人狼物語 三日月国


147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】

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【人】 芸術の悪魔 インタリオ



[ さて、それから生活は始まった。

  永久に闇に閉ざされ季節も時間も近づけない館の中、
  誰が作ったかも分からないパンと温められたワインを与えられ、
  少年は様々な学びを館の主から授かることとなる。

  神の手の外にある術の取り扱い方、同胞との接触方法
  人の世で生きる為の様々な教養に、教会を否定する新たな教え
  他者に好ましく受け取られる振る舞いと、己を偽る演技
  自分に火の粉が掛からぬよう潜むやり方も、駒を動かす方法すらも。
  いかに人外が世界の歴史に干渉していたのかも。

  全て悪魔が授けたものであった。

  そうして過ごす日々の中、
  少年の肌は滑らかに健やかさを取り戻す代わり、白く変わっていき
  短い髪に宿していた万緑の色は
  冬を目指すように枯れ色に近づいて、瞳に残るのみとなった。 ]
(26) 2022/05/22(Sun) 23:45:06

【人】 芸術の悪魔 インタリオ



[ 立ち竦む彼を迎える姿は無く、館は静けさを保っている。>>21
  どれ程思い出に浸っても、美術品を眺めても変わらない。

  もしあの頃の生活を覚えているのならば、
  こんな時どうすればいいのか魔術師には分かるだろう。
  灯る翠を辿った先にある食堂から、食料庫へ。
  幾つも保管されたラベルの無い赤ワインの瓶の一番奥の品。

  グラスと共に抱え左側の階段を上がり、
  首と左手薬指が欠けた花嫁の彫刻の前で曲がり
  最奥のその部屋――――彼の書斎で悪魔は待っている。

  さて、その道筋で魔術師は気づくだろうか?
  美しい品になる魂を求め、幾度も人の世へ体現する悪魔の館。
  かつて無かった美術品が増えている一方、
  存在していた筈のものが消えてもいるということを。 ]**
(27) 2022/05/22(Sun) 23:45:28
芸術の悪魔 インタリオは、メモを貼った。
(a3) 2022/05/22(Sun) 23:46:27

【人】 甲矢 潮音

 
 ── 現実 ──


  (もう、良いところで……ッ)


[マンションの前を通り過ぎていく音に
 僕は慌てて夢の中から出た。

 流歌の目が覚めちゃうじゃないか!

 幾ら互いの部屋を出入りする仲でも
 深夜の入眠中の不法侵入は、流石に。]
 
(28) 2022/05/23(Mon) 0:15:40

【人】 甲矢 潮音

 
[ベッドの上の流歌がもぞりと動いた気がして、
 開けたままにしてた窓から飛び出す。

 窓を閉める余裕も振り返る余裕もなく
 漆黒で羽搏いて自分の部屋のベランダへ。]
 
(29) 2022/05/23(Mon) 0:15:49

【人】 甲矢 潮音

 

  はーー……


[自分の部屋の中で深く息を吐いた。
 ……見られた? どうだろう。
 寝返りを打っただけかも知れない。

 もう一度吐いた。
 ちょっと、熱くなりすぎた。
 幾ら夢の中でも、余りやりすぎたら
 嫌われてしまうかもしれない。
 それは困る。死んじゃう。死ねないけど。]
 
(30) 2022/05/23(Mon) 0:19:05

【人】 甲矢 潮音

 
[────反省。
 夢の中に入るのは、暫く控えよう。
 顔を合わせた時は何事もなかったように振る舞おう。
 ……そう決めたけど。
 流歌の方は、どうだったかな……。*]
 
(31) 2022/05/23(Mon) 0:21:40

【赤】 眼科医 紫川 誠丞

[体の相性も合うけれど、好きだとか愛してるの延長線上にある盲目気味の自分を、彼の虜だと表現したつもりでいた。誤解を招きかねない文脈だったと思い至らないが、嘘偽りない本心とはいえ、陳腐にも聞こえる台詞を紡いだ自覚はあった。

それを笑う訳でもなく、彼が黙ったまま動きを止める。
一体何を考えているのか、……そもそも聞こえていなくて呆けているだけなのか、考え得る可能性が浮かんでは消えていく。話したいから口を動かすのに、頭を働かせた彼の思考がどこに転ぶのか予想出来ない。

頭の中を覗くことも、思考回路を手繰ることも。
誰にも出来ないと分かってはいる]


 ふ、……はあっ、はは……駄目なのか。

 でも君も、自分で……っ動いてる、だろ?
 馬鹿になってる瑠威も可愛いから……、
 ……もっと馬鹿になってくれよ。


[少し腰を揺する度に、途切れ途切れの甘ったるい嬌声が彼の唇から溢れた。素直に快感を得ようとして子供のようにぐずる姿が、可愛くて愛おしくて、同時に安堵を覚える。彼につられて馬鹿になった素振りで、弾む息に機嫌良さげな笑い声が混じった。

実際はセックスを始める前──そもそも転院する以前から。とっくの昔に、自分はある意味馬鹿になっているのだが]
(*0) 2022/05/23(Mon) 0:33:16

【赤】 眼科医 紫川 誠丞

[ぐずる彼が可愛いとは言っても、意地悪く与えずにいられるほど歪んでいなければ、もっと奥まで繋がりたいのは私も同じで。涙声を口付けで塞ぎながら侵犯を深めて腹の奥を抉り、欲望に従って彼の言葉に応えた。

彼の痴態でどろどろに頭が溶ける。
自制心や理性が削ぎ落とされた後に残ったのは、彼の胎内の最奥で果てたいという原始的な欲求で。男だから孕みはしないのに中に注ぐことしか考えられず、思考の破綻を自覚出来る余裕もない]


 っは、…………あぁ、 私も────、


[ほとんど意味のある音を発せないで、嗚咽の断片めいた声を殺す。絶頂への階段を駆け上がるように律動を早め、震える背中を抱き締めた。どくりと脈打った熱が吐き出す白濁を、一滴残らず絞り取るような容赦無い収縮の余韻が続き、堪らず呻く]
(*1) 2022/05/23(Mon) 0:33:41

【赤】 眼科医 紫川 誠丞

[びくびくと打ち震える脈動を埋めたまま、荒い呼吸を繰り返す。満ち足りた感覚と、どっと押し寄せてきた疲労感が心地良い怠さを運んで来る。重い腕を彼に巻き付けて、寄り添ったまま暫くは呼吸を整える]
 

 はあ、…………っは、ぁ……、っ
 …………だいじょうぶ、か?


[あまり大丈夫だとは思えないけれど、働かない頭で言えるのはそれぐらいで。口付けようとするが、ぐったりと項垂れているなら首筋あたりに唇を押し当てて。

細い身体を支えながら、ゆっくりとシーツに横たわらせようとする]
(*2) 2022/05/23(Mon) 0:34:00

【赤】 眼科医 紫川 誠丞

[身体は疲れているのに神経は昂っていて、思い出したように睡魔が凭れかかって来るのに、頭は冴えているような妙な感覚。長年片想いしていた相手と結ばれたのだから、興奮が落ち着かないのも無理はないのか。

と、そこまで考えて何か引っ掛かる。
……私達は結ばれたのか?

彼の「好き」を疑う気持ちはないのだけれどまだ実感がない。
掴み所のない幸福感を抱いたまま、ぼんやりと彼の顔を眺める。こういう時、世の中の人達はどんな会話をするんだ。そもそも会話より休ませた方が良いんじゃないか……、そういえば左手は?

今までずっと意識の外だった怪我を、今更思い出す。
彼の左手を掬い、腕の傷を目視で確認して]


 ……無理させたな。君は休んだ方が良い


[何か話し掛けられれば答えるけれど、ぐったりした様子なら そう声を掛ける。頭を撫でようとした色々な体液塗れの手が宙を彷徨い、やがて下す。代わりにキスをして薄ら口角を持ち上げる。

結局歯止めが効かなくて加減出来なかったし、腹の中には精液が入ったままだ。かなり負担をかけてしまった。彼が眠るまで横にいるつもりで隣に並ぶ*]
(*3) 2022/05/23(Mon) 0:34:16

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 可愛いなんて母以外に久々に言われた。
 母に一瞬意識が向きかけて一気に萎みそうになる気持ちを
 可愛いの言葉だけに向けて引き戻す。
 今この人に俺は可愛く見えてるのか。
 昔の印象のまま固定されているにしても
 昔だってそう幼くはなかった筈なのに。
 如何して大の大人の男が可愛く見えるやら
 なんともおかしな話だと思うのに
 何故だか悪い気はしなかった。

 嫌な気分ではなかった。
 どんな評価であれどんな見解であれ
 彼に与えられるものなら、なんだって。

 あの頃も今も変わらず彼が好きな証明なんて
 それだけで足りるだろう。
 あと男に抱かれてるのも。
 こんなに気持ちいいって知ってたとしても
 彼以外になんて、考えるのも嫌なのだから。 ]
(*4) 2022/05/23(Mon) 2:17:34

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 興奮の滲む彼の荒く艶やかな呼吸の音。
 潤いも足さずに交わる結合に女を抱く時のような水音はなく
 汗に湿る肌同士が当たる音と軋むベッドの音が耳についた。

 馴染みのある分かり易い快感を以て
 欲望の弾ける瞬間へと向け急速に駆け上がりながら
 覚えたばかりのまだ不慣れで、
 それなのに強烈な心地よさを同時に味わわされて
 頭が、混乱する。
 男として生きてきた自分の体を作り替えられるような
 おかしな錯覚に酔い痴れて。

 あとを追うように限界を訴える彼の声にぞくぞくと
 絶頂の余韻とは違う法悦が駆け抜けて
 熱いものを吐き出すさなかの体を休む間もなく
 断続的に攻められ、声にならず吐息の音だけで喘いだ。

 気遣いや手加減を取り払ったような力強い抽挿に
 彼が彼だけの快感を求めて動いているんだと理解して
 彼の欲をこの身にぶつけられ受け止めているんだと思えば
 訳のわからない感情が込み上げてきて堪らなくなった。

 愛おしさと呼ぶには如何にも狂暴で酷く淫らな。
 言い表す言葉は見つけられる気がしない。

 過去に抱いた女が興奮を煽る為紡いだ言葉が頭に浮かんで
 「なかにだして」と強請った気がする。
 彼を悦ばせるためではなく純粋に自分がそうされたくて。
 きちんと言葉になった自信はない。 ]
(*5) 2022/05/23(Mon) 2:20:14

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 元より入口の皮膚以外殆どが感覚を持たない内臓での交わりだ
 中で震える感触も、吐き出された実感もまるでない。

 けれど抱きしめられ重なる身体の震えと
 生々しい呻き声に彼の絶頂を知る。

 体はすっかり疲弊しきって重力が倍に感じるし
 ぜぇぜぇと繰り返す呼吸の音は耳障りで息苦しく
 もう指一本動かしたくないのに、興奮が醒めない。

 熱くて、暑くて。
 張り付く重たい身体が苦痛なのに心地よくて
 離れがたくて背中の後ろに体重を預けようとすれば
 未だ繋がったままのものが角度を変えて小さく呻いた。

 え?萎えてないの?何故?
 いや、俺もだな?俺もだったわ。何故。

 もうなにを考えるのもだるくて
 疑問は浮かぶ傍から投げ出した。
 重力倍増しに感じるクソ程重たい腕を死ぬ気で持ち上げて
 首筋にじゃれついてくる頭をベタつく手で構わず撫でた。
 何も考えない頭で、理由もなくそうしたかったから。 ]
(*6) 2022/05/23(Mon) 2:20:53

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 気遣いの戻ったやり方で、すっかり弛緩した体を
 シーツの上に横たえられる。
 死ぬほど疲れていたので逆らわず手伝わず体を預けた。
 気遣うならまず抜けとは思ったが言わなかった。
 離れたくなくて、言いたくなかったので。

 予告通りに汗だくになった身体に
 乾いたシーツの感触が心地よくて
 もぞもぞと蠢き湿っていない場所を探す ] 


 ​────、…───……、……っ、……
 ……しにそ、……むちゃくちゃ、きもちよかった。


[ 遅れた返事を漸く紡げば、緩みきった口から涎が垂れかけて
 垂らしてももう今更どうでもよかったけど
 死ぬほど喉が渇いていたので無理やり飲み下す。

 みずほしい。けど、いいたくない。
 動きたくも離れたくもなかった。 ]
(*7) 2022/05/23(Mon) 2:22:40

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 動きたくも離れたくもない、けれど
 顔を見るためのろのろ体を捻れば
 彼が出した分だけ多少の滑りを取り戻した中から
 ずるりと半端に彼が腹圧で押し出されて
 強制的に味わわされる排泄と殆どおんなじ原始的な快感に
 ぞわぞわして戦慄きながら、ぅ゙あ゙とか色気の欠片もない
 なかなかにひどい悲鳴をか細く溢れた。

 ぜんぶ抜けてないから
 まだこれを味わう事になるのがわかってしまう。
 離れたくない以上の嫌を突きつけられて
 はふはふ喘ぎながらも
 当初の目的を成し遂げるべく彼の顔を見る。

 ひどく疲弊しきった顔はそのままに目だけギラギラしてる。
 これは徹夜が過ぎて疲弊し過ぎたが為に分泌された
 脳内麻薬でおかしなテンションになってる顔だ。  ]


 せんせぇも……誠丞さんも、きもちよかった?

 満足したならねなよ。
 ひっどいかおしてる。

 
(*8) 2022/05/23(Mon) 2:25:05

【赤】 入院中 阿出川 瑠威

[ 抜いて離れるのも、抜ける感覚も嫌だけど
 半端な今の状況が、なかなかやばいとこを押してることに
 ばきばきに勃起しだす自身でもって察して、
 意を決してずるりと完全に引き抜いた。

 ずるりと内臓を道連れにするみたいに出ていくのが
 気持ち悪くて気持ちよくて
 え゙だかあ゙だかわからない音で呻いて
 謎の情けなさに泣き出しそうになりながらも
 重い体を引きずって完全に向き直る。

 どろっと産み出された直腸温度にほかほかになった
 彼のやつを、そのままでは気持ち悪かろうと
 その辺のシーツを手繰ってかなり適当に拭いてやった。
 自分の尻も気持ちわるいけどこっちは
 シーツで拭くのが流石に躊躇われてそのままに。

 布団でもかけてやるべきだけど
 これ以上一切動きたくないし暑いので
 寄り添うだけにしておいた。

 いろいろ考えなきゃいけない面倒なことが
 かなり、だいぶ、残っている気がする
 けれど、眠って起きたあとの自分に
 ぜんぶ押し付けることにして。

 ねなよ、おやすみ、を繰り返し
 彼が目を閉じるのを見守ってから、自分も目を閉じて
 泥のような眠りにずぶずぶと沈んでいった。* ]
(*9) 2022/05/23(Mon) 2:27:27

【人】 転生者 アウローラ

―― 数日後/学園内にて ――

[ それから数日後。
 体調のほうはすっかり良くなった。

 彼にも言われたけれど、
 自分でも気づかないうちに無理をしていたみたい。
 彼が部屋から消えた後、寮母さんが呼んでくれた
 お医者様からは結構なお叱りを受けた。

 それから二日ほど休養を取ってから
 授業に出てみれば、早々に積み上がっていた
 課題の山を頂くことになった。

 それをなんとか
 ――だけど無理のないペースでこなして――
 たった今、最後の課題を提出し終わった。 ]
(32) 2022/05/23(Mon) 5:17:05

【人】 転生者 アウローラ

[ 失礼します、と
 教授室の扉の前で一礼してから
 足早にその場を離れていく。 ]
 
 
 アルカード、いますか?
 

[ 人気のない廊下まで出たところで
 小さな声で、彼の名前を呼ぶ。

 姿は見えなくても、彼はいつだって傍にいる。
 とはいえ彼がどこから姿を現すかは
 いつだって全く予測がつかないのだけど。

 時に部屋の隅に横たわる影から、
 ある時は至極普通に部屋の扉の向こうから
 或いはわたしの影そのものから。

 最後のは以前実演されたときに
 流石に心臓に悪かったから、
 正直、多用はしないでほしいのだけど。 ]*
(33) 2022/05/23(Mon) 5:21:22

【人】 闇の精霊 アルカード



 呼んだか、曙の子。

[ 呼ぶ声に応じて姿を現す。

 直近、娘の影から直に姿を現したときに
 頬を打たれこそしなかったが涙目で抗議された故、
 今回は普通に背後の中空からすぅと姿を現した。 ]*
(34) 2022/05/23(Mon) 5:29:06

【人】 転生者 アウローラ

[ 人の背後へふわふわ浮かびながら現れるのは
 どう考えても普通じゃないです。 ]

 

 …もう!
 その呼び方はやめてくださいって
 言ってるじゃないですか。


[ わたしの名前は、
 どうやら女神様の名前から取られたみたい。
 「夜明け」を意味するその名前は
 あのゲームのタイトルにも通じていて、
 我ながら可愛らしいと思う。

 でも日本人としてはやっぱりその呼び方は
 お相撲さんみたいであまり好きじゃない。
 (その人に非があるわけではもちろんないけど) ]
(35) 2022/05/23(Mon) 5:35:24

【人】 転生者 アウローラ

[ 咳払いと共に本題へ。 ]
 
 
 休みのあいだに堪っていた課題を
 ついさっき漸く全部提出できたんです。
 
 えっと、それでですね。
 
 先日、わたしが寝込む前に約束しましたよね。
 わたしと一緒に買い物に行きましょうって>>1:142

 わたし、これから一日何も予定がないんです。

 なので、もし、アルカードが何も問題ないなら、
 一緒に街にいってほしいな…って。

 だめ、でしょうか?*
(36) 2022/05/23(Mon) 5:36:18

【人】 闇の精霊 アルカード

[無論、覚えている。>>36]
 
 
 お前こそ、あのとき我がなんといったか
 覚えていないのではないか?
 我は確かに、約束したぞ?


[中空に浮かんでいた身体を、音もなく床へと降り立つ。
ついでに軽く、娘の額を指先で軽く小突いてみせてから、
此方を見上げる娘の瞳を、頭一つ上から見下ろして笑った]
 
 
 そもそも、娘よ。
 我はお前の望みを叶えるためにここにいるのだ。


[無論、忘れたわけではあるまい?]
(37) 2022/05/23(Mon) 5:39:12

【人】 転生者 アウローラ



 つめた…っ。


[ 堪らず額に手を添えて。

 面白いものを見た、と言わんばかりの
 すっと細められた眼差しに
 ほんの少しだけ、恨みがましい視線を送る。
 
 あと、曙じゃなくて名前で呼んでほしいって言ったら
 ちゃんということ聞いてくれるのかしら、この精霊さんは]
(38) 2022/05/23(Mon) 5:40:50

【人】 転生者 アウローラ


 もう…。
 でも、よかったです。

 じゃあ、一度部屋に戻って着替えてきますから。
 あとであの図書館で落ちあいましょう。


[ 頬の温かさと緩んだ表情はきっと隠し切れないまま
 彼の返事を待つより先に寮のほうへと歩を進めた。

 誰かと一緒にどこかに出かけるなんて
 まるで夢みたい。
 この学園に入学して以来、今までずっと、
 誰かと仲良くなることなんてできなかったから。 ]
(39) 2022/05/23(Mon) 5:42:20

【人】 転生者 アウローラ

[ この学園に入学してから、
 攻略対象ではない、他の人たちとも、
 自分なりに仲良くなろうと努めてきた。

 でも、いつも上手くいかなかった。

 どうしてかはわからないけど、
 誰かと少し仲良くなるたび、
 どこからか噂が聞こえてきては
 周りの人たちから距離を取られる。

 攻略対象ではない人たちですら
 そういう状態だったから。

 ―――…だから、気がつくといつもひとりだった。 

 わたしは、不器用な人間だから。
 気がつかないあいだに、他の人たちが嫌がることを
 してしまってたのかな、って。

 そう思うと、とても怖くて、
 同時に今その場にいることが申し訳なくて、
 とても悲しかった。 ]
(40) 2022/05/23(Mon) 5:44:52

【人】 転生者 アウローラ

[ でも、今は違う。
 わたしは今、ひとりじゃない。

 たとえ、彼が人間じゃないとしても。
 いつか世界を滅ぼす存在だったとしても。

 わたしは、彼の友達でいたい。
 それは、ただ、わたしの傍に居てほしいとか
 そういうことだけではなくて。

 …彼にも、知ってほしいと思った。
 この世界が、嘗ての「私」が愛した世界が、
 とても美しいものだということを。

 学園の背景も、イベント毎に変わる街並みも。
 この世界でわたしが見て、聞いて、触れてきた、
 いろいろなものを、彼に見せたい。
 彼と一緒に、思い出を共有したい。 

 今のわたしには、そんな夢がある。 ]
(41) 2022/05/23(Mon) 5:46:20

【人】 転生者 アウローラ

[ そうして、部屋に戻って私服に着替えて
 準備を終えたところで
 そのひとの姿が遠くに見えた。  ]
 
 
 ……あ。
 
 
[ ちょうど午後の授業に出るところだったのか。
 友人(取り巻きなのかもしれない)に囲まれながら
 廊下を歩いてくるマティルダ。

 その友人たちのなかには、
 以前わたしから距離を置いた人たちもちらほら。 ]
 
 …………。
(42) 2022/05/23(Mon) 5:47:09

【人】 転生者 アウローラ

[ その親しげな様子に、少し、胸が痛んだけれど。

 それでも、彼らと廊下をすれ違ったときは
 廊下の端へ寄せて、彼らにカーテシーをする。
 わたしと彼女たちの身分を考えればそれが正しい。 ]
 
 
 ……。


[ 頭を下げようとした一瞬、
 此方に気づいたらしいマティルダが
 目を見開くのが見えた。
 まるで、なにかに驚いたように。

 わたしの傍を通り過ぎるそのとき、
 「どうしました?」なんて、彼女の友人たちが
 声をかけているのが聞こえたから
 …たぶん、気のせいではないのではないかしら。


 「なんでもない」とマティルダが友人たちに応える、
 そんな遣り取りが少しずつ
 遠ざかっていくのを確認してから顔をあげる。
 さっきのマティルダの反応も
 気になるところではあったけど。
 
 今はそれより彼の待っているであろう、
 図書館へ向かうことを優先しよう。 ]*
(43) 2022/05/23(Mon) 5:49:47

【人】 乙守 流歌

― 現実 ―


 ( …………ん、)



[ 
夢の中の私は、
  身体をどちらかへ傾けようとした。

  ……そのせいで
  本来触れるはずもない、


  人の体温を感じた気がして >>29
(44) 2022/05/23(Mon) 7:47:35

【人】 乙守 流歌



 (  しお、ん? )



[ 目を覚ましたときには目の前にはその姿はなく。
  涼しげな夜風を感じで目をやれば
  開いたままの窓と、
視界の端に映る漆黒。>>29

  カラスかな?にしては、大きいような


 どこかで、見たような?
  どうして潮音の影が重なるんだろ?
] 



  ……窓なんて開けたっけ。


[ しかもこんなにも。
  ママは普段この部屋を通ってベランダに出ない。

  だから開くなら私のはずだけど。 ]

 
(45) 2022/05/23(Mon) 7:48:58