【赤】 奏者 イルムヒルト[爪痕だけでは届かない程 この男の深淵はきっと深いのだろう。 ただ1つを望むのは男。 最上の悦を刻もうとするそれを肉で包み、扱き 女は乱れ、甘く鳴く それは艶めき奏でる淫欲の音。 満たされた肉欲と、満たされるそばから目覚める 飢餓の咆哮にも似た、嬌声。 女を昂らせながら刻み付けられる快楽 最初から与えられる極上のものを貪欲に飲み干し 更に激しく燃える情欲に身を任せ、 肌と肉と、魂と。熱をも擦り合わせて混ぜ合わせ ――今宵も、終幕の音まで男と女の演奏は続いてゆく] (*101) 2022/11/25(Fri) 21:32:11 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[昨夜と違い、実をもって男は女を苛み 女はそれを貪欲に受け止め、貪り高らかに啼く。 混じりあいは体が壊れてしまう程の激しさ。 だがそれが、男の持つ「美」ならば 女が欲しがるのは当然のことで 男がそれを刻むのは当然のこと。] ――― っ、ぁ! [溢れる官能は歯止めをなくし 奥へと解き放たれる熱く激しい命に合わせて 女もまた、頂に至る。 結合部からも漏れぬようにと本能が膣を締め付け 男のものを咥えこんで痙攣する中が達するを告げる。 ――ああ、今私はまた1つ。美に触れた。と。 私は貴方を、見遣りて*] (*102) 2022/11/25(Fri) 21:32:31 |
【赤】 奏者 イルムヒルト[先程迄埋められていた引き抜かれた胎は、 満ちるを知った今は、寂しいと訴えるかのように 入り口より赤と白が涙のように滴り落ちる されど、胸を満たすのは貴方の美に触れた喜びと ――もっと味わいたいという欲。 ああ、私の躰は、魂はこんなにも貪欲で。 触れられる穏やかな指先1つに美を見出さんとして 其れを未だ潤む目で、追った。] (*117) 2022/11/25(Fri) 22:32:12 |
【赤】 奏者 イルムヒルト ……? ジョスイ、様? [自分の髪より指を離し、男が向かった先には1つのテーブル。 小さな水薬の様なものが入った瓶は、持病の薬か何かだろうか。 少しだけ体を起こして、その様子を眺めていれば ――貴方は呟き、私の元へ戻ってくる。] まぁ。 嬉しい。 [景色が、かわる。 再び貴方を見上げる姿勢になったかと思えば 片脚を大きく開かれ、はしたなく膣口より零れ落ちる白と赤の混ざりを 咎めるようにか、或いは再び押し込むようにか 先と変わらぬ熱杭が、女の胎の虚を埋める。] (*121) 2022/11/25(Fri) 22:33:58 |
【赤】 奏者 イルムヒルト ん、 ァ! [鼻にかかるような甘い声。 だが、先の嵐のような激しさではなく。 今齎されているのは漣にも似た、緩やかな官能 指先に至るまで、細胞の1つ1つに染みるような。 貴方の持つ、また違った美しさが 私の体を喰らっている。] ――― ぁ、ふぁ、 あ。 まだ、そう。 まだなの。 もっと…… もっと、ください、ジョスイ様。 [私の渇きを。貴方の渇きを。混ざり合わせてと 軋む褥の音に合わせ。女は歌う。 緩く抜き差しされるものを締め付け、吸い付きながら 乱れる様は先よりも焦らされより蠱惑的に。 男の官能を誘うものに、なるであろう。*] (*122) 2022/11/25(Fri) 22:34:17 |
【赤】 奏者 イルムヒルトは、ぁん、 っ [女は啼く。初めて知った時よりもより艶やかに。 自分の感じるところを、焦らして、焦らして ここぞというときに突かれ、擦られて身悶える。 巧みなそれに翻弄されながら 歓喜に肌と頬を染めて。 先のような急激な昂りではなく。 着実に積み重なる官能は、また1つ女の新たな扉を開く。 濡れる目には快楽に蕩けながらも、 それをもっと喰らわんとする欲が揺蕩い 巡る熱のまま、剛直に絡む蜜壺は 乾く間もない程満たされ、されど穏やかな刺激に甘く 蜜交じりの血と精を泡立たせた。] (*128) 2022/11/25(Fri) 23:32:52 |
【赤】 奏者 イルムヒルト ぁ、あ。 ―― …… 深い、ぃ。 [それが、善い。 入り口も中もみちり、と音がするくらいに押し広げられて 熱を腹いっぱいに頬張っているかのよう。 重なる程近くに貴方の、かんばせ。 互いの吐息すら、混ぜあうかのような距離で。 私は、眦を緩めて。小さく、頷き。 快楽の波に身を浸らせ、絶頂をまた、迎える。 1度では終わらない。 緩やかな到達点は始まりにすぎず。 どこまでも互いに喰らって、貪って。 其れでも更に、魂に牙を喰い込ませて溢れる欲を啜る 堕ちろと囁くそれに、 女は貴方こそとばかりに、男根を締め付け喘ぐ。 絶え間ない悦楽に浸された体は 全身を性感体にしてしまったかのよう。] (*129) 2022/11/25(Fri) 23:33:44 |
【赤】 奏者 イルムヒルト い、ぁ。 ――いい、とて、も。 [だから、もっと。 焦らして与えるの繰りかえし。 貴方と繋がる箇所は蕩けてしまったかのように 混ざり合ったものが泡立ち、律動に腿を伝いながら 褥に汗とともに散る。*] (*130) 2022/11/25(Fri) 23:33:59 |
(a70) 2022/11/26(Sat) 0:17:37 |
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