【赤】 灯守り 雨水 ― ぼくのお話4 ― [ある年の冬。雨水の地域に記録的な大雪が降った。 建物の入り口すらふさがったくらいだ。 先代は外の外気と領域の気候を合せるタイプで、ぼくは寒い、寒いとお布団にまるまっていた。 今日は大人しく勉強してるか、と流石に先代も引きこもっていた。そんな折、住人の一人が大変だとやって来た。 雨水さまがどうした? と聞けば、その人は別居している家族の家が雪のせいで屋根が半壊したとかで騒ぎになっているとか。 それは流石に灯守りの仕事じゃないんじゃ? と思ったし実際その手のプロの人がいっているみたい。 ただ、雨水さまは些細な困りごとでも人を動かせる立場だから。出来るだけ相談しろって言っていたみたいだ。 どうするのかな? と雨水さまを見たら、彼はなぜかぼくを見た。] 「よし、お前の出番だ。花雨」 (*20) 2022/01/21(Fri) 20:50:56 |
【赤】 灯守り 雨水[ぼくは目を丸くした。] ぼく、レスキューなんて出来る力ないよ? 「んな事は知ってる。そっちに期待するかよ。 能力だ。お前なら雪を溶かせるだろう?」 [ぼくの表情が止まった。 あの力を使ったから、怖がられたから それはぼくのトラウマだ。 首をぶんぶん、と振った。いやいや、と。] 「能力自体は確かに使い方ひとつだ。 でもな、悪いが使ってもらう。 俺は、手が届く範囲で俺の領域のやつを助ける 見てみろ、こいつ困ってるだろう?」 [そう言って飛び込んできた人を見た。 確かに困っている。雪で中に入れないまま時間が過ぎれば、それだけ中の人が凍死する可能性が高くなる そう思ったら、手が震えた。] (*21) 2022/01/21(Fri) 20:52:51 |
【赤】 灯守り 雨水 ……たすけ、たいけど 中の人、まで……とかさないって、わから……ない [流石に来た人がぎょっとした。 ぼくを、恐れた。 ……それは仕方ない事。 気分が凹みかけた時、肩を掴まれて目を見られた。] 「そういう時は、出来るって信じろ。 入り口の雪さえ溶かせばいい。 お前の能力は、今使えば人を救えるんだ。 俺が全責任もってやる。 失敗したら俺のせいだって言っていい。 だからやってみろ」 [……無茶苦茶だと思った。 どうして、そんなに ぼくを、信じれるのだろう どうして……ぼくに出来ると思う事が出来るんだろう。 ただ、人を救える。 その一言が、ぼくを立たせてくれた。] (*22) 2022/01/21(Fri) 20:54:22 |
【赤】 灯守り 雨水[結論から言えば、ぼくは能力をうまく使えた。 以前の時は感情的になりすぎて暴発しただけだった。 使おうと、意識すれば範囲や対象は選ぶことが出来た。 ぼくは色々お礼を言われつくして、終わった後暫く立ち尽くして手をにぎにぎしていた。 どうした? と雨水さまに聞かれてんー、となる。] ぼくって結構すごい? [そう言ったら大物だなって大笑いされた。 それから、先代はぼくに手袋をくれた。 これがあれば大丈夫だ。っておまじないの言葉と共に。 下手に使わないって心理的ストッパーにしたかったんだろうけれど ぼく個人としては、プレゼントだって嬉しくなっていた。 それ以来、夏以外はその手袋をつけるようなったんだ。]** (*23) 2022/01/21(Fri) 20:55:56 |
【赤】 灯守り 雨水 ― 先代のお話 ― [先代雨水は先代処暑からブドウを差し入れされた。>>*44 雨水の先代もまだ真反対の相手がどんなか、と興味をもち、相手も同じと知ればよし、じゃあまずはダチにでもなるか? なんてフランクに接していたそうだ。 交流が深い彼の領域には何度も遊びにいったし 農作物について互いに意見を交わしあう事もあった。 仲が良かった。 良かったからこそ……殺されたという話や訃報は信じられないものだった。>>1:*25] 「バカヤロウ」 [墓前にそう告げて、一人泣いた先代雨水の姿を見た事がある人がいたかどうか。 いたとしたら彼はこう言っただろう。 「局地的に通り雨が降っただけだ」なんて。 貰ったブドウで作ったワインを添える。あっちでゆっくりのんでくれ、と呟きながら。 やっと自慢できる味に仕上げてやったのに。 そんな独り言は風に流れた。] (*61) 2022/01/22(Sat) 9:08:20 |
【人】 灯守り 雨水 ― かわいい観察中 ― [ぽてぇ…♡ なんて音が聞こえそうな雰囲気で歩みを進める雪兎。>>49 可愛い以外に何といえばいいのだろうか。 感情の起伏が弱いぼくでも胸の奥がきゅっとなった。 これがときめきというやつだろうか。わからない。 そう思いつつマイペースにピザをもくもく食べていたわけだけれど。 ぼくは観察者のつもりでいたから (処暑の真似事) こっちに声がかかるとおもってなかった。>>50]え? [ぽてぽてと近づかれれば動く事はしなかった。 とりあえずお辞儀はしておいた。 ぽてぽてにつられるように橙色がやってくればどうやって動いているのか。その謎が頭をよぎった。でも可愛いからいいや。それで終わった。>>59 まずは冬至さんの言葉に返答から。] (71) 2022/01/22(Sat) 9:10:51 |
【人】 灯守り 雨水お疲れ様でした、冬至さん。 ロクムというのが何なのかわからないので好きかどうかはこれから知ります。 [ロクムをまずはお皿を見てこれかな……とじぃっと見ることになる。 そうして橙色がジイイイイと見つめてくるのをいつも通りの表情でぼくも見つめ返した。 ぼくはにらめっこは強いから、勝敗? はつかない気がする。 別の存在を気にするのはそれより少しだけ後。 二……つの存在 (でいいのだろうか) が膝に来るのならば、おいでおいで、と手を伸ばし、その体を持ち上げようとする。必要がなければ見守る。お皿は流石にぼくが持ってあげようと手をのばしたけどどうなったかな。 膝に収まりそうになかったら……だっこすればいいのだろうか。ぼくの体は残念ながら小柄だ。 そうして膝の上に2つの存在がくるのなら、一度撫でさせて貰おうと手を伸ばす。 手袋越しでも感触を楽しめたのなら満足げに少し笑って。 どっちにしてもその後はやはり黙った。そうして少しの間、やりとりを見守ったのだった。] (72) 2022/01/22(Sat) 9:15:20 |
【人】 灯守り 雨水 ― 大寒さんと ― いえ、驚かせてしまいました。 え、あ、いえ、ぼくはまだまだ新米なので。 様はなくて大丈夫です。 [蛍や中央の人ならまだともかく、同じ灯守り(しかも先輩)に様で呼ばれれば落ち着かなくて手をぱたぱたとさせた。>>51 どうしても、と言われれば受け入れただろうけれどなるべく普通に呼ばれたかった。まだ一般人の感覚が強いぼくに様付けは慣れない。] お仕事はそうですね、先代や先代の頃から手伝ってくれている領域の人に手伝って貰ってなんとか形になっているとは思いますけれど 慣れは……まだまだこれからだと思います。 [優し気な雰囲気に、ついついほわ、となってしまう。] (73) 2022/01/22(Sat) 9:17:03 |
【人】 灯守り 雨水今は仕事を覚えて回すだけで精いっぱいですね、はい ……これからの指針もまだ決めていませんし。 [……会ったばかりなのにこういう話をしていいかちょっとだけ迷ったけれど、少しでも嫌がりそうなら即打ち切るつもりで声にだしてみた。] 大寒さんは蛍についてどう思います? [蛍がいない先輩。いないなりの理由があるだろうと思った。 問われるのなら応えるだろう。ぼくは蛍がいなくて、探すべきかどうか選んでいないと。 現状そこまで必要とは思っていない。 けれど、未来はわからない。寂しくなった時、自分がどうするかわからない。でもそんな理由でやっぱり選ぶべきじゃないんだろう。 色々考える為にも先輩のお話を聞いてみたかったんだ。] (74) 2022/01/22(Sat) 9:18:14 |
【赤】 灯守り 雨水[さて、ここで視点は先代になる。 村雨は小満の事が気に入っていた。 というか気にいってないやつはがいた覚えは彼にないのだが。 まだ相手が若いと言える頃合いを共に過ごした仲。>>*51 そりゃあまぁ青かった彼は可愛いものだったと思いだしては未だに笑みを浮かべる。 遅かりし反抗期をまさか自分にぶつけて貰えるとはな。と内心でニヤニヤしていたものだった。 それは彼の中じゃ笑い話という扱い。 相手の名誉のために自分からは誰にも、勿論現在の雨水にも話してない。 これから関わる相手に先入観はないに越したことはない。ただあいつの料理はおいしいぞー、なんて吹き込んだ程度だ。 感謝してくれていいんだぜ? なんて内心で思っているのは秘密の話である。]** (*63) 2022/01/22(Sat) 9:25:58 |
灯守り 雨水は、メモを貼った。 (a27) 2022/01/22(Sat) 9:38:49 |
【赤】 灯守り 雨水 ― ぼくのお話5 ― [先代雨水は人を頼るのが上手い人だった。 ぼくにもそれを引き継がせてくれた。 可愛がられるように。大事にされるように。 手助けをして貰えるように。 そうやって周りと繋がりを得て行って 引きこもりを少しずつ脱していって。 事務の仕事を覚えていく内にぼくは先代に質問をした。] ねぇ、次の雨水をぼくにするのならさ ぼくを蛍にしないの? [その時の、先代の固まった表情は今でも覚えている。] 「……それは、わかっているんだがな」 [頭をかく姿。何かがあるのはわかった。 でも、聞けなかった。] (*85) 2022/01/22(Sat) 16:03:44 |
【赤】 灯守り 雨水雨水様がそれでいいならいい。 [それだけ言い切って、なせばなる精神を発動した。 先代は気まずそうにする。] 「あー……灯守りってまぁ結構立場あるっつーか。 大変な側面もぶっちゃけある。 あと人の灯りを扱うのが主な仕事だ。 他の仕事は人に任せていい。けどそれだけはやるしかない。 花雨、お前俺の後継ぐ気……あるのか? 」[その言葉に暫し沈黙が流れた。] (*86) 2022/01/22(Sat) 16:05:28 |
【赤】 灯守り 雨水────── 今更 [呆れすぎてとっさに言葉が出なかっただけだ。] ぼくは、雨水さまに引き取られてから今までずっと 勉強してきて、側で見てきて なりたい、と思うようになっていった。 大変な事でもやるよ。 雨水さまは……ぼくにとっては 恩人で、すごい人で踏み出す一歩をくれて、勇気をくれて ……お父さんみたいな存在になっているんだよ。 ぼくはね、雨水さまみたくなりたい。 だから 雨水になるよ。 (*87) 2022/01/22(Sat) 16:09:26 |
【赤】 灯守り 雨水[そう言ったら、先代はまた固まって、俯いて それからぼくを抱きしめた。 泣いていた理由をぼくは、知らない。 ぼくたちの間には言葉にしていないことがある。 先代がどうして蛍を持ちたがならいのか。それにぼくのお母さんのこと。 ぼくはお母さんに必要最低限の衣食住以外は放置され 最終的にはいないもののように扱われた。 だから (半ば拉致の) 彼と住んでいる間、ぼくはお母さんのその後をきかなかった。相手も何もいわなかった。 許せないのかどうか自分でもわからない。 ただ、今なら少し余裕をもってお母さんのことを考えることは出来る。 今頃一人になっているのかな。 今頃、どうしているのかな。 ……今でも、ぼくの事が怖いかな。 それが怖くて、聞けないまま。]** (*88) 2022/01/22(Sat) 16:11:22 |
【人】 灯守り 雨水 ― 回想:会合時 ― [立春さんのすらすら、とした報告を聞いて>>89 年月がそう変わらないのにここまで出来るの、すごい。と内心で尊敬していた。 立春の時期のお祝いは賑やか。多分その時は大変。>>96 お手伝い何か出来たらいいな。とこくこく頷いていた。 ぼくはぼくで相手に謎の貫禄がある、と思われているとは知らず。>>97 ただ単に性格でマイペースにしているだけ。この辺が大物言われる所以なのに気づいていない。 その立春さんが指にペンを本当に実行していたのなら。何をしているんだろう、と思うのだろう。口にしないけれど。 余談だけれど、ぼくも冬至さんに名前を呼ばれた時は>>1:219普通にわかりました、と返答して大事な事メモに書き込んでいた。 立春さんがじいい、と見ているのが見える。見ている……。 わかるけど、会議中なのに 長い。大物。 とは心の中だけに。] (109) 2022/01/22(Sat) 20:13:38 |
【人】 灯守り 雨水 ― 可愛いと一緒 ― [その橙の存在は、手足がちゃんとあって(枝みたいに見えるけど折れないのか不思議)>>95 動力源はぼくが知る事はないけれどそこも不思議でついつい眺めてしまう。 それはさておけるくらに、 可愛いが強い。 ジェスチャーだけでその気持ちが伝わる訳もなく。 その動きに照れてる? と首を傾けた。 でも秒でやって来てくれたからぼくのお膝が葛藤に勝利した模様。嬉しい。 お皿はしっかり相手が手を伸ばしやすいように持っていた。 ウサギより大きめ位なら……いける… ? うん。ぼくもロクム食べてみようかな、と手を伸ばしてみた。] おいしい…… [二人…… (でいいかな? もう) (111) 2022/01/22(Sat) 20:18:51 |
灯守り 雨水は、メモを貼った。 (a31) 2022/01/22(Sat) 20:27:51 |
【人】 灯守り 雨水 ― 可愛いと一緒 ― [どこかで聞いた事があるようなフレーズと共にその雪兎はぼくに近づいてきた。>>123] そうなのですね。 一緒におやつはうん、おいしいですよね、はい。 [冬至さんは結果、ぼくの片腕にやってきた。落とさないよう注意する。>>124 それから可愛いが可愛い事をするのを眺める。 可愛い存在が食べるって可愛い。可愛いのゲシュルト崩壊? ぼくは椅子。椅子のつもりだったのに。 あーん、が来て目を丸くした。] あ、あー…… [素直に甘やかされた。 でも、見た目が雪兎だからか。 やっぱり可愛いと思う以外の感想が出てこない。] おいしいです。 [暫しその味に浸った。] (131) 2022/01/22(Sat) 21:41:28 |
【人】 灯守り 雨水[そうして、冬至さんのお話を聞く。>>129 不安というのは誰にでもあるのかな、と思えば気は少し楽になる。 蛍がいると助かるんだな。とその言葉を頭に入れつつ。] あ、いえ。 大変ですけれど領域の人や先代も助けてくれますし。 [幾つ目かのあーんが来れば素直に受け入れた。 そうこうしていたら、大寒さんが目に入った。 まだ挨拶してない相手に声をかけたかった。 二人の会話? がキリが悪くない時を選んで。] すみません、ぼくちょっと行きますね。 [そう言って二人を優しく希望される場所があるならそこに。なければテーブルがいいだろうか。 そっとおろして移動をしたのだった。 なかなかにして……幸せな時間だったと記しておく。] (132) 2022/01/22(Sat) 21:44:11 |
【人】 灯守り 雨水 ― 大寒さんと ― [もしそんな悪戯されたらぼくの顔はまた、上着に埋まったかもしれなかっただろう。>>114 それはさておき。] はい、そうです。立春さんと啓蟄さんですね。 お世話には、はい、なってるかと。 [お隣同士、鍵の受け渡しとかそういうのは普通にある。蛍の菜虫化蝶さんにも良くして貰ってるし、うん。 続く言葉はやっぱり優しくて。>>115 ぼくはまだなりたて。見つけるのはこれから。 それはごく自然で当たり前の事。 幸せを願う言葉は素直に嬉しかった。] そうですね。 皆さんを色々見て考えています。 焦らず……はそうですね。 ありがとうございます。 (133) 2022/01/22(Sat) 21:46:27 |
【人】 灯守り 雨水ありがとうございます。 少し、自分の中の心の形が見えた気がしました。 [そんな表情をしながらも真剣に返してくれた相手にしっかり頭を下げた。 そのおまじないは確かに届いた。 未来への不安の形が見えたこともあって 心は落ち着いた気がする。] ええと、その…… 本当にありがとうございました。 あの、甘いの大丈夫ですか? お礼をさせて下さい。 [ぼくは相手の事をよく知らない。 だからうまい言葉や行動を紡げない。 ただ、その中でも自分に出来る精一杯をしたかった。 遠慮されればそうですか、と若干しょげつつも素直に受け入れるし、受け入れてもらえれば後日雨水での人気店の銘菓を詰め合わせた物を贈る事になるのだろう。]** (137) 2022/01/22(Sat) 21:53:21 |
(a34) 2022/01/22(Sat) 21:56:59 |
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