人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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【人】 ユスターシュ

 ─ 小話:厨房で ─


 へーへー。
そうかよ。



[面白い死の話は物語の中だけだ。
 現実に死亡している自分たちにとって
 面白くないのは当然だと思っている。

 半分投げ返してくんなよ、ったく。>>200


 もう半分はそうだな、
 あのハーレム(誤解)騎士に似合うな。]


 おいおい、俺のが年上だっての。


[まぁ確かに、ふらふらした大人だし?
 世話になってなかったとは言わない。

 口の言葉とは裏腹に、そうかよって
 笑って受け入れておいた。>>201

 世話した覚えはどうだろうか。
 気にはかけているけれど。]

 
(241) 2022/05/30(Mon) 8:18:05

【人】 ユスターシュ

 

 ……まぁな。
 あ、でもあの客は居る可能性高いぞ?


[付き合わせるのだから当然だ。
 どうせその時自分は相手に見えないし抵抗はない。]


 あのなぁ、
俺の娘は可愛いんだ。

 一目惚れでもしてみろ。未練が増えるぞ



[この言葉が冗談なのか本気なのか。
 そこは受け取り手に任せる。>>203

 己の未練なんて、抱えなくていい。]



 ……そっか。


[言葉は続かなかった。
 それに気遣いを感じて苦笑い。>>204

 やっぱ、良い奴だよな。と再確認する。]
 
(242) 2022/05/30(Mon) 8:18:20

【人】 ユスターシュ

 

 おーおー、そうかよ。
 それはどうもな。


[背を押す言葉に笑って返す。>>205


 ……そうだな。
 俺には幸せがあったし
 残っている可能性がある。


[そう言って、一度言葉を区切って
 そうして続けた。]
 
(243) 2022/05/30(Mon) 8:18:34

【人】 ユスターシュ

 

 なぁ、こうやって酒場開いてさ
 客をもてなしたり、話したり
 俺は楽しかった。
 お前はどうだった?



[幸せっていうのはささやかでも
 そういう感情の中に生まれるんじゃないかと
 沢山の人と話していたのは
 人との関りを嫌ってないからだと
 身勝手でも思いたかった。]

 
(244) 2022/05/30(Mon) 8:19:32

【人】 ユスターシュ

 

 ……それ、



[珍しい言葉に目を丸くした。>>207
 やっと彼の心の中を零して貰えたような。]


 ……嘘でも何でもいいさ。


[優し気な笑みを相手に向ける。]


 同じ場所にいてさ、一緒に過ごしているとさ
 同じように居られるって思うよな。

 でも実際はさ、
 それぞれの人生を歩んでいる。
 俺はもう、行く時間になっちまった。

 ……だからさ、俺はちょっと先に行って
 お前らを待っててやるよ。

  
(245) 2022/05/30(Mon) 8:19:52

【人】 ユスターシュ

 
[未練を果たさない選択肢は己にない。
 どう言いつくろっても置いていく。
 その事実は変わらない。

 幸せを願って貰えるのに甘え>>209
 優しい嘘に甘え
 世話になったのは、こっちの方だったな。]
 
(246) 2022/05/30(Mon) 8:20:04

【人】 ユスターシュ

 ― 閉店後:MiraggiO ―

 そうだな。
 賄いってさなんか美味い気がするよな

 それにしてもカイルの料理はよく売れたな。
 流石だな、料理長。


[そう言って笑った。

 厨房に入れば、カイルからも>>217
 聞いてしまったカミングアウトがやってきた]


 ああ、いるな。
 可愛いぞー。


[謝罪の言葉には気にすんな、と軽く。
 聞かれたくなければ声をもっと潜める。]
 
(247) 2022/05/30(Mon) 8:20:24

【人】 ユスターシュ

 

 なんだ、まだそんな話覚えてたのかよ。
 そうだよ。あたりだ。

 ───── ん?
 いや、あいつは俺に似てはないぞ?
 いや、垂れ目ではあるが……


[血が繋がっているかどうかは未だにはっきりしないし
 多分今後もしない。
 まさかあの発言から己に似ているなんて
 発想が来ると思わなかった。>>218
 
(248) 2022/05/30(Mon) 8:20:41

【人】 ユスターシュ

 
[カイルからも、彼の事を聞く。>>219
 てっきり船で共に死んだと思っていた。
 だから目が丸くなった。]



 ……そうか。
 いや、お前の視点ならそうなるだろ。


[おいて行かれるのも辛いな、と

 言うのは簡単だがそんな言葉一つで終わらない。終われないからゴーストになっているのだろうから。
 傷付けそうで簡単に、言葉に出来ない。]



 ああ、そうするよ。
 ありがとうな、カイル。



[今度こそ、その頭に手を伸ばした。
 受け入れて貰えたかどうかは
 二人だけが知る。]
 
(249) 2022/05/30(Mon) 8:21:02

【人】 ユスターシュ

 
[そのブイヤベースを口にすれば
 前よりうまくなったな、と素直に称賛した。

 マスターに一緒に飲もうぜと酒を注ごうとし
 この場にウーヴェが戻れば歓迎するし
 ヴィムも加わるのなら来いよ、と手招きする


 ゴーストたちの宴は、まだ終わらない。]
 
(250) 2022/05/30(Mon) 8:21:17

【人】 ユスターシュ

 ― 夜明け前:ノアと ―


 受け取らない訳ないだろ


[言葉の約束をどれ程かわしたとて、
 果たされる保証がないのは自分もよく
 とてもよく、知っている。>>192


 その指輪を大事に指でなぞる。]


 了解。
 こっちもそのつもりで準備しておくな。


[3年。他の奴に比べればまだ短くても
 己にとって楽しい事もあれど苦しい3年だった。
 それに比べればあと3週間待つのは何てことない。>>193
 こことの別れの準備も出来るしな。

 話せるから、見えるから
 まるで生きているかのように錯覚しかねない
 けれども、ここに居る全員は死んでいる。
 その事実は目を伏せようが決して変わらない。]

 
(251) 2022/05/30(Mon) 8:21:53

【人】 ユスターシュ

 

 ああ、またな。>>194


[自分が見えなくなっていたとしても
 彼が無事帰れるよう姿が見えなくなるまで
 その場で見送った。]


 無事に、帰れよ

 
(252) 2022/05/30(Mon) 8:22:07

【人】 ユスターシュ

 ― それから ―

 マスター、この指輪さ
 預かってくれないか?


[そう言って、約束の指輪を差し出した。]


 この前来た綺麗な青い髪の客のなんだけど
 俺が返すのは多分無理だからさ。どうか、お願いします。


[そう言って、深く頭を下げて願った。]


 俺、未練を晴らすために動くよ。
 出来るかはまだ分からないけど
 一応きちんと別れを言っておく。

 ここに居ていい、と受けいれてくれて>>0:108
 不真面目してたのに追い出さないでくれて

 今まで本当に有難うございました。


[これで出戻りになったら恥ずかしいな。
 そんな事を思った。
 でも、そうならない予感もあった。]

 
(253) 2022/05/30(Mon) 8:22:25

【人】 ユスターシュ

 ***

 あのさ、俺暫くしたら
 未練晴らす為に出ていくわ。
 ま、でもいつも通りでいてくれな。


[けじめとして皆にそう言いだしたのは霧の日からすぐ。
 反応はどうだったかな。

 後にヴィムには酒に付き合えよ、と果実酒を差し出した。
 付き合ってくれたのなら、いつも通りのありきたりで、普通の会話をしただろう。

 ウーヴェには、行く時ついてくんなよ、と笑って言っておいた。

 カイルには、受け取って貰えるのなら自分が作れる限りのレシピを伝授しておいた。


 他の奴はそれぞれの未練に対してどうだっただろうか。
 何か告げられたのならその時々で反応しただろう。]
 
(254) 2022/05/30(Mon) 8:22:53

【人】 ユスターシュ

 

[手紙を書く。
 ノアにまずは受けてくれた感謝と渡す手紙の説明。

 宿屋の二人には感謝しているし迷ったが、
 死者からの言葉は普通はないものだから。

 ご老人の夫婦だし、あっちで会えたらと
 そう思う事にした。

 娘には……悩んだ。
 唸りながら紙に向かうユスターシュの姿は
 何度も見られた事だろう。
 伝えたいことが多すぎる。

 悩みに悩んだあげく、自分らしくと開きなおり
 ぱぱっと最後は書き上げた。

 後は待つだけ。]
 
(255) 2022/05/30(Mon) 8:23:23

【人】 ユスターシュ

 ***
[ノアは約束通りやってきた。>>195
 俺は席を立って、手紙をもって扉に向かう。
 相手から見れば手紙だけふわふわと浮いて
 動いている状態だっただろう。ホラーだ。]



 んじゃあな。


[最後はいつも通りに。
 見送ってくれた奴はどれ程いたか。
 誰がいてもいなくても、笑顔で手を振って

 その場を後にした。]


 聞こえねーだろうけど、よっす。ノア


[そう言って、扉から手紙を出した。
 そうした途端、それは自分で持てなくなって、
 するり、と手から零れた。


 相手は上手く受け取れたか、はたまた地面に落ちたか。
 どちらにしても悪い、と。聞こえなくても声をかけた。

 ノアへの手紙にはこう書いてある。
 性格に似合わない綺麗な字だ。]
 
(256) 2022/05/30(Mon) 8:23:55

【人】 ユスターシュ

 
[まずは宿屋に向かう。勿論ついていっている。

 そこで話を聞く。>>196
 お姫さんがお嫁にいったこと。
 おめでとさん、と言っておいた。
 届かなくても、ちゃんと返してる。

 こっちの話を未来にねだられれば ]


 わーったよ。
 付き合って貰った礼だ。
 その時は、でもお前の話も聞かせろよ?
 
 出来ればさ、俺より長生きしてから来いよ?


[人生望まず死ぬこともある。だから願いは願うだけ。

 それでも、人は願う事はやめられない。

 そこは街の出入り口からちょっと不便な位置。
 だからこそ割安で好きこのんで使っていたのだけど。
 そこにいる老夫婦はいつも通りだった。
 ノアに話しかけられれば、二人は不思議そうに顔を見合わせて、困ったような顔をした。

 自分の代わりに、頭を下げてくれるのに
 目頭が熱くなったのは秘密だ。]

 
 
(257) 2022/05/30(Mon) 8:25:09

【人】 ユスターシュ

 

 「ええと、貴方は一体……?
  もしかして、美人の剣士の女性に頼まれました?

  だとしたら、やめた方がいいわよ?

  あの人ね、二度も娘さんを捨てているの


  何を言われたとしても
  あの人にあの子といる権利はもうないわ
 
  御免なさいね、あの子をもう
  大人の都合で振り回してあげたくないの」


[そう告げれば、苦笑いした。
 ノアがユスターシュからの手紙を見せるか
 その名を出せば、そのご夫婦の誤解は解ける

 そうすれば聞けるだろう。
 彼女は今、この老夫婦の親戚の宿にいると
 ここに居たら、またあの母親に見つかって
 面倒になるから少し離れた町に行かせたと

 そこで、冒険者ギルドに依頼を出して
 今でもユスターシュの情報を求めている、と。]
 
(258) 2022/05/30(Mon) 8:25:32

【人】 ユスターシュ

 ― 少し離れた町 ―

[そこのギルドには、埃を被った情報を求める依頼が
 張られている。>>0:94

 『依頼:消えた冒険者ユスターシュの情報。
     何でもいいのでお願いします。
  
            依頼人:アイシャ』

 その宿屋に辿り着けば、髪を二つに結ってリボンをつけた、16歳の少女がいる。
 ユスターシュと似ているか、と言われると垂れ目同士ではあるが……といった具合だ。


 どう見ても、健康そうな姿で、宿の受付に立っている。
 彼女の元に向かうのなら、
 その子は花が咲くような笑顔で言葉を紡ぐ。]


 「いらっしゃいませ。
  お客様でしょうか。」  **


 
(259) 2022/05/30(Mon) 8:26:28

【人】 ユスターシュ

 ― 旅路の果て―


 アイ、シャ……


[彼女は自分に気付かない。 
 娘の視線はノア生者にだけ向かう。]


 アイシャ……
アイシャ、
アイシャ!!!

 

[無我夢中で手を伸ばして、
 抱きしめようとして、

   その体はすり抜けた。   ]



 ……あ…ぁ……
あぁ……



[会えたのに。娘はそこにいるのに。
 自分は彼女を抱きしめるどころか、触れることも、声をかけることも、存在を認識してもらう事すらもう、出来ない。


 その事実が死んでいるという事、嫌という程刺さる。]
 
(276) 2022/05/30(Mon) 19:43:17

【人】 ユスターシュ

 
[膝をついて、崩れおちた。
 頭では理解していた。三年だ。もう三年。
 とっくに己の死を受け入れていたのに。
 一目会えれば、元気でいるのを見る事さえできれば、それで十分過ぎるというのに。

 いざ娘を目の前にしたら
という終わりを迎えている。
 その事実が、今頃、心を、深く抉る。>>114

 
(277) 2022/05/30(Mon) 19:43:25

【人】 ユスターシュ

 
[アイシャは手紙を渡されるのなら
 明らかに動揺したように大きな瞳を見開く。

死んだ旨をはっきり告げるかどうかはノア次第。

 どちらにしても、少女は泣きながら父の事を教えて欲しいと必死に聞き出そうとする事となる。

 彼女はそうして、渡された後手紙を開く事になる。]


 『アイシャへ

  何かあった時の為に手紙を残しておく。
  悪いな、帰れなくなって。

  側で守り切れなくて本当に御免。

  アイシャ、お前は今元気か?
  幸せで、いられているか?
  父親として、お前の幸せをずっと
  願って、祈っている。

  どうか、笑って生きてくれな。


            お父さんより』
 
(278) 2022/05/30(Mon) 19:43:49

【人】 ユスターシュ

 
[手紙に涙が零れる。
 大きなものが一つ、二つ、そしてボロボロと。
 お父さん、と繰り返し呼びながら。

 そんな娘を後ろから抱きしめるように包む。
 でも、何一つ、伝えられない。
 共に泣いても、意味が何一つない。

 愛した娘の涙一つ、もう拭ってやれない。
 それに、自分も涙をこぼす。]


 アイシャ……
 悪い、ごめん、本当、死んで……
ごめっ……


 
(279) 2022/05/30(Mon) 19:43:59

【人】 ユスターシュ


[そんな後悔をしていたら、アイシャは自分で泣き止んで
 ゆっくりゆっくりノアの方を見る。]


 「すみません、取り乱して。
  ……父はもう、居ないのですね。

  分かっていたのです」


[母親から聞いたのです、と彼女は告げた。]


 「あのですね、父の遺品……
  何もなかったのです。捨てられてしまって

  だから、本当にありがとうございます。
  父の一部が帰って来てくれたのが……
  今、本当に嬉しいのです」
 

[彼女は笑顔を浮かべて、言葉を続ける。]
  
(280) 2022/05/30(Mon) 19:44:11

【人】 ユスターシュ

 
 「あのですね、私は一人になって知ったんです。
  私はいかに守られていたのか、と
  守られているだけじゃ駄目だって思ったんです。

  父は私の為に、色々お酒とか
  完全じゃないけど
我慢してくれていたのです。

  ですから、これからは
  あっちで安心して好きな事していいよって
  そう伝えられるように
 
  私、ちゃんと笑って生きていこうって
  決めて生きているんです。
  だから、心配しないで下さい」



[小さな少女は、守られるだけじゃなくて
 成長して、強くなっていた。]
 
(281) 2022/05/30(Mon) 19:44:23

【人】 ユスターシュ

 
[針は進む。もう、止まる事はない。
 未練はもう、全て果たした。
 アイシャは笑ってくれた。生きてくれる。


 アイシャに気付かれないよう彼女の背に
 魔法を一つ、発動した。

 それは、まるで蝶のように、蛍のように
 アイシャが気に入っていた、光の魔法。
 その光が文字を描く。]


 ありがとう

  ノアも、笑って生きてくれな



[小さな光一つ、ふわりと舞って
 彼女の中に、
消えた。]

 
(282) 2022/05/30(Mon) 19:44:45

【赤】 ユスターシュ

 


 ───── もう、終わりの時間だ。


 ] 
(*30) 2022/05/30(Mon) 19:44:48

【赤】 ユスターシュ

 
[一人の未練を抱えたゴーストは
 そのまま、光と共に
 溶けて、消えた。

 
その表情は、幸せそうに笑いながら───── ]

 
(*31) 2022/05/30(Mon) 19:44:51

【人】 ユスターシュ

 
[アイシャは時間さえあればノアの知る
 ユスターシュを教えて欲しいと願った。
 それは叶ったか叶わなかったか。

 その後どうなったかは
 もう、彼が知る事は、ない。]



        [ 霧の夜の再会は
           彼の抱えていた霧を晴らした。 ]
 
(283) 2022/05/30(Mon) 19:44:59

【人】 ユスターシュ

 
[ 彼の話はここまで。
  いつか、長い旅の果てに
  同じ場所に辿り着く時は

     どうか、迷わずに。>>0:0  ]**

 
(284) 2022/05/30(Mon) 19:45:12
 




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