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【人】 手探り ノル「分からないなんて」 大広間、まだここにいるクローディオに近づく。 「本当に、ユーが誰を庇ってるか……分からないなんて 言うのっ! 」部屋に置いてある花瓶を掴む。さして大きくはないけれど、頑丈なそれ。 を、振りかぶって、クローディオの側頭部へ振り下ろした。 (0) 2022/07/20(Wed) 22:52:27 |
【人】 手探り ノル「……が」 「クロがやったくせに!こうやったのっ?」 これまで出したことがないくらい、大きな声だ。 落ちた赤には目もくれないで。 リディの声に耳も貸さないで。 花瓶を落とさないように持ち直し、もう一回振り上げて勢いをつけて、振り下ろす。 止める人はいる? その 逆 は? (2) 2022/07/20(Wed) 23:15:59 |
【赤】 手探り ノルそう、こうやったんだよ。僕は当然知ってる。 でもアベルの時よりは上手くできてる、かも?あんまり手が痺れない。 頭の骨がなかったらもっと短く終わらせられたかな。 ……どうだろう。感情的に見えるかな。 (*0) 2022/07/20(Wed) 23:18:03 |
【人】 手探り ノルぽい。 何にも聞こえないみたいに花瓶を投げ捨てた。 リディの声もクローディオの声も1つも余さず聞こえていたけど、確かにそうなっちゃったし。 そうだねって返すのもめんどうで。 なんだかブルーベリー食べたくなっちゃった。 「あっ」 (お父さんのところ行こう) 踵を返し部屋を出て、主人の部屋へと走った。くれぐれも転ばないように。 逃げたようにも見えただろう。 (22) 2022/07/21(Thu) 2:58:25 |
ノルは、あのあとアベルの部屋に行った。 (a28) 2022/07/21(Thu) 23:31:46 |
ノルは、そこにあった死体を見て、触って、死んでしまっているのを確かめて。 (a29) 2022/07/21(Thu) 23:33:30 |
ノルは、暫く過ごして、出ていった。 (a30) 2022/07/21(Thu) 23:33:47 |
【赤】 手探り ノルフィラメントを殺し終わってから。 手を洗ってナイフを洗って、服もすぐ洗って別のに着替えて、太ももの怪我も隠すように手当てして、物置に来ている。 箱と箱の隙間に埋まるように座って、待ってる。この夜に話ができるのを。 (*3) 2022/07/22(Fri) 1:04:59 |
【赤】 手探り ノル見上げる。来てくれるって思ってた。 来ないとも思ってたけど。 嬉しい。「嘘に決まってるよね」 あれ?違う。もうちょっとベリ兄が悲しくならないように言うつもりだったのに。 「どうしてお父さんのこと話して大丈夫と思うの?なんともなくて、分かってもらえるって思うの」 そうじゃなくて……、 「……一応フィーにも話したけど分かってもらえなかったよ、刺されたし」 嘘をついた。話してない。話せるわけない。話して耐えられるわけないこんなの。 「だからもうフィーも死んじゃった」 続けた言葉で、この夜何があったのか。何が既に起こってしまったのか。分かるだろう。 (*5) 2022/07/22(Fri) 14:44:25 |
【赤】 手探り ノル「……おいてけないよ、おいてけるなら……」 僕も左手を伸ばしかけて、途中で止めてしまう。 ……触っていいの?握っていいの?だって。 宙で静止したまま。 「……ベリ兄は大丈夫だよ、またみんなに会って仲良くできるよ、死んじゃったあとでも」 「だって、ベリ兄は、できないよね……?」 揺れる瞳が君を見ている。 君はまだ何も悪くない。悪くないままのほうが、いいのかも。 「あと……何日で、お父さんの友達がみんなを迎えに来るかな」 ぼくだけでできる?できるなら大丈夫。大丈夫。大丈夫。 でもできなかったらどうしよう。 できなかったら困るから君にもお願いする予定だったのに、今どうしても口に出したくない。 「……そと、ぼくたちが人間扱いしてもらえるとこ、ないよ?」 我慢して言おうとして遠回りに、君の夢を砕くような言葉が出てしまう。 (*7) 2022/07/22(Fri) 17:11:46 |
【赤】 手探り ノル「うん……うん、誰かひとりになったらだめ……」 強く引き寄せてくれるから、それに甘えて、擦り寄って暖かさを感じる。こんなに近くにいさせてくれること。 それだけでも十分なのに。 外れた方に君を引きずり下ろしてしまうのまで許してくれる。 「ベリ兄……ベリ兄、ごめんね。僕も頑張るね」 僕がもっと大きくて頼り甲斐があったらな。やらなくていいよって言って、押し付けずに済んだのに。優しい君は僕よりずっとずっとずっと苦しい思いをする。 「みんな、たすけようね」 (*9) 2022/07/22(Fri) 19:17:59 |
【赤】 手探り ノル「一人にしないからね」 囁くように言って、ぎゅっと抱きしめ返す。君の手が心地良い。 アベルにはこんなふうに甘えたことはなくて、やり方もわからなかった。甘え方はきっと、君に教えてもらった。 「ぼくも……ぼく、ベリ兄と家族になれてよかった。 ……一緒に寝よ。どこにも飛んでいかないように、ちゃんと押さえてるから」 透明な右手の袖で、押さえるように涙を拭い。 死んでもずっと一緒にいようねって、嬉しそうに、叶うかもわからない慰めをずっと口にしていた。 (*11) 2022/07/22(Fri) 21:18:34 |
【人】 手探り ノル「……いない」 大広間。できるだけ様子を見ながら誰かに会わないようにやってきて、ここに横たわっていた体がないのを見た。 欠片ももう全部掃除された後だろう。 「……どこ?」 誰かが運んだのかな。行き先をクロの部屋に変えて、歩いていく。 (29) 2022/07/23(Sat) 1:07:25 |
ノルは、クロの部屋に入って、しばらくして出てきた。 (a38) 2022/07/23(Sat) 1:52:01 |
ノルは、タンジーに話しかけようとはしなかったし、追いかけない。 (a44) 2022/07/23(Sat) 21:04:21 |
【赤】 手探り ノル「…………」 一度眠り、きっといくらか落ち着いた後。 それでも君に、この話をするのは気が引けるのだけれども。 「……次、どうしようか」 誰を、どちらが。 もう君を騙して勝手にやるような段階ではないから、話さなければいけない。 (*12) 2022/07/23(Sat) 21:14:35 |
ノルは、リディの言う通りに動いた。廊下を運ぶのを見つける人もいるかもしれない。 (a47) 2022/07/23(Sat) 21:19:00 |
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