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【人】 木峰 海斗[ 講義終わりに、俺を含めた派手な集団が 構内の道を幅を利かせながら歩いていく。 道幅一杯に横並びに歩くと言うのは、 他の通行人の邪魔になるから、 あまり褒められたことではないが それを気にしている様子もなく、げらげらと笑いあって 遠目に迷惑そうな視線を寄越してくる奴らもいるが それを気にすることもしない。ふいに、 傍らの友人が、がっと肩に腕を回して身体を寄せてくる] なんだよ、暑苦しーんだけど? あぁ? ったく、しょーがねーなぁ [ こっそりと、耳打ちされる言葉に、溜息を吐きながら 承諾すると、ほらよと、スマホのアドレス帳から 友人が気になると言う女子の連絡先を教えてやる 一応、相手には伝えておこうと、メッセージも送っておいた あとはどうするかは、友人次第だ] (40) 2021/07/01(Thu) 20:53:08 |
【人】 木峰 海斗上手いことやれよ? [ 泣かすんじゃねーよ?と釘を刺してから、 肩を抱く腕をさりげなく、外させる 別に、友人だし、嫌いではないが たまにベタベタと、スキンシップが多いのが玉に瑕だ 男同士で、気にすることでもないんだろうが 僅かに嫌悪感を感じてしまうのは、何故なのか 気にする方がおかしいと思いながらも、やはり苦手だった] (41) 2021/07/01(Thu) 20:53:13 |
【人】 木峰 海斗[ ただ、一人だけ 触れられても嫌悪感を感じない人がいた 触れられると、鼓動が速くなって 触れられると、胸の奥がむず痒くなって 触れられると、妙に嬉しくて、体温が上がって 俺は、その人のことが―――― 好き 、なのだと思う] (42) 2021/07/01(Thu) 20:53:15 |
【人】 木峰 海斗[ そんなことを考えていれば、 そういえば、海斗って彼女作らねーの?などと、 急に友人が尋ねてくる へっ、と小馬鹿した笑みを浮かべれば] さぁね、俺の好みに合う女がいねーんだよ [ 余裕ぶった態度で返事をしてやった 忽ち、理想高過ぎ〜とか、また馬鹿騒ぎをする コイツらは、深く追求してこないから、楽だ 変に追及されて、女の好みを聞かれても、 俺は答えられる気がしなかった] (43) 2021/07/01(Thu) 20:53:17 |
【人】 木峰 海斗[ 好きな相手はいる だが、それを周りの連中にも、相手に言うつもりはない この想いは、普通ではない 持ってはいけない感情だということは、分かっている 許されない感情だということは、―― わかっている 俺が好きな相手は、―――――― 兄、なのだから ] (44) 2021/07/01(Thu) 20:53:20 |
【人】 木峰 海斗[ げらげらと、下品に笑う仲間たちの笑い声をBGMに 尾も想いに耽っていれば、また友人は肩を組んでくる はぁ、と深くため息を吐く] 暑苦しいって言ってんだろ あぁ? あぁ……悪い、今日明日は先約済み ばーか、相手とか言う訳ねーだろ [ 今日、この後遊びに行かないかと誘われたが 今日も明日も予定が入っている 断ると、ぶーぶーと煩く喚くので、 絡む腕をぴしゃりと叩いて、無理やり外せば、 少し小走りで、輪の中から出ていく] 今度また遊んでやるよ じゃあな [ この前一緒にいた年上の美人かー?とか 背中に揶揄う声を聞きながら、駆けだせば 少し肩の荷が下りた気がするのはなぜなんだろうか] (45) 2021/07/01(Thu) 20:53:23 |
【人】 木峰 海斗― 先日のこと ― [ つい先日のことだ 道端を一人で歩いていると、 ブブ、と尻ポケットに入れたスマホが震えた 無造作に取り出して眺めれば、1通メールが届いていた マッチングが完了したことを告げるメールは、 少し前に冗談半分で申し込んだものだった] マジかよ…… これ詐欺とかじゃねーよな? [ 思わず、そんな呟きを漏らした 高級ホテルに無償で泊まらせてくれる しかも、こちらの望みにマッチした人物と 共に過ごす時間を提供してくれるというもの そんな旨い話あるわけない そう思う反面、期待もしていた] (46) 2021/07/01(Thu) 20:53:26 |
【人】 木峰 海斗[ 自分の気持ちにケリをつけるために、 他人を利用しようという汚いやり方 だが、そうでもしなければ もう、どうにかなりそうだった 日に日に増していくこの想いは、 生半可な処理の仕方では、消し去ることはできない だから、嘘みたいな、詐欺のような 悪魔の囁きのような、そんな募集に応募した] (47) 2021/07/01(Thu) 20:53:32 |
【人】 木峰 海斗[ 一度、家に帰ろうと電車に乗ったところで ブブ、と尻ポケットのスマホが震えた 取り出すと見えたのは、兄貴からのメール>>33、] ………… [ 無言で、閉じる 返信はしない、それはいつものことだ 夜出かけるって、誰とだよとか また、どうせ彼女か?とか、 意味のない問いをしそうになるから 弟が兄にする質問として、可笑しい気がするし 俺のプライドが許さないから―― だから、無視する 昔は、素直に兄として慕って、大好きで 無邪気に笑っていたのに…… 可愛くない弟になっちまったな、なんて たまに自嘲するけど、可愛いと思われるのも それはそれで、なんかムカつくから、面倒くさい はぁ、と一つ、溜息を吐けば 耳にイヤホンをして、 流行りの曲と電車の揺れに身を任せた**] (48) 2021/07/01(Thu) 20:53:51 |
木峰 海斗は、メモを貼った。 (a3) 2021/07/02(Fri) 17:59:12 |
【人】 木峰 海斗[ カタンカタンと、揺れるリズム 耳元で流れるポップなメロディ 浮かんだ疚しい気持ちを掻き消すように 身を任せていれば、それを邪魔するように 再び、ブブ、と尻ポケットのスマホが震えた 手慣れた手つきでスマホを開けば、 兄貴からの気持ち悪いうさぎのスタンプだった>>88 どんなセンスだよ てか、どういう意図で こんなスタンプを送ってくるのか いや、意図なんてねーよな 中学卒業から続く盛大な反抗期の弟を揶揄ってるだけ] ………… こっちの気も知らねーで [ 深いため息交じりにポツリと呟くと、 相変わらずの既読スルーを決め込んだ] (120) 2021/07/02(Fri) 19:54:06 |
【人】 木峰 海斗[ 物心つく頃には、兄の後ろを追いかけていた 手を握って、抱っこして、 俺が強請れば、嫌がりもせずに望みを叶えてくれた もしかしたら、父親よりも兄が好きだったかも 残念、幼い子どもの一番は、大体母親に決まっている だが、母が優位だったのは、小学校低学年までだった 兄貴は、かっこ良くて、優しくて 友だちに自慢しまくってたし、甘えてた その気持ちが変わってしまったのは、いつ頃だったか 中学を卒業する頃だったと思う 兄貴に彼女が出来たと思ったとき 実際は、親しい友人とかだったかもしれないけど 俺は、それを知ってすごく嫌だった、腹立たしかった ただのブラコンかと思ってたけど、そうじゃなかった] (121) 2021/07/02(Fri) 19:54:08 |
【人】 木峰 海斗[ そんな自分が汚らわしく感じて、気持ち悪くて 俺は、兄貴と距離を取るようになった それでも、仕事で不在がちな両親のせいで 俺たちは二人きり、家で過ごすことが多かったから 視界に入ってくるし、触れあってしまうし この気持ちに気付かれたくなくて、 酷い態度を取り続けてきた 普通は、嫌われれも仕方がない筈なのにさ 無意識に再び、スマホに視線を落とす 全然、嫌いになってくれなかった] (122) 2021/07/02(Fri) 19:54:11 |
【人】 木峰 海斗[ 告白してくれる子もいた 同学年や先輩や、後輩……美人な子や可愛い子 色々いたけど、俺は全部断っていた いつも頭の中にいるのは一人だけで 誰かの隣にいるときに、違う人を思い浮べるのは 相手に悪い気がして、 それを上手く隠せる気もしなくて だから、全部断った ちなみにアイツらが見かけた年上美人は、 たまたま彼女が探していた猫を俺が捕まえて そのお礼に、パンケーキを奢って貰っただけだ ―― ちなみに、パンケーキは俺の希望ではない そんなことを考えていれば、自宅近くの最寄り駅だ] (123) 2021/07/02(Fri) 19:54:15 |
【人】 木峰 海斗[ 家に帰って、身支度をすませれば 少し予定よりも遅い時刻に、ラグジュアリーな空間に 足を踏み入れていた 浅葱色のTシャルに、 襟なしの薄手の半袖シャツを重ねて ボタンは全部開けた状態にしていて、 下は、明るめの青色のジーンズという ラフな格好なせいか、すごく場違いな気がするが、 それは普段鍛えられている鋼のメンタルで 他の人の視線は気にしない フロントに声をかければ、 メールで伝えられていた部屋番号を告げる さすがプロだは、綺麗な笑顔で応対してくれた さて、と足を踏み出せば、ベルトの鎖がちゃりんと 涼やかな音を響かせた*] (124) 2021/07/02(Fri) 19:54:19 |
【人】 木峰 海斗[ フロントに聞いた部屋番号は、 1061 エレベータに乗って、 独特の浮遊感に身を任せていれば、 あっという間に、目的の階に到着した 高層階であることは気づいていたが、 まさかそこがスイートだとは思っていなかった>>146 馬鹿と何とかは、高い所が好きなんだ 高層階ってだけで、少しうきうきしてたのは秘密 廊下をゆっくりと、進み 扉の前で、ぴたりと止まって、ふいに心配になる 俺は、兄貴以外の人に触れられて ―――――― 平気なのだろうか? 友人のスキンシップすら、 少し嫌悪感を感じるというのに ドアノブに伸びた手に、微かに戸惑いが生まれる] ………… でも、帰ったら失礼だよな [ 怖気づいて、ここで帰ってしまったら せっかくマッチングしてくれた主催者にも 俺なんかと一緒に過ごしてくれる予定の人にも] (161) 2021/07/03(Sat) 1:00:51 |
【人】 木峰 海斗……ッ、 [ 大きく、息を吸って 意を決して、キーを差し込めば、扉を開いた] どーも………… へ? [ どんな挨拶をするべきか 迷った結果、適当な言葉が出てきたが その言葉は、最後まで言えなかった] (162) 2021/07/03(Sat) 1:00:53 |
【人】 木峰 海斗あに、……き……? [ いやいやいやいや 俺は確かに" 兄みたいな "人って書いたけどさ本物の兄貴がいるとは思わないじゃん? 兄貴のこと考え過ぎて、脳内お花畑にでもなったか 幻影でも見ているか、そっくりさんか てか、ほんとう、マジ―― ] (163) 2021/07/03(Sat) 1:00:54 |
【人】 木峰 海斗すぅ……………… [ よし、大きく息を吸って落ち着こうか とりあえず、状況を整理しよう マッチング成功したメールが来た その部屋番号に入った なんとそこには、兄貴がいた 意味がわからねーな。 主催者はエスパーか? 兄貴への気持ちを消し去るために、ここに来たのに その相手で、兄貴になるとは予想もしてなかったから どういう対処をすればいいか、分からない] (164) 2021/07/03(Sat) 1:00:56 |
【人】 木峰 海斗………… 夜の用事って、これだったことか? [ ふと、零れた言葉は、気になってたけど 聞くつもりはなかった問いだった**] (165) 2021/07/03(Sat) 1:00:58 |
【人】 木峰 海斗………… そーだよ、知ってるよ まさか、兄貴がいるなんて思わなかったけどな [ なんとか平静を取り繕うとしたが、 いつも通りの口調や声にはなってくれなくて あ、これは、やべーな そう思っているうちに、さっさと この部屋を出ておくべきだったんだろうな――*] (185) 2021/07/03(Sat) 10:36:32 |
(a8) 2021/07/03(Sat) 15:00:26 |
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