人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


【赤】 温和 セナハラ

トントン、控えめに扉を叩く音がする。
一階のとある部屋の前に、男は立っていた。

「……メイジくん、起きてますか。準備が整いました」

普段よりも強い消毒液の匂いを隠しもせず、
ただ笑みを張り付けている。
(*0) 2021/06/30(Wed) 22:42:22

【赤】 温和 セナハラ

「手術室ですよ。後は細かくするだけなんですが」

重い足取りを隠しながら進んでいく。
消毒液の中に、血や脂の臭いが混じっている。

「臭いが少しきついかもしれません。
 三角巾がありますから、そちらを使ってください」

……既に、食肉に見える段階までは処置を終えていた。
(*2) 2021/07/01(Thu) 0:59:12

【人】 温和 セナハラ

>>6 ニエカワ

「……ん、どうしました?」

いつもより消毒液の臭いが強かった。
振り返れば、表情には疲れが滲んでいる。
それを隠すように笑いかけた。
(7) 2021/07/01(Thu) 11:09:18

【人】 温和 セナハラ

>>8 ニエカワ

「……実は僕も手術室で作業をした後、見ていないんです。
 今日のお薬は僕が用意しておきます」

カルテを見ればどの薬か書いてあるだろう。
ナ行のカルテはどの辺りだったか、
そう考え込んだ意識が貴方の声で浮上した。

「すみません、慣れない仕事をしたものですから。
 アユミさんに麻酔の使い方を叩き込まれてですね……」

一人で執刀できるようにと、
急拵えであるが麻酔の扱いを教え込まれていたようだ。
(9) 2021/07/01(Thu) 13:31:04

【赤】 温和 セナハラ

「……きっと」

職業柄慣れているのだろう、布で口元を覆うことはしなかった。

「隣村に、住んでたんでしょうね」

隣村まで足を運んでも猿はいない。
この村を知る人間に通用する嘘ではないと知っていながら、
猪や鹿ではなく、猿だと言ったのだ。

「もしもこの肉が猿ではなかったら、」

「きみはどうしますか?」

男は、自分から言い出す勇気が無かったから。
気付いてほしいと願った、情けない大人だ。
(*4) 2021/07/01(Thu) 19:40:59

【赤】 温和 セナハラ

「御免なさい」


小さく、ただ一言呟いた。肉を薄く切り続ける。
慣れた手つきだが、こんな事の為に身に付けた技術ではなかった。

「……過食部が少ないんです、牛や豚と違って」

これは食肉の為に改良された動物ではない。
当然の事だった。

「まだ、足りません」

「……でも。
 アユミさんは、こんな事許さないですから」

山口歩美は正義感が強く誠実だが、箱入り娘でもある。
飢えた事など無く、それ故飢えに対する考え方が甘かった。
だから。
邪魔になると考えて、真っ先に殺したのだ。
(*7) 2021/07/02(Fri) 8:18:56

【赤】 温和 セナハラ

「もし疑われたら、僕に脅されたと言ってください」

手を洗い、用意していた塩や胡椒を取り出す。
調味料を塗して、糸を通して、繋げていく。
干し肉にするらしい。

「……きみ達が生きる為なら、僕は協力を惜しみません」
(*8) 2021/07/02(Fri) 8:19:33

【人】 温和 セナハラ

>>16 ニエカワ

「……、僕にできることはこれぐらいですから。
 すみません、早めに薬を飲みましょうか」

背中に軽く触れ、部屋へ戻るように促す。
そして一度周囲を見渡してから、声を潜めて呟いた。
(17) 2021/07/02(Fri) 11:45:46

【人】 温和 セナハラ

>>21 ニエカワ

「……、ええ。いいですよ。
 ミルキーはちょっと、難しいですが」

返事をするまでに、僅かな間があった。
何かを悩み、何かを振り切るような、時間だった。

「薬を取りたいので、寄り道をして行きましょう。
 冷えると良くないですから、膝掛けも持って来ます」

数歩歩けば振り返り、貴方を見遣る。
後ろをついて行けば、目的の場所へ辿り着けるだろう。
(27) 2021/07/02(Fri) 19:40:55

【赤】 温和 セナハラ

その様子を、真っ暗な瞳でじっと見つめている。
嘘をついているのか、強がっているのかはわからなかった。
それを判断できる程、付き合いが長い訳ではない。
だから、

「彼が救助まで生き延びるには、
 きっと全員分の食糧を掻き集める必要があるでしょう」

事実だけを述べた。

「医師を目指す立場で、こんなことを言うべきではないと分かってはいるんですが。
 ……いえ、もう辞めるべきですね」

その瞳はどこか遠く、諦念を映している。
(*11) 2021/07/02(Fri) 22:35:16

【赤】 諦念 セナハラ

糸で繋がった肉を干していく。
人を救う為の知識を使って殺し、作った糧だ。

「……もしもきみが、生きたいと強く願うなら」

「殺し方と食べ方。両方を教えます」

その為の教材として、男は自分を信頼する少年を選んだ。
  
(*12) 2021/07/02(Fri) 22:37:08

【人】 諦念 セナハラ

>>29 ニエカワ

「まあまあ。
 良薬は口に苦し、と言いますから……」

その笑顔はどこか苦しそうなものだった。
心ここに在らず、といった様子が正しいかもしれない。

「……気が滅入っては治るものも治りませんからね。
 卵焼きを入れたお弁当を作りましょうか」

果たせるかわからない約束をしながら、二人で廊下の奥へ消えていった。
(33) 2021/07/03(Sat) 9:46:38

【赤】 諦念 セナハラ

その瞳に見覚えがある。
戦場に生きる者は、大凡がこんな瞳をしていた。
室内に吊るされた干し肉を一瞥すれば、手を洗う様に促した。

「……死にたくないと思う事は、何らおかしな事ではありません。
 限りある幸いを、みんなで奪い合って生きていくんです」

自身も血と脂で汚れた手を洗っていく。
口振りから、貴方の父親が既にこの世を発ったことを察していた。
しかし、それを指摘する事はない。
(*14) 2021/07/03(Sat) 11:24:42

【赤】 諦念 セナハラ

 
「もしきみを否定する人がいたら、
 僕の言葉を思い出してください。

 僕は、たとえ死んでもきみに賛同し続けます」
 
(*15) 2021/07/03(Sat) 11:25:29

【赤】 諦念 セナハラ

明言はしてこなかったが、
かつての自分の行いはもう察しがついているのだろう。
聡い子供だ。
それ故に危ういとも、思った。

「すごいかどうかは……、わからないですけれど。
 あの時は死にたくないというより、
 ……ただ単に飢えて、見境が無くなっていました」

裸足で逃げながら考える事は、渇きや飢えばかりだった。
生きたい、死にたくないと意識したことはあまり無かったように思う。
知性のない動物に等しく、本能のまま彷徨っていた。

「死にたくないか、と聞かれると。
 それも、わかりません。
 ……ただ逃げ続けた結果が今、といいますか」
(*18) 2021/07/03(Sat) 16:17:54

【赤】 諦念 セナハラ

綺麗になった手を見つめてから、時計を見た。

「……少し休憩しましょう。
 証拠の消し方も教えたいですから、また来てください」

指定された時刻は約一時間後。
誰にも見られない様に、手術室へ来るように。
共犯者は、小さく囁いた。
(*19) 2021/07/03(Sat) 16:18:23
セナハラは、どこか悲しそうに笑った。
(a11) 2021/07/03(Sat) 22:43:59

セナハラは、非科学的なものを信じない。
(a15) 2021/07/04(Sun) 0:37:55

セナハラは、自分が生きている事こそ、その証拠だと考えている。
(a16) 2021/07/04(Sun) 0:38:31

【人】 諦念 セナハラ

雨粒で濡れる窓から、暗い空を見上げている。

次に、茶色く濁った川を見下ろした。
知った人間が沈んでいるかもしれないと思い至っても、
眉一つ動かない。

人は死ぬものだ。それも呆気なく、何の物語もなく。
特別なことではない。
懐かしい日常の足音が、少しずつ大きくなっていた。
(76) 2021/07/04(Sun) 14:10:25
諦念 セナハラは、メモを貼った。
(a22) 2021/07/04(Sun) 14:51:07

【人】 諦念 セナハラ

>>100

何も見出そうとしない者の元には、何も表れない。
男の瞳には、ただ雨粒が映っている。
 
(101) 2021/07/04(Sun) 20:34:21