人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


裁判官 リーベルトが参加しました。

【人】 裁判官 リーベルト


[『隣にいて、リーを幸せにすることが出来るか……?』

そう、彼は言った。


『一緒に、幸せになることは、出来るだろうか?』

続けて不安げに漏らされた問いに、
出来ますよと、僕は答えた。



……ヴィクトル。
僕は、君に幸せをあげられているだろうか。

君を幸せにするために、
僕には何が出来るんだろうか。]


(78) 2019/04/08(Mon) 6:12:44

【人】 裁判官 リーベルト

[主 文
 被告人を終身刑に処する。

 理 由
(罪となるべき事実)
 うううううううううううううううん。

キーボードを叩く音が響いては止まり、止まっては響く。

『お前さんにはさあ、
 人情っつーもんがなんか足りねーんだよなァ……』


年末に上司に掛けられた言葉が、頭の中でリフレインする。
今の自分は、少しは丸くなったと自負している。
少なくとも文字通りの悪鬼であった学生時代の己を知る者ならば、え?同一人物??なんて茶化されること請け合いだ。]


 ……こんなことさえ容易に纏められないとは……。


[書斎の机に広げた資料の山を整え、判決文を書く手を休めて溜息をひとつ。
未完成の原稿ファイルを保存したノートパソコンを、旅行の持ち物リストに追加した。カーテン越しに柔らかな光が頬を照らす。

リクライニングチェアから立ち上がって窓際に佇めば、遥か眼下では住み慣れた街が目覚め始めていた。]
(79) 2019/04/08(Mon) 6:20:38

【人】 裁判官 リーベルト

[都会のド真ん中。
利便性とセキュリティ面を考慮したタワーマンションの角部屋。
書斎の本棚には六法全書やら判例集やらその他様々な資料が隙間なく詰め込まれているけれど、その他の部屋には生活に必要な最低限の家具と電化製品しかない。
よく言えばすっきりとした、悪く言えば殺風景な室内。

これまでは一人暮らしでも別段何も感じなかった3LDKが、今はやたらと淋しく感じられる理由はわかっている。
人恋しさ、というものを知ってしまった。

この孤独感は、
床を縦横無尽に駆け回るロボット掃除機では癒せない。

それも彼が家に越してくるまで。
後数週間の辛抱だ。
まして、今日からは念願の旅行なのだから。

冷蔵庫に常備した缶コーヒーを一気飲みして、手荷物の最終確認を行う。
年明けに購入したグリーンのスーツケースに、衣類と観光ガイドと思い付く限りの行楽グッズ、それから仕事用のノートパソコン。お土産を入れるスペースもしっかり確保してある。
あとは――金さえあればなんとかなるだろ。]


  どこか遠くへ行ってみたいですね。
  一緒に。


[そんな会話をしてから随分と時が経ってしまった。

息つく間もなく目まぐるしく日々は過ぎ、雪が溶け桜が咲き、季節の移ろいを感じる余裕すらほとんどなく夏が来た。
ジリジリと照りつける太陽が背を焦がす。]
(80) 2019/04/08(Mon) 6:23:55

【人】 裁判官 リーベルト

[己が忙しないのは常だけれど、彼もここのところ余裕がなさそうだった。

忙しい本業の合間を縫っての引っ越し準備も大変だろう。
束の間のバカンスだけれど、彼にとっても息抜きとなったらいい。

立体駐車場から愛車を出して荷物を詰め、シートベルトを閉めてブレーキを踏み、キーを回す。
抜けるような青空の下を走らせるのは、この日の為にぴかぴかに磨き上げたシルバーのシューティングブレーク。
ガソリン満タンで一路、向かうは彼の待つ郊外。

自宅から見える緑はどれも遠く心許ないから、久しぶりに身近に感じる自然が心地いい。
邪魔にならない場所に車を停めて、玄関先のベルを鳴らした。]


  おはようございます、僕です。
  お迎えに上がりました。起きてますか?
  

[インターホン越しにも、声が弾んでいるのは伝わっただろう。
扉が開かれ迎え入れられたなら、相変わらず荒れ果てた家>>57>>59に苦笑した。**]
(81) 2019/04/08(Mon) 6:24:49
裁判官 リーベルトは、メモを貼った。
(a12) 2019/04/08(Mon) 6:35:43

【人】 裁判官 リーベルト


  あっ、
  ではお言葉に甘えて。
  引越し準備の進捗も見ておきたいですし。

  お邪魔します。


[ここまでの道程だって小旅行のようなものだ。
茶でも、とのお誘い>>196を有難く受けることにした。
履いてきた靴をポーチできっちりと揃えて、上機嫌で一歩中へと歩みを進め――……

――そうして流れるように、半歩後退した。
口元に笑みを湛えたまま、眉間に皺を寄せる。]


  またこんなに散らかして……

  うちに来たら本当に
  きっちりしてくれるんでしょうね?


[一体何をどうしたら、ここまで部屋が荒れてしまうのか。
全くもって理解に苦しむ。
確かに近頃は顔を出せず掃除を手伝えていなかったけれど、それというのも今日この日からの休暇をつつがなく楽しむ為に仕事に追われていたからだったので、己に非はまったくない。

前回片付けの手伝いに来た際、去り際に
『良いですか。この状態をキープするんですよ』
そう言い残したことも忘れてしまったか、友よ。]
(260) 2019/04/09(Tue) 3:35:14

【人】 裁判官 リーベルト

[手先の器用さから几帳面な性格と思い込んでいたから、初めてここを訪れた時はそれはもう驚愕した。
まず、物が多すぎる。
これは本当に必要なものですかと問い詰めたくなるような品物が、そこらじゅうに転がっている。

何度か遊びに来るうち、インテリアに統一感がまるで無いことに気付いた。どうも本人の好みというわけでもなさそうな品々は、訊けば貰い物なのだとか。

贈り物を大切にしているところは、彼らしい。
そして贈り物の数は、イコール彼がそれだけ多くの人間に愛されている証でもある。


半ば諦め顔で室内へと足を踏み入れ、どうにか足場を見つけつつ藍色のカウチに辿り着いて腰を下ろした。
無造作に捨て置かれた布団を丁寧に折り畳む。

壁面と床に染み付いた絵の具の匂い。
荒れ放題だけれど、生活感溢るる空間。
腐海の森も住めば都……だろうか、それは流石にちょっと遠慮願いたいけれど、どこか安心する場所ではあった。

この風景とももうじきお別れかと思えば、感慨深い。]


  ちゃんと綺麗に……
  ……してくださいね。
  君はやれば出来る子なんですから。


[積み上げられたダンボール箱は、準備の順調さをそれなりに示して見えた。避けられなければ手を伸ばして、ここまでよく頑張りましたと撫でてみようか。]
(261) 2019/04/09(Tue) 3:37:44

【人】 裁判官 リーベルト

『 ふむ。確かに、
  ここは創作活動には大変お誂え向きな物件ですが、
  役者として活動するには些か不便な場所ですね。


   構いませんよ。
       うちで良ければ。



  丁度一部屋、持て余してたとこです。

  掃除はお掃除ロボットさんが大体してくれます。
  洗濯も食器洗いも、
  乾燥まで機械がこなしてくれるので間に合ってます。

  飯の準備は大歓迎です。
  君の作るご飯は美味しいですし、
  デパ地下のお惣菜にももう飽きてしまったので……

  ……ただ。この場合、


  僕が君に給料を払うのではなく、
  
君が僕に家賃と光熱費を払うべきでは??? 
 』
(262) 2019/04/09(Tue) 3:40:43

【人】 裁判官 リーベルト

[僕に永久就職する気があるなら話は別ですけど、
なんてね。嘘ですよ。
そんな風に冗談めかして言ったのが懐かしい。

環境を変えることで、過去を振り切れることもある。
街中に住まうことが友の前進の一助となるのなら、
我が家などいくらでも提供しよう。


新しい家が見つかるまでと言わず、ずっとうちに住めばいい。


幸いなことに、誠に偶然ながら、
部屋は空いているのだから。

君の作るご飯が美味しいというより、君の作るご飯だから美味しいのだと気付いてしまった。

隣に、すぐ傍に居てほしいと思ってしまった。
他でもない、眩しくて愛おしい君に。]
(263) 2019/04/09(Tue) 3:43:48

【人】 裁判官 リーベルト



  あぁ、ありがとうございます。

  そうだな……
  そうして頂けると助かります。

  行けるとこまでは頑張ってみますけど、
  実は僕今驚くほど眠いんですよね……


[>>201手渡されたミネラルウォーターを、頬に押し付けた。
ひやりと伝う水滴が心地いい。

コーヒーではなく水を渡される辺り、己の行動パターンが完全に読み切られている気がする。
こいつの気遣いスキルには、きっと一生敵わない。

きんと冷えた水を流し込めば、身体の芯から暑さと眠気が和らいだ。]
(264) 2019/04/09(Tue) 3:46:28

【人】 裁判官 リーベルト



  ……ええ。
  ふふ、ゆっくりします。

  ヴィクの方こそ、このところ忙しかったでしょう。
  どうぞのんびりしてください。


[仕事が現在進行形で立て込んでいるのは黙っておいた。
隙あらばパソコンを開くつもりでいるけれど、さて、彼相手にそんな隙があるかどうか。
折角持ち込んだ仕事道具の全てがまさしくお荷物になってしまうことだけは避けたい。]


  そうそう!!
  クジラ見れると良いですね!!


[観光ガイドを取り出して、話題をさくっと転換した。]**
(265) 2019/04/09(Tue) 3:47:05
裁判官 リーベルトは、メモを貼った。
(a33) 2019/04/09(Tue) 3:55:55

【人】 裁判官 リーベルト

[もう何度目だろう。こういうやりとりをするの。
僕は君のお母さんじゃないんですけど。

歯切れの悪い、明言を避けた曖昧な供述をする被告>>407を暫し半目で見つめた。]


  …………。
  ごみはゴミ箱。空き瓶空き缶は一カ所に纏める。
  要らない雑誌は処分する。
  脱いだ衣類はすぐ洗濯かごに入れる。

  オフでの服装もファンはチェックしています。
  ジャケットに埃でも付いてようもんなら、
  王子様イメージ台無しですよ。

  心機一転、と言うなら
  これを機に生活も改めてください。


[小声で言っても聴こえてますよ。多分じゃねーですよ。
相手が無二の親友だろうと他ならぬ君であろうと、恩赦はない。
うちでも片付けられない様子であれば、僕は辛抱ならず強硬手段に出てしまいかねない。
大切な君に嫌われる未来は御免だ。

百歩譲って、明け渡す予定の現空き部屋が第二の廃墟となることは許そう。
でも共用部の清潔感だけは死守したい。

掃除という概念がまず彼の辞書にはない様子だった。
もうずっとそうだったから、正直あまり期待していない。]
(438) 2019/04/10(Wed) 13:06:52

【人】 裁判官 リーベルト

[人間そう簡単には変われない。
悩んで悩んで判決を下した被告だって、平気で再犯を起こしてまた裁判所に来たりするのだ。

初めてお宅訪問した時から物は多かった。
昨今に限らず、彼の部屋はいつ見ても散らかっていた。
旅行や引っ越しの準備時間を加味しても、そも常日頃から丁寧に暮らしていれば、ここまで酷くはならないと思う。

「よくこんな埃にまみれていられますね……」
悪態を吐きながら、最初はただ己の座る場所を確保する為だけに部屋の片付けを手伝った。
それが元来の潔癖症から放っておけなくなり、やるからには徹底したいから大掃除となり、定期的に今日まで続いてきたのだ。


――今、思えば。

まだ現一軒家ではなく、マンションに住んでいた頃。
あの頃のヴィクの家は、ここまで荒れてはいなかった。

ファンから貰ったという品を嬉しそうに見せてくれた。>>408
初めて玩具を買ってもらった子どものように、無邪気にはしゃいでいた>>409のが印象的だった。

『 ——へぇ。それは凄い。
  応援している役者にそんなに喜んで貰えたら、
  ファンも贈り物のし甲斐があるでしょうね。

  君の芝居が世間に認められて僕も誇らしいです。
  期待に応えないと、ですね。 』


何気なく無責任に激励の言葉を贈った。

後々それが彼にどういった影響を及ぼすかなど、考えもしなかった。]
(439) 2019/04/10(Wed) 13:09:42

【人】 裁判官 リーベルト

[ヴィクは誰に対しても明るくて気さくだ。
故に老若男女問わず人望も厚いし、仕事もてきぱきこなす。

眩しかった。
自分とは真逆の世界の人間だと思っていた。

誠にもって遺憾ながら、色々と世話にもなった。
だから、表向き完全無欠に見えた彼の弱点をカバーすることは、その礼のつもりでもあった。


――部屋は、
住む人を映す鏡という。

彼の心もまた、
この汚部屋のように荒んでいたのかもしれない。


名が売れるにつれて増えてゆく差し入れの数々。
厳選しないから置き場は減る一方。
一軒家なら問題なくても、うちでは床が抜けてしまいかねない。
そのうち貸し倉庫を借りてもらうことになるかもな。

なお万が一危険なプレゼントが贈られてきた場合には、
何としても犯人を突き止めて法的措置をとる準備は出来ている。]
(440) 2019/04/10(Wed) 13:12:39

【人】 裁判官 リーベルト

[家賃も光熱費も水道代も、元より取らないつもりでいた。
少なくとも役者としての仕事が軌道に乗るまでは。
こういうこともあろうかと貯めておいた金が、君ひとり養えるくらいには十分ある。

売れっ子役者として絶賛躍進中の今の君になら、家賃の支払いなど朝飯前だろうけれど。
半年前の君には難しかっただろう。]


『 ええ、どうぞ。
  好きなだけ滞在してってください。


  …………、

  プロポーズなら然るべき時に
  然るべき場所でキメてくれ。 』


[いきなり永久就職は重いかなと思って敢えて茶化して見せたのに、相手の目つき>>413は明らかに本気と書いてマジだった。

そんなに生活に困窮しているのだろうか。
思わず疑ってしまったのは、話の流れの所為だったから許せ。]
(441) 2019/04/10(Wed) 13:16:32

【人】 裁判官 リーベルト



『 このご時世に洗濯板で洗濯して、
  釜戸で飯炊く人なんかほとんどいないでしょう。
  文明の利器を利用しない手はありません。
  
  手間をかけるばかりが良いこととは限りません。
  そういうのは家事好きな人がすればいいんです。』


[すぐに話題が転換されたのは有難かった。
跳ねっぱなしの心臓を宥めて、平静を装った。]
(442) 2019/04/10(Wed) 13:17:20

【人】 裁判官 リーベルト



『 そうだ。改めて、主演おめでとうございます。
  きっと忙しくなりますね。

  夏でしたら、長期休暇が取れますので……
  行きましょう。旅行。
  主演公演完走のお祝いも兼ねて。』



[夏にはうちの家政夫をしている暇などないくらい、きっと引っ張りだこになっているのだろう。
端正な顔立ちに恵まれた長身、スタイルの良さ。
演技力も高く人当たりも良いとなれば、放っておかれるわけがない。

彼の提案>>414に賛同しつつ内心、
自分よりヴィクの都合の方が懸念事項だった。

彼に誘われて渋々観劇に行くまでは、大学で教授にいくら薦められようと舞台を観に行く気にはならなかった。
映画やドラマや小説も、それに費やす時間があれば勉学に注ぎ込むべきと思っていた。

彼の芝居には、
無関心無感動な己の心さえをも動かす魅力があった。]
(443) 2019/04/10(Wed) 13:20:55

【人】 裁判官 リーベルト



  そういやそんなこと言ってましたっけ……
  仕事で運転してた君になら、
  安心して愛車を任せられます。

  いえ、君に運転させておいて
  自分だけ眠るのは流石に……
  なんて言いながら寝てしまうかもしれませんけど。

  ……わきみ運転はギルティですよ?


[悪事を企む意地悪な笑み>>415に、ぴしと人差し指を突き立てた。やっても良いですけど後でどうなっても知りませんよの顔である。
冷水のおかげで、少しは目が冴えた。

悪戯と言っても可愛らしいものだろう。
予想はある程度付いている。
見ての通りの普段から眠っているかのような糸目、寝顔もさして変わらないんじゃなかろうか。
自分では見られないからわからないけれども。

単純に久々に彼の運転する車に乗りたい欲もある。
差し当たり序盤は、プロ運転手に甘えることにした。]
(444) 2019/04/10(Wed) 13:24:29

【人】 裁判官 リーベルト



  芸の道は一日にして成らず。
  そういった意味では1年365日24時間、
  君は休みなしなのではないですか。

  僕は開廷してない土日は基本休みですから……


[休みと言っても持ち帰りの仕事で殆ど潰れる休みではあるが。
まだ単独で断罪出来る立場ではないから、周囲との連携も欠かせない。

仕事で潰れる休暇は、この夏季休暇も例外ではない。
>>416図星を突かれてぎくりと心臓が止まった。]


  なななななんですかその目は。
  僕の顔になんか付いてます?

  ふふ。まさか。
  持って来てないですよ。


[半分冗談半分本気の疑念を感じて、明後日の方向に思いきり視線を逸らす。
咳払いをひとつ。安心させるように落ち着き払って見せて、]
(445) 2019/04/10(Wed) 13:26:23

【人】 裁判官 リーベルト



  あっ、シャチも良いですね……!!
  僕水族館でしか見たことないです。

  プールで泳ぐ気は満々でした。
  そうか、海で泳ぐのも良いなぁ……

  あと美味しい物が食べたいです。
  ヴィクは何食べたいですか? 鰹??


[流石に六法全書をスーツケースに加えることはしなかった。
あんな重たい物を一々持ち歩いてはいられない。
熱いご期待に添えず申し訳ない。

ポケット六法は御守り代わりに仕込んでおいた。
いざという時に護身用の武器(物理)くらいには、なるかもしれない。]**
(446) 2019/04/10(Wed) 13:26:58
裁判官 リーベルトは、メモを貼った。
(a47) 2019/04/10(Wed) 13:30:14

【人】 裁判官 リーベルト

[
せめて父親で居させてほしいなあ

「置きやすい馴染んだ場所」が、何故床なのか。
本来書き物をする為の机が、何故物置きと化してしまうのか。

反省の色が見えない彼>>643にも、弁解する権利はある。
だから耳は傾けるけれど、今の僕には理解できない。
「常日頃からきちんと整理整頓できていれば、エアコンのリモコンと携帯電話を間違えることもありません」などという小言も、もう耳に蛸だろう。]


  塵も積もれば山となります。
  そのちょっとが積み重なって、
  今のこの部屋が存在するんです。

  非常に残念ながら、
  芸の道で生きていくってのはそういうことです。
  ファンの夢を守ることもまた、
  役者の務めだと思いません?

  どこで誰が見てるかわかんないんですから。
  特に、女性は清潔感のある男性が好きなんだそうですよ。


[とはいえ。
完全無欠な人間より、多少の短所がある方が人間味があるからと人々に愛されるのは事実だ。
正直さは彼の美点でもある。
努力するという彼の宣言を、まずは信じることにしよう。

一応清掃の肝要さは認識している>>644と知ったなら、
じゃあなんで掃除しないんですか??
」と心底不思議そうに尋ねただろう。]
(819) 2019/04/12(Fri) 17:32:14

【人】 裁判官 リーベルト

[彼がうちに越してくる利点のひとつは、家までの往復約1時間を大幅に節約出来ることだ。心弾む往路の楽しみはなくなるけれど、淋しい復路ももう味わわずに済む。

人間が人間を裁く。
小鬼の己が、法廷でならば閻魔になれる。

最初はそんな不純な動機で、裁判官を志したものだった。
現実はそう容易くはなかったけれど、持ち前の負けん気が功を奏した。

出世街道をノーブレーキで進み、多額の金銭を得た。
にも関わらず、どこか満たされない想いがあった。
たとえサバイバルまがいの三食もやし生活をしていても、未来への夢と希望に満ち、演技を熱く追求し、芝居に真剣に打ち込んでいたヴィクがずっと輝いて見えた。
己の野望が、ひどくつまらないものに思えた。


講義ノートを写させて欲しいといった上辺だけの友人ではなく、心から好意を寄せる友人たちが、彼の周りにはいつも集まっていた。

自分で言うのも何だが、学生時代の僕の面倒見は悪かった。
気遣いなど持ち合わせてはいなかったし、優しさに至っては「お前には人の心が無いのか」とまで言われる始末。

人と会話しては正面衝突してしまう日々。
特別な用事でもなければ、話しかけられる事もない。

僕が初めてのバイト先で真っ当に働けたのは、年下ながら先輩として僕を見捨てず、献身的なサポートを続けてくれた、彼のおかげだ。


眩しかった。


スポットライトで照らさずとも群衆の目を惹いた。

心優しい君が僕に構うことで要らぬ誤解を受けることのないようにと、己の態度を改めていった。]
(820) 2019/04/12(Fri) 17:32:33

【人】 裁判官 リーベルト


[所謂、トップに上り詰める者のオーラを纏っていた。


――君の光が影に飲み込まれてしまった、

あの日までは。]

(821) 2019/04/12(Fri) 17:32:50

【人】 裁判官 リーベルト

[己の言葉の影響力など考えたことがなかった。
どこまでも輝かしく感じられた君が、僕に劣等感を抱いていた>>645など予想だにしなかった。

だから、君が引き籠っていた頃。
僕はどうすればいいか皆目わからなかった。

その頃親友と呼べるような存在が他に居なかった僕に、君の辛さを和らげる術などわかる筈がない。
己の存在自体が君を追い詰めていたとも気付かずに。

明るく社交的だった君が外に出なくなり、あんなに好きだった芝居から離れ、苦しそうな表情をしている。
見るに堪えなかった。
快活な笑顔を浮かべていた頃とは、まるで別人だった。

たとえ拒まれ>>646ようと、何か力になれたならと。
非力な僕に出来たのは、君を見守ることだけだった。]


 『……わかりました。今日は帰ります。
  ここに来る途中どうしても食いたくなって
  コロッケを買ったんですけど、
  買いすぎてしまったので半分置いていきます。

  気が向いたら食ってくださいね。』



[玄関のドア越しにそう告げて、揚げたての豚カツとコロッケを千切りカットキャベツと共に置いていったこともあった。
大人しく帰る素振りで玄関から離れ、差し入れが無事回収されるのを何度となく見守った。]
(822) 2019/04/12(Fri) 17:33:08

【人】 裁判官 リーベルト



  ヴィクは昔から手先が器用でしたもんね。
  僕は絵心ゼロでしたけど、
  君はどんな絵筆を取っても巧かったし、
  センスも卓越してました。

  うーん、
  志半ばで死ぬのだけは嫌ですけど……

  緊張してるんですか珍しい。怖くないですよ。
  高級車な分、
  事故らない為のアシスト機能も満載ですから。


[多少傷が付くくらいでしたら、ほら。
一生かけて修繕費を償って貰うまでですから。そう軽口を叩いた。

宿までの道程も楽しむつもりではあるし、
ご要望>>648通りに専属運転手の業を見張っていたい気持ちはあるけれど、さて。]
(823) 2019/04/12(Fri) 17:34:46

【人】 裁判官 リーベルト



  舞台俳優じゃなくてモデルさんですが、
  体型維持の為に毎日の運動は欠かせないと
  話してた人もいましたから。
  そういうもの、なのかと。

  プレッシャーに感じさせてしまったのなら、
  ……すみません。
  もちろん、身体を休めることも、
  大切な仕事の一つです。


[世の中ストイックな役者ばかりではないだろう。
時には息を抜いて視野を広げることも、後々演技の幅に繋がるだろう。

彼の言い分>>649に同意し素直に謝罪を口にすると、話を打ち切った。

真面目に思い詰めて押し潰されてしまった彼に、こんな話は無粋だった。こういうところがきっと、己の冷たいと言われる所以なのだと思う。

ただ、傍から見て超ブラックな労働環境ではあるぞ。友よ。
それでも進んでシビアな世界に身を投じるというのだから、僕に出来るのは、彼を支えてやることだけ。]
(824) 2019/04/12(Fri) 17:40:13

【人】 裁判官 リーベルト



  はい。めちゃくちゃ気のせいです。
  旅先にまで仕事道具持ち込んだりしません。
  僕を信じてください。


[大仰に胸を叩いて見せた。
我ながら未だかつてないほど胡散臭いなとは思った。

仕事と俺どっちが大事なんだともし尋ねられたなら、
「君を大切にするためには仕事も大事なんです」そう答えざるを得ない。]
(825) 2019/04/12(Fri) 17:41:43

【人】 裁判官 リーベルト

[不意に話題に挙がった>>650のは、うちのプール。
我がマンション最上階に何故か存在する、25mの本格プールだ。
ラグジュアリーなホテルを思わせるような造りで、フィットネスジムとセットで売りにされている。]


  折角の施設なので使ってみたくはあるんですけど、
  なかなか纏まった時間が取れなくて……

  あと娯楽というより運動の為の場ですから、
  遊具を持ち込んだりはし辛いんですよね。


[住民であれば利用できるから、彼が気になるようであれば、引っ越しが済んでから共に訪れてみるのも良いかもしれない。

プールに求めているのは生涯スポーツではなくレジャー。
抑圧された日頃のストレスからの解放。
つまるところ、童心に帰りたい29歳児なのだった。]


  今から行く場所は海の近くですから、
  魚介類が美味しいかなと思いまして。

  相変わらず肉好きなんですねぇ……
  食えると良いですね。ステーキ。


[ご当地の名産品よりステーキの方に軍配が上がるらしい。
彼が肉食男子(他意はない)であることを忘れていたわけではなかったけれど、景観重視で旅先を選んだことをほんの少し後悔した。美味しい牛肉で有名な観光地の方がお気に召したかもしれない。

引っ越しが無事に済んだらお祝いにステーキ肉を買って、焼いてもらおう。]
(826) 2019/04/12(Fri) 17:45:43

【人】 裁判官 リーベルト



  はい!
  お水、御馳走様でした。


[そんなこんなで出発の号令>>651を受け、カウチから立ち上がる。車のキーを手渡して、彼の後に続いた。
サービスエリアをのんびり歩き回るのも好きだ。
寄り道も楽しみつつ、適度に休憩を挟みながら目的地に辿り着けたら良いと思う。

お邪魔しましたと声を掛けて、表に停めておいた車へ。
自分で扉を開けようとしたら先回りされて、流れるように接待された。

一瞬、呼吸が止まった。
穏やかな笑みを湛え優雅な物腰で恭しく首を垂れる彼は、まさしく執事だった。

まるで己が邸の主人であるかのような錯覚を覚えてしまった。
「……ああ。後は任せたぞ。よきにはからえ」
助手席に腰を下ろしシートベルトを締めながら、身分の高い者らしく振る舞ってみせた。

これこそが、彼の持つ演技力。
観客を非日常の世界観へと招き入れる、役者になくてはならない力。


畏まった表情が数秒後に崩れても、こちらの心音は轟いたままだった。頬が熱いのはうだるような外気温の所為ではない。
クーラーを効かせ、躁状態で愛車の機能をあれやこれやと語って、ヴィクのご家族ってどんな人なんですかなんて尋ねて、

車が発進して数分後。
運転席に顔を向けながら、乗り心地の良さに微睡んだ。]**
(829) 2019/04/12(Fri) 17:51:38
裁判官 リーベルトは、メモを貼った。
(a81) 2019/04/12(Fri) 18:00:53