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【人】 おにいさん 榊原 皇仁────それから暫く さくらちゃん、大丈夫? [ あれから1ヶ月は過ぎただろうか。 彼女の体調が最近思わしくない。 食事もまともに食べられないし、 抱きしめている時の体温が暑過ぎて 暖房が要らないような気さえ。 体調が思わしくないの中には 吐く回数が多くなったことも含まれる。 さて、ここから考えられることは。 体調が思わしくない兆候が出てからは 彼の家に住まわせている。 何かあった時にすぐに対応できるように。 ]* (0) 2021/06/11(Fri) 23:33:11 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁────さくらちゃん [ 食が変わった。眠気が強い。 生理がきてない。体があつい。 そして、彼女の一言。 授かっているかもしれない。 彼は一瞬だけ焦りを見せたはず。 子供ができたから、ではなく ネグレクトをしないか。 また、きちんと愛情を注げるか。 そんな分からない不安がよぎって 焦りを見せたけれど、 彼女の方がもっと不安なのだからと もやっとした感情は一旦消え去った。 ] (7) 2021/06/12(Sat) 15:54:27 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁まずは母子手帳もらいに行くのと… あーどうしよう、籍入れようか? だって結婚式は… この子が、一歳になる頃だろうから。 [ 彼女が不安げに結婚式の話をするなら、 年を越していないので、再来年、と 彼女のお腹を優しく撫でて 性別もわからない新しい家族にも 語りかけるように囁いた。 勿論、ここで問題になるのは 彼女の両親への挨拶。 籍も入れてない男が、社会人になっていない娘を 妊娠させてしまった事実以外に 何も残っていないのだから、 彼は彼女にいつ挨拶しにいこうか、と 相談していたことだろう。 1発どころか気の済むまで 彼女の両親から怒られることを 念頭に入れながら。 ]* (8) 2021/06/12(Sat) 15:54:57 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁──けじめは大切 [ 彼女の両親へ泊まりがけで挨拶に行った。 何もないわけがなく、 まず彼女の両親は心底驚いていたし、 父親に関して言えば順序が逆だと激昂。 そこでしゅんと大人しくなるなら また話も穏便に済んだかもしれないけれど 彼女は火に油を注ぐ形を選んだ。 そばで見ていた彼は、 同じく夫と娘のやりとりを見ていた 彼女の母親とともに、彼女の父の方を押さえた。 物理的に彼女の父親を押さえる以外の選択肢はなく 一旦彼女が眠ってしまうまで待つことに。 ] (29) 2021/06/13(Sun) 13:09:08 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁順番が逆だと言われても仕方がありません。 実際そうなってしまっていますから、 そのことに関して、弁明の余地はありません。 だから、これから先は…… 彼女のことを第一に考えて 幸せだっていつまでも言ってもらえるような 人間でありたいと思っています。 [ 言葉だけで認めてもらえるなんて 彼は1ミリも考えていなかったので、 確定申告の時に出す収支内訳書の コピーと彼の通帳を手渡した。 クライアントの話は出来なくても 彼が今どれだけ収入があり 貯蓄があるのかを見せることで 彼女を背負うだけの覚悟と 子供を養うだけの経済力を 彼女の両親に見せられると思ったのだ。 ] (30) 2021/06/13(Sun) 13:10:06 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁彼女は、ぼくの代わりに 沢山泣いてくれます。 感受性が豊かだけれど、 泣けないぼくの分まで沢山、 いろんな感情を見せてくれます。 だから、ぼくは…… 彼女が大切で大切で仕方がありません。 お嬢さんのことを、 不躾ではありますが、ぼくに… お預けいただけませんか。 [ そう言って、彼はゆっくりと頭を下げる。 彼の両親どちらかが声をかけるまで その頭は上がることなく。 ]* (31) 2021/06/13(Sun) 13:10:48 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁──3人だけの時間 [ 彼女の母親が声をかけて、 彼の頭はゆっくりと上がっていき、 その人の話を真剣に聞く。 首を小さく縦に振って頷きを見せながら 彼女がどれだけ愛されていたのか ひしひしと伝わってきた。 そうでなければ、 娘が生きにくそうな子、というわけがない。 ] (45) 2021/06/14(Mon) 16:44:24 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁彼女も、ぼくも、……あーいや… ぼくはあまり人に頼るということを 覚えていないので、 うまく頼れないかもしれませんが、 ぼくらが切羽詰まってしまう前に 頼ることを覚えます。 [ 嘘をついて得することはない。 だから、自分でも意識をしようと 彼は苦笑を見せながら、心に決めた。 結婚の日取りは、彼の両親を交えて 食事会をした後に決めたいと 彼は伝えたことだろう。 ] (46) 2021/06/14(Mon) 16:45:03 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁さぁ、なんだろうね。 [ 最初ははぐらかして、 ちょっと楽しくなったら答えを教えた。 彼女の両親にも笑顔でおはようございます、と 挨拶ができるくらいに距離感は縮まった。 だから、彼女と帰る頃には 少し名残惜しさもあったり。 子供の首が据わる頃に、絶対に帰ろう、と 彼女とも約束したはず。 ] (47) 2021/06/14(Mon) 16:45:43 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁────そして大切なこと よろしくお願いします。 [ それは数年前に彼らが出会った日。 春のことで、彼女の誕生日も近く、 暑すぎず、ぽかぽかと感じられるこの日。 役所に2人で出向いて、1枚の書類を提出した。 それは、2人の苗字が一緒になり、 2人がひとつの家庭として認められること。 「おめでとうございます」 そう声をかけられると、 隣にいてくれる彼女の方を照れ臭そうに 見やってハニカミをみせたことだろう。 無事に入社して新入社員として働く彼女も 産休育休への準備をすすめているのだった。 ] (48) 2021/06/14(Mon) 16:46:25 |
【人】 おにいさん 榊原 皇仁[ うちに帰って、落ち着いてから 彼女と並んでソファに座った時だったか。 彼女の手を優しく両手で包み込み、 体調は大丈夫か尋ねた。 そして、彼女の瞳を見つけてこう告げる。 ] 愛してる、ってすごくむず痒いね。 でも、今日はきちんと言うよ。 (49) 2021/06/14(Mon) 16:48:55 |
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