人狼物語 三日月国


73 【誰歓突発RP】私設圖書館 うつぎ 其漆【R18】

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プロローグ

【人】 とある書物


 どうしたの?

 ほら、こっちにきて。

 わたしを手に取って。

 開いたら、きっと答えがあるわ。

 
(0) 2021/05/16(Sun) 23:01:15
到着:店主 うつぎ

【人】 店主 うつぎ



 ───いらっしゃいませ。

  まあ、ご遠慮なさらず、入ってください。

  珈琲と紅茶しかない小さな店ですが、
  本ならいくらでもありますから、どうぞ。

 
(1) 2021/05/16(Sun) 23:03:44

到着:案内 アスター

【人】 案内 アスター



   ───なぁう


        
   チリン
(2) 2021/05/16(Sun) 23:08:51
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2021/05/16(Sun) 23:11:27

村の設定が変更されました。

到着:『伽藍堂』 江戸川 颯介

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[元町の一角に佇む、古びたその店は
 看板に達筆な文字で『伽藍堂』と銘打つくせに
 店の軒先から、店の奥の方まで
 ずらりと物が並んでいる。

 古い簪や帯留、古書や刀剣、食器に孫の手……
 店中を埋め尽くす古物の森の匂いに対抗すべく
 俺は店の奥にあるカウンターの上で
 ひとりコーヒーを啜っている。

 「うちは紅茶の店なのに」と文句を垂れつつ
 それでも上質な豆のコーヒーを用意してくれる
 腐れ縁の店主は、いつも要らないのに
 ジンジャークッキーをおまけにつけてきて。

 店の奥から眺める往来の風景も
 店の匂いも何もかも変わり映えもせず
 薄いバターみたいに引き伸ばされた日常が
 この先綿々も続いていくのだ、と。

 数ヶ月前まで、そう思っていた。]
(3) 2021/05/17(Mon) 0:32:22

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[けど、最近の俺はこの変わり映えしない
 日常の中、店先からひょっこり覗く顔を待ってる。
 賑やかしい子は、一人いれば
 この店の中の空気ごと固まってしまった時間を
 すぐに解きほぐしてくれるだろう、と。

 未だ手付かずのジンジャークッキーも
 俺と一緒に、彼女の来店を
 待ち望んでいるに違いない。]*
(4) 2021/05/17(Mon) 0:36:25
到着:泡沫の 従者  “ ”

離脱:泡沫の 従者  “ ”

到着: アスペイジア

【人】 アスペイジア



[家のことに別段興味はなかった。

 「飛鳥さん、そんな格好ははしたないわ」
 「飛鳥さん、付き合うお友達はきちんと
  選んでいただかないと」
 「飛鳥さん、夜はもっと早く帰ってきてください」
 「飛鳥さん」「飛鳥さん」「飛鳥さん」

それで?わたしに何が残るの?
今楽しいことをして何が悪いの?

好きな服を着て、好きな人と付き合って
好きなものを食べて、好きな場所に行く。

幼い頃は許されなかったこと。
だけど、今は、「はい、おばあ様」としか
言えなかった小さな子供じゃないから。
「わかりましたー」って言いながら、
今日も好きな服を着て出ていくの。]

 
(5) 2021/05/17(Mon) 9:10:09
離脱: アスペイジア

到着:西園寺 飛鳥

【人】 西園寺 飛鳥




   こーんにーちはー


[あなたに会いにいくため。]
 
(6) 2021/05/17(Mon) 9:11:46

【人】 西園寺 飛鳥


[W西園寺Wの家は、所謂名家というやつで
幼い頃からお茶やお花、書道、ピアノ、ヴァイオリン
クラシックバレエにテニス、日本舞踊と、
まあありとあらゆるお稽古ごとにいかされて
『正しく』育てられてきた………らしい。

幼い頃はなんでもきちんということを聞いた。
おばあ様のことは怖かったし、そうしなければ
ならないと教えられていたから。
───ただ、わたしにも個性があった。]

 
(7) 2021/05/17(Mon) 9:12:03

【人】 西園寺 飛鳥


[所謂Wお嬢様Wみたいなふんわりしたワンピースや
フレアスカート、ピンクや白を基調としたものより
ピッタリとタイトな黒のものが好き。

丸く切りそろえられた爪よりも、派手なネイル。

主張しすぎないナチュラルメイクよりも
強く美しく、かっこいいしっかりしたメイク。

ぽってりとした甘い桃色の唇よりも
キリリと顔面を引き締める真っ赤なリップ。

洗練されたクラシックよりも、体の底から
響いて跳ねるような爆音のEDM。

そういう自我に目覚めたのは高校生の時で
その頃からだんだんと付き合う人も変わり、
友達も増えていった。
家のことが嫌いなわけではない。
隠しているつもりもない。
長く付き合いのある友人にはうちに来たことが
ある子もいる。ただ、その子に言われた。
「いいとこの子ってわかったらなんかトラブルに
巻き込まれかねないから、なるべく隠しな」と。

彼女のおかげもあってか、今も私は毎日楽しく
平穏に暮らしているわけ、ですが。]
 
(8) 2021/05/17(Mon) 9:12:26

【人】 西園寺 飛鳥



[最近、出会った人がいる。
古物商というお仕事をする年上のひと。
おばあさまが物置の整理をするのに、
鑑定を依頼した、らしい。
我が家へとやってきたその人を
一目見た時に、私はビビビッと何か
電流みたいなものが体を巡るのがわかった。

恋というものはしてきたつもりだったけれど
今までの比じゃない衝撃だった。

これは絶対恋。
そうじゃなかったら名前なんてつけられない。

───とはいえ。
鑑定後、その結果におばあさまが激怒して
彼を追いかけていくとかそれどころでは
なくなってしまったのは残念だったのだけど。]

 
(9) 2021/05/17(Mon) 9:12:42

【人】 西園寺 飛鳥


[あの日、たまたま見つけた。
待ち合わせに遅刻するという連絡が
友達から入ったわたしは、普段なら覗かない、
W映えないWお店を覗いたのだ。

そこにその人がいた時、運命だと思った。
また電流が体を駆け巡って───]


  お兄さん、この前うちに来てた人だ


[と扉を開いて声をかけたのだ。
この人はどんな声で話すんだろう。
どんな瞳をこちらに向けてくれるんだろう。
逸る心臓をおさえながら、にっこり微笑んだ。]*

 
(10) 2021/05/17(Mon) 9:13:00
到着:泡沫の約束  “    ”

泡沫の約束  “    ”は、メモを貼った。
(a0) 2021/05/17(Mon) 11:33:40

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

  ー あの日 ー

[門の脇に生えている松の木の枝が
 寸分違わず剪定されているのを見てから
 正直少し、居心地が悪かった。

 店の奥で縮こまっているだけが
 古物商の仕事じゃない。
 今日みたくお客の家まで出張して
 買取・販売するのも俺の大事な仕事。
 母屋の脇の土蔵の中のお片付けを……と
 お上品そうな老婦人に依頼を受けて
 足を運んでみたものの、このぴしりと
 湖に張った氷みたいな静謐さは
 どの家にいても息が詰まりそうになる。]
(11) 2021/05/17(Mon) 14:25:54

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[大きな居間に俺を案内すると
 大島紬をしゃなりと着こなした老婦人は
 『これは代々伝わるものなのですが…』と
 蔵から出てきたという
 花瓶やら掛軸やら茶碗やらを並べて笑う。

 その洗練された所作は、きっとこの家の
 伝統や格に裏付けされたものか。
 その『代々伝わるもの』を何故手放すのか
 俺は問い掛けたいのを堪えながら
 広げられた古美術品たちに目を落とす。

 やや印のズレた掛軸、
 わざとらしい釉垂れの茶碗……
 俺は見るべきもの探すように
 畳の目に視線を走らせて─────


 かた、と襖の奥からの音に顔を上げた。]
(12) 2021/05/17(Mon) 14:26:24

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[この家に似つかわしくない、
 けれど『年頃の娘』という感じのお嬢さん。
 古美術の色褪せたセピア色に馴染んだ目に
 ぱっきりとした赤い色が、眩しくて
 俺は目をぱちくりさせる。

 『挨拶なさい』と厳しく一喝する老婦人の声に
 そのお嬢さんは従っただろうか?
 目が合うなら、一言「お邪魔してマス」と
 片頬上げて会釈するくらいはしよう。

 たった一瞬だけだったとしても
 俺はあの家に咲いた、
 花のような赤の鮮やかさを忘れられない。]
(13) 2021/05/17(Mon) 14:26:43

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[─────その後、羽二重餅みたいな
 婉曲で包んだ言葉で評価額を尋ねてきた老婦人に

 『額の付けられるモンはないので
  大切に仕舞うより使っちまった方が
  よっぽどこの品モンには良いでしょうヤ』
 と正直に答えて家を叩き出されるまで、

 俺の瞼の裏に、赤い花は咲いたまま。]
(14) 2021/05/17(Mon) 14:27:26

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[金にはならない、時間だけ取られた仕事を終えて
 それから数週間は経ったろうか。

 変わり映えのしない店の中で
 唯一の常連客の猫の背を撫でながら
 ぼんやりと過ごしていた時、

 ふと、また視界に花が咲く。]


  ─────あ、


[眠みに重たくなっていた瞼が
 視線を混じえた瞬間、ふわ、と弧を描く。
 記憶の糸をたぐって、このお嬢さんの
 正体に合点がいけば、頷いて。]


  あー、西園寺さんとこの。


[アントキャトンダゴブレーヲ、と
 ひょい、と頭を下げてみた。
 動いたせいで、膝の上の猫から苦情が飛んだ。]
(15) 2021/05/17(Mon) 14:27:50

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[覚えてるのか、と言われたら
 「客商売だモンでね」と
 軽く笑って答えるだろうが……
 多分、「その赤が目に焼き付いててね」なんて
 歳若いお嬢さんには恥ずかしくて言えないさ。

 友達との待ち合わせをしているのだと
 言われたならば、何かの縁だ、と
 茶の1杯くらいは出すだろう。
 生憎、茶の専門店じゃない、ただの骨董屋には
 映えない粗茶しか出せませんが。]
(16) 2021/05/17(Mon) 14:28:04

【人】 『伽藍堂』 江戸川 颯介

[だから、また来てくれたなら]


  オウ、来たな冷やかし客め。


[当初よりも幾分砕けた口調で笑って
 前と同じように粗茶を出すだろう。
 小さな歓迎の印のジンジャークッキーを添えて。]*
(17) 2021/05/17(Mon) 14:30:00