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【人】 死神 ゲイザー>>4:72 ゾズマ 「だろ〜?」 ”同じ”。その言葉に上機嫌さの滲んだ声色で返した。 今にもハイタッチしそうなくらいだ。 パイを食べながらなので、実際には行わないのだが、 そしてその上機嫌さは、 あなたが気弱さを露呈させても変わらない。 一度殺しかけたのだが、見事に手のひらを返している。 あるいは喜怒哀楽が激しいといっても良い。 「……そうだよ。バケモノに人格ごと食わせたんだ! 因果応報だろ? ……でも、オマエは違う。 オマエはちゃんと覚えてる。ちゃんと大事にしてくれてる」 ……イマジナリーフレンド。 小さなころだけの、頭の中のお友達。 きっとそれは、いつかお別れしなければならない存在。 あなたが、ゾズマの仮面をかぶることをやめたように。 「そうだ! 意趣返しをしてやる。 なァオマエ、ゾズマだっけ? オレの友達になれよ!」 殺人鬼はにっかりと笑った。 (1) 2021/10/24(Sun) 10:33:30 |
【人】 死神 ゲイザー>>27 ゾズマ 「もごッ」 手を握られて、少年は慌ててパイの欠片つきのフォークを咥える。 すこし行儀は悪い。 そのままぶんぶんとでも振られたのだろうか。 握る手に金属質の冷たさは無くて。暖かくて。 それはきっと善の一言で形容できるものではないだろう。 パイをもぐもぐと咀嚼しながら、飲み込んで。言葉を吐く。 「あー? ふたつも名前有んなんてややこしいな。 オレはリーパーだけど! じゃあ……ZosmaとAlice。 オマエの名前は”ザラ”だ!!」 それは、夜明けの意味を持つ名。 少年はふたりを粗雑な仕草で合体させ、 「ザラだザラ!」と連呼する。 それから、あなたにそのままハイタッチ。 「ああ。ただいまから、ザラとリーパーは友達になりました!」 (31) 2021/10/25(Mon) 1:20:51 |
【赤】 パイ焼き ゲイザーリーパーは、館の協力者の役目を終えた。 誰かを襲う画策をすることもない。 館の魔力によるこの声も、もう届くことはない。 それにリーパーはべつに、キエのことを 特別だともなんとも思っちゃいない。 これは、刹那の繋がりだ。 だから、別れを告げなければ。 ⇒ (*0) 2021/10/28(Thu) 16:51:40 |
【赤】 パイ焼き ゲイザー「ようキエ! まだこれ、聞こえてるか? いやあ、オマエには世話になったな。 オマエが居なければ、あんな謎は作れなかった」 ⇒ (*1) 2021/10/28(Thu) 16:52:00 |
【赤】 パイ焼き ゲイザー「それに何より、オマエには恩が有る。 あの時は、オレが”下”だったんだ。 オレは副人格だった。 棄てられて、なかったことにされて。 認識すらされなくて」 「……だからひとときでも あいつの躰を奪ってやれたのはスカっとしたぜ! それに、あのお陰で今みたいに対等になったんだし。 何より、ゲイザーのあの顔! あの悲鳴! ギャハハハハ!!! (*2) 2021/10/28(Thu) 16:52:46 |
【赤】 パイ焼き ゲイザー「でもオマエやっぱムカつくわ」 「いつだって人を食ったようなツラしてさ。 オレは誰のいいなりにだってなりたくない!」 (*3) 2021/10/28(Thu) 16:53:16 |
【赤】 パイ焼き ゲイザー「そういやオマエ、最初は探偵だって名乗ってたよな。笑える!」 「……じゃあ、待宵館殺人事件はこれでおしまい。 オチは探偵と犯人の結託による完全犯罪だ。 陳腐で、趣味の悪い、最高のミステリー!」 (*4) 2021/10/28(Thu) 16:54:07 |
【赤】 パイ焼き ゲイザー「捕まえてみろよ、インチキ探偵!」 さよならなんて素直な言葉、言ってやらない。 リーパーはリーパーらしく。 最後に行ってやるのは捨て台詞。 もう殺人なんてする気はないのだけれど。 統べる者に歯向かうのが愚かな殺人鬼の最後の矜持だ。 ……さて、気に入ってくれただろうか、あなたは。 さあ、ご感想は? (*6) 2021/10/28(Thu) 16:55:45 |
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