【人】 休職中 スピカ【ちょっと先の話】 [アンテナに下った"処分"の話を聞いた。 覚悟をしていたからか、それともそうではない何かのせいか、その話をすんなり受け入れたことに、スピカは自分自身に驚いた] [その話をしてくれたのは、事故調査委員会の宇宙船開発OBの女性だった] [曰く、宇宙船の管理AIを人の形にし、乗組員との意思疎通をスムーズにするために開発されたのがアンテナだそうだ。 親しみやすい姿がいいであろうと、当時研究に携わっていた小柄な女性の姿をモデルにした、と] 何故その話を? [そう聞くと女性は、調査資料にあったスピカの名を見て、かつての同僚がしきりにその名を口にしていたの思い出し、失礼を承知で調べた末に、同僚との会話に出てきたスピカと、調査資料にあるスピカは同一人物であると確信し、伝えた方がいいと思ったと語った] (431) 2022/07/24(Sun) 10:51:18 |
【人】 休職中 スピカ アンテナは……キューじゃない……。 [開発者自らがそういうのだから、それが正解なのだろう] あの、失礼ですが、現在キューは……? [知りたくないと思いながらも思わず質問が口をつく。 女性によると、8年ほど前まで同じ研究所で働いていたが、家族の健康上の理由で仕事を辞めたと。現在は年に数度手紙(紙の!)のやり取りをしているそうだ] そっか、キューにも家族が。 [女性の話だけではキューの家族の姿はわからない。研究所に行ってから養子になったのか、それともスピカと同じような家族を得たのか。 いずれにせよキューにも家族がいることが、我が事のように嬉しかった] (434) 2022/07/24(Sun) 11:00:56 |
【人】 休職中 スピカ[女性はスピカに現在のスピカの住所をキューに教えていいか尋ねた。 手紙のやり取りの中で、何度もスピカの所在が分かったら教えてほしいと、そう言われていたらしい。 悩んだ末、首を縦に振る] [手紙を書くのが好きだったキュー。 直接言えばいいこともメモ帳に書いて、可愛く折りたたんで渡してきたキュー] [きっと、住所を教えたら近いうちに、今は珍しい紙の手紙が届くのだろう。昔みたいに、可愛い紙に書いた紙の手紙が] [そろそろお暇を、と言って立ち上がった女性にスピカはこう言った] キューに伝えてくれませんか?私への手紙を出すとき、キューの家族のことを書いてほしいと。 [女性は頷くと満面の笑みで「ええ、必ず」と言って帰っていった] (436) 2022/07/24(Sun) 11:09:18 |
【人】 休職中 スピカそっか、アンテナは……キューじゃない……。 [キューそっくりのアンテナ。 アンテナがキューなのではと思っていたが、アンテナはキューではなかった] なぁんだ……。 [久しぶりに顔見知りではない人に会ったからか、どっと疲れが出てその場に崩れ落ちる] ……アンテナ、お疲れさま。 [キューそっくりの頼れる艦長、無機質なのに時々人間味を見せる艦長、たまにこっそりサボりを推奨してきた悪い艦長。 キューであろうがなかろうが関係ない、アンテナはスピカにとって大事な友達なのだ] そのうちアンテナのお母さんに会いに行くね。 [アンテナを開発し、その姿のモデルになったキューに会える日を願いながら、スピカはゆるりと立ち上がった**] (437) 2022/07/24(Sun) 11:17:05 |
【人】 休職中 スピカ【公園/ルヴァ】 [指定したのは療養施設の管理する運動公園(図らずもマスコミ対策になったわけだ)で、人の姿はまばらで、目的の人物>>432はすぐに見つかった] ごめん、待たせちゃった? [久しぶりに会ったルヴァは、いつもの快活さは影を潜め、どこか疲れているように見えた。 見えたが、それ以上に頬やらどこやらに突き刺さる視線>>433が痛かった。やっぱりか!やっぱりそうなんか!] [ルヴァに促され>>433近況を報告しながら園内を歩く。 思った以上に早く息切れし、自分の体力の低下に驚いてしまった] [双方の事故後のこと、断片的にわかっている自分の状況、色々話す中] (441) 2022/07/24(Sun) 11:31:47 |
【人】 休職中 スピカンーーーーーー!!!! [唐突に飛び出した話題>>435に喉から音が出た] なっ、なん……なんでダビーの名前出るのかな!? ダビーは関係ないと思うけどなっ! [スピカはコールドスリープ中に意識の共有があったことを知らない。意識の共有どころかあれやそれやを見られてきたことも知らない。 ダビーとの関係を知っているのはバーナードと(それを見ていたかもしれないチャンドラ)だけのはずだ。 話を変えよう、早急に話を変えよう。 スピカは帰還してから湧いた疑問をルヴァにぶつけた] そ、そういえば君さ、ゾズマと何かあった? [ゾズマとのメッセージのやり取りにやたらとルヴァの名前が出てくるという疑問を**] (442) 2022/07/24(Sun) 11:39:03 |
【人】 休職中 スピカそんなん知らんし!!!! [思わず叫んだ] [叫んだことで冷静になったのか、少し深刻そうなルヴァの悩みに耳を傾ける余裕すらできた] ゾズマは元気そうだよ、私もまだ会ってないんだけど。 [(何も知らないスピカを守ろうとしているのか)ゾズマは会おうと言っても何かと都合をつけて会うのを避けているようだった。 コールドスリープ前に、自分のすべてを残そうとしているかのように走り回るゾズマがスピカの頭によぎる。 きっとその疲れを癒そうとしているのだろうと、そう思っていた] 負担、か……。 [それはスピカも抱える悩みだった。 外出時の保証人の欄には必ず自分の名前をかけと言ってくれただけではなく、深夜に突然襲われる不安感に救いを求めようと通話をすれば落ち着くまで……それこそ夜が明けても付き合ってくれる。 これを負担と言わずとして何と言おうか] (450) 2022/07/24(Sun) 12:47:18 |
【人】 休職中 スピカ[申し訳ないと言うたびに返ってくるダビーの言葉 「自分がやりたいからやっている、嫌なら嫌と言ってくれ」 支えたいから、そうしたいからやっているとハッキリ言った] それ、正直ゾズマに言った方がいいんじゃないかな? ちょっとの時間でも会いたいとか、一緒にいたいとか……。 その方がゾズマもアクション取りやすいと思う。 [親友だから、そう断言した。 ゾズマには何でも直接言った方が伝わる。 スピカも直接言って、険悪になって、言い合って、それで仲良くなれたのだから] 自分が傍にいたいからいるって、いてほしいからいてって、言いなよ。 ゾズマはね、そういうところちゃんとハッキリ言うから。 嬉しい時はありがとうって、そうじゃないときはダメって。 [こういうのはダビーの方が的確にアドバイスできるのだろうなと思いながら、そんなことをルヴァに伝える**] (451) 2022/07/24(Sun) 13:01:06 |
【人】 休職中 スピカ【療養施設退所の日】 [施設の退所日が決まったのは突然だった。 カウンセリング後に唐突にその日を告げられたのだ。 スピカとしては、施設を出会た後の訓練をする期間のようなものがあると思っていたのだから、驚きにもほどがある] [わずかな私物を小さな旅行カバンに入れ、買ってから一度も触れていなかった箱を開ける。 チャンドラとお揃いの帽子、チャンドラが退院するときに使ってほしいと贈ったものと同じものを、自分も退所するときに使おうと決めていたのだ] [最後に借りていた端末を返し、お世話になりましたと担当医に礼を言う] [カウンセリングの通院と服薬だけは忘れないように、と言う担当医の顔は穏やかで、スピカは初めてこの医師の人間らしい顔を見た気がした] (472) 2022/07/24(Sun) 15:18:04 |
【人】 休職中 スピカ[迎えに来たダビーとは久しぶりに会った気がする] [そういえば住む場所が決まっていないことを思い出し、ダビーにしばらく厄介になっていいだろうかと言うと、目に見えて狼狽え始めた] [ダビーの案内でどこかに向かっているのだが、それがどこかわからない。 ダビーに聞いても着いてから説明する、とそればかりだ] [しばらくして目的の場所に着いたのだろう。 ダビーに手を引かれて建物に足を踏み入れると、そこは独り暮らしをするにしては随分と広い場所だった] [ここはどこかとダビーを見ると、それほど赤くなるのかと言いたくなるような赤い顔で 「ここに二人で住もう」 と言った] (473) 2022/07/24(Sun) 15:28:38 |
【人】 休職中 スピカ[……その後ダビーを問い詰めた、小一時間問い詰めた] [問い詰められてしゅんと小さくなった(デカい)ダビーの言う話だと、退所日がいつ頃になるかという話を担当医から聞いたのは一月ほど前。 そこから住む家やら手続きやらに奔走し、今日のこのタイミングで退所を決行した、と言うことらしい] [どういう事かと聞くと、ダビーはテレビをつけた。 丁度ワイドショーの時間らしく、訳知り顔のコメンテーターたちが銀河的有名企業による巨額不正について話していた。 どこのチャンネルもそう、メンツと切り口の差はあれど、どこもかしこものその話題で持ちきりだった] [どうやら世間では今日の話題(社長の逮捕)のXデーがどうこう言われていたようで、逮捕に至った今日、退所を決行した、と] (474) 2022/07/24(Sun) 15:40:02 |
【人】 休職中 スピカ[マスコミ関係者は全てそっちに駆り出されたようで、数人ほどいたマスコミ関係者も今日は一人もいないと、窓の外を見ながらダビーはこの電撃作戦を成功させからか、安堵交じりにそんなことを呟いた] [そういえばそうだ。 ぱったりと面会に来なくなる前、ダビーはやたらと不動産のカタログやら、家電のカタログやらを見せてきたし、二人でこれがいいあれがいいと話していた。 ずいぶん気の早い話だと思ったのだが、そういう事情があったのかと納得した] (475) 2022/07/24(Sun) 15:46:25 |
【人】 休職中 スピカ[その日の夜は環境が変わったせいか眠気の気配を全く感じぬまま、ベッドで無意味に寝返りを繰り返すなどしていた] [相当今日一日気が張っていたのだろう、ダビーは隣で揺すっても気が付かぬほどに深い眠りについている] [ああ、これはきっと興奮しているのだろう。 新しい生活が始まったことに対して、どうしようもなくわくわくしているのだ] [する必要はないとわかりながらも、思わず端末を手に取ってメッセージを送っていた。 『ダビーと家族になる第一歩を踏み始めました』 と、家族になったことを真っ先に報告すると約束した、雑な神父……バーナードに] [送ってから そんないちいち途中経過を報告してもウザいだけでは?と思ったが、送ってしまったのは仕方ない。 大事なことをいうのを忘れていたと、 『まだ誰にも言わないで』 そう追撃メッセージを送って、端末を置いた] ね、ダビー。 私たち家族になるんだね。 [寝入っているダビーの反応はない。 それでもよかった。 私はダビーの大きな背中にピッタリ張り付くと、ゆっくり目を閉じた**] (476) 2022/07/24(Sun) 15:57:41 |
【人】 休職中 スピカ【自宅/>>497】 [そのメッセージを見たのは(ろくに調理道具も食材もそろってないので)二人で朝食を食べ、帰って来た時だった] バーナードがね、遊びに行っていいかって。 [端末の画面をダビーに見せる。 招くことの了承を取ると、『いつでもいいよ』と送る] [文字通り、いつでもよかった。 なんせ今の私は未だに就労許可が下りてない、一日中家にいる身なのだ] ……初めてのお客さんだね。 [まだ何もない二人だけの家だが、それでも初めてのお客さんを精一杯もてなそう] [そうしてバーナードが初めて二人の新居を訪れた時、スピカが頑張って作った(79)70n100]点の手料理でもてなされたのであった**] (508) 2022/07/24(Sun) 18:55:07 |
【人】 休職中 スピカ【バーチカルタイムのどこか】 [バーチカルタイムと言う理論がある。 これはかつて提唱されたトンデモ理論で、過去・現在・未来が融合して同時に接することができるという理論だ。 このバーチカルタイムと言うものは幻想でもあるらしい。 だから今、私が観測している事象は過去・現在・未来のどれかに当てはまる事象かもしれないし、どこにも当てはまらない幻想なのかもしれない。 そんなことを娘のドリルの採点をしながら思う] [親馬鹿と思われるかもしれないが、娘は大変優秀だと思う。 初等課程にありながら、今手掛けているのは中等課程のもので、 「お医者さんになって、自分の病院を持ちたい」 から 「公費で行ける医学部のある大学に入るためにはこれくらいできないとダメ」 なのだそうだ] (533) 2022/07/24(Sun) 21:42:31 |
【人】 休職中 スピカ[物心ついたころから娘の夢は お医者さん で、どうしてか聞いても 「内緒」 としか言ってくれない] [この頑なさは今は(私は勝手にそう思っている)友達によく似ているなと思っている] ケートゥはどうしてお医者さんになりたいの? [何度目かの質問、いつもは「内緒」としか言ってくれないのに今日に限って、もじもじしながら教えてくれた。 「お医者さんになって船に乗りたい。宇宙船で働くお医者さんになりたい」 聞き間違えではなく、確かにそう言った] (539) 2022/07/24(Sun) 21:49:32 |
【人】 休職中 スピカそうか、そう来たか。 [思わず頭を抱えた。 きっと、たまたま偶然、そうなっただけだとはわかっている。 昔見たチャンドラのドキュメンタリーに影響されただけだ、そうだと言うことはわかっている] [それなのに、どうしてか娘の発言が、ついにチャンドラが喧嘩を買ってようやく会いに来た、としか思えなかった] ……そっか、そうなのか……。 [あの時はチャンドラに向かって「拳も辞さない」と言った記憶がある] [いいだろう、売った喧嘩が買われたのなら受けて立つほかあるまい。 私は親として、チャンドラ……いや、娘の夢に真っ向、向き合うことにした。当然、拳も辞さない覚悟だ**] (それはそれとして、面白かったのでパパには「ケートゥがチャンドラみたいなこと言ってた」と教えてやった) (540) 2022/07/24(Sun) 21:58:21 |
【人】 休職中 スピカ【一年とちょっと後】 [協会のだだっ広い施設の奥に向かう。 再び宙に飛び立つ皆を見送ってから、一人でここに来た] [施設の奥まった場所、青々とした枯れぬことのない人造植物に囲まれた場所に、それはある] 彼らはここで地を踏む。 [碑に書かれた文字を声に出す。 ここに眠っているのは地を踏むことなく、宇宙で命を落とした者たちの名だ] [碑の裏に回り、ここ最近彫られたばかりの名を指でなぞる。 チャンドラ・L・セリーニ スピカはようやく猫が入った箱を開けることができた] [箱の中で眠っていたチャンドラは、最後に会ったあの日の姿ではなく、コールドスリープに向かうスピカを抱きしめてくれた時の姿で、苦しむことはなかったのだなと、何故か安堵したのだった] (548) 2022/07/24(Sun) 23:01:25 |
【人】 休職中 スピカ[碑の正面に戻り、どれを買えばいいのかわからないからと花屋の店員に聞いて買った、色とりどりのネリネの花束を供えた] 来たよ。 [皆と一緒に送ることができなかった、それを気に病んでいたのだが、ある日を境に別の考えを持つようになっていった。 浮かぶ言葉はただ一つ、皆と見送るときには絶対にかけられない言葉] おかえり、チャンドラ。 [彼女は帰って来たのだ。だからスピカはこの言葉をどうしても、チャンドラにかけたかった] [さようならでも、お疲れさまでもない、彼女の帰還を待ち望んだ者として、おかえり、と**] (551) 2022/07/24(Sun) 23:09:41 |
スピカは、ダビー!ダビーに抱きついたの!!!! (a60) 2022/07/24(Sun) 23:15:11 |
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