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【人】 爽快ブラスト チアキ急に現れた橋本先輩と熊切先生にも驚きましたが、有馬先生が返信したのにも驚きました。 …まあ有馬先生が当たり前に家に上がり込んできたことにも驚いたのですけどね。 だってこの家には私が一人なのは知っているはずです。 無防備な姿の私がいるのに!なんて、恥ずかしくもなりました。 けれど今はそれどころではありません。 それに有馬先生が呼ぶのは全く知らない名前。国名。そしてまた私を姫と…? 私は面食らいながらみんなの様子を見ていました。 そして、橋本先輩と二人になったのです。 シャワーをさっと浴びて軽装に着替えた私に橋本先輩(エスポワとは?)は話しかけます。 (0) 2023/10/27(Fri) 22:02:37 |
【人】 爽快ブラスト チアキ『姫様はどちらが幸せなんだろうね?』 そして語られたのは衝撃の事実。 私は訳あって塗り替えられたこと。 本当の私は姫であり魔法使いであり彼らの言っていることはそのまま事実であること。 有馬先生がユスターシュという名前の騎士で私の婚約者だったこと。 今はその全てを塗り替えられて、私は姫宮千秋になっていること。 全てを飲み込むことはできません。 でも、橋本先輩か嘘を言ってるようには見えません。 その先輩は焔を纏って宙にふわふわ浮いていましたからね。 コレで魔法があると言われたら、信じてしまうでしょう。 ただ、私には癒しの力があるけれど他の力は今はないのだと言われました。 その癒しこそが私が姫であった名残であり、願いそのものだったのだと。 (1) 2023/10/27(Fri) 22:02:56 |
【人】 爽快ブラスト チアキそして、橋本先輩は小さな光の粒をくれました。 虹色のほんの小さな宝石です。 私の幸福を願うと言ってくれながら、先輩は炎を纏った姿のまま熊切先生と合流し、またぱしゅんと消えてしまいました。 「…有馬先生。」 戻ってきた有馬先生に私は戸惑います。 ぎゅっと、渡された小さな宝石を握りしめながら。 私が姫? 先生が婚約者? わかりません。本当なの?嘘なの?嘘ではなさそうだったとはいえ、全てが本当かはわかりません。 でも。 わたしはその宝石の粒を握りしめながら、そっと先生に尋ねたのです。 (2) 2023/10/27(Fri) 22:03:12 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ姫様にざっと説明して、ボクの一部を手渡した。 ボクのかな?それとも別の?曖昧だなよくわかんない。 でもボクは希望の篝火エスポワ、これくらいならして良いよね。 上機嫌でベアトリスに合流する。 ベアトリスは少し寂しそうだったから、後ろからぎゅっと抱きつきた。 「大丈夫だよ。ボクがいるよ。 大丈夫。」 頬にキスして、耳元にも。 ボクの焔は服も君も燃やしたりしないから大丈夫。 こっちを向いてくれたら唇を重ねて、さあ行こう。 病院に瞬間移動する。 病室にリッコとその恋人?だけならそこに直接。そうじゃなきゃ、人目につかない場所を選んで。 (3) 2023/10/27(Fri) 22:13:19 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「…リッコーリス、無茶したね。 自分に優しくしてくれた人を守りたい気持ちは ボクだってわかるけどさ。 誰かの死の運命を覆そうとしたのなら それが自分に跳ね返ってくることくらい 想像ついただろうにね。」 恋人?がいるからって。 いや、恋人がいるからこそきちんと説明しなきゃな。 どうしてリッコがこんな目に遭っているのか。何を願ったのか。 「精霊たちを鎮め共生すると同時に リッコは君の救命を願った。 姫様に感謝して欲しい。 姫様の願いがなければリッコは死んでたよ。」 ベアトリスの隣に立ちながら、じっと恋人くんを見つめるんだ。 焔を纏ったボクは、その暴れた精霊の仲間に見えなくもないだろうけど。** (4) 2023/10/27(Fri) 22:13:41 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシューー長い夢を見ていたような。 ユスターシュは二度記憶を失った。しかしそれを取り戻した。 大切な人。それは亡くなった姉と、愛する姫君の事であった。 今のユスターシュの胸を占めているのは、チアキローズへの想いだ。ずっと奥底に封印されていたからこそーーそれは強く激しく、胸を焦がしている。 だが、そんなユスターシュとは入れ違うようにチアキローズは姫としての記憶を失ってしまったようだ。 まさに、皮肉。 伸ばした手と手が後一ミリで触れ合う、というタイミングでまた離れてしまうが如く。 ユスターシュが記憶を思い出せなかった間は、チアキローズに苦しい想いをさせた。 刃すら向け、命を狙いーー乱暴に身体を重ねることまでしてしまった。 それでもユスターシュを信じていてくれた彼女の事を思うなら。 今度はユスターシュが、信じて待つ番なのかもしれない……。 <cc></cc> (5) 2023/10/27(Fri) 23:25:25 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュチアキローズこと千秋はシャワーを浴びたのであろう、茶色の髪が少ししっとりとしていた。 衣服もきちんと着替えている。 応接間にて対面するか。 彼女は橋本彩綾と話していたはず。どんな説明を受けたかわからないが、それでもーー。 ユスターシュこと譲の気持ちは決まっていた。 想いは覚悟、決意だから。 名を呼ばれ、ゆっくり彼女に近付く。 (6) 2023/10/27(Fri) 23:25:52 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「姫宮さん……チアキローズ姫。」 どちらも彼女の名である。 それを唇に乗せるだけで、今は愛しさに溢れた。 不安は、胸に独りで抱けば辛いだけ。しかし信頼する者に打ち明ければ違う。 分かち合い、想いを確かめる事が出来れば。 譲は微笑み、背の低い彼女の前に片膝をつく。そして左手を取ると甲に恭しく唇をあてた。 (7) 2023/10/27(Fri) 23:26:42 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリスーー長い夢を見ていたような。 ベアトリスは弟と別々の人生をむ選択をした。新しい道には、新しいパートナーが。 エスポワがいる。 彼女を抱き寄せて、優しいキスを受け止めた。ベアトリスーー華夜からも、幾つも花を咲かすように返して。 「……ありがとう、エスポワ。 貴女が傍にいてくれるのが、 今の私には一番よ。」 そして二人は病院へと移動した。* (8) 2023/10/27(Fri) 23:28:14 |
【見】 不良少年 滝沢啓介里津子との面会が許され、啓介は病室にいた。彼女は意識を取り戻している。しかし、ベッドに寝たきりだ。 病室に華夜と焔を纏う少女???が現れた時は驚いたが、華夜から大体の説明を受け、頭の悪い啓介も状況を把握するに至る。 兎に角精霊の暴走は収まり、二つの国の争いも終わった。 そして結果、焔の少女ことエスポワが爆誕した、という事らしい。 エスポワの言葉に啓介は唇を強く噛んだ。 「俺を助けようとして、里津子はこんな事にーー… 畜生ッ!俺がもっと、ちゃんと闘えればッ!」 悔やんだ所でどうにもならないのだろう。拳を握り締めて吠えるも、だ。 (@0) 2023/10/27(Fri) 23:28:45 |
【見】 不良少年 滝沢啓介 『滝沢君。みんな精一杯、想いも 行動も尽くしたわ。 でも何もかも上手くいったり 思い通りにはならないのよ。 ……これから出来ることを考えなさい。 貴方にも出来ることはあるはず。』 華夜はそう言うと、医者と話して入院の手続きなどはしておく、と啓介に伝えた。 「わかった。俺は、里津子の傍にいる。 ……エスポワ。姫様に、ありがとうって 伝えてくれ。」 そう言うと、啓介は里津子の手を握った。* (@1) 2023/10/27(Fri) 23:29:03 |
【人】 爽快ブラスト チアキわたしは、今のわたしが本当の私ではないかもしれないことを受け入れ始めていました。 その一方で、だからこそ不安定になりかけていました。 今まで、私が信じていた自分とは? 私の中では生まれて十数年、姫宮千秋としての記憶があるのです。 確かに仔細を覚えている訳ではありませんでしたが、確かに生まれてからずっと、姫宮千秋だったと覚えているのですから。 だからとても不安になりました。 私の初恋の人、有馬先生。 結ばれるだなんて思っていません。 だけど、自分が違う自分だからと寄り添ってくれているのだとしたら。 わたしが違う私なのだとしたら、離れていってしまうのでは? だから泣きそうになりながら尋ねていたのです。 でも、先生…ユスターシュ?は、跪いてくれました。 名前を両方とも呼ばれ、手の甲に口付けされてそれが様になってるのにとても恥ずかしくなってしまいます。 (9) 2023/10/28(Sat) 9:47:58 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「先生…ユスターシュ…様…?」 抱きしめられて、はらはらと涙がこぼれ落ちました。 握りしめた光の粒が、虹色の光を放ちます。 光の粒のようだったその宝石は光を放ちながら緩やかに小さくなり溶けて。 「ユスターシュ様…、わたし、私は…。」 私にあるという癒しの力が彼に伝わり、光を通じて私にも巡ってきます。 ゆっくりと脳裏に描かれたのは想い出。 お城のホールのような場所であなたと踊りました。とてもドキドキしたものです。 嵐の中で見つけて頂いて、心から安堵して。 傷だらけなのが悲しくて、身を寄せました。 でも…。 (10) 2023/10/28(Sat) 9:48:33 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「…あなたの事しか思い出せません。 でも、貴方のことが思い出せたなら。 貴方と共にいられるのなら。 何処でも、誰としてでも生きていけます。 愛しています、ユスターシュ様…。」 思い出せたのは貴方との思い出だけ。 姫であったこと、チアキローズであったこと、それは蘇りませんでした。 貴方との思い出の中で確かに姫、チアキローズと呼ばれていましたが、それが自分にはうまく結びつかないままです。 それでも。 貴方が共にいてくださるなら。 「──愛しています。」 すっかり消えてしまった虹の輝き。 それでも私は、貴方に抱きついてぬくもりを分け合いました。 貴方の傷もまた癒やされていることでしょう。 (11) 2023/10/28(Sat) 9:48:50 |
【人】 爽快ブラスト チアキ──とても余談ですが、肌を重ねた時のことは思い出せていません。 直近すぎて思い出とはされなかったのか、痛みを伴うものだったからは定かではありませんが。** (12) 2023/10/28(Sat) 9:49:16 |
【人】 純真アンサンブル リッコ私はうっすらと意識を取り戻していた。でも、動けない。 啓介が話してくれてるけど、酸素マスクをつけて意識がまだ朦朧としていたから、エスポワがきた時はまた眠りについていたのだろう。 啓介には言ったよ。ちゃんと終わったからって。 あんたは悪くないって。 戦いのプロでもないのに力を託して、守ってもらおうとした私の判断ミス。 そこまでは口にしなかったけど、そう思ったから。 ああ、私は本当な出来損ないだ。* (13) 2023/10/28(Sat) 10:16:01 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「戦いのプロじゃないんだからか仕方ないよ。 それはリッコーリスの判断ミスだよ。」 まさかボクがリッコの代弁をすることになってるなんて思ってなかったけどさ。 実際そう思うよ。訓練も受けてない学生なんだもん、コイツ。 うまく戦えるなんて思ってなかったと思う。 ただ、若しかしたらそれはリッコの願望だったのかな。 リッコは自分が守る側として誇りを持っていたけど、普通の女の子になりたかった子なんだよね。 だからボクは、リッコの胸元にそっと小さな宝石を置いた。 虹色の光を宿す、イーリスのそれとは違う…姫様にわたしたのと同じもの。 (14) 2023/10/28(Sat) 10:16:44 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「──何か願いが叶うとしたら 君は何を願うのかな。 でも、リッコーリスは自分を犠牲にしたら 絶対怒るし、許さないと思うよ。 自分はやるくせにね。 これは、君に託していく。 ささやかな願いくらいならきっと大丈夫。」 きっと、正しく使ってくれると信じて。 ボクはそれを置いて、ベアトリスに行こうと促した。 院内を歩いていくなら橋本彩綾の姿に戻ってね。 (15) 2023/10/28(Sat) 10:17:03 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤそして、何処かで二人きりになれたなら。 「ベアトリス…。 ボクはね、イーリスの守護者になったみたい。 君にもらった名前。その二つ名。 虹色カンタビレ──虹を歌うように豊かにと 光輝かせる、希望の篝火エスポワなんだ。 ベアトリス。 だから、ボクらは追われるかもしれない。 姫様やユスターシュはあの国を締め出されるか それとも逆に乗っ取るかはわからないけど ボクたちはどうしよう? …ボクを、切り捨てたりしないでしょ?」 ニッ、と口角をあげて笑って見せる。 切り捨てられたら?なんて考えてやらないんだ。 人間らしからぬ傲慢さがそこにある。 彼女の手を取り、ボクの胸元に添えさせた。** (16) 2023/10/28(Sat) 10:17:25 |
【人】 気紛れ飼猫 クロ何処からか現れた黒猫。 にゃあんと一声。かちりと首輪が外れて、そのまま去っていった。 そこにきらりと光る虹色の宝石。 首輪は宙に浮かび、緩やかに色と形を変えて──今度はエスポワの首元に巻きついた。 彼女の衣装に合うように、白いリボンの装飾となって。** (17) 2023/10/28(Sat) 10:19:54 |
【見】 不良少年 滝沢啓介里津子はまだ話せる状態ではなかった。酸素マスクを装着、心音を測られている状態だ。 傍らの椅子に座り啓介はその手に手を添えるぐらいしか出来ない。 不甲斐ない自分を悔いても仕方ないが、その念はどうしても強かった。男は女の子を護りたいものだ、彼女が戦士、闘いのプロフェッショナルであろうとも。 エスポワの「もし願いが叶うなら」という問いに、啓介は少し黙り込んでから答えた。 真っ直ぐに顔を上げて。 「願いは自分で努力して叶える。 誰かに叶えて貰うもんはねえよ。 里津子はきっと元気になる。 俺は信じて傍にいるから。」 里津子の胸元に置かれた小さな宝石を見つめたが、啓介自身はそこに何も願いはしなかった。 傍にいる。待つ。 それが啓介に出来ることである。* (@2) 2023/10/28(Sat) 15:22:26 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス病室を出て、廊下の片隅にて。 エスポワと二人で向き合う。 彼女の言葉にベアトリスこと華夜は笑みを浮かべる。 確かに困難が待ち受けているだろう。しかし、華夜は彼女とならば乗り越えていけると信じていた。 「切り棄てる?馬鹿なことを。 あり得ないわ。私はもう、貴女以外はいらないの。 でも、そうね……ドローイグやミュジークがまだ、 イーリスを欲するならば逃亡生活に なるのかしら?愛の逃避行ってやつ?」 くすり、と唇に丸みを乗せた時であった。何処からか虹色の光が降り注ぎ、エスポワの首元を覆う。 それは首輪を象った。白い首輪に虹色の宝石がついている。 イーリスだ。 だが、不思議な現象はそれで終わりはしなかった。 何処から、声がしたのだ。 今まで聞いたこともない、男性とも女性ともわからぬ声が。 (18) 2023/10/28(Sat) 15:22:58 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス 『私はドリーム。六大精霊の力を統括する精霊王である。』 「精霊王?!まさかーー」 宝石が放つ神々しい光に華夜は思わずひれ伏す。 声は続ける。 『私は今までイーリスの中に息づいて、人の願いを叶えてきた。 その代償をエネルギーとして。 何年も、何十年も。 永劫なる時の中で、人と精霊全てを 見守ってきた。 そんな私ではあるが、 一度も叶えたことがない願いがある。 それは、私自身の願いだ。』 「精霊王の願い……?」 キラリとエスポワの首元の宝石が光る。 『ゆっくり眠りたい。もう大きな願いは叶えずに。 微睡みの中で小さな願い程度を聞くのは良いが、もう。 ーー休みたいのだ。』 (19) 2023/10/28(Sat) 15:26:48 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス 『人の願いを叶えれば、人と精霊の 橋渡しになると考えた。 しかしイーリスと私の力を巡り、 人と精霊は相対してしまった。 もう二度と悲劇を繰り返さぬ為に。 私は眠る。この少女の首元を安住の地として。 ーーそれが私の願いだ。 私は、私の願いを叶え、代償として 二度と目覚めないであろう。』 ドリームの宣言に華夜は息を呑んだ。イーリスが願いを叶える力を失えば確かにーー人々が争うことはなくなる。ドローイグやミュジークが醜い闘いを繰り広げることも終わるであろう。 『エスポワよ。イーリスを頼む。 どうか三日に一度は宝石の表面を磨いておくれ。 ーー柔らかな布でね。』 最後に七色を放つと、声は聴こえなくなった。 恐らく、エスポワが分け与えた小さな宝石以外はまだ願いを叶える力を持っているが、イーリス本体はその力を失ったのだろう。 「……これで良かったのかもしれないわ。 なんでも願えば叶うなんて間違っているし。 代償もあるのだから。 私達は私達の力で未来を歩んで行きましょう。 ーードローイグに一度戻り報告をするわ。 貴女も来るわよね?」* (20) 2023/10/28(Sat) 15:27:19 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュこの胸に彼女を抱くことが出来る誉れ、歓び。 先行きには不安はあれど、それ以上の幸福は今は望むまい。 譲は彼女の細身をしっかりと支え、広い胸板にて受け止めた。 彼女の溢す涙すら、一滴足りも逃さぬように。 傍に寄り添う。 「チアキローズ……千秋。 貴女の想いさえあれば、俺は。 他の全ては贅沢に思えるが。 どうか生涯俺の傍にいて欲しい。 ーー妻となって欲しい。 それが俺の願いだ。」 問題はそれを国に帰り叶えるのか、此方の世界にて叶えるのか、かもしれない。* (21) 2023/10/28(Sat) 15:51:16 |
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