(先月くらいは道路が10cmくらい水没してましたけど) そして、頑張ると言っても無理しない程度の頑張りには抑えるつもりですので、そちらもご無理はなさらぬよう。 ロールの方向性はどちらでも楽しく受けられます。方針に悩んだ時は秘話でPL相談も承りますので遠慮無くどうぞ。 それでは、またのお便りをお待ちしております。 (-36) 2021/08/15(Sun) 3:08:15 |
【人】 学生 涼風>>4 滔々と語る言葉に相槌を打つ者などいない。けれど、少年は決して報告を止めるつもりなどなかった。 失われていた家族との時間がたまらなく愛おしかった。例えそれが相手が既に死んでいたとしても、今ここにいる場所が夢幻のようなところであっても。 「……」 身の回りに起きたことを少しずつ話して、途中ではたと気付く。 道を選ぶのが嫌で、夢と向き合うのが嫌で、甘く優しい思いしかないこの場所にずっといたかった。 でも。それでも。 この永遠にいてしまったら、夏の思い出に浸り続けてしまったら。 成長を喜んでくれた母に、今なお共に生きている父に、報告するものが無くなってしまう。 「それは…………寂しいな」 (5) 2021/08/15(Sun) 3:08:59 |
【神】 巡査長 清和>>3:G56 >>3:G58 宵闇 【2日目 ピアノ勝負時空】 言うや否や、あなたの許可が得られたかも曖昧なまま、 押しのけるようにして、少し強引にピアノの前に座る。 一回、二回、自分でも確かめるように鍵盤を優しく叩いて。 あの頃を懐かしむような手付きで、曲の始まりの部分だけを 何度か繰り返して弾いた。ピアニストにとっての準備運動だ。 「……よし」 10年のブランクを経たというのに、確かに感じる手応え。 満足気に小さく声を漏らして呟き、そっと目を閉じれば。 清和の指が優雅に、軽やかに鍵盤の上で踊り始める。 清和にとっても、宵闇にとっても懐かしい曲が奏でられる。 俺たちふたりの勝負といえば、この曲を置いて他にはない。 清和が一番弾けた、"あの頃のままの演奏"がそこにはあった。 最後まで演奏を終え、ふぅ。と一息吐けば、ゆっくりと振り向き、 後ろにいるであろう"ライバル"に不敵な笑みを浮かべて口を開く。 「……後攻、どうぞ? 俺に"ぎゃふん"と言わせてくれるかな?」 (G0) 2021/08/15(Sun) 3:16:52 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥歪だらけで矛盾だらけ。 今居る『アタシ』はこの村を愛していたあの人の その面影を滅茶苦茶に継いで接いで作った張りぼてだ。 自分も嘗てはそうだったけど、もうそんなふうには居られない そう言って捨ててしまったものを、もう一度拾い集めて。 自分に自信が無いから取り繕う。 自分はこの場所がそんなに好きではないのかもしれないと そんな不安を塗り潰す為に人の殻を借りる。 借り物だらけで不格好、そんな一人ぼっちの王様だ。 (*3) 2021/08/15(Sun) 3:28:40 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥それの何が悪いというのだろう? 人はいつか絶対に、誰もが見て納得するような きれいな形に収まらなければならないのだろうか? きれいな形になれない人は、決して存在してはならないのか? ああ都会では確かにそうだった、でもここではそうではない。 どんなに不安定で不格好でも、今こうして ここに立つ事ができているのだからいいじゃないか。 この場所で、こうして変わらずに在り続ければ きっと、何も憂鬱に思う必要なんて無いはずだ。 それを正しくないと切り捨ててしまえるのは、 歪で正しくないその支え無しでも立てるから。 欠けた四角形、正しい形を失った自分達は─ (*4) 2021/08/15(Sun) 3:36:35 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥「………あれ?」 雑木林の中、ふっと現実に引き戻された、ような錯覚。 失ったものなんて、無いはずだ。 思い出の中そのままの村があって、 成長こそすれど、その優しさは何も変わらない皆が居て。 皆の中の、自分の知らない一面が顔を覗かせるのは 彼らが何処か遠くへ行ってしまったようで怖かった。 それでも変わらない一面もあって、だからそれで良かった。 自分にだって、変わった所が無いとは言わない。 けれど、歪な支えに頼らなければ立って居られないほど 何にも代えがたいものを捨て去ってしまった覚えなんて無い。 その上で今、 自分の傍に無いものと言えば 姉の存在 くらい で、 (*5) 2021/08/15(Sun) 3:38:38 |
【人】 髪置4日目 朝 「今日も……遊びますか!」 今日は楽しい楽しい夏祭りの日! そんな日に遊ばないなんてありえないことだ。 なんなら祭りの前に一遊びするまである。 髪置にとって祭りの日とはそういうものであり、 手加減などもっての外だった。 (6) 2021/08/15(Sun) 3:43:55 |
【置】 髪置「祭りだからってはしゃぎ過ぎだろ」 「お祭りなんだからみんなに合わせようよ」 「髪置くん、私達と一緒にいても楽しくなさそうなんだもん」 そんな言葉をかき消していた囃子の音も、 もう聞こえなくなってしまった。 (L2) 2021/08/15(Sun) 3:49:43 公開: 2021/08/15(Sun) 6:30:00 |
【人】 学生 涼風 四日目。早朝、母親と会話をした後の時間。 今日はお祭りがあるらしい。百千鳥とは浴衣を着て一緒に行く約束をしてある。折角再会したのだから、自由行動の時間にでもなったらあとでふらりと髪置の家に行って声をかけにいくのもいいだろう。 でもその前にやる事をやらないと。遊んだら没頭してしまうから、先に友人への葉書を完成させなければ。 「葉書、おばあちゃんに出してもらったはいいけれど。書きたいものが多すぎるな……」 百千鳥の姉に伝える内容をしばらく考えてみたものの、なかなかまとまらない。 帰省する前に取った連絡では何を話していただろう。遊ぶ事、百千鳥の面倒を見る事、夏祭りの事、将来の事……よく話題に挙げていたものを中心に書けば彼女も満足するだろうか。 ▼ (7) 2021/08/15(Sun) 4:11:45 |
【人】 学生 涼風 ペンを持つ手が止まる。 「…………」 そこだけ記憶が抜け落ちたかのように、或いは初めからなかったように。 帰省する前に取った連絡の内容が思い出せない。 「……どうして」 鞄の中からスマートフォンを取り出して恐る恐るあちこちを探る。 普段よりも遥かに画面を叩く勢いが強いことにも気付かない。たんたんたんと音を鳴らし、いくつものアプリを起動する。立ち上がる前の準備時間さえももどかしかった。 「…………無い」 無い、無い、無い。 メールも、電話も、その他の記録にも。 どこにも"都々良 呼子鳥"の痕跡が見当たらないのだ。 そんな筈はない。だって、自分は確かに彼女と話を──。 「ほら、行くよ!いつまでもそんな所でぼーっとしてないの!」 ほら、思い出せた。彼女の声が聞こえてくる。 ああ、でも、どうして? ──どうして今のものではなく、昔の声しか思い出せないの? (8) 2021/08/15(Sun) 4:15:32 |
【墓】 枠のなか 卯波写真を見ている。 世界の果てみたくハッとするような澄んだ空気の中、 田舎の皆で集まって撮った、何より大切な集合写真。 様々な表情で、様々な姿勢で切り取られた四角形の。 『 』 慈姑婆ちゃんも、時任の さんも、呼子姉も、 この中にはみんないる。何一つ欠けていない。 誰もがあの頃の美しさのまま、そこに写って。 彼が、あの子が作ろうとしている枠の中とは、 決しても似ても似つかない。哀しそうに笑う。 今それをどうしようもなく愛してしまうのは、 やはり矛盾した心の、不自然な気持ちの動き。 「ずるいよ。俺にはないもの。 俺だって、みんなをここに閉じ込めて、誰も前に進まない場所で、背中に追いつきたかった」 警察の兄さんたち。ひとつ年上の人たち。 目を離せば、随分遠くを行く彼らだって、 ここに止まれば等しく『田舎の人間』だ。 ▼ (+6) 2021/08/15(Sun) 5:29:32 |
【墓】 枠のなか 卯波「俺は田舎が大好きで──でも、 それと同じくらい、前に進む皆が好きだから。 ここにみんなでずっと残っていたいし、 ここから出て様々な道を行く皆を見たい。 酷いよ、ほんとに。この先どうなっても、 俺は叶わなかった願いに心を痛めることになる」 十年前の写真。 ここで撮った写真。 それと──十年経つ中で、 己の人生をいくつも切り取った、 晶兄の名を借りたカメラが映し出した写真。 息苦しかったり、嫌なことがあったりの日々から、 美しく、甘く、優しいものだけを切り出したもの。 ここにあるのは人生の歩みだ。 並べて、ただひたすらに並べたら、 一ノ瀬卯波という人間の楽しく思う部分が全部詰まっている。 ここから先はもっとみんなを撮りたいから。 夢に浸りたいと願う人にも、現実に帰りたいと願うにも。俺は逃げたりしない。 (+7) 2021/08/15(Sun) 5:43:34 |
卯波は、誰でもない、一ノ瀬卯波の人生を、誰よりも美しく思っている。 (c7) 2021/08/15(Sun) 5:46:19 |
【見】 天狼の子 夜長>>3:146【三日目】百千鳥 行ったことがないのなら、自分が案内出来るだろうか? 自身が大人の今の内なら、百千鳥に何かをできるだろうか?……といったことを考えたが、夜長が帰りのボートをひっくり返して鬼走と一緒に海水まみれになったのは記憶に新しい。この件に関しては考えただけで終わった。 「……ありがとう、モモチ。 他の場所もまた、探してみようと思います」 こっくり、頷いて。あなたをまっすぐに見ていた。 この後あなたは、夜長をあの賑やかな中に引っ張って行ったかもしれないし、漁小屋の方の秘密基地に案内してあげたかもしれない。どんな時間を過ごしたにしろ、それは"あの夏の日の思い出"になるようなもので。 それでもって、今日の最後の言葉は「また明日」だった。 (@0) 2021/08/15(Sun) 6:01:27 |
夜長は、百千鳥が眩しい。 (t0) 2021/08/15(Sun) 6:01:32 |
【置】 巡査部長 鬼走【数年前 某――年 鬼走家】 鬼走の住居に雪子一家が遊びに来たとある日。 他人の家は物珍しい物なのか、表情は父親とまるで変らないものの子供特有の好奇心を覗かせる晴臣に好きに中を歩いていいと伝えていた時の事だ。 「興味があるのか」 少年が足を止める時は何かを見つけたと言う事。 視線に目を移して「ああ。」と納得したように呟く。 「どうせ壊れている物だ。 それ以上壊す心配もないから好きに触っていい」 年齢の割に渋い選択とも思ったが、同年代の子供よりは遥かに大人びているのを見て来たのを思うと違和感はない。村の当時の年下達を思う度、「雪子の遺伝子もある筈なのにどうしてここまで」と言いたくなる程に彼は父親似だった。 「親父の仕事は時間を計るのが大事だった。だからお袋がよく計る為にして使っていたのを、2人が元気な時はよく見ていた」 視線の先には針の動かなくなった懐中時計。 病弱だった母が亡くなった直後は整理する時間も金も、心の余裕もなかった故に長らく置いておかれた数多の私物。最近になってようやく回収できた物。やや困惑する様子を見て手に乗せてやった。顔はそこまで変わらないものの嬉しそうな反応は存在している。ここがまだ父親と違う可愛げだろうか。 「持って帰るか?」 (L3) 2021/08/15(Sun) 8:53:48 公開: 2021/08/15(Sun) 9:00:00 |
【置】 巡査部長 鬼走【数年前 某――年 鬼走家】 一般的な人間は、そんな形見に近い物を幾ら壊れているからと言って持って帰るかの問いに頷かない。それは幾ら大人びている晴臣と言う少年も同じだった。 そしてその反応も当然だと鬼走も理解はしている。だから、他に一人にしか語った事のない話を、少しずつ語り始めた。 これは贈り物で父と母の「家族の物」であったこと。 昔、母が入院し二人きりの時に落として壊してしまったこと。 時計屋に持っていけば技術的に直せない訳ではないが高額で、 当時は入院費などもあり直せないまま今日を迎えたこと。 他にも幾つか深く聞かれた上で、本当に問題ないのかと尋ねられた。勿論問題はない。あるなら提案はしない。それに事実、問題もないのも本当なのだ。だって自分にはもう、 「──家族ができた」 (L4) 2021/08/15(Sun) 8:59:38 公開: 2021/08/15(Sun) 9:00:00 |
【置】 巡査部長 鬼走【数年前 某――年 鬼走家】 「だからもう大丈夫だ。 そいつに渡すなら、新しい物を選ぶべきだろうから。」 いつか将来、『親ではない意味の家族』ができたなら。その時、欲しがったり渡したい奴がいたら渡すといいと。勿論自分で使ってくれても構わないし、飾りでもなんでも。あげた以上は好きに使ってくれていいと、箱に仕舞いながらその時計を手渡す。 「お前が大きくなった頃。 もっと簡単に直せるようになった未来に、」 「もう一度動かしてやってくれ」 これは某――年。数年前に、 「夜長晴臣」に託した、二人しか知らない話。 (L5) 2021/08/15(Sun) 9:00:40 公開: 2021/08/15(Sun) 9:05:00 |
【人】 巡査部長 鬼走>>3:@14 【海の洞窟】夜長 「因果関係と迷子は知らんが……正直全部信じ切ったとも言えん。だが晴臣が誰かに渡す……も、ないな。奪う必要性だって話を知らなければただの壊れた時計だ。……はぁ」 ますます持って、彼が7歳児の晴臣の大きすぎる姿。としか言えなくなった。否定しようにも肯定しようにも滅茶苦茶である。とは言え悪意や害意のようなものは今まで関わって来て一度も感じなかったし、それどころかまるで違和感がない。この淡々とした無表情っぷりとこの空気感は自分と和臣と、晴臣なのも知っている。 「大人になりたくてそんなになれる奴がいるか。と言いたいが、もう原因を解明とかそんな段階じゃないな。雪子に電話、……も繋がらないのか」 この時ばかりは田舎の不便さを恨んだ。村を出て16年。こんなにも電話が恋しく、こんなにも雪子か和臣と話をしたいと思う日が来るとは思わなかった。 「……仕方ない。今の所はお前が「晴臣」なのは信じる。一つ気になったんだが、お前はどうしたいんだ晴臣。俺が説明した所で信じる奴がいるかすらわからないが、まあ0とは言い切れない。お前は「晴臣」としてみんなと接したいのか。それとも和臣と勘違いされたままで構わないのか」 (9) 2021/08/15(Sun) 9:13:28 |
【神】 巡査部長 鬼走>>3:108 【夜の河原】御山洗 「それならいいが、明日また大丈夫じゃなかったら小突かれるぞ。それに買いかぶり過ぎだ。そう思ってくれること自体は喜ばしいが俺も普通に間違える事はある」 照れというと少し違うのだが、そこまで素直に伝えられて平然と、してはいるのだが内心思う事はあるのは確かだ。ここでもっと顔に出れば印象も変わるのかもしれないが。 「誰にだ。思い出は、ずっといい物だったんだろう」 ずっと静かに聞き続けて、悩んだ末に聞くべきか迷った問いを言葉にする。御山洗が自分のせいで自分が原因で、更に恐れてる原因を尋ねるべきなのか。その結果余計に傷を負わせるかもしれないと言うのに。それでも、ここで「そうか」と言って聞き流して明日を待つ事は、鬼走と言う男にはできなかった。 (G1) 2021/08/15(Sun) 9:22:14 |
【神】 巡査部長 鬼走>>3:113 >>3:a51 宵闇【3日目 夜時空】 「説教臭いのは否定しないが、説教をさせている奴らのせいと言うのは言い続けるからな。そう見えるものか?わからんが、妻は作る予定はない」 随分ときっぱりと言い切った。少なくとも昔に結婚願望があるともないとも特別口にはしない程度の興味の男なので、ないと言い切る方が珍しく感じたかもしれない。 「合意の上で付き合ったなら……いやそれでも愛想をつかされるのも程々にしろ。意図しないで経験が生かせるならまだしも、創作物の道具にしてるように聞こえるのはさすがに問題だろう」 口を出さないと言いつつ結局出している。最も言動が言動だったので思わず顔を顰めてしまったのだが。適当さに違和感を覚えども、成長と人生経験の結果なのかわからない。話を本題に持ちかけて来る。 「2年は一瞬で過ぎるぞ。村での暮らしが一瞬で過ぎた様に。……話と言ったな。ハッキリ言うと何人かの様子に違和感を覚えた。お前もだ翔。だから話に来た。昔に比べて随分適当になった事もだが……別の何処かを見てないか、お前」 (G2) 2021/08/15(Sun) 9:38:34 |
【神】 おかえり 御山洗>>G1 鬼走/三日目 夜の河原 明日は祭りもある。昼頃から屋台が建ちはじめて、みな明るい顔をしているだろう。 そこで煮えきらない顔をしていては訝しまれる。こくりと、頷いて承諾はした。 買いかぶりすぎだと言われても、御山洗にとって鬼走は信頼できるひとだった。 ずっと昔から自分たちや他の子供達を見てきてくれた、まだ大人でも子供でもなかった人。 集落を離れてしまうその時まで、ずっと迷惑を掛けもしたし、世話になった。 もっと年の離れた大人達よりも話しやすいこと、接しやすいと思うことはたくさんあった。 心の中に抱えた不安。忌避するもの。恐怖の理由。 長い沈黙のあとに、ふ、と気が緩んだように、小さな声を河辺の岩に染み込ませる。 それは只々の些細なことではなく、今までの何もかもを壊す大きな刃だ。 「……俺は、ずっと、」 (G4) 2021/08/15(Sun) 12:08:07 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和そうあろうとした(清和瑠夏)の仮面の下に隠した 瞳の色 を自分は知った。それは本性の一部に過ぎないのだろうけど、それを知った上で誘って煽った。 ここから先は誰にも知られない二人だけの時間、仮面を着けたままでも、脱ぎ去っても、どちらでも良い。 くつくつと笑う背中をヘルメットで小突いた。 「べつに面白くないんだけどっ」 偽りの自分を、それとわかっていても見てくれる人。 偽らざるとも、それでも良いとしてくる人。 そんなものを求めるのは、単なる我儘だろうか。 都会で息苦しさを感じるたび、郷愁に駆られた。 不平や不満はあったけれど、求めていたものがあった気がするから。 「オトナって大変だよね、生きづらくってさ。 寂しくなりたくないだけなのに、そんなのも難しいし」 (-42) 2021/08/15(Sun) 14:27:06 |
【墓】 枠のなか 卯波「じーちゃんばーちゃんいってきま〜す!」 紺色の浴衣の上からカーディガンを羽織り、 上機嫌で家屋から、下駄をころころと慣らして出てくる。 首には勿論、大事なインスタントカメラを引っ提げて。 「男前になった?ふふ、お世辞を言っても何もでないよ、おじさん。屋台は……あっちですね?ありがとうございます!」 手持ち花火セットを受け取って、 いざ祭りへ。みんなもう居るかな、と逸る気持ちは、そのまま急ぎ足の歩幅に映っている。 ずっと遊んでばかりだからか、 一日一日過ぎるのが早い気がする。 時を数えるのも、忘れてしまったみたいだ。 (+8) 2021/08/15(Sun) 14:28:05 |
【人】 少年 編笠「……?」 夏祭りに向かう道――。 小さな自分の背中を見つけた。 親から与えられた千円を握りしめて、 楽しいはずの祭りに向かう子供の自分がいる。 それは初めてで、最後の、独りだけの祭りの記憶だ。 結局その千円は俺の小さな手に握りしめられたまま、 親の財布に戻っていったことだけは覚えている。 どんな食べ物だって。 どんな遊興だって。 みんながいなければ、何の価値もなかった。 みんながいなければ、何の意味もなかった。 ……大丈夫だよ。 その小さな自分の、俯いた頭に触れる。 優しく、安心させるように、静かに。 幻影のそれに触れられるわけはないけれど、 何も言わなくても伝わるように。 ……――俺が絶対に、助けてやるから。 (10) 2021/08/15(Sun) 15:04:58 |
編笠は、ずっと皆で。――この祭りに来たかった。 (a1) 2021/08/15(Sun) 15:06:20 |
【墓】 夕凪夕凪は、声をかけました。 「青嵐くん、お祭りにいったら今日は何食べたい? お腹壊さないようにするんだよ」 話を早く区切って、誰かの元へ。 「茜ちゃん浴衣は着る? 着付けして欲しかったら夕凪に任せてね」 せわしなく、何かに焦っているようにまつりを楽しみにしている。 「……卯波、あのね。 夕凪たちの写真もっと撮って欲しくて、あれ?」 ずっと続くと、楽しいと思っていた世界にひびが入ってしまったような気がして不安で仕方が無い。 だから、できる限りのことをしようと思った。 「……大きくなってる? う…うん? ……前よりも、ずっと。 お世辞じゃないよ、素敵だと思う……」 ここにみんなでいたいという祈りは、間違っているのかな。 夕凪たちは、閉じ込めたいとでも、おもっているのかな。 だんだんと変わっていく皆の心に、亀裂は溝を深めていった。 (+9) 2021/08/15(Sun) 15:41:03 |
【独】 夕凪チリーン……風鈴の音が鳴ります。 数年前、夕凪たちがまだ、大人になる前のこと。 よく、みんなのことを思い出しては話をしました。 「夕凪、青嵐のこと好きだったの!?」 「からかわないで、小さい頃の話よ。 小学生だし……ちょっと笑顔が素敵だなって。 イケメンになってるか、可愛い彼女がいると予想しているわ」 「どうだろう、僕は青嵐は女の子に振られやすいと思うけどなあ」 「そんなこと言わないの。 でもどんな子がタイプになるんだろうね。 お料理上手なことかかな、そういうのは気になるかも」 (-43) 2021/08/15(Sun) 15:44:30 |
【独】 夕凪「編笠に会いたい〜!」 「夜凪は編笠くんの事本当に好きよね。 私も一緒に遊んでいて楽しかったわ」 「僕たちに頑張って着いてきてくれるところとか。 やっぱりみんなをよく見てるところが好き。それに面白い」 「面白い、か、わかるわ。 いっぱいお話ししていたくなるのよね……今元気かしら」 (-44) 2021/08/15(Sun) 15:45:47 |
【独】 夕凪「将来の夢って、ちゃんとあった? 夕凪」 「私は、あんまり考えてなかったわね。 絵は描き続けたいって思っていたかしら。 だからコンクールで賞をもらったときも、仕事にするかなんて何も考えてなかったわ」 「ふーん、……あの涼風どうしただろうな。まだ書いてるのかな」 「そうね、二人で応援していたものね。 書いていたら、どんな話書いているのかな。 恋愛小説かな、それとも冒険譚かな」 「(官能小説とか書いてたらどうやってコメントすればいいんだろうな)」 (-45) 2021/08/15(Sun) 15:48:11 |
【独】 夕凪「蝉の鳴き声やっとするようになったねー」 「都会じゃ少ないから仕方ないわよ。 蝉と言えば髪置くんがたくさんの蝉の抜け殻撮ってきたの覚えてる? あれ面白くってしばらくお腹が痛かったわ」 「髪置本当に何でもしたからなー。 ……一体今どうやって暮らしているんだ?」 「さあ……連絡取れていないから。お母さんに聞いてみようか。 私は彼が楽しいのが一番だと思う。 あんまり窮屈な生活を送っていて欲しくないわね」 (-46) 2021/08/15(Sun) 15:49:45 |
【墓】 枠のなか 卯波「時任の さん、どうかした?」 最初に境内に訪れた時と比べて、 ほんの少し背が伸びて、髪も伸びて。 こころなしか、体格もしっかりしている。 卯波は確かに、田舎でみんなで居られたらどんなにいいことだろうと思っている。 だけどそれはまるで、もっと外へと飛び出そうとする、子どもの、眩しい成長のような── 「勿論、写真は沢山撮りますよ! フィルムはいっくらでもあるから、寧ろみんな俺が撮りすぎてイヤになったりしないか不安だな。 ……ふふ、皆の着物や浴衣、今から凄く楽しみ」 そう笑う顔には、他でもなく卯波少年の面影を色濃く残していていた。 (+10) 2021/08/15(Sun) 16:03:18 |
卯波は、行く道で編笠にも「晶兄〜!」だの声をかけた。 (c8) 2021/08/15(Sun) 16:07:20 |
【置】 学生 涼風拝啓 朝顔の花にも名残惜しさが感じられる頃となりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。 貴方へ送る手紙も、いつのまにか片手で数えられる分をゆうに超えていましたね。頓挫せずに続けることができてほっとしています。 (中略) 芸術とは何のために存在すると思いますか? 人がただ生きるのであれば労働を続け、得た対価で命をつなぐ為の食べ物を買い、適度に体を清潔にして必要な睡眠をとればいい。けれど、決してそうはいかない。 「芸術は、それによって一層幸せになれる人のために存在した。」「芸術は人間の仕事を幸福なものにし、休息を豊かにするのである。それゆえ、真の芸術とは人類に対する純粋な祝福である。 」「芸術の目的は、仕事に創造の喜びを与えることで労働にかけられた呪いを破壊することにある。」 多方面で活躍したとある人物が提唱したものです。深い話を始めるともっと長くなりますから、かい摘んで言うとこのようなものになります。 きっと人によって結論は様々です。私も話すと少し長くなりますが、ひとまずはこれだけ。 小説、絵画、写真、音楽……芸術の分野は多くありますが。 芸術とは多くの人の手に届きやすい位置で、見えないものをすくいあげて伝える為に存在するのだと思っています。 感情、記憶、希望……見えないものは様々。 貴方は何を伝えたいですか?私は── (中略) 敬具 20××年 8月××日 涼風薫 (L6) 2021/08/15(Sun) 16:13:16 公開: 2021/08/15(Sun) 16:30:00 |
【置】 学生 涼風 家か、或いは関係者に渡したのか。 手触りのいい和紙の便箋がとある人宛に送られた。 『髪置くんへ お祭り行くでしょ?行こうね! 追伸 いちご飴とりんご飴、どっちが好き? 今度は私が奢ってあげるね そうじゃなくても、あとで君についていって遊ぶところを眺めたいな。 』君がいきいきと動くところを見るの、好きだもの。許してくれる? ほっそりとした字で、ガキ大将のような無茶振りが書かれている。 文章の内容に従うも従わないも自由だ。そもそも、海原のようにおおらかで自由な貴方はいつ気付くだろうか。手紙を書いた人物は、きっとどう転がるか分からない結果さえも楽しみにしているかもしれないが。 (L7) 2021/08/15(Sun) 16:21:50 公開: 2021/08/15(Sun) 16:30:00 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守ずしん、と背中に感じる、少し重くて硬い感触。 バイクに乗っているというのに、やんちゃで困るなと思いながらも。 「ははは、悪い悪い……へそ曲げないでくれよ?」 なんて、いつものように軽い謝罪の言葉を返す。 万が一、へそを曲げられたとしてもこの状況では逃げられまい。 こんなやり取りも、いつまでも続けばいいのになと思う。 懐かしくて、面白くて、暖かい。だからこそ、大切に思った。 「……しかしそれが、"オトナ"になるってことなんだろう。 寂しくっても、生きづらくっても、飲み込んで生きていく。 そうする上で何を拠り所にするのか、しっかり持っとかないと…… まあ、寂しさや生きづらさをなくそうとするのも、選択のひとつだが」 都市開発が始まって、いつまでも田舎には残っていられなくなった。 寂しさと生きづらさを飲み込んで生きていくことを、清和は選んだ。 ならば、清和の拠り所とは? 「……遠いな、まだまだ」 ふ、と漏らすように呟く。どれだけ走っても街灯りは遠くのまま。 当然だ、ここは"田舎"なのだから。"都会"になど行けるはずがない。 (-47) 2021/08/15(Sun) 16:57:06 |
【神】 影法師 宵闇>>G0 清和【2日目 ピアノ勝負時空】 「──やる気満々じゃないか」 どうぞ、と言うが先に清和に押しのけられた。 斜め後ろの壁に寄り掛かって、その音色を聴く。 男には今やあの頃のように闘争心も、熱意もない。 ないが──不思議なくらい"あの頃のままの演奏"が 記憶を呼び覚ますように、まっすぐと耳に響いてきて 純粋で、楽しんでいた気持ちを思い起こすようで 『おい、呼子鳥。それえこひいきって言うんだぞ』 『負け惜しみか、カケル?』 『違う、母さんは俺のほうがすごいって── そうだ、今度はアキラにも聴いてもらう!』 記憶の断片ようなものが、すぐそこに見えた気がした。 男は笑った。楽し気に、けれどどこか遠くを見るように。 → (G5) 2021/08/15(Sun) 17:10:42 |
【墓】 青嵐「そっか今日夏祭りか」 並ぶ屋台を見て一言。 生憎水着も持ってこない男だから 浴衣なんてあるわけないのでTシャツで失礼。 夏祭りならみんな来るんだろうな。と期待に胸を膨らます。 「なーおじさんもうやってる?たこ焼き食べたいんだけど」 (+11) 2021/08/15(Sun) 17:18:08 |
【神】 影法師 宵闇>>G6 清和【2日目 ピアノ勝負時空】 「プレッシャー」 ぎゃふんの"ぎ"はもらっている。残りはくれるのだろうか。 自分の番となると、はは、と笑い声交じりに一言。 ピアノの前に座って、一音だけ鳴らして、深呼吸。 寸前のおどけたような態度はなりを潜め 瞬き一瞬、鍵盤を見つめる瞳が真剣になった。 沈黙。カチ、カチ、とメトロノームのように 時計の針が時を刻む音を何拍か聴いて──演奏が始まる。 それは、青臭くて、がむしゃらとも言える10年前の 演奏の面影は消え失せた"プロ"の演奏だった。 ひとつひとつの音を無駄にしないように丁寧に指を動かし 流れるように、けれどしっかりとビートを刻むメロディ。 愛でるように優しく、盛り上がるところは激しく。 ──この曲は、これが弾けたらかっこいいだとか一人前だとか 少年の自分が言っていた曲だ。これを完璧に弾けるようになるのが夢だった。もうあの頃の演奏、あの頃の気持ちには戻れない。 そして、夜が訪れるように、演奏は終わる。 男は余韻に浸っているのか、なにも言わない。 清和の言葉を待っている。 (G7) 2021/08/15(Sun) 17:20:24 |
【秘】 青嵐 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* 秘話失礼いたしますわ! 襲撃先アンケートですけれども涼風ちゃんくんとか如何かしら、と思いましてよ! ただ基本はわたくしより他の方優先で大丈夫ですわ! よろしくお願い致しますわね! (-49) 2021/08/15(Sun) 17:23:46 |
髪置は、全速力で記憶に残っていた"らしい"涼風の家を訪れて、呼び鈴を鳴らしまくった!!! (a2) 2021/08/15(Sun) 17:26:11 |
青嵐は、みんなを待ちながらたこ焼きを食べている。 (c9) 2021/08/15(Sun) 17:26:14 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 青嵐/* アンケートにご協力ありがとうなのじゃ! 実は本日のアンケート結果、二人とも同じ人なのじゃ これは……やるしかないのじゃなあ……! (-50) 2021/08/15(Sun) 17:32:28 |
涼風は、笑いながら立ち上がる。傍にいたおばあちゃんはころころ笑っている。 (a3) 2021/08/15(Sun) 17:36:32 |
【人】 学生 涼風>>12 髪置くん! 「はーあーいーっ!」 どたばた。どたばた。からん。ころん。 忙しなく廊下を走る音。その数秒後、下駄が鳴る。歌うように軽やかに。 柔らかな象牙色の浴衣に黒の兵児帯。朝に着た母の着物と色合いは少し似ているが、こちらはれっきとした男物の浴衣だ。 長い髪を編み込んで髪を短く見せた少年は満面の笑みで飛び出した。 「ふふっ。来てくれるって信じてた。それじゃあ行こっか。 モモには先に行っててって言ってあるし、他の人もきっとお祭りに行ってると思う。きっと賑やかだよ」 そう言って当然のように自転車の後ろに座った。今日はお祭り、無礼講。警察に籍を置く皆さんが帰省しているが、バレたらその時謝ればいい。涼しげな顔で、悪どいことを考えながら。 (13) 2021/08/15(Sun) 17:36:54 |
【独】 学生 涼風だめだいちかわつよしさんのルヴァに狂わされた時みたいに毎秒髪置に狂い始めてきた 髪置喋るたびに胸が苦しい これは…………心不全……? (-52) 2021/08/15(Sun) 17:38:56 |
【人】 おかえり 御山洗「……」 まだ昨日の内から気の晴れないまま。海の記憶が残ったまま。 幸いにして家の中に昔の浴衣はあって、幅は調整すれば着れそうだった。 着れそうだな、というところまで確認したのに、まだ袖は通していない。 蒸し暑く射す太陽を受けながら、玄関先の縁台に座ってぼんやりとしている。 みんなお祭りに行っている頃だから、ぼんやりとしているのを誰かに見られることはないだろう。 もう少し、あと少し。気分が晴れてから向かえばいいだけだ。 (15) 2021/08/15(Sun) 17:43:56 |
【神】 影法師 宵闇>>G2 鬼走【3日目 夜時空】 「へえ。心に決めた相手でもいるんですか」 初恋を引きずっているとか、と想像して、鬼走の顔を見て なんだかおかしくなったので、言うのはやめておいた。 「創作物の道具。そう言われると酷いな……そう見えるのか。 でもそうかもな、この美しい音色を奏でるピアノみたいな」 椅子に座り直し、鍵盤を叩く、音楽を嗜む者ならきっとわかる、歪みのある音。男は笑っている、楽し気に、だけどどこか自嘲的に。 そんなつもりはないんだけどな、と独り言ちる声が音色にかき消される。 「そうでもしないと生きてられないって言ったら?」 ただ、探しているだけだ。なにかを。 → (G8) 2021/08/15(Sun) 17:46:59 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 黒地の女物の浴衣。 白の花々が散るそれに赤い帯を締めて、 これまた赤い鼻緒の下駄をからんと鳴らして 祭りに浮き立つ村の中を行く。 涼風の祖母に尋ねれば、やはり今日は祭りがあるようで ならばと今日も皆を誘って回るのだ。 後頭部のやや高くで括った髪を揺らして、 目に付く限りの人に、一緒に遊びに行こうと 明朗に声を掛ければ、ほら、大丈夫。 こうしていれば、まだ呼子鳥と同じで居られる。 (16) 2021/08/15(Sun) 17:47:06 |
【置】 君ぞ来まさぬ 百千鳥──また明日。 また明日、がいつまでも続くと そう無邪気に思えるほど子供では居られなくなってしまった。 いつだって時間は有限で、そしていつかは 別れの時 が来る。だから、この今日という日が 少しでも長く続いてほしいと願ってしまう。 それなら最初から、期待なんかしなければよかったのに 自ら選び取った 延命処置 に心は緩やかに絞め殺される。こんな事をしている間にもきっと、 意地悪な時は足早に逃げていってしまうのだろう。 明日になれば、 夢のように 何もかもが消えてしまう気がして。本当はもう、ここが甘い夢だと知っているから 何もかも いつかは覚める夢 だと知っているからだからどうか夢が覚めないでほしいと願うのだ。 夢は見るものであって、住むものではないのに。 それでも、一番に望むものはもう、この夢の先にしかなくって。 (L8) 2021/08/15(Sun) 17:51:03 公開: 2021/08/15(Sun) 17:55:00 |
百千鳥は、そんなふうに「また明日」を言える夜長の事が羨ましかった。 (a4) 2021/08/15(Sun) 17:51:15 |
百千鳥は、卯波のように愛情深くはなれなかった。 (a5) 2021/08/15(Sun) 17:51:22 |
百千鳥は、結局誰のようにもなれなくて、それでも姉の面影をなぞり続ける。 (a6) 2021/08/15(Sun) 17:51:30 |
百千鳥は、今日も皆に声を掛けて回る。「一緒に遊びに行こう!」 (a7) 2021/08/15(Sun) 17:52:03 |
【墓】 枠のなか 卯波>>14 編笠 「え〜、折角久しぶりのお祭りなのに。 楽しみなのはそりゃ当然として、 さらにテンションあげてきましょうよ」 先輩ら二人が普段着なのは何となく予想がついていた。瞬兄は良くも悪くも変わってないし、晶兄もまわりに流されたりするタイプじゃないように見えたから。 「これじゃあまるで俺だけが望んで……違うな、楽しそうみたいじゃないですか。普通逆ですよ、俺は撮る側」 ほら、とインスタントカメラを掲げてみる。 今なら、空気のなかで弾けるような、賑やかでどこか寂しい笛や太鼓の音までも切り取れそうな気がする。気がするだけだけど。 (+12) 2021/08/15(Sun) 17:55:03 |
【人】 花守「……とおいね」 一向に街に辿り着かないことの違和感はあった。 最初はあなたがわざと遠回りしてるのではと疑ったが。 違った。 恐らく、先ほどからずっと"同じ道を走り続けている" それでも切り出せずにいた、切り出さないでいいと思った。 都会の蜃気楼を追いかけて延々と走り続けて、この刻を永遠にしてしまえばいいと思った。 「じゃあ、センパイはどうやって飲み込んだの? どうして"オトナ"でいられるの?」 花守縁は"オトナ"になれなかった。 (17) 2021/08/15(Sun) 17:57:34 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥「………みんなを連れてこないと」 「みんなを連れて来ればきっと、」 「きっと、みんなとここで待っていれば」 「 呼子お姉も来てくれるはずだから 」 (*7) 2021/08/15(Sun) 18:00:42 |
卯波は、フラッシュを閃かせた。 (c10) 2021/08/15(Sun) 18:03:15 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和「……とおいね」 一向に街に辿り着かないことの違和感はあった。 最初はあなたがわざと遠回りしてるのではと疑ったが。 違った。 恐らく、先ほどからずっと"同じ道を走り続けている" それでも切り出せずにいた、切り出さないでいいと思った。 都会の蜃気楼を追いかけて延々と走り続けて、この刻を永遠にしてしまえばいいと思った。 「じゃあ、センパイはどうやって飲み込んだの? どうして"オトナ"でいられるの?」 花守縁は"オトナ"になれなかった。 (-55) 2021/08/15(Sun) 18:03:28 |
枠のなか 卯波(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/15(Sun) 18:10:00 |
枠のなか 卯波(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/15(Sun) 18:10:14 |
【人】 少年 編笠>>+12 卯波 楽し気にカメラを持つ卯波に少しだけ違和感を覚える。 何かが、決定的に変わった様なそんな違和感。 焦燥に後押しされるように口を開く。 「俺は……。 そういや、昔からあんまり祭り得意じゃねーらしい、実は」 ポケットに手を突っ込んだまま、言う。 「別に嫌いってわけでもないし、好きなんだけど。 それでも、苦手なんだよ。 祭りは必ず終わりを迎えて、 終わった後の日常は始まる前より寂しいから。 なあ卯波、祭りの最中に、この祭りが ずっと続けばいいなって思ったことねーか?」 薄暗くなってきた周辺の真ん中に立ち、 静かにそう尋ねた。表情は何も変わらない。 (18) 2021/08/15(Sun) 18:10:18 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風/* 押忍!遅ればせながら万華鏡先輩、 夢と現実の齟齬に気付くロール、ナイスプレーだったッス! それと…… 遅くなってすまんのう、本日の襲撃予告なのじゃ♡ 一人協議の結果、妾の襲撃先は薫兄に決定したのじゃ 当然黙狼どのの襲撃の事もあるのじゃから、 確実に襲撃されるとは限らないのじゃけど…… というかこの日が終わったらエピローグに直行するのじゃから 襲撃ロールできるかも怪しいのじゃけど…… (これまでは日付更新後に前日時空で襲撃ロールしてたのじゃ…) 成否は不確定な感じでフワッとだけ…するのじゃ…? (-56) 2021/08/15(Sun) 18:11:18 |
枠のなか 卯波(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/15(Sun) 18:11:37 |
【墓】 現実に背を向けて 竹村茜夕凪姉に着付けを手伝ってもらって。 薄い水の色に白の葉が踊る浴衣を身に纏った少女は祭りに繰り出した。 少女に合うサイズの浴衣が用意されているなんて有り得ないのに。 ちょこんと頭の後ろに括られた髪が、走るたびに揺れる。 「シュンー!アキラー!うーなーみー!遊ぼーっ!」 そして、一目散に幼馴染の元へ駆けて行くのだ。 (+13) 2021/08/15(Sun) 18:15:24 |
【独】 少年 編笠「……随分と我儘言っちまったからな。 俺は、これ以上は望まねえよ。 どこかにいる、俺と同じくらいの寂しがり屋よ。 今回は、お前に譲るとするかい」 (-57) 2021/08/15(Sun) 18:16:31 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* お褒めいただき恐縮です。変な部分がないか、ドキドキしていましたが何!?さんのお気に召したなら幸いです。 そしてお待ちしていました、可愛い狼さん。ご指名いただき嬉しいです。襲撃されないかどうかは天に祈りましょう。夢もすぐに覚めますから。 そうですね、ももちさんと涼風でお話して、秘密基地に行くまでをフワッとすればいいですかね……?何か考えているシチュエーションなどありますか? (-58) 2021/08/15(Sun) 18:18:59 |
【墓】 枠のなか 卯波傾いた日の、光が当たる地面に立ち、 ほんの少しだけ首を傾げて。 あなたを木陰に残して、 一歩、二歩と早足で歩き、 振り返ると、微笑んでみせる。 「あるよ」 誰かにも見せた。今まで誰にも見せなかった、 恋焦がれるような、悪戯を思いついたような、 ほんのちょっぴりだけ蠱惑さを煮詰めた笑み。 「お祭りが終わった後の日々は、 切なくて、つまらないことばかりだもの。 帰りたくないなって何度思ったことか」 それは変わらないあなたの表情と対照的だ。 違和感は違和感だけでは終わらず、 確かに、何かの変化を齎そうとしている。 ▼ (+14) 2021/08/15(Sun) 18:19:29 |
【墓】 枠のなか 卯波▲ >>18 編笠 「でもね。楽しいからこそ切なくなるんです。 お祭りも、その先の味気ない日常も、 俺は全部ひっくるめて好きで居たい。 ずっと同じ風景ばかりの写真じゃ──飽きるでしょ?」 俺に勝負を吹っかけた晶兄だから分かるでしょうけど、と続けて──また、昨日のように手を伸ばす。 遠くから聞こえてくる彼女の声も、また同じようなシチュエーション。きっと、映るものも似たような四角い枠の中だ。 「ね、はやくいこ? 俺、今日は沢山みんなを撮って、遊んで、楽しむんですから」 夕焼けが後ろ髪に透けて、縁に淡い光を含む。 陰の差す顔の表情は、それでも晴れやかで、あなたを見ている。 (+15) 2021/08/15(Sun) 18:26:32 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風/* 多少の不整合は夢だから、で説明が付く…のじゃ! アクセルベタ踏みでガンガンいこうぜなのじゃ! 最終日はお祭り、ということじゃから 祭りも終わりに近づいて、皆が疎らに解散し始めた辺りで こちらから誘いをかけて、ふらっと二人で抜け出していく… 所までで〆、くらいがよいかのう? 不発弾処理班次第で妾分身するかもじゃけどご愛嬌なのじゃ… (-62) 2021/08/15(Sun) 18:34:01 |
【人】 影法師 宵闇遠くから聞こえる祭囃子、遊びへと誘う声 ──お祭りの気配がする。 「……なあ、母さん。浴衣ってあったっけ。 祭りに行くなら雰囲気ってのは大事だろ?」 今の自分に合うサイズが実家にあるのはおかしかったが なんの疑問ももつことはなくて。 或いは気づかないふりをして。 まるで思い通りの夢みたいにそれは不思議とそこにある。 どこまでも黒い、夜に溶けそうな黒地の浴衣を纏う。 履きなれない下駄をからころと鳴らして 帰りたくない (22) 2021/08/15(Sun) 18:39:08 |
【神】 巡査長 清和>>G7 宵闇【2日目 ピアノ勝負時空】 「……俺の負け、だな。 渾身の演奏をしたと思ってたんだが……流石は"プロ"だ」 負かされちまった、という呟きと、ぱちぱちと響く拍手が静寂を破った。 晴れやかな表情で"プロ"になった宵闇の演奏を純粋に称えて笑う。 本当は、少し悔しい気持ちもある。 しかし、負けを認められないほど、清和ももう子供ではなかった。 「……ぎゃふんの"ふ"までは、お前にくれてやるよ。カケル」 だというのに、最後の一文字はまだ与えないまま。 そう言った清和の顔は意地悪なものではなく、むしろ楽しそうなものだ。 「最後の一文字は──」 そうだ、最後に残ったこの一文字は意地や見栄で渡さないのではない。 これは、俺自身のワガママを通して、願いを叶えるために使うもの。 だから、清和はこの一文字を、こう使ってやるのだ。 「──お前が作る、俺への歌と交換だ」 (G10) 2021/08/15(Sun) 18:39:50 |
【置】 おかえり 御山洗帰ってきてよかった。 帰ってこなければよかった。 それはどちらも嘘偽りのない心だ。 楽しかった思い出を、暖かかった思い出を。 子供の自分が守ろうとしたものを、掻き回しているのは俺だ。 誰にも暴かれることのなかった不発弾を、揺り動かしてせせら笑うのが俺だ。 ずっと、いつからだっただろう。もう遠くなった夏の頃からずっと抱えている。 恐れ、怯え、震えている。誰にも悟られなければいいと思った。 まだ保身ばかりを考えていた頃の自分はもう少しだけ演技が上手かったのに。 優しい風と暖かい日差しが、懐かしさで腕を降ろさせる。 どうせ、抱えていても意味のないものなら、捨ててしまえればいいのに。 (L9) 2021/08/15(Sun) 18:48:01 公開: 2021/08/15(Sun) 18:45:00 |
竹村茜は、屋台をみんなと回っている。金魚掬いはあまり上手にできなかった。 (c11) 2021/08/15(Sun) 18:54:43 |
卯波は、目を丸くして── (c12) 2021/08/15(Sun) 18:58:48 |
卯波は、満足げに、あどけない笑みを浮かべた。 (c13) 2021/08/15(Sun) 18:59:39 |
竹村茜は、祭りを回りながら、編笠のズボンのポケットにメモを突っ込んだ。 (c14) 2021/08/15(Sun) 19:05:24 |
【神】 巡査長 清和【4日目 『不発弾』処理の時空】 「さて、着いたな……」 百千鳥に声を掛け、4人分のショベルとスコップを用意して神社に。 あの時も、勝手に埋めると怒られるからと祭りをカモフラージュにし、 誰も来ないうちにさっさと三人で埋めてしまったような記憶がある。 神社の象徴である大樹の前から、右に5歩、再び右を向いて5歩。 「……そうだ、ここだ。ここに埋めたんだ」 懐かしいな。と言いながら、その場にしゃがみこんで土を触った。 10年前の同じ日に、ここで集まって掘り起こそうと誓った約束。 はたして、あの二人は憶えているのだろうか。 シャベルやスコップを持った清和を見れば、思い出したかもしれない。 ふたりが来るのを待つことなく、一緒にやってきていた百千鳥と、 埋めていたタイムカプセルを掘り起こし始める。必ず来ると信じて。 (G11) 2021/08/15(Sun) 19:09:40 |
清和は、百千鳥と一緒に神社の方向に向かっていった。たくさんのショベルとスコップを持って。 (a8) 2021/08/15(Sun) 19:10:33 |
夕凪は、浴衣を着て境内に訪れた。髪は結わずに、手にはヨーヨーを持っている。 (c15) 2021/08/15(Sun) 19:15:20 |
編笠は、いつの間にかポケットの中に入って居たメモに気づき、祭りの最中に開いて見た。 (a9) 2021/08/15(Sun) 19:17:24 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* そうですね、そのような感じでいきましょう。万華鏡もアクセルベタ踏みでガンガンいきます。 分身は大丈夫です。むしろももちさん大好きですし沢山動いているところを見るの万華鏡は好きなので、もっとやれという気持ちです。 ちなみに、秘話でやりますか?それとも最終日ですし公開見せつけプレイでもしてみますか? (-68) 2021/08/15(Sun) 19:17:53 |
【恋】 おかえり 御山洗見上げた笑顔は太陽を背にしていて、黒髪の輪郭が光って浮いていて。 ああ、綺麗だなと思った。固まってしまわないうちに動けてよかった。 すぐに引っ込んでしまわなかったら、不自然にも程がある。 このまま出ていかなければ瑠夏なり誰なりを連れて祭りに行くだろう。 そうであってくれ。期待したくはない、何も。 どうせ振り払われるなら、手を差し伸べないでくれと。 願ったところで、何か得体のしれない運命が叶えてくれるわけじゃない。 (?3) 2021/08/15(Sun) 19:20:03 |
涼風は、思った。りんご飴やいちご飴は上位存在があるのかと。りんロク、いちシチ、りんジュウ、いちジュウとか… (a10) 2021/08/15(Sun) 19:22:04 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>21 編笠 掛けられた声にちらりと視線を上げて、 新たにベンチに掛かった体重を感じながらりんご飴を齧った。 今は祭りの喧騒はずうっと遠くにあって、 何処か疎外感すら感じさせるほどだった。 道行く人々は自分達など眼中にないように過ぎ行くばかりだ。 「…うん、 僕 も少し疲れてきたとこ」下駄を突っ掛けた足をふらふらと揺らしながら。 浮かべた笑みは、思ったよりも淋しげなものになってしまった。 「疲れるんだね、夢を見るのって」 (27) 2021/08/15(Sun) 19:23:08 |
【神】 影法師 宵闇>>G10 清和 【2日目 ピアノ勝負時空】 「──は」 "ふ"までは、と言われたところで顔を上げる。 やや意外そうに、さりとて驚いたように見返す。 「なんじゃそりゃ……」 そして笑う、大層おかしそうに。 よく恥ずかしげもなく言えるなという感心。 だがまあ、正直なところ悪くはない提案だった。 「まあ、いいよ。いいけど──」 頭を掻く、少しの間。 むしろ、言われずとも勝手に作ったことがあるくらいだ。 ボロクソに書いたこともあるかもしれない。 それは目の前の男に限らずこの田舎の皆……秘密だけれど。 「むしろ、もう既にあったりして」 「……けど、……封印ってやつを解かないといけないかもな」 悪戯っぽく笑う。要するに、少し時間をくれ そういうことらしかった。 (G12) 2021/08/15(Sun) 19:23:43 |
【墓】 枠のなか 卯波>>+17 凪 「ずっとお祭り……ふふ、素敵ですね。 ほんと、そうならどれだけよかったか」 今だって夢見ている。 ひしひしと感じている、迫る現実が全部嘘で、何もかもが嘘になって、夢のままでいられたら、なんて。 夢は、叶わないこそ夢だって、思い知ったのはつい最近のことだ。 「俺は……来年も再来年も、 十年なんて時間を待たず、みんなと遊びたいと思ってますよ。おじさんおばさんになるまでずっと遊んで、撮って。 そうなればいい。そうなるために、これからを」 晶兄の方に向かっていき、 その途中で顔を向け、歯を見せて笑う。 「歩んでいくんです」 (+18) 2021/08/15(Sun) 19:35:27 |
【神】 警部補 添木>>3:140 御山洗 「子供があんまりお酒が好きになるのは、まあ体的にも…精神的にも問題。大人は、なんだかんだ復帰できることが多いけど、子供は分別つかないからさ。飲んだくれの英才教育をしてもね?」 困ったように笑った。 「お祭りの後、呑むんだ。やりたいね!」なんて乗り気の返答をして、 道具は、案外残っている。古びた道具だが、丁寧に仕舞われているようで困らない。 あなたが干し終えた辺りで、添木が声をかけるだろう。 「受け入れて貰える、100%!…なんて言う気はないけど。俺達は大人の事情、関係ないでしょ。子どもだもんね」 ニッと悪戯っぽい笑顔を浮かべ、Vサインまでつける。 それから少し奥に引っ込み。先に冷えた茶を出してから、何か調理しているようだ。 「……そういえば、御山洗サンは、どうしてここに戻ったの?悪く言う気がして気が引けるけど、ここ、あんまり便利とはいえないじゃない。さあ、食べて食べて。」 疑問を口にしながら、菓子を出した。梨を洋酒と砂糖で簡単に煮込んだものに、バニラアイスを添えた皿だ。酒精は全て抜けるように注意深く調理して。 (G13) 2021/08/15(Sun) 19:38:31 |
【神】 警部補 添木>>3:G75 花守 「騙せてるに決まってるだろ?今はすっかりこの見た目。」 自分の服を引っ張り、自嘲的な笑みを浮かべた。 「ッ、お前な〜……ホントにやりそうで危ないんだよ!殺すなッ」 威嚇するように言い、はいはい、とサラダを取りに億劫そうに立ち上がり、冷蔵庫へ向かう。 「確かに、お医者様だもんな。お互い責任が重くなる。正直、”責任のために仕事を頑張ります”、なんて言える気分に、自動的になるもんじゃなかったな、俺。やってるウチに、実感湧いた。 ……なんか、本当にこれお前が作ったの?先食えよ」 スプーンを持ち、見事な食卓に冗談めかしてそういう。 「頂きます」 両手を合わせて、食前の挨拶を済ませる。昔から、変な所に礼儀正しいのは、彼を育てた祖母の影響だろう。祖母の言うことは、出来る限り守っていた妙な不良だった。 (G15) 2021/08/15(Sun) 19:39:02 |
【神】 警部補 添木>>G3 鬼走 【3日目 朝 旅館】 「ダメ。俺のモノらしくして。”家族”だろ?」 そんな温かみのある言葉を、添木は好んで使った。 家族。家族。家族。 添木は祖母以外の身内が好きではないし、祖母が死んでからは身内などいない。 だから、唯一の”家族”ができてからは、妙に執着した。 鏡をみるあなたの背後に、満足気な笑顔の口元が映り込んで。 「欠けてたなんて言わないで〜?可哀想だろ。今ので傷つきそ。 ……んー……。今の、いいね。興奮した。ラブホ行く?」 冗談めかして言いながら、あなたの肩に両手を置く。 「まだまだ足りないよ。全然。埋め続けないと、幸せが実感できないみたいだよ、俺って。 ちゃんと取り繕わないと、また欠けちゃうかもね」 (G16) 2021/08/15(Sun) 19:40:23 |
【墓】 青嵐「お。 よーうアカネ。 アキラと卯波も一緒じゃん。おっす。」 食べ終わったたこ焼きの空はゴミ箱へ。 着飾った友人を頭のてっぺんから足の先までまじまじと観察して一言。 「馬子にも衣装? あ、卯波はにあってんね。 でもカーディガンは暑くね?卯波寒がりだっけ。」 (+19) 2021/08/15(Sun) 19:44:12 |
【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「……あれ、なんだ清和達もここ知ってたんだ!」 からころと下駄を鳴らしながら、清和の後をついて行く。 きょろきょろと辺りを見渡して、確かに見覚えのある── 或いは記憶そのままの景色に、そんな感想を零して。 そうしている間に距離は少し開いていて、 少し小走りにその背を追いかけた。 それから、しゃがみ込む清和の手元を覗き込んで 清和が道具を手に取れば、同じく適当なものを手に取った。 三人がその場所に埋めたはずの『それ』を掘り起こす為に。 (G17) 2021/08/15(Sun) 19:47:14 |
【墓】 枠のなか 卯波「夜は冷えるかなーって思ってね。 流石にまだ暑いけど、きっと役立つはず! ……あと、あんまり身体のラインが出るのちょっと恥ずかしいなあって思って……でも褒めてもらえて嬉しいです」 ユニセックスな浴衣にぶかっとしたカーディガン。一見厚着のようだが、風通しが良いので汗一つかいてないぞ。 (+20) 2021/08/15(Sun) 19:50:46 |
【人】 警部補 添木「流石に今アキラのズボンに花火突っ込むと怒られちゃうんだろうな。残念」 なんていいながら、祭りの喧噪を歩いている。 誰かに呼ばれたようで、すぐそちらへ行ってしまった。 (31) 2021/08/15(Sun) 19:55:46 |
編笠は、メモを畳んで、りょーかい、とだけ言ってそれをパーカーに仕舞った。 (a11) 2021/08/15(Sun) 19:56:05 |
【人】 少年 編笠「よーう、アオ。 いうと思った馬子にも衣装。 お前のために言わずにとっておいたからな」 それなりに祭りを楽しんでいる様子の親友に、 雰囲気だけで笑いながら言う。 「そういや花火とかも打ちあがるらしいな。 なんか毎年限られた予算のなかで頑張るよな……」 (32) 2021/08/15(Sun) 19:58:19 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>28 編笠 「あはは」 最後の一口を口に運んで、食べ終わったりんご飴の串を玩ぶ。 どんなに甘くて酸っぱくて、 食べるのが勿体無いくらいに綺麗なこの食べ物も そう思えるのは、食べている間だけ。 食べ終えてしまえば、忽ち全ては夢のように消えてしまう。 「 そんなこと知ってたら、こんなことしてないよ 」祭りの喧騒は近くて遠く、 自分達の声なんて誰も聞いていやしない。 だから今だけは、同じような愚かを働く子供同士で居られる。 「でしょ?」 (35) 2021/08/15(Sun) 20:01:28 |
夜長は、もう少し話して。それから、鬼走にどうしたいかを告げた。「もう少し、大人になったつもりでいたいです」 (t1) 2021/08/15(Sun) 20:07:06 |
夜長は、海食洞からの帰りのボートでオールを手にした。行きに話していた通り。 (t2) 2021/08/15(Sun) 20:07:24 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守決して辿り着くことのない、都会への道を走り続けている。 清和もきっと、すでに違和感に気づいているはずなのだ。 だというのに、その事を切り出すようなことはしなかった。 いつかはあの街灯りの下に戻らなければならない。向かっている。 それでも辿り着けないのなら。それは、仕方がないことだから。 「この田舎を、この村のみんなを愛してるから」 自らが"オトナ"でいられる理由を何のためらいもなく言った。 「……縁ちゃんとあの『約束』する、ちょっと前か。 俺とヒサシ、バカみたいにボコられて帰ってきたの、憶えてるか? あの時なあ、思ったんだよ……何か起こってからじゃ遅いって。 絶対にみんなを守る。その為なら"オトナ"にならないとってな」 飲み込んだ理由、飲み込めた理由。 寂しさ、生きづらさ。そんなものは、何の役にも立ちやしないから。 「……だから、俺は『公安』になったんだ。 どんな汚いことしたとしても、絶対にみんなが平和に暮らせるように」 これ、誰にも言うなよ? と、珍しく強く咎めるような口調で言って。 (-70) 2021/08/15(Sun) 20:07:40 |
夜長は、ボートをひっくり返した。岩礁に引っ掛かっちゃった。 (t3) 2021/08/15(Sun) 20:08:18 |
夜長は、この後鬼走にめっちゃ助けてもらったし世話を焼かれました。ごめんなさいとありがとうをした。 (t4) 2021/08/15(Sun) 20:08:29 |
【神】 おかえり 御山洗>>G13 添木/三日目 添木邸 それはそうだ。喉で笑うように返す。 布団と共に出てきた埃をなるべく払って部屋に残らないようにする。 まとめて掃き出す方が効率的だけど、目に見えてきれいになる方がやる気は出る。 さんさんとさす太陽に今日も一日天気がよさそうだと目を細めた。 「みんながみんな久さんみたいにカラッとしてたらいいんだけどね。 ……俺は、そうだな。高校卒業してすぐ出ていっただろ。それからちょうど10年でさ。 なんとなく、なんだろうな。一度様子を見に行ってもいいかなと思ったんだ」 きっかけはなんだっただろう。ふともうそんなに時間が経ったんだと思い出して、 一度そういう気がかりが出来てしまうと頭の中から抜けていくのは難しくて。 思い悩むくらいなら、一度行動して、それですっぱりやめてしまうのがいいと。 それをどこまで明るく噛み砕こうか考えながら、香りのいいスイーツをスプーンでつつく。 「結構こういうの作るんだ? なんか意外だな」 (G18) 2021/08/15(Sun) 20:10:08 |
天狼の子 夜長は、メモを貼った。 (t5) 2021/08/15(Sun) 20:10:58 |
【独】 影法師 宵闇そういや俺、叫び匿名箱あんまり使ってないので、だいたい独り言でうるさくしてるよ。匿名箱つかったのは、なんか聞かれた時と村人の件くらいしかないです。 結局俺どっちなんだ? どっちかわかんないので どっちつかずのロールしかできねえよ。 でもどっちにしろ田舎に呼ばれてるんだけど…… (-72) 2021/08/15(Sun) 20:11:53 |
天狼の子 夜長は、メモを貼った。 (t6) 2021/08/15(Sun) 20:12:05 |
天狼の子 夜長(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/15(Sun) 20:12:48 |
【独】 影法師 宵闇あともうなんかだんだんロールに限界がでてきてる というか余裕そうな大人とみせかけてだいぶだめな大人なんすけど もう童貞の心で動かしていい? こんにちは童貞さん〜〜あそびましょ〜〜〜〜 (-77) 2021/08/15(Sun) 20:18:09 |
【墓】 青嵐「流石卯波。用意がいい。 かき氷食いすぎて寒くなったら卯波に借りよ。 …なるほど?じゃあカーディガン取り上げるのは酷か かき氷の食い過ぎには気をつけるかぁ」 多分関係なくそれは最初から気をつけて欲しいとか言われそうだが 俺は小さい頃から後先考えたことがない。 変わってないらしいのできっとお墨付きだ。 「分かられてんなー、俺。 気を使われたんだかヘイトを俺だけに集めたのか分からんがサンキュー」 普段通りの親友の格好に、アキラはいつもと同じなんだな とか言いながら、それでも私服仲間がいた事に安堵した。 「お、花火健在なのか。 いやー、ホントにな。こんな田舎の村に花火打ち上げる費用どっから捻出してんだろうな。 昔は気にしたことなかったけど成長と共に謎に疑問湧いてくんのなんかウケるな」 (+21) 2021/08/15(Sun) 20:21:55 |
【人】 少年 編笠>>35 百千鳥 ハハ、と。愉快に。 誰にも見せたことのない笑顔で笑う。 心から笑う顔を見せたのは、貴方にだけ。 「そうかい。 そりゃ、随分聞き分けがねえ子供だな。 大人に見つかったらきっと怒られちまうんだろうなぁ」 空に静かに、もうすぐ花火が打ちあがるらしい。 いよいよ、花火がこの祭りをクライマックスにしてくれる。 さっきクジで外れが出てもらった、出来の悪い水鉄砲を置く。 「そうだな。 じゃ、通りすがりのアンタよ。 お互い最後まで祭りを楽しもうぜ。 これ、やるよ。多分次の一回しか撃てねえけど。 俺は十分遊んだから。やる。 さて……俺もちょっと、 抱えきれないくらいのメシ、屋台で買ってくるかな。 ……我慢できねーらしい」 んじゃな、とベンチから離れた。 (37) 2021/08/15(Sun) 20:22:47 |
【墓】 現実に背を向けて 竹村茜「馬子にも衣裳って言った!? 素直に褒められないわけ〜!?」 心外!とぷりぷり怒っている。 本気ではなく、その後すぐに笑い始めてしまうのだが。 「あーあ、皆とたこ焼き分けっこしようと思ってたのに。 卯波とだけにしよっかな〜〜」 (+22) 2021/08/15(Sun) 20:28:18 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風/* 泣いても笑っても最終日、 ラストスパートを駆け抜けて行きたいのじゃなあ……… 全体でやる!そういうのもあるのじゃな!? ただ全体でやると時系列とかで若干ごちゃっとしそうじゃな… 妾としては、ここは涙を呑んで秘話がよいと思うのじゃ… (-78) 2021/08/15(Sun) 20:29:26 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* ふふ、全体でやるとね、周りの反応を見ることができて楽しいんですよ。ライブ感満載です。 とはいえ、今回は秘話消極的縛りだったことを思い出しました。たしかにゴチャゴチャになるので秘話でいきましょう。 私の方は今日も明日も終日フリーですので、いつでもお話できます。何!?さんのお好きなタイミングで始めましょう。 一緒に駆けていきましょうね。よろしくお願いします。 モモチ!!何!?いくぞ!!クライマックスだ!!!!!!! (-79) 2021/08/15(Sun) 20:35:51 |
【人】 少年 編笠「いやたこ焼きは分けろよ。 悪かった。超似合ってる。 可愛すぎて目が潰れそうで直視できねえし、 正直これが本当の「孫にも衣装」と思って悪かった」 たこ焼きは食べたい。なぜならたこ焼きは美味しいので。 「そうだな。 大人になるとなんか仕組みとかが気になって、 純粋な気持ちで楽しめなかったりするんだな。 やっぱあの時が一番楽しかったな……ジジくさいか」 (38) 2021/08/15(Sun) 20:37:27 |
【神】 巡査長 清和>>G14 添木【2日目 警察組二次会時空】 「ん〜〜? はてさて、そんなこと、あっただろうかなあ…… 10年も経っちまったもんだから、すっかり忘れちまったなあ」 すっとぼけている。 酒が入ったからか、それともあなたと一緒だからか、随分と砕けた態度。 「くく、怒られてんのかよ、お前……ここはもう職場じゃないんだろ? それじゃあ、いくら悪い子になっても関係ないよなあ、ヒサシ?」 からからと笑いながら、乱暴にあなたの頭をくしゃくしゃと撫でる。 かつて自分と同じ金色だったそれは、今はもう"良い子"の黒に染まった。 どこか名残惜しそうにしながらも手を放して、ふぅ、と一息ついた。 再びそちらに向き合って。 「当たり前だ。未成年飲酒なんてさせたら一発アウトになっちまう…… そう言えばヒサシ、どうして警察になったんだよ。お前。 ……あの時は、さんざん迷ってたくせに。どういう心変わりだ?」 (G21) 2021/08/15(Sun) 20:44:17 |
【墓】 青嵐「え?たこ焼き?しまった、焼きそばにしときゃよかった。 アカネやべー超かわいー(棒)」 待ってる間にたこ焼きを食べてしまったことを弱後悔 でもたこ焼きは美味しいので何個でもいける。 「アキラ老けるの早くね? 孫って言ったりあの頃は…とかいうのかなりジジイだぞ。 もはやジジイ。俺らなんて世間で見ればまだ若者なのに。 まぁ知識が増えると気になることが増えるのは当たり前か。 はぁー、また成長を感じちまったぜ…」 (+24) 2021/08/15(Sun) 20:53:49 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和憶えている。 ふたりとも、今までに無いような有様で、でもどうしてそうなったのか聞けなかった出来事。 立ち入ってしまったら、何かが崩れててしまうような、そんな恐怖があって、ほとぼりが冷めるのを、何も気にしてないように装って心配していたから。 「……あのとき、何が起こってたの」 今なら聞いてもいいかもしれない、聞かせてくれるかもしれない、だって今は"故郷"と"都会"の狭間の一本道。 「私以外、誰にも聞こえないから」 (-81) 2021/08/15(Sun) 21:00:22 |
【墓】 現実に背を向けて 竹村茜「うなみ〜〜〜〜」 えーん。泣きついている。 それはそれとして、たこ焼きを全部食べるにはちょっと多いので4人で分けた。慈悲の心がある。 「花火技師の人がいるって聞いた気がする。 地元の為に毎年手作業で頑張ってるんだってさ。 だから費用は抑えられてるんじゃない?おじいちゃんたちが若い子に喜んでほしいからって星とかハートの花火作ってるの可愛いよね〜」 (+25) 2021/08/15(Sun) 21:05:31 |
【墓】 枠のなか 卯波「寒いんだったら勿論貸すよ。流石にかき氷の食べ過ぎで鳴るのはやめてほしいですけど」 変わってないなあなどとこぼして、 大方の予想通りの台詞が出てきた。 「やった、茜ちゃんと二人でたこ焼き分けっこだ、なんて。似合ってるよ、馬子だなんてとんでもないよ。 子どもの頃が純粋に色々楽しめたってのはあるかもですね……少しくらいは酸いも甘いも噛み分けられるようになったってところでしょうか」 (+26) 2021/08/15(Sun) 21:06:38 |
竹村茜は、たこ焼きは熱かったのでふーふーしながらたべた。 (c16) 2021/08/15(Sun) 21:17:26 |
髪置は、メモを貼った。 (a12) 2021/08/15(Sun) 21:21:08 |
【秘】 現実に背を向けて 竹村茜 → 少年 編笠花火が終わるより少し早めに、人通りの少なくなった境内に足を運んだ。 手には、花火を見ていて食べきれていなかったりんご飴を持っている。 多分気付いてくれてるよね、とそのまま飴を舐めながら。 まだ空に打ち上げられている花火に目を向けた。 (-83) 2021/08/15(Sun) 21:24:53 |
【神】 警部補 添木>>G18 御山洗/三日目 添木邸 「凄い布団、綺麗にしてくれたね!ありがとう……。今度飯でも奢るよ。何がいい?せっかくだから通販でも使って、変わったものでも食べようか。」 綺麗に埃が払われた様子に、喜びの声をあげた。 感心したようにへええ、と眺めている。 「俺もカラッとはしてないよ。ただ、どうでもいいことと、大事なことをわけてるだけ。御山洗サンは俺の大事な身内」 ね、と笑いながら、梨とアイスをスプーンで掬って口に入れる。 ひんやりと冷たい氷菓が美味しい季節になってきた。 梨の甘い香りに舌鼓をうちながら、相手の言葉にふうん、と相槌する。 「そっか。まあ、気持ちはわかるかも。……で、どうだった?10年後のここは。変わった?俺は、よくわかんないや。帰省に付き合っただけだし…。ただ、全部良いな、って思えるだけで。 まあね。簡単だし、あんまり外で遊ぼうって気にもなれなくて。警官って本当、メンドー。交代とかもあるし、呼び出しとかも受けるし?」 だから、家でやる趣味ばかりになる。 (G23) 2021/08/15(Sun) 21:25:22 |
涼風は、はしゃぎながら髪置とお祭りへと向かったそうな。その無邪気さは、10年前と寸分違わず。 (a13) 2021/08/15(Sun) 21:25:43 |
【神】 警部補 添木>>G20 花守 「はいはい。いただきまーす」 冗談で言っていたようで、すぐに顔を笑顔に変えて、無邪気にスプーンで思い切り掬う。 「ん、ウマ! ありがとな、これ。大変だったろ?」 食して見れば、美味しそうに次々とカレーを食べ進める。本当にお気に召したようだ。昔から文句は言いながら、この「礼」も欠かしたことはない。 「野菜、たまにかわいー……ちっちゃ。ながすぎるのもある」 …失敗したのか、荷崩れたのか、びろんと間延びしたようなニンジンやらタマネギをスプーンで掬ってからかうのも忘れない。嫌な奴だ。 「本当に成長したなー、花守。大人になると、一通りなんでも出来るようになるのはなんでかね?」 (G24) 2021/08/15(Sun) 21:26:15 |
【神】 警部補 添木>>G21 清和 【2日目 警察組二次会時空】 「都合のいいことばっかり忘れる脳ミソしてんね。思い出させてあげようか?」 やれやれ、と肩を竦めながら。 「職場じゃなくたって、まあ、怒られる相手ぐらいいるよ、俺だってねー。あっ、髪型崩れる!も〜」 嬉しそうに笑っている。 やめてほしい!と言うくせに、絶対に自分から無理やり払いのけはしなかった。 金だった頃の髪は見る影もなく、元の黒に戻っている。 「未成年じゃなくなったら、ウォッカ一気させて遊ぼうかなー。 ………え?それ、聞く?……ふっふっふ……。……俺に勝てたら、教えちゃおーかな」 カン、と干したグラスをさかさまにテーブルに置いて、 「さ、お次をどうぞ?」 頬杖をついて、薄っすらと悪い、誘うような笑みを口端に浮かべた。 (G25) 2021/08/15(Sun) 21:26:33 |
【人】 花守花守は、連なる屋台を抜けた先、神社へ至る石階段を数段登った所で腰を下ろしている。 家には何故か浴衣が用意されていたけれど、着ることはなくワンピース姿のまま、子供達を、大人達を、喧騒を眺めている。 「こなくても、よかったなあ……」 (41) 2021/08/15(Sun) 21:27:18 |
【人】 少年 編笠「子どものころもっとりんご飴って でけーもんだと思ってたがそうでもないことに気づいたり、 フランクフルトとかもここじゃなく、 都会のコンビニで買った方が安いなとか考えると 気持ちが後ろ向きになるのが大人になるってことか……?」 そんな大人のなり方嫌すぎるので。 「なるほどな、大人はちゃんと考えてくれてるんだな。 ……まさかこうやってまた四人で 夜空見上げるとは思ってなかったな。 もうすぐ打ちあがるんかな、花火」 夜空の方を見上げる。 (42) 2021/08/15(Sun) 21:27:23 |
(a14) 2021/08/15(Sun) 21:28:19 |
【秘】 少年 編笠 → 現実に背を向けて 竹村茜人気のない境内へと足を運ぶ。 昔からこの付近の"ヒミツキチ"といえばこの境内だったので、 恐らくここで待ってるだろうなと思ったらやっぱり居た。 昔馴染って便利だし不便だ。 と、花火で照らされるアカネの手に持つ赤を見て呻く、 「うーわ……そこまで被るかい。 よお、奇遇だな。アカネ」 再び冗談を言いながら手に持ったりんご飴を振った。 (-85) 2021/08/15(Sun) 21:36:30 |
【秘】 現実に背を向けて 竹村茜 → 少年 編笠足音の方へ目を向けると、ああ 覚えててくれた。と目を細めて。 「やっほ。来てくれなかったらどうしようかと思った。 って、りんご飴オソロじゃん」 やっぱりお祭りって言ったらこれだよね〜と同じようにりんご飴を振って。 動きに合わせて小さく頭の尻尾が揺れる。 「ここ、昔から静かでさ。 皆で祭りの人混みに疲れた時とか、内緒の話がある時なんかよく来てたよね」 ぴょん、と軽く跳ねるように貴方の隣に向かい、 遠くから聞こえる、人々の喧騒に口元を緩めた。 (-86) 2021/08/15(Sun) 21:44:37 |
【墓】 青嵐「え、そんな職人いたんだ。 花火作るの大変なんだろうに、すげぇな。 ありがとう職人の人たち。」 田舎の暖かさを感じたしたこ焼きも暖かかった。 ありがとう慈悲の心。ありがとう聖母様マリア様アカネ様。 「なんでそんな後ろ向きな所にスポット当ててんだよ もっとあるだろ、駄菓子屋で酢イカをPOT容器ごと買えるようになったとか。 子どもの頃なら届かなかった木に届くようになって ミヤマクワガタ捕まえられるようになったとかさぁ。」 まぁミヤマクワガタは捕まえたことないのだが。 「そうだな。 …ずっとこうして一緒にいられたらいいのにな。」 つられて夜空を見上げながらポツリと呟く (+27) 2021/08/15(Sun) 21:45:59 |
【神】 巡査長 清和>>G17 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「当たり前だろ? 俺たち何年お前らの先輩だと思ってるんだ……」 からん、と後ろから鳴る下駄の音が心地よい。都会では聞けないものだ。 追いかけてきたことで音の鳴る間隔が狭まって、また別の音を楽しんだ。 「転んだりしないように気を付けろよ。ヤな思い出、作らないようにな」 手伝ってくれる百千鳥に、そうやって声を掛けながら地面を掘る。 高校生3人で埋めたものを、成人と中学生の2人で掘るのは骨が折れる。 掘り起こすのにはまだもう少し掛かるかもしれない。 「……百千鳥は、なりたいものとかないのか? 将来……」 額に汗を垂らしながら、一緒に"不発弾"の処理をする百千鳥に訊ねた。 (G26) 2021/08/15(Sun) 21:51:19 |
【神】 おかえり 御山洗>>G23 添木/三日目 添木邸 「はは、大丈夫だよ。俺はいっつも食べてるから……試作品だったりそうじゃなくても勉強会とか。 食べすぎてその分筋トレして回さなきゃと思ったくらいだし。 そういう意味だと、いつか店に来てくれると嬉しいかもな、そんなに有名ってわけじゃないけどさ」 大衆向けではあるけれどそれなりにちゃんとした店、立地のところで働いているから、 用途は選ばず入れるだろう。身内だという言葉には素直に嬉しそうな表情を見せた。 何の衒いもない、まっすぐな気持ちだ。後ろめたく思うような素振りはどこにもない。 「変わんないな、って感じかな。でも寂れたわけじゃなくて、昔と同じ活気があって。 ああ、あの時のまま、誰かがここを残そうと頑張ってるんだなって……少しうれしくなった。 もし状況が良ければそう遠くないうちに越してきて、店でも開こうかなと思ってたくらい。 そうか……仕事が仕事だと、色々あるんだな。 俺はむしろ流行りのこととかちゃんとリサーチしてないとダメで、積極的に外に出ろって言われて。 意識の変化とかもあったし、昔とは少し変わったかな」 添木の記憶の中の御山洗はそんなに主張のない子供だった。 その分誰かの助けや世話に回っていたけれど、やはり年下の子どもたちに人気があるのは別の者だった。 集団の中で目立った様子もなく、瑠夏や翔の輝きに霞んでる、印象の薄い人間だっただろう。 (G27) 2021/08/15(Sun) 21:52:22 |
【墓】 現実に背を向けて 竹村茜「もっと色々あるでしょ大人って…… 子供の頃は足がつかなかったプールよりも、もっと深いプールに入れるとか。 好きな服を自分で買えるとかさ〜」 どっこいである。 「……そうだね。 ずっと一緒がいいな。 でも、さ。 皆いつか都会に戻って…結婚してバラバラになっちゃったりするのかな 」 (+29) 2021/08/15(Sun) 21:52:54 |
【秘】 少年 編笠 → 現実に背を向けて 竹村茜「……まぁ、そうだな。 長い階段の先なんで、大体誰にも見つからないしな、ここ」 アカネの認識は正しい。二人にとってはそういう場所だ。 でももともと自分にとってはここは、嫌なことがあったときや、 一人になりたかったときの隠れ場所だった。 ……カッコ悪くて子どものときは尚更言えなかったが。 「ああ、じゃあ、今更内緒にしておきたい話があるってことか? それか祭りでの人ごみに疲れたか……? 無敵のアカネ様が」 いや、そんなタマじゃないよなと笑いながら 境内の俺たちが昔『大皿』と呼んでいた大きな石に腰かけた。 そのまま、花火が上がるのを見る。 (-87) 2021/08/15(Sun) 21:52:58 |
竹村茜は、胸が痛んだ。 (c17) 2021/08/15(Sun) 21:53:10 |
【神】 花守>>G24 添木 あまりに無邪気に、子供のようにカレーをかき込むものだから、ちょっと驚いて、でも美味しいと言われて顔が綻ぶ。 「カタチが悪いのそっちいってた? やだ、こっちに選り分けたつもりだったのに、お皿反対だったかな」 そんな事はない、食材を使い切らなければいけなかった都合上、全部入れざる負えなかったのだから、混入していて当然。 「でもよかった、そうやってると髪染めて来る前みたい」 髪を染めてきたときは大層驚いた、似合わないとイジっで怒らせてケンカになったっけ、ちゃんと謝ったか記憶に自信がない。 金髪から黒髪に"変わった"というより、"戻った"と言ったほうがしっくりくる。 10年よりもっと前に、この家であなたの祖母に料理をご馳走になった記憶が、ほんのり重なる。 (G28) 2021/08/15(Sun) 21:55:39 |
【独】 影法師 宵闇ところで清和への曲? これで恋愛曲歌ったらどう思われるかな? いやそんな感情全くないけど……反応みたすぎる……。 レッツゴー不発弾!(ドン!) 掘りだせ不発弾!(ドン!) 中からでてきたのは何弾!!(ドッカーン) みたいな曲かも。 (-88) 2021/08/15(Sun) 21:56:33 |
【神】 警部補 添木>>G27 御山洗【三日目 添木邸】 「そうなんだ?へえー……!じゃあ、お店行くよ。ショップカードある?場所教えてくれたら行く!お酒飲みたいし、代行用意しといて貰わないとなあ……どんなお店なの?」 興味津々、という様子であなたに尋ねた。 お店次第だが、皆でいってもいいだろうし、大人向けの店なら希望者だけで行くのも悪くない。そのまま、御山洗さんも一緒に参加できればいい、なんて思いながら。 「じゃあ、案外悪くないんだね。ダムとかの話も聞いた気がするし、ちょっとどうなのかな?と思ってたんだけど。まあ、俺なんかはずっと前に出て行っちゃった側だしさ……。案外、いいかもね。この辺に戻るのも。俺もある程度昇進したら、この辺の警察署長にでもして貰おうかな?」 ……冗談めかして口にするが、これは、冗談ではなかった。 「いい上司さんだね?」 そんな事を部下に伝えるのは、いい上司だ。自分も、そんな上司に心当たりがある。 相手の目元を隠す髪の毛を、何の気はなしに触れて払う。 「なんか、イイ顔になったな〜!御山洗サン。今の仕事、楽しい?」 (G29) 2021/08/15(Sun) 22:00:10 |
【人】 少年 編笠そのアオの言葉を、無言で聞いている。 そのアカネの言葉を、無言で聞いていた。 「おい、せっかくの祭りなんだ。 祭りが終わった後のこと考えるの、早いんじゃないか。 ……なあ、卯波」 ギシと。 何かが歪む音がする。 「アオ、お前が呼べば俺はいつでも帰ってくるよ。 アカネ、まだまだずっと、ここにいられるはずだろ。 卯波だって、ずっと見たいモノ見せてやるよ」 「だから。 もう。頼むから。 ――どこにも行くなよ……」 大きな花火が上がって、小さく囁いた言葉は掻き消される。 (45) 2021/08/15(Sun) 22:00:15 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>37 編笠 「どうせなら、もっと早くに叱ってくれたらよかったのにね」 ベンチから立ち上がる姿を視線で見送って、 すぐ傍らに置かれた水鉄砲を手に取った。 皆ではしゃいだあの日は、もう遠い昔のようだった。 「せめて落とさないようにしなね、どっかの誰かさん」 本当にその笑顔を見たかったのは自分ではないだろうに。 そんな事を思いながら、遠ざかる背中に言葉だけを投げ掛けた。 花火も祭りもこの夢も、終われば全てが色褪せるばかり。 その中に敢えて置き去りにするのならいいけれど、 もしそうでないのなら、せめて両の手に収まるものくらいは 今あるものは、そのまま持っていた方がいい。 (46) 2021/08/15(Sun) 22:00:27 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守「俺たちふたりが、バカやって、隣町まで行ってワルやって…… ヤバいことに巻き込まれて、鬼走さんたち警察に助けて貰った。 ……それだけ」 簡潔に、ただ要点だけを並べて、あの時に何があったのかを語る。 だが、清和 と"彼" にとっては人生を変えるほどの出来事だったのだと、静かに語る口調からは、うかがい知ることができるだろう。 「……このままじゃ、ご褒美上げられないかもな」 いつまで経っても街灯りに辿り着かないので、そんな事を呟いて。 (-90) 2021/08/15(Sun) 22:00:30 |
【神】 警部補 添木>>G28 花守 「別にいいよ。味、かわんないし。ただぶきっちょなんだな〜って?なんか、悪いけどちょい嬉しいよ。昔のお前を思い出して」 嬉しそうにカレーの皿を見下ろして、ふふっと照れたように笑った。 元気よく食べ過ぎている。腕白小僧じゃあるまいし。 「ま、そのままその通り。染めてないからなあ」 ……似合わない、なんて言葉は、多分相当に大人げなく怒った。お洒落なの、別にお前に何か言われてお洒落してるんじゃねえよ、口出すな、なんて大騒ぎして。 「……正直、この色に戻したとき、だいぶ……キたんだけど。便利だよ、黒髪。年長者サンにぐだぐだ言われないし。真面目に見られるし。 …あ、後でもしよかったら、婆ちゃんに手合わせてくれない?すごい喜ぶからさ…。」 (G30) 2021/08/15(Sun) 22:09:22 |
【秘】 現実に背を向けて 竹村茜 → 少年 編笠小さな頃は、親や子供達と喧嘩をした時に一人で耐えきれず泣きに来ることもあって。 それは茜にとっても、幼馴染には見せたくない姿だったから きっと見せる事はなかったのだろう。 「まさか。あのくらいで疲れるなら都会で暮らしていけないって。 …そうだね、内緒話。人がいるところだとちょっと恥ずかしいからさ」 もうそろそろ数が少なくなってきた花火を背にして、あなたの方へ向き直る。 「ねえ、アキラは……この村が好き?」 (-91) 2021/08/15(Sun) 22:11:23 |
【神】 巡査長 清和>>G25 添木【2日目 警察組二次会時空】 「ほ〜う? なんだ、恋人か? お前が相手だと怒ってばかりになっちまうだろうなあ、はは」 からかうように笑いながらも、どこか寂しいものを感じるもので。 髪は黒色に戻って、自分の知らないところで様々な経験を積んで。 もう、自分の半身とまで思っていたヒサシはいなくなってしまった。 どこか、センチメンタルな気分に陥ってしまうのは、酒のせいか。 「警察官僚がイッキ強要で処分!とかシャレにならんことすんなよ? ただでさえ、世の中は警察の不祥事に目光らせてんだから……」 挑発的に笑う姿に、こちらも腹をくくったようににやりと笑った。 「……なまいき言うじゃないか、ヒサシ。……ぜってえ負けねえ」 残っていた酒を一気に煽ってグラスを空にすれば、次を求めた。 (G31) 2021/08/15(Sun) 22:13:19 |
御山洗は、恐れている。怯えている。……一体何に? (a15) 2021/08/15(Sun) 22:14:45 |
【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>G26 清和 【4日目 『不発弾』処理】 「だーいじょうぶ!こう見えて運動神経いいんだから!」 下駄の鳴らす音のようにころころと笑う。 その言葉通り、あまり慣れないはずの下駄を履いていても 既に発掘作業に取り掛かっている足元はしっかりしたものだ。 「これどんくらい深く掘ったの?結構掛かりそう… ………なりたいもの?え、ーっと、……」 不意に投げ掛けられた問いに、あからさまに口ごもった。 子供の頃は将来何になる、なんて言っていたかもしれないけど 時間が経つにつれその思いはだんだんと薄れて、 今はただ、ただ何となく日々を過ごしていたようなものだ。 「……よくわかんないや」 湿気を帯びた夏の空気の中、滲んだ汗を拭って答えを返す。 自分はこれからもただ何となく日々を過ごして、 そうやって、ただ何となく人生を終えるのだろう。 そんな漠然とした、けれどどこか予感めいた思いがあった。 (G32) 2021/08/15(Sun) 22:20:45 |
【秘】 少年 編笠 → 現実に背を向けて 竹村茜好きかという問いに、好きだと答えろと囁く誰かがいた。 ただその言葉はすぐに出てこなかった。 「………」 花火の光を背にすると、その表情は見えない。 姿かたちも変わってしまっているから、 まるで知らない他人に問われているようだと思った。 もう一度だけ、耳元で誰かが囁くから。 後押しされるように言った。 「ああ、好きだよ。 ……俺は叶うなら。 ずっと"ここ"にいたいと思ってる」 それくらい"ここ"は――。 自分にとって居心地がいい場所のはずだから。 「アカネは――どうなんだ。この村が、好きか?」 それは問うのが、心の底から怖かったけれど。 俺はそれを聞かずにはいられなかった。 (-93) 2021/08/15(Sun) 22:21:06 |
【墓】 青嵐「…悪い、しんみりしちゃったな。 花火が上がるとさ、もう祭りも終わりかーって感じがして。 まだ、夏は終わってないし、 アキラもアカネと卯波とだってずっと友達だし、 ずっと一緒だよな。」 大きな音がして、花火が夜空を彩った。 その刹那――― ……? 「……アキラ?」 親友が何か呟いたような気がして、そちらを見た。 親友の瞳に、花火の光がキラキラと映り込んでいる。 何を言ったのかわからなかった。 でもそれはとても大切な事のような気がして。 なんだか今にも泣き出してしまいそうな雰囲気の親友の背中を叩いて励ましてやることくらいしか、今の俺には出来なかった。 (+30) 2021/08/15(Sun) 22:21:31 |
青嵐は、この瞬間が、ずっと続けばいいと思った。 (c18) 2021/08/15(Sun) 22:21:56 |
【神】 おかえり 御山洗>>G29 添木/三日目 添木邸 ここ、とサイトをスマートフォンで出して見せる。シックで洒落たテイストだ。 レビューサイトなんかで確認してみれば、夜の予算は4,5000円くらいになるだろう。 チープなわけでもなく気取りすぎてもいなく、ちゃんとした店、といった風だ。 「俺も、10年ぶりだったから……ちゃんときれいに残ってて、よかったなと思った。 あんまり大手を振って出ていったわけじゃなかったろ。だから、今どうなってるのかも聞いてなくて」 母に連れられ、こっそりと村を出ていったのは10年前。誰にも連絡はとっていなかった。 能動的な雪子達だけが時々顔を見せに来て、其れ以外には何も。 梨にさくさくとスプーンをいれて、ふと前髪に触れる手に不思議そうに顔を上げた。 食べづらそうに見えたのかな、なんて思いながら。 「うん。今は……向こうで。楽しくやってるよ」 (G33) 2021/08/15(Sun) 22:28:45 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和「そっか、でも、そうやって"オトナ"になる決心つけていくんだな、みんな。 あーあ、私だけ、ずぅっと"コドモ"のままだ……」 人にはそれぞれ、人生を変える岐路に立たされることがある。 あなたはきっとそこで正しい選択をして、人生を変えることができたのだろう。 彼女は、その選択を誤り続けて今日まできてしまった。 だから自分の拠り所が、居場所が見つけられずにいた。 「うん、いいよ、ホントは私、受け取る権利なかったから」 花守は、『嘘つきウソ守』だ。 (-94) 2021/08/15(Sun) 22:29:27 |
【神】 警部補 添木>>G31 清和 【2日目 警察組二次会時空】 「怒らせてばっかりだよ。でもいいんだ。俺を怒る顔が可愛いんだよねえ……。本気で怒らせない程度に、いっつも怒らせてる。怒らせてから、ちょっと俺がいい子になってあげる。これでずっと俺にかかりきりだから」 ニコニコと笑いながら言う内容は、明らかに苦労をさせているようだった。 昔から、愛情を試すところがあった。 あなたに対してもそう。 あなたは人との対話が巧みだったであろうから、多少の苦労で済んだかもしれない。 添木は、相手の気を引くのが好きで、ただ気に賭けられるだけでも物足りないようだった。 家庭環境からして、両親に捨てられた子だ。少々、歪みが出るのもおかしくはない。 「俺は直接言わないし、大丈夫じゃない?……ま、流石に死んじゃうか。飲み比べぐらいで許してやるかなあ……。 いいね?やろう。吐くまで?」 そういいながら、今、ここに呑み比べが始まる――! 強度:28 (G34) 2021/08/15(Sun) 22:29:59 |
花守は、嘘をついていた。 (a16) 2021/08/15(Sun) 22:31:01 |
【秘】 現実に背を向けて 竹村茜 → 少年 編笠「……そっか、良かった」 に、と笑う。花火が一瞬途切れたその時に、少女の笑顔が貴方の視界に映るだろうか。 「あたしも、この村が好き。 この村で出会った人も、ここにある自然も、思い出も。 ずっとここにいたいって思うくらい、好きだよ」 ずっとここにいたい、そう口にすることは簡単だった。 少女は望んでいたから。 胸の痛みからは、目を背けたまま。 「それに―――それにね、アキラ。 あたしは、昔この村に置いてきたものがあったの。 あの時は気付かなくって…後で気付いて取りに帰らなきゃって思ったくらい、大事な言葉」 (-95) 2021/08/15(Sun) 22:31:50 |
【秘】 あの頃の気持ち 竹村茜 → 少年 編笠きっとあの頃からそうだった。 ちょっかいを出されて追いかけたのも、 それに対して毎度毎度仕返しを考えたのも、 それが嬉しくて、たのしかったのも。 (-97) 2021/08/15(Sun) 22:36:36 |
【神】 警部補 添木>>G33 御山洗【三日目 添木邸】 スマホで見るサイトに目を通す。 ディナーにしては手ごろな値段だ!それにしては、安っぽいチェーン店とは一線を画している。いいお店だ。 「いいね。大人の店、ってほど気取ってなくて。こういう店、疲れた時にキープしておけるといいよなあ……。ここ和食メイン?創作和食とか? ああねー。でもまあ、引っ越しする時に大手を振るのもおかしいけどね!気にしなくていいよ。俺もたまーに電話で知り合いから聞くぐらいだったしなあ…。」 顔をあげると、余計に彼の顔が確認できた。 うん、と満足気に頬杖をついて笑う。 「いい顔してる。本当に。よかったぁ。じゃあ、お互い故郷捨て組としては落ち着けたんだ。……でも、しょうがない理由で俺達引っ越しちゃったけど。いざ帰ってみれば、案外居心地も悪くない。」 なんて、あえて笑って見せた。 「仕事がなきゃ、ずっといたいぐらい」 (G35) 2021/08/15(Sun) 22:36:47 |
【墓】 あの頃の気持ち 竹村茜「……変なの。アキラこそノスタルジーにあてられてるんじゃないの」 へにゃ、と眉尻を下げながら。 困ったように笑って。 「いるよ。まだやりたいこといっぱいあるもん。 変なこと言っちゃったけどさ、まだ駄菓子屋のお菓子制覇もしてないし!」 (+31) 2021/08/15(Sun) 22:42:34 |
竹村茜は、ずっとずっとこの時間が続いてほしいと思う。 (c19) 2021/08/15(Sun) 22:43:19 |
【秘】 巡査長 清和 → 警部補 添木/* 念のために確認連絡ですの〜! この飲み比べ、強度に対して抵抗を[[fortune ]]で繰り返していく形でよろしいのかしら? 抵抗が下回ったほうがほうが負けでよければそのまま進めていきますわ〜 (-98) 2021/08/15(Sun) 22:54:51 |
【秘】 少年だったもの 編笠 → あの頃の気持ち 竹村茜「――――。」 花火が打ち上がる。 随分と綺麗になった、アカネが真っすぐ。 真っすぐ俺を見ている。 今俺はどんな顔をしているだろうか。 どんな顔が出来ているだろうか。 どんな顔を、取り繕えてるだろうか。 多分、普通女子にこんなことを言われたら、 心が温かく、救われた気持ちになるのが普通なんだろうけれど。 俺の心には、今確実に深く、決定的な罅が入った。 静かに、目を閉じた。 これが、永遠を望んだ罰だというなら、 もう一度を望んだ、忘れ物を取りに来たことが罪だというのなら そりゃ、あまりにも残酷じゃねえかな――慈姑のばあちゃん。 (-99) 2021/08/15(Sun) 23:06:15 |
【秘】 少年だったもの 編笠 → あの頃の気持ち 竹村茜卯波を拒絶し、夕凪を騙し、 青嵐を欺き、誰に恨まれたとしても、 それでもどうにか突き通して来た"嘘"の外殻が。 べきべきにへし折れる音がした。 それはもう、自己を保っていられないほどに。 右手で顔を覆う。ばあちゃん。そしてもう一人の俺。 ――多分、もう無理だ俺は。 このアカネの気持ちが。 俺のことを好きだと言ってくれたこの気持ちも。 この村に留まりたいと願わせる俺たちの仮初なら。 ――この想いだって、俺には"本物"かどうか理解らないんだ。 だってその郷愁すら、埋め込まれたものなんだから。 俺が、俺の欲望がそうさせているのなら。 この構造の残酷さはむしろ、好意によって破壊を齎す。 ズタズタに、夢の叶え手としての心が、引き裂ける音がした。 (-100) 2021/08/15(Sun) 23:08:20 |
【神】 巡査長 清和>>G32 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「簡単に見つからないよう、結構、深く埋めたような気がするな…… まあ、たぶん、もう少しで頭を出し始めるんじゃないか?」 明確な根拠はない、希望的観測を述べる。場所間違ってたら大惨事だ。 運動神経は良いと得意げに語る姿に、油断するなよ。とだけ返して。 小柄な体格にも関わらず、若者らしい力強さに少し羨ましさを感じた。 口ごもり、困ったように返ってきた答えに、少しだけ腕を止める。 「よくわからない、か……まあ、中学生なんてそんなもんだよな。 こっからいろいろやって、やりたいこととか見つかったりして。 ……そうじゃなくても、やらなきゃいけないことができたりして。 いずれにせよ、後悔しないよう頑張って生きるしかないんだな。 宛がないなら、一緒に正義の味方でもやるか? 警察官って名前のな」 めちゃくちゃキツイけどな。と、付け加えて、冗談めかして笑う。 それからすぐ、手が止まっちまったな。と再び掘り返す作業に戻った。 頑張れよ、最年少。と、最後に激励の言葉を送りながら。 (G37) 2021/08/15(Sun) 23:09:20 |
【秘】 少年だったもの 編笠 → あの頃の気持ち 竹村茜こいつは、アカネは、 こんな真っすぐな気持ちを持つやつで、 紛れもなくいいやつで、 もうどこでもやっていけて、 きっと男にもモテて こんな村にいなくても誰かをこうやって好きになり、 ちゃんと気持ちを伝えて、人並みに幸せになれるやつで。 それを。 俺が、俺の手で――ここに閉じ込めたんだ。 こいつの意思なんて関係なく――俺だけの我儘で。 ――駄目だ。俺はもう。 この夢を――自分のために続けることが出来ない。 俺も、お前や、アオや、卯波のことが必要で、 でも同じくらい 幸せになってほしい と願ってしまったから。 (-101) 2021/08/15(Sun) 23:09:27 |
【秘】 少年だったもの 編笠 → あの頃の気持ち 竹村茜顔を上げる。 「そっか……」 俺も好きだったんだ。いや、俺の方が先に好きだったはずだ。 「悪い……なんか急な話でさ、ちょっと混乱してるから」 永遠に共にいたいくらい、ずっと。 「少しだけ返事、待ってくれねーかな……」 そうすればこの夢はもう覚めるから。 「男らしくなくて、格好悪ぃけど」 それが俺には似合いの罰だから。 「ごめんな」 お前たちのことを、好きになってしまって。 「――本当に、ごめん」 ――本当に、ごめんなさい。 花火が、最後の一発を、打ち上げた。 夏が、祭りが、夢が終わる、その合図のように。 (-102) 2021/08/15(Sun) 23:11:28 |
編笠は、ずっとずっとこの時間が続いてほしいと、思っていた。 (a17) 2021/08/15(Sun) 23:18:00 |
【秘】 警部補 添木 → 巡査長 清和/* ごきげんようお嬢様! 書き方が不親切でしたわ。 あれは「飲む人間の肝臓強度(お酒の強さ)」的ニュアンスで記載いたしましたの。 なので、あのダイス1回こっきりで、お酒の強さの結果が決まる、という形を想定していましたわ〜。 こちらでご返答になっていますかしら、どうぞよろしくお願いいたしますわ〜 (-103) 2021/08/15(Sun) 23:18:19 |
(t7) 2021/08/15(Sun) 23:20:29 |
夜長は、雪子の話を思い出した。シリウスは今、太陽の向こう側。 (t8) 2021/08/15(Sun) 23:21:25 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守「……今も相変わらずか、お前は」 仕方がないやつだな、と困ったように笑った。 咎めるつもりはない。ただただ、可愛い妹分の面倒を見るだけだ。 あの頃と同じように。 「次は、何が必要なんだ? 上げられるものなら、渡せるものなら……」 そこで言葉は止まる、あなたの言葉を、答えを待つようにして。 (-104) 2021/08/15(Sun) 23:26:25 |
【秘】 巡査長 清和 → 警部補 添木/* 承知しましたわ〜! では、その通りにさせていただきますの〜! ご返答、感謝いたしますのよ!これからよろしくおねがいしますわ! (-105) 2021/08/15(Sun) 23:27:53 |
【秘】 あの頃の気持ち 竹村茜 → 少年 編笠この時間が続けばいいと思ったのは、本当だ。 けれど、この村で過ごして。 自分の置いていったものを伝えずにはいられなくて。 最後まで夢に浸ることも、この胸の痛みが許さなかった。 全部知っていて。 ここに留まることが、停滞であることも分かっていたから。 一歩を、踏みだしたくて。 後ろ髪を引かれるよりも、確かな力で。 (-106) 2021/08/15(Sun) 23:39:24 |
【神】 巡査長 清和>>G34 添木【2日目 警察組二次会時空】 「……昔っからそうだったなあ、お前は……手のかかるやつだった。 まあ、そういうところが可愛くて仕方なかったんだがな。俺は」 酒の弾みでぽろりと本音を漏らす。 わざわざ、こんなことを言う姿は添木も始めてみたものかもしれない。 親の愛に溢れて育ったからこそ、面倒を見ることができたのだろう。 あなたが気を引こうとしてする行いに、清和はずっと応えてきた。 自分に憧れて金髪に染めてきたときも少し呆れたものだったが、 決して悪い気はしなかった。むしろ、自分と同じになったのが、 嬉しいし、喜ばしいとまで、内心では密かに思っていたほどだ。 「……言ったな? 音を上げて降参とか、ナシだからな」 ここまで来てしまえば、もうどちらも退いたりすることはない。 正真正銘、どちらかがゲロ吐いて本当の事を話すまで続くのだ。 はたして、勝負の結果は…… 強度:32 (G38) 2021/08/15(Sun) 23:39:47 |
【秘】 あの頃の気持ち 竹村茜 → 少年 編笠「―――ん、いいよ」 今更虫が良すぎるかな。 「まだしばらくいるし。ゆっくり考えてくれていいから」 好きな人、いるんじゃないかな。 「謝んないでよ、急にそういうこと言ったの、あたしの方なんだから」 将来の夢だってあるのに。 「待ってるよ。アキラ」 でも、拒絶されなかった事は嬉しくて。 少しだけ期待してしまって。 ああ、今どんな顔になってるんだろう。 ―――貴方の気も知らない少女は、小さく微笑んでいた。 (-107) 2021/08/15(Sun) 23:43:59 |
【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>G37 清和 【4日目 『不発弾』処理】 「うげ、それはこわ〜い先輩が居るから遠慮したいかも… ……そうだよね、そんなもんなんだろうなぁ…」 ふう、と一つ息を吐いて発掘作業を再開した。 将来の事、と言われれば 脳裏を過るのは一つ上の幼馴染や夢を叶えた兄達で。 そうやって、夢に向かって直向きで居る人々は 今の自分には、住んでいる世界が違うように思えてしまった。 人に語るような夢が無いのなら、 それこそ彼らに倣うのも一つの手なのだろうけど。 それでも今はまだ、このモラトリアムに浸っていたくて。 「……これで場所記憶違いでした、とかだったら あとでほんとになんか奢ってもらうからね?」 何せ10年も前の事だから、多少の記憶違いはあり得る話だ。 地に足付かない希望的観測に一度じとりと視線を向けて、 あとは黙々と発掘作業に専念した。 宵闇や御山洗が到着するまでは、のんびりと。 急ぐ理由は無いのだから、急かす事も無いだろう。 (G39) 2021/08/15(Sun) 23:54:21 |
【神】 おかえり 御山洗>>G35 添木/三日目 添木邸 「イタリアンが主だけど、それに限らないかな。値を張って食べようとすればもうちょいこれくらい。 カジュアルすぎないけど、でも気軽に来れるように……たまに仕事してる人もいる」 例えば仕事帰りの一人客なこれだけ。デートで奮発したい人はもう2,3000円は乗るだろう。 オフィス街からでも寄れる場所の、誰かの憩いの場所。スペースは広く、式の二次会も。 誰かの人生に、思い出に寄り添えるような――そんな場所だ。 「……そうだね。もしもここにいられるなら、きっとそれがいい。 でも。俺は……もう少しだけ考えてみてから、かな。……なんてね」 少しだけごまかすようなかすかな光のちらつきは、出てこずに済んだろうか。 逗まるにしてもやめておくにしても、それはあくまでこの場限りの冗談、 そうとでも言うように肩をすくめる。残りのひとくちを、口の中に収めた。 「学生たち、海にいくってさ。久さんはどうする?」 (G40) 2021/08/15(Sun) 23:54:58 |
竹村茜は、ずっとずっとこの時間が続いてほしいと思っていた。夢に背を向けて、一歩を踏み出した。 (c20) 2021/08/16(Mon) 0:02:47 |
竹村茜は、置いていかないように、手を差し出して待っている。 (c21) 2021/08/16(Mon) 0:03:36 |
【神】 警部補 添木>>G38 清和【2日目 警察組二次会時空】 「手がかかるってなんだよ〜。そうやって、ガキの俺を甘やかして、面倒見て?飽きずにいてくれたのはアンタだけ」 ぼすん、と頭を相手の肩にぶつけて、からからからと笑う。 楽しかったころみたいに。 いつまでも刹那的に笑っていられるみたいに。 「今日は珍しいねえ。そんなこと、清和サンが言うの。大丈夫」 静かに口にした。 「ああ、いいよ。どうせ休みだし。死ぬほど吐かせてやる………」 なあんて、散々飲み続けた結果――――、 * * * 「ぐわわわわ〜〜〜………、もぉー……、呑めない」 旅館の座椅子に思い切り転がった。げたげた笑う。 「吐きそ〜〜〜〜〜〜〜。もうらめ!こうはんでーふ!」 ゲラゲラゲラ……。負けたとはいえ、楽し気だ。もうかなりの量を摂取した。 (G41) 2021/08/16(Mon) 0:06:29 |
【人】 学生 涼風>>+32 夕凪 「ううん。苦しんでいたのは、夕凪姉ちゃんのせいじゃないよ。 今ここに帰省していてもしていなくても、私はずっと捨てきれない夢を抱え込んだまま苦しんでいたと思う」 貴方のせいじゃないよと伝えたくて、そっと優しく首を横に振る。 「むしろね、夕凪姉ちゃんの言葉には感謝しているんだ。 捨てきれずに抱えているだけだった私に、諦めなくていいって背中を押してくれたから。道を捨てる必要はないと、教えてくれたから。 苦しんでいるのだとしたら、それは私に勇気が無いせいだ」 これはきっと、己自身がどうにかしなきゃいけないこと。 【→】 (48) 2021/08/16(Mon) 0:06:37 |
【神】 巡査長 清和>>G41 添木【2日目 警察組二次会時空】 「ああ〜? おめえ、降参はナシだって最初に言っただろ〜がよ〜……」 まったく……と、不服そうな様子で座椅子に転がって、 げたげた笑っている添木に、のそのそと近付いていく。 こちらも相当に呑んだからか少し足元が覚束ないが、 それでもあなたに向かう足取りは確かなものだった。 「さあ、ゲロはいてもらおうじゃねえか……マジのほうじゃねえぞ。 ど〜して、あんなに迷ってたお前が警察なんかになってんだよ。 俺に憧れて髪染めて、一緒にワルもやってた、ソエギヒサシ〜!」 タチの悪い酔っ払いの絡みだ。 そちらにもたれかかるように、体重を乗せて、その真意を問いただす。 (G42) 2021/08/16(Mon) 0:16:48 |
【人】 影法師 宵闇>>47 御山洗 蝉時雨を聞きながらぼうっとしているうちに、さすがに遅いな、と思う程度にはそれなりに待ってしまっていた。 彼が約束を破ったことはないとは知っていても 慌てて戻っていったわりに、遅いことに疑問を感じた。 待たなくてもいいとは言われた手前、いいかとも思ったし いつものめんどくさがり屋の男なら先に行っていただろう。 「……おーい、アキラ。遅くね? 着方忘れたとか?」 だからこれは気まぐれか、他に思うところがあったか。 一度立ち上がって、開いたままの扉を開けて勝手に上がり込んできた。昔やっていたくらい図々しく。 ただ少し様子をみるくらいの、軽い気持ちだった。 (50) 2021/08/16(Mon) 0:16:58 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G4 【夜の河原】御山洗 「そうか。お前が悪いだなんてことはない、と俺は思うんだが」 この手の問題は他人がどうこう言うよりも、自分がどう思ってどう割り切れるかの問題かと言うのを、昔部下に言われた事がある。当時理解しきれた訳でもなかった欠片が、少し補われた感覚に襲われた。何を返せばいいのかなんて、各々の性質の上に応えもない。わかっていても、それと解答が浮かぶかはまるで違うもので。 「少なくとも、俺はお前と再会できて嬉しかった。怖いの意味も、分かると言うと怒られるんだろうか。難しいな、何をやっても何処かで苦しむ」 それでも時間は過ぎていくし、祭りは翌日に迫っている。逃げるのも何か行動するのも選択肢を選ぶだけで何かは失い続けていくのだろうか。決めた答え、或いは決めなかった答えの手助けか、慰め程度ならできるのかもしれないが、その程度しかできないとも言う。それが酷く、無意識に左手の指を握り込む程の無力感と悔しさを抱いた。 (G43) 2021/08/16(Mon) 0:32:15 |
【秘】 花守 → 巡査長 清和バイクを路肩に停めてもらってから、後部座席を降りる。 そして、誰に打ち明けるつもりも無かった"真実"を語って聞かせた。 「だって……」 だって。 「だって私、本当は約束、果たせなかったんだ」 ここへ来てから彼女は一度も 医学部に合格した とも、医師免許を取った とも、自身が研修医だ とも言っていない。事実を重ねると、総合病院のHPに乗っている名前も、『花守縁(はなもり ゆかり)』ではなく、同姓同名の『花守縁(はなもり えにし)』なる男性のもの。 「都会に出て、一生懸命勉強したよ、ここじゃちょっと頭がいい方だったけど、それだけじゃ通用しないって思ったから、必死に。 でもさ、合格出来なかった……」 それも、1度や、2度ではなく。 「何年も、何年も、何年もっ! 8年間ずぅっっとっ!!! 家族に見捨てられて、生活費と学費を稼がなきゃいけなくなって、勉強時間が削れても、オトナたちを見返したかったから、アイツと対等でいたかったから、センパイに認めて貰いたかったからっ! それで全部不意にして、あれから10年経って、私には何も残ってなくて………… もう、疲れちゃって…………」 夜の虫の声が煩い、青々とした稲葉が風を受けてさざ波だっている。 俯いて、それ以上の言葉は出て来ない。 頬を夜露のような雫が零れる。 (-108) 2021/08/16(Mon) 0:34:07 |
【人】 学生 涼風>>髪置 沢山沢山美味しいものを食べ。 沢山沢山楽しいことで遊んで。 熱を纏った空気に酔いしれ、ふわりふわりと浮き足だった様子で祭りを味わう。 どれくらいそうしていたのだろう。再び貴方と合流して、少しひと息ついた時。 「ねえ、髪置くん。 ……私ね、君に憧れていたんだ」 おもむろに少年は唇を震わせる。 「いつ見ても、何度見ても、君はとっても元気で無邪気で。一人でもどこまでも駆けていく姿が眩しかった。……まさか10年経った今も変わらないのにはびっくりしたけど。 私は楽しかった思い出を沢山沢山忘れてしまっていたというのに」 お囃子の音はいつのまにか溶けて消えていた。それから姿を見せた、何か不平不満を言う者の声を知っていても。 それでも、自分は貴方に憧れていた。 【→】 (51) 2021/08/16(Mon) 0:38:45 |
【人】 学生 涼風>>髪置 >>51 「どうしたら君みたいになれる?どうしたら君みたいに変わらず、元気に走ることができる? 私も君みたいになれたなら、どれだけ躓いて転んでも、夢を抱え続けながら走ろうって思えるかな。 …………なんて!こんな話をしたら君を困らせてしまうね。ごめんね」 聞かなかったことにして、とおどけるように肩をすくめた。 それから、深呼吸をひとつ。 困らせる本音の代わりに、貴方に伝えたかった言葉はこちらだ。 「……髪置くん。 もし、もしもなんだけどね。ここでの時間が終わって、またバラバラになってしまっても。 また連絡を取って話をして……また一緒に遊んでも、いい?」 変わらない貴方を見ることができたなら。 きっと私も、変わらずに走ることができると思うから。 (52) 2021/08/16(Mon) 0:40:42 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G8 >>G9 宵闇【3日目 夜時空】 「…………外から見るとそう言う事になるのか」 固まりかけた直前で動き出した。変に驚いて妙に納得した響きだ。いずれにせよ、その言葉に否定は返ってこなかった。初恋の単語が出ていたらもう少し反応が変わったが、その言葉だけでは何一つ否定する要因が無かったから。 「普通に付き合って別れた後で経験を活かすのは良いが、最初から経験の為に付き合うのは不誠実すぎると言う意味だ。流石に前者でそこまで言いはしない」 男は音楽を嗜まない。だから歪みの有無はわからない。わかるとしたら、貴方が幼い頃に弾いていた音に近いか否かくらいだ。心境か、何かが大きく違うのだとしたら何故か気付く可能性はあるかもしれない。音か、返答か、両方か。何かに対して、ただでさえ強面の眉間に皺が寄る。 「生きていられないの度合いによる。金銭的でも精神的でも、少なくともそれを聞いて何もしないまま『そう言う事は止めろ。』だけ言うつもりはない。後者は得意分野じゃないから、人に世話になるだろうが。……がむしゃらに前を見過ぎて見失ったり忘れる奴はいる。ただ、翔。何に狂わされてるのかは知らないが、お前は理解できた男だろ」 「ずっとここになんて、不可能なんだ」 (G44) 2021/08/16(Mon) 0:44:26 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 祭りの喧騒の中を、どこか他人事のような気持ちで歩いていた。 昔はあんなに特別だったりんご飴も、焼きそばも、かき氷も 色褪せた夢の中では、 一人では 何もかも味気なかった。人間の腕が二本しかない理由。 どう頑張っても、伸ばせる腕の数しか持てないように。 お利口なのは、その時抱えきれる分だけを手に取る事。 賢いのは、幾つか纏めて袋に入れて提げてしまうこと。 どちらでもない 僕 には、順番に手に取って回る事が関の山。そうしてその全てを噛み締める暇も無く飲み下して。 ああ、粗末に扱ってしまったな、なんて思うのだ。 (53) 2021/08/16(Mon) 1:05:47 |
【墓】 夕凪>>49 >>48 涼風 「 後悔は、してないよ。 喧嘩したこと。意見が合わなかったこと。 自分の夢を自分で決めて、離れようとしたこと、全部。 だけど、仲直りをしてないことだけは気にしてる。 伝えていなかったことをずっと、ずっと気にしている。 ちゃんとしていない……ちゃんと話せていないんだ」 おかしな事が起きてるといったら信じてくれる? 夕凪がここにきて、みんなと笑い合っていたこと。 夕凪がここで笑って、やりたいことをやっていたこと。 が突然この身体で目を覚ましたこと。 夕凪が話しかけて、 と話をしたこと。 夕凪の声が聞こえなくなったこと。 夕凪はここにこれるはずがないってこと。 「拾うのが夕凪なら、夜凪は捨てる選択肢を肯定しに来たのかも。 だけど、答えは多分一緒だったかもしれないな。 君のファンである夕凪たちはここにいて、いつまでも待ってる。 夕凪たちは喧嘩をしたことを、悪くなかったと思ってる。 すごく、離れている時間が寂しいだけ」 (+33) 2021/08/16(Mon) 1:09:43 |
【秘】 巡査長 清和 → 花守「……そうか」 打ち明けられる"真実"に耳を傾ける。 そして、励ますわけでもなく、慰めるわけでもなく、そう呟いて。 「やっぱり、俺と同じなんだな。縁ちゃんは…… 意地っ張りで、見栄っ張りで、嘘吐きで……本当の事を言えない子」 俯いて、それ以上の言葉を出せない花守をそっと優しく抱き締める。 恋人にするようなものでもなく、親愛を示すようなものでもなく、 小さくか弱いものを慈しむような、優しく包み込むような抱擁。 「……疲れたなら、休んでもいいんだ。 本当の事を言えない苦しさも……俺は、よくわかってる。 辛いこと、苦しいこと、悲しいこと。全部、吐き出して泣いて…… 今は、それでいいんだ。俺が受け止めてあげるから……おいで」 こうしていれば、きっとこの服も花守の涙で濡れてしまうだろう。 だが、そんなことの何を気にする必要があろうか。 気がすむまで、清和はずっとこうして優しく抱き続けているだろう。 (-110) 2021/08/16(Mon) 1:11:20 |
【置】 君ぞ来まさぬ 百千鳥──三年前。 あの頃から、祭りの喧騒は他人事のようになってしまった。 病院に面会にばかり行って、同年代と遊ぶ時間も減った。 『院内ではお静かに』。 弱っている人の前だからと落ち着きのある言動を心がけて、 姉のお下がりを着て人をからかって回る事も止めて。 もう、元気が取り柄の子供では居られなくなってしまった。 昔過ごしたあの村で、昔過ごした皆ともう一度会いたい。 そんな淡い夢さえ叶う事無く旅立ったあの人とは対照的に、 自分は郷愁に苛まれる事も無く、この村に未練を残す事も無く ただ何となく、漠然と生きていく事ができてしまえている。 死ぬのが自分であればよかったのに。或いはせめて、 ここに居るのが自分ではなく、あの人であればよかったのに。 (L10) 2021/08/16(Mon) 1:13:04 公開: 2021/08/16(Mon) 1:30:00 |
【神】 警部補 添木>>G42 清和【2日目 警察組二次会時空】 「そだっけ?覚えてな〜い♪あははははははは」 座椅子をぎしぎし鳴らしながら、ご機嫌に拍手して大爆笑だ。 不服そうなあなたの顔を見て、 「あっははははははははははは」 …大爆笑。箸が転がっても面白い良い方。 「あ〜〜〜。重たい〜〜〜〜。重たい不良警官がいるよォ〜〜〜。 おまわりさぁーーん!たすけてーーーー!」 酔っぱらい特有の大声で悲鳴をあげながら、あなたの重みに潰されて。 その重さが嬉しくて。 「俺さぁ、わかんなかった。警官になるとき。それが正しいのかわかんなかったぁー。そもそも、何がやりたいのかもなくてさあ。ほんっとに!笑えるだろ。」 笑いながら、本当のことを。初めての言葉を口にする。 「だから、オレが知る中で。真っ当に道を進んでるアンタがやってることが?正しいのかなあ〜、って。アンタは俺みたいな不良でも、あいつらみたいないい子ちゃんでも、ここをなんとかしてえ、って警官になったろ。 だから……。賭け。アンタが賭けたこの道に賭けた。アンタの見たいものが見れるかもしれないと思って。もしこれでダメなら、どうしようもねえ人間なんだろうから、もー、全部諦めちまおうと思って。 正直嫌な仕事。でもさ、わかったかもしれねえ。アンタが守りたかったのは、結局人だよな。身内。それに、ついでに真っ当にやってる奴ら。そういう奴のために体張るならさー」 陶酔した笑みのまま、片手をあげた。 「わるくねえよお、こーんなクソみてえな仕事も!」 (G46) 2021/08/16(Mon) 1:26:30 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G16 添木 【3日目 朝 旅館】 「高校当時のお前に聞かせたくなって来たな」 もし出来たら間違いなく物凄い反発の末に暴言を吐かれそうだが、それはそれで面白そうだなと少し考えてしまった。ただ、もしもの話はあまりしないが。その時に知れたなら少しだけ最初は変わったのかもしれない。結局辿り着く場所は同じだろうが。 「馬鹿か。買い出しの車も出さないで置いていくぞ。飲酒運転禁止だからお前だけ徒歩で回らせるからな」 田舎だから少しくらい、何てものもない。オンオフの切り替えもあるが本来なら別に助手席に乗せれば済んだレベルが飲酒運転になるなら容赦なく外に放り出す。その辺は昔と何も変わってない。肩の手を振り払いはしないで、漠然と大きくなったな。と、余りに当然すぎる事をしみじみと考えた。 「そうか。家族の単語で頑張って引き留めようとしなくても離れたりしない。お前が本心からそう言うなら叶えるが、変に試そうとしなくても俺はそのままやってやる。折角の”家族”なら駆け引きをしたいと言うなら別だが、在りのままで構わない」 (G47) 2021/08/16(Mon) 1:32:15 |
【神】 警部補 添木>>G36 花守 「ああ、ほんと?悪い。ありがと」 添木も手を合わせて、あなたに感謝を示す。そして、仏壇の方を見遣る。 「花守のこと、可愛い可愛い、あんたちゃんとしてるのか、って。花守と俺が喧嘩すると、花守の味方して、「久、謝りな!」って説教されてさ。堪えたわー……」 いらっしゃい。ご飯もうたべた。あがって、たべて。お茶ぐらい飲んで行ってね。 いつもニコニコと素朴な笑みを浮かべて、悪い脚を引きずってあなたを玄関まで迎えに来てくれたり。 久の祖母は、たぶん、あなたがとても好きだった。雪の正月も、あなたの分までお年玉を用意して待っていてくれて――、 祖母がなくなって、久は間もなく、引っ越した。 「ほんと?ふーん……嬉しい。複雑だけどね。あの金髪のガキも、俺ではあるから。」 そんな話をしていたら、時間は過ぎていく……。 「……はー、美味しかった。ご馳走様。……今日はどうするの?帰るなら、夜遅いし、誰かに頼んで、車出してもらうからさ」 (G48) 2021/08/16(Mon) 1:33:10 |
【神】 警部補 添木>>G47 鬼走 【3日目 朝 旅館】 「だって、本気で俺の言いがかりみたいなものに付き合ってくれると思わなかったんだもん」 けらけらと笑いながら、それを肯定する。 きっと、高校生の頃の自分は信じられない。 「徒歩で田舎なんて移動できないよぉ!やめて。飲酒運転はしてない。わざわざ代行ちゃーんと呼んでるから。無駄にお金使わせないでよね〜。大人しく運転手してよ。 わかってるよ?でも、これはさ。……子供が”これは僕の”、って、宝物をいつも持ち歩くの。あれと変わんないんだ。駆け引きするなら、もっと上手くやるよ。あんたにはそういうのはいらないから、無駄なことはしたりしないし……♪」 ……分かりづらいが、あなたを信用しているのだろう。 そして、調子に乗ったようで、あなたの尻を撫でようとした。 「んー、安産型」 (G49) 2021/08/16(Mon) 1:39:00 |
【神】 おかえり 御山洗>>G43 鬼走/三日目夜 河原 首を横に振る。これは、こればかりは。 思い出を壊しているのは自分で、それはみんなにも自分にも背くことだから。 もっと清和のような思い切りがあれば、或いは宵闇のような切り替えがあれば。 そう決断しきってしまうには、かつての少年も今の青年も、至らなさすぎた。 「雅也さんが? ……意外だな、と、なんて言ったらいいか、わからないけれど。 ……俺はね、ここに来なければこのまま忘れられてたんじゃないかと思うんです。 それなのに足を踏み入れてしまったのは、俺の責任で、俺がバカだからだ」 このまま有耶無耶にしてしまえば、きっともう10年もしたら何事もなく軌道に乗れた。 只々の普通の人生に、この場所の思い出を遠いものにしていられた。 なのに。御山洗は、帰ってきてしまった。懐かしくて、優しい場所に。 「……すみません。でも、少し楽に……なった気がします。ありがとうございました」 (G50) 2021/08/16(Mon) 1:45:04 |
【人】 学生 涼風>>+33 夕凪 目の前の夕凪姉ちゃんの姿をした人は、本当に夕凪姉ちゃんだろうか。 確証はない。 ただ、滲み出る他人事のような節が気になって、そして自分もまたおかしな出来事を経験した身であるからなんとなく「そんなおかしな事があってもおかしくない」と若葉にも似た頼りない予想が芽生えただけ。 人をよく描いている貴方のスケッチブックを見れば、話は違ってくるだろうけど。 姉は景色を、弟は人を描くのが得意であることは知っている筈だ。互いに互いの作品を見せていたのだから。 だから、相手が言わない限り少年は抱いた違和感を指摘しないだろう。 だから、少年は言葉を綴る。姉と弟、二人に宛てた言葉を。 「……仲直りは、しないの? 寂しいって思っているのなら会いに行こうよ。口実ならそこにある。『仲直りをしにきた』って」 ゆっくりと貴方に手を伸ばす。そっと優しく貴方の手を包み込むように。 二日目、夕凪がそうしてくれたように。 「待ってくれるのは嬉しいよ。大好きな二人にそうしてもらえるなんて、夢みたい。 でも、さ。私と一緒に駆けてみたいって……思わない?」 (56) 2021/08/16(Mon) 1:47:45 |
【神】 おかえり 御山洗>>G43 添木/三日目 添木邸 しばらくは自分の職場の話を。こういう使い方をするお客さんもいる。 こういうこだわりがあるらしい。こういう工夫を少し取り入れてもらえて、嬉しかった。 貴方が言うように、今の生活に何もかも満足ではなくても、報われるものがあり、誇らしいと。 村に居た少年の面影よりも、少しばかり大人びた低い声が言う。 「うん、もう少し手伝いしたら様子見に行こうかと思うよ。 また雅也さんとか夕ちゃんとかが早くに行ってるらしいし、心配はないと思うけど」 ごちそうさま、とちゃんと手を合わせて。流しまで食器を持っていってから。 元の部屋へと戻って片付けを再開しようとしたところで、壁に突き当たったみたいに足をとめる。 「……本当に、ここに帰ってきたらうまくやっていけると思う?」 (G51) 2021/08/16(Mon) 1:54:10 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G49 添木 【3日目 朝 旅館】 「あれは弱音じゃないのか。本音だったのも確かだろ。そもそも俺は付き合うなんて受け身な意味で人も人生も背負わん。時期が違えど言う事は変わらない」 勘違いされがちだが、別に鬼走は博愛で公平でも何でもない。好き嫌いは普通にあるし、ただ人とはズレていた部類なんだろう。それに気づかれる事は結局なかった気もするが、別段後悔もない。 「結果的に損をするのは俺も同じだが?教育費だ。躾代と言い直してやろうか」 無論使わないに越したことはないがその辺りの融通は聞かないので容赦なく金は使うし使わせる。病気の母と二人きりで、即村を出て警察に就職しなければいけない程困窮していた時代とも違う。 「子供と言うならそちらの分は返して貰っても良いが。子供の方の“家族”ならまだ早いな?」 返せと急かす様に手を刺し出そうとして、肘鉄が代わりに入った。発言的に己の事だと思うと百物語よりも恐ろしかったので。 「今だけ公私混同を入れてもいいか?」 (G52) 2021/08/16(Mon) 1:57:36 |
【人】 学生 涼風>>54 髪置……優くん! 貴方と同じように、一度、二度、三度。 ぱちぱちと忙しなく瞬きを繰り返して、それでも信じられないといった様子で。 時間をかけてゆっくり貴方の言葉を飲み込んで、代わりにそっとはにかんだ。 「無理に変わらなくていいんだよ。だってそれが君の魅力で、私が惹かれた部分なんだから。 君が君である限り、皆が何と言っても私は君を肯定するよ」 そこまで話し、少年は笑みを深める。陶器製の人形めいた顔立ち、けれどそこに乗る目尻や頬の赤みは確かに生きている事の証であり、貴方に紛れもない好意と信頼の形でもあった。 「うん。これからも、大人になっても! ふふ、ありがとう髪置く……、……。 …………ううん。優くん!」 (57) 2021/08/16(Mon) 2:07:41 |
【独】 学生 涼風えーーー……?もしかして添木が許さんだったりする? 俺ギムナジウムの頃から母さん見失ってるんだけど 母さん前世カメレオンだった? (-112) 2021/08/16(Mon) 2:14:36 |
【墓】 夕凪「だめだなあ、わかっていたのに」 「いられるなら、ずっとここにいたいのに」 「――夕凪はきっと嫌がるんだ」 夕凪はここに来たかった。 ずっとずっとみんなが楽しそうなところをみたくて。 笑っていたかった。 だから、きっとこの夢のような時間は夕凪のためにあるんだ。 夕凪が楽しむために使おう。 間違った、ことじゃない。いつまで。 本当にいつまで―――続くのだろう。 「――いるわけない。 さみしがっているのに。 呼べないよ、」 体育座りで石段に座り込んで花火が上がる空を見上げた。 (+34) 2021/08/16(Mon) 2:21:37 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@1 夜長【三日目/海の洞窟】 「最後はお前の父親の名前を呼んだ。ああ。だからみんなお前の事をそう思っている。……そこだけ聞こえないのも本当にキツネにつままれたようだが、まあ仕方ない」 わからない。到底信じられない事が起きているけれど、何故か不思議と腑に落ちた。一瞬何かに引かれている感覚を覚えたが、自分はすぐに振り払えたけれど。多分それができなかった人間がいる。だから彼らを気にしてた。晴臣は事情が違ったようだけれど、この不思議な現象に関わっていたからそう思ったのかもしれない。 「明日、祭りがあった気がするな」 そして一つ、思い出した事。 どうして1年前、雪子が一人で村に帰ったのかと言う事。理由を知ってはいるはずなのに、なぜか靄が掛かった様に思い出せない。けれど伝えられるこれだけは言うべきと思った。 「それと、雪子は無事だ。理由は上手く思い出せないが、それだけはハッキリと言える。もう探さないで楽しんでみるといい。全部終わった後、思っていた事を言ってやれ。……3人でな」 (58) 2021/08/16(Mon) 2:24:43 |
鬼走は、「気にするな」と言いながら晴臣の分の水着を買って海に顔も出しただろう。 (a21) 2021/08/16(Mon) 2:26:27 |
【墓】 夕凪>>56 涼風 夕凪は怒っていない、寂しいだけだ。 夜凪は嫌っていない、ただ、変わっただけだ。 「会いに行けないよ、【話してくれない。】 夜凪は夕凪を納得させる答えを持ってきていないから。 どうして離れたがったの、なんて、言えっこない。 一緒の夢を、涼風みたいに駆ける勇気が無い。 涼風は、夕凪に出せる答えは見つかったの? 将来の夢、まだまだ悩む時間がいっぱいでしょ。 わからないって答えを、大人になって言うのは」 格好悪いじゃないか。 夕凪はきっと格好悪いなんて気にしない。 夜凪が気にしているだけ、全部そうだ。 だけど、夕凪は、格好いい奴が好きだから。 目の前の存在は会えないと思っている。 物理的にも精神的にも、大きな亀裂が出来ている。 勝手にあなたに置き換えて自分の事から逃げている。 だけどベクトルが違えど似たような名前の悩みを、ずっと胸に燻らせて、寂しがっていた。 (+35) 2021/08/16(Mon) 2:42:39 |
【人】 影法師 宵闇>>55 御山洗 「……よう、アキラくん。 俺がこの家に上がるのも久しぶりかな、変わってないね」 男は扉に手をかけたまま、まるで最初から行く気がないかのようなその姿に何を言うこともなく、いつもどおり、にやりと笑って見せた。 「外、暑かったからさ、勝手にあがらせてもらったけどよかったかい」 男はぱたぱたと胸元に空気を送りながら ずかずかと部屋に上がり込んで、後ろ手に扉をしめた。 「それに、まだ昼だしな。祭が盛り上がるのは夜だ。 ……久しぶりにゆっくり語り合おうか?」 特に咎めるような様子はないが、何か言いたいことがあるなら聞いてあげよう、そんな姿勢だった。 (60) 2021/08/16(Mon) 2:44:21 |
【神】 巡査長 清和>>G46 >>G53 添木【2日目 警察組二次会時空】 「く、くく、ふふふふ……!あっはははははは!」 本当の事を明かされれば、堤を切ったように大笑いする。 「よ〜〜〜〜く、わかってるじゃね〜か。ヒサシ〜〜…… そ〜だよ、俺が守りてえのは、国とか平和とかそんなんじゃねえ。 俺の大好きなこの田舎と、そこに住んでたみんななのさ……」 国とか平和とかはそのついで。と正直な本音を漏らし続ける。 「だがなあ、ヒサシ〜……俺は、そんな真っ当なもんじゃねえよ。 ここのやつらが平和でいれるなら、俺はなんでもやる気でいるが…… 逆に言えば……それ以外はさあ、どうでもいいんだよなあ……」 どこか沈んだような表情に変わって、笑っているあなたを見る。 ▼ (G54) 2021/08/16(Mon) 2:51:24 |
【神】 巡査長 清和>>G46 >>G53 >>G54 添木【2日目 警察組二次会時空】 「あん時…… 俺ら、ワルさして、洒落ンならないこと巻き込まれたとき、 お前がいたぶられてんの見せられて、ぶっ殺してやるって思った。 アレがなかったら、俺も警察官になんかならず、バカやってたよ。 ……あの時、この拳銃持ってたら、撃ち殺してたかもしれんなあ」 物騒で、警察官にあるまじき発言。 あれも、これも、すべては酒の弾みで言わせていること。 誰かに聞かれてしまっていれば、問題ごとになるかもしれない。 「そ〜やって、お前も、警察官になってくれて、俺はさあ…… 嬉しいし、祝ってやらないといけねえんだけど……寂しいんだよな」 「……黒なんかに戻しやがって……ずっと、金でもよかったのに。 お前がずっと、金でも大丈夫なように、やってくつもりだったのに。 ……バカヒサシ」 (G55) 2021/08/16(Mon) 2:53:25 |
【置】 巡査長 清和鬼走も、宵闇も、御山洗も、添木も、花守も、誰も違った。 この金髪を持っていたのは、外から来た、清和だけだった。 それがコンプレックスだったわけではない。むしろ、誇りだと思う。 母から貰った大切な宝物だった。だけど、それでも寂しかったのだ。 だから、あえてみんなから浮いて、前に進んで、羨まれる位置にいた。 お前が自分と同じになってくれて、俺は、嬉しかった。 寂しくなくなったんだ。お前がいてくれたおかげで、俺は。 だから、お前が戻ってしまうのが、こんなにも寂しいんだ。 だけど、お前は追いかけてくれる。こんなにも嬉しいのか。 ああ、どうすればいいんだろうな。この気持ち、わからないな。 (L11) 2021/08/16(Mon) 2:54:12 公開: 2021/08/16(Mon) 2:55:00 |
清和は、添木の髪に酔った勢いでキスをした。 (a22) 2021/08/16(Mon) 2:54:52 |
【置】 巡査長 清和俺は本当は、鬼走さんの部下でも、添木と一緒の配属先になったわけでもない。 これは俺が10年前、この田舎に捨ててきた憧れと願望が作り出した、夢幻なのだ。 無力だと感じた。事が起こる前になんとかできなかった。 みんなを守れる"オトナ"にならねばならないと強く思い知らされた。 ハーフで地毛が金髪だなんて、警察官になれないと何度も言われた。 すべて、実力と実績で黙らせてきた。それをするほどの覚悟があった。 そして俺は『公安』になった。この田舎のみんなを守るために。 何かが起こってしまう前に、すべて俺たちで解決してしまえるように。 俺は『公安』だ。夢が終われば、あの不発弾の中身は全て処分しなければならない。 『公安』の正体が明らかになるようなものは、可能な限り処分しなければならない。 それがどれだけ思い出深いものであろうと。 俺の名前は『清和ルカ』 ──清和とは、世の中がよく治まって穏やかなこと。 ──ルカとは、光をもたらす聖者の名前。 お前たちの未来に光あれ。清和の世を生き、幸せであれと俺は願う。 (L12) 2021/08/16(Mon) 3:20:13 公開: 2021/08/16(Mon) 3:20:00 |
【人】 学生 涼風>>+35 凪 なんだか不思議な感じがして、八の字眉を下げて微笑んだ。二日前、勇気が無いと迷い子のようにしていたのはこちらだったのに。 「……うん。見つかったよ。夕凪姉ちゃんへの答え。ここに来て気づいたんだ」 忘れていたものを思い出した。 ずっとこの日々が続けばいいと、皆を誘う担い手か。 何故かここに残らなければならないと声を聞く者か。 違う、そんなものじゃない。そんなものを思い出す前に私は気づいてしまったんだ。 「私はね、ここでようやく亡くなった母さんにきちんと近況報告をすることができた。母さんは成長を喜んでくれる人だから、きっと楽しく聞いてくれたはず。きっとこれからも、望んでくれるはず。 だからね、私は。 ここにはいない、ここには来れなかった人たちに…… 沢山の思い出を、沢山の感情。 生きてきた軌跡を綴って、報告してあげたい。 それが私の……今を生きる人としての本当の役割だと思うから。 だから立ち止まるなんて出来ない。私は、もう一度ペンを執るよ」 【→】 (61) 2021/08/16(Mon) 3:45:26 |
【人】 学生 涼風>>+35 >>61 目の前の貴方 「ねえ、教えて」 からん、ころん。 下駄が鳴る。誘うように、手招くように。 「こんな私は、格好悪いかな? 医者を目指して、物書きもして。両手にいっぱい抱えるから、私はきっと沢山転ぶ。 そんな私は、格好悪いかな?」 からん、ころん。 夕凪よりも少しだけ高い目線からそっと優しく見下ろして。 「大人って、どういう人のことを言うの?」 からん、ころん。 出来る限り距離を詰めて。貴方と離れるのは嫌だと言うように。 「──ねえ、お願い。 答えが出ないのなら、出るまで一緒に考えよう?勇気が無いのなら、出るまで一緒にいてあげる。 会えないなんて、寂しいよ。大好きな夕凪姉ちゃんと夜凪兄ちゃんが苦しむのは、悲しいよ。 私に出来ることはない? ねえ── ■凪さん」 からん、ころん。 貴方に寄り添う、夏の音。涼やかな囁き。 (62) 2021/08/16(Mon) 3:48:49 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>59 鬼走 【四日目/夏祭り】 「………あれっ、」 不意に名前を呼ばれて、下駄を鳴らして振り向いた。 その声と呼び方には覚えがあったけれど、 自分に声を掛けるような用事があっただろうか、そんな疑問。 「鬼走さん! ううん、約束はしてるよ。 先に行っててって言われたから適当にぶらついてただけ!」 涼風と、一緒に行こうと約束したのは事実で 先に行っていてほしいと言われたのも事実だ。 独り歩きの違和感、その理由にはならないかもしれないけど。 (63) 2021/08/16(Mon) 5:13:14 |
【墓】 夕凪>>62 目の前の君 「はは、……あははっ、格好良くなったね涼風は。 素敵な夢で、夕凪たちの理想の君だ」 勝手に話したあなたたちだ。 ずっと会いたかったあなたたちの未来だ。 たった数日で迷子の少年は夢をつかもうとしている。 夕凪のおかげなのだろうか? もっともっと他の人の言葉もあって彼が出来たのだろう。 それぞれが、それぞれを必要としている。 夕凪たちは自分ではない片割れを、基準にしていたから、 お互いを、みんなが必要にしていると思う単純な双子。 だから最初から。 最初から夕凪たちを求めてくれているあなた達がいるだけで。 こんなにも嬉しいと思う単純な考えをしている。 (+36) 2021/08/16(Mon) 5:26:56 |
【墓】 夕凪>>62 >>+36 目の前の君 「夕凪たちにとっての大人は――20歳になったら。 だけど理想は、立派に格好いいって自分に胸を張れるようなことができるようになったら」 嬉しいと思うけど、頼るのはやっぱり恥ずかしいから。 遠慮をしていたけれど、もういいよね。 みんな本当に立派になって、頼りがいがあるのだもの。 「一緒に、いて、考えてくれる……? まだ、絵しか自慢できることがないけど。 今は【夕凪に夏を楽しんで欲しい】って思うだけの僕だけど。 お祭りが終わったら、全部話したい。 そして――会いにいきたいな、あの子に。 今一人で行く勇気がないから、みんなに会いに行って欲しいって考えるぐらい情けない気持ちなんだ」 (+37) 2021/08/16(Mon) 5:30:15 |
【墓】 枠のなか 卯波>>45 >>+30 >>+31 いつもの三人 竹村茜の、明るさに滲んだ寂寥や。 青嵐瞬の、優しさから覗く憧憬に、 編笠晶の、どこまでも不器用な夢。 誰もが田舎から離れがたいと思う。 そんな侘しい田舎の後ろのページを── インスタントカメラで、自撮りでもするように撮った。 「ば〜か」 十年コレ使ってきたヤツ舐めんな!そんな気持ちで、 してやったりという笑い方で三人に言う。 卯波は、ずっとこの時間が続けばいいなと思ってるが、 未来に希望を失くしてしまったわけではないから。 「違うでしょ。そうなればいいな、じゃないでしょ。 もしこの田舎にずっといられなかったとしても、 都会に帰ることになったとしても、さ。 俺達が揃って会うことって、 そんなに難しいことなんですか?」 カメラから出て来た写真を、 花火の咲く空の下風に浴びせて、 鮮やかな光のなかで、踊るように。 ▼ (+38) 2021/08/16(Mon) 6:42:04 |
卯波は、この時間が終わってほしくないと思っている。 (c22) 2021/08/16(Mon) 6:42:23 |
卯波は、それでも、この田舎に執着するみんなの背中を、押してあげたい。 (c23) 2021/08/16(Mon) 6:44:12 |
卯波は、ようやく、その背中に追いつけた気がした。 (c24) 2021/08/16(Mon) 6:44:27 |
【墓】 枠のなか 卯波>>45 >>+30 >>+31 いつもの三人 「何だったら俺達で結婚でもする? ……なんてね。冗談半分だけど。 でも俺はさ、鬼走の兄さん、添木兄さん清和の兄さんだって、十年経って大人になってもずっとつるんでるのを見て、そうありたいって思ってたんだ」 彼らの関係を知ってか知らずか、 田舎に帰ってきても仲の良かった彼らを思い浮かべて、 それと比べて自分たちの繋がりはそんなにも、 もろくて、弱くて、不安定なものなのか?と問う。 「寂しいよ、俺は。 田舎から離れることだけじゃない。 田舎から出たら、離れ離れになると思ってる、 皆の考え方が寂しいんです!」 瞬兄みたいな何事も率先して突っ込み、 やりたいことなんだってやってる人が。 茜ちゃんみたいな昔はずっと男勝りで、 いつだって兄二人を振り回してた人が。 晶兄みたいな、俺に無いもの全部持ち、 絶対勝てないって思わされた様な人が。 十年前の写真にはっきりと残る、 俺を追いかけさせ続けたその背中なのに。 (+39) 2021/08/16(Mon) 6:55:36 |
【墓】 枠のなか 卯波「都会に行ったらさよならなんて、 そんなの、おかしいと思わないの?」 「会おうよ。何度だって」 「田舎でも都会でも、ずっと遊ぼう。 どんなときも一緒にいられるわけじゃないけど、 そうなろう!って思って行動してったら、 絶対に、できないことじゃない。そう信じてます」 そう、何度でも笑って見せた。 (+40) 2021/08/16(Mon) 6:57:16 |
卯波は、この田舎の村の歪みやヒビが嫌いだ。 (c25) 2021/08/16(Mon) 6:58:08 |
卯波は、もっと外の考えまで及ばない村の皆に、憤った。 (c26) 2021/08/16(Mon) 6:58:52 |
卯波は、ここにいる人たちと、田舎から出てもこんな時間があったらいいと、心の底から思っている。 (c27) 2021/08/16(Mon) 6:59:21 |
【人】 学生 涼風>>+36 >>+37 目の前の貴方、夜凪兄ちゃん 「じゃあきっとまだ大人じゃない。大丈夫。 だから、まだわからないままでいいんだ。はっきりした夢が見つからなくてもいい。 だから、君は格好悪くなんてないよ」 それは単なる子供の屁理屈かもしれない。でも、それが当然であるかのように少年は涼しい顔で言ってのける。 「うん。勿論。 全部聞かせて。私も全部話すから。 そうして一緒に会いに行くんだ。皆で会いに行こう。きっと皆も会いたがってる。皆、二人を必要としてるもの」 ここに来て夕凪が色んな人と助け、助けられをしていたのをこの目で見ている。 貴方たち姉弟を、皆好いていることを知っている。 「約束だよ。──夜凪兄ちゃん」 絵が得意な年上のお兄ちゃん。夏を楽しんでほしいと願う姉思いのお兄ちゃん。 貴方は遠慮しているけれど、自分にとっては自慢の兄貴分なのだ。 少年は笑って手を伸ばす。 大丈夫だよと伝える為に、抱きしめる為に。 (65) 2021/08/16(Mon) 7:23:37 |
【墓】 枠のなか 卯波男らしくなりきれず、 かといって女らしくはいられず、 どっちつかずな一ノ瀬卯波でも。 十年越しに見えた背中は遠くても、 どこか子供らしいとこがあるのに気づいた。 身体はどれだけ大人になっても、 心まで大人になるかどうかは別の話だ、と。 誰が言うでもなく気付かされたきがする。 時任の さんが言ってたように、 俺はやはり自分から卯波を置いてっていた。 こんなにも努力家で、転んでも起き上がって。どこまでも変わっていく魅力的な被写体は、こんなすぐ傍にあったのに。 「バーカ。 俺はずっと格好よかったんだっての!」 花火の下、言えなかったことばを、 そっと囁くように、夜空へ溶かした。 (L12.5) 2021/08/16(Mon) (+41) 2021/08/16(Mon) 7:25:38 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥「ああ、モモ。ようやく見つけた」 放っておくと一人で虫取りやら大冒険やらを始める友人を捕まえてお祭りに来た後。 暫く貴方の姿を見つけてぱたぱたとやってくる。 きっと、お祭りが終わり集う人々が解散し始めるよりも前の時間帯。 「ごめんね、遅くなっちゃった。お詫びに好きなもの奢ってあげる。 何か食べたいもの見つかった?何して遊んだかな?」 少年は朗らかに貴方に声をかける。貴方が内側に何を秘めているかも知らないまま。 けれど、もしかしたら自分と同じように違和感に気づき始めているかもしれないと密かに心配しながら。 (-117) 2021/08/16(Mon) 7:36:54 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥/* おはようございます。貴方の神社でパーリナイしたいユンボマスターの涼風PL万華鏡です。 一緒に遊ぼうと約束しておきながら先に行っててと言い、合流したのが秘話で打ち合わせした祭り終了直後だと涼風が約束を破った最低最悪野郎になり流石にそれはないだろう……流石に少しはお祭り一緒に回るだろう……となったので軽く秘話させてもらいました。すみません。涼風たぶんちゃんと一緒に回った時間あると思います。よよよ……。 メインは襲撃のための連行ロールですし、あとももちさん今いくつもレスを抱えてご多忙そうなのでこちらはふわっと返してもらっても読んでそのまま切ってもらっても構いません。 皇狼で大変かとは思いますが、どうか無理なさらずお過ごし下さい。でも神社はイオンモールにします。 (-118) 2021/08/16(Mon) 7:37:50 |
【神】 影法師 宵闇>>G56 鬼走【3日目 夜時空】 「ずっといるのは無理なことは、わかってますよ。 ……ガキの頃にだって二度と戻れない」 乾いた笑いが零れる。それでも、そう思いたくなってしまうような ──まるで桃源郷のような夢見心地がする、夏の匂い。 優しい夢に弱い、だめな大人。 「……、……やっぱ、俺、ちょっと気抜きすぎてんのかも。 今日も海ではしゃいじまったしな、ガキみたいに 想像以上に居心地が良くて、楽しくなっちゃったかね」 客人の前で──信頼している鬼走の前だからか お構いなしに煙草を取り出し、火をつけて煙を燻らせる。 なにか気を紛らわすものが欲しかった。 (G57) 2021/08/16(Mon) 9:12:01 |
【独】 学生 涼風しろたえさん→髪置 ポルティさん→鬼走 あどさん→卯波 音水さん→竹村茜 はぐきさん→御山洗 とーみんさん→青嵐 れじさん→清和? アオヤギさん→添木? はんぺん太郎さん→花守? ボブさん→百千鳥? やいさん→編笠? 許さん→宵闇? へるつさん→夕凪? (-120) 2021/08/16(Mon) 9:28:41 |
【独】 影法師 宵闇PL予想、卯波あどさん竹村音水さん鬼走ぽるちぃ涼風もちぱいさん御山洗とーみんさん。理由、勘。あとはわからない族の人たち…… (-121) 2021/08/16(Mon) 9:46:52 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G50 御山洗【夜の河原】 「どこに対して意外と思われたのかわからないが。恐らくお前らが思ってる数倍以上はお前達の事を大切に思っている」 どうにもそうは見えないようだが。と笑って。 「そうかもな。もしも踏み入れなければ忘れられていた可能性の否定もしきれない。だが「もしも」がないなら、来てしまったなら。割り切れとまでは言わないが、せめて村に戻って来れて何か得られるものがお前に出来ればいいと願ってる。どの選択を取るにしろ」 「楽どころか悪化してないと良いが。ただ慰めの言葉を掛けるのはどうにも得意じゃない。だから礼もいい。結局こうしてお前を余計に悩ませただけかもしれないからな。……そろそろ帰るか。祭りの準備だので明日も忙しないだろう」 (G58) 2021/08/16(Mon) 10:09:26 |
【置】 少年 編笠ある日家に帰ったら母親がいなくなっていた。 誰もその理由を教えてくれなかったし 俺宛の手紙や言葉も何一つ残されてなかった。 だから想像するしかなかったんだが どうやらどう考えても子供の俺には 悪者が世界のどこかに連れ去ったんだって そんな想像しかできなかった。 でもどうせそうやっていつか皆んな 黙って俺の元からいなくなるんだって思ったら いつからか上手く笑えなくなってた だってそうだろ… 母親がいなくなって泣けないやつに 誰が笑うことを許してくれるんだよ。 例え誰がいなくなっても泣けないかもしれないやつに 誰が手を差し伸べてくれるってんだ。 あの時独りで見上げた空と同じ空が 今ここには広がっている。 (L13) 2021/08/16(Mon) 10:23:20 公開: 2021/08/16(Mon) 12:00:00 |
【人】 おかえり 御山洗>>66 宵闇 「行く、つもりは……ないわけじゃ、ない、けど」 すぐ間近に見下ろした顔を見てまた怯えたように顎を引いた。これ以上逃げる場所がない。後ずさろうとした肘が壁にぶつかって擦れる。痛みを感じない。 夏の盛りだというのにやけに冷えて感じる空気が喉を凍りつかせていくばかりだ。 「俺は、別に。後からでも、みんなで、行けば、」 うまく言葉が出てこなかった。自分は何を言い訳したいのだろうか。何を申し訳なく思って、何に後ろめたさを感じているのか。思考がごちゃ混ぜになる。 怯えている。恐れている。全部が全部壊れそうな思いだ。 見下ろした目の中に鏡のように映り込んだ背の高い男の表情は、罪の重さに耐えられないような顔だ。 「来なければよかった、帰ってれば」 そのまま踵を返してどこかに行ってしまうことを願っていたのに。じっと黙り込んでいれば、そのまま別のところに行くだろうとそう思っていたのに。夢の中の景色と重なって息を呑む。苦しさで瞼の裏の景色が滲んできた。 「俺は、」 思い出を壊したくなかった。壊すのは自分自身だ。 思い出を汚したくなかった。忘れ去るままでいたかった。 「俺は、」 息ができないほど焼き付いた胸が、楽になろうと自白しかける。 ずっと隠していた罪悪は、紐解くつもりなんて一度もなかった。 10年も昔から。子供だった時分から。 どうして今、思い出してしまったのか、帰ってこなければよかった。 → (68) 2021/08/16(Mon) 11:30:11 |
御山洗は、恐れている。怯えている。思い出を壊す自分自身の心に。 (a23) 2021/08/16(Mon) 11:31:03 |
【人】 さよなら 御山洗>>66 宵闇 掠れるような声でそう吐き出して。伸ばしてたが肩を押して遠ざけた。 苦痛を堪えるように目を伏せる。焼けた髪の色より幾分濃い色の睫毛が視界を閉ざした。 首を横に振る。力は強かった。そのまま、腕を伸ばしても届かないくらいに距離を空ける。 「……ごめん。祭りには、一人で行ってくれ。 瑠夏とか百千鳥とか、みんな待ってるだろ。 俺は一緒に行かない。行けない。だから、一人で行ってくれ」 言うつもりはなかった。言うべきことではなかった。 ずっと、いつだったか、子供の自分が口を閉ざして隠していたものを、自分が壊してしまった。 御山洗は恐れていた、怯えていた。自分にとって大事な思い出を壊すこと。 御山洗はこの場所に帰ってくるまで思い出の中にしまっていられた、焦がれるほどそばに置かずにいられた。 なのに、帰ってきてしまったから。思い出のままにしておきたかった全てを掘り起こしてしまった。 口にすれば全てを終わらせてしまうのをわかっていた。 いつかの三人組ではいられなくなることを、わかっていた。 「……今までありがとう」 だから、これは、決別だ。 (70) 2021/08/16(Mon) 11:32:23 |
【神】 花守>>G48 添木 懐かしい、どれもこれも憶えている。 しょうもない事をする娘だと、あまり大人達からの評判が良くなかった彼女に、随分良くしてくれたお婆ちゃん。 こんにちは。いいんですか。いただきます。ありがとう。 彼女も、あなたの祖母が大好きだった。 「はいお粗末様でした。 ……人に食べてもらうって、なんかいいね。 最初がヒサシでよかったわ」 食器を片づけながらそんな事を思って零す。 思い付きでやってやろうかな程度の事だったけれど、人に何かを褒めてもらえるのは矢張り嬉しい。 「戻る気ないわよ? せっかくなんだから今日は付き合って貰わなきゃ。 それともあんた私置いて旅館戻る気? まだアレも開けてないんだし、お風呂上がったらあんたん部屋で第2ラウンドよ」 24入り1ケースのアレ、今日でなくいつ飲み明かそうというのか。 (G59) 2021/08/16(Mon) 11:57:46 |
【独】 学生 涼風もし添木がアオヤギさんで清和がれじさんだったらなんですけど あそこ、なんか体の相性良すぎてえらいこっちゃなるらしいじゃないですか (-125) 2021/08/16(Mon) 11:58:48 |
【独】 学生 涼風今回も巡り合って殴り合いしてるってことですか!?面白〜!!あらあら〜!! (※これはアオヤギさんが添木でれじさんが清和だった場合の話をしています) (※違っていたられじさんに首ちょんぱされようと思います) (-126) 2021/08/16(Mon) 12:00:46 |
【墓】 枠のなか 卯波───時を戻して。 片手には綿あめ、りんご飴、(5)1d6(1)1d6飴を指に挟み、もう片手には金魚と水ヨーヨー。側頭部に狐面をつけた、フルアーマー装備の機体もかくやという状態になった卯波。 所かまわず撮った写真がカーディガンのポケットいっぱいに詰め込まれている。 「盆の最終日、そのお祭りの日。 そんな時にする事と言えばひとつに決まってます」 盆の祭りは、生者と死者がもっとも密接な位置に近付く日。 慈姑婆ちゃんが出迎えてくれたのはそういうことだろうし、 だからもしかしたら呼子姉も着てるのかもね。 りんご飴を当社比大き目な口でかぶり付き、 祭囃子の音へと近づいていく。 (+42) 2021/08/16(Mon) 12:01:08 |
卯波は、世にも珍しいゴイチ飴を、器用に写真に撮った。 (c28) 2021/08/16(Mon) 12:02:16 |
【独】 学生 涼風今回マジで穏やかに田舎エンジョイしてるから超穏やかなんですけど 大人たち、苦しいな 御山洗………………御山洗………………………… (-127) 2021/08/16(Mon) 12:02:30 |
夕凪は、メモを貼った。 (c29) 2021/08/16(Mon) 12:04:23 |
夕凪は、メモを貼った。 (c30) 2021/08/16(Mon) 12:08:57 |
【墓】 枠のなか 卯波「今では、帰省した人たちの再会の場として、 夏を楽しむお祭り行事にでもなっていますけど。 盆踊りは、帰ってきた霊や、 行き場を失くした魂を、 安らかに踊り出すための舞、って言われてます」 十六夜の暮れ。提灯や覗く月灯り。 賑やかな人の流れ、喧騒に従って、 中心へとどんどん、距離を詰めていく。 近付くにつれ響きを増す、笛や太鼓の音。 飴を食べ切るまでは混じれないが、 それでもぽつぽつと人が踊りに集まって来る。 (+43) 2021/08/16(Mon) 12:11:53 |
【墓】 枠のなか 卯波「貴方も寂しかったんですね、婆ちゃん」 そう、祭囃子の端に佇んでいる 気がする 、皮肉気な笑みが素敵な彼女に声をかける。 孫に情けない姿は見せられなくてね、 なんて素直じゃないことばが聞こえた気がした。 (+44) 2021/08/16(Mon) 12:12:21 |
枠のなか 卯波(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/16(Mon) 12:16:43 |
卯波は、彼らと花火を見終えたら、盆踊りに混ざりに行くだろう。 (c31) 2021/08/16(Mon) 12:19:37 |
【神】 さよなら 御山洗>>G58 鬼走/三日目夜 河原 「大丈夫ですよ、伝わってますって。みんな、雅也さんのこと慕ってるし、大好きですよ。じゃなかったらこんなに頼りにされない。 意外だと思ったのは、雅也さんは……もっと思い切り良く行けって、いうかと思って」 自分には勇気が出なかった、10年前も今も。思い出の中にしまったものをーー三人の時間をきれいなままにしておきたかった。 踏み出すか踏み出さないか、どっちにしたって後悔するなら、閉じ込めておくのを自分は選んだから。 「……俺のことはともかくとして、やっぱり学生たちには祭りを楽しんでほしいですから。 明日くらいはせめて、ちゃんとしないと……なんて、出店の手伝いできるわけでもないですけど。 結局河原のサワガニも水道水で元気にさせてるままだし」 今はまだ振り切れず、踏み出しきれないのでも。誰かの笑顔を翳らせるようなことはしたくない。 膝についた手に力を入れて立ち上がる。ここいらのゴミを入れた袋を片手に下げて、最初に手渡してしまった分を返してもらおうと手を広げる。 鬼走に話したことで、ひとまず今は気が楽になったようだった。 「集落に戻りましょうか、雅也さん。明日もきっと早いですよ」 (G60) 2021/08/16(Mon) 12:19:41 |
【神】 警部補 添木>>G51 御山洗/三日目 添木邸 あなたの話を笑顔で頷いて聞いている。 影を薄くして、他人を助けてばかりだった彼。 でも、その性格が、大人になって、仕事を得て。 良い方向へ働いているんだ、と。 少しだけ心配だった。でも、こうして元気で、仕事をしてくれていて何より嬉しい。 机の上に顔を載せて、くすくすと笑った。 こそばゆい気持ちだ。 「そう。じゃあ、なるべく早く行ってあげないとなあ…。きっと困ってるでしょ。元気だしね、皆。」 食器はいいよ、なんていいつつも、運んで貰ったら礼を述べて洗い始める。 かちゃかちゃと鳴る食器の音が、ふと、あなたの問いで止まった。 「俺は……」 「できるかは、わからない。でも、もし戻ってきたら、やる。うまくやれたかどうかなんて、本人の主観次第だから。俺は、ここではあいつらに背中を常に見せてやんないといけない。清和サンがそうしてくれたみたいに。 それで、あいつらが大人になったら、次のガキ連中に同じもん見せてやれたらいいって。大人って、憧れの継承なんだと思うわ。だから、例え立ち止まったりしても、みっともない生き方は、俺はしてらんないよ。」 なんちゃって。……なんて言葉で結んだ。 (G61) 2021/08/16(Mon) 13:07:18 |
【神】 警部補 添木>>G53 清和【2日目 警察組二次会時空】 「あっはははは!そうだったぁ〜〜〜!な〜〜〜〜にがエリートだよぉ!飲んだくれだぁ〜〜〜〜!パワハラだぁ〜〜〜〜〜」 潰されて嬉しそうに悲鳴をあげながら、じたじたと揺れている。 まるで昔に戻ったみたい。この『 』ですごした、 …………… ? あれ?なんだっけ。 「知ッてんよぉ!お国の為にってガラじゃないでしょ!あんた、最低〜〜〜〜〜。ほんとに公僕かぁ!? ちなみに、……オレも〜〜〜〜〜。」 嬉しそうにふにゃふにゃ笑って、相手の頬をペチペチと叩いた。 ”住んでたみんな”には、自分もいるから。 「………それ以外、どうでもいいの?ほんとかなあ。清和サンは」 陶酔したような笑みで、相手の頬を指でなぞる。 「嘘つきだからなあ…………。アンタ、やさしー、ウソつきだからさぁ………。結局、誰か困ってたら、助けに行っちまうとおもう………」 くすくす、くすくすくす。 何がおかしいのか。喉を鳴らして、笑う。 寂しげに。 ▼ (G63) 2021/08/16(Mon) 13:08:11 |
【神】 警部補 添木>>G53 >>G63 清和【2日目 警察組二次会時空】 「あれはー……ぁ、まあ、オレも、悪かったじゃん………。」 そもそも、あれは繁華街で女にからんでいた連中が、聞き分けねえからと蹴りを見舞ってやったのがよくない。一人で喧嘩するな、とあなたに口を酸っぱくして言われていたのに喧嘩したのも良くない。幾ら強くても、多人数相手では限度があるし。 散々、ボコった連中にもボコり返されるのは格好が悪くてしょうがなかった。 挙句、どうにもタチが悪い連中で。喧嘩が終わったというのにいつまでもそれが続くものだから、「ああ、こりゃダメかも」と思ったものだ。 でも、息を切らして、凄い形相でこのひとがきたのは分かった。 気分がよかった。この人、こんな顔するんだ、って。 俺のため?って、己惚れた。 たぶんアンタは他の誰かにも手を差し伸べてるだろうけど、あの時だけは。 勿論、滅茶苦茶その後怒られたけど……。 「おっかねえなあ。清和サンが、あん時ただの学生で良かったわー………。ほかならぬアンタに、そんなこと言われるとぉ………俺だって、どうしていいか、わからんくなる!」 なんでこの人が寂しがるのだろう。 この人に憧れて、同じ道を歩んだのに。 祝われるなら、道を間違えたわけじゃないと思うのに。 ▼ (G64) 2021/08/16(Mon) 13:12:33 |
【秘】 花守 → 公安警察官 清和泣いた。 泣いた。 長い年月堰き止められていた分、全部決壊して。 あなたの胸の中で、幼い子供の様に泣き腫らした。 「悔しかった……でも私じゃ、どうする事も出来なかった……っ 立ち止まって、嘘になんてしたくなかった……時間ばっかりが過ぎていって、決意だけじゃどうしよもなくって……目指す意味がわからなくなって……現実がどんどん覆い被さってきて、必死で押し返してたら……理想はどんどん離れてって…… いまさら、いまさら止まれないのに私は、もう…………」 情熱は覚めきって、炉は冷えきって。 休んでしまったら、灯火さえも点けるのが難しくなってしまいそう。 (-131) 2021/08/16(Mon) 13:17:35 |
【置】 警部補 添木添木には何もない。 両親の写真は、一枚もなかった。 一枚だけ祖母がとっておいたものを、見もせずにキッチンで焼いた幼いころ。 自分を捨てた大人なんかと、自分が繋がっている由縁を、一つたりともこの世に残したくなくて。 あんたは優しいけど。 ずっと前にいるのに、時折振り返って笑ってくれた。 ずっと一緒に過ごせるんじゃないかって、そう思わせてくれた。 嘘つきだ。 あんたは嘘つきだ。 本当にひどい。 でも、今度はその嘘を俺が引き継いで、誰かに背中を見せてやる。 こうしないと、きっと救われない”誰か”がいる気がすんだよ。 これでいいよな。 これでいいんだ。 きっと。 (L15) 2021/08/16(Mon) 13:22:55 公開: 2021/08/16(Mon) 13:25:00 |
添木は、寝たフリをした。少しだけ、泣いた痕が残っても、多分気付かれないだろうから。 (a24) 2021/08/16(Mon) 13:24:06 |
【神】 警部補 添木>>G59 花守 ゆかりちゃんは本当に、頭がいいから、心配。きっと他の子たちより、ちょっと色々なものがみえてしまうだろうから。つらいね。頑張り過ぎないでね。久ちゃんと仲良くしてくれて、ありがとう。 そんなことを繰り返し――病床でも言って。 震える指で梨をむいて。あなたが会いに来るたびに出してくれた。 ぶかっこうになっちゃった、ごめんね、でも、味はかわらないから、なんて悪戯っぽく笑う顔は、久に少し似ていて。 それから静かに夜、息を引き取った。 久は泣かなかった。 「最初の実験台にしたのかよ!ま、でも自信もっていいよ。彼氏の一人も作ったか〜?」 なんて、ニヤニヤと笑う。 ――久は、祖母が死んだ日以降は、表情が変わらなかった。 表情がなかった。色がなかった。 それを、取り戻したんだろう。 食器を片付けるのを手伝いながら、 「へぇ〜。そういうこと言う。じゃあ、本気で飲みますか。……あっ、風呂洗ってないわ。やべーやべー」 片付けもそこそこに、風呂へと向かった。使われていないだけだから、洗えばまるで昨日まで使われていたように綺麗になるだろう。 (G66) 2021/08/16(Mon) 13:25:36 |
【秘】 公安警察 清和 → 花守「……俺は、絶対に見捨てたりなんかしないよ。 助けが必要なら飛んでいくし、お金が必要なら工面することもできる。 止まってしまって。何もできない縁ちゃんになってしまってもな」 公務員だからな、金持ちなんだ。と気を紛らわせるように言う。 「だけど、寂しくならないようにずっと傍にいることはできない。 いつ死んでもおかしくない。本当は、誰にも明かせない仕事だから。 歳だけ食って"オトナ"になりきれずに大きくなっちまったやつ、 縁ちゃんだけじゃなくって、いっぱいいるよ。残念だけどな。 すっぱり諦めて別の道に進むか、意地でもその道を進み続けるか。 どっちにしても、今までやってきたことを後悔にしてしまうのか、 あんなこともあったけど、って笑えるようにするのは縁ちゃんだ。 その寂しさと生きづらさは……縁ちゃん自身で乗り越えないと」 静かに諭すように言って聞かせる。 はたして、こんなことを言っても救いになるのか、わからない。 ひどく挫折した人間に対しては、ただの耳障りな音かもしれない。 「意地っ張りで、見栄っ張りで、嘘吐きの花守縁…… あの時の言葉を本当にしてやれるのは、お前だけだ…… あの時の約束は無駄じゃなかったって言えるのもそうだ。 だからまた、頑張れ。酷なことを言うようで、悪いけどな……」 だが、そう言わずにはいられないのだ。 清和が望むのは、この平和な世の中で、みんなが幸せに生きること。 (-133) 2021/08/16(Mon) 14:41:38 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G56 >>G57 宵闇【3日目 夜時空】 「想像以上に大事だな。ならさっきの言い方は悪かった。取り消してくれ」 勿論作曲のために恋人を肯定という訳ではないが、単純に悩みの上での冗談なら言いすぎたと感じたが故の発言だ。 「そもそも翔は金と飯の為って割り切ってるように然程見えん。人を利用とかそう言う意味じゃなく、なんて言うんだろうな。何か夢でも見ている、と言う雰囲気を感じる。足りないなにか、がそれなのか」 煙草に関して文句はつけないが、少しその様子を観察してから不意に言葉を放つ。スランプと言う経験がない。ただ、要因の一つに何かを望みすぎるが故にうまれてしまうと何処かで聞いた気がする。 「そのはしゃいで楽しかったと言う気持ちを本当は曲にしたいのにそれだと売れないとなるのか?」 (G67) 2021/08/16(Mon) 14:56:25 |
【独】 天狼の子 夜長/* 二日目初めの独り言で、「雪子さんが晴くんに心配をかけたくなくて和臣にそう言うように頼みました」って言ってたけど、それ違うくて設定メモ見直したら和臣の善意の嘘でした( ˘ω˘) 去年の晴臣の入院で雪子さんがめちゃくちゃ参っていて、 晴臣が入院はひとを不安にさせるものと思っていて。 (晴'-')だから、みんな入院しない方がいい (和'-')お前も?(誰かが入院したら不安になる?の文脈 (晴'-')(頷く) (和'-')(頷く) ってことがあったんだと思う。慈姑ばあちゃん亡くなったとこだしな…やっけ善意の嘘発生したんだな…。和臣、後で雪子さんにも怒られるんでしたそうでした(今年は一緒に帰るって晴くんと約束してたのにそんな嘘つかないでよもう〜〜〜〜〜〜〜 (-134) 2021/08/16(Mon) 15:39:04 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G60 御山洗【3日目 夜河原】 「仕事でならそう言う事はある。背中を蹴飛ばして無理矢理にでも決めさせないと、優柔不断の奴には「いけ」と言うな」 だがここは職場じゃない。それに誰もが応えられるわけでもない。職場での発言も上の意図があっての物だが、伝わらない事も、伝わった上で非難される事も幾らでもあった。 「だがそれは結果、自分か他人を殺すかもしれないような選択だからだ。俺は好きな奴らに無闇に傷付いて欲しいとは思わない。お前の話を聞いて、お前が言う気が無いのに背を押すのは逆に苦しめる……と思うくらいには考えてはいるぞ」 袋にゴミを入れながら、帰る様子自体には肯定の様子を見せる。ただ貴方が話した内容にすべて納得したわけではないようで、少し見上げながら視線を向ける。 「ともかくじゃない。自分が悩んでる時に人の事まで考えなくていい。子供もそう言う所は変に聡いし、お前も子供の立場でそんな大人がいたら、無理しないで欲しいって思うだろ。純粋に好きだからこそだ。──それだけは覚えていてくれ」 そう告げて夜の河原を立ち去るだろう。 (G69) 2021/08/16(Mon) 15:52:55 |
【見】 天狼の子 夜長【祭り、どこかのベンチ】 夜長は祭りの中、藍鼠の甚平姿。食べ終わった飴の棒を、行儀が悪いなと思いながらかじっている。つまようじみたいな味と、しみ込んだ飴の味。嫌いじゃなかった。 雅也さんに、もう母さんを探さないでいいと言われた。母さん、ここに来ていないんだな、と思った。雅也さんも言い切れない何かはあるみたいで、ちゃんとは言われていないが……そうだと思えば、本当なんだろうなと。 母さんが約束をなかったことにするなら、ちゃんとした理由があると思うから。 探して探して、俺でない他の人も、本当に誰も見ていなかったから。 いくらかくれんぼが上手でも、日が暮れたらみんな出てくるものだから。 父さんに怒る理由が増えたかもしれない。母さんがここに来ていないのなら、父さんの方が嘘をついていたことになる。雪子さんはこの村に来ていない。ああ、晴くんの方が先に来てしまった。モモチと同じで、母さんは気にしないだろうが。 (@2) 2021/08/16(Mon) 16:04:24 |
【見】 天狼の子 夜長【祭り、どこかのベンチ】 自分ひとりで考えて、自分ひとりで決めて、ここに来た。大人になったら、全部じゃなくても、そうやって自分で決めることが増えると思って。大人になったら、出来ないことがたくさん出来るようになるとも思っていた。 でも、けっこう出来ないことは出来なかったな。怒っているからあまり考えなかったが、父さんだったら上手く出来たのだろうということはいくつもある。 あの人も晴くんみたいに、誰かに迷惑をかけてごめんなさいをして、助けてもらってありがとうをしていたことはあるんだろうか? 今度話してみようと思う。怒るのが先だが。 (@3) 2021/08/16(Mon) 16:04:45 |
夜長は、人を見ているのが好きだ。話を聞くのが好きだ。思い出に触れるのが好きだ。だから、 (t9) 2021/08/16(Mon) 16:04:55 |
夜長は、ひとりでもけっこう、この祭りをたのしんでいる。でも、 (t10) 2021/08/16(Mon) 16:05:04 |
夜長は、誰かと一緒の方がもっとたのしいだろうなと思った。 (t11) 2021/08/16(Mon) 16:05:11 |
【見】 天狼の子 夜長【祭り、どこかのベンチ】 「みんなでいて、たのしくないこともないと思う」 だからみんなのいる所に来ていたつもりだが、みんなはそうでもないのだろうか? 今日見ていない人は、俺が見ていないだけならいいと思う。 かくれんぼじゃないが、隠れている人はいるかもしれない。なんとなくそんな気がした。動かないでじっとしているだけじゃなくて、ひとりで歩いて鬼 -誰か- から隠れている人も、たぶん。隠れている人も、隠れていない人も見つけに行こう。鬼は得意でないが、そうしたいので。それが今の俺の、祭りをたのしんでみるだと思う。 (@4) 2021/08/16(Mon) 16:05:56 |
夜長は、ベンチを離れて歩き出した。見つけられるだろうか。 (t12) 2021/08/16(Mon) 16:06:08 |
夜長は、慈姑に手を振った。 (t13) 2021/08/16(Mon) 16:09:09 |
夜長は、ばあちゃんは祭りをたのしんでいるのだと思った。振り返ってどこかに行く後ろ姿が、ご機嫌そうだったから。 (t14) 2021/08/16(Mon) 16:09:26 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>67 鬼走 【四日目/夏祭り】 「……あー、うん」 頬を掻いて一度、返答のなりそこないのような声を発した。 とはいえ何か言葉に詰まるような事があるでもなく、ただ そんなふうに見えているのか、という思いがあるだけで。 「うん、つまんないよ。 …てよりは、寂しいかなあ。 一人でご飯食べるのって味気ないじゃない? 多分、そういうことなんだと思う」 それが本来どんなに楽しい時間でも、一人では味気ない。 それがあなたにとって共感に足る心情かはわからないけど 一般論としては理解の及ぶものではあるはずだ。 そんな例題を一つ挙げて、だから大丈夫と笑って見せた。 だってもうすぐ、一人ではなくなるから。 (71) 2021/08/16(Mon) 16:10:43 |
【独】 天狼の子 夜長/* PL都合で隠れている人そんなに見つけられないけど、探すのはしていたかったみたいです。結果がどうであれしたいことしていくね晴臣。うまくいくのを増やせるようにはしたい。 時計の話で考えたこと今まとめきれないから、そっちはエピローグでかな〜〜〜〜〜 (-135) 2021/08/16(Mon) 16:12:29 |
【秘】 花守 → 公安警察 清和たくさん泣いて。 たくさん吐き出して。 静かに諭されて。 暫く黙って。 胸を押して離れて。 背を向けて空を仰ぐ。 月明かりに照らされる中、雲一つない満点の星空が、それでも滲んでみえる。 「……頑張れ、か…… 頑張れ……かあ。 センパイも酷いなあ……」 夏の湿度をはらんだ空気をめいっぱい吸い込んで、ゆっくり吐き出して。 「じゃあ勇気をください。 きっともうすぐ醒めてしまうこの夢の中で、もう少しだけ付き合って、帰らなきゃいけなくなった時に、私が大丈夫って言える様に、もう少しだけ」 (-136) 2021/08/16(Mon) 16:37:57 |
【墓】 青嵐『青嵐って悩みなさそうだよな』 これは恐らく俺が最もよく言われる言葉。 初めて言われたのはいつだったか もう覚えてはいないけど。 確かに特に深く悩んだこともないし 何かに悩まされたこともない。 だから去年部活で県大会で負けて全国行けなかったときに、 3年にとっては最後の試合だったからどうにか先輩を励ましてやりたくて冗談言って笑わそうとしたら 「悩みないやつはお気楽でいいよな」 って言われたことも全然悩んでないし、 俺に求められてたのは表面の賑やかしだけだったってこともすぐ悟ったし、それから人の悩みとかにも深く突っ込まないようにした。 俺って立場弁えてるからね。 「……今が楽しければ、なんでもいいよ、俺は。」 皆だって、それを求めてるんだから。 (+45) 2021/08/16(Mon) 16:40:34 |
【人】 影法師 宵闇>>68 >>L14 >>69 >>70 御山洗 ──瞬き。 嗚呼、軽率だったな、と男は悔いた。 目の前の友人は、海で手を引いてくれた時と同じ目をしていた。 宵闇 翔にとっての御山洗 彰良は、幼い頃からの友人だ。 清和とぶつかり合っている中に無理やり引っ張り込んで 自慢していつも困らせているような。 けれどそれでも付き合ってくれて、影で頑張ってくれるような。 ──今でも、そうだ。 御山洗の言う好き、とは違っても。 ただ、大事な友人であることは確かだった。 何年経っても、再会できて過ごせたことは この夏のひと時は、安らぎだった。 今の宵闇 翔は今にも夢に縫い付けられそうな "かえりたくない" "このままでいたい" そういう思いでいっぱいの、だめな大人だった。 その夢が崩れていく音がして、ほんの一瞬、迷子のような妙な顔をしてしまった。 いつもの余裕で取り繕うことが、できなかった。 耳に届いた掠れた音が、苦痛を堪えるように目を伏せる姿が いつまでも焼きついていて、 気付いた時には、距離が離されていた。 男は、ただ無表情でその場に立ち尽くしている。 → (72) 2021/08/16(Mon) 17:54:17 |
【人】 影法師 宵闇>>68 >>L14 >>69 >>70 御山洗 「なあ、アキラ」 「……俺が、好きだって言ったな」 確かめるように、呟く声は夜の海みたいに、静かだった。 大きな体で小動物のように震える男を前にして まるで怯えさえないように、静かに言葉を紡いでいる。 「そりゃあ、さすがに驚いたよ。 けど、"今までありがとう"?別れの言葉に聞こえるなー…… だから俺と付き合いたいとかじゃないのかい」 わざとらしい、いつものような調子を作る。 「俺は、切り替えのできる大人ではあるが。 "はいそうですかさよなら"って今のやりとりで 友人捨てられるほど、薄情でもなかったらしい……」 「来なければよかった? なぜだ? 俺が好きなのに?」 「……どうして、逃げる? 俺が好きなのにかい?」 「なんで、そんなに怖がってるんだ」 「教えてくれないのかい、俺は聞きたい」 「話がしたい」 無責任なことを言っている自覚はあった。 → (73) 2021/08/16(Mon) 17:57:24 |
【神】 巡査部長 鬼走>>G62 添木 【3日目 朝 旅館】 「薄弱なら尚更、言って終えばそう言い終えるが、その当時は想像以上に勇気が要ったんじゃないのか。人間弱みは基本見せたがらない。昔の久は特にそうだと思ってた」 自分が身内扱いすると不思議で意味がわからなさそうに言われた。俺にとってはみんなが特別で、身内みたいなものだ。家族が、母が亡くなって益々その思いは増した気がするし、幸か不幸か一切顔に出ない男だった。その上で偶然とは言え出会って、求めるののが同じだったのなら。 「お前はもしかすると誰でもよかったのかもしれないが、俺はそれでもお前が俺がいいと求めてくれたから決められた」 いい大人がしょうもないじゃれあいをして、結局奪い取ろうとしていた物は奪い取れなかった。公私混同をいつものしてるの言葉に肘鉄第二発が飛びそうになったが、今から自分もしようとしてるのでやめた。 「祭りの日なんて、普段は仕事の上に警備だで滅多に見れないだろう。見に行くか」 自然に見られる花火の特等席が観れるのではと、随分幼い提案。それだけをして、朝食と買い出し、行くか。と呟いて先を歩こうと背を向ける。 (G70) 2021/08/16(Mon) 17:57:52 |
【人】 影法師 宵闇>>68 >>L14 >>69 >>70 御山洗 「──本音を言うとお前とこのまま別れたくないだけさ。 ……さよならするなら、納得がいってからがいい」 男は、まるで昔の諦めの悪い少年のような目をしていた。 「俺、この田舎にずっといれたらいいなって思ってるんだ。 ここにいたら忘れてしまった大事なことを取り戻せそうで。 ……帰りたくない、お前は、そうは思わないか?」 ──そんなことは無理とは、どこかでわかっているのに。 今の宵闇 翔は今にも夢に縫い付けられそうな "かえりたくない" "このままでいたい" そういう思いでいっぱいの、だめな大人だった。 男はあなたが本音を言ったのと同じように、本音を返してやった。 「……祭りには一人で行くよ、それは言う通りにする。 けど、──急に、いなくならないでくれよ。 俺がまた海に落っこちたら、そのまま沈んじまうかも」 笑顔を作る。 「"またな"」 男は一方的にそう言い放って、背中越しに手を振った。 (74) 2021/08/16(Mon) 17:59:29 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 学生 涼風「薫兄」 ころりと下駄を鳴らして振り返る。 その表情は、一瞬だけ少しだけ淋しげなものが滲んで それもすぐにいつも通りの明朗さに消えてしまった。 「ううん、大丈夫! そんなに待ってないし、先に買い食いしちゃったから……」 奢らなくても、と言おうとして それよりも欲しいものがあった事を思い出した。 「…ね、薫兄。 奢らなくていいからさ、一つだけ我儘聞いてくれる?」 手招きをして、歩み寄られればその手を取る。 そうして、二人で少しだけ抜け出しちゃおうよと囁いた。 (-138) 2021/08/16(Mon) 18:34:21 |
【置】 学生 涼風拝啓 夕涼みにほっと一息つく、晩夏のきょうこの頃、いかがお過ごしでしょうか。 (中略) 今の私は沢山の欠片を持っています。 例えば、こうして便箋を手に取ってペンを持った時。 例えば、どこかの街で賑わう夏の祭りを目にした時。 やはり私は昔を思い出すのです。皆と会ったあの頃を。 いなくなってしまった人を思う度、美しい思い出たちはガラスの破片となり、振り返ろうとする私の足に噛みついて鋭い痛みを与えてこようとする。 痛みに泣いて、蹲って、砕けてしまった思い出をかき集めて抱きその場から動けなくなってしまったら、きっとどれほど楽だったことでしょう。 でも、優しい夢に囚われ続けるのであれば。 完璧な形でないといけない、そう思いませんか? いてほしい人がいない甘い夢では、いない人の事ばかり考えてしまうもの。弾き出されたその人が寂しい思いをしてしまわないかと、私は気になってしまうのです。 だから私はここにいる。こうして貴方に手紙を出す。寂しさが少しでも埋まるように、お裾分けできるような思い出の欠片を沢山拾いながら。 生者のエゴだと思いますか?ええ、きっとそうでしょう。葬儀とは、弔いとは、死者のために行うものは、生者が己の心の整理をする為にあると言われるほどですから。 じゃあこの手紙も送るのをやめましょうか?なんてね。 エゴかどうかは、生ききって私も死んだ先、貴方と合流してから答え合わせをしましょうね。 それまでに土産話を沢山用意しておきますから。 (中略) 敬具 20××年 8月××日 涼風薫 (L16) 2021/08/16(Mon) 18:42:39 公開: 2021/08/16(Mon) 19:00:00 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥 刹那に浮かべた表情を、少年は見たかどうか。 眉を下げて微笑んで、貴方がいつも浮かべていた笑顔をしっかり見つめた。 「うん、いいよ。モモの言う事聞いてあげる」 囁きを聞いて、それは楽しそうだと目を細め。 己の手を取る貴方の手を、そっと優しく握り返した。 (-139) 2021/08/16(Mon) 18:46:12 |
涼風は、相手の手を優しく握り返す。 (a25) 2021/08/16(Mon) 18:46:32 |
涼風は、ふらりゆらりと歩き出す。からん、ころん。下駄が鳴る。からん、ころん。それは遠くへ。 (a26) 2021/08/16(Mon) 18:47:36 |
百千鳥は、その手を握って、喧騒に背を向けた。 (a27) 2021/08/16(Mon) 18:56:02 |
百千鳥は、ずっと前から、全ては夢だと知っていた。 (a28) 2021/08/16(Mon) 18:56:16 |
【神】 警部補 添木>>G68 花守 「そう?あーらら。お医者さんなんだから、これから増えるぞ〜、悪い虫が。ろくでもない男に引っ掛かるなよな。付き合う前に、一旦俺に会わせたら?分かるよクズ。昔い〜っぱい見たからな」 自信満々で妙なことを言いながらも、「あ、わかった。悪いね」と一言添えて風呂場へ行く。 昔聞いていた洋楽を鼻歌で歌いながら、シャワーを浴びる分は問題ない程度に掃除を一通り済ませて戻る。 「あ、食器もやってくれた?サンキュ。ビール、運んどきました」 そういいながら、あなたの持って来てくれたつまみとビールが並べられたテーブルを指し示す。座布団に座りながら、体育座りで缶ビールを取る。 「こちらこそ。この家、御山洗サンにも手伝ってもらっちゃった。掃除。 ……んじゃ、」 改めて、というように、少し気恥ずかしそうに缶ビールを前に突き出す。 「約束を守った者同士。頑張ったな。カンパイ」 (G71) 2021/08/16(Mon) 18:57:26 |
百千鳥は、見ないふりをしていただけ。 (a29) 2021/08/16(Mon) 18:57:31 |
涼風は、ただ寄り添う。寄り添って、二人でそっと抜け出して。 (a30) 2021/08/16(Mon) 19:00:10 |
涼風は、ようやくここが夢だと気づいた。それでも、何も言わずに貴方と並んで歩く。 (a31) 2021/08/16(Mon) 19:01:08 |
【墓】 枠のなか 卯波「いつかの未来。 やがて今≠ノなる日。 そこになって、楽しくなくなって、 そこでやっと後悔したら遅いんですよ」 本当にそうだろうか? 編笠晶も、竹村茜も、一ノ瀬卯波も、 そうあることを望んでいるのだろうか。 聞こえてきた言葉に、 面と面を向かって言うでもなく、 遠くを見ながら、声を発している。 「俺は一度諦めた。でも後悔は絶対にしない。 夢が叶わなくても、 それは夢を持っちゃいけない理由になりませんから」 風を受けて色をつけた写真を覗き、 四人が枠に収まってることにうんと頷く。 何度も皆を撮りに行く。 そして、何度でもみんなと遊びたい。 「うかうかしてると、 今度は俺が皆を置いていっちゃいますよ」 そう言って、花火のあがる方へ一歩踏み出し、 嬉しそうに振り返って、笑い続けるのだ。 (+46) 2021/08/16(Mon) 19:02:18 |
【神】 警部補 添木>>G70 鬼走【3日目 朝 旅館】 「それはそうだけど。あんたしつこかったからなあ。普通、ガキが”もういい”つったら、”もういいんだな”って放っとくもんなんだよ。……ま、そういう余計なお節介焼きに、俺が根負けしたって話。」 「ダーメ。これは返せません。……誰でも良かったんだよ。始まりは。でも、ずっと続いてる。俺に付き合ってくれたのはアンタだったって話。 一人でも生きていけそうだと思ってたのになあ……。責任取ってよ。一人じゃ生きてけなそう。わかる?」 続く言葉に、眼を瞬かせた。 「珍しいー!確かに。じゃ、行こうよ。楽しみだね?」 鼻歌を再び歌い出した。……子供のように機嫌が良くなる。幼い提案が、丁度良いのかもしれない。 そうして、添木は祭りの夜、あなたと出かける事になるだろう。 (G72) 2021/08/16(Mon) 19:02:57 |
【墓】 枠のなか 卯波時は先へ。 飴の食べ切った棒を捨て、 金魚とヨーヨーは暫く預かってもらい、 写真の詰まったカーディガンと、 祭りの淡い光で良く映える紺色の浴衣、 どこか怪し気な狐面を斜めに被って。 待ちに待った盆踊りへ、向かう。 十年前と何も変わらない懐かしい民謡が、 あまりにも懐かしすぎて笑ってしまったりして。 そういえば、失敗しないように、 こっそり練習したりもしたっけと思い出して。 首から揺れるカメラを片手で持ち、 その上から軽く手を叩いて、空へ向ける。 踊るのは久しぶりなのに、 身体が覚えているのもなんだかうれしかった。 (+47) 2021/08/16(Mon) 19:13:35 |
【神】 公安警察 清和>>G63 >>G64 >>G65 添木【2日目 警察組二次会時空】 「あ〜、も〜、うっとおしい〜…… 叩くな〜!太鼓じゃねえぞ〜!」 ふにゃふにゃ笑って自らの頬をペチペチ叩く添木を、叱ってやった。 今のあなたにとっては、太鼓よりも面白い楽器かもしれない。 その手が頬をなぞるものに変われば、少しは怒りもおさまるけれど。 「……さあてなあ、そんなの俺にだってわかることじゃねえよ。 まあ、俺にそうあって欲しいってんなら、そうしちまうよ。きっとな」 そうでなくとも、この男はきっとそうしたのだろう。 けれど、その為に意地や見栄を張らせてくれたのは、いつだって── ▼ (G73) 2021/08/16(Mon) 19:14:54 |
【神】 公安警察 清和>>G63 >>G64 >>G65 >>G73 添木【2日目 警察組二次会時空】 「……当たり前だろ。それが"オトナ"になるってことなんだから」 清和だってわかっている。だからこそ、それを一番に示したつもりだ。 だけどやっぱり、心のどこかには"コドモ"の部分があるものなのだ。 それがお酒の力を借りて、寂しいと言葉を紡がせた、それだけだった。 次第に小さくなっていく声を、酔ったままでは聞き取り切れずに。 あんなに騒がしかった笑い声もなくなって、ひとり残された気分。 「おい、ヒサシ……ヒサシ? 寝ちまったのかよ……まったく……」 深くため息を吐き、興が削がれたように身を離した。 ごろりと身を放り出して、まるで子供のように寝そべる。 「お前もなっちまうんだもんなあ……俺のいないとこで……」 子離れを経験する親とは、こんな気持ちなのだろうかと思った。 だとすれば、世の中の母親はみんな強くたくましい生き物だろう。 気が抜ければ一気に浮遊感を襲ってくるように感じた、 だけど今は身を委ねてしまおうと、静かに目を閉じてしまう。 しばらくすれば、騒いでたのが嘘のように、 安らかで落ち着いた寝息が聞こえてくるだろう。 (G74) 2021/08/16(Mon) 19:16:58 |
【墓】 夢との決別 竹村茜「…置いてかれるのはやだなあ」 わかっている。 夢の中にいつまでもいられないこと。 これが現実逃避だということ。 竹村茜は知っていた。 「みんなで結婚出来たらいいね、ほんと。 そうじゃなくっても、また違うところのお祭りとか…ううん、何もなくたって集まりたい」 (+48) 2021/08/16(Mon) 19:17:48 |
【墓】 夕凪>>65 約束をした僕たち 「格好いいって言われたくて頑張ってきたのに。 慰められちゃった、あーあ……」 ありがとう、小さな言葉で呟いて。 涼しげなあなたの髪にすり寄った。 まるで恋人のような仕草は青い夏の中では絆を確かめ合う行為だ。 「約束、しよう。涼風。 夢も将来も、これから一緒に。 ――あの頃みたいにいっぱい話そうね」 やっと会えたのだ、奇跡のようなこの時間。 夢を、やりたいことを後悔をしないように。 誰かが与えたチャンスだったんだ。 今だけは不思議な時間に浸りたい。 そんな気持ちで感じた温もりは、涙が出そうになるほどあったかくて。 独り立ちなんて、暫く出来そうにないって、答えを先に知ってしまった気分だった。 涼風。涼風くん。夕凪達とも遊んでよ。 射撃でもいいよ、それとも何か食べたいものでもある? 今度は三人で、ううん、もっと多いかも。 僕ら双子はみんなを連れ回しちゃうからね。 大勢誘って。また。 もっと笑える思い出を語り合おう。これからもずっと。 (+49) 2021/08/16(Mon) 19:18:12 |
【墓】 夕凪>>編笠 「さみ……しー……なー」 大事な友達と再会できたのに。 夕凪に楽しい夏を与えると決めたのに。>>+34 やっぱり隣に誰かがいないと寂しいんだ。 何故か心の何処かでもうすぐ終わってしまいそうな気がする。 "あの狼の子"が寂しがっているのがわかる。 自分と似たような感じがした、あの子。 大事な誰かに隣に居て欲しかったあの子。 突然傍にいなくなる寂しさや辛さを、 思い出してしまったのが運のツキだ。 夢ならば都合よくずっと夢のように過ごしていたかったな。 なんだか心まで女の子になってしまうのかもしれない。 だけど、いまこのままで聞きたいことがある。 聞いておかないと。 「よっし。編笠を探そう」 たとえ、この夢が終わったって。 伝えたいことは変わらないけれど。 動かなければ始まらないよね。 (+50) 2021/08/16(Mon) 19:33:40 |
【秘】 公安警察 清和 → 花守「……みんなからそう言われるよ。ずるい、ひどい。ってな」 そういう人間だって自覚もある、困ったように肩を竦めて小さく笑った。 その姿は背を向けた花守からは見えないけれど、想像するのは容易い。 「もちろん。 縁ちゃんが大丈夫だって言えるようになるまで、いつまでも」 何のためらいもなく、そう答える。いつだって、そう応えただろう。 懐から手帳を取り出し、すらすらとペンを走らせ、頁を破り捨てる。 「だけどもし、夢の中でだけで大丈夫にならなかったら、 現実に返って、どうしても助けが欲しくなったときは…… ……いつでも、俺に頼ってきてもいい」 小さく折り畳んだ、破られた手帳のページを手渡そうとする。 「……本当は、誰にも内緒なんだけどな。 この先、縁ちゃんにそれが必要がなくなったら…… 綺麗さっぱり全部忘れて、記憶の中から消してくれ」 「『約束』できるか?」 (-143) 2021/08/16(Mon) 19:35:13 |
【人】 さよなら 御山洗>>72 >>73 >>74 宵闇 「……ひどいやつだな、お前は……」 喉の奥からほとんどつっかえて出てこないような涙声が、ようやく震えながら音を成す。 なぜかだなんて。克明に思い出さずに済んだなら、この想いを風化できたからだ。 どうしてかだなんて。そんな気持ちを抱いたところで叶うわけが無いのを理解してるからだ。 目の前の彼が思うよりもずっと不届でみっともない願いを抱えて、 唄うような声もはしゃいでる声もとぼけたような声も、 長い前髪から覗く目もろくに体を作れるものを食べてないような細さも、 全部どうしようもなくこの手に掻き抱いてしまいたくて、そんなのは、お前には向けるべきじゃない。 "友達"だと言うのなら、こんな不自然な気持ちは最初から持つべきじゃなかったからだ。 抑えられないくらい好きな自分が、夢に見るくらいに好きな自分が、 自分では制御できない怪物になったようで、自分から思い出を守れないのが、恐ろしかったからだ。 宵闇の思いと御山洗の想いは全く違っていて、それはどちらも両立することは出来ない。 「俺は……」 首を横に振る。同じ思いを、抱けなかった。 ここにいたら、綺麗なまま額に入れてとっておきたかった大事なことを壊してしまう。 此処には居られない。いてはいけない。思い出に触れないまま、しまっておきたいと願う。 帰ってよかったと思う気持ちより、帰ってこなければよかったと後悔する愚か者は、 永劫の花園にはいられない――帰りたくないなどと、思えない。 このままでいることにも、ここままでいられないことにも、何もかも耐えられなかった。 → (76) 2021/08/16(Mon) 20:14:32 |
【墓】 夕凪>>75 編笠 「うん、探してた。どう? 浴衣似合っているかな。 みんなに褒めてもらったから聞かなくても返事はわかってるけれど」 話しかけてくれたのは、暗い顔をした魚を見つけてくれたのはあなただったのに。 今の印象はなんだか黙ってばっかりの人だ。 本当にその口が開くのはいつなのか。 いつまでも待てる気分なのは確かだけれど。 「編笠くん、ここに来て、ここで話してくれたこと。 ――何処まで本気にしていい? 夕凪は、夜凪が居ないとすぐに落ち込む寂しがり屋さんで。 夜凪は、夕凪のことになるとすぐに考え過ぎるお節介屋。 まだ、夕凪たちのことが好きで。さ。 代わりになってくれるっていってくれるかな。 ううん、代わりとかじゃなくって。 居て欲しいなって頼んだら、隣に来てくれる?」 (+51) 2021/08/16(Mon) 20:25:20 |
【秘】 少年 編笠 → 夢との決別 竹村茜/* アカネへ。 エピローグに入って、アオと話をしたら、 1ロールだけお付き合いください。そこで答えを出します。 (-146) 2021/08/16(Mon) 20:26:11 |
【神】 さよなら 御山洗>>G61 添木/三日目 添木邸 ほとんど去り際の問いは、半身返しきらないくらいの背中で聞いていた。 だから、添木には御山洗の表情はよく見えなかっただろう。 それでも広い背中はいい加減見慣れたものではあっただろうけど。 考え込むような間の後に、息だけで微笑むような声がした。 「……久さんは、格好いいな。きっとさ、みんな久さんのこと憧れだって思うよ。 悪戯をしたことだってみんな知ってるけど、そういうところも誰かの思い出になって。 誰かが見上げる、そういう背中になると思う」 感慨深いような声音は心の底から出たものなのだろう。 しみじみとそうした良い光景というのを思い描いて、もう一歩ずつ踏み出して廊下へ出る。 カンカンとサンダルを突っかけて玄関をくぐる、当たり前の日常の音は遠く。 「ごちそうさま。久さんも、時間があったら海においでね」 (G75) 2021/08/16(Mon) 20:28:54 |
【墓】 青嵐「…誰も置いてきゃしないって。な。」 不安がるアカネにぽんぽんと頭に軽く手を置く。 こういうの、ガラじゃないって? うっせー、ほっとけ(笑) 「…卯波には昨日言ったけどさ、今生の別れじゃないんだし 望めば会えるよ、俺は。まぁ受験やら大学で忙しくなるし、 アキラに至ってはどうなるかわからんけど…。」 でも、と続ける。 「俺は何処にも行かないし、俺たちはずっと友達だ。 8年くらいしか村には居なかったけど、 今の俺を作ってるのはその8年間だし その中でお前たちと会えて良かったって思ってるよ。 …ありがとな。」 最後の花火が咲いて散る。 きっと俺はこの花火を忘れないのだろう。 例え、これが泡沫の夢だとしても。 (+52) 2021/08/16(Mon) 20:35:27 |
青嵐は、あ、たまやーっていうの忘れた。 (c32) 2021/08/16(Mon) 20:36:14 |
【人】 少年 編笠>>78 夕凪 視界の中の風景は、過去を移す。 憧れであり、淡い思いを抱いていた相手の姿が、 憧れであり、追いかけていた背中である誰かが、 今の夕凪に重なる。 「でも、ごめん。 俺はここで、嘘を吐くことに決めて。 だから、その嘘に今縛られてんだ。 ……ここにきて。 俺のことを好きって言ってくれたやつがいるんだ。 でも俺は、応えられなかった。 答えすら与えてやれなかった」 それはもう実感としてあるかもしれない。 この世界が、誰かの思いで紡がれていることを。 「"夢"が"夢の中"である限り。 俺にとっては、それは"夢のような言葉"なんだよ。 黙ってようと、思ったんだけどな……」 そしてそれを自覚した今。 この夢の時間が綻び始めていることにも気づいている。 (79) 2021/08/16(Mon) 20:42:14 |
【神】 さよなら 御山洗>>G69 鬼走/三日目夜 河原 「そうですね。……きっとこのまま、何もなしにやり過ごせたら一番いい。 今まで、そうしてこれたんだから。きっと昔の俺も、そうしてほしいって言うだろうし」 決して勇気が出ないばかりではなかった。もしもそうなら、出ていくときに明かして二度と来なかった。 今の今まで引きずるくらいには――大事だったからだ。自分の気持ちより、誰かの思い出が。 何より自分が、三人で過ごした時間をきれいな形で残してきたかったから。 「そう……だなあ。あんまり見くびっちゃいけないですね。 あの子達だって、だれかのことをよく見てるんだから――」 いつかの自分たちも同じだったのだろうか。 子供を、大人を。自分よりも小さな存在を、大きな存在を、隣り合う人々を。 月に照らされて昼のように明るい砂利道を、さくさくとサンダルが踏んで離れていく。 (G76) 2021/08/16(Mon) 20:42:51 |
【独】 巡査部長 鬼走【PL予想】 夕凪:とーみん 編笠:ヤイ 青嵐:はんぺん太郎 涼風:もちぱい 鬼走:ポルティ 髪置:しろたえ 花守:ボブ 清和:へるつ or reji 宵闇:reji or へるつ 添木:アオヤギ 百千鳥:007lfy 卯波:あど 御山洗:赤井はぐき 竹村茜:音水 夜長:睦月 わかるか?わからん!! まあ半分は当たってるんじゃないか?!どうだ!? (-148) 2021/08/16(Mon) 20:43:45 |
【置】 君ぞ来まさぬ 百千鳥ここが都合の良い夢だなんてわかっていた。 慈姑が姿を消した時に、あの人は夢に還ったのだと思った。 姿を消しては現れる夕凪や卯波を見て、 そういうものなのだと思った。 夢の中で何の根拠も無く、けれど確信じみてそう思うように。 居なくなった人も確かにここに居て、 決してどこかへ消えてしまったわけではない。 会おうと思えば会いに行けて、一緒に遊ぶ事だってできる。 今はここに居ない人も、きっと見えないだけでここに居て ここで待っていればいつか、 せめてその面影に触れる事は叶うと思っていた。 皆に会いたいと願いながら亡くなった姉が寂しくないように。 あの頃のままのみんなと一緒に、 あの頃のままの村を保って、待っていてあげたかった。 それは決して叶わないという現実に見ないふりをして。 夢を見せるなら、最後まで騙していてくれたらよかったのに。 (L17) 2021/08/16(Mon) 20:46:45 公開: 2021/08/16(Mon) 20:50:00 |
【神】 警部補 添木>>G75 御山洗/三日目 添木邸 あなたの背中を、片付けながら見ている。 どうかしただろうか。 「本当?ッシ。へへ。それなら、いいや。うん。散々悪さした奴でも、大人になってからちゃんとすればいいんだよ、ってことで。……やり過ぎをシメるのも、まあ俺らの仕事だしね。」 サンダルを吐いて、玄関を出る相手。 自分は、どちらかといえば出ていく方ばかり。 見送らせてばかりだったから。 ちょっと、新鮮。ちょっと、寂しい。それで―― 「ありがと。じゃあ、”またね”」 ――うれしい。 ――……蝉の啼く音がうるさくなって。 御山洗の大きな背中が、夏の日差しに消えて行く。 サンダルの音が遠のいて、かき消されて行った。 (G77) 2021/08/16(Mon) 20:52:22 |
【墓】 枠のなか 卯波「ふふふ、みんながついてきてくれたら、 置いてくこともないですかね〜?」 なんて、意地悪なことも言ってみたり。 「みんなが忙しかったら俺が会いに行きます。 幸い、漸く進路が決まったところで、 全然時間がありますからね。 俺もみんなと会えてよかった。 この田舎で生まれて本当に、よかった」 自分らしくあれるのは、 この田舎の人たちの前だから。 性別とか、そういうしがらみから離れられる。 最後に咲いた花火も、四角形のなかに切り取った。 (+53) 2021/08/16(Mon) 20:52:53 |
【置】 さよなら 御山洗「――……ああ」 バカだ、と。やってしまったな、と思った。 今まで自分が大事にしてきたものは、この手で壊してしまった。 今までひた隠しにしてきたものは、この手で暴いてしまった。 思い出は浅ましい思い出塗りつぶされて、曇ってよく見えない。 これが、自分の望んでいた"夢"なんだろうか。 もしもそうなら、とんでもなく悍しい悪夢だ。 それでも俺は、翔のことが。 「……本当に、バカだ……」 (L18) 2021/08/16(Mon) 20:53:30 公開: 2021/08/16(Mon) 20:55:00 |
涼風は、百千鳥の手を握った。 (a32) 2021/08/16(Mon) 20:55:32 |
卯波は、盆の暮れに、盆踊りをする。 (c33) 2021/08/16(Mon) 20:56:04 |
御山洗は、恐れていた。怯えていた。今は、後悔ばかりが焼き付いている。 (a33) 2021/08/16(Mon) 20:56:40 |
卯波は、田舎を楽しむための行事が、田舎を終わらせることに繋がることに気付いている。 (c34) 2021/08/16(Mon) 20:56:47 |
卯波は、それでも、この田舎のことを愛していた。それだけだ。 (c35) 2021/08/16(Mon) 20:57:11 |
花守は、諦めて、諦めなかった。 (a34) 2021/08/16(Mon) 20:59:00 |
添木は、”遊び”を終わりにする。 (a35) 2021/08/16(Mon) 20:59:10 |
花守は、ウソをホントにする、きっと。いつか。 (a36) 2021/08/16(Mon) 20:59:57 |
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