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【人】 六鹿 稀 [ 彼の呟いた一言は、 とてつもないものだった。 それはプロポーズととっても、 過言ではない。 流石に、彼女も口をパクパクと 動かして、彼が何を言ったのか、 頭の中で理解するまでに 時間が少しかかった。 故に、彼の頬をむにむにとしてしまった。 彼が、老舗旅館の跡取りだということを 話してくれたことで、 彼の言っていたことがよくわかった ] そ、そうよね。…… びっくり、した………… [ プロポーズな訳がなかった。 彼女は少し彼の腕の中で眉尻を下げて あからさまにしょげていることがわかる。 プロポーズされるに値しないと、 心のどこかで思っていたからだろう。 ぎゅうっと、彼に体を任せて抱きしめさせる。 彼が欲しいとき、こうするようになった、 ]* (1) 2020/09/02(Wed) 0:02:37 |
【人】 宮野 利光[ 女将という仕事に対して、自身に務まるのかと言う 不安はわからない訳ではありません。 決して広くはないその背中に背負うものの 大きさは、この宿に長居をしているからこそ 理解し得る事だとは自惚れても許されるでしょうか。 …それはともかくとして、そのあと彼女の 形の良い唇から紡ぎ出された言葉 には、目玉が飛び出るように驚いたものでした。 ]* (2) 2020/09/02(Wed) 0:34:02 |
【人】 六鹿 稀 [ 稀の特殊性癖といえば、ひとつ。 他人の行為を見たり、 自分の行為を見られたりすると、 この上なく興奮する。 もちろん、 自分の好きなプレイではないものには、 一切興味を示さないが、 好きなプレイであれば、 最初から最後まで、見たいと思っている ] ふふ、賢斗さんが…私のため、だなんて。 ……激しく弾け合う肌の音。 それを聴きながら、男女の…… いえ、人同士の営みを見られるなんて、 素敵だわ………… [ 頬を少し赤らめながら、 彼女は更に呟くのだった。 そして、彼女は思い出す。 今日、彼女の夫は街の方に 出向く用事があることを。 ] お出かけ前に、謝っておかなきゃ。 [ ゆっくりを腰をあげて、 彼女は彼がいるであろう室内へ 歩みをすすめることにした。 ]* (3) 2020/09/02(Wed) 0:45:57 |
【人】 六鹿 稀賢斗さん、さっきは声を荒げて…… ごめんなさい。ダメよね、こんな若女将。 [ 事務室でひとり作業をしていた夫に 近づいて頭を下げた。 彼はいつも、謝ることじゃないと言って すぐに許してくれる。 今回も、相違はなかった。 優しい瞳が彼女に向けられれば、 出かける前の彼に、 虫除けをつけたくなってしまう。 椅子に座っている背広姿の彼の 背後に回れば、そっと抱きついて、 首元に強めの口づけを、落とすだろう。 私のもの、と言わんばかりの赤い花を 彼に添えてしまった。 ]* (4) 2020/09/02(Wed) 0:50:16 |
【人】 六鹿 賢斗[ 意図せずしてプロポーズになったけれど、 それは僕の中でだけであって、 彼女はそこまで本気に捉えていなかったよう。 だから、彼女の表情は寂しげで、 いつものように甘えてきた。 ] 稀、僕は君が好きだよ。 どんな君も好き。 ……卒業するときに、結婚しようか。 [ 家にいるからと、パーカーのような部屋着で くつろいでいた彼女の服を脱がせていく。 彼女には直接伝えなければ、 伝わらないようだから、 熱意をもって伝えてあげたい。 彼女をベッドに寝かせれば、 スイッチは簡単に入っていくもの。 ] 愛してるよ、稀。 * (5) 2020/09/02(Wed) 0:55:28 |
【人】 六鹿 賢斗 おかえり、稀。 気にしていないよ、あれくらいないと 僕は君を操り人形にしていることになるから。 そうそう、新しいラウンジのバーテンを…… 痕、つけたかった? [ わざわざ、背後からネクタイを緩められた。 そして首筋に走った少しの痛み。 彼女が痕をつけたことは容易にわかった。 彼女は、痕をつけるときに見えないところに しっかりとしたものをつけるようになった。 彼女を連れずに街の方へいくとき、 よくやるように。 ふっと笑みを溢して彼女の髪を撫でる。 ] いい子にして、待ってるんだよ?* (6) 2020/09/02(Wed) 9:17:57 |
【人】 六鹿 稀 [ 彼との結婚生活を考えたことがなかったわけじゃない。 でも、彼はどことなく住む世界が違う人だと、 彼女は常日頃思っていた。 和装で会っても嫌味のひとつも言わないし、 歩幅が狭い彼女に合わせるようにあるいてくれる。 それはつまり、身近にそういう人物がいるということ。 だから、なんとなく諦めていた。 しかし、彼が老舗旅館の跡取りであることが分かれば、 彼の母親が和装だったのだろうと、 容易に想像が出来た。心のどこかでホッとした。 そして、彼は今、結婚しようか、と 彼女に問いかけた。彼女は顔を上げて、 彼の顔をまじまじと見つめる。 プロポーズだ。 本当に、プロポーズされるとは思っていなかった。 だから、嬉しくて、 でもどこかまだ頭の中は混乱して。 ] (7) 2020/09/02(Wed) 10:06:02 |
【赤】 六鹿 稀 わ、たし……あの、…! [ 混乱している間に、上半身の服を脱がされてしまう。 和装をするには邪魔と言われてもおかしくない、 たわわに実った果実が、いとも簡単に 彼の目下に差し出されてしまった。 ] 賢斗さん、…………私も、愛しています…… [ ベッドに寝かせられ、彼を見上げれば 優しい眼差しに心を奪われ、 口づけを強請るように彼の首に腕を絡めた。 好き。 誰にも渡したくない。 でも…… 、と頭の中で考えていた自分に終止符を打てるかもしれない。 そう思うと、彼を求める気持ちは より一層募っていく。 ]* (*0) 2020/09/02(Wed) 10:08:03 |
【人】 六鹿 稀賢斗さんに、悪い虫がつくのはダメだから。 ……いい子にしています。 だから、…… [ 簡単に強請れるものならば、強請っている。 でも、ねだり過ぎては彼の負担にもなり得る。 だから、痕をつけることで 彼女はおねだりを示す。 早めに、帰ってきてほしい。 しかし、今日は帰ってこないだろう。 街の方でお酒を飲むことになっているから。 ] 帰ってきたら、沢山可愛がって……? [ そう言った後、彼女ははっとして、 ごめんなさい、と呟いた。 彼のネクタイを締め直して、 彼女はそのままその場を去ろうとする。 彼のビジネスバッグを持ってくるために ]* (8) 2020/09/02(Wed) 10:15:07 |
【人】 宮野 利光[ このように由緒正しい立派な宿ですから、 当人同士の恋仲は都合されず 家同士の結婚が当たり前と思うておりましたが どうやらこの若夫婦はそうではなく、 お互いに好いて添い遂げたようでありました。 どちらかと言えば、息子のほうが、 彼女に心底惚れているような。 ちらり目にする言葉や態度のあれやこれやが 雄弁に物語っているのです。 いつだって真綿のように彼女を包み込むその懐は この歴史ある宿を継いで栄えさせて行くに 充分だと思うのでありました。 ] (9) 2020/09/02(Wed) 10:28:09 |
【人】 宮野 利光[ 彼女の名前を直接問うことはありませんでしたが 『まれ』と呼ばれる声を拾えば ああそのような名なのだなと一人頷いて。 飴玉のように口の中でその名を転がしては ほんのりとした暖かさを感じておりました。 この頃には嗚呼やはり美鶴ではないのだなぁと ほんの少し寂しい気持ちもありながら、 それでもこの『稀』な程に美鶴に似た彼女を 愛するでもなく愛しく思うことに喜びを感じて 日々を過ごすのでありました。 ] (10) 2020/09/02(Wed) 10:35:25 |
【人】 宮野 利光[ 幽霊とて誇りが微かには残っておりますので、 彼女の寝屋を覗くことなどはありません。 ただまぁ静かな宿のことですから 夜半の艶やかな風に乗って、男女の営みの声が 聞き耳を立てずとも聞こえてくるのは仕方のない ことでしょう。 出かけて行く息子の首元に咲いた紅い花を 目にした時などは、なにか胸がじりとするような 思いがして慌てて頭をぶるりと振りましたが。 ] (11) 2020/09/02(Wed) 10:41:13 |
【赤】 宮野 利光[ ああやはりあの夜の、熱の篭った吐息混じりの 好い声はまれのものでしたか、と 下衆なことを思えばちくりと痛む胸を隠すように にやりと笑みを浮かべましょう。 己のような亡魂が、よもや自分の乱れる姿を じっと見つめているなどとは 思いもよらぬでしょうが、 ] (*1) 2020/09/02(Wed) 10:47:11 |
【人】 六鹿 賢斗[ 彼女は、本当に可愛い。 ねだりたくないと思いつつも、 最後には自然とねだってしまう。 だから、自然と頬が緩んでいく気がした。 ビジネスバッグを持ってきてくれた彼女を そっと抱きしめて、彼女の空いたうなじに 赤い花を手向けよう ] 痛いかな?…僕のこと、想っていて。 行ってきます。 [ 朝方に帰ることにはなるだろう。 だから、明日の夜は沢山可愛がりたい。 我慢を強いた後の稀はとても積極的だから。 行ってきますの口づけを交わせば、 僕は稀を1人にする。 その日の夜、彼女がひみつを 作ってしまうとも知らずに。 ]* (12) 2020/09/02(Wed) 12:04:01 |
【人】 六鹿 稀 [ 彼を見送る少し前、 彼女のうなじに赤い花が咲いた。 ひとつではなく、ふたつ。 彼女は蕩けそうな気持ちを律して、 仲居たちと共に彼を見送った。 御贔屓をはじめとする今夜の客が チェックインを済ませるのを 見届ければ、彼女の仕事は 次の朝までない。 ] 賢斗さんがいない夜は、…寂しい…… [ 彼女は小さく呟きながら、 誰もいない露天風呂で空を眺める。 前に一度だけ、誰もいないことをいいことに、 彼と2人で露天風呂に入った。 その時も、激しく、優しく、 彼の人間味溢れる愛情に、 彼女は溺れていた。 それから、混浴を作りたいと 彼の口から聞いた時、 彼女は小さな声ではあるが、 すぐに同意をした。 ] 混浴の露天風呂…… 水着を着用の上とは言っても、 とてもハレンチね…………ふふっ。 (13) 2020/09/02(Wed) 13:38:08 |
【赤】 六鹿 稀 [ 露天風呂から上がれば、 彼女は浴衣を着て自室へと戻るだろう。 寂しさを紛らわせるために、 彼と時々使う玩具を取り出して、 布団に座り込めば、準備をしていこう。 ] 賢斗さんの子供…私と、賢斗さんの…… まだ、早いかしら…… [ 明かりをつけたまま、 彼女はゆっくりと自身の体を撫でていく。 浴衣はぴったりと彼女の胸に張り付き、 華奢な腰と、豊満な果実を 如実に表している。 早く、彼との子供を授かりたいと思う反面、 まだ彼と2人でいたいとも想ってしまう。 そんなことを考えていれば、 彼女の指は硬くなり始めた頂きへと触れていく。 ]* (*2) 2020/09/02(Wed) 13:42:59 |
【赤】 六鹿 賢斗[ 稀は、一見奥ゆかしいけれど 一度スイッチが入ると他の人よりも 激しく燃える熱を帯びていく。 初めてのときこそ、 痛さが先行したせいでそこまででは なかったが、それを乗り越えれば、 彼女の求め方は切なささえも混じっていた ] 僕の隣で、一緒に笑って。 ずっと、僕が幸せにするから。 [ 彼女から愛していると言われれば、 突然のプロポーズに動揺を隠せていなかった 彼女の視線が愛おしくなっていった。 口づけを強請られれば、 優しく唇を重ねるだろう。 彼女の両膝を抱えて、布と布を すり合わせれば固いジーンズ生地が 彼女の柔らかい割れ目を撫でていく。 ]* (*3) 2020/09/02(Wed) 14:57:33 |
【人】 宮野 利光[ 長く居候していて気付きましたが、 この宿には素晴らしく情緒に溢れた 露天風呂が有りました。 それもいくつかの露天風呂があり、そのうち さらに男女が共に入浴する場所をも作られた時には 涼しげな表情を浮かべた跡取り息子の顔を思い出し ようもまぁ斯様に淫らな提案が次々に浮かぶものだと 呆れ、いや感心したものです。 男女が肩を並べて風呂に入り、ただただ和やかに 月を見上げることなどももちろんあるのでしょうが、 この宿ではむしろ水音に重なるように 嬌声が滴り落ちる音が聞こえる方が多いようでした。 ] (14) 2020/09/02(Wed) 15:00:48 |
【人】 宮野 利光[ 己はこの宿の屋根に腰掛けて過ごすことが 多かったのですが、まれが嫁いできてからは、 風情ある中庭の木の枝に居ることが増えました。 どこに居ても風に乗り己が耳に届く喜悦の声は 長い時間を退屈せずに過ごすには余り有るほど。 特に… 時折一人になったまれの声が耳を擽れば、 上がる口角を隠すこともせず。 迷わず彼女の部屋へ向いたことでしょう。 ] (15) 2020/09/02(Wed) 15:03:05 |
【赤】 宮野 利光[ 今宵布団に座り込んだ風呂上りの彼女は それはとても艶やかで。 ぴたりと張り付いた浴衣はその豊かな膨みを より目立たせる役目を存分に果たして居りました。 彼女が一人寝の夜の寂しさ故か、 彼女の夫が居らぬ時はこうして一人 その欲を満たす為の自慰をしていると 知ったのはさていつの頃でしたか。 部屋に入れば窓べりに行儀悪く腰をかけて。 形の良い双丘の頂にまれの細い指が触れ、 次第に硬さを増しては立ち上がって行く様を 目を離すことなく笑みを浮かべたままでじっと。] (*4) 2020/09/02(Wed) 15:07:55 |
【赤】 六鹿 稀 ん、っ…………! [ プロポーズをされてしまった。 まだ20歳になって少ししか経っていないのに。 彼の隣に生涯立つことを、彼は許した。 あぁ、まだそれで終わりではないのだ。 彼の両親が納得しなければ、 2人がどれほど望もうとも、 その糸は切られてしまう。 不安は消えることがない。 ひとつクリアしても、また、ひとつ。 彼の口づけは、 そんなことを考えなくていい、と 言ってくれるかのように優しい。 でも、優しいだけじゃなくて 下腹部はもう彼を求めて止まない。 スカートがめくれて、 薄手の生地の下着に彼のジーンズが ズリズリと、擦れていく。 熱い 好き もっと 舌を出して、彼ともっと密着したいと 欲張っていく。なんて、はしたない娘だろう。 ]* (*5) 2020/09/02(Wed) 15:12:18 |
【赤】 六鹿 稀 は、っん…………賢斗さ、ん…… [ 彼女の指は、硬くなった頂きを撫でて止まらない。 瞳を閉じれば、脳裏に浮かぶ優しい彼。 我慢ができなくなり、 彼女は浴衣の帯を緩めて、 下着を身につけていない肢体を 少しだけ曝け出すだろう。 ] ん、ぁ………………? [ 意識が徐々にぼやけていく中、 誰かが触れたような感覚を覚えた。 夫のはずがない。 ならば、夜這いに誰かが来たのだろう。 自慰の最中の彼女は、 相手が誰なのかしっかりと認識しそうだ ] (*6) 2020/09/02(Wed) 15:19:51 |
【赤】 六鹿 稀もしかして、…あなたが、きいていたの? [ 中庭の独り言を、風が聞いているとばかり。 しかし、近くにいるのは 少し古めかしい武士の世の人。 彼女は脚を広げて、もっと近くに、と その人物を呼ぶのだろう。 相手が、近づいてくれるのならば、の話。 だいてというわけではなく、 彼女の淫らな体を見ていてほしい。 そんな気持ちが募っているのだ。 ] ぁ、ん…わたし、すごく…… 昂ってしまうわ…………! [ 彼女は蜜壺に指を咥えさせ、 玩具を入れる準備をするのだろう。 部屋に響くのはくちゅ、という 小さな水音のみ。 ]* (*7) 2020/09/02(Wed) 15:22:38 |
【赤】 宮野 利光[ 伸ばした手が彼女の頬に触れた感触が 確かに指先に残ります。 視線を動かせば宝石のような輝きを宿した 彼女の瞳が、違うことなくこちらを捉えている ことに気付き、思わず息を飲みました。 中庭での会話のことを問われれば、 なんと気付いていたのかとまた同じように驚いて。 そうだと言う言葉は届くのか、またそれ以外に 何と声を掛けるべきか悩んでいる間に、 更に更に驚くことに己を呼ぶ声が耳に届くのです。 …透き通るように白く、長い脚を ]広げるようにさえして。 (*8) 2020/09/02(Wed) 17:52:32 |
【赤】 宮野 利光……な…っ…… [ なんと、と言う三つの言の葉さえ上手く紡げず、 ただこの甘美な空間には似つかわしくない、 艶めかしい水音にぞくりとし。 同時に滾る己の中心に気づいては ぞわりと背中を何かが伝うのです。 ] …まれ (*9) 2020/09/02(Wed) 17:55:24 |
【赤】 宮野 利光其方の名は、まれ、と言うのだろう。 俺が、恐ろしくはないか。 …此処に居て、良いのか。 [ ようやっと絞り出した声は震えていましたが、 きちんと届きましたでしょうか。 許されるなら、その頬にまたそっと触れて。 髪を撫でて、唇を母指で触れて、 (*10) 2020/09/02(Wed) 17:57:33 |
【赤】 六鹿 稀 [ 彼女が快楽の中で視認した人は、 ゆっくりと風と共に近づいてきて、 彼女の頬に触れた。 どこかで彼女の名前を知ったのだろう。 囁くように、名前を呼ばれた。 恐ろしくはないのか、と聞いてくるその声は 怖さなど微塵も持ち合わせておらず、 彼女は優しく微笑むのだ。 ] そう、です……稀と、申します……っぁ…! ここに、いてくださいませ………… 私の、みだらになる姿を、… [ 恐ろしさよりも、見られたい気持ちのほうが強い。 そんな彼女は、擬皮をとりつけておいた 太めの玩具を手に取って、 名前も知らない目の前の人に 少しの恥じらいを添え、 見せるようにゆっくりと蜜壷の中へと 電源は入れず、飲み込ませていった ]* (*11) 2020/09/02(Wed) 20:30:30 |
【赤】 六鹿 賢斗[ 腰が擦れれば、彼女は更に素直になる。 彼女が舌を差し出してくれば、 その先を軽くちゅ、っと吸い付いていく。 すぐには絡めてあげない。 僕の中心も熱持って、 ジーンズの膨らみは更に増していく。 彼女と体を重ね始めてから、 性欲は増し増しで、彼女をベッドの上で 拘束しているのではないかと思うことも たまにあった。 ] (*12) 2020/09/02(Wed) 22:06:49 |
【赤】 六鹿 賢斗[ 舌を絡めてあげずに、一旦体を離せば 稀の部屋に置いてある鏡の位置を確認して、 彼女の体を起こし、ベッドの縁に座らせた。 この体勢なら、彼女は自分を鏡越しで 確認をすることができる。 それはつまり、自分を視姦してもいい。 脚の間に入り込めば、シミを作っている 彼女のクロッチに舌を這わせていく。 ]* (*14) 2020/09/02(Wed) 22:07:53 |
【赤】 六鹿 稀 [ 彼は、意地悪。 それが、好き。 差し出した舌は、優しく吸い付かれ、 体がぴくっ、ぴくっと 吸うタイミングに合わせて揺れていく。 それでも、彼と離れるのは嫌だから、 腕も脚もしっかりと絡めてしまう。 下腹部に当たるほのかな熱。 彼の欲が、溜まってきているのだろう。 ] ふ、ぁ……えっち?…… っ……!! [ 鏡に対面するように彼に体勢を動かされた。 鏡の中の彼女が、見ている。 この辺りからだっただろうか。 彼女が誰かに見られていることが 彼女の情事を更に良いものにさせることに 気付き始めたのは。 ] (*15) 2020/09/02(Wed) 23:19:20 |
【赤】 六鹿 稀[ 彼の息が湿った部分にあたり、 少しひんやりと彼女の皮膚に布が当たる。 それからすぐ、彼の湿った舌が その湿った布にあたって、 秘裂がくっきりと浮き出ていることだろう。 ダメ、と言いつつ彼女は脚の間の 彼の頭を押さえつけて離さない。 だからこそ、彼女は自分自身のことを いけない子、と言っているようだ。 ]* (*17) 2020/09/02(Wed) 23:20:13 |
【赤】 六鹿 賢斗[ 自分自身をいけない子という稀。 そう、彼女はいけない子。 僕を惹き込んだから。 彼女の割れ目はくっきりと、 腫れたように見えている。 きゅっとひっぱりあげれば 彼女の小さな声が上がっただろうか。 ] 稀。…… ううん、僕らが結婚したらにしよう。 甘酸っぱくて、もっと舐めたい。 いいでしょ? [ そういいながら、下着を脱がせることはせず 照り返す愛液に舌を伸ばした。 ひくひくと動く割れ目に 舌が近づいていけば、彼女の脚が 僕の頭を固定するようにきゅっと締まる。 そんな彼女の脚、太ももを撫でながら 僕は直接彼女の割れ目の愛液を舐めたっていった ]* (*18) 2020/09/02(Wed) 23:43:51 |
【赤】 六鹿 稀は、っぁ…!け、んとさ、んっ……!! [ こくりと、首を縦に振る。 彼がいいでしょ?と聞いてきたから。 彼の舌の動きが、 鮮明に感じ取られるから、 舐めとられていく愛液よりも、 新たに吐き出されていく愛液の方が 多くなっているのでは、と 彼女は心の中でおもってしまう。 そして、鏡に視線が飛んでしまい、 今の体勢をじっと見つめてしまった。 ] 今日は、…ん、……! 私、たくさん……っぁ、 賢斗さ、に…尽くしたいのに、! (*19) 2020/09/03(Thu) 0:31:25 |
【赤】 六鹿 稀 [ また、彼に流されてしまう。 愛されてばかりでは、返しきれない。 だから、彼女もどこかで 彼に尽くしたいと思っている。 それでも、彼はいつも 『そうやって、感じていることが 尽くしていることと同意義なんだよ』 などと言って、奉仕をさせてくれない。 稀は、今日こそは、といつもいつも 思いながら、彼と閨を重ねていた。 ]* (*20) 2020/09/03(Thu) 0:33:29 |
【赤】 六鹿 賢斗[ 尽くしたい。奉仕をしたいという 彼女の願いは、今の一度も叶ったことがない。 というのも、彼女のその願う声で、 僕の体は準備が整ってしまうから。 今も彼女の肉壁を舌で感じて、 熱持ち始めているのがよくわかる。 でも、今日は彼女の希望を聞いてあげたくなった ] 可愛い稀…今日は、ご奉仕してもらおうかな。 ベッドの上に座ってみて? [ 息の荒い彼女と舌を絡める口づけを ほんの少しの間やれば、 僕はベッドの上に腰を下ろした。 鏡に、彼女の動きがしっかり写るように、 少し場所を調整して。 ]* (*21) 2020/09/03(Thu) 6:42:00 |
【赤】 宮野 利光[ 譫言のような、艶やかな色を纏った彼女の 言葉が響きます。 自らの乱れるところをと懇願する様は 例えようもなく淫靡で、また美しく、 それにほんの少しの寂しさが混じり、 むせ返るような女の香が立ち昇り ぐらりと目眩がするほど。 彼女の前にするりと回り込み、 左の手でその絹のような髪を梳いて、 耳にかけてみました。 上手く出来たのなら 露わになった耳に唇を這わせて囁きましょう。 ] 俺のような見も知らぬ男に見られても構わぬと…? (*22) 2020/09/03(Thu) 8:34:26 |
【赤】 宮野 利光[ 彼女の反応はどのような物でしたか、 顔を離して、正面からその瞳を覗き込んで。 ] …美しく、良い女だな。 亭主が羨ましいものだ。 [ にやりと笑いそう呟きました。 ] …まれ。 俺は此処で見ていよう。 まれが好いた夫でない男に見られて あられもない姿になるのを、ずっと。 …ああそうそう。 時折うっかり手が出てしまうかも知れんが、 亭主には内緒にしておいてもらえると ありがたい。 (*23) 2020/09/03(Thu) 8:38:21 |
【赤】 六鹿 稀 [ 目の前の、見えてはいけない人は、 彼女に改めて近付いてきて、 垂れていた髪を耳にかけてきた。 とても、言葉は怖いけれど、 本当に怖いものとは感じられなかった。 ] あなたは、っ……ほんと、に…… 知らないかたなの……? [ 彼女からしてみれば、 独り言を聞いてくれていたであろう人は、 知らない人とは呼べず。 だからこそ、下腹部はひどく疼き、 見られたいと願ってしまう。 その気持ちは、彼女の手の動きに 反映され、太いモノが彼女のいやらしい 蜜を溢れかえさせる。 ] (*24) 2020/09/03(Thu) 12:35:25 |
【赤】 六鹿 稀ふ、ぁ……けん、とさ……っ、……! [ 目の前の人が、夫のことに触れると、 閉じた瞳の中で艶めく彼が浮かび上がった。 夫がいない日、満たされぬ思いが 目の前の彼を見えるようにしたのだろうか。 そんな彼は、触ってしまうかも、と 宣言をしてくる。 そして、そのことは夫には秘密に、と。 ] わたし、に、っ!…ふれて、くださるの……? [ 六鹿夫妻は、2人とも性欲旺盛。 故に、触れられれば求めてしまう。 それからのことを考えれば、 彼女は1度目の昇天を果たすだろう。 膝頭を合わせて、ぎゅっと体を縮ませて、 彼女は静かに果てる。 呼吸は荒く、目は潤んでいただろうか。 見られていると思うと、 いつもの彼女からは想像できないほどの 淫靡なメスが生まれてしまうのだ。 ]* (*25) 2020/09/03(Thu) 12:46:13 |
【人】 宮野 利光* [ 妙だなと気付いたのは少し経ってからでしたか。 折に触れぼんやりと中庭に佇むまれに気付いて 手を上げてみても、反応が無いのです。 何か心に病むようなことがあったのかと 少々慌てて彼女の隣に立ちますが、 まれの瞳がこちらを捉えることは無く。 声を掛けてみてもその耳には届かぬ様子。 はて可笑しなことと首を傾げます。 日の当たる昼日中に幽霊が出ると言うのも それこそ可笑しな話ではと思われるかも 知れませんが、己にとっては昼だろうが 夜だろうが一切変わることなく 此処に居るのですからそれはひとつ 御容赦頂くとして。 ] (16) 2020/09/03(Thu) 13:05:41 |
【人】 宮野 利光[ どうやら本当に見えていないのだと 言うことに思い至りまして、 寂しさとも残念ともつかぬ気持ちに 肩を落としてその場を去りました。 あれもまれが色事の最中でしたか。 彼女が一人だったか夫婦でであったかは 記憶が定かではありませんが。 決して覗く訳でも無くただ たまたま そこを通り掛かった己が、また響く 艶めかしい声に耐えきれずついと視線を向けた際。] (17) 2020/09/03(Thu) 13:07:50 |
【人】 宮野 利光[ 違うことなく、きちんと己を捉えて。 思い違いでないのなら、笑顔さえ向けて くれていたかも知れません。 …もしかしたら、まれは。 まれが、己を視認出来る時と言うのは… ]* (18) 2020/09/03(Thu) 13:10:02 |
【赤】 宮野 利光[ 吐息混じりに夫の名を呼ぶ声が聞こえ、 唇の端に歪んだ笑いが浮かびます。 白い脚の間からちらと覗く張り型に 興味深く視線を投げれば、そこには ぬらりとした蜜が湧いて出ているのが ありありと分かり、思わず己が息を飲み込んだ 音が聞こえる程に淫靡でありました。 触れてくれるのか、と言う声が 耳に触れた瞬間、頭の中で何かがぷつんと 切れたような音が鳴り 次には彼女に覆い被さるように、 その身体を横たえておりました。 急く気持ちとは裏腹に、大切な宝物に 触れるように、そっと。 ] (*27) 2020/09/03(Thu) 16:14:42 |
【赤】 宮野 利光[ 唇を喰んで、乱れた呼吸で口に隙間があれば そこへぬるりと舌を忍ばせて。 綺麗に並ぶ歯列をなぞり、上顎を翳めて、 彼女の舌が触れれは絡め取りましょう。 ] …まれ。 果てる時は、旦那のことを思うていたのだろう? [ 唇を離せば、つうと糸が引いたでしょうか。 唇を母指で拭って、頬を撫でて、 わざと意地悪くまた耳元でそう囁いて。 羽二重餅のような耳朶に軽く歯を立て、 彼女の手をぐいと敷布に縫い付けて。 ] 妬けるな。 [ そのまま首筋に唇を這わせて鎖骨を伝い 豊かな胸元の頂を、そっと 喰んでしまいましょうか。 ]* (*29) 2020/09/03(Thu) 16:25:21 |
【赤】 六鹿 稀 [ 目の前の人は、結納の日から 彼女のことを見ていたという。 恥ずかしさと、不安を胸に歩いていた あの日から、見られていたのだ。 彼女はそう思うと更に恥ずかしく思い、 一瞬、目の前の人から視線を逸らした。 すると、気づいた時には 何故か天井を見上げており、 また視線が合ってしまう ] ま、だ……? ん、っ…………! [ 果てたのち、その人は意地悪そうに 彼女が達したことに言及した。 確かに、彼は何もしていない。 まだ、と前置きをされると 彼女の胸は更に高鳴りを覚える。 口づけを拒むことなどなく、 何度も重ねられれば 触れられるか分からないけれど、 その人の両頬を包んで 整わない呼吸の中、舌を差し出すことだろう ] (*30) 2020/09/03(Thu) 18:36:23 |
【赤】 六鹿 稀 は、っ……そ、れは……! [ 唇が離れ、夫のことを、と言われると 否定は出来ない。 最愛の人だから、彼のことばかり 頭の中に浮かんでしまう。 ] だ、めっ……! ぁんっ、……中から、 でちゃ、ぅ……!! [ 声を我慢することを許されず、 彼女の両手は頭上に押さえつけられた。 きゅんっと締まる蜜壺からは するりと玩具が抜けて行ってしまう。 浴衣がずれて見えている果実の頂は いとも簡単に、夫以外の人物に 愛撫をされていくのだった。 ] (*31) 2020/09/03(Thu) 18:37:04 |
【赤】 六鹿 稀 [ 彼が、奉仕を許した。 それが嬉しくて、彼女は彼がいうように、 体を起こせば彼の脚の間に正座をするだろう。 目の前には、まだジーンズに隠された 彼の熱くて、子種のたっぷり詰まった、 彼女を疼かせる肉塊がある。 彼女はジーンズの上から、 まずはその熱を感じ取ろうと手を添えるだろう ] 私、しっかりとご奉仕したことないわ…… [ うまく出来るのか、少しだけ心配になった。 擬皮を外した後の肉塊は、 偶に綺麗にさせて貰えるけれど、 こうやってまだ何も手をつけていないモノは 初めてだったから。 手のひらで熱を感じ取れば、 両手でジーンズのボタンと、チャックを外し、 ボクサーパンツの上から優しく撫でることだろう。 傘の部分が少し下着からはみ出している。 これが自分の奥の扉を叩くのかと思うと、 我慢ができなくなっていく。 ] (*32) 2020/09/03(Thu) 20:17:33 |
【赤】 六鹿 稀賢斗さん……上手にできたら、 たくさんご褒美をくださいな? [ 上目遣いで見つめる先には、金髪の愛しい人。 どうするのがベストなのか、 彼女は分からなくて、ジーンズも下着も そのままの状態で、熱くて硬い肉塊を 小窓から取り出してみた。 ちゅ、っと先端に口づけを落とせば 唾液を絡めるために、彼女の喉の奥まで それを限界まで咥えて、 吸い付きながら口の中から離していく。 偶に先端が彼女の奥に届いてしまって 嗚咽を漏らしていたら、 彼は不機嫌になってしまっただろうか。 舌を絡めては、裏筋や傘の裏を丁寧に 舐めて、彼の気分を上げる努力を 彼女は務めていく。 ]* (*33) 2020/09/03(Thu) 20:25:44 |
【赤】 宮野 利光[ 差し出される舌が愛しく、呼吸を忘れる程に 夢中で弄んで。 挟むように触れてくれる両の手が 堪らなく暖かい。 その手に自らの手を重ねて、 熱い呼吸と共に彼女を見下ろせば じんと鳴く胸の奥にほんの一時目を閉じて、 息をひとつ吐きました。 口内に含んだ乳嘴には丹念に舌を這わせ、 唇で挟み、愛撫を続けましょう。 (*34) 2020/09/03(Thu) 22:17:45 |
【赤】 宮野 利光[ そのうちに彼女の秘裂に飲み込まれていた 張り型がするりと抜けて落ちるのが見えれば 己の中心に熱が滾るのがはっきりと分かって ぞくぞくと競り上がるものを抑え込むのに必死。 身体を少し彼女から離して、 その卑猥な玩具を手に取って。 ] 抜けてしまったな。 [ 穢れの無い幼子のような無垢な笑みを 口元に浮かべながら。 わざとてらてらと濡れたその玩具を 彼女の目の前にちらつかせてみれば、 まれのその表情は変わるでしょうか。 ] (*35) 2020/09/03(Thu) 22:21:35 |
【赤】 宮野 利光[ そうして、その玩具に また見せ付けるように口付けて、舌を這わせて。 ] まれ、どうしようか。 このまま、再びこの張り型を自分で入れるか? それとも俺が入れるほうが良いか? [ とわざわざ問うてしまうのです。 意地悪に聞こえなければ良いのですが。 ああ、しまった。 ]*… なにを 、の部分は言い忘れました。 (*36) 2020/09/03(Thu) 22:25:36 |
【赤】 六鹿 稀 [ 彼の口づけとはまた違う、 キスの途中の呼吸の仕方を忘れるような、 濃厚な口づけをその人は稀に与えた。 腰がむずっとして、これをどうしたら 落ち着かせることができるのだろうかと 思っていると、その人との口づけが 終わってしまった。 折角、甘い時間になりそうだったのに、 と心なしにわがままを言いそうになったのは 稀だけの秘密。 その人とは、優しく指を絡めて、 距離が詰まる。彼女の張っている頂は その人に食まれてしまう。 ] (*37) 2020/09/03(Thu) 22:41:57 |
【赤】 六鹿 稀とし、み、つ…さま、ぁ……! ぁ、っ……い、ぃ……ひぁっ……ん、! [ しばらく、彼女の頂が温もりを感じていると、 その温もりが、離れて行ってしまった。 頬は赤く染まり切って、息は荒く、 もう彼女は我慢させられることが ひとつの快感になりかけている。 そして、その人は抜けてしまった玩具を 手に取ってしまう。 彼女にその蜜を絡めた物を見せられれば、 とくん、と彼女の胸が跳ねていく。 その人に見られて、濡らしてしまったのか。 そう思うと、彼女は恥ずかしくなり その方を見ることができずにいた。 ] (*38) 2020/09/03(Thu) 22:44:47 |
【赤】 六鹿 稀ぁ、…………っ、…… お嫌いで、なければ…… いれて、くださいませ…… [ ちらりと、その人の方に視線をやれば、 蜜を舐めとられていた。 羞恥心が募っていき、小さく声が漏れた。 そしてその人が選択を迫り、 彼女はいれてほしいと懇願する。 本物があるのなら、それでもいい。 言葉の通りに、その人が持つ 偽物を、というのであればそれでも。 彼女はまだ足りないのだ。 夫と一緒に寝ることができないから。 ]* (*39) 2020/09/03(Thu) 22:45:59 |
【人】 六鹿 稀 −過去の話− [ 六鹿 稀。 旧姓は唐草。 実家は都内23区内にある老舗呉服店。 彼女の父親で10代目くらいだっただろうか。 周りには、同じく老舗の和菓子店などの 跡継ぎが多くいた。 しかし彼女は、その跡継ぎの1人ではなかった。 ふたつ下の弟が、家業を継ぐことになっていたから。 彼女は嫁ぐ側の人間として、 両親の選ぶ人に添い遂げなければいけない。 そう思って弟が生まれたあとの 1日1日を過ごしていた。 彼女の人生に自由などないようなもの。 だから、大学だけはせめて 1人で暮らしてみたいとお願いをして、 彼女は熱海へと越してきた。 ] (19) 2020/09/03(Thu) 23:13:55 |
【人】 六鹿 稀[ そこでの彼との出会いは、 諦めと共に生きていた彼女を奮いおこした。 初めて、稀を求めた男性。 六鹿 賢斗。 彼との時間は、甘く、とても儚かった。 彼が、大学2年の終わりのあの日、 彼の家の話をした時、 『あぁ、この人の家柄ならば、 両親も心変わりをするかも知れない』 そう思っていたことは、 結婚した後に、話をした。 彼も、それを聞いたときは驚いたけれど、 その時だけは出生に感謝していた。 ] (20) 2020/09/03(Thu) 23:14:44 |
【人】 六鹿 稀 [ 彼と2人で、春休みを使って 都内の実家に挨拶に行った時のこと。 両親は洋装をしていた彼を品定めした。 彼女は、血の繋がった両親ながら、 古すぎると心の中で思っていた。 しかし、彼の家柄を聞けば、 その態度は徐々に変わっていったのを 彼女はいまだに覚えている。 ] 「それで、君のご両親は何のお仕事を?」 『熱海で旅館経営をしています』 「あら……どれくらいの歴史が?」 『300年ほどですね。 なので、行く行くは稀さんにうちの旅館で女将に なっていただきたいんです。』 け、賢斗さん……! (21) 2020/09/03(Thu) 23:24:54 |
【人】 六鹿 稀 [ 改めてそう言われると、彼女は恥ずかしくなった。 嬉しいけれど、まだ彼の両親が認めたわけではない。 しかし、彼の清潔感だったり、 家柄だったり、人柄だったりで、 彼女の両親は、 彼女の嫁ぎ先 新たな繋がり として彼を認めた。 また、彼のご両親と対面して、 結婚の許しが出たら、 顔合わせの機会を作ることまでを 彼女は両親と話して、 居心地の悪さから実家を後にした。 その日、彼女はいつも以上に彼を求めた。 実家の近くの五つ星ホテルの1室で、 彼に赤い花を求めてしまっていた。 ] (22) 2020/09/03(Thu) 23:28:55 |
【人】 六鹿 稀 [ 彼女は、唯一の心残りとして 弟に会えなかったことがあった。 弟は、彼女にいつも 『お願いだから、幸せになって』 と、物心ついた時から言ってくれていたから。 挨拶に行った時には、会うことができなかった。 連絡をとっていたけれど、 どこで会うのかまでは、話がつかなかった。 数日後、個人的に彼を連れて弟と会うことが 出来て、とっても良かった。 彼と弟は同じ跡取り息子として、 共有できるものがあったらしく、 すぐに仲良くなってくれたから。 ]* (23) 2020/09/03(Thu) 23:33:52 |
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