【赤】 曳山 雄吾[ もちろん目を開け仮面を投げ捨てて、 このラウンジから逃げ出してしまえば 彼女はすぐに、全ての自由を取り戻すことが叶うだろう。 ただそれと同時に、匿名の仮面を帯びたまま 彼女が期待していたものを得る機会は うたかたの幻想と消え去ってしまうのだ。 このクルーズ船に乗り込んで、 そのような事が誰に出来ただろうか。] (*51) 2020/07/13(Mon) 19:48:56 |
【赤】 曳山 雄吾さて、どうぞ、……とは。 『何を』 かな?[ 面白がるような、愉快げな声の響き。 仮面の男の太い指が水葉の肌に触れて、 柔らかな乳房を伝う。 冷たい器具で弄んだ結果を確かめるように、 その頂きを二本の指でくりくりと軽く扱き立てた。] (*53) 2020/07/13(Mon) 19:54:38 |
【赤】 曳山 雄吾君の身体だろうか? 君の心だろうか? 俺も君も、仮面を着けた知らない同士だ。 外れてしまえば、この魔法は解けるだろう。 一時の愉しみに過ぎないものだからな。 ――それとも。 そうではない、と、君は願うだろうか? [ 手を止め、女の頬へ滑らせて。 仮面の男は問いを向けた。**] (*54) 2020/07/13(Mon) 19:58:28 |
【赤】 曳山 雄吾……それで、君は。 さっき口にした願望は、満たされたかな? ひとまず試しに三つとも、言ってはみたが。 [ 頬に触れた側の手は、撫で下ろされて鎖骨へ至る。 そこから少し下へ動かし、水葉の反応を伺った。] さて、今の君は何を望むだろうな。 [ じっと見つめる男の仮面。 瞬きもせず、黒鳥の仮面の隙間を覗き込んだ。]* (*69) 2020/07/13(Mon) 22:37:49 |
【人】 曳山 雄吾─ 閑話 ─ >>0:44[ 『バーとは、 人生に疲れはてた者の最後の止まり木である。』 雄吾はまだ学生の頃、そんな一文を何かのエッセイで読んだと記憶している。それとも、もっと直截的に、『自殺志願者の』だったろうか。 彼自身は人生に疲れを覚えたことは無かったが、 それ以来、彼は一人で、あるいは友人と、 またあるいは恋人と、様々なバーを訪れた。 それらは、 蝶タイを締めたマスターが営む正統的なバーであったり、 学生の有志が立ち上げた気のおけないバーであったり、 水底のように幻想的な照明が揺れるバーであったり、 スポットライトの下、白と黒の駒が行き交うバーであったり、 した。] (126) 2020/07/13(Mon) 23:39:21 |
【人】 曳山 雄吾[ どれだけのバーの扉を開いたことだろう。 成人して父親の会社に就職し、 いずれはそれを継ぐべき立場を明確に意識した頃。 雄吾は、繁華街から少し離れた所にある、 とあるバー>>0:44の常連と言える客になっていた。 彼が30歳を少し超えた頃だから、 かれこれ5年は通っていることになる。 初めて訪れたその日はみぞれ混じりの寒い日で、 コートの襟を立てて訪れた。 冷たい雫がスラックスまで染み込んで、 ひどく不快な気分だったことを覚えている。 雄吾よりは幾らか年上のマスターが、 コートを脱いで掛ける様子に一声、掛けた。 「寒かったでしょう。何になさいますか。」 何でも。温かいやつを。とにかく、寒かった。 そう答えたことも覚えている。] (127) 2020/07/13(Mon) 23:39:31 |
【人】 曳山 雄吾[ スツールに腰掛けて、待つことほんの二分ほど。 カウンターに肘をつき両手を組んで待っていた雄吾の前に、 一杯のマグが差し出された。 カクテルを調製したのはマスターではなく、 まだ学生のようにさえ見える若い青年だった。 実際、その時かれはまだ21歳だったのだが。 マグから立ち上る、甘く温かい香りの湯気。 カフェオレ色をしたそれは、ホットのカルーアミルクだった。 熱せられたアルコールが鼻腔をくすぐり、 馥郁としたコーヒー香が疲れた心をなだめていく。 火傷しないようにずず、と啜ると、 リキュールとミルクの甘味は 身体を中から癒していくようだった。] (128) 2020/07/13(Mon) 23:40:00 |
【人】 曳山 雄吾……美味い。おかわり、貰えるか。 [ 熱さにはすぐ慣れて、ぐいと飲み干した。 マグを替えての二杯目は、先より少しぬるい温度。 気が利く青年だ、と思った。 そこでようやく、注文以外に口を開くゆとりが生まれたことを 雄吾は感じたのであった。] お兄さん、名前は? 今のの礼に、あんたと乾杯したい。 [ 酒はそうだな、とバックの棚を眺める。 少し眺めて、こわばった筋肉をほぐすように首を捻った。 テキーラのショットはどうだ、と尋ねて、 冷凍庫から取り出されたとろりとした蒸留酒で乾杯したものである。]* (129) 2020/07/13(Mon) 23:44:30 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a42) 2020/07/13(Mon) 23:50:55 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a43) 2020/07/14(Tue) 0:02:08 |
【赤】 曳山 雄吾ラウンジ >>*76『…分かりました。』 [ 水葉の返事にこくりと首肯し、彼女の瞼が仮面の向こうで開かれるのを見つめる。視線が合うなら柔らかな光を湛えた雄吾の瞳が映るだろうか。彼女が語る言葉を聞いて、つかの間に考える。 花守水葉、と>>0:20その名は聞いた。 もちろん偽名であっても構わないが。 言葉通りの意味で、満たすと言われたならば。] ……俺のは、でかいぞ? 見た目で想像、つくとは思うが。 [ くすり、笑みを洩らして手を彼女の下腹部へ。 脚の付け根、肉のあわさりに予告もなく指を進めて 柔らかな粘膜に中指を触れさせた。] しっかり濡らしてからでないと、満たす以前の事になるかな。 ……少し手伝って貰おうか。 君が自分で慰めながら、俺のも口で、濡らして呉れるか? [ ジィッと音立ててスラックスのジッパーを下げる。 差し入れた指が捕まえ出すのはぼってりと太い雄吾の雄自身だ。 熱と硬さを集めつつあるその器官へと、 水葉の手を取り触れさせるだろう。]* (*77) 2020/07/14(Tue) 0:28:35 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a47) 2020/07/14(Tue) 2:27:01 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a48) 2020/07/14(Tue) 5:57:43 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a54) 2020/07/14(Tue) 8:58:56 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a55) 2020/07/14(Tue) 9:08:32 |
【人】 曳山 雄吾─過去の話・時雨のバーで─ >>138[ そう、寒い日だった。 初めてのバーを訪れる際の楽しみには、己の体格を目にした マスターやバーテンダーの反応を密かに眺めることもあったのだが、 そうさせようと思えない位に凍てつくような。 だから青年バーテンダーの動揺にも>>138気づかぬまま、 スツールに腰掛けた。 やがて供されたマグを手に包む。 その温かみに、こわばった口角がほんの少し弛んだ。 そうして同じものをもう一杯。 飲み終えた雄吾の質問に、名乗られた名前>>139を繰り返した。] 天野、時雨。時雨くんか。 風情のある良い名前だな。 今夜もそのくらいの雨なら、良かったんだが。 [ 丸い肩のボトルから、薫り高いテキーラが注がれる>>140。 右手にショットグラスをそっと持ち、 奥に佇むマスターと時雨とを、それぞれ見た。] (142) 2020/07/14(Tue) 12:40:08 |
【人】 曳山 雄吾曳山雄吾だ。よろしく。 [ グラスを掲げ、軽く打ち合わせた。 くいと口に含むと、熟成された味わいと華やかな香気が口中に広がる。 強いアルコールは喉を灼きつつするりと食道を滑っていった。ほどなくすると、胃の腑の底あたりに小さな太陽が昇り始めるかのような熱。] 最初から奢られるわけにも、いかないだろ。 俺からも、時雨くんに何か。 マスター、お願いできるかな。 [ と、マスターが肴に持ち出す時雨の話。>>141 長い間柄なのだろう、嫌みを感じさせない距離の近さだった。] それは尚更、飲まないとな。 俺も今夜は振られたところだ。 飲めるとこまで付き合わせて貰うとするかな。 [ もっとも、俺の方は仕事の客にだ。 そう笑って、時雨が注いだ酒を口へと運ぶのだった。]* (145) 2020/07/14(Tue) 12:55:53 |
【人】 曳山 雄吾[ 帳簿でも付けているのか、マスターの姿は見えなかった。 空いたグラスをそのままに、時雨へぽつりと声を投げる。] ……ひどい振られかたは、俺にもあるなあ。 とりあえずでも吐き出す方が、 少しは楽になるんじゃないか。 飲み過ぎた時とおんなじで。 [ そうして、バックの棚に視線を動かす。 居並ぶボトルを目で追って、時雨へ戻した。] 一杯、何でも付けてくれ。 初対面だから言えることも、あるだろう。 ……どんなひと、だった。 時雨くんの相手というのは。 [ 彼がグラスを下げたなら、 雄吾は静かな声で《ホワイト・レディ》と口にする。 それからは無言を保って、 ショートの筈のそのカクテルを僅かだけずつ飲み始めた。 もしも時雨が語るのであれば、 雄吾は沈黙したまま、頷きや表情と共に耳を傾けるだろう。]** (147) 2020/07/14(Tue) 15:21:52 |
曳山 雄吾は、メモを貼った。 (a58) 2020/07/14(Tue) 15:24:36 |
【人】 曳山 雄吾─過去の話・時雨のバーで─ [ 軽く時雨が返すのに>>152、苦笑交じりの一言。] 引きずってるのが、一人だけな。 [ だからこそ聞いてみたくなったのだ。 気遣いの行き届いたこの青年が『本気で惚れた』という相手。 それが何故、ひどい振られ方をするに至ってしまったのか。 シェイカーの中で三種の材料が カツカツと小気味良い音と共に撹拌されていく。 ジンとホワイトキュラソー、レモンジュース。 ベースとなる酒をブランデーからジンに変えれば、 琥珀色のサイドカーから白い貴婦人へと名前を変える。 三角形のグラスに注がれたカクテルをそっと引き寄せ、 静かに持ち上げた。] (154) 2020/07/14(Tue) 18:38:41 |
【人】 曳山 雄吾[ ぽつぽつと語られる言葉は>>153青年の 気の行き届いたさまに納得を与えた。 淡い白色のカクテルを少しずつ口に運んでは 静かに頷き、時雨が口を開く間を待った。 テキーラのグラスが何杯呷られた頃か、 語りはひとまずの終点を迎えたようだと知る。] ……彼女も、君に求められたかった という訳なのかな。 でも、本気で惚れたというからには。 時雨くんが求めた何かは、あったんだろう。 [ それは、どんなものだったろう。 手には入れられない何か。 それとも本当は既に得ていた何か。 憶測は口にすることなく、代わりに 残り少なくなったカクテルの最後の滴をくいと仰ぐ。 グラスをコースターの上に置き、 同じものを、と差し出した。]* (155) 2020/07/14(Tue) 18:38:59 |
【赤】 曳山 雄吾─ ラウンジ ─ >>*94>>*95マナーは蹴って、呆れた顔でも返すところかな。 [ 少し困った水葉の雰囲気に、それはそうだと自分の言葉のまずさに気づく。といって取り消すことも出来はしない。 どう言うべきだったかというような不毛な悩みは、彼女の身体に触れた手と指が終わらせることとなった。] 君が単に容れ物だとしても、 最初から壊す訳にはいかないだろ。 [ 彼女が告げた言葉>>*76を持ち出して、 膝立ちになった裸の肩へ手を置いた。 右手が雄肉に添えられて、 大きく開いた口腔に肉茎が包み込まれていく。] そう、先の辺りを舌で。 しっかり舐めて、濡らしておくんだ。 [ 伝わる感触から水葉の動作を声にする。 口内に雄を含んだ仮面の彼女へ、 それがあたかも雄吾の命じたことであるかのように。] (*106) 2020/07/14(Tue) 19:18:21 |
【赤】 曳山 雄吾[ 下へ向いた雄吾の視線は次いで、 くちくちと水音の立つ源に注がれる。 左手を差し入れた脚の間、手首から先の動きは 次第に強さを増していくかと見てとれた。] 俺の方からも、少しは動かせて貰うかな。 その口も、もちろん器の一つだろう? [ 水葉の肩に置いた手を支点にして 腰から先を押し出し動き始める。 始めはゆっくりと、それから頭を掴まえるようにして、少しずつ大きなストロークに変えていった。 女の口を道具に用いた強制的な抽送が生む刺激、 水葉の左手はその時どのようにしていただろう。 眼下の隠微な光景にそそられて 肉幹はより堅く勃ち上がっていく。 ともすれば水葉の歯がその表面に触れるかも 知れないくらいに、太く、逞しく。 堅いものが当たる小さな痛みさえ、 快感に混じるアクセントとなっていった。]* (*107) 2020/07/14(Tue) 19:19:12 |
【赤】 曳山 雄吾―ラウンジ― >>*114ふふっ…! そうだ。口を大きく開いて、噛まないように…… [ 聞き返そうとする水葉の声が、押し込まれた肉塊でくぐもった音になる。大きなストロークで前後するとそれに伴って女の身体も揺さぶられる。時おり彼女の左手の指も、触れた秘所に深く突き立てられているか。] まずは君の口の中に、俺のの形を覚えさせて。 それから、君自身の中で愉しませてもらおう。 [ ゆっくりと奥深く、濡れた口中へ雄を押し込んで。 目一杯に開いた顎、輪となって陰茎を包む柔らかな唇。 先端の肉傘に押し当てられる舌の感触。 そのどれもが心地良さを感じさせた。 そうして押し込んだ時と同じようにゆっくりと、 雄根全体を引き抜いていく。 呼吸を妨げるものが無くなった口を間近で見るかのように、 膝立ちになった彼女の傍へかがみ込んだ。] (*124) 2020/07/14(Tue) 22:53:48 |
【赤】 曳山 雄吾君自身の準備も出来ている、頃合いだろうか? それでも少しずつ、慣らしながらということにはなるか。 [ 水葉の背中と、太腿の裏側とにそれぞれ手を押し当てて、 脚の方からひょい、と掬うように 横抱きの形に抱き上げる。] [ L字に配置されたソファの角の部分へそっと、 彼女の身体を抱え下ろして、 雄吾もベルトを外して裸になる。 それから屹立の先端へ極薄い避妊具を装着した。] [ ソファに半ば腰かけて水葉と向かい合い、 彼女の瞳に浮かぶ色を見定めようとしばし見つめた。 雄芯の幹の部分を秘唇の合わさった箇所に押し当て、 水音が立つほどになっていた潤滑を塗りつけるようにして。] ……さぁ、行くぞ。 [ 低く穏やかな声を発して。 ゆっくりと秘唇を開き、女の胎内へ怒張を埋め込んでいった。]* (*125) 2020/07/14(Tue) 22:57:35 |
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