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![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 肌を合わせると、温度が同じだけ、 上がっていくと、それだけで ひとつに溶け合う気がした。 唇が重なり、深くなる。 体が揺さぶられるたびに小さな声が 揺れる体から漏れていく。 引かれていく腰に、ゾワゾワとした ものが背筋に走って。] アっ───ッぅンンッ!! [ 嬌声が彼の口の中に吸い込まれていった。] (*59) 2020/08/15(Sat) 1:13:26 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 尋ねられたことに、今にも溢れそうなほど、 いっぱいに涙を溜めた下瞼を やわく撓ませて、頷く。 ぼろ、とまたこぼれてシーツを濡らした。 水音が響く。 もうそれがどこから聞こえているのか、 わからないくらい頭がぼうっとする。 一度絶頂の淵に立たされた体は、 簡単に熱くなっていくから。 離れた唇を追うように見つめ。 くりくりと指で捏ねられるそこも また、温度があがる。] そこ、ッぁぅ、好き、ッんん、 [ そう伝えて。 広げていた足を折って、その背筋に 足先でつつ、と這わせ、 ぐ、と引き寄せる。] (*60) 2020/08/15(Sat) 1:14:58 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子おく、もッすき、 [ 自分で軽く腰を動かして、 いいところにその傘の窪みが 当たるようにして。] ここッも、すき [ そう示してみる。 だが本当はその上の方が、 より一層弱い、なんてこと、 彼はもしかしたら知っているかも しれないけれど。]* (*61) 2020/08/15(Sat) 1:16:14 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ───ロビーにて [ 捕まえきれる気がしなかった、か。>>86 そんなことはない。 きっといつだって、誰か拐っていって くれないかと。そこに愛があるならなんだって 構わない、と思っていたはずだ。 だが、彼はそうは感じなかった。 結局わたしは、どこかで諦めているのだろう。 振り払うように切り替えた話題。 彼のぼんやり発光するような髪。 それが地毛だと聞けば当然「そうやの」と 頷く。彼の顔立ちは日本人の それとは違っているから、 おそらく海外の血が入っているのだろうと それくらいのことはわかっていた。 聞いていなかっただけで。 笑う彼にこちらも微笑みかけ。] (97) 2020/08/15(Sat) 8:22:34 |
![]() | 【人】 美雲居 月子[ わたしなら、と聞かれて、 何何?といわんばかりに膝に両肘をついて、 顎を掌に乗せて、両手で顔を包む。 じっとそちらを見つめれば、 彼の顔がすぐ近くまで寄る。 ゆらゆら、視線をからめれば、 落とされた問いに目を細めた。] ええよ? ……けど…かわりに三谷さんも、 うちのものになってくれはらんと 割りに合わへんなあ [ と片目を眇め、体を起こす。 そのまま姿勢を正して、距離をとった。] うち、商売人やさかい 取引は、対等やないと。 [ そう伝えて。] (99) 2020/08/15(Sat) 8:23:29 |
![]() | 【人】 美雲居 月子三谷さんの気になるお相手は、 全てを受け入れてくれはるの? なんの打算もなしに? [ 爪に目を落とし、また 親指の腹で先端を撫ぜてから下ろす。] それは───なんでなんやろなあ [ そんな、きっとここには答えのない 問いをぼんやりと投げて。]* (100) 2020/08/15(Sat) 8:23:45 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ───風呂 [ 夜も更け。一度部屋に戻ると、 乱れていた布団は綺麗に整えられていた。 水着が必要だというスパにも興味があった。 一応持ってきたのは黒の オフショルダーのモノキニ。 正面は編み上げ、鳩尾のあたりが 小さく菱形に開いている。 くびれの部分はドット柄のチュールに なっており、背中は腰あたりまで大きく開き、 紐が一本、軽く結われているのだ。 その水着に腕を通し、 その上から浴衣を着た。 中には誰かいるのだろうか。 まず確認しよう、と開いた扉。 そこにいたのは ] (116) 2020/08/15(Sat) 11:57:42 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 目元に落ちる唇が熱い。 柔らかくて、心地いい。 好きな場所を彼につたえれば、 玉の汗が滴って落ちた。 中で質量を増し、硬くなるそれに、 また体は喜びに打ち震える。 つかまっていろ、と言われて 腕の力をその通りに強めた。 強く打ち付けられる腰に、 また声が溢れる。 だがそれが、より一層弱い場所を かすめれば、詰まった。 ふ、と息が耳元にかかる。 笑ったような気がした。] (*79) 2020/08/15(Sat) 12:27:15 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子ま、ッて、そこ、ゃ、だ だ、っめぇ──…ッ!!! [ ぞく、として。嫌な予感に変わり、 だがそれでとどこかで期待して。 静止をかけるも止まってくれることはなく、 狙ったようにごりごりと責め立てられれば、 目をぎゅっと瞑って。 押し寄せる快楽の波に抗えなくて。] ぁ゛ッや、だめ、そこ、ッ おかし、なる、変なる、ぅッ! きもちぃ、 ッきもちぃ、い ああぅ、っは、はぁッぁ、は、ぁっ [ がくがくと体が震える。 喉がひゅ、と鳴って息ができない。 足先からビリビリと迫るものに、 抗おうとその背に力を込めれば、 思わず爪が食い込んでしまう。 けれど、それに気づくこともなく。] (*80) 2020/08/15(Sat) 12:28:13 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子アッぅ、っ───んんッ!!! [ そのままびくんッと大きく体が 弓形にしなって、布団に落ちた。 肩で息を繰り返す。 腕の力をすこし緩め、彼の瞳を見つめる。 できるなら体をすこし持ち上げて、 触れるだけの口づけを。]* (*81) 2020/08/15(Sat) 12:29:07 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ──風呂 [ やっと会えましたね、と 振り返った彼の唇が動く。] うち、また会えるようにと思うて 書いといたのに…… 気づいてくれへんかったん? [ なんて、悲しげにこぼす言葉とは 裏腹にその目は細められる。 ちゃぷ、と微かに湯の揺れる音がした。 帯をするりと解く。 露天の入り口を入ってすぐの棚にある 籠の中に置いて、ちら、と彼の方を 視線だけで確認する。 もし彼がこちらを見ているなら ふ、と笑いかけるだろう。] (127) 2020/08/15(Sat) 13:58:03 |
![]() | 【人】 美雲居 月子[ 合わせを指先で摘んで開いて、 肩から滑らせるように 浴衣を落としていく。 膝に引っかかれば指先を離し、 そのままだらりと下ろせば、 重力に従って布は下に落ちた。 首だけ動かして背中を確認し、 腰を折って拾い上げ、 帯を入れたのと同じカゴに入れた。 簪を一本使って、 くるりと髪を上げてしまえば、 その白い足を進めて跪き、 桶で掬った湯で体を濡らす。 それからゆっくりと足先から 湯に浸かろうか。] 今日のお仕事は終わらはったん? [ と尋ねて、両手で湯を掬いながら 首を傾げ、そちらを見た。]* (128) 2020/08/15(Sat) 13:58:23 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子 ───椿 [ 重すぎる快感の波に、 完全にさらわれてしまう前に、 なんとか止まったかのように、 痙攣する体を肩で息を繰り返して なんとか宥めていた。 触れるだけの口づけを交わす。 だが、腹の中で熱が爆ぜた感じはしなくて。 眉尻を下げて、不安げにそちらを そっと見遣った、瞬間] ぁ゛ッゔぅ!!!ひ、 は、 [ 息が吸えない。明滅する。 ちかちか、きれいにひかった目の前と ぐらり、脳が揺さぶられる感覚。] (*103) 2020/08/15(Sat) 14:57:03 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子ま、って、イ、ッた、 ばっかり、っやの、にぃッ! あっぅ、だめ、だめだめ、ッ 止まって、おねが、ぃ、は、 [ その上陰核をぐりぐりと いじられてしまえば、余計に 体はまた絶頂へと導かれて。 熱が離れていく。] (*104) 2020/08/15(Sat) 14:57:15 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 濡れそぼった目を彼に向けて、 腰を掴む腕をとり、なぞった。 ゆっくり上体を起こし、 背に腕を回して、首元に顔を埋める。 そこまでしてしまえば、 あとは身を任せるだけ。 高められていく感覚に 抗おうと声を上げることはしない。] ァッあ、っぅ、ぁッ あ、もぉ、ッふ ァ───…ンッ! [ びくびく、と彼の体に 半ば縋るように抱きついたまま、 達して仕舞えば、くた、と 体をそちらにあずけ。] (*105) 2020/08/15(Sat) 14:59:08 |
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![]() | 【人】 美雲居 月子 ──露天風呂 そう [ 彼の言葉に頷きながら布を取る。 正面から見ればワンピース、 後ろから見れば ビキニに見えるというのが モノキニという水着らしい。 水着売り場の女性に 絶対にこれがいいと勧められたから そうなのか、と思って購入した。 海にはいかない。 時折プールで泳ぐことはあるが、 そのときは競泳用の水着を着るくらい。 だから、実際に袖を通したのは 初めてだった。 静かに湯に浸かる。 熱すぎないちょうどいい温度。 ふう、と息を吐いた。] (139) 2020/08/15(Sat) 16:21:38 |
![]() | 【人】 美雲居 月子ええきもち [ 小さく落として、 掬った湯を肩にかける。 そうして尋ねたことへの返答に 「そう」とうなずき、 問いかけに首を傾け。] どうやろか? 確かめてもろてもええけど? [ と目を細めた。 「そういえば」と眉を上げる。] ───お兄さん、映画はお好き? * (140) 2020/08/15(Sat) 16:21:58 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ───ロビー [ 破顔して言われた言葉に、 きょと、と目を丸くしてそれから。] それもそうやわ。 ───もう、お客様と違いますし。 [ と笑った。 深く座したソファの座り心地は さすが老舗というか…良いものだった。 ぼんやりと投げた問いかけへの答えに、 ふむ、と手元から視線を向ける。 なかなか興味深い、といわんばかりに その話を聞いていれば またこちらに問われるから。 「そやなあ」とうなずいた。] (150) 2020/08/15(Sat) 19:02:19 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ──露天風呂 そう? [ 彼の答えに首を傾げて。 肩に湯をかけるよう手のひらで 水面近くを掻いて、掬えば、 また小さくちゃぷ、と聞こえた。 確かめるまでもないのだろうか。 表情で誰かに抱かれたとわかる、 なんてそんなことがある? ───否、あるのならば実家の父母や祖父は もうとっくに娘の爛れた遊びに 気づいているだろうから。] (152) 2020/08/15(Sat) 19:03:21 |
![]() | 【人】 美雲居 月子[ そうして投げた問いかけに、 あまり見ない、と返って来れば、 ならばあのカクテルは特に 意味があったわけではないのだ、 とわかる。ふ、と笑った。] いや、お兄さんがさっき 出して来れはったお酒の名前。 そんな名前の映画があってなぁ… そこから取ったんかなて思うて。 [ とそちらを見て。]* (153) 2020/08/15(Sat) 19:03:40 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子 ───椿 [ 彼と共に落ちた布団は、 少しだけ肌に冷たかった。 荒く乱れた息をいっしょに整えて、 腕を解こうと動かすのに。 吐息の間に囁かれた言葉で、やめた。 小さくうなずいて、より一層 体を寄せて。 甘く落とされる唇の感触と音を、 ぼんやりと感じて、目を閉じた。] (*152) 2020/08/15(Sat) 19:04:20 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 徐々に落ち着いてくる息遣い、心音。 そっと体を離して、見つめると、 呆れたように笑う彼の顔があって。 こちらもまた同じように破顔して、 笑ってしまう。 負けず嫌いは昔からだったのだ。] ふふ、もう絶対負けると思うたけど。 [ そうくしゃ、と笑いかけて。 続いた言葉に目を丸くする。 一瞬、考えて、唇を開いて、一瞬躊躇する。] (*153) 2020/08/15(Sat) 19:04:41 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子[ 唇を閉じて、まぶたをふせて、上げた。 眉尻を下げて、口を開く。] キスして? [ そんなお願いをひとつ。 そっとまぶたを閉じて、待ってみる。 叶えられたならば、満足げに微笑んで。] まあ、そやかて、ハンデも もろたことやし…… うちもなんかひとつきくわ。 なにかして欲しいこと、あります? あ、そや、うち、京都の旅館の娘やさかい、 その割引券とかでもええですよ? [ とちゃっかり宣伝も挟みつつ。]* (*154) 2020/08/15(Sat) 19:06:06 |
![]() | 【人】 美雲居 月子 ───ロビー [ あり得なかった夢。 一夜の幻。 消えてしまえば手に入らない、 近づけば消えてしまう、 蜃気楼のようなもの。 しってる。わかっている。 わかっているからこそ、ここにいられる。] ───そやな [ 小さく同意して。 降りてくる唇を目で追って。 そのままそっと閉じてしまえば、 きっと重なるのだろう。] ……ふ、… [ 鼻から抜ける息を、飲み込んで。]* (165) 2020/08/16(Sun) 1:18:23 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子 ───椿 [ 触れた唇に、目を閉じて、 離れていく感覚に、開いた。 離れるのが、惜しいと思った。 この温もりから離れることが。 また触れた唇。 今度は、少し長めに。 そうして、ゆっくりと熱が引き抜かれ、 腕が解かれて。 外気に触れて熱と夢は覚めていく。 浴衣を肩にかけて腕を通す。 そうして合わせを正しながら提案を。] ───え、名前? [ 彼のWお願いWに思わず聞き返す。 ふ、と破顔して「いうてなかったなあ」と こぼしてから、ざっと髪を一つに結び。 そっと足を折って正座を。] (*232) 2020/08/16(Sun) 1:20:47 |
![]() | 【赤】 美雲居 月子うちは、───美雲居、言います。 実家の旅館も同じ名前やから、 機会があったら寄してくださいね。 [ と営業スマイルよろしく微笑んで ぺこりと頭を下げた。] (*233) 2020/08/16(Sun) 1:21:00 |
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