人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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視点:


【人】 田中 天美

[引越し先はポジティブな条件以外も考慮しなければいけない。
 人の社会に生きるなら大なり小なりコミュニティに所属する。それが近隣で済むのか、町内あるいは村内まで広がるかは地域次第で、ただ総じて人間関係が濃くなる場所ほど違和感を気取られやすくはなるだろう。

 だから基本、十年が目安だ。気に入りの場所で離れるのを惜しみ、それ以上粘ったこともいくらかあったが限度はある。やろうと思えば深江の見目を化かしもできたが、長時間の維持は難しくその場しのぎにしかならない。

 だが、終の住処を得られない日々を苦痛とは思わなかった。家に限らず所有し続けることに執着がない。そりゃ旅の記念とか過去の生活に紐付いた品が家にあるのは事実だが、それでも何かの折に失われたとて、僅かに惜しむ気持ちが湧く程度ですぐに諦めがつく。
 例外としては、今も深江は大太刀を持っている。出会った頃携えていた得物だが、それもかつての形そのままでなく折られて磨り上げたものだ。流石に他の品と比べれば愛着は強いだろう。

 それでも土台には、この身ふたつさえあればどうとでもなるという性分が敷かれている。山に籠もって数百年を過ごした時期に他人はほとんど存在しなかったし、今もやろうと思えばあの穏やかな日々に戻れるだろう。航空写真とか衛星画像といった便利過ぎる代物のせいで、ちょいと窮屈なのは困ったものだが。
 まあ、いずれお眼鏡にかなう場所を見つけよう、と未来に夢見ておけばいい。時間だけはまだまだ大いに残されているのだから]
(63) 2023/03/12(Sun) 3:21:48

【人】 田中 天美


 ……ぁ゛〜

[のそり、と上体を起こす。眠りから覚めてもまだぼうっとする頭を爪でがりがりと掻いた。あちこちに跳ねた髪を撫で付けるとべたついている。そのまま耳の裏や首筋に触れれば同じようにじとりとしていて、こりゃ相当汗をかいたなと欠伸をした。
 隣を見れば人の名残だけが明らかな皺の寄ったシーツがある。目に入る範囲に深江は見当たらないが、居場所を探すより前に足音が近付いてきた]

 っふぁあ〜……
 先入っとったんか。

[湯から上がったばかりの深江が、タオルを引っ掛けて戻ってくる。血色の良い肌にみどり髪をいくらか張り付かせ、ぺたぺたと裸足で歩き回る姿からはすっかり昨夜の酔いが残っているように見えない]
(64) 2023/03/12(Sun) 3:22:05

【人】 田中 天美


 俺も入るわ、ふぁ、
 ……あ〜〜〜まだなんかちょっと残っとる……

[もぞもぞと寝台から落ちるように降りた。深夜遅くまで遊んだ疲れはまるでない、というか寧ろたっぷり食らったのだから元気な方なのだが、さんざっぱら飲んだ酒は頭の端っこで微妙に残ってる気分だ。
 化生が酒に弱いのは物語の中だけ、……と言いたいものの、悔しいかな自分は強くない。別に力が弱まるとかも無いからただ酔いやすいってだけだが。

 ともかくひとっ風呂浴びて頭も体もさっぱりさせたい。片付けはその後でやると言い残し、普段と違うシャンプーの香りが残る浴室へと向かった。体の汚れを洗い流してアパートより広い湯船に浸かっていると、やっぱり山暮らしになってもこれは手放したくないかもな、などと過ぎってしまい、便利に慣れた体にちょっと笑ってしまった]
(65) 2023/03/12(Sun) 3:22:25

【人】 田中 天美

[今日の行き先は湖だ。
 目的は変わらず釣りなのは趣味なのだから仕方ない。最近ご無沙汰だったから溜まってたんだろう、釣り欲が。自分も好きだし是非もなかった。
 小道を進んで開けた一帯は、陽光がデッキに、湖面に燦々と降る。山中にあるにしては立派に整備された湖の区画だった。道なりにいくらか立つ街灯の昼の影がベンチの合間に短く落ちている]

 船?
 あ〜、まあ、船っちゃ船だの。

[デッキを辿って船着き場へと視線を留めると、ボートが何種かあるようだ。その中で深江の目に留まったのは愉快な見てくれのアレらしい。そして事もあろうに釣りがしたいとか言い出した]

 無謀すぎんかあ???
 まあええか。

[反射的にツッコミは出たが、次の瞬間にはスッと受け入れた。試して駄目なら諦めるだけで、落っこちたらけらけら笑いながら引きずり上げればいいだけだ]
(66) 2023/03/12(Sun) 3:22:41

【人】 田中 天美

[案の定、姿勢も変えづらい竿も振れないそもそもボート内がバカみたいに狭くて目的のものが取れない等々、三重苦どころで済まない環境だったので素直に諦めがついた。せめて屋根が無ければ。まあ、深江ひとりは拾えても借り物を湖底に沈める訳にもいかないし、ボートがひっくり返るまで粘らんで良かったと笑いながら、のんびり遊覧に切り替えた。

 その後はやっぱり釣りなら手漕ぎだと乗り換え、気付けば昨日に続いて二回戦が始まった。別にいざリベンジだとか今日こそ負けてたまるかなんて気持ちはなかったが、同じ船で釣ると当たりの差が如実に分かり、結果として釣果を競うことになる。
 帰る頃には短かった街灯の影も真逆へ長く引き伸びて、やがては自らの明かりで足元に黒線を落とす]

 そうだなあ。
 海がありゃ文句なしだが……

 ま、でも、
 住めんとしても、遊びに来るのはええな。

[隣で笑う。
 その頃にはボックスも満ちて、(35)1d50の釣果を片手にコテージへの帰路につくのだった]
(67) 2023/03/12(Sun) 3:23:03

【人】 田中 天美

[今日の夜もとびきりのご馳走だ。

 帰った端から二人でてきぱき捌いて処理。身と一緒に振り塩したあら骨や腹骨は、臭みを取った後に鍋の中にぽいぽい投げ込んで、ざっと日本酒を回しかける。出汁の旨味は魚と酒に任せ、バーベキューの余りのネギも足すとしばらく火にかけてことことと炊く。
 隣の鍋にはワタ抜いて切り目の入った小ぶりの魚が何尾も並び、醤油やみりん、砂糖の味付けてゆっくり煮汁を煮詰めていく最中。甘辛い味のしそうな湯気を浴びながら、スプーンで煮汁を掬って皮目にかけると、切り込みの白身が濃く色づきながらも、皮が艶めいて旨そうな茶色に照っていく。

 白米は今日も炊いた。あつあつの飯は茶碗二杯分をボウルに入れ、炒めておいたとうもろこしやピーマン、魚の身をほぐして混ぜ込む。ホイル焼きでも活躍したバターの香りがふんわりと立ち上り、そこにちょいと足した醤油がまた食欲を唆る。
 こっちが仕上がる頃には、あらを炊いていた鍋に味噌もとき終わっているだろう。野菜炒めか炊いたのも出来上がっていたかもしれない]
(68) 2023/03/12(Sun) 3:23:23

【人】 田中 天美


 明日の朝飯も困らんな。

[味噌汁に煮付けに、バター醤油の混ぜご飯、それからそれから。
 豪勢な食卓に箸をつける前から楽しくなって笑いながら、今日も今日とて杯を掲げた]

 お、ええな。泳ぐか〜。
 もちろん温泉も試さんとな!

 そういや川ん帰り、山菜生えとるとこあったよなあ。
 ちょいと足伸ばして寄んのもありやの。

[やりたいことは尽きないもので、話をしながらあれこれと増えてしまう。明日に全てを済ます必要はない。
 楽しい予定はあるに越したことがないと談笑しながら、明日に響かない程度に酒を進めた]*
(69) 2023/03/12(Sun) 3:23:49

【人】 田中 天美

[心地よいリズムが体に響く。とんとんと叩く感覚が一つごとに眠りから意識を引っ張り上げて、朝に連れてきてくれた]

 んー……
 はよぉ。

[それでもまだ意識の端っこがぎりぎり目覚めに乗っかってるぐらいで、放っておいたら眠りに落っこちそうだ。もぞもぞと布団に腕をゆるゆる押し付けていた仕草が、隣から抱き寄せられたことで場所を変え、ぬくい深江の体を柔らかく撫でた。それが前肢でクッションを踏む動きと似ているのは、人と狐で意識が混ざり合っているからだった。

 夢があまりに、鮮やかであった為に]
(229) 2023/03/14(Tue) 6:02:20

【人】 田中 天美


 どーした、深江。

[胸元に顔を埋めて声をくぐもらせながら、ふん、と笑う]

 だの。
 今日も楽しいぞお。

[昨日までも、明日からも。
 言外に込めた思いが伝わらずともいい。今だけが伝わっていればそれで]
(230) 2023/03/14(Tue) 6:03:59

【人】 田中 天美

[川遊びはこれでもかって程にはしゃぎ倒した。
 人の目がろくに無いのもあったが、あったとして今更年がどうの体面がどうのもない。
 澄んだ川にじゃぶんと入って泳ぎ、潜っては珍しいもの探して見せ合う。食えそうなものならすかさず回収し、昼に食うかと笑い合う。
 蔓を掴んで飛び込む際には深江の場所を狙ってやった。さて受け止められたかスッと避けられて沈んだか。後者なら避けたとこの顔狙って水を引っ掛けてやろう。

 冷えた体は焚き火と飯ですっかり温まった。
 持ってきた混ぜご飯のおにぎりも焼き魚も、遊び疲れた体に丁度いい。
 味噌まで持ってくる入念さには笑ってしまったが、水草との相性が良いのは知っているから、褒めた上で出来立てのそれをいただく。

 腹も満ちて身体も乾いたなら、ぼちぼち次の目的地に向かう頃合いだ。
 山菜取りも兼ねながら移動をすれば、温泉に着く頃には十分な量が手に入った]
(231) 2023/03/14(Tue) 6:04:20

【人】 田中 天美


 おぉ〜……!
 思とった十倍ぐらいしっかりしとった。

[施設を見上げて思わず上げてしまう声は隣と重なった。
 想定を上回る立派な施設は、湯殿はもちろん、貸切風呂さえも複数用意されている。どっから入ったものかと悩んでしまう。もちろんそれは嬉しい悩みってやつなのだが]

 露天も種類あるみたいだの。
 お、時間帯で男女が入れ替わる仕組みかあ。
 今ならあっこか。

[そうして選んだ湯殿は、広々とした岩造りの露天風呂だった。山中の木々に囲まれながらも、開放的に空が開かれている。
 かけ湯を済ませて乳白色の薄い濁り湯に浸かると、じんわりと染み渡る心地よさだ。ツンとした匂いが漂うが仄かなものだから、ここは柔らかい硫黄泉なのだろう。
 きょろりと見渡し、成分についてとか書いてないかと探しながら]
(232) 2023/03/14(Tue) 6:04:44

【人】 田中 天美


 ふふ、遊んだなあ。

[伸び切った声を漏らす隣に笑う。本当にここ数日遊びまくった。行き当たりばったりの予定がここまで充実したものになるとは、山を目指した時には思いもよらなかったことだ]

 お、深江、ここは肌の病気に効くんやって。
 あとは生活習慣病だと。
 贅沢したし丁度ええな。

[ご馳走も毎日食べとるし、とくつくつ喉を鳴らす。病気に縁のない身と知っていても、会話はまるでただの人間と変わらない。そんな風にして生きてきているからおかしいとも思わない]
(233) 2023/03/14(Tue) 6:05:05

【人】 田中 天美

[そうやって他愛無い会話を繰り返す内に、男女の切り替えの知らせが入った。一旦上がるも、でも折角来たんだからともう一つぐらいは入らないと損な気がする。
 狐で入るならそりゃ貸切だが、内湯の檜風呂も捨てがたい。ちょっと悩んだが、どちらともなく口にするのは]

 まあ、悩んだ時はどっちも行きゃええな。

[愉快げに笑うと目を合わせる。湯上がりで普段よりちょっとすべすべしたような気がする手を握って引っ張っていく]
(234) 2023/03/14(Tue) 6:05:41

【人】 田中 天美


[自分たちには時間がある。
 それは憂いではなく、楽しいことなのだと伝えるように]*
 
(235) 2023/03/14(Tue) 6:06:13