情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
【赤】 フィアンメッタButterfly effect 私が行動を起こして、もし未来が変わっていたならば セシリーが、生きている未来があるならば。 一つの国が混乱に陥っていたかもしれない。 二人が幸せになる未来 が招くのは大勢が不幸になる未来 。 私は、選んでしまったの。 未来を変えないことを。 (*13) 2022/05/28(Sat) 23:40:00 |
【人】 フィアンメッタ「……っ、そうね。 私の運命は…… 他人の運命を背負うことだと。 ずっと、そう思っていたし、 今も、少し。」 持って生まれた力からは、逃れようがないから。 でも、決断した本人の責任、という言葉に 救われてしまうのも、事実で。 (89) 2022/05/28(Sat) 23:40:57 |
【人】 フィアンメッタ「ありがとう。 そうだったらいいな、と思う。」 私がセシリーに話していたならば 背負わなくていいと、言ってくれていたのか。 それは、わからないことだけれど。 (90) 2022/05/28(Sat) 23:42:08 |
【人】 フィアンメッタ「……まるで自分が 殺 されたみたいな。そんな言い方をするんですね。 それとも、ただの例え話?」 首を微かに傾げて。 私の気の所為だとしても、そう聞こえたから。 知っている人に見つけて欲しい 忘れないでいて欲しい。 それは、この人の願いにも聞こえて。 もし、そうならば。 叶えたいと思うのに、 きっとそれは私じゃない誰かの役目で (150) 2022/05/29(Sun) 19:41:23 |
【人】 フィアンメッタ誰も冥福を祈ってくれる人が居なかったと そういう声はどこか寂し気に響いた気がして ゆらり、と瞳が揺らめく。 貴方の大切な人も…… 祈ってくれなかったのか、と言いかけて、 私の声は酒場の賑やかさにかき消された。 届いたとしても、聞こえなかったと 誤魔化せそうなくらいの、声だったから。 「縁のある人しか……出来ない……。」 (151) 2022/05/29(Sun) 19:42:18 |
【人】 フィアンメッタ 今からでもまだ、届くのなら。 ―――――願いたい。 「……!やっぱ、り……。 願いって何処に向かって投げるの…? 空、とか……?」 一人のゴーストさんの意見を聞いて 私は悩みながらも。 最後に付け加えられた一言に ムッとした顔をしてしまったはず。 (152) 2022/05/29(Sun) 19:43:11 |
【人】 フィアンメッタ頼んだピザは一人で……食べられなくはないけれど 分けるつもりでいたから。 ハバネロなんて入っていたとしたら 激辛ピザを食べることになったのは 私だけではないはずだけれど。 「……優しいですよ。 ハバネロまみれになってても。」 (154) 2022/05/29(Sun) 19:44:07 |
【赤】 フィアンメッタセシリーが殺されたと聞かされた時 私は涙を 流さなかった。 流せなかった。 絶望に心が麻痺したから、とかならよかったのに。 どこか、受け入れてしまった私のせいで 私は泣けなかったの。 セシリーはもういない。 何処にも、いない。 目をそむけたくなるほどの 残酷な現実。 (*14) 2022/05/29(Sun) 19:44:46 |
【赤】 フィアンメッタ涙ひとつ見せず。 その時、教えてくれた兵士に向かって 微かに 笑 いさえした私は、間違っても妹になんて見えなかっただろう。 泣いたのは夢の中でだけ。 (*15) 2022/05/29(Sun) 19:45:14 |
【人】 フィアンメッタだから―――――。 ハバネロまみれのピザが来たとして。 私は彼を優しいと、思ってしまう。 辛い辛い、って何の躊躇いもなく泣けるでしょう? (155) 2022/05/29(Sun) 19:45:31 |
【人】 フィアンメッタ*** 夜が明ける。霧夜の終わり、 私は席を立って外を見た。 うっすら明るくなっていて、今なら帰れそうで。 結局自分が飲み食いした分のお金は 席に置いて、立ち上がった。 ……夜が終わりを告げたからかな。 私にはすでに、ゴーストが見えなくなっていたから。 「ごちそうさまでした。 ……お料理、どれも美味しかった。」 シーフードピザも、分けてもらった船盛も 唐揚げも、海の色みたいなカクテルも。 ありがとう、と小さく呟いて。 (156) 2022/05/29(Sun) 19:46:06 |
【人】 フィアンメッタそれから、懐の中から一枚、 タロットカードを取り出す。 無造作に取り出した一枚は、なんでだろう。 未来を見たわけでもないのに予想がついていた。 「決めました。 逃げてきたあるべき場所へと 一度戻ることにします。 残してもらった物の意味を考えるために 他にもないか、探すために ……後悔を、忘れないために。」 (157) 2022/05/29(Sun) 19:46:43 |
【人】 フィアンメッタ 手に握られているのは、愚者のカード 数字を振るなら0。 可能性を示すカード。 タロットは、愚者が旅する軌跡とも言われるし 旅の最後に愚者は世界を手にするのだとか。 ……世界は要らないけれど 私にとっての正しい答えを、手にしたいから。 きっとこれは始まりのしるし。 (158) 2022/05/29(Sun) 19:48:16 |
【人】 フィアンメッタ遠回しで、素直な言い方じゃない祈り。 願わくば、ここに留まる魂たちの想いが 果たされますように、と。 それがどう取られていたとしても 私はもう、見ることが出来ない。 ブレスレットを付けてから微笑って。 私は店を後にした。** (161) 2022/05/29(Sun) 19:51:13 |
【人】 フィアンメッタ パーティを組みたい、といった 私の誘いは反故にするつもりはなかったから ギルドに残した手紙には 「暫く所用でプロテアを離れるけれど 必ず戻ってくる。 戻ってきたときは、一緒にダンジョンに行こう」 なんて、書いて。 それを見てから彼女が私を追いかけることは… タイミングがよければ、出来たかもしれないけれど。 でも、私の知らない所で隠れ家を譲ってもらったり 色々あったみたいだから……どうだろう。 (323) 2022/05/30(Mon) 23:50:53 |
【人】 フィアンメッタ*** 故郷にある外れの森にセシリーのお墓はあった。 殺されたと、里の皆に知られたようで。 寂しい場所に、弔われていた。 セシリーが生きた証は…… もう、残っていなかった。 セシリーの死の原因は、何処からか 里の皆にも伝わってしまったらしい。 セシリーは里の恥だと、 生きていた時に好かれていたのが嘘だったみたいに、 好意の全てが反転したかのように 嫌われていて。 貴女に純粋な好き、を向けられなかった私なのに 哀しいな、と思ってしまうのはなぜ……? (325) 2022/05/30(Mon) 23:51:53 |
【赤】 フィアンメッタ「セシリー……ごめんなさい。 私にとっての正解は、選べなかった。 世界にとっての正解を、選んでしまった。」 ずっと、後悔していた。 それでも、 そんな私が祈っていいのなら、届くのなら…。 (*34) 2022/05/30(Mon) 23:52:27 |
【赤】 フィアンメッタ「貴女にとって、どうだったのかは… 今度会えた時に、教えてよ。 恨んでくれていて構わないから…。 貴女が……セシリーが、何処かで 笑っていてくれますように。」 何処にいるか分からないセシリーに届いてほしいと。 彼女のお墓の前で、小さく呟いて。 (*35) 2022/05/30(Mon) 23:52:45 |
【人】 フィアンメッタそして、また霧の夜が来たのなら。 私は、またあの酒場を訪れることになるだろう。 もういない店員がいると知れたなら その人の行く末を思って。 変わらず酒場にいる人、 以前は見なかった人に対しては…… どうだろう、占いでもどう?なんて。 言って見たかもしれない。 それは、行ってみなければわからないけれど。 いつかは来るだろう霧夜の前日に 流れる噂を耳にした私は、きっとこう言う。 「私が行った中で一番素敵な酒場だった。」** (327) 2022/05/30(Mon) 23:54:09 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新