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ゲイザーは、チャンドラを迎えにいくことができなかった。 (a2) 2021/10/22(Fri) 1:01:10 |
ゲイザーは、ごめんね。あたしの友達。 (a3) 2021/10/22(Fri) 1:01:54 |
【赤】 死神 ゲイザー「…………」 その時、リーパーは苛ついていた。 キンウという少女が神隠しされたようだけれど、 おまけに自らの名を呼んだようだけれど。 自分は関わっていないから、知ったこっちゃあない! あとまだ話したこと無いし! ──同じ、館の協力者ではあるけれど。 (*2) 2021/10/22(Fri) 15:02:05 |
【赤】 死神 ゲイザー「あー、イラつく! なァあのゾズマとかいうやつ殺そうぜ! オレが殺人鬼ってこと、バラしちまった。 だから知っているやつを全員殺す必要が有る! 今までやってきたオレたちなら、簡単なコトだろ?」 そうして、また襲撃の提案を行う。 今日は永劫に続くと思っている。 ”館の協力者”という安寧に、罅が入ったことすら考えない。 「……それに、アイツ。オレを見ているようでムカつくし」 (*3) 2021/10/22(Fri) 15:02:32 |
ゲイザーは、二重人格だ。リーパーという副人格が、夜な夜な知らぬ間に殺人を行っている。 (a7) 2021/10/22(Fri) 15:20:32 |
ゲイザーは、消失した。記憶を喰らう怪物に4年分の人格を喰らわれた。残るかすかな記憶も今は眠り姫。 (a8) 2021/10/22(Fri) 15:21:28 |
【人】 死神 ゲイザー【ソロール】 リーパーはその時、永い廊下を歩いていた。 ゲイザーの真似も捨てた大股な歩きは苛立ちを滲ませる。 右手には包帯。包丁で大けがしたというのが表向きの理由。 「あァ〜〜……クソボケが……。 べつにオレが殺人鬼ってバラしたのは良い! 知ったヤツ全員殺せば良いだけだ、オレにはそれが出来る!」 「だが……」 「何なんだよ。この心の疼きは。 あのゾズマというヤツに会ってから胸が痒い!」 それらすべての心の機微を、 短絡的な少年は『苛つき』として処理して。 再び館をうろつき始めた。 次の殺人の計画について考えながら。 (10) 2021/10/22(Fri) 15:26:10 |
【赤】 死神 ゲイザー「あ〜〜? 色々引っ掻き回してるのテメェだろ。 オレとオマエは一緒だよ!」 リーパーにとってはそうだった。同じ悪党同士。 あなたにとってはきっと違う。 「 オレ利き手怪我してんだよ!! ゾズマの野郎にやられて……。 ナイフが握れねえ。 毒殺? 刺殺じゃねェと意味がねェ!」 ──即ち。今の殺人鬼は、無力だ。 リーパーは華奢な女ならぬ膂力を持つが、 それは脳のリミッターが動いていないということ。 あなたと違ってどうあがいても人間だ。 怪我が治るまではろくに首も絞められない。 (*5) 2021/10/22(Fri) 16:27:12 |
【人】 死神 ゲイザー【ソロール】 幼いゲイザーは気弱で、 怒りや恨みを発散する術を持たなかった。 いつもストレスを抱えていた。 リーパーはそんな彼女の、たったひとりのお友達だ。 イマジナリーフレンドの男の子。 彼の役目は彼女のために怒ること。 それから幾ばくかの月日が流れ、ゲイザーは大人になった。 イマジナリーフレンドは不要になり、存在を否定された。 ゲイザーのもうひとりの人格となった リーパーは、役目を暴走させた。 今日もローブを翻し、彼女に隠れて 夜な夜な殺人を繰り返している。 (11) 2021/10/22(Fri) 17:47:26 |
【人】 死神 ゲイザー>>ゾズマ 館の外の理で数えるなら、四つめの夕方ごろ。 「ゾズマあああああああ テメエ出てきやがれ!!!!!!」 中庭、響くのはリーパーの騒々しい声。 「殺さないから! オレとお話ししようぜ! オレ今ナイフ握れないし、刺殺以外は趣味じゃないし。 パイあげるから、なっ!」 (14) 2021/10/22(Fri) 18:00:42 |
【赤】 死神 ゲイザー「…………」 ぐぎぎ、と歯ぎしりの音。 「あァー……。ゾズマは”役目”に関わらず、 オレが個人的に殺す。 今晩の襲撃はオマエに任せるぜ。 相手だって好きに決めればいい!」 (*12) 2021/10/22(Fri) 18:10:43 |
ゲイザーは、観劇した。 (a21) 2021/10/22(Fri) 23:31:15 |
【人】 死神 ゲイザー「おいおいおいおい、ふざけやがって!」 宇宙服の彼が、至極当然の疑問を、 あまのじゃくみたいに口にする中。 当の死神は男子便所の個室で、便器を蹴った。 鮮やかな即興劇は、使用人の、ゲストの目を奪い── そして。リーパーすら、魅入ってしまった。 誰よりも見慣れた脚本の演技に。……あの情熱に! あれはきっと、あの人間にしかできぬ芸当。 芸術を理解せぬリーパーだって理解した。 「聞いてねェッ! 聞いてねェよ、あんな奴がいるなんて!!」 「今ので何人オレが殺人鬼だと知った? それに、ミズガネの野郎」 「誰にも見えないくせにッ! ⇒オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!」 (22) 2021/10/23(Sat) 0:20:53 |
【人】 死神 ゲイザー『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』 『どうか少女を、救ってやってはくれまいか』 ひとりぼっちが、二人出会ったのならば。 きっともう、ひとりぼっちではない。 リーパーは掻きむしりたい程胸が痛い。 なんだかわからないけど目頭が熱い。 リーパーはゲイザーだった。 でももう、リーパーはゲイザーじゃない。 (23) 2021/10/23(Sat) 0:25:02 |
【人】 死神 ゲイザー『辛かっただろう、唯一の友達ゲイザーに忘れられて。 苦しかっただろう、誰にも気付かれなくて。 君は沢山の苦痛と孤独を味わった。 だから、そう⏤⏤⏤⏤報われるべきなのさ!』」 「そうだ。……そうだ! オレは報われるべきなんだッッ!!」 「その為ならば何をしたって許される! 俺が許す!! まずはゾズマだッ!! 次はユピテル。その次にあの役者!! アマノ! テラ!! シトゥラ!! プルー!! 全員殺すッッ!!」 破滅的な動機の元、リーパーは便所を出た。 行く場所もなく彷徨う。ナイフを握りしめて。 ……この利き手の怪我さえなければ! 今すぐ通り魔をして回ったところなのに!! (24) 2021/10/23(Sat) 0:34:18 |
【人】 死神 ゲイザー館の協力者は言った。 『此処の主人による意向で消える客が決まる訳だが⏤⏤ ある程度は此方の意思を汲んでくれるらしい。 長くいる使用人曰く複数人に願われた結果消えた者もいたそうだ』 この場所で願いは無為ではない。 それを知るひとは数少ないだろうけれど。 リーパーは、どのような由縁あろうとただの殺人鬼だ。 無為の人々を殺害した、法で裁かれるべき人間である。 その前提の上で。 けれどここに法はない。それを決めるのはあなた達だ。 あなたの思うままに、夜の星に願うと良い。 (30) 2021/10/23(Sat) 1:51:02 |
【人】 死神 ゲイザー>>50 ゾズマ スターゲイジーパイは食べられる。 1ピースが二つ分、カトラリー付き。 あからさまに怪しいけど、毒や薬の類は入っていない。 リーパーは調理が下手だけれど、手土産に焼いてきた。 それを証明するように、 リーパーは粗暴な仕草でパイの片割れを口にする。 足を組んで、あなたの話を聞いた。 「……同じだ。けど、近くて遠い」 自分はほんものの片割れ。 あなたは、かつての友達をなぞるほんもの。 「オレも、そうだ。 ゲイザーの頭の中のダチだった。 でも、……棄てられて」 「ムカつくんだよ、アイツ! ギャハハ! 死んだけど。 これ以上アイツの言いなりになるのはゴメンだ」 ⇒ (55) 2021/10/23(Sat) 15:57:34 |
ゲイザーは、夢を見ている。 (a46) 2021/10/23(Sat) 16:00:21 |
【赤】 死神 ゲイザーあなたの胎の中が蠢く。 どどめ色の極彩色から、逃げ回る素朴な光。 ゲイザーには聞こえている。 それらの愁傷、苦悩、寂寥、憎悪、絶望──その声が。 その中の、僅かな後悔──その声が。 あなたは周到な手段で目的を遂行する。 相手の合意ありきで行動する。 けれど、誘われたのはリーパーの方だ。 ゲイザーは何も聞いちゃいない。 ⇒ (*14) 2021/10/23(Sat) 16:11:03 |
【赤】 死神 ゲイザーそして、ゲイザーは。 物語のヒロインでも、守られるだけのか弱いお姫様でもない。 リーパーがゲイザーなら。 ゲイザーだって、リーパーだ。 (*15) 2021/10/23(Sat) 16:12:06 |
【赤】 死神 ゲイザー『……さん!』 『キエさん!! 聞こえていますか!!!!』 ゲイザーは怒っている。 あなたの胎の底で逃げ回るならば、 あなたの声だって聞こえている。 語りかける寝物語も、その全てが。 『あたしあなたのこと許しませんから!! 出してください、ねえっ!!』 (*16) 2021/10/23(Sat) 16:13:52 |
【赤】 死神 ゲイザー『そのどれもが、あなたのお腹じゃ成し得ない! リーパーと会えるのがあなたのお腹の中なら」 『あたしたち二人揃って神隠しされて、 だれにも見えなくなったほうがずっとマシ!!』 ⇒ (*18) 2021/10/23(Sat) 16:21:49 |
【赤】 死神 ゲイザー『リーパーが頷いたからこうしたのは知ってる!』 『でもあなた、ムカつくんですよ!!』 それは正当でもなんでもない。 不当な怒りだ。 『出してくれないと あなたのお腹蹴っ飛ばしますよ!!』 (*19) 2021/10/23(Sat) 16:23:33 |
ゲイザーは、キエに反抗している。 (a47) 2021/10/23(Sat) 16:24:12 |
ゲイザーは、大人になって、怒りを覚えた。誰かが教えてくれたから。彼の存在はムダじゃない。 (a48) 2021/10/23(Sat) 16:24:50 |
ゲイザーは、謝らなくちゃいけない。みんなに。……リーパーに! (a49) 2021/10/23(Sat) 16:27:37 |
【赤】 死神 ゲイザーあなたは自らを定義し、そして同時に人に定義される。 人と共生することで生き永らえる存在だ。 だからこそ狡猾に動く。 ゲイザーは特別だ。記憶じゃない。 確固としたひとつの人格があなたの胎に治まっている。 だから反抗を成し得た。 この館で、願いは魔力となり力を持つ。 館の魔力を無自覚に用いて、ゲイザーは外に出たいと主張する。 さて、どうなる? これは人ならざる怪物と、最早人の形を持たぬヒトの力比べだ。 (*20) 2021/10/23(Sat) 16:38:11 |
【赤】 死神 ゲイザーあのキエが、心底から焦燥している。……効いている! 「ええっ!?」 だが思わずゲイザーはその足を止める。 それが嘘じゃないのはわかった。胎動している。 このおどろおどろしい、感情のひとつひとつが。 その中にはきっとリソースとなったトラヴィスや、 ほかゲイザーも知らぬ契約を交わした ゲストたちの記憶が混ざっている。 「そ、それは困ります……。けど、そうは言われたって! ……どうすればいいんですか!」 (*23) 2021/10/23(Sat) 18:10:12 |
【赤】 死神 ゲイザー定義がキエを形作るとするならば、 この鰐もまた、キエの一部分なのだろうか。 ゲイザーは悍ましいアトラクションのような景色を進む。 「ま、魔力……? あたしっ、魔法使いじゃありませんし。 よくわからないですけど……。 わ、悪いことしないならいいですよっ!」 きっとあなたは、 ”悪いことなんて滅相もない”なんて返してしまうのだろう、 そも善悪基準が人間とは違うのだから。 拍子抜けするほど簡単な脱出に、 ”もっと早く声をあげればよかった”なんて思いながら。 ⇒ (*25) 2021/10/23(Sat) 19:47:07 |
ゲイザーは、胎の中で夢を見ていた。頭の中にお友達がいた頃の夢。生きづらいけれど幸福で、安寧のあった日々。 (a54) 2021/10/23(Sat) 19:51:37 |
ゲイザーは、虎視眈々と息をひそめている。その時が来るまで。 (a60) 2021/10/23(Sat) 20:18:41 |
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