人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>182 テオドロ

どうだろうね。言葉にする前に吐息に消えて、何をはぐらかしたのだかもわからない。
花は幾重にも姿を見せど、実を収穫するために大切にされる花は冬を控えたひとつ限り。
貴方の趣味を思えば承知のことかもしれない。

「なら、よかった。自分の腕の中以外も自費で賄っているのかと思ったよ。
 君の彩が振りまかれるのが、そこまでもボランティアだとほら、ね。
 上役の人間としては気にせざるをえないところだから」

橋の上を渡って賑々しいほうまでいけば、未だ人々の営みが照る。
自分たちが仕事を終えても動く街を見つめる目は、茫洋と遠くを眺めるような、
己とは別の世界を見ているかのような隔てのあるものだ。

「それにしても、思いつきか。
 君はいつもこんなふうに備られえる側の人間と思っているけど、
 どうだろう、思いつきで行動することもあるのかな?」

#街中
(21) 2023/09/11(Mon) 23:06:48

【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>7 ロメオ

朝ぼらけの頃よりはもう少しあと、世間が動き始めて足音のする頃。
陽気な街であっても勤め人ならば会社へと向かってデスクの前に着き、
多くの店もシャッターを上げて朝の空気を取り入れるくらいの時間だ。
急ぎ足の客の波に逆らって、長駆は悠揚に店先へと足を踏み入れる。

「ご苦労さま。今日のおすすめは何かな」

店番らしき青年へ声と笑顔を投げかけて、男は店の中を見て回る。
影のように大きな黒犬めいて、動きはゆっくりと並べられたパンの前を順繰りに、
ひとつひとつに挨拶するみたいに小麦の香りを覗き込んでいた。
その足元を、母親の背を追う子供が公園の遊具みたいにするりと抜けて店から出ていった。

#パン屋
(31) 2023/09/12(Tue) 7:18:21

【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>36 テオドロ 0日目

「小言めいてしまってすまないね。上に立つとどうしても揚げ足取りが得意になる。
 切り分けができない人だとは思わないが、必要に迫られた時に君は自分の身を切る方を選んでしまいそうな気がしてね。思い違いだったなら申し訳ないけど」

言葉が重すぎてしまわないように、少し茶目を含んだ笑いを添える。
厚意など軽薄に感じられるくらいがちょうどいい。
ずうっと年の離れた若者を見る目は、年嵩から比べれば傾斜の掛かって水平ではないもの、
多少の取り違えがあって然るべきくらいの認識だ。

「ははは、いいんじゃないかな?
 私だって私生活でまで気を張っているばかりじゃあないし、
 四角四面に肩肘張った警官に胸襟開ける市民も多くはないだろう。
 彼らが見ているのは制服だ、まあ……君のような活動をしていると顔も覚えられるだろうけど。
 警帽をかぶれば顔も違って見える。警察が"これ"でも、構わないだろうさ」

曲りなりにスーツを来て歩く姿は、洒落者としてスーツを扱うこの辺りの風土では珍しくないもの。
尤も市場まで紛れてしまえば目立たないといえば嘘にはなるものの。

「それとも。君のなりたい警察の理想とは違った?」

#街中
(95) 2023/09/13(Wed) 8:05:59

【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>78 ロメオ

視線が寄せられたなら、男は人好きのしそうな笑みで返した。慣れた仕草だ。
同じように見上げられることは貴方も多いだろうし、きっと覚えのある対処だろう。
そうした馴染みの有るふれあいは当然、特異と見做されることもない。

「ありがとう。熱心だね」

おすすめを添えられたならば気軽な一言と共に礼を返した。
ゆっくり、ほかも見て回りながらに店の中を楽しんで、ようやくカウンターの前まで来た。
だいぶんゆるくなった人の流れに沿って選んだのはシンプルなアーモンド・コルネート、
それにピッツァ・ビアンカと、焼き上がって適温になった品があるならパネットーネも。

#パン屋
(96) 2023/09/13(Wed) 8:50:06

【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>102 テオドロ 0日目

「時には人にコストを支払わせるというのも、もっと気軽な手段としてしまえるといいんだろうけどね。
 理屈としてはわかっているんだろう、きっと。手としては候補に上がらないかもしれないけど」

言われずともということではあるだろうけど。肩をすくめる。
迷惑をかけることに慣れろ、と言ってすぐに馴染めるものではないとわかっているからこその、
こうした遠回りの物言いだというのも優秀な人間には悟られてしまうものだろう。

続く話題には、もう少しばかり確かな頷きがあった。
市民に安心を与えるのは盤石たる制服姿の正々堂々とした立ち振る舞いだろうし、
同じ警官たちの士気を高めるのもまた肩を並べる自分たちの姿だ。
それを意識することの大切さは皆、制服を着るまでの道のりで厭になるほど叩き込まれる。
ただ。

「周りが優しいから、そうして気にかけられるのだというばかりでもないだろう。
 君を頼りにしているからにこそ支えさせてほしいというのは、彼らからの寄りかかりだ。
 周りに立つ人間に甘えさせてやるというのは、そういうやり方もあるのだと、
 私も年を経るにつれて目上に教えられたものだったよ」

ね、と。デスクを挟んで話す時よりはきっと多少柔らかいだろう態度を指して言う。
そうしているうちに革靴の足跡は商店の並ぶ方へと近づいていく。

#街中
(141) 2023/09/14(Thu) 8:19:28

【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

>>99 ロメオ

市場に面した店ならいざ知らず、焼きたてのパンの品質はガラスで秋の空気とは区切られている。
同じ消耗品を売り捌く店でありながら、自然声をあげてアピールしなければいけない種とは異なる。
静かな店の中にある姿は合ってはいる……それを熱心と呼ぶかは、まあ、人に依るか。

「私かい? ああ……職場の子達が話題にあげていたかもしれないな。
 実際のところ外回りの途中に、どこかで聞いた気がして気になって覗いてみた次第でね。
 普段の刷り込みというのもばかにはならないね」

尋ねられれば頭の中を探る。いつのことだっただろうか。
何かしらねらいがあったわけでもなく初めての来店であるのは確かなようだ。
ここで顔を覚えたことがあとでどんなふうに響くか、なんてのはお互いでさえわからないことだ。

「……にしても訪れる客のことまで覚えているんだね、店員さん?」

#パン屋
(142) 2023/09/14(Thu) 8:31:02