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【人】 大木慎之介[深刻さのない表情で他人事のように語られる内容は、 真実味はあった。>>451 曇った表情で言われたことも、>>452 視線を落として続いた言葉も、>>453 なにも言えずに黙って聞くしかなかった。 意図的に明るくあろうとしたかのような言い方を>>454 聞くと、思わず深くため息を漏らし] ……未國は願い事、最初は無いって言ってたな。 けど、3日目には願い事しに行くって言ってた。 その内容を、オレは知らない。聞かなかった。 [憶えていたくないような出来事が 何かあったのかもしれない。 思い返せばそう思わせるような変化が、未國にはあった。 だから、未國の行動の概要だけが掴めそうなことを伝えた。 3日間に何をしたかもわからないのでは不安かと思ったのだ] (468) 2022/10/23(Sun) 20:41:55 |
【人】 大木慎之介[その後、何か、言おうと思ったけれど。 どうしても大木には言葉に出せなかった。 未國に記憶が無いことを、寂しく思うと。 そうしたら未國との間にあったことを 話さなければいけなくなる気がして。 もし、憶えていたくないことがあったなら、 それを思い出すきっかけになってしまいやしないかと。 それは怖かった。 自分の都合で、友達を深く傷つけるかもしれない可能性は]* (469) 2022/10/23(Sun) 20:42:06 |
【人】 未國 聖奈── 三日後病室・大木と ── 「 ……そっか。 願い事、しにいったんだね 」 どんなに大木の言葉に耳を傾けても あたしが何を願ったのか聞くことはない 大木が、言葉を選ぶのがわかるから あたしも、ひとつひとつ、言葉を選んでいく ………、 丁寧に、あたしは適切な言葉を探す。 あたしだって 記憶を失っていることに あまりこれ以上触れたくなかったから 探して、探して、そうして「ああ」と 言葉を見つけて、小さく呟いて。 (470) 2022/10/23(Sun) 21:03:14 |
【人】 未國 聖奈「 ……あたしは、何か大木の役に立てた? 」 空白の三日間。 あたしは、誰かの役に立てていたのだろうか。 せめて見舞いに来てくれた大木くらいには *何か役に立てていたらいいな、…なんて。 …………、 ………あたしはね、思うよ。 (471) 2022/10/23(Sun) 21:03:43 |
【人】 大木慎之介─ ある日の放課後・千葉と ─ そうだなぁ、オレもだ。 ずっと幸せに生きてきたから。 [『自分のことも人のことも考えたのは初めて』>>464 千葉の言葉に同意するように深く頷く。 深刻な悩みが無いことは幸福の裏返しなのだと 思う気持ちは、大木の結論だった。 同じように共感を返してもらえると、>>465 同じように安堵を感じて、表情に表す] 似たようなこと考えてる奴がいると安心するなぁ。 『俺が俺のまま』……か。 [言われた言葉をそのまま繰り返す。 心に深く響くものがあって。 千葉には自分に変えたい部分があったのだろうか、と 頭を過った考えはあったが、その点を深く問うことはせず] (472) 2022/10/23(Sun) 21:06:14 |
【人】 大木慎之介[『そうできない願い』>>465 ──自力では叶えられないような、 幽霊に頼むしかないような願い。 それを叶えるチャンスだったのだろうと思えば、 友達に聞いた『欲』という言葉が 自然と思い浮かぶ。>>3:286 それから、そう簡単には叶えられない 他者の消滅を願う思いも。>>1:229 どちらも大木にとっては縁遠いもので、 現実味のなさに同意する千葉の言葉を聞いて>>466] ……あるもんだよなぁ、 友達だと思ってた奴の“知らない顔”。 オレも友達のこと全然知らなかった気がしちまって、 不安になったり怖くなったりしたな……。 [同意するように表す言葉は、 珍しく気弱そうに響くかもしれない。 そのせいで疎外感のような、孤独感のような 言い表しづらい感覚を覚えたことを、 大木が忘れることは無いだろう] (473) 2022/10/23(Sun) 21:06:39 |
【人】 大木慎之介[『あの3日間があってよかった』>>466 千葉の結論は、大木が抱いたものと同じだった>>3:569] オレも、有意義だったと思うんだよな。 結構辛い思いしたりはしたけど、 あの日々が経験できてよかったと思う。 だから……、 [一度言葉を切って、 あれからまだ会っていない人たちのことを思い浮かべて] ……みんなにとって、そうだったらいいと思う。 そうなってほしいと思って送ったんだ、 「後悔すんなよ」って。 [ぽつりと、いつぞやのメッセージの 裏にあった思いを呟いた。>>3:=20 同じような祈りを抱いていた人がいると、>>3:92 このとき知らなかったかもしれない]** (474) 2022/10/23(Sun) 21:07:10 |
【人】 工藤 彩葉[窓から柔らかく射す月明りの元。すぐ近くに来るまで あおちゃんの表情はよく見えなかった。 でもお互いの声色で、怯えがないのは見て取れる。 手元の花束を見つけて、それどうしたの、と尋ねれば プレゼントと返ってきた声に、私は数度瞬きをして。] あおちゃんは、優しいね。 [と、また笑みを浮かべながら言いつつ、 一緒に幽霊の前へ足を進めた。 昨日、かなちゃんにメッセージを送った時>>3:=4 私は幽霊に返事をしてもらえないんじゃないかって そう思ったのは、私の聞きたいことが彼女を通して 別の人のいつかの姿を思い浮かべていたからで。 幽霊さん自身に向き合える人だったら 別の結果になるんじゃないか、なんて考えていたから 紫色の花束を供えて優しい声をかける>>332 あおちゃんの隣で、話の行く末を 見守っていたんだけど。] (476) 2022/10/23(Sun) 21:10:53 |
【人】 工藤 彩葉[あれ。やっぱり難しかった? と肩を落としかけた時。 三つ目の質問には返答があったようで>>333 私はつい両手を握りしめ、やったね!みたいな リアクションをしてしまった。 やっぱりあおちゃんの場合、料理の話題が 一番心を通じ合わせられたのかもしれないね。 という感想は場違いかもしれないので 私も今はダンマリしておこう。 でも。後悔しないようにと考えた時、 自分と、近しい人のことばかり思い浮かべていた私は あおちゃんが何を考えていたのか、>>334 その結果、口に出された願いも>>336 全く予想できていなくて。] えっ!? [と思わず声をもらして、 幽霊ではなく隣のあおちゃんを凝視してしまった。] (477) 2022/10/23(Sun) 21:10:56 |
【人】 工藤 彩葉[口に出してしまったなら、 すでに願いの回数は消費されているのだろうか。 私は二の句が継げないまま、 続くあおちゃんの声に耳を傾けて。>>337] ……やっぱり、あおちゃん優しいね。 優しすぎて、心配になっちゃうくらい。 [ごめんね、という一言に>>338 まずは困ったような笑みを浮かべてしまった。 困った、というよりも言葉の通り、 心配からくるものだったけれど。 誰かのために使うなら、って話はしたけど まさか幽霊のために願いを使うなんて。 でも、あおちゃんの苦笑いがにっこりに変われば 私がその選択を否定する理由もなく。] 土壇場だったの? もう、しょうがないなあ。 [気付けば、そんな気の抜けた声と 穏やかな笑みを浮かべていたのだった。] (478) 2022/10/23(Sun) 21:10:58 |
【人】 工藤 彩葉[それから一度、幽霊の方に視線を向けて。 急かすような様子は見えないのを確かめてから、 私はあおちゃんに向き直り。] 私の願い事はもう決まってる。 今一番叶えたいのは、あおちゃんの願いだから。 だから…、教えてほしいの。 私はどんなふうに願えばいい? [おんなのこになりたい、は 彼女が天秤にかけていただろうものを思えば、 抽象的すぎるようにも思えて。] あおちゃんは、いつ、どうやって、 どんな女の子になりたいの? [真剣な顔で尋ねて、あおちゃんを見つめた。 首を傾げられるようなら、少し、相談しようか。] (479) 2022/10/23(Sun) 21:11:01 |
【人】 工藤 彩葉[私が考えていたのはこんなこと。 求められれば少しずつ、言葉にしたと思う。 一つ目は、過去を変える選択肢。 きっと、生まれた時からそうだったら、って 何度も思ったんじゃないかな。 でも失うもの、変わるものの大きさを考えれば それは難しいのかもしれなくて。 それでも願ってみる価値があると思うなら、 私はきっと、頷いたと思う…けど。 本音を言えば少し寂しいとも思っていた。 だってそしたら、私たち出会えなかったかもしれない 二つ目は、未来に変わる選択肢。 たとえば卒業の日に。 それとも、いつか決心のついた日に 何かをトリガーにして、発動するような願い方。 その猶予のかわりに、本当に叶うのかどうか ずっと不安がつきまとうことになるだろうけど。 あおちゃんが心の整理、ちゃんとできたのかどうか 私はまだ聞けていないから。>>2:=3] (480) 2022/10/23(Sun) 21:11:04 |
【人】 工藤 彩葉[……それとも。別の選択肢。 彼女は何も変わらずに、変わらないまま、 周りの方を変えてしまう選択肢もあると思った。 そのままの心と体を受け入れてもらえるように。 もちろん、全てを変えるのは難しくて 範囲は限定的になるのかもしれないけど。 でも、だって、本当は 何も間違ってなんかいないでしょ? 今のあおちゃんが、ここにこうして存在してること。 心を変えるのは苦しいと思う。 じゃあ体を変えるのは、どうなんだろう。 喜びだけが残るのだろうか。 それなら、いいんだけど… …これは、苦しむだけの道かもしれないと。 そうも思うから、躊躇して。 彼女が思いもよらない様子なら、 私は何も口にしなかっただろう。] (481) 2022/10/23(Sun) 21:11:07 |
【人】 工藤 彩葉[きっと今この瞬間に、 女の子の身体を願うのが一番確実な方法。 それがわかっていても、私はたくさん考えた。 だってすごく、大事なことだと思うから。 もし答えの出ない問いなのだとしたら、 幽霊さんに託してみるのも ありなのかもしれないけど。 今しか言えない一度だけの願いなら、 後悔のないように言葉を尽くしたくて。 あおちゃんは、なんて答えるんだろう。]* (482) 2022/10/23(Sun) 21:11:09 |
【人】 帰宅部 津崎絵音[ 不安を除いてやることは出来た。 ただ、喜色の先には表情の歪みと涙。>>377 いつか転んで泣いてしまった「秋獅ソゃん」に 「絵音くん」は慌てて駆け寄りながらも ランドセルからハンカチや絆創膏を取り出したけれど。 残念ながら、現在そうした習慣は無くなっていた。 一瞬指を伸ばしかけるも互いの年齢を思い出し、引っ込めて 幼い女の子にそうしたように拭ってやることも出来ず、 少し狼狽えながら様子を見た。 驚き返させてしまった一瞬の勘違いには>>373 すぐに続けられた言葉で気づいたので、>>200 泣かせてしまったことに対してのほうが、余程動揺した。 でも、オレに出来るのは思ったことを伝えること。 その涙が悲しみからではないのは理解できたから 口を開いたのは多分、間違った選択ではない。 ] (483) 2022/10/23(Sun) 21:17:44 |
【人】 帰宅部 津崎絵音[ その涙は感情が溢れたようなもので、 精神が乱れているわけではないのだろう。 涙を拭った秋獅ヘただ静かに聞いてくれて>>378 拒みながら一方的に押し付けた遺言の時と違い、 理解や納得のような相槌を打つ。>>379 オレと秋獅ヘ別の人間だから、 もう軽率は共感は示さないけれど。 千葉との関わりで得た自分なりの結論のようなものが、 彼女の道を見つける小さな手助けにでもなるといい。 ] ……ああ、任せておけよ? [ オレもまた、しっかりと秋獅ノ向き合って。>>380 それはこっちの台詞、って言葉は今は引っ込めた。 だってこんなにも明るい涙を流す人に その気持ちを受け止めることに集中せず 既に告げた礼を繰り返すのは無粋というものだ。 彼女は、自分で選んだことを告げた時に>>372 言葉少なくも思いが伝わるような返事をしてくれたのだから。 もう狼狽えも心配もせず、 微笑みだって自然に浮かべられただろう。 ] (484) 2022/10/23(Sun) 21:17:55 |
【人】 帰宅部 津崎絵音[ 柔らかく返される感触と伝え合う温度が、互いの生の継続を示す。 そこにはもう、苦笑しあった時のような>>240 気まずさや気恥ずかしさなんて、無かったんだ。>>94 会う前は今の秋獅フ気持ちが知れず、 何か出来ることがあるのかも分からなかった。 生きていてほしかっただけ。 助けたいとか感謝されたいとか、英雄願望みたいなものは無い。 でも、こうなって良かったと思う。 同じ人物の陰に立っていた、同じ願いを持った女の子に 思い出にしたつもりでも今でも大切だった彼女に、 何かをしてあげられて、いつか再び助けられることもあったりして 新しい形でまた共に生きていけるのなら。 ] (485) 2022/10/23(Sun) 21:18:06 |
【人】 帰宅部 津崎絵音[ 置き去りにしない祈りは、 何度でも重ね、彼女を繋ぎ止め支えられるだろうから。 誰かの呪詛がそうであったように。 ] (488) 2022/10/23(Sun) 21:18:31 |
【人】 白瀬 秋緒………………そま先輩って、不思議な人ですよね [ 本当に不思議な人だな、と苦笑する そのままの勢いで、話し始めた ] そま先輩、あたし、やっぱり (493) 2022/10/23(Sun) 21:35:58 |
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