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【赤】 幻燈屋 ツリガネ― 宿屋 ― [残りの提灯を持ち、急いで宿に訪れる。 宿の人に、提灯のお届けと言えば、先ほど一度店の者が届けに来ているので、部屋の場所を聞き、そちらに。 部屋の前まで来ると、廊下に膝をつき] お客様、提灯のお届けに参りました。 [声をかければ、襖を開ける。 部屋の中は、暗く先ほど買った、提灯や行燈がその部屋を淡く照らしている。 それだけでも、まるで別世界なのに、何かが香。 何の匂いかまでは、判別できないが、ここに居てはいけないような気がし] こちらが残りの品になります。 [残りをすっと部屋の中に差し入れる。 失礼しますと、さっさと後にしたいが、もし気に入らなければ、また持ってこないといけない。 だからと言って、部屋に入るのはいけない気がして、この位置で男がどうするかを待っているのであった*] (*1) 2020/08/01(Sat) 16:24:45 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ………。 [招かれると、迷う。ここには足を踏み入れてはいけない。 だけど、仕事と見た場合、足を踏み入れないといけない。 灯りをつけるだけ…そう自分に言い聞かせ、部屋に踏み入る。 並べられた提灯と同じように置いて火をつけようとすると、かけられる声にびくりと身体が大きく跳ねる。 どうしてそれを知っているのだろうか? 噂でもあるのだろうか――。 なぜ、どうしてと驚きが広がるが、これだけ暗い部屋である。 平然としていれば気づかれないだろう。 そう思い、一つ、また一つ灯りをつけていくが、どうしても手が震えてしまう。 手が震えれば、灯りが揺れる。 気づかれないと思いたいのに、やすやすと気づかれる事をしている事に気づけぬくらい動揺しているのであった] (*4) 2020/08/01(Sat) 17:15:04 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ………っ [すぐ近くで囁かれたよう。 男を見ない様にしていたため、部屋のどこにいるのか把握していなかったせいでもある。 それよりも、躰…とは? 動揺して、手が震えているのに気づかれていたのだろうか…。 違う…気づけば躰に力が入らない。 その場に崩れ落ちてしまう。 どうして、なんで…いつのまに…何が起きたのか―― 恐る恐る、男を見上げると妖しく見える笑みが暗がりの中に浮かんでいる。 それはとても妖しきもの。人ではないモノの笑みに見えてしまう。 罠にかかった哀れな獲物を捕まえるようにまわされる腕から逃れようともがいても、うまく体が動かない] ――ゃ…ゃめ、てっ……っ [逃げないとと思うのに、身体が上手く動かない。 そのせいで、浴衣の上から縛り上げられる。 彼から貰い、会う時にきていて欲しいと言われた、浴衣。 それを知らぬ男の縄で穢されたようで、恐怖もあるが申し訳なさがこみ上げてしまう] ど、どうして…このような、事を? [押し倒され、見上げはしない。 それでもせめてもの抵抗とばかりに、問いかけるのであった*] (*5) 2020/08/01(Sat) 17:15:19 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ――…。 [言葉が出なかった。 見た時からって、どういうことなのか。 初めて会ったはずである。それなのに、どうしてと。 今日…普段と違ったところと言えば―― 久しぶりに会えると思い、浮かれていた事。 それ以外考えられない。 その様子が、何か引っかかったのかもしれない。 旅の方だと…だとしたらこの人にも待っていた人が居る…居たのかもしれない。 その誰かと重なって見えたから……。 それならば納得は出来るが、だからと言って、受け入れる事が出来るものでもない] (*8) 2020/08/01(Sat) 19:01:53 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ…… ――、…っ [触れられると、ぞくりと身体が震える。 それだけで解るものなのか…。 男の喜ばせ方なんて言うのはよく聞くが、それ以外の知識は全くない。 だからどうして解ったのかが解らないし、それについて何か言う言葉も持っていない。 ただ、これからどうするか、それだけがやたらと意識させられる] ぁ……ゃぁっ……っ [唇には触れない、顔を近づけて、様子を見るような口づけから逃れるように顔を背ける。 顔を背けても、秘する所に触れられると自然と目が丸くなってしまう。 その様子に満足したのか、顔が離れてほっとしたのは一瞬。 足を大きく開かされから、浴衣のあわせが乱れて帯から下はあられもない姿に。 躰が動けば抵抗しただろう。だが、抵抗したのに出来ない。 そればかりか足元に熱さを感じるが視線を向ければ、天井に大きな影が見えるだけ。 大体どの位置に、提灯があるのか推測できる。 ――みられている。 そこを見た事がある人は、一人だけ。 彼の姿が浮かぶと言っても、浮かぶのは、狐の面だが……。 それでも浮かぶから、申し訳なさとかいろいろ渦巻いてしまう] (*9) 2020/08/01(Sat) 19:02:20 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネみ、ないでっ…… [躰は動かない。動けたとしても、きっと動けなかっただろう。 動けば縄が擦れて、浴衣を傷つける気がして…。 だから些細な抵抗として、口にするのであった*] (*10) 2020/08/01(Sat) 19:02:41 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ――……っ [そんな事を言われても、知らない。 それよりも見ないでほしい…。 見られたくないのに、視線を感じるからだろうか、躰の奥が熱を持ち始めるよう。 そんなのは嫌…嫌と気持ちは抵抗するのに、躰はと言うと―― そっと触れられるだけで、泡立つよう。 ねっとりした感触にぞくりとしたものが駆け上がるから、そのままに声を上げそうになるが唇を噛んで耐えている] ――んっ… ンッ ……ふっ……ぁっ…… [舌が這うたびに、隙間からくぐもった声が漏れる。 耐えようと、耐えようとしているのに、感じる場所を遊ばれるから、耐え切れず声が漏れてしまう。 一度漏れたら、感じる場所に触れられるたびに、甘い声を漏らしてしまう。 違う。だめと思うのに、なぜか懐かしいものも感じて、どうしてと混乱してしまう] (*13) 2020/08/01(Sat) 20:20:46 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ はぁ…っ……んっ、はぁぁ……。 [一度、男が離れると呼吸を整えようと、深呼吸をする。 感じてはいけない。感じたくはない。 他の男の手で――と思うのに、躰の方は淫らに感じてしまう。 だから、まだ会えぬ愛しい人への申し訳なさと、知らなかっただけで自分がとても淫らなものだった事の恐怖を感じてしまう。 その時聞こえた、こっちと言う言葉…どういうことなのか―― 恐る恐る視線を男の方に向けようとした時、誰も触れた事がない場所に触れられ目を丸くする] なっ…ゃ……ゃめ……ゃぁぁっ…… [そちらは彼も触れていない場所。 その場所を触れられる恐怖に、頭を激しく振るう。 嫌だ。いや……と思っているのに、二つの穴を攻められるだけではない。 秘めた果実までも弄られるから、おかしくなりそう。 動ければ、躰を激しくゆすったり逃げようとしただろうが、それも出来ないでただただ与えられるものに身を焦がすのみ] (*14) 2020/08/01(Sat) 20:21:12 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ゃぁぁ…だっ……ぁぁん…ゅ、ゅる…ぁぁぁっ… [同じ拒絶の言葉を口にしているが、含むものは拒絶ではなく、甘いもの。 感じずて、おかしくなりそうではなく、なっているようで、もうこれ以上はと言う哀願。 それを口にする頃には、前の口からは、ぐじゅぐじゅと激しくも淫靡な水音を響かせるほど。 淫靡なら水を溢れさせるだけではなく、内側は戦慄き差し入れられる指をきつく食いつくすように。 攻め立てられて、ついには達してしまったのであった*] (*15) 2020/08/01(Sat) 20:21:24 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ はぁ……はぁ……っぅ……っ [達した余韻で、荒い息を漏らしている。 囁かれる声が聞こえると、息を飲む。 ――違う。そんな事はない。 そう言いたいのに、言葉にできない。 もし違うと言えば、もっとされる気がして言えない。 それは、きっと建前。 感じて達してしまった今の気だるげな躰は、確かなもの。 知らぬ男に感じた事実を認めたくないから自身の中で言い訳をするのであった] (*20) 2020/08/01(Sat) 23:59:40 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ――ぇっ… [何が…求めて……? 考えられないくらい、散漫な思考。 衣擦れの音がする意味すら理解できないでいる。 理解するのは、淫口に熱の楔が触れてから。 いまだ余韻が抜けなく、どこか夢うつつな表情をむけてしまうが、楔が差し込まれるとその意味を理解する。 理解するからこそ、改めて目を丸くしてましう] ――ぃ……ぁぁっ…んっ……ぁん、 …ぁっん [いやと言いたいのに、気持ちと逆で躰は喜び、叫春をあげてしまう。 抑えられ、脚の間から見える男の顔から顔を背けても、揺さぶられるたびに、ちらちらと見つめてしまう。 ふと、影が落ちたようで改めて見つめると、すぐ近く男の顔がある。 逃れるように瞳を伏せれば、重なり合う唇。 顔を背けて、逃げたいのに、舌を絡めとられたからそれも出来ない。 口内を我が物顔で楽しむだけではない。 下からも優しく突き上げられている。 僅かに残る理性は、絶望を感じ、いけないと思うのに それすらも快楽が塗りつぶしていくよう] (*21) 2020/08/02(Sun) 0:00:12 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネそ…ぁぁ……ぁんっ…… [そんな事はないと思う。思いたい。 きっと、躰が動かなくなった、あの何かには、淫蕩作用をするものも含まれていたのだ。 だからこそ今、こんな風になっているのだと――。 が、そんな風にうすらぼんやり思っても、躰の方はそうだよと言わんばかりに咥えている雄を締め付けてしまう。 突き上げられるたびに、もっと欲しいと腰が揺れてしまう。 薬が切れているから、感じて身を捩ったりも自然とおこなってしまう。 もう浴衣がなんて思う余裕はどこにもなくなるほど。 もっと、もっとと、浅ましく男を求めて嬌声をあげるのであった] ――こん…ど……? [どういう事なのか、考えたいのに囁かれる甘い毒が思考を奪っていくようである。 突き上げていたのが、探る動きに変わる。 それに合わせるようにか、自然と自分の腰の動きも変わってしまう。 ――そして…] ……っ、ぁぁあっ… [今まで感じた事のない、何かが駆け抜ける。 それと合わせるように、中は男を貪るようにきつく締め付けている] (*22) 2020/08/02(Sun) 0:00:44 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ……んっ…んんんんっ…… [さらにそこを擦られれば、締め付けはきつくなる と同時に何かが弾けるよう。 躰が跳ねない様に抱きしめられ、あげる声は唇に遮られる。 それでも熱い何かが収まるまで、躰は震え続けてしまう。 しばらくして収まると、感じすぎたためか…それとも、他の男に抱かれ達した罪の意識からか、瞳からつうっと涙が一筋零れ落ちるのであった*] (*23) 2020/08/02(Sun) 0:01:08 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ[言われて初めて涙が流れたのだと…。 確認したくて、縛られた手ではうまく確認する事も出来ず] ――泣いて…ま…せっ……っ [泣く事はないというより、泣けるような立場ではない。 それに感じて、感じすぎて、溢れてしまったものかもしれないが、それはそれで認めたくない。 どちらにしても、認められないから、泣いていた事を否定する。 否定したいのに、男の舌が頬をかすめるから嫌でも涙を零した事を印象付けられる。 印象付けられるだけならいい…。 感じ過ぎていた躰は、その余韻が抜けきらず、頬を掬われただけでも、小刻みに躰を揺らと、小さな吐息が漏れてしまう。 息を飲み、落ち着こうとしていると、しゅるりと戒めが解かれていく。 それだけではない。しゅるりと帯まで解かれて行く。 それはと身を捩ろうとするが、繋がったままな為か、躰の方が反応してしまい、抵抗らしい抵抗ができないでいる。 浴衣が開き、男の前に肌を晒すのは顔を背けてしまう。 淡い、灯りの下に晒される肌は、行為の後な事もあり、ほんのり色づきを浮き彫りにしているようである] (*27) 2020/08/02(Sun) 17:42:04 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――っ…ふっ……んっ…。 [戒めは全て取り払われ、それだけでなく、身に着けていたものも。 視線を感じても、見上げる事はしない。 痛みと聞かれても、解らない…。 首を振りつつも、指は躰を隠すのではなく、何かを探る様に畳を這う。 それは、懐にしまい、解かれた時、躰の横に落ちた割れた面を探る為。 浴衣を脱がされた時に、巻き込まれて、一緒に取り払われたのだと思うから、それを探して…] ……ぁっ…んっ…… [淡い灯りの元、向けられていた視線は、行為の余韻を忘れさせない為のものに思え それから逃れるように、指を彷徨わせていたが、男の手が今まで触れなかった胸へと伸ばされ触れられるだけで甘い声を上げ 腰が跳ねてしまう。 触れれば、触れられるだけ、吐息が甘くなる。 男の重さを感じるだけでまた、躰が跳ねる。 そこまできて、やっと指を這わせていた事に気づき、躰が動く事を認識する。 引きはがそうと、男の肩に手を置いて時] (*28) 2020/08/02(Sun) 17:42:24 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――えっ… [胸元で、囁かれるので、吐息が肌に触れてくすぐったいがそれどころではない。 囁かれた言葉を、理解するのにほんの数刻かかってしまう。 理解すれば、男を見つめる。 その事を言うのは、言えるのは彼である。 彼であるが、ついさっきまで、知らない人だと思っていたから、すぐに切り替えができない。 切り替えができないから、混乱して、言葉がでない] ……はっ…っ… [それでも出来てはいる事だけ伝えたいと口を開いても、やはり言葉にはならなくて] (*29) 2020/08/02(Sun) 17:42:49 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネそんな事は……ただ、お顔を拝見したのは、睦み合ったあの時の、ほんの一刻でしたので…。 [ないとは言い切れない。 印象が薄いというよりは、狐の面の印象が強いせい。 顔を見つめ、眼鏡がないさまを見れば、ああ確かに、このようなとだんだんと記憶が蘇る。 が、狐の面の半分を男が顔に付ければ、ああ、そうだ。その姿だ…。 はいと、愛おし気に見つけている] ……ぁっ…そ、それは… [それも確かにあると思う。声に出そうとするが悪戯をされるから、 躰が跳ねて、甘い声を漏らす。 だから数回頷いて返事をする。 知らない人とと思っていた時とは違い、悪戯されて漏らした吐息の甘さは、愛しい人と繋がっている喜び。 見せる表情も何もかも、違っているように見えたかもしれない] (*32) 2020/08/02(Sun) 21:11:10 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――そう、ですか? [言われて辺りを改めて見渡す。 確かに、この部屋を見た時、この世のものとは思え無く感じた。 が、自分が作ったものが、このような世界を作り出すなど想像もしていなかった] はぃ…私も、このような世界になるとは思いもよりませんでした。 [いつもは行燈単一である。 仕事を褒められたのは嬉しいが、このような置き方は、見事と言えよう。 囁かれる言葉も、納得してしまう。 思わず、そのような世界ならば、廓に売り込んでみるのも良いと思うほどに] え…そうだったのですか? 薬が切れているなど、気づいていませんでした。 それに、抵抗しなかったのではありません。出来なかったのです。 抵抗すれば、空木様から頂いた浴衣を傷つけるようで…。 [確かに気づいていなかったので、知らぬ男に抵抗せずに抱かれていたように見える。 だが、浴衣を傷つけたくなかったのも本心である。 本心であるが、言い訳にしか聞こえぬだろう。 恐る恐る男を見てあげる。 どう思われるか、恐い……怯えをたたえていても、それでも視線を逸らすさずじっと*] (*33) 2020/08/02(Sun) 21:11:28 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ[男の言葉にびくりと、恐怖で躰が跳ねる。 違う。違う…そうではない――。 頭を振って否定する。 何か言わないとと、思っても喉が張り付いたようで、すぐに声が出ない] そ、んな事は…ありませんっ……。 [一言、絞り出せば、何とか声が出せる] この後、空木様に会えると思っていたから、それで、せっかくのものがと思って…。 [やはり言い訳に聞こえるだろう。 口にしながら、誰か知らぬ相手に自分が穢されていたと知った方が、傷つくのではないか。 では、どうしたらよかったのか…どうすればよかったのか……。 今更遅いかもしれないけど、改めて考えてしまう。 どうすればよかったのかと…だけど、答えが出てこない。 どうするのが良かったのか、それが浮かばないから] (*36) 2020/08/02(Sun) 22:48:00 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――お、しぉき? [驚きに、男を見上げる。 結果として、相手は空木であったが、そうでなかったら――。 違えば、悪いのは自分であると、素直に目を伏せてしまう] ――えっ…た、にん? そんな事は、ありません。空木様が…そんな…… [囁かれる声音に、躰が緊張するように固くなる。 空木であった…でもこうして視界を奪われ、囁かれると、別の誰かな気もしてしまう。 空木だと思ったが、違うのかと、混乱してくる] な、りすまして…何…っ、ぁ……んっ… [そんな事はないと、頭を振る。 なりすます理由はないだろうし、もし違うのなら狐の面の事を知らないはず。 だから、彼は空木で間違いない。間違いないと思いたいのに、見えないだけで、別の人がとも思えてしまう。 見えないから、胸への愛撫は突然のよう。 驚きに、身を捩。 敏感な突起を優しく、触れられると、躰は小さいながら跳ねてしまう。 反応は、混乱を表すよう。 空木だと思い、愛しい人の愛撫に感じたいと、想いと 知らない人だと思い、感じたくないと言う想い 相反するからこそ、どこかぎこちなさと固さを含んでしまう] (*37) 2020/08/02(Sun) 22:48:26 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ――そらき…さまっ…… [名前を呼んで、手を伸ばして、確認しようとする。 先ほど、振れていたから、おとこにはふれるが、別の人、本人?それだけでは解らない。 迷いが男の肌を撫でる。 そうしてると、肌にぬるりとした感触。 舌の感触に、躰が震えて、声を上げそうになるから、男から離れた右手は自身の口を覆い声を殺そうとする*] (*38) 2020/08/02(Sun) 22:48:45 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――えっ…………………。 [囁き落とされた言葉に、愕然となる。 どうしてと言われたら、答えようがない。 顔を覚えていなかったのだから、本当に違う人だとしても、確信がもてない。 亡き者と言われると、一瞬全身の力が抜けたような喪失感を感じる。 違う。それは違うと頭を振り] き、聞いたからと言いましても、私の、事を解る、はっ……っ [否定出来る事を探して、言葉にする。 自分を知らなくても、彼が贈ってくれた浴衣を知っていたら、たやすいと言う事まで、思い至らずに。 他にも、何か――と思考をめぐらしたいのに、胸を戯れの刺激に邪魔される。 嫌だと思っても、躰はぴくりと跳ねてしまうのは彼だと思うから。 その後に違うと思うと、固くなる。] (*42) 2020/08/03(Mon) 13:45:10 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――ちがっ……ちがぃ…ぁ……んっっっ [またもや躰が跳ねてしまう。 反応したくないのに、反応してしまう。 見えないから、どこにどう触れているのか解らない恐怖。 指が中に侵入すると、腰を浮かして逃げようとしてしまう。 逃げようとはしているのに、腰を浮かした事で逆に差し込まれている指を締め付ける事になってはいるが。 どこにいるのか、解らない。 でもこれ以上はと手を伸ばせば、何とか男に触れる事は出来る。 引きはがそうとするが、差し込まれた指は奥へ、そして感じる場所を弄るから力が入らない] ちがっ……ゃ…、そらき…さま、がぁっ…… そらき、さまだけがぁ…… [いいのに、言えない。 そうではないと、今実際に、見せているようだから。 いやだと思っても、反応してしまうのだから。 違うと頭を振り、否定をする。 否定をしても、蜜壺だけではなく、胸の果実を刺激されると、また身体が跳ねて感じてしまう] (*43) 2020/08/03(Mon) 13:46:27 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ……ぁっ…。 [男の重さは消え、蜜壺からも指が抜かれる。 男に触れていたが、離れた事で、手ぺたりと落ちる。 見えないから、離れられたらどこにいるか解らない。 でも、これ以上はと、離れた事を良い事に脚を閉じて、胸に手を回す] ……んっ!? [ところで唇に何か当たり、そのまま口の中へと押し込まれる。 その衝撃に、胸に回していた手に力がこもり、自分で胸を掴んでしまう。 驚いて、胸を隠している手は力を抜いて落ちるが、やはり隠しておきたいという心理が働く。 落ちてはあげて、あげては落ちて…。 それはまるで自分で胸を弄っているように男の目には映るだろう] ………っ、っ…。 [そう言われても、彼ならば感じさせたい。 だけど違うのなら、味わう事が、男の言葉を肯定する事になる気がする。 そうはしたくないからと、口から離そうと顔をゆするが、ゆする分だけ差し込まれたものを刺激する事になっていた*] (*44) 2020/08/03(Mon) 13:46:49 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ―――んっ…ぅんっ…ふっ……っ!? [何とか抜こうとしているのに、抜けるどころか、どんどんと口いっぱいになっていくよう。 抜き差しをするわけでもなく、ただ自分の様子を見ているのだろうか。 見えていないから、どんなふうにしているのかが解らないし 口に差し込まれるもので、いっぱい、いっぱい。 不意に、手に降られたよう。 触れられるだけで、ぴくりと跳ねてしまう。 何をする。何をさせられる――と身が少し強張る。 が手は胸へだったのですぐ力が抜けるのは、隠そうとしていたから。 それに補助してくれたと思ってしまって。 それが補助ではなく自身の手の上から、摘まむように。 まるで自分で、自分の胸を揉んでいるよう] (*47) 2020/08/03(Mon) 17:29:18 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ ――んんっ……っん …――っ… [囁かれる言葉に、ピクリとまた躰が跳ねる。 跳ねるから、口の中のものをくいっと刺激してしまう。 その後に、直接男の手で、胸をつねられるから、さらに躰が跳ね、咥えている物をくいっと刺激する。 それを動かすのではなく、他のところに触れて、自分の反応を見 勝手に動いてしまう躰を使って、口の中のものを刺激するのを楽しんでいるのではないか…。 そう思えば、次は、反応しない様に…。 そうしようと思っていたが、くいっと頬を突くと、抜かれる。 抜かれても、口は開いたまま。 肩をすくめるようにし、唇を閉じていいのか、それともまた来るのか…。 解らない。 解らないから、閉じられず、震えている] (*48) 2020/08/03(Mon) 17:29:34 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ …んっ……ふっ… [変わりに唇が重なり合う。 舌を出そうとしていたから、唇を噛まれるとき、相手の唇を突いてしまう。 それに気づかぬわけはないだろう。誘われていると取られたのか、舌が絡み合う。 混乱が続いているから、離さないとと男の肩に手を添えるが、落ち着けと言わんばかりに撫でられる。 撫でられると、力を籠める事は止めて添えるだけ。 その間に、脚の間に熱いものが差し込まれ、気づけば少し体制が変わっているような。 優しく囁かれると同時に、視界が明るくなる。 と言っても、薄暗い場所。 それでも全く見えなかった時と比べる、眩しく、改めて男の顔を確認する。 見るだけではなく、手を伸ばし頬に触れる。 顎先で両手を合わせるように動かすから、小指から人差し指までの順で男の唇を撫でる。 顎先で手を合わせて触れ、人差し指と、中指で、首から、首元まで撫で下げ 首元につけば、胸まですべての指で男の躰を確かめるように撫でた後、胸元に手を添え] (*49) 2020/08/03(Mon) 17:29:53 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ私もですよ。私も、空木様にはとても弱いです。 それに、それは私の言葉です。空木様が私に優しくしてくれますから、信じていられるのです。 [お互い様ですと微笑みかけて、改めて顔を触れる事が出来た事を喜ぶ。 胸へと降りた手は、再び男の頬に触れ、触れれる喜びを感じている。] ………? ずれて……いました? [意識していないから、きょとんとした表情を浮かべてしまう。 お仕置は、確かに恐かった…恐かったのは、違う誰かなのかもしれないと思ったからだが。 だが本人だと解ると、それも嬉しく思うのは、出来る距離に居る事だからだろう。 それを口にしたら、ずれていると言われそうなので、そこは秘密だが。 それでもこうして、目を合わせて微笑み合える事が嬉しい。 遮るものがないからこそ、近づける距離。 もちろんですと囁き返して、口づけを受ける。 口づけも簡単に出来るのが嬉しい。 近すぎて、解りにくいと言われても、この近すぎる距離に居れる事が奇跡のようである。 出来なかった分、この距離でいる事が何よりも、嬉しくある] (*52) 2020/08/03(Mon) 22:45:03 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ私の……ですか? [戯れに擦り上げられるから小さく声を上げる。 何かと考えながら、口づけが嬉しくて、くすりと笑いかける。 なにか…何かと言っても、代わり映えはほとんどない毎日。 貰った手紙の返事は、一つずつ同じような手紙として保管してある。 それはあとで見せればいいとして……と一つ浮かんだことがある] 廓の帰り道に稲荷神社を見つけました。 見つけた日から、毎日、毎日、空木様の呪いが、解けるようにとお参りしておりました。 狐の悪戯なのでしょうかね。 [思い出すと、恐かった事、そして改めて覚えている喜びを噛みしめる。 男に抱き着き、温もりを感触を感じながら] 貴方の事を忘れて日々を過ごしていました。 どうして忘れたのか解りません。でも思い出す事が出来たのは、空木様…貴方から文が届いたからです。 それを見た時に、全てを思い出したのです。 あのまま、忘れていなくてよかった…貴方の事を覚えていて、思い出せてよかったと心底思いましたよ。 それに――。 [言葉をとぎらせると、瞳に涙がたまり] (*53) 2020/08/03(Mon) 22:45:17 |
【赤】 幻燈屋 ツリガネ――恐かったです…。 何度も、何度も、不安に襲われました。 もう二度と、貴方に会えないのではないのかと……。 貴方から届く文だけを頼りにがんばっていました。 それと同時に、淋しくも感じていました。会えない淋しさだけではありません。 貴方から頂く文に返事が出来ない事…いつまでも待っている事を伝えられないのが、とても淋しくてつらかったです。 貴方から頂いた文、一つ一つに返事をしたためております。 後で、受け取ってください。 [ずっと、ずっと我慢していた事を口にしながら、抱えていたものが涙となって溢れてしまう。 それでも、最後は顔を上げて、微笑みかける。 改めて、男の顔を自身の中に刻み込むように見つめていたら、どこか不安げに瞳が揺れているように見え。 あの時、言わなかった言葉を先に口にしていいものなのか…迷った挙句に別の形で] 空木様……知らない誰かではなく、空木様を感じたいです。 感じるだけではなく、もっと空木様に私を感じて欲しいです。 [気恥ずかしそうに、もぞもぞと腰を動かして、挟んでいる熱を刺激しようとする*] (*54) 2020/08/03(Mon) 22:46:08 |
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