人狼物語 三日月国


71 【R18】歪んだ愛の形【身内】

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視点:


[犠牲者リスト]
とある書物

二日目

本日の生存者:榊原 皇仁、井達 海、大御門 清玄、葛葉 桜子、汐見 海斗、宮内 理子以上6名

【人】 大学生 井達 海

・あの日の回想・


   あ、あの…お隣、いいですか?

[ まりんは、ある日1人で講義を受けに行きました。

  海斗くんがアルバイトに行くということで
  フリーで受けていいものが興味を惹かれて
  珍しく、1人で…そうです。
  まりんにしては珍しく1人で行動を…

  でも、人気だったのか、
  座席がそんなに見当たらなくて、
  まりんは女の人の隣に一席見つけ、
  勇気を出して声をかけました。

  その女の人はすぐに返事をしてくれなくて
  少ししてから、まりんに気づいたみたいで
  どうぞって言ってくれました。     ]



(0) 2021/05/04(Tue) 0:52:04

【人】 大学生 井達 海



   またお会いできるかなぁ…

[ 講義が終わって、ありがとうございましたって
  声をかけましたが、やっぱりお返事がなくて
  何かあったのかなぁって
  1人とぼとぼとおうちに帰りながら
  ぼんやりと思うのでした。

  これは、まりんとあの女の人の出会いの日。 ]*




(1) 2021/05/04(Tue) 0:53:07

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ……名前というか名字、かな。
   ぐずな葛葉…って。

  ひどい、なんて言われれば苦笑いして。
  まあ許さないとは思っているけれど
  過去の事ですから。
  引きずっているわけでもないのです。

  連絡先はそのまま登録されたようです。
  デートをしようなんて囁かれて
  ドキッとしてしまいました。
  ……遊びでってこと、ですよね?
  真意がよくわからなくて
  わからないまま、頷いてしまうのです。

  ―――断れないのが私の悪いところです。

  ジュースとサンドイッチを渡されて
  私がそれを食べる間に
  彼はシャワーを浴びに行ったようです。
  食べ終わったら入れ替わりに
  シャワーを浴びることになるでしょう。
                     ]
 
(*0) 2021/05/04(Tue) 1:27:26

【赤】 大学生 葛葉 桜子

  *

   ……わかり、ました。


  いつも軽い口調の彼が
  真面目に言うものだから、思わず敬語に。
  結果から言えば、お金を渡されてしまったので
  産婦人科に行って薬をもらうことになります。
  そのおかげか、運がよかったのか
  妊娠はしなかったのです。

  ……責任感があるのかないのか
  よくわからない対応で、混乱してしまいます。
  彼は何を思っているのでしょうか……。 
                         ]
 
(*1) 2021/05/04(Tue) 1:28:27

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   おうじくん。
   私……恋人に愛されてなかったんですね。
   気づかせてくれて、ありがとう。


  部屋を出る前にお礼を言うのです。
  ええ、お礼を言うどころか
  文句を言っても多分、一般的には許されることを
  彼にはされましたけれど。
  それでも……私にとって
  ひと時の救いになったのは
  ごまかしようのない事実なのです。

  
―――あの優しさまで嘘だと思いたくないのです。


  両手を頬に添えて唇を軽く重ねて
  私なりに感謝を伝えたのでした。
                      ]
(*2) 2021/05/04(Tue) 1:29:01

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ……また、ね?


  またたくさんしようなんて言われて
  返答に詰まってしまいましたが
  にこにこと手を振られて
  手を振り返すのでした。
                   ]
 
(*3) 2021/05/04(Tue) 1:29:27

【赤】 大学生 葛葉 桜子



  誕生日の出来事としては散々、でしたが。
  でも、怪我の功名といえばいいのか。
  元恋人への未練はすっかり断ち切れていました。
  彼のおかげ、かもしれません。

  ……別に連絡先を交換したからといって
  会う義務なんてないですし、こちらから消せば
  それでおしまいのはずです。
  それなのに、私は……
                    ]


    『来週の土曜日、空いてますか?』



  なんて電話をしてしまうのです。
  理由は……もう一度だけ、なんて
  思ってしまったから。
  それが一度になるわけがないと
  薄々思ってはいても、そういい聞かせて
  連絡を取ってしまうのでした。

  案の定、一度きりで済まなくなるのですが。 ]*
 
(*4) 2021/05/04(Tue) 1:30:23

【人】 大学生 葛葉 桜子

  ― 可愛らしい女の子との話 ―

   ……あ、どうぞ。


  ちょっと薄めの髪色の
  女の子に声をかけられたのは>>0
  ほぼ上の空で大学の講義を
  受けていたあの日。振られた直後のこと。
  たぶん目に見えて私は落ち込んでいたでしょうし
  眠れていないのが顔にも出ていたでしょう。

  それを気づかれたかは定かではありませんが。
  講義が終わって声をかけられても
  返事をせずにいたので
  失礼な人と思われた可能性もあります。
  
  余裕のなかった私は、
  そんな出会いをすっかり忘れてしまっていました。
  再び、席が隣になるまでは。
                         ]*
(2) 2021/05/04(Tue) 1:31:11

【赤】 SE 榊原 皇仁



   そういうこと言う人間ぼく嫌い。
   ……人の名前とかで遊ぶやつは、最悪。

[ 

  ムッとした表情を見られただろうか。
 
  しかし彼はすぐに表情を戻して、
  デートに了承の頷きを見れば
  楽しみ、なんて単語を口にしたり。
  シャワーを上がれば、
  彼女は少し動けるようになったみたいで
  ゆっくりしておいで、なんて
  声をかけて入れ替わりに
  彼女がシャワーを浴びるのを見守った。

                     ]



(*5) 2021/05/04(Tue) 2:28:05

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   ん………そんなやつのこと、忘れるんだ。
   ワンコちゃんの時間の無駄になるから。



  言われなくても忘れたかもしれないけれど
  気になって仕方がなくて。
  彼女が背伸びをして唇を重ねれば
  優しく頭を撫でて、よくできました、と
  褒めてあげた。

  またね、と言われればにこにこ笑顔で。

                     ]


(*6) 2021/05/04(Tue) 2:28:32

【赤】 SE 榊原 皇仁





  彼から連絡を入れる前に、
  彼女から土曜日に会えないかと電話が来た。
  勿論、即OKを出して。

  その時は彼女に似合いそうな布製の首輪が
  セットになっている下着を渡して着てもらったり
  また5回戦まで楽しませてもらったり。
  でも、その前にいっしょに食事もしたり。

                       ]


(*7) 2021/05/04(Tue) 2:29:06

【赤】 SE 榊原 皇仁



    今日は、何か気になるものでもある?




  また別の日のこと。
  今日は昼から彼女とデート。
  指を絡めて恋人繋ぎをしても
  彼女が怒らないのでさせてもらっている。

  甘いものでもなんでも、
  彼女が気になるなら付き合う彼はまず
  彼女が行きたいところがあるのかどうか
  確認をとりながらぶらつくのが楽しくなっていた。

  運命のその時はもう近づいているのだけれど。

                        ]*



(*8) 2021/05/04(Tue) 2:29:28

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   うん、そうだね。
   そういうこと言う人は最低。
   

[ 
  彼は一瞬ムッとした表情をしました。
  ……人の名前で遊ぶ、ね。
  されたことはあるのかもしれません。
  
  私が名前をバカにする人が嫌いなのは
  勿論自分が笑われたのもあるのですが。
  都恋(みやこ)ちゃんという友達が
  名前でいじめられているのを見たから、でも
  あったりします。名前は読んでもらえなくて
  その当てつけか何かのように
  色々と言われていたのを、身近で見ていました。
  勿論、止められる範囲で止めようとは
  していたのですが。  
                         ]
 
(*9) 2021/05/04(Tue) 10:43:50

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ふふ、心配してくれてる…?
   ありがとう、もう大丈夫。


  優しいな、と思ってしまいました。
  どうしてそんな言葉をかけるのは
  やっぱりわからなかったけれど。

  唇を重ねると、頭をなでられて  
  よくできました、なんて褒められるのです。
  
……胸がざわつくのはきっと、気の所為。

                      ]
 
(*10) 2021/05/04(Tue) 10:44:21

【赤】 大学生 葛葉 桜子

  *


  連絡にはすぐに了承の返事が返ってきました。
  ……この人暇なんでしょうか、なんて少し。
  
  まさか、彼が布製の首輪付きの下着を用意してる
  などとは思わず、びっくりしながらも
  押し負けて着てしまって、肌を重ねて。
  その前の食事でいくつか質問したりしましたが、
  彼のことを知ることは出来たでしょうか?

  恋人はつくらないの?とか
  仕事は何してるの、とか。
  そんな質問を、したと思います。
                        ]
 
(*11) 2021/05/04(Tue) 10:45:07

【赤】 大学生 葛葉 桜子

   
   気になるもの……
   ケーキ、食べたい気分かも。


  結局誕生日にケーキを食べ損ねてしまったので
  その原因の一つの彼に奢ってもらうくらいは
  許されるかもしれない、と思ったのです。

  恋人つなぎをして歩くのは……
  断れずそうしていましたが、
  ……それはダメと言うべきだったかも。

  何故なら―――
                        ]


   
『桜子、お前もう彼氏作ったのかよ?

    
案外軽い女だったんだな??』


  
(*12) 2021/05/04(Tue) 10:47:42

【赤】 大学生 葛葉 桜子



  ―――元恋人に、遭遇してしまったから。
  気づかなかったんです、彼のほうを見ていたから
  元恋人がいることにも、こっちに来ていることにも。
  
  
彼との時間が楽しかったから

  
周りなんて、見てなかったんです。


  声をかけられて、固まってしまいました。
  ぎゅうっと反射的に彼の手を
  握って俯いて。何も言えなくなったのです。
                         ]*
  
 
(*13) 2021/05/04(Tue) 10:48:06

【赤】 SE 榊原 皇仁





  名前をきちんと読んでもらえないことは
  彼の中で許容範囲のことだった。
  でも、そこから派生して
  名前をつけた両親を揶揄したり、
  全く違う呼び方を悪意を持ってしたり、
  そういうことをする奴らがいて
  彼は自分の名前が嫌いだった。

  セフレをセフレで止めてるのは、
  彼女たちもまた笑ったから。
  本名だよっていうと笑った彼女たち。
  だから、穴として使うだけ。
  そこに優しさなんてものはなくて。
  
                    ]


(*14) 2021/05/04(Tue) 17:29:52

【赤】 SE 榊原 皇仁



   失恋した女の子だから、心配。
   その様子なら、大丈夫みたいだね。




  勿論、一夜を楽しんだけれど
  それ以上に彼女の涙を見たから
  そっちのほうが心配になっていた。
  だから、彼女が泣いていないのを
  しっかり確認してから、彼女とは分かれた。

                      ]




(*15) 2021/05/04(Tue) 17:30:30

【赤】 SE 榊原 皇仁

    *


   フリーランスでシステムエンジニア。
   だから、お願いされたら
   忙し過ぎなければ会えるよ。
   ……恋人は、いらないなぁ。



  恋人の段階は要らないけれど、
  結婚願望はある。
  そこまで彼女には言ったかな。
  もしかしたら言わなかったかもしれないが
  そんな大事なピースではなかったはず。
  勿論、彼にとっては、の話。

                      ]



(*16) 2021/05/04(Tue) 17:31:07

【赤】 SE 榊原 皇仁



   ケーキ?いいよ、何か買っていこう。




  ふふっと笑いながら、
  恋人のように最近の出来事を話していると
  男の声が聞こえ、彼女の手の力が強くなった。

  彼女が立ち止まれば、
  彼もその場に立ち止まって、
  声の主の方を見たけれど、ふと思う。

  『別れて正解』

  どう考えてもチャラそうで、
  頭が悪そうで、恋人を不幸せにするタイプ。

                      ]


(*17) 2021/05/04(Tue) 17:31:53

【赤】 SE 榊原 皇仁



   この子に恋人がいて、
   なんで自分には恋人がいないんだって
   僻んでるの?小さい男だね。
   桜ちゃんにはそれだけの魅力があって
   君にはそれがないってことでしょ。




  ケラケラと彼女の前ではやらないような
  相手を蔑むような笑い方をした彼。
  恋人が出来ることに気持ちが軽い重いは
  全くもって関係性がないだろうと
  彼は全面的に攻める姿勢をやめなかった。

                      ]*



(*18) 2021/05/04(Tue) 17:32:17

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   システムエンジニア……
   プログラミングとか……?

   ……そっか、なんか………
   ううん、やっぱりなんでもない。


  プログラミング?なんて聞いたのは
  大学の講義でそんな内容のものをとって
  いたからでした。あんまりきちんと理解できなくて
  単位をあきらめようかなと思っていたので
  一瞬教えてもらおうか、なんて考えましたが
  ……ちょっと虫のいい話ですよね。

  おうじくんは恋人はいらないみたいです。
  ……勿体ないと言おうとしてやめました。
  私が勝手に思っただけの事ですし、ね。
  胸がチクリと痛むのです。
  ……恋人がいらないのなら私もきっと、
  遊び相手の一人なのでしょう、ね。

  少し考えてしまったせいで、
  彼が結婚願望を持っている話は
  たとえしていたとしても
  聞きそびれてしまうのです。
  
私にとっては、大事な話だったのに。

                     ]
 
(*19) 2021/05/04(Tue) 18:30:08

【赤】 大学生 葛葉 桜子



  ケーキを買おう、なんて和やかに
  話していたのに。
  楽しい時間は簡単に壊されました。

  元恋人はそれなりに顔はいい方でしたが
  成績はそんなに良くなかった気がします。
  ……頭は良くなかったかもしれませんが
  でも、私に“恋人”だと思い込ませるだけの
  口のうまさと、人を丸め込むための観察力は
  持っていたようです。
  それは立ち直ってから、気づいたことでしたが。
                     
  ともかく、私が何も返せずに黙ってしまったのを
  あの人はきちんと見ていました。
  
―――何かを、察したような顔をしました。

  何か言われる前に無視して通り過ぎなければ
  と思って彼のほうを見ましたが
  彼は何故か反論していて。  
  蔑むような笑い方をしているのです。
                         ]
 
(*20) 2021/05/04(Tue) 18:31:14

【赤】 大学生 葛葉 桜子

   
   『僻む?そいつに?
    まさか。なんか勘違いされてるみたいだけど
    そいつはハナから本命じゃねーし、
    今、本命のコとは付き合えてるし?
    そいつは性欲満たすためだけに付き合ってたけど
    思ったより何倍もめんどくさい女だったわ。
   
    そいつの魅力?
    体だけだろ、そんなの。
    たかだか学生の付き合いで
    将来まで考えようとするとか重すぎて
    誰も付き合いたくねーよ。』



  馬鹿にされたのに苛立ったのか
  なおも彼は何か言い募っているようでしたけれど
  正直聞くだけ無駄です。
  彼の手を少し引っ張って、もう行こう
  と促そうとしましたが……
  彼は動いてくれたでしょうか。
                     ]*
 
(*21) 2021/05/04(Tue) 18:32:13

【赤】 SE 榊原 皇仁


   プログラミングもやるよ、勿論。
   あとはそういう開発の取りまとめとか。
   興味があるならいつかそんな時間取ろうか?
   建築系だから関係ないかもだけど。




  偶に、頼まれて小学生向けの講座もやるから
  人に教えるのは下手ではないはず。
  大学生をダメにするほどのクズではない。

  彼女が、彼の答えに顔を少しだけ歪ませた。
  でも何にひっかかったのか
  彼には到底予想ができない。
  だって、話すことは話した筈だったから。

                       ]


(*22) 2021/05/04(Tue) 22:57:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



   まぁ別にさぁ、学生の若気の至りもいいけど
   桜ちゃんが将来見据えるって
   結構女の子としては当たり前だと思うよ。

   だって、大学生で出会った人が
   そのまま奥さんとか旦那さんになる確率知ってる?
   脅威の38%だよ?
   分かる?この可能性の高さ。
   小中高それぞれからの付き合いで
   結婚する確率を足してそれに満たないよ?

   残念だなぁ……


(*23) 2021/05/04(Tue) 22:58:28

【赤】 SE 榊原 皇仁





  完全なるはったり。
  でも、人間は自分の知らないことを
  理路整然と話されると、
  そうなのだと思い込んでしまう。
  だから彼は、目の前の相手を
  そういう感じに追い込んで、
  疲れたからと彼女の手を引いて
  その横を通り過ぎるだろう。

  もし、止められたなら、
  彼はこういうはず。

  『僕みたいに年収1000万になってから
   また話しかけてね。』

                    ]*
   


(*24) 2021/05/04(Tue) 22:58:56

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ……単位がその…
   そういう科目があって……


  ちょっと目をそらしつつそんなことを言って
  もし時間があるのなら教えて欲しいと
  頼んでみたことでしょう。
  
  思ったことをそのままいえば
  もしかしたら何か違ったのかもしれません。
  でも、言えなかった。
  聞けなかった意気地なしの私は
  こう思ったんです。

  
“恋人がいらないのなら好きになったら嫌われる”


                         ]
(*25) 2021/05/04(Tue) 23:25:40

【赤】 大学生 葛葉 桜子

 *


  おうじくんは何か理路整然と話しています。
  ……なんでそこまでかばってくれるのか
  わかりませんけれど。
  きっと優しいから、ですよね…?

  はったりだとは分からず聞いていましたが
  元恋人の方はといえば
  めんどくさいと思ったのか。
  私たちが動くのとほぼ同時に
  通り過ぎようとしました。
  
  ……私の横を通ったあの人は
  私にだけ聞こえるような小声で
  最後にこんなことを言い残して。
                      ]
(*26) 2021/05/04(Tue) 23:26:13

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  思わず元恋人のほうを見ました。
  何も、言えなくて動揺してしまって。

  私の反応を見たあの人はふぅん、と
  それはそれは嫌な笑みを浮かべました。
                     ]


   『馬鹿な女だな、ほんと』



  どちらにも聞こえるように言って
  今度こそ去っていきました。
  ……そう、私がいくら意気地なしでも
  ここまで何も言い返さなかったのは
  私を知っているあの人にとっては
  私たちの関係性を推しはかるには十分な情報で。

  その一言が、何より私には辛かったのです。
  何を言われたのか聞かれても
  おうじくんに教えるつもりはありません。
  先ほどかばってくれたお礼を言いましょう。
                        ]

   あの、ありがとう……
   ごめん、ね、巻き込んで……

   * 
(*27) 2021/05/04(Tue) 23:27:27

【赤】 SE 榊原 皇仁



   単位かぁ。おっけー、あんまり難しいのは
   いらなさそうな気がするね。



  彼女が単位と口にすると、
  彼は納得した感じで頷く。

  大学でプログラミングをとるとは
  面白い子だな、と感じつつ
  仕事の詰まり具合を確認して
  彼女の考査前に週一でも教える時間を作った。

                        ]



(*28) 2021/05/05(Wed) 0:36:09

【赤】 SE 榊原 皇仁


   *

   気分が悪い……
   ホテル行こうかと思ったけど、
   うちに来てくれる?



  ケーキはまた今度にして、
  お礼と謝罪をする彼女の手を
  ぐっと引っ張ってしまったなら、
  彼女は体勢を崩さなかっただろうか。

  彼の家は偶然にもここから近くて、
  徒歩5分くらいのところにある。
  地上何階建てだろうかという
  タワーマンションにたどり着けば
  彼女とずっと繋いでいた手を離しただろう。
  凄くイライラした表情を、
  彼女の前では見せないようにしたけれど
  果たして出来ていただろうか。

                      ]*


(*29) 2021/05/05(Wed) 0:37:16

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   そりゃおうじくんにとっては
   簡単でしょう……

[ 
  少しだけ拗ねてしまいました。
  私の理解力がないのかもしれませんが
  余裕そうなおうじくんをみると
  少し悔しくなってしまったのです。

  プログラミングを取った理由は
  時間割表と相談して空いてたからっていうのと……
  
  出来たらかっこいいなって思ったんです。
  だから、教えてもらった時は
  ちょっとおうじくんがかっこよく見えました。
  ……わかりやすかったです、悔しいことに。
                        ]
 
(*30) 2021/05/05(Wed) 1:05:14

【赤】 大学生 葛葉 桜子

 *

   気分…私の、せいで……
   ごめんね……。

   うちって、おうじくんの?

[ 
  ぐっと引っ張られて
  ぐらりとよろめいてしまいます。
  転びはしなかったけれど、
  おうじくんに抱きついてしまいました。

  タワーマンションにたどり着くと
  ここ……?と思わず彼のほうを見てしまいます。
  普通のアパートに住んでいた私にとって
  びっくりしてしまうのは仕方のないことだと
  そう思うのです。

  ……おうじくんはどこか
  機嫌が悪そうな気がします。
  いつもにこにこしているけれど…
  どこか表情がいつもと少しだけ違うような…。
                       ]
(*31) 2021/05/05(Wed) 1:05:47

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ……おうじくん、その、
   私、だいじょうぶ、だから……。


[ 
  覗き込むようにしてそういったら
  彼はどんな反応を見せたでしょうか。
  部屋に招き入れられるのなら
  少しだけ躊躇してから、
  お邪魔することになるのです。]*
 
(*32) 2021/05/05(Wed) 1:06:15

【赤】 SE 榊原 皇仁



  ここら辺は初歩的なものだよ?
  わんこちゃんさては、こう言うの苦手?



  教えてる時も呼び方はそんなに変わらず。
  でも彼の仕事までの領域は教えなくても
  彼女の単位には支障がなさそうなので
  彼女が慣れてきて教えてほしいって
  お願いしてくるまでは何度も反復練習の
  繰り返しだったような。

                      ]



(*33) 2021/05/05(Wed) 13:05:52

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   あ、ごめん。大丈夫?



  彼女の重みが体に伝われば、
  冷静さを少しだけ取り戻すものの
  いつもなら彼女の柔らかさに
  ニヤついてもおかしくない彼が
  反応を示さず、家を目指した。

  マンションの前に着けば、
  彼女から驚きの声が聞こえたような。
  気にせず、部屋に向かえば
  リビングにあるソファでも座るよう促した。

                       ]



(*34) 2021/05/05(Wed) 13:06:21

【赤】 SE 榊原 皇仁



    あぁいう男は、地獄を見るから。
    ………わんこちゃんが初めてだよ。
    今まで誰も入れたことない。




  大丈夫という彼女に顔を向けた。

  セフレたちとは絶対ホテル。
  例外なく、どこかしらのホテルで会っていた。
  だから必要以上の会話をしたことも
  一緒に食事をすることもなく。

  イライラしている時に
  ホテルに行ってしまえば、
  彼は必ず彼女を傷つけると思って
  タバコの匂いが染みつきかけの家に
  舞い戻ることを選択した。

                     ]


(*35) 2021/05/05(Wed) 13:07:05

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ごめんちょっとタバコ吸ってくる。

    ……甘いもの、冷蔵庫にあるから
    よければ食べて。



  そう言って、彼はリビングから離れ
  扉をパタンと閉めてしまった。

  別に彼女が甘いものを食べたいと
  彼が知っていたわけではなく、
  彼がただ仕事の合間に食べようかと
  買っていただけだが、
  彼女が冷蔵庫を開けることはあったか。

                      ]*


(*36) 2021/05/05(Wed) 13:07:25

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ……にがて、かも
   
[ 
  あんまり要領がいいわけではないので
  繰り返しやって、少しずつ理解していくことに。
  慣れてくると、少し面白いな、
  と感じるようになったのと
  ……一緒にいる口実にちょうど良くて
  単位に関わらない部分まで教えて欲しい、
  なんてお願いをするようになったのでした。
                       ]
 
(*37) 2021/05/05(Wed) 14:18:14

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  *


  抱きついてしまって、いつもなら
  嬉しそうというか、そんな反応をする彼が
  今日は反応しませんでした。様子が少し変です。

  煙草の匂いがする部屋に通されて
  促されるまま、ソファに座ります。

  ……誰も入れたことがない、などと言われては
  私は特別なのか、なんて期待してしまいます。
  頬がほんのり染まったような。
                       ]
(*38) 2021/05/05(Wed) 14:18:35

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   はじ、めて……
   あ、いってらっしゃい…?


  煙草を吸ってくると言われて
  引き止めることも出来ず、そのまま見送るのです。
  冷蔵庫に甘いものがある、と言われても
  私は立ち上がりませんでした。
  ……冷蔵庫って、その人の生活がよく見える気がして
  見ていいのか、迷ってしまったんです。

  
恋人じゃないから
、遠慮が先に出てしまって。
                          ]
 
(*39) 2021/05/05(Wed) 14:19:11

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  おうじくんが出ていってから、
  先ほど言われた言葉を反芻していました。
  ……本当に付き合っているわけではなくて
  だったら、彼にとっての私は
  何なのでしょうか。

  ―――特別な何かを期待したいのに。

  恋人はいらないならそれは違うんだろうな
  と思ってしまいます。
  ……好意を伝えることだって
  きっと迷惑なんだろうって思うのです。

  あぁ、私は確かに―――
                       ]

   馬鹿、だよね……
  
(*40) 2021/05/05(Wed) 14:20:03

【赤】 大学生 葛葉 桜子



  体だけの関係というには一緒にいすぎたんです。
  愛されているって錯覚が
  錯覚じゃないような気がしてきてしまって
  
  錯覚じゃないと、思いたくて。

  一人になるとそんなことが頭をよぎってばかりです。
  一人だからこんなことを考えてしまうんです。
  ……泣きたくなってしまいます。

  きっとおうじくんがいれば忘れられる…
  全部忘れさせてくれる……

  そう思って、リビングの扉を開けて
  どこにいるのか、探そうと歩き始めたのです。
                        ]*
  
(*41) 2021/05/05(Wed) 14:20:28

【赤】 SE 榊原 皇仁





  そもそも、プログラミングを教えるのは
  タダでやっていないんだから、
  対価を払ってもらわなければいけない。
  彼の知識もタダではないから。

  彼女に対価を払ってもらっているとしたら、
  それは体なのか、やさしさなのか。
  彼にとっても徐々に分からなくなった。

                       ]


(*42) 2021/05/06(Thu) 9:37:14

【赤】 SE 榊原 皇仁





  ほんのり染まった頬が視界に入れば
  彼女がその待遇を受けて嬉しいんだと
  彼は簡単に理解することができた。
  でも、それをするに値する人だから
  彼はそれ以上考えることをやめた。

  薬物のような扱いをしているタバコを
  リビング隣の部屋で吸うために
  離れれば、すぐに火をつけて
  ふぅっと長めの息を吐き出して。

                    ]

    …………──────────



(*43) 2021/05/06(Thu) 9:38:06

【赤】 SE 榊原 皇仁



  1本を長く吸うわけではないので、
  1/3くらい吸って灰皿に。
  それを3本くらい繰り返すのが彼。
  ひどく勿体無いけれど、
  長くひとつを吸うのが得意ではない。

  気持ちを落ち着かせて、
  頭の中を冷静にしたあたりで
  扉の音が立った気がして
  そちらを確認すると見える彼女の姿。

                    ]

    あれ、ケーキ食べなかった?
    ……頼りないもんね、ぼく。



  そんなことを言いながら彼女を抱きしめ
  ゆらゆらと、ゆりかごのように
  体を横に動かして。

  いつもよりトーンはすごく落ち着いて
  何もしないかのような無害さが
  その時だけは伺えただろうか。

                    ]*

(*44) 2021/05/06(Thu) 9:38:52

【赤】 大学生 葛葉 桜子


[ 
  プログラミングを教える講座を
  していたという話を聞く機会はあったでしょうか。
  聞けていなかったとしても、対価まで
  私は考えていませんでした。

  ……体で対価になるのなら喜んで払うけれど
  抱かれたいと思っているのに、果たしてそれは
  対価になりうるのでしょうか。
  教えて欲しいと頼んだのは私ですが、
  何故教えてくれるのか、
  私にはわかりませんでした。
                      ]
 
(*45) 2021/05/06(Thu) 13:05:40

【赤】 大学生 葛葉 桜子


[ 
  部屋を出ていったおうじくんを
  探そうときょろきょろしていると
  彼はは隣の部屋から出てきました。
  何か言う前に抱きしめられるのです。
  ゆらゆらと体を揺らされて、
  私は身体を預けて返事をします。 
                     ]


   ……一人で食べても、寂しいから。
   どうして、そんな……
   頼りないことと私がケーキを食べないの、
   関係あるの……?
  
(*46) 2021/05/06(Thu) 13:06:18

【赤】 大学生 葛葉 桜子



  冷蔵庫を開けてすらいませんが、
  開けたとしても、きっと私は食べなかったでしょう。
  ただ甘いものが食べたかったんじゃないんです。
  
“おうじくんと”食べることに意味があったから。


  彼の声はいつもよりずっと落ち着いていて
  年相応、というと変かもしれませんが
  私よりずっと大人に聞こえました。
  とても、落ち着く声で
  もっと、聞いていたい声。

  
……その声で名前を呼んでくれるのなら

  
それだけで幸せになれそうな、声。

                         ]


   おうじくんは頼りなくなんてない。
   さっきだって私の事、守ってくれた…
   そうじゃない、の……?
  
   *
(*47) 2021/05/06(Thu) 13:07:36

【赤】 SE 榊原 皇仁





  多分の話、彼にとってのこの時間の対価は
  彼女という存在そのもの。
  だから、彼女に教えている時間は
  すでに対価も払ってもらっているようなもの。
  でもまぁ、その後に楽しいベッドタイムがあれば
  それはオプション代として楽しんでいる節有り。

                         ]



(*48) 2021/05/06(Thu) 23:05:05

【赤】 SE 榊原 皇仁



    んー…さみしいかぁ…ごめんごめん。

    ぼくがきちんとしてたら、
    ワンコちゃん寂しい思いしなかったでしょ。
    だから、関係あるんだよ。



  あの時、彼女の横にいたのが
  きちんと彼女に告白をして
  付き合っていた人物なら、こんなことにはならず。
  彼との関係は真っ当なものではなくて
  本当なら何を言われてもぐうの音もでないもの。

                         ]



(*49) 2021/05/06(Thu) 23:05:43

【赤】 SE 榊原 皇仁



    女の子が泣いてる姿とか見たくないし。

    ………ケーキ、食べる?
    ぼくも甘いもの欲しくなっちゃった。



  優しく語りかける彼は、毒牙を抜かれた毒蛇のよう。
  彼女の頬に口付けを落とせば、
  軽めに彼女のお尻を撫でるけれど
  盛んな猿のような彼にはならなくって。

  冷蔵庫の中にはガトーショコラなどの
  ケーキが数種類あるから、
  彼女の希望があればそれを渡そうと
  まずは冷蔵庫に移動したことだろう。

                     ]*



(*50) 2021/05/06(Thu) 23:06:05

【赤】 大学生 葛葉 桜子

  ― とある日の事 ―

  
   ……いた、い…………。


  人より生理が重い体質で痛みに苦しんでいた日。
  周期より早く来てしまったせいで、
  彼との約束に被ってしまった時の事です。
                      ]

   ごめんね……体調良くないから行けない……。


  一度電話をかけてみて出てくれるようなら
  直接、だめならメッセージを送って
  布団に潜り込みます。
  高校の時は鎮痛剤とかを飲んで誤魔化しては
  いたものの、あまり効きがよくなくて。
  飲まない選択をしたらしたで
  動けなくなってしまうのです。

  ……こんな時、恋人なら
  傍にいてくれたりするのでしょうか。
  それをねだることが許されるのでしょうか。
  
  私にはきっと、許されないだろうけれど
  つい、今日会うはずだったおうじくんのことが
  頭によぎるのでした。
                        ]
(*51) 2021/05/06(Thu) 23:45:16

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  *


   ……傍にいてくれるんでしょう?
   それなら、寂しくない、よ。


  嘘です。本当はこの関係のままでずっといるのは
  寂しくて苦しい。
  でも、恋人がいらない彼に告白することなんて
  出来るはずないじゃないですか。
  だから、作り笑いを浮かべて嘘をつくんです。
  
  
……恋人になりたい、のに。

  
恋人になれたなら、その先だってきっと考えるのに。

                           ]
  
(*52) 2021/05/06(Thu) 23:46:35

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ――――――……。


  名前を呼んでほしいとすら、言えないのです。

  ほら今だって。彼は優しいから、
  “女の子が”泣いてる姿なら
  きっと私じゃなくたって守ってたんです。

  
とくべつには、なれないんです。


  それでもその優しさに縋ってしまう私は
  馬鹿だと、思います。
                      ]


   一緒に食べよう?
   コーヒーか紅茶があるなら一緒に。


  柔く微笑んで、ケーキを食べようと
  誘えば、冷蔵庫の方へと移動することに。
  数種類の中から、ミルクレープのほうを
  じっと見てしまったけれど
  そもそもこれはおうじくんが食べる予定だったもの。
  希望を言う前に、おうじくん自身が食べたいものを
  聞くことにするのです。
                          ]*
  
(*53) 2021/05/06(Thu) 23:47:30

【赤】 SE 榊原 皇仁

──ある日の彼


   …家行こうか?何か作るよ。

[ ある日、彼女と約束をしていた時のこと。
  ドタキャンされてしまった。
  ドタキャン自体は慣れているけれど、
  彼女がそんなことをするのは
  珍しいことだから、
  電話越しに聞いてしまった。

  彼女に住所をもらえたのなら
  財布と鍵だけ持ってとりあえず
  彼女の家を目指したのだが、
  家に行った時の彼女は血色が悪かっただろう。

  そして、そんな彼女を見たなら、
  彼は不安に駆られて大丈夫?から入ったはず。

                        ]


(*54) 2021/05/07(Fri) 8:20:19

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *

   嘘はダメだよ。
   ……うん、そばにいてあげられる。
   それは、…ぼくも望むこと。



  何を言いたいのか、よく分からなくて。
  でも彼女のことをぎゅっと抱きしめたまま
  逃げさせるつもりもないから
  優しく彼女にこえをかけるのだけれど。

  もっと良い人にもらわれたほうが
  彼女の今後の人生も薔薇色になると考え、
  彼は偶に虚無を覚える。

                      ]



(*55) 2021/05/07(Fri) 8:20:54

【赤】 SE 榊原 皇仁



   さくらちゃんとうちで何か食べるのって
   久しぶりだね。あ、ほらワンコちゃんの家
   行った時あったじゃん?


[  

  彼はガトーショコラを冷蔵庫から
  取り出して、選んで良いよと促す。
  チョコはよく糖分摂取で選ぶ癖があり
  それで今日もガトーショコラを選んだ。
  コーヒーはアイスでよければ
  ペットボトルのものもあったので
  彼女に聞いてOKならグラスを用意して
  ダイニングテーブルに持っていった。

                     ]*



(*56) 2021/05/07(Fri) 8:21:18

【人】 SE 榊原 皇仁

────ちいさいころのおはなし




  昔は、好きな名前だった。
  だっておうじさまだから。
  キラキラした夢の舞台に立つ人。
  それが、幼い彼が知っているおうじさま。

  でも現実では、そう簡単にはいかず。
  小学生というのは良くも悪くも純粋で、
  素直に物事を言ってしまう。

                     ]



(3) 2021/05/07(Fri) 14:17:07

【人】 SE 榊原 皇仁



  『おうじって、なんか変な名前ー』


「お前の親、変なやつー」


             “にあってねー”


[ 

  流石に、彼もまだ幼くて。
  両親のことを悪くいう言葉も
  彼の名前を悪くいう言葉も
  全てが耳に入って、脳まで届いていた。

  だから、彼は恰好のイジメの対象だった。
  多分、顔が良かったことも相まって。

                      ]


(4) 2021/05/07(Fri) 14:17:41

【人】 SE 榊原 皇仁



    母さん、ぼく……
    高校通信制にするから。




  高校の進路を決める時、
  彼は引きこもることを決めた。
  最初は反対されたけど、
  通信制の良さと大学は対面に行くことを
  きちんと話して、OKを貰った。

                     ]


(5) 2021/05/07(Fri) 14:18:20

【人】 SE 榊原 皇仁



    ……女の人って、どういう感じなんだろ。




  あの場所を使い始めるきっかけは、
  まさにそんな感じだった。
  大学生になってあの場所を見つけて、
  彼は足を踏み込んだ。
  でも誰とも心の底から仲良くなるなんてことは
  一切なくて、あの時もまた
  そうなるんだろうと彼の中では思っていた。

                        ]



(6) 2021/05/07(Fri) 14:18:48

【人】 SE 榊原 皇仁




       
運命って、あるのかな。






*
(7) 2021/05/07(Fri) 14:19:51

【赤】 大学生 葛葉 桜子

   ― 自室にて ―

   食欲ない からそれは……
   …………○○大学の近くの―――


  来て、とは言わなかったですし、
  来るなんて思ってはいませんでしたが
  住所を教えたのは、心のどこかで
  会いたいと思っていたからでしょう。

  ……本当に来た時は驚いたけれど。
                    ]

   ……だいじょうぶ、だよ


  あんまり心配をかけたくないというか
  病院に行く、なんて言われたくなかったので
  ついそうやって強がってしまいました。
  あがって、と小さく言って招き入れれば
  グラスに麦茶を入れて差し出しました。
  白とピンクを基調としたワンルームには
  ミニテーブルと座布団、勉強机と椅子が
  それぞれ置いてあり、座れる場所はどちらかなので
  適当に座って、なんて言えば再びベッドへと。

  布団の中で丸くなって、彼にあまり
  顔を見られないように背を向けていたことでしょう。
                          ]
(*57) 2021/05/07(Fri) 15:54:48

【赤】 大学生 葛葉 桜子


 *
 
   ……うそじゃないよ。
   そばに、いてほしい。
   
いまだけで、いいから……。




  彼も望んでくれるのは…
  やっぱり体が目的でしょうか?
  ……傍にいて欲しいけれど
  もしそうであるなら、束縛は出来ません。
  だから、今だけなんて言うのです。

  
―――嘘ばっかり、なんて心のどこかで

  
泣いている私がいるのは見ないふり―――

                      ]
(*58) 2021/05/07(Fri) 16:06:59

【赤】 大学生 葛葉 桜子



   あった、ね。
   本当に来るとは思ってなかったけど……


  おうじくんはガトーショコラを選ぶようです。
  特に気を遣っている様子もなかったので
  私も遠慮なくミルクレープを選ぶことに。
  コーヒーもあると言われて欲しいと頷きました。
  ダイニングテーブルに持っていくのを手伝えば
  二人でケーキを食べ始めることになるのです。
  
……来年の春、同じことが出来たらいいなと

  夢見るくらいは、許されるでしょうか。
  彼にはもちろん、言わないのだけれど。
                         ]*
  
(*59) 2021/05/07(Fri) 16:07:51

【人】 婚約者 宮内 理子

   ― ひとりだった時のこと ―
  

      
かぞくがほしかった



[ 幼い頃から施設で育った私は
  ずっとひとりだった。
  友達はいても家族はいない。

  学校に行くようになってから
  家族がいないという事実はより強く
  突きつけられていた。
  例えば、運動会の親子競技では、先生か
  善意で組んでくれる他の子の親と
  組むことばかりで。
  
  親子で楽しそうにしている同級生が
  たまらなく羨ましかった。
  そこには私がもらえなかった
  愛情があったから。

  ずっと家族は出来ないと思っていたから――― ]
  
(8) 2021/05/07(Fri) 16:36:08

【人】 婚約者 宮内 理子




     あの日は、私にとって
運命
だったんですよ
 
 
 
*
(9) 2021/05/07(Fri) 16:37:07

【人】 大学生 葛葉 桜子

   ― ぐずな女の子のお話 ―

  

  私はとてもぐずな子でした。
  かけっこはいつもびりで、
  ハンバーグとオムライスどっちがいい?
  なんてちょっとした選択に
  延々と悩んでしまうような、ぐずだったんです。
  だから、でしょうか。

  ぐずな葛葉、なんて言われたことは
  数知れずありました。
                       ]
 
(10) 2021/05/07(Fri) 17:03:27

【人】 大学生 葛葉 桜子



   ……お母さん、名字って変えられないの?

 『どうして?……何か言われた?』

   ぐずなのはくずは、だからだろうって

 『……あのね、桜子。そんな言葉は気にしなくて
  いいのよ、それを言った子達は失礼なことを
  言っていて、あなたが気に病むことはないの。
  変えたいなんて思う必要もないのよ?』

   ……私は、悪くない?

 『そう、悪くないの。
  名前にはね、誰かが込めた思いがある。
  それをバカにすることは許されないこと。
  だから、桜子がもし自分と同じ目に遭っている
  そんな子を見つけたら……
  味方でいてあげるといいわ。
  きっと、その子も救われるから。』

 
(11) 2021/05/07(Fri) 17:04:17

【人】 大学生 葛葉 桜子


  都恋(みやこ)ちゃんに出会ったのは
  そんなことをお母さんに言われてからでした。
  その子は名前を読んで貰えないことを
  寂しがっていて…いじめられていました。

  変な名前、とか言われたり、
  話しかけても無視されたり。
  直接的ではないけれど、そんな悪口の積み重ね。

  見える範囲で、止めようとしたけれど――


  
彼女は結局、心を病んで

  
転校していってしまったのです。

                       ]


   
……守れなかった




  ぐずな私は、見えてないことが多すぎて
  彼女に寄り添えてなかったんだと思います。
  次なんて、あって欲しくはないけれど
  もしあるのならその時は絶対に
  その人に寄り添いたいと、思っていました。
                       ]
 
(12) 2021/05/07(Fri) 17:05:26

【人】 大学生 葛葉 桜子


   
   素敵な名前だよ


  あの時の言葉は、心からのものです。
  彼の容姿は本当に王子様みたいですし
  ……あの時のキスは、あまりに優しくて
  おうじさまみたい、って思ったんです。
  彼にとても似合っている名前だと思います。
  
  
だからこそ、あなたの言葉が、苦しかった。

  
名前が嫌いなんだろうと推しはかれる

  
あなたの言動が、くるしくて。


  もう一度、と思ったのは
  そんなあなたに寄り添いたいって、
  思ってしまったのもきっとあって……。
                     ]*
  
(13) 2021/05/07(Fri) 17:06:25

【人】 大学生 葛葉 桜子




    
ねえ、おうじくん、


             
私の―――

 
 
 
(14) 2021/05/07(Fri) 17:08:07

【赤】 SE 榊原 皇仁



    なら…会いに行くね。



  彼女から住所を聞けば
  急いで準備をすると出来るだけ早く
  その場所に向かおうとした。

  ちょっと離れていたから
  すぐには着かなかったけれど
  彼女に迎え入れられると
  様子を彼の中で確認した。

                 ] 



(*60) 2021/05/08(Sat) 0:43:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



   ………さくらちゃん?
   病院行こう?
   ぼくがお金全部出すから、
   産婦人科に行こうか?




  麦茶を一口飲んで勉強机に置くと、
  ベッドで丸くなる彼女に掛け布団越しに
  跨って、優しく言い聞かせた。
  生理が重いのは一種の病気だと
  誰かに教えてもらったから、
  彼は彼女がうんというまで
  ずっと、いこう、いこうと耳元で囁いた。

                      ]
  


(*61) 2021/05/08(Sat) 0:44:17

【赤】 SE 榊原 皇仁

    *


   ……いつか、綺麗なウェディングドレスを
   君が着ているところをこっそり見たいな。




  抱きしめた彼女の顔を見ると、
  ふと頭に浮かんでしまったそんなこと。
  彼女にはもっといい人がいるはずだから
  そう、こっそりでいい。
  出席もしないし、日時も教えなくていい。
  ただ、人伝に聞けたらそれでいい。

  でもそんな話は長くは続かなかったかな。

                       ]

  


(*62) 2021/05/08(Sat) 1:12:32

【赤】 SE 榊原 皇仁



    んー…美味しい。
    だって心配だったから。
    少しでも僕が助けられることあれば
    なんだってやりたかったし。




  ガトーショコラを口にしながら、
  アイスコーヒーにも口をつけ。
  過去の話は、あまりしない気がするけど
  彼女との思い出の話なら
  話はまた違うらしくて。

  さっきまで何にイライラしていたのか
  飛んでしまったような気さえするので、
  段々といつもの彼に戻っていったような。

                      ]*



(*63) 2021/05/08(Sat) 1:13:07

【人】 大学生 井達 海

*またあるとき*


   あ、あの!
   この間は、ありがとうございました…!


[ この間隣の席に座っていらっしゃった人を
  海斗くんと一緒にいる時に見つけたので
  勇気を振り絞って声をかけました。

  あの時は、空返事のようでしたが
  今回はどうだったのでしょう…
  もし、聞けたのなら何かありましたか?なんて
  その方に聞いたかもしれません。     ]*



(15) 2021/05/08(Sat) 12:41:41

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   …病院はいや……。


  行きたくない、と首を振っていたのに
  おうじくんは全然引いてくれません。
  耳元に囁かれる声はとても優しいもので
  恋人に宥められているかのように
  錯覚してしまいます。
  ずっと囁かれて、根負けした私は……
                    ]

   行く、から…
   おうじくん、キス、いっぱいして…?


  病院に行く代わりに
  おうじくんにそんなことをねだってみるのです。
  体が弱っていると心まで弱くなってしまうのか
  甘えたくなってしまったのです。
  満足するまでキスしてもらえるなら
  私は渋々パジャマから着替えて病院へ
  おうじくんと行くことにするのです。
                        ]
(*64) 2021/05/08(Sat) 13:12:42

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  *

   
   ウェディング…?!
   ……近くだとだめなの?

[ 
  ドレス姿を見たいなんて言われて
  顔が熱くなってしまいます。
  でも……こっそり、なんて。

  相手になっている可能性どころか
  招待すらされないような言い方に
  きゅうっと心が締め付けられるような
  気分になるのです。
  あなたの隣で着たい、とは言えずとも
  近くで、なんて言ったらどう思うのでしょうか。
  彼を困らせてしまうのなら、
  その話は切り上げたことでしょう。
                        ]
(*65) 2021/05/08(Sat) 13:13:38

【赤】 大学生 葛葉 桜子



   美味しい、ね。
   おうじくん、甘いの好きなんだ。

   ……私が何してても
   おうじくんには、関係ないと思うけど。


  ガトーショコラを美味しそうに食べている姿を
  見ていると、この人はバレンタインにはチョコを
  沢山もらえていそうだな、と想像してしまいます。
  
  心配してくれているような言葉なのに、
  その優しさの意図がわかっていない私は
  冷たい響きを持つ言葉を言ってしまうのです。
  
……ただのやさしさであそこまでするとは

  
思えないけれど、だとしたらその意図は

  
何なのか、なんてわからないのです。


  少し微妙な顔をする私とは対照的に
  彼は機嫌が戻ってきたようです。
                         ]*
  
(*66) 2021/05/08(Sat) 13:14:41

【赤】 SE 榊原 皇仁



    そんなにしんどそうなサクラちゃん
    ぼく見てられない。



  頑なに嫌だと言う彼女に
  ずっと、いこうと言い続けていると
  彼女は条件を提示した。

  彼女が満足するまでのキス。

  そんなもので行ってくれるのなら、
  彼は喜んで口づけをするのだった。

                   ]



(*67) 2021/05/08(Sat) 21:04:24

【赤】 SE 榊原 皇仁



    っ、ふ…は………




  彼女のよしの声は暫く出ず、
  跨ったまま唇を重ねた後は
  舌を絡め、指を絡めながら、
  くちゅ、っと水音が立ち小さな部屋には
  口づけをかわす2人の声だけが響くのだった。

  漸くOKが出ると、彼女は着替えて。
  その間に近くの産婦人科を見つけた彼は
  彼女と一緒にそこまで行くのだった。
  幸い、低容量ピルの使用を勧められて
  彼女の両親に内緒にするために
  彼が薬代まで全部現在に至るまで
  毎月払ってあげているような状態。

                     ]




(*68) 2021/05/08(Sat) 21:05:07

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


   近くで見られるほどの人間なら
   喜んで、近くで見るよ。



  なんて彼は言って、
  彼女の頬を軽く指で撫でた。
  隣で見ること以外は近くない。
  だから、それは叶わないことと
  彼の中では完結してしまっている。

  彼女に新しい人が見つからないように
  彼女のことを汚しているのは
  見付かればと願っているはずの彼なのだが。

                      ]

 

(*69) 2021/05/08(Sat) 21:05:51

【赤】 SE 榊原 皇仁



    …ワンコちゃん?
    あーんとごっくん。



  ────関係ないこと。
  そう言われると戻っていた機嫌が
  徐々に悪くなって、彼は何かを取り出して
  彼女の口を開かせ、
  半ば無理矢理に彼女に飲み込ませる。

  彼女に何、と聞かれたら彼の口は
  にやりと開いてこういうのだ。

                       ]



(*70) 2021/05/08(Sat) 21:06:39

【赤】 SE 榊原 皇仁



   んー……オクスリ。
   もうちょっとしたらワンコちゃんは
   ぼくに犯されたくなるの。
   ぐしょぐしょに濡れてさぁ、
   いっつも我慢できる声も我慢できなくなって
   自分から腰振ってねぇ。

   早くクスリがキマったさくらちゃんが
   見てみたいなぁ。




  勿論、嘘。プラシーボ効果を期待しただけ。
  彼女はそういうものを信じやすいから
  キメてしまうかもしれないと思うと
  彼はソワソワして彼女を寝室へと連れていく。

  抵抗されるならベッドの上に押し倒し
  彼女に跨ってその時を待つだけ。
  服を脱がすかどうか悩みつつ、
  ひとまず彼女に更に追い討ちをかけようか。

                       ]



(*71) 2021/05/08(Sat) 21:07:49

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ワンコちゃんがさぁ、
    ぼくのこと蚊帳の外にするの
    すっげー不愉快なんだよね。
    何、ワンコちゃんぼくに隠れて…

   
 誰かと寝てんの?




  彼女には言ってない。
  彼はもうセフレが誰もいなくて
  彼女だけが今関係を持っていること。

  でも、彼女が他の男と寝ているなんて言ったら
  自分だけにしときなって、彼は言うだろう。

                        ]*
  


(*72) 2021/05/08(Sat) 21:09:36

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   ん……でも…お金払ってもらうのは…


  しんどそうなのは確かに一目瞭然でしょう。
  汚れたシーツだったり生理用品を
  目に付くところに置きっぱなしだったりして
  余裕がないのがわかるでしょうし。

  キスしてほしいというお願いは答えてくれるようです。
                           ]
 
(*73) 2021/05/08(Sat) 23:00:59

【赤】 大学生 葛葉 桜子

   
   ふ、ぅ……


  恋人みたいに指を絡めた状態でのキス。
  煙草の味が少しだけするような、
  それでも甘いキス。
  頑なにしてた心が溶けていく。
  もっともっと、と求めてしまって
  暫くは水音だけが耳に届いていたのです。

  それからようやく一緒に産婦人科に行って
  低用量ピルを勧められて
  それを服用することになるのでした。
  彼が毎月、薬代まで払ってくれているのは
  申し訳なく思うけれど、
  両親に言えないから強く拒否も出来なくて。
                       ]
  
(*74) 2021/05/08(Sat) 23:02:01

【赤】 大学生 葛葉 桜子


  *

   ……な、何…?


  突然の事で素直に口を開けてしまって
  そこに何かを入れられてしまいました。
  こくり、と飲み込んでしまったものが何か
  と聞くと、彼はにやりと笑うのです。
                      ]

   クスリ……?
   な、なんでそんな…!
   いや、離して!


  クスリを飲まされた、などと言われて
  焦り始めたのが彼にも伝わるでしょうか。
  そんな状態でするなんて嫌です。
  でも抵抗しても寝室まで連れていかれて
  組敷かれてしまうのです。

  ……なんで、急に。
  そう思っていると理由は教えてくれました。
                       ]
  
(*75) 2021/05/08(Sat) 23:02:20

【赤】 大学生 葛葉 桜子


   蚊帳の外……

   …………だったら何だって言うの?
   別に他の男の人に抱かれてたって
   
あなたには関係ないでしょう?!


  きちんと否定すればいいのにしなかったのは
  きっと怒りと苛立ちからです。
  あの時の言葉>>*69に上手く返せなかったけれど
  自分がいい人じゃないと貶めているようで
  苦しくて、私が隣にいてはいけないと
  言われたような気すらしてきて。
  それなのに、干渉するようなことを言われたって
  怒りが増すだけです。

  ………頬に赤みがさしていって
  下のほうが疼くのは気のせいです…
  脚をもぞもぞと動かしてしまったのは
  見られてしまったでしょうか……
                     ]*
  
(*76) 2021/05/08(Sat) 23:02:59

【赤】 SE 榊原 皇仁



    学生なんだから、甘えていいよ。
    将来返してくれればそれでおあいこでしょ?



  彼女だって将来働くだろうから、
  その時にいくらか返してくれればそれでいい。
  別に返さなくてもいいから、
  何か彼女のためになることにつかってほしくて
  彼はあまりお金のことになると
  彼女との会話をやめたがるところがあっただろう。

                          ]


(*77) 2021/05/08(Sat) 23:49:01

【赤】 SE 榊原 皇仁



    少しは行きたくない気持ち溶けた?




  気持ちよさそうな声と舌の絡み合う音、
  それが彼の耳にも入って
  こんなのもありか、なんて思ってしまった。

  最初はやっぱりお金を出されることに
  抵抗を示していたけれど、
  軽く彼女の両親の話を出すと
  大人しく払われてくれている。
  彼女がピルを服用してくれているおかげで
  彼としても生理の時期も分かったり、
  避妊になっているという安易な理由で
  生でするようになったりと
  すでに見返りはもらっているのだった。

                      ]



(*78) 2021/05/08(Sat) 23:49:38

【赤】 SE 榊原 皇仁

   *


    なんでそんな、ねぇ…




  焦り出した彼女は最高に可愛い。
  まぁ、彼も別に本物のヤクを
  手に入れていたわけでもなくて
  タバコの匂い消しとして
  タブレットを持ち歩いていたので
  それを食べさせただけ。

                   ]



(*79) 2021/05/08(Sat) 23:50:40

【赤】 SE 榊原 皇仁



    ………まー関係ないといえば
    関係ないんだけどさぁ。
    ぼくワンコちゃん共有とか無理。

    今日はもう帰さないから。
    明日講義あるとか言われても
    返すつもりないから。




  関係ないとか言われたけれど、
  彼の本音と欲が出る。

  頬が赤くなって、
  彼の背中側でもぞとぞと
  彼女の足が動いたのが感じ取れたら
  にやりと口角を上にあげ、
  体をずらし、ワンピースのスカート部分を
  めくってしまえば、前戯もなしに
  ショーツをずらし、すでに熱持った
  彼の精塊を錯覚している彼女の体に
  埋め込んでいった。
 
                      ]


(*80) 2021/05/08(Sat) 23:51:48

【赤】 SE 榊原 皇仁


   うっわー……ちょー気持ちい…

[ 

  ずちゅ、ぬちゅ、っと聞こえただろうか。
  彼女の両膝を抱えて彼は
勝手に
動き出す。
  珍しく、彼女のことなどお構いなしに。

  クスリは彼女に効いてしまっているらしい。

                        ]*



(*81) 2021/05/08(Sat) 23:52:37
 




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