Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a18) 2022/12/14(Wed) 8:54:23 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:誕生会 ── [ 誕生会の歌の集い。 女性だけの方が、とか全員で歌いたい、とか。 風に乗って届く声に迷いつつ参加表明してみたけれど。 練習からは少しずつ少しずつ足が遠のいていた。 自主練しておくから、なんて言い訳してみたけれど、 最終的にはやっぱり不参加で、なんて発案者のチェレスタ にも参加メンバーにも悪いことをしたなとは思ってる。 音楽は好きだし、家庭教師に声楽を教わったこともある。 でも、正直今の自分の声は好きになれない。 高いままの声も、丸みを帯びていく体も、 ]女性に近づいていく自分が嫌だった。 こんなのはちっとも わたしたち じゃない。 (231) 2022/12/14(Wed) 23:02:40 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ それでも暗い気持ちを片付けて、 用意していた赤い靴>>0:30を贈れば 彼女は喜んでくれただろうか。 眩しかった。 外界に解き放たれた可憐な蝶、 これから世界を知っていく無垢な5歳の女の子。 御礼を言われたら、 「素敵な靴が素敵な場所に連れて行ってくれますように」 と寿いで。……本当に、そうなればいいと願っている。 ] (232) 2022/12/14(Wed) 23:03:42 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 21人が一同に介した──かどうかは指折り数えたわけ ではないけれど、思い思いの方法で彼女がこの世に生を 受けたことを祝っている。 ……暗い気持ちを何度片付けても、ここにいる限り ずっと湧き上がってくるのだろう。 ナハトが退席するなら>>169、引き止める代わりに 一緒に誕生会を後にしようか。 本当は、彼が避けているあの子に 「今日のこの子とお話する権は完売だよ?」 などと牽制してあげてもよかったし、 皆でお祝いした方が、彼女も喜ぶだろうに。 ……自分のことしか考えてなくて、本当に嫌になる。 ] (233) 2022/12/14(Wed) 23:05:34 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 賑やかでなんだか疲れたから助かっちゃった、 なんて嘘に言い訳を重ねたら、嫌われないだろうか。 いつもみたいに笑ってくれている? 彼がどんな気持ちでどんなことを思っているか>>172 こんな風に見上げるだけじゃちっともわからなくて。 色んな気持ちをないまぜにして、 「ナハトもお疲れ様」と夜色の髪をそっと撫でてみる。 ……二、三言葉を交わしたら部屋に戻るだろうか。 * ]もう少し、とは言い出さず、彼の言葉を待ってみた。 (234) 2022/12/14(Wed) 23:06:55 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a36) 2022/12/14(Wed) 23:10:25 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル (266) 2022/12/15(Thu) 0:42:30 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ それは わたしたち らしくない。 今までそれが当たり前過ぎて、 だからこそ答え合わせをしながら日々を過ごしていた。 わたしたち であることが何より絶対で、 生きることを肯定して欲しかった人たちはもういない 二人でひとつであることが完璧で必要で、 欠けた半身を求めることがいつしか手段になっている それがどれだけ苦しくても続けなくてはいけなくて。 ──────なんのために? わからない。 わからない。 わからない ……違う、そんなのは嘘だ。 ] (267) 2022/12/15(Thu) 0:43:48 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 本当はわかっていた。 認められなかっただけだ。 わたしたちの欺瞞を私自身が知った時に>>82、 わたしたちを羨ましいと、完璧だと言ってくれた人が 私から離れていくことを恐れた。 ……いいや、違う。 わたしたち でいられればそれでよかったのに、 あんなに諦めることが上手だったのに、 自分たちから離れて忘れていくのは嫌だった。>>0:522 離れたくない、と言ってくれた時に>>0:360 「わたしたちもだよ」と言葉で返すことが出来なかった。 こんなことを考えるのは わたしたちらしくない。 この身の外に、わたしたちより大切なものがあるなんて あってはいけないと無意識に蓋をした、気持ちが。 ] (268) 2022/12/15(Thu) 0:44:54 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 自惚れではなく、絶えず親愛を注いでくれる人。 彼の愛は揺籠の中の安らぎを守るみたいに優しくて。 でもそれは わたしたち だからで。 わたしたちの夜、わたしたちだけのナハトなんて 黒猫を愛でるなら許されるだなんて線引きをして。 きみが特別だとか大切だとか必要だとか、 そんな言葉は一度だって言えなかった。 ] (269) 2022/12/15(Thu) 0:45:30 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ きみが傍にいてくれるのは、 『恋人』で、二人でひとつの完璧なわたしたちで、 名前をつけて、誕生日を贈ったわたしたちだから。 わかってる。本当にそれだけしかない。 だけど、私は、 この胸に証がなくてもあなたの運命でありたかった。 * ] (270) 2022/12/15(Thu) 0:46:09 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 現在:洋館玄関ホール/答え ── [ >>6 >>7 本能、いや魂での理解が思考に浸透するにあたり、 得るはずのなかった答えを知った。 証持ちは欠けたることなく集まったのだ。 『恋人』の証は、双子の片割れにはなく 私だけに与えられた烙印。 結局、完璧なんてなかった。 わたしたちは可哀想な女の子が作り出した都合よい幻想。 何もなくなった。 私の内にも外にも、何も。 どうして私だけ完璧につくってくれなかったの?>>82 私は苦しむ為に生まれてきたの? 答えを持つ唯一はきっと答えない。 この場で語ったことこそ全て。 沈黙こそ肯定。 愛しているなんて反吐が出る。 * ] (271) 2022/12/15(Thu) 1:19:56 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a43) 2022/12/15(Thu) 1:26:56 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 私に返す彼の呟きが>>287届いていれば、 きっと涙が出るほど嬉しかっただろうけど。 やっぱり私のものじゃないことを理解して、 諦めたように笑うことしか出来なかっただろう。 一番に諦めたのは私。 私のことは幾らだって諦めてきた。 私が生きることさえ、他ならぬ私が許さなかった。] (309) 2022/12/15(Thu) 12:03:47 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 忘れた、なんて体のいい言い訳>>289に、 それでも誤魔化されてくれたんだと思った。 それからの様子は変わらないけど、それだけはわかった。 わたしたちはそんな優しさを当たり前のように享受して、 彼に返せるものなど何もないのに幸せみたいに笑うんだ。 揺籠の幸せ、ひとりぼっちの幸せ。 あなたもこのままを幸せと感じてくれている? だとしたら、嬉しくて、ほんの少し寂しいと思った。 ] (310) 2022/12/15(Thu) 12:04:53 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ それから、いつものように街に出かける彼に>>290 いつかみたいに連れて行って欲しいとお願いしてみよう と思ったけれど、何だかそれはいけない気がした。 私にとっては運命だったあの日みたく、誰かと出逢うこと もあったかもしれない──なんて彼の真心を疑うのは冒涜 だけど、彼がほんとうにしあわせになれるなら、その方が いいと思った。完璧でないと知り離れていくくらいなら ] (311) 2022/12/15(Thu) 12:05:26 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 沈黙の意図を汲んで、もう少しの時間をくれる。>>291 誕生会の賑わいを遠くに聞きながら、 彼と過ごす時間が愛おしく思う。 あとどれだけの時間を共有出来る? なんて考えると泣いてしまいそうだけど、 たった独り涙に暮れるしかなかったこともあったろう彼に こんなものは見せられない。 彼の孤独は私などでは届かない深いところにある。 ] (312) 2022/12/15(Thu) 12:06:11 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 沈黙には嘘は必要なくて、 私だけが知る、あなたと私、二人の時間。 嘘を吐き続けるのは苦しい。>>267 でも彼が離れていくことを思う方が、よっぽど苦しい。 誕生日の夜。 手の中で温くなる紅茶に、夜になった日を 誕生日にと贈った日が>>0:502思い出される。 貝型の焼き菓子はないけれど、 あなたもあの夜を思い出している? ねえ、 と心の中で呼びかけてみる。 夜は私があげたものじゃないけれど、 それでも名前を呼んでいいかな? ] (313) 2022/12/15(Thu) 12:07:10 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 呼びかけに、我に返る。>>298 証持ちとして完璧で、わたしたちは幻想で、 そんな答えと唐突に突きつけられた絶望とともに、 喉に迫り上がるどうしてを噛み殺し飲み下した肚が熱い。 反吐が出る、なんて八つ当たり>>271をしたとして、 私がひとりで生まれたひとりきりなのは何も変わらない というのに。 クリスタベル、と わたしたちを呼ぶ声が届く。 可哀想な人。 あなたが親愛を傾けた彼/彼女はもういない。 私が作り出した幻想は神が殺した。 それでも呼ばれるままに見上げれば、 叶わない願いに笑みを浮かべることしか出来なかった。 ] (314) 2022/12/15(Thu) 12:09:13 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル……一緒には行けない [ 差し出された手を取ること、 これから先を共に歩むこと、その両方に頭を振った。 本当はどれだけその手を取ることに焦がれたか。 でもそれは私のものじゃない。 ] あなたを夜と呼ぶ、 あなたが完璧だと言ってくれた存在は もうどこにもいない。 (315) 2022/12/15(Thu) 12:09:54 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ だから、ごめんね? 明日会う約束を断るようなさりげなさで届いただろうか。 本当のことを知って、あなたから離れていくくらいなら、 せめて自分の手で終わらせたかった。] (316) 2022/12/15(Thu) 12:10:05 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ それだけを言い終えると、 あとは何者の呼びかけにも応えず自室に戻るだろう。 いくらか聞き咎めた人がいたかもしれないが構わない。 どうだっていい。 世界も箱庭も私自身もどうなろうと構わなかった。 ■がいないなら、なんだっていい。 * ] (317) 2022/12/15(Thu) 12:10:45 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a48) 2022/12/15(Thu) 12:27:49 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a49) 2022/12/15(Thu) 13:00:47 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a54) 2022/12/15(Thu) 15:44:44 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 現在:洋館/自室 ── [ 自室の机は、彼/彼女の夜から、 彼/彼女らへ贈られたものでささやかに彩られている。 いつも下げているネックレスだけは、 彼の手作りリベンジが成功した証。>>0:682 造花の花束はそのまま水のないガラス花瓶に。 虫の彫刻は文鎮みたいにちょんと鎮座して。 最初のアクセサリーは真鍮の小さなトレイに。 付けていたネックレスは、同じトレイの中に返した。 そして、クリスとベルにと最初にくれたプレゼントは いつもの場所に。>>0:500 ] (414) 2022/12/15(Thu) 23:08:35 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ そんな心のこもったプレゼントに、 家の援助や洋館でのお金で 高価なものを贈って返すのは違う気がして。 だから手ずから用意したものを、と頑張ってみたものの どれも上手な出来ではなかったかも知れないけれど。 何を用意しようどう贈ろうかと考える時間は楽しかった。 マドレーヌの他にも焼き菓子に挑戦してみたり、 夜色のマフラーを編んでみたり、 洋館から花を少し分けてもらってサシェを作ったり、 黒猫の刺繍を入れたお揃いのハンカチにしてみたり。 引きこもりなのに無理して虫捕りなんてみた時は 大変だったっけ。 あの時は結局フォルスのお店で贈る物を見繕ったかな。 ──…実は彼らが存外仲良しだと知っている。 そんな風に彼が居場所を作ることを嬉しく思っていた ] (421) 2022/12/15(Thu) 23:15:38 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 彼の境遇は知っている。 知っているだけで、 たった独りで幾度の夜を過ごしてきた、 その凍えるような思い出を拭えるわけではなくて。 それでもあんなに温かな愛を与えられる人だから、 幸せに、なって欲しかった。 出来れば私が幸せにしてあげたかった、けれど。 今だって、本当は 「生まれた時から一人だったから」 「二人でひとつが羨ましい」>>0:350 そう言った彼がもしこのまま一人を選ぶのなら、 また孤独の海に沈むというのなら。 嫌われても憎まれてでも傍にいたい。 独善かもしれない。 それでも抱き締めてあげたかった。 夜の帰る場所になりたかった。 生まれてきてよかったと思わせてあげたかった。 なのに、どうして私は完璧じゃないんだろう ] (423) 2022/12/15(Thu) 23:16:14 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 仕舞った栞を取り出す。 あの日、彼が手折って差し出してくれた花。 花が好きだと言ったからプレゼントしてくれた。 ベルに、とくれた花。>>0:357 泣きたくなるくらい嬉しい贈り物。 あなたにそんなつもりはなかったとしても。 これだけは、 これだけは私だけのものだと思っていいよね? *] (425) 2022/12/15(Thu) 23:17:14 |
(a67) 2022/12/15(Thu) 23:18:53 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新