人狼物語 三日月国


131 蕐の残香、追憶のブーケトス

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到着:患者 アンネロズ

【人】 患者 アンネロズ




ㅤㅤ
A secret makes a woman more beautiful.

      
秘密は女性をより美しくするの



  
(7) 2022/02/13(Sun) 15:16:49

【人】 患者 アンネロズ



[ 人はだれしも何か、秘密を持っている。
  私もそうね、ひとつ。
  秘密にしていることはあるの。

  といってもこの秘密は私の親は知っている。
  私を担当している医師も知っている。
  私によく笑いかけてくれる看護師さんたちも。

  
知らないのは、私と親しい人たち。

  
  私の病気を知っている人たちには
  病気のことは言わないでって口止めしているの。
  だって、病名を聞いたらどんな病気なのか
  調べる可能性があるでしょう? ]

  
(8) 2022/02/13(Sun) 15:17:53

【人】 患者 アンネロズ



[ 
嫌なのよ、
難病指定されているような、

  死ぬかもしれない病気だなんて知られて
  憐みの目を向けられるのも
  腫れ物に触るような態度を取られるのも
  頑張って、って他人事のように言われるのも。 ]


  
(9) 2022/02/13(Sun) 15:18:50

【人】 患者 アンネロズ



   私はそんなに強い人ではないから。
   同情されたら、あなたたちはいいね、って
   僻む姿を見せてしまうかもしれなくて
 
   でも、そんなの嫌なのよ。

   死ぬかもしれないのならせめて
   記憶に残る姿は、明るく笑ってる姿がいい。


  
(10) 2022/02/13(Sun) 15:20:03

【人】 患者 アンネロズ



[ だから、対して強くもないくせに虚勢を張る。
  私は大丈夫よ、って。
  でも、そんな風に何でもないように
  見せてたからかな。お見舞いに来てくれる人は
  日に日に少なくなっていって。
 
  当たり前なのは、解っているの。
  みんな暇じゃないってことなんて。

  
わかっていても……。 ]


  
(11) 2022/02/13(Sun) 15:21:49

【人】 患者 アンネロズ



[ 寂しいって気持ちを抱かないなんて無理よ…。 ]


  
(12) 2022/02/13(Sun) 15:23:31

【人】 患者 アンネロズ


***


[ 専らベッドの上で本を読んで過ごしている
  私だけど、その日は陽の光が浴びたいと思って。
 
  天気のいい日だったから中庭で
  暫く過ごそうと思ったの。

  手に持っている本はよくある恋愛小説。
  周りになじめない男の子と
  どこまでも明るい女の子の恋物語。


  両親が買ってくれたベストセラーになった本。
  本屋さんに行けば山積みしてあるような。

  そんな本を左手に持って中庭へ行ったその日。 ]
  
(13) 2022/02/13(Sun) 15:24:22

【人】 患者 アンネロズ




[ その日が、彼との出会いの日だった。 ]**


  
(14) 2022/02/13(Sun) 15:24:50

【人】 患者 アンネロズ



[ 病院は慈善が集まる場所だと私は思うの。
  ピアノのコンサートもその一つ。

  私も、聴いたことはあるの。>>16

  純粋に聴き惚れていたのは事実。
  演奏の美しさに。滑らかに動く指先に。
  彼の演奏に魅了されたの。  

  でも、叶うなら、病院という舞台ではなくて
  ただ、音楽を楽しむだけのコンサートホールで
  その演奏を聴きたい、なんて我儘を思ったわ。 ]


  
(21) 2022/02/13(Sun) 17:48:49

【人】 患者 アンネロズ



   どうしてかって?
   だって、彼の表情はどこか翳っていて。
   息苦しそうな気さえ、してしまったのよ。

   自由に演奏しているというより
   どこか型にはめられて窮屈そう。

   そんな素人の意見がどこまで正しかったのか
   知る機会はあったかしら?

  
  
(22) 2022/02/13(Sun) 17:49:29

【人】 患者 アンネロズ



 ***


[ あたたかな陽の光が照らすその場所で
  私と彼は出会ったの。

  眩し気に目を細めて、ベンチに腰かけている私と
  礼装姿の貴方の出会い。それはただの偶然? ]

  
(23) 2022/02/13(Sun) 17:50:33

【人】 患者 アンネロズ



    こんにちは。いい天気ね?

  
(24) 2022/02/13(Sun) 17:51:50

【人】 患者 アンネロズ



[ ふわり、とゆるく口角を上げて。
  日焼けしていない白い頬は
  少し不健康そうに見えてしまったかしら。
  
実際、不健康だからここにいるのだけれど。


  礼装の彼とは対照的に私の服は病衣。
  運命の出会い、というにはあんまりいい恰好は
  してなかったかもしれないけれど
  服装を気にするのも今更よね。  ]

 
(25) 2022/02/13(Sun) 17:52:35

【人】 患者 アンネロズ



   本は……好きよ。
   ……ううん、
好きってことにしてる
の。

   あんまりすることなくて。
退屈だから読んでる。



[ 手元の本に視線が移れば
  題名が見えるように表紙を見せて。
  
  代わり映えしない日々に退屈してたものだから
  つい、言わなくてもいいことまで
  口走ってしまった私は、右手の指先を唇に当てた。 ]

  
(26) 2022/02/13(Sun) 17:54:05

【人】 患者 アンネロズ



   あ、これはひみつ、ね。
   皆には本好きのアンネだと思われてるから。

   名乗ってなかったわよね。
   私はアンネロズ。
   アンネって呼んでもらえたら嬉しいな。

  
(27) 2022/02/13(Sun) 17:54:36

【人】 患者 アンネロズ



[ 慈善が集まることが悪いとは思わないし
  音楽だったり人の優しさは患者にとって
  勇気にもなりうる。
毒にも、なりうるけど。


  私は、同情が入り混じった慈善は
  毒だと思っているから
  全部を受け入れることは出来ないの。


  だからかもね。
  全ては見えなくとも横顔だったり纏う雰囲気が
  窮屈そうにみえた貴方は多少なりとも
  頭の片隅に残り続けていたの。 ]
  
  
(32) 2022/02/13(Sun) 21:11:57

【人】 患者 アンネロズ


[ 退屈と言ったら同情されるかもしれない。
  なんて、普段なら思うのにね。
  つい言ってしまった一言への彼の反応は>>30
  私にとっては好ましいものだったの。 ]


   そうね、ベストセラーらしくて。
   両親からプレゼントされたのよ。

   まだ途中だけど、いい話だと思う。


[ きっと結末は、二人が結ばれて終わるんだろうな。
  そんなふうに思ってしまうくらいの、王道な物語。
  私は嫌いじゃなかった。
 
  この物語に出てくる子くらい
  明るく前向きになれたらいいのにとか
  色々思うことはあるにしても。 ]

  
(33) 2022/02/13(Sun) 21:14:07

【人】 患者 アンネロズ


[ 本好きだ、なんてフィルターを通していないから
  本好きのアンネ、なんて言われたら
  首を傾げるのも当たり前よね。
  そんな様子がおかしくて少し笑っちゃったわ。 ]


   こちらこそよろしく、エドワード。


[ 名前、全く知らないわけではなかったの。
  だって、奏者の名前は
  コンサートの張り紙で見たもの。

  知ってたとしても、本人から直接聞くのが
  礼儀かなって私は思うから。

  それに、彼が何もフィルターを通さずに
  私の事を見ているように
  私だって、彼を奏者というフィルターには
  通したくなかったのよ。 ]
  
(34) 2022/02/13(Sun) 21:14:47

【人】 患者 アンネロズ


[ エドって呼んでもいいってことは>>36
  呼ばれたいってことと同じに取っていいのかしら。
  少なくとも呼ばれたくないのなら
  そんなこと言わないはずだから、
  その望みには喜んで応えるの。 ]


   なら遠慮なくそう呼ばせてもらうね、エド。
   これで私も、仲のいい人の仲間入り?


[ そう言って楽しげに笑った。 ]
  
(37) 2022/02/14(Mon) 0:33:32

【人】 患者 アンネロズ

***


[ それから後、両親には出会った彼のことを
  軽く話して、次また来てくれた時のために
  チョコレートを用意したい、なんて
  わがままを言ったりもしたわ。
  それくらいなら、って喜んで両親は
  私のわがままを叶えてくれた。
  お友達と仲良くね、って両親に言われて
  頬が緩んでしまったのは彼には内緒。 ]

 
(38) 2022/02/14(Mon) 0:38:59

【人】 患者 アンネロズ



[ さて、冷蔵庫の中のチョコレートが
  貴方の目に触れるのはいつだったかしら。

  私の病室に貴方が訪ねてきてくれたなら
  笑顔で出迎えて、座って?って
  椅子を指し示しながら、冷蔵庫からチョコを出した。
  
貴方が来るときのために用意してたの、
って
  少しだけ得意げにね。 ]

  
(39) 2022/02/14(Mon) 0:39:44

【人】 患者 アンネロズ



   来てくれてありがとう。
   お話の続きをしましょう?


[ 貴方と向かい合うようにベッドに腰掛けて
  話し始めることにするの。
  そうね、この前の本は読み終わったとか
  そんな話を最初にすることになるかしら?

  前は貴方の事を聞いて終わったから
  私の事を聞かれるのなら、
  
病気のこと以外なら
何でも答えるつもりよ。 ]*
  
(40) 2022/02/14(Mon) 0:40:20

【人】 患者 アンネロズ



[ 少し揶揄う意図がないわけではなかったのに
  素直に肯定…ただの肯定以上のものが
  貴方から返ってきて、落ち着かなくなった私は
  頬を撫でていた髪を耳にかけた。
  
特別って響きになんだか照れてしまって。>>41 ]


  
(48) 2022/02/14(Mon) 11:02:12

【人】 患者 アンネロズ


 ***

[ 彼はたくさん会いに来てくれた。
  変わり映えしない日々が鮮やかに彩られていくようで
  次は何を話そう、何を聞こうって。
  そんなことばかり考えて過ごしていたし
  楽しみが増えると退屈だと思うことは減った。

  両親にも時折、彼が来るのが楽しみだと伝えてたから。
  彼と両親が会った時、>>42
  父も母も好意的な態度を見せたはずだし
  「時間があるときにまた会いに来てあげてね」
  なんて、言葉をかけていたと思う。 ]

  
(49) 2022/02/14(Mon) 11:06:09

【人】 患者 アンネロズ



[ 冷蔵庫のチョコレートが見つかった日は>>43
  私にとっても嬉しい日。
  
何故って、エドが嬉しそうにしてくれたんだもの!

  彼のために、って準備したものが
  喜ばれていたならこれほど嬉しい事もないわよね。 ]

  
(50) 2022/02/14(Mon) 11:06:38

【人】 患者 アンネロズ



   エドも紅茶が好きなの?私と同じね。
   私は特にアップルティーが好きなの。


[ 折角用意してもらえるのなら、断るのはむしろ失礼。
  だから、私が好きな紅茶の種類も教えたわ。
  そうして私たちのお喋りの時間は
  お茶会へと変わるの。>>44 ]
  
(51) 2022/02/14(Mon) 11:06:59

【人】 患者 アンネロズ



[ いつでも、私はエドの話を楽しそうに聞いていた。
  だって、楽しいんだもの。
  自分の話をしたくないわけではなかったけれど
  話したくないことが一つある私と
  聞いたことに応えてくれる貴方では
  自分のことを話す時間に差が出るのは自然なこと。


  本を読み終わった話をすれば返ってくるのは
  見どころが知りたいという質問がきた。 ]

  
(52) 2022/02/14(Mon) 11:08:06

【人】 患者 アンネロズ



   見所…そうね。
   主人公の女の子が周りのことも自分のことも
   いつでも信じていられる強い心を持っているのは
   いいな、って思うの。
   
私は、そんなに強くないから。


   主人公は私のためにしてることだから、って
   好きな男の子を助けているから
   男の子がそれを断れない場面も好きよ。

  
(53) 2022/02/14(Mon) 11:08:41

【人】 患者 アンネロズ


[ 内容に触れすぎると楽しみが減るから 
  少し難しい質問だとは思ったけれど
  タブーだとは思わなかった。
  口元に手を当てて少し考えてから
  伝えたことが貴方の楽しみを奪うことに
  なっていなければいいな、と思いながら答えたの。

  貴方の反応を聞いてから本を渡して、
  読み終わったら感想をぜひ聞かせてね
  なんて笑って言うのよ。 ]
 
(54) 2022/02/14(Mon) 11:09:48
 




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