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【人】 埋火 真里花 買う人がいるから、あるんだろうけど…… 果樹園があるんだ〜。 じゃあ遊びに行ったときに買いに行けるかな。 [ 可愛い妹に美味しいかわからないものに チャレンジさせるのは忍びなくとも、兄ならいい ――と思ってるわけではなくって。 おいしい、も、まずーいも、 一緒なら笑い話の思い出になるかなって 思えたから。 ] そっかあ そうだねえ [ 真剣な表情は兄の茶化すような言葉>>6に、 崩れていく。 来たときのことを思えば、寝て起きたら お部屋の天井が見える、の可能性があったし、 なんなら夢ならそのパターンが お決まりのやつで、起きたときには 夢の内容は忘れてしまっている、というのも よくある話。 ] (8) 2021/01/08(Fri) 12:14:47 |
【人】 埋火 真里花 ……油断してただけ、だもん 笑わないで、 [ クセ>>7と、そう言われて、 そう言えばと、あれやこれや思い出すも 兄が覚えている私、は幼稚園児の私であって 今の私よりずっとずっと子供だったから! それよりちいちゃいときの話は さすがに覚えていないし、 言い訳できないのは注意力散漫で あの頃と同じように靴下びしゃびしゃにしたから ですけども! ] はぁい 大丈夫、沈む前に助けてっていうから〜 [ 沈むなという話ではあるのだが、 ぷっくり膨らませた頬が、瞬時に笑みに変わっただろう。 今日の表情筋はいつもの何倍も忙しい。 たのしい、とうれしい、が列をなして やってくるものだから。 ] (9) 2021/01/08(Fri) 12:15:21 |
【人】 埋火 真里花―― 部屋付露天風呂 ―― ひゃー、さむっ [ 露天風呂は雪景色。 全裸でいつまでも眺めていたら凍死待ったなしである。 少し熱めのお湯を足からかけると、 ] えっ こっちはあつっ [ 少々冷えた体には大変熱く感じて、右往左往。 源泉の出てくる場所を避けて、足先だけで ちょい、ちょいと、お湯を蹴る。 よし、いける。と覚悟を決めて体をお湯へ沈めた。 ] (10) 2021/01/08(Fri) 12:15:47 |
【人】 埋火 真里花 あぁぁ………最、高、…… [ 畳んだフェイルタオルを頭の上へちょいと乗せて 肩まで沈み込むと、体の芯からぽかぽかと 温まってくる。 小さな庭といった様子の露天の景色、 木造りの屋根がかかっているから、直接雪が 落っこちてくることはないけど、舞い込んでくることは あるみたい。 ちらつく雪は、私の指に落ちると消える。 私が動くと、お湯もちゃぷんと音を立てる。 じっと動かないでいると、降る雪の音が聞こえるんじゃないか と思うほど、静か。 振り返っても、部屋の中の様子は見えなくって お湯がちゃぷん、と言うだけ。 ] (11) 2021/01/08(Fri) 12:16:16 |
【人】 埋火 真里花 ……はなしたいこと、いっぱいあるのに [ 部屋の中では兄が、待ってくれているだろう。 十年、それも子供の十年、離れて暮らしている方が 長くなってしまっても。兄の記憶も、面影も 消えることがないままで、いつも私の頭の少し上にいる。 してほしいことも、してあげたいことも、 みせてほしいものも、みせたいものも、 たくさんたくさんあった。 手紙に書いて、電話で声を聞いても、 触ることは、できなかった。 今なら触ることもできるけど、 今度はなんだか照れくさくて、子供みたいなこと 言って、と言われるかなって思ってしまって。 なかなか自分からは触りにいけないけれど。 兄が先回りして、頭をなでてくれたものだから。 それが、嬉しくて。 ] (12) 2021/01/08(Fri) 12:16:41 |
【人】 埋火 真里花うぅぅ…… [ ぱしゃり。 両手で顔を洗うようにお湯をすくい上げる。 ――当然ながら結構熱いけど。 それでも何度も、お湯をかけた。 これはお湯だから。お湯。 自分に言い訳して、 ] 覚めなきゃいいのに、 [ ばかなことを、口にする。 覚めないと困る。外泊するなんて言ってないから 父母も妹も心配するだろうし、兄も困るだろう。 それでも、 ] もう少しだけ、おねがいかみさま、 もうすこしだけ、一緒にいさせて [ 願ってしまう。 ごめんね、かみさま。 ごめんね、おにいちゃん。 真里花は今日だけ、悪い子になります――。 ] (13) 2021/01/08(Fri) 12:17:17 |
【人】 埋火 真里花―― 露天風呂→部屋 ―― [ ゆっくりお湯に浸かって、 頭と顔、体を洗ってから浴室を出て、洗面所兼脱衣所で 髪の毛を乾かして、部屋へと戻る。 着替えはせっかくだから浴衣を借りることにした。 黒地に金魚がちょっとだけ泳いでいる柄のものを。 少し地味だけれど、お祭りに行くわけじゃないし。 帯もちゃんとしたやつじゃなくって、結ぶだけの 細いのを選び取った。 ] きもちかった…… ぽかぽか [ リラックス効果は抜群にあって。 そのせいかな、きっとそのせい。 十分に温まった両手を兄の頬へ当て。 ] ね?あったかいでしょ お兄ちゃんも入って来ていいよ いちばん、譲ってくれてありがと。 [ にぱ、と笑って、ありがとうを言った。* ] (14) 2021/01/08(Fri) 12:17:42 |
【人】 埋火 真里花 車……、お兄ちゃんの運転で? 行きたいな、いつか。連れてって。 [ ポケットをごそごそした兄>>22は何かを探して 居るようだった。 ああ、と察して自分も鞄の中をごそごそ したけど、自分も携帯は持っていなかった。 コンビニ行くだけだからって置いてきて しまったのが悔やまれる。 旅行の荷物やなんかが生えてきたのだから 生えてこないかと念じてみたけど、ダメらしい。 じっと畳を見つめる私をどう思っただろう。 ] ……旅行のね、にもつ 畳からにょんって出てきたんだよ。 だから、出てこないかと思ったけど 出てこない…… [ 何を言ってるかわからないと思うが以下略。 それならそれで、仕方ない。 笑わないでとはいったものの、尚更笑われてしまったから 畳を見つめるのも、むくれるのも、ここまでにして、 風呂へと向かったことだろう。 ] (27) 2021/01/09(Sat) 0:37:43 |
【人】 埋火 真里花[ お兄ちゃんへ 妹のことをいくつだと思っているんですか? 呆れる気持ち少し、はずかしさ、半分くらい。 今でも、そこに招いてくれるのなら飛び込んでいきたいという気持ち。 一周ぐるりと頭を回った気がするのに、 体は自然とそちらに向かっていって、 ここはわたしのばしょ そう言うみたいに、ぽすりと兄の足の間におさまった。 ] ……あのね、 [ 背を向けて、言うことではきっとない。 ] 真里花、次はちゃんと笑って言うからね。 [ 何を、と問われたら。 なんて言おうかな。 私が覚えてた兄の顔は笑ってた。 私が最後に兄に見せた顔は、聞き分けのない子供の 顔だったことを、不意に思い出してしまったから。* ] (29) 2021/01/09(Sat) 0:38:31 |
【人】 埋火 真里花 迷ったら、おそろいでもいーよ? [ もう何年も着ていない>>60と兄は言う。 そういうことではないのはわかっていたし、 大人の男が選ぶ柄でもないけど、戯れを口にしてから、 兄に背を向けて、座る。 するり、するり、髪の中を自分じゃない指が滑っていく。 髪が揺れると、シャンプーの香りがする。 妹の髪をこうして結ってあげることはあっても こうして誰かにしてもらうことはない。 交わす言葉は少ない。 でもその一つ一つの、うん>>60という頷きが ちゃんと私の話を聞いてくれていると伝えてくれる。 まとめられた髪に、つ、と冷たいものが 髪の中へと刺される。なんだろ、と思ったまま 振り返って、 ] (67) 2021/01/10(Sun) 21:35:19 |
【人】 埋火 真里花 かわいい? [ そう問いかける。いつかのように。 かみさま、かみさま、ありがとう。 私は悪い子だけど、願いを叶えてくれて。 返事を待つ前に、ぽすり、兄の腕の中へ 飛び込んだ。 抱っこして、とはさすがに、言えないからね。* ] (68) 2021/01/10(Sun) 21:35:33 |
【人】 埋火 真里花 ふ、ふふ…… [ 兄が浴室へと消えてから、私はまだ畳と戯れていた。 ひとりで笑っている。 家族が見たら変な顔されそうだけど。 いつぞや。 同級生に兄の写真を見せたことがある。 たくさんはなかったから、今よりもっと若いときの。 似てるね、の後にかっこいいね、いいな、と 同級生は言った。でしょ?と笑ったら まりーはブラコンだね?って友人は笑った。 私もそう思う。 けど、 ] (83) 2021/01/11(Mon) 0:05:37 |
【人】 埋火 真里花 かわいくないときがない かぁ [ お兄ちゃんもなかなかにシスコン。 あにばか、だと思う。 ――私は私のことを、平均、平々凡々 と分析している。 同級生が持っているような華やかな顔立ちや ふくよかな胸はないし。 それでも兄には、世界で一番、可愛い生き物 に、見えているらしい。 ] (84) 2021/01/11(Mon) 0:05:52 |
【人】 埋火 真里花 はーい [ 返事をすると、着物姿の中居さんが "お食事をお持ちしました。ご用意して よろしいですか?"とやってきた。 ] わぁいご飯 [ どうぞ、と襖を開けると、二人の中居さんが テキパキと、テーブルの上へ、食事を運んでくれる。 食べきれるかな、って心配になるくらい色とりどりの食事が すべて運ばれると、中居さんはごゆっくりと残して、 帰っていく。食事の片付けのときにお布団を敷いてくれると 言い残して。 ] ………すご えっ すご [ 何から手を付けたらいいかわからない豪華な お夕食に、妹は目移りしまくっています。* ] (103) 2021/01/11(Mon) 15:09:37 |
【人】 埋火 真里花 お兄ちゃん、これなんだろう? お刺身、……おいしい……、 これ何のお肉?……とける、とける〜〜〜〜! [ 気持ちの上では満腹らしい兄に ] ね、これ食べた?おいしいよ [ 茶碗蒸しをスプーンで ] あーんして はやく!おっこちる! [ 口元へ。なんだか本当に、昔にもどったみたいに 私ははしゃいでしまったのだった。* ] (108) 2021/01/11(Mon) 16:03:45 |
【人】 埋火 真里花 おいしぃ〜…… こっちも、……おいしい……… [ つるり、口に滑り込んできた茶碗蒸しも。 小鉢に盛られた山菜も、お刺身も。 お鍋でぐつぐついってるお肉も。 少しずつ、着実に減っていく。 ] ……明日からダイエットだぁ……。* (118) 2021/01/11(Mon) 21:55:02 |
【人】 埋火 真里花 小さなお皿がいっぱいで、可愛い。 [ まぁ女子とは、よくわからないものに 可愛さを見出してしまう生き物で、 どこがと具体的に言えと言われたら きっと困ってしまうけれど。 ] ごま! [ 和え物かなにか、と言った先から、その小鉢に 手を付けて、もぐ、もぐ、ごくん、して味から 正解を引き当てようとしてみる。 尚正解はごまじゃない ] (122) 2021/01/11(Mon) 22:54:12 |
【人】 埋火 真里花[ ねぇ? 目の前にいるこの人、兄なんですけど。 私が欲しいと思うものが、この兄が ぜんぶぜんぶ、くれるんだもの。 兄からしたら、まだまだコドモ な私の目下の心配は 兄と比べてしまって幻滅した結果、 行き遅れたりしないかなぁ、である。 まったくコドモらしからぬ悩みではあるけど。 ] ( べつにきょうみないなぁ。 今は。 ) えぇぇ…… お腹ぷよぷよになったらこまる でも、おいしぃ……止まらない。 [ そうはいいますが、女子には大敵なのです。 贅肉は。見えないように、そっとお腹を擦る。 ……ギリ、ギリ平気。 やば、と思ったら。 妹と一緒にリングフィ○トに勤しむことにしよう。 ] (124) 2021/01/11(Mon) 22:54:48 |
【人】 埋火 真里花 ……お腹いっぱい。 [ 落ち着いたら大きなお風呂に、 そう思っていたけど、それは叶いそうにない。 なぜなら。 お片付けをしてくれた仲居さんが、 敷いていってくれたお布団の誘惑が凄まじいから。 ] だめなやつなの、わかってるけど 許してお兄ちゃん…… [ ふかふかのお布団を前に、 私はまた、悪い子になります。ごろり。 ああああ、幸せ。* ] (125) 2021/01/11(Mon) 22:55:23 |
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