人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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【赤】 かれがれ ユメカワ


どこかの教室。
並べられた机。
ひとり。机に突っ伏す青年と違い、ただ普通に座っている。

「はあい」

教師が生徒の名前を読み上げ、生徒が返事をする。
何の変哲も無い朝の光景の模倣。
青年の様子と、ここが既に廃れた場所である事を除けば。

「一石二鳥。
 喉から……中に何か隠したの?」

鳥飼だけに?

そんなしょうもない言及はしないでおくとして。
別れる前に言っていた言葉から、何かを隠した、と推測した。

「……ああ、そうだ。これ、稔から借りて来たんだけど…
 骨と一緒にあの缶に入ってたんだ。
 先生、何か知らない?」

連想ののち、取り出したのは誰かの名前らしきものが書かれた布。
あなたと最年少の少年が掘り返した缶に入っていたものだ。
(*2) 2022/07/06(Wed) 22:39:17

【人】 かれがれ ユメカワ


職員室の横、来客用の玄関。

普段は使う事が無いし、せっかくだから。
そんな理由でそこを通って校庭へ向かう。

その途中、ふと廊下に設えられた大きな鏡が目に入って。
夜の学校、鏡、いかにもな組み合わせだな。
ほんのすこし足を止め、そんな事を一人思った後。
鏡から視線を外し、その前を通り過ぎていった。

通り過ぎていった。その後も、
鏡の中の夢川は、暫し立ち止まったままそこにいた。
(3) 2022/07/07(Thu) 0:54:01

【人】 かれがれ ユメカワ


ざりざりと、校庭の砂を靴底が踏む。

足音は今はひとつきり。
夢川深雪という人間はきっと自他共に認める寂しがり屋で、
普段から、基本的に他者の存在する場に居る事が大半だけど。
今は誰かと居ても物寂しいばかり、一人とそう変わらない。

だから構わないのだと自分に言い聞かせて。
未だ姿を見掛けない友人は、
単に何か忘れ物でも取りに戻ったのではないか、と。
そんな些細な疑問を解消すべく、一人校庭へ向かう事にした。
(4) 2022/07/07(Thu) 0:55:03

【人】 かれがれ ユメカワ


そうして、校庭に停められた自転車の前まで来たけれど。

……はて、いったいどれが誰の自転車だっただろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これでは皆で捜している友人が、
今ここに居るのか居ないのかさえ定かじゃない。

「…………あれ、」

そもそも、なんで探してるんだっけ。

そういえば。皆でここに遊びに来て随分経った気がするのに
今日の月は、まだ随分高い所にある気がするような。


────ざあ、

湿気を帯びた風が一つ吹いて、空を見上げた。
答えの無い疑問は、ひと気の無い校庭に転げていくばかり。
(5) 2022/07/07(Thu) 0:58:01
ユメカワは、校庭から見上げる視線の先、校舎の屋根の上。
(a9) 2022/07/07(Thu) 12:11:12

ユメカワは、小さな影が動いた、ような気がした。見間違えかもね。
(a10) 2022/07/07(Thu) 12:11:28

【赤】 かれがれ ユメカワ


「名簿。ずっと持って歩くのもだしね」

もはや机に体重を預けるばかりとなった青年を横目に見遣る。
その動作の中にあるのは、何らかの感慨と言うよりかは納得だ。
あなたが彼を死に至らしめた事そのものは、
やはりこの場に於いて、非難するような事ではないらしかった。

怪異が人に危害を加える事を躊躇うだろうか。
怪異が人を殺める事を躊躇うだろうか。
個々の性質的なものを除けば、きっとそんなことはない。
これはたったそれだけの事。


「………神社の横、あそこかな。ふうん…」

そうして、ぽつりと声が降れば視線はあなたの方へと戻る。
あなたの知る神社は今も健在なまま在って、子供達も知っている。
となればそれと結び付きの深い職業である宮大工の一家も
きっと絶える事無く、健在で居ることだろう。

「じゃあ、ちゃんと埋め直してあげないとだ。
 色々やらなきゃだから、すぐにはできないかもしれないけど。
 ……あと、埋め直す理由も考えておかなきゃね
 あの骨、稔には違うものに見えてたみたいだから」

埋めた誰かが取りに戻って来るかもだとか、そんなのでいいかな。
持ち出されてしまった幾つかも、戻せたらいいんだろうけど。
(*5) 2022/07/07(Thu) 20:10:41

【赤】 かれがれ ユメカワ


「……なんでここに埋めたんだろうね?」

そういえば、と。
付け足すようにそんな疑問をふと零した。

その由縁を聞いても、その理由は未だ想像が及ばなくて。
埋めた人や、埋められた人々に何かゆかりがあっただとか
寂しくないようにかな、なんて推測くらいしかできない。

ただ掘り起こされないようにするだけなら、
学校の敷地内より、もう少し外れの方が良いはずなのにね。
(*6) 2022/07/07(Thu) 20:15:52

【赤】 かれがれ ユメカワ


「そっか。頼りにされてたんだ、昔から」

あっさりと返った答えには、素直に納得したようだった。
こうして山地が大きく切り拓かれたのは後の事だろうし、
あなたを頼りにした、というのも有り得そうな話だと思って。

「誰かに見付けてほしかったのかも」

長い間待って、それでも誰も迎えに来なかったから。
それぞれの思いでもってこのような形で留まり続け、
こうして皆の前に姿を現すに至った自分達のように。
そんな事もあるだろうと結論付けた。骨は何も語らないから。
(*9) 2022/07/07(Thu) 23:55:14

【赤】 かれがれ ユメカワ


「………夏彦も入れて、全員だよ」

続く問いには目を伏せて、それでもはっきりと言い切った。

「嫌いになれるわけない。
 叶うならずっと一緒に居たかったけど、簡単には言えなくて。
 夏彦の気持ちもわからなかったから、余計に、何も。
 ……俺は、最期のあの日をやり直したくて」

ただ互いにすれ違ってしまっただけなら、やり直せるはずで。
離れ離れになるにしたって、もっと良い形があったはずで。
わからなかった事が、聞きたかった事があって。

せめて、綻びが修正不可能なものになってしまう前に。
やり直そうとしたはずなのに、その前に全てが終わってしまった。
願わくば、そんな最期の日をもう一度だけ。


何れにしたって、自分はもう答えを変えられないのだろうけど。

「だから……夏彦の事は、俺が迎えに行ってもいい?」

本当に好きなら、一緒に来てくれるでしょ?
それとも、もうどうでもよくなっちゃった?
そうだとしたら──それでも、俺はずっと一緒に居たいよ。
(*10) 2022/07/07(Thu) 23:56:38

【人】 かれがれ ユメカワ


自転車が停められた校庭の一角を後にして。
今度は生徒用の昇降口から、
再び校舎の中へと戻ろうとした、その時だった。

「────、」

そう遠くない場所から。がらんとした校舎に響く音。
聞き慣れた声の、聞き慣れない叫び。大きな物音。
不意に誰かに脅かされたとか、何かにびっくりしただとか、
そういった、日常の中で聞くものとは明確に異なる音。

暫しの逡巡の後。
誰かが玄関口に立て掛けた金属の棒を片手に、
少し早足に、音のした方向へと向かった。

全て杞憂であればそれでいい。
それでも。軽率に廃墟に立ち入ってはいけないとされる本当の理由が、
その実幽霊などではなく、生きた人間なのだと、知っているから。
(36) 2022/07/08(Fri) 1:41:41
ユメカワは、「──どうしたの」。
(a34) 2022/07/08(Fri) 1:42:18

ユメカワは、廊下に見える人影に、少し離れた所から声を掛ける。
(a35) 2022/07/08(Fri) 1:42:33

ユメカワは、疎らに鳴り続ける通知音を聴いて。
(a39) 2022/07/08(Fri) 2:14:44

ユメカワは、それから、顔を出した少女の様子と、その場に漂う雰囲気に。
(a40) 2022/07/08(Fri) 2:14:52

ユメカワは、楽しい時間は、終わってしまったのだとわかった。
(a41) 2022/07/08(Fri) 2:15:01

【赤】 かれがれ ユメカワ


「……ありがとう」

ゆっくりと、やや俯いていた顔を上げて。
確かな安堵と喜びを表情に浮かべ、眉尻を下げて笑んだ。
あなたはきっと否定はしないと思っていたけれど。
それでもやっぱり、嬉しいものは嬉しくて。

もう既に、盲目的とすら言えるほどにあなたに信頼を寄せている。
あなたがあなたの思い描く『理想の先生』で在る限り、
同じ子どもである『生徒』にとっても、それは理想そのものだから。
そんな存在から受ける後押しは、きっと何よりも心強くて。


「…伝えられなかった、そっか、うん……
 大丈夫、きっと上手くいくよ。
 先生が俺にやり直す機会をくれたんだから、きっと」

夜空を遥かに見る横顔は、少し寂しく感じて。
自分があなたに返せるものはそう多くはないけれど。
あなたが『先生』であるの為の『学校』が、
少しでも明るく良いものになれば。きっとそれが一番で。

これは、やり直す為の機会だ。

自分が、あなたが、
ある時からずっと立ち止まってしまっている場所から。
再び歩き出して、叶わなかった夢を繋ぎ、やり直す為の機会だ。
少なくとも、夢川はそうなのだと信じている。
(*12) 2022/07/08(Fri) 3:48:40

【赤】 かれがれ ユメカワ


「そういえば……
 先生は、自分で迎えに行きたいなって人は居る?」

言い知れない物寂しさを感じる内に、ふと思い至る。
自分とまったく同じようなそれではないとしても、
あなたとごく親しい──或いはそのように認識している。
もしもそういった誰かが居るなら、
任せてしまった方が理に適ってもいるはずだから。

「もし居るなら俺、
 その人にはあんまりちょっかいを掛けないようにしておくよ。
 もちろん話すくらいはするだろうけど…」
(*13) 2022/07/08(Fri) 4:26:42
ユメカワは、流れていくメッセージをぼんやりと眺めている。
(a45) 2022/07/08(Fri) 12:13:54

ユメカワは、頬の辺りを何度か擦った。
(a46) 2022/07/08(Fri) 12:15:17

【人】 かれがれ ユメカワ

【廊下】

こういう時、どうするのが正解なんだろうな。

なんてぼんやり思うけど、結局は麻弓の言う事が正しくて。
子どもにできる事なんてたかが知れているから。
事態を把握さえしていれば、現場を見に行く必要は無い。

交番でも何でも、この事を大人に伝えに行くのも
一度皆で合流してから、その後の方が良いはずで。

「…………」

だから教室前の廊下で周りの動きを待っている。
付かない既読の数が増えた事に、どこか不安を覚えながら。

教室の中を覗き込もうとはせず、物音だけで様子を窺って。
何か頼み事であったり、手を引いたり、必要があるようであれば
できるかぎり手を貸すけれど、そうでなければ。
明かりを持って、皆で一度、空き教室へ戻る道を先導するだけ。
(44) 2022/07/08(Fri) 12:17:15
ユメカワは、連絡を送って、周りを見渡した。見慣れた虎柄は──今は何処に居るだろう。
(a47) 2022/07/08(Fri) 12:45:38

ユメカワは、そんな事を思った後。ふと聞こえた声。
(a48) 2022/07/08(Fri) 12:46:35

【人】 かれがれ ユメカワ

【廊下】 >>46 ライカ

教室の中から、足音ひとつ。
弱々しく名前を呼ばれて振り向いた先。

「……夏彦」

眉尻を下げて君を呼ぶ。
最後にまともに話したのが、あんな形になってしまって。
こうして顔を合わせても、互いにぎこちなくて。

だからどうにも、こんな状況である事にかこつけたように。
厚かましく言葉を吐いて、手を差し伸べるのは憚られたのだけど。

「一緒に戻ろう。きっと皆、待ってるから…」

それでも、今にも泣き出しそうな君を放っておけなくて。
片手に握っていた金属の棒を壁に立て掛けて、
その場から一歩、踏み出して。空いた片手を君に差し出した。

思えばいつも──君に水を向けるのは、自分の役目だった。
(47) 2022/07/08(Fri) 13:09:52

【人】 かれがれ ユメカワ

【廊下】 >>52 ライカ

遠慮がちに手と手が触れ合って、
これまでずっと取れずに居た手を、壊れ物みたいにそっと握った。

「…………」

殆ど無意識に──以前のように手を繋ごうとする動きは。
きっと途中で固まって、実に半端な繋ぎ方になったんだろうな。

「仕方ないよ。
 冷静でいられなくたって…多分、それが普通の事だから」

「だから……少し安心したんだ、俺」

知人の死に動揺するのは、まったく普通の事だから。
努めて冷静であろうとする事だってきっと正常なのだろうけど、
不安を無理に心の内に押し込めてしまったり、或いは。
すっかり割り切ってしまえる事の方が、何だか恐ろしい。

夢川が取り乱さずに居られたのはきっと、現場を直視していないから。
白間だって、連絡から察するに幾らかの動揺はあっただろう。
栗栖や麻弓であれば──あの光景を客観視する事ができただろうか?


詮無い考えに耽っていても、仕方ない。
だから今は君の方に意識を向けて、これまでのように手を引いて。
きっと少し前を行く二人の後に、ふたり続いて行った。
(55) 2022/07/08(Fri) 22:27:23
ユメカワは、約束ひとつ。待ってるよ。
(a56) 2022/07/08(Fri) 23:28:07

【赤】 かれがれ ユメカワ


「生きにくそう……それは、俺もそう思うな」

各々を取り巻く事情の、その全てを知っている訳ではないけれど。
ただ、死ぬ理由が無いから生きているだけのような。
そんなふうに見える同年代が身近に多い事は、事実だった。

このまま生き続けていても、
きっと状況が今より良くなるかなんて分の悪い賭けだ。
なら、ここで賭けを降りて、皆で永遠を過ごしたっていいはずだ。

そんなのはきっと、死者の傲慢でしかないのだけど。


「わかった。
 もし後から何か事情が変わったら、その時は教えてね」

あなたの笑顔にひとつ頷いて、その後は。

以前の約束通り、控えめな音量で音楽を流したり、聴いたり。
ごくありふれた学校の休み時間のような、束の間の一時。
きっとそんなささやかな時間が、どこかの教室に流れていた。
(*15) 2022/07/09(Sat) 0:08:34
ユメカワは、今でも、きっとこれからも、君の事が好きだ。
(a65) 2022/07/09(Sat) 3:51:34

ユメカワは、もしかしたら、その想いが一方的でない事さえ伝えられたなら。
(a66) 2022/07/09(Sat) 3:55:19

ユメカワは、あの日も、それで十分だったのかもしれない。
(a67) 2022/07/09(Sat) 3:56:00

ユメカワは、スタンプで返信。👍。
(a70) 2022/07/09(Sat) 18:50:41

ユメカワは、皆と居る日々が好きだった。なんでもない日々がよかった。
(a71) 2022/07/09(Sat) 21:43:14

ユメカワは、変わらずにいたかった。叶うなら、いつまでも。
(a72) 2022/07/09(Sat) 21:43:46

ユメカワは、腕の中の君に囁きかけて。
(a76) 2022/07/10(Sun) 4:55:53

ユメカワは、静かに笑っていた。
(a77) 2022/07/10(Sun) 4:55:59

ユメカワは、大好きな君と、もう一度。
(a80) 2022/07/10(Sun) 15:11:42

ユメカワは、同じ夢が見たい。
(a81) 2022/07/10(Sun) 15:11:48

ユメカワは、迷わない。ただそれだけを願って──手を伸ばした。
(a82) 2022/07/10(Sun) 15:12:17

ユメカワは、君が好きだ。
(a88) 2022/07/10(Sun) 19:58:05

ユメカワは、君とずっと一緒に居たい。それだけなのに。
(a89) 2022/07/10(Sun) 19:58:20

ユメカワは、暫しの間、廊下に一人茫然と立ち尽くしていた。
(a90) 2022/07/10(Sun) 20:00:34

ユメカワは、君の背を追えなかった。
(a91) 2022/07/10(Sun) 20:00:41

ユメカワは、───君の事が、好きなのに。
(a92) 2022/07/10(Sun) 20:00:47

 




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