【人】 黒崎柚樹[数ヶ月前の冬の夜、武藤に言われたことがある。 "目の届かないとこにいる時はいつも心配にはなる"って。 それはあの美術館の一件での、後遺症のようなもの。 その言葉は偽りではなく、どころか私が思っていた以上の程度だったようで、共に夜を過ごして迎えた朝、目覚めた時に私の姿が見えないとなれば、武藤は血相変えて私を探そうとした。 同じ室内、数メートル離れた距離に居たとしても不安気に視線が揺れ、離れた部屋に居るとなると、建物内駆けずり回る勢いで私を探しに来る。 "一人でどこにもいかないで"、と。 強く抱き締めてくる、微かに震える腕に、ごめんね、と謝って。 "武藤の傍にいるよ。ずっと" 宥めるように告げれば、漸く、ほっとした笑顔を見せてくれるんだ。] (2) 2023/03/04(Sat) 22:04:54 |
【人】 黒崎柚樹………………。 [ここ、どこだっけ……と、丸太が組まれた風な、見慣れない天井を見上げ、何度か瞬く。 明け方は冷え込むのが常なのに、ぽかぽかと温かいことに違和感を覚えたら、武藤の腕が私の背に回っていた。 あれ?と考え……、] …………っ!?!?!? [驚きにがばりと身を起こした。 だって、この武藤は、"同級生の武藤"で、"恋人の武藤"じゃない。 私は昨夜、これ以上なく取り乱してしまい、武藤にしがみついて泣きじゃくったまま眠りこけてしまったようだった。] (3) 2023/03/04(Sat) 22:05:26 |
【人】 黒崎柚樹 …………ごめん、武藤……。 [疲れた風な顔をして眠っている武藤の頬に、手を伸ばす。 起こさなくて大丈夫だよね? 今の武藤は、私を探すことはしないよね?と、寝息を確かめるように指を輪郭に辿らせた後、私はそうっと起き上がった。 窓外はまだ薄暗く、でも朝の気配が感じられつつあるくらいの時間帯。 泣きながら眠ってしまったせいで腫れぼったい瞼に眉をひそめ、静かに顔を洗いに行って。その足でそっと着替えを手にして寝室を滑り出た。 半袖Tシャツに陸上部のロゴ入りジャージの上下。 頭ぐちゃぐちゃな時、悲しいことがあった時、叫びたいことがあった時、そんな時は、走るに限るんだ。私はいつもそうしてた。 ジャージのポケットにコテージの鍵を入れ、早朝特有のひんやりした空気の中を走り出す。 昨夜歩いたおかげで、道は頭に入っている。湖畔に行って戻ってくるのを3往復くらいすれば、いくらか気も晴れるだろう、と。 誰かから名を呼ばれた気がして立ち止まったのは、どのあたりだったんだろう。] (4) 2023/03/04(Sat) 22:06:06 |
【人】 黒崎柚樹……ッ、そんなの、要らない! 私の武藤におかしなこと、しないで……! [叫んで眼前の"敵"に掴みかかろうとした刹那、その姿は最初から無かったもののようにかき消えていた。 あれの言うことが本当なら、私は急いでコテージに戻るべきではあったのだけど。 ────でも、だからと言って、どうすれば? 心も足も、鋼の板でも貼り付けたように重たく感じる。 だって私は、目覚めた武藤にどんな顔をして会えば良いのか、解らないままこうして走っていたのだから。 結局私は、自分たちの滞在コテージに至る曲がり角を曲がらないまま直進し、水音に誘われるままに川辺へ辿り着いていたのだった。*] (5) 2023/03/04(Sat) 22:07:40 |
黒崎柚樹は、メモを貼った。 (a1) 2023/03/04(Sat) 22:10:46 |
緑山 宗太朗は、メモを貼った。 (a2) 2023/03/04(Sat) 22:15:14 |
【赤】 一匹狼 “楓”[彼女の復唱を聞いて、楓は黙り込んだ。 誰の命も奪わずに暮らせたなら、当然、それが最上だろう。 けれど誰の命も奪わないことを望んだがために、身近な人たちを殺す可能性こそ楓が最も恐れる出来事。 共に生きたい仲間と友達にとっての最大の“敵”、それは自分自身。 何故って、彼らは──] (*0) 2023/03/04(Sat) 22:18:39 |
【赤】 一匹狼 “楓”[──だからその“敵”を御するために、彼は人間の命を理性をもって奪う道を選んで、ここまで生きてきた。 その過程で自分がもう人間ではありえないと、何度も思い知りながら] ……椿は、どうなんだ。 いつから“そう”なんだ……、 どうやって、今まで……。 [彼女は自分がヒトではないと認めているようには思える。 その上で、それを悲しんでいるようにも。 彼女は生を楽しんでいるわけではあるまい。 そう思うからこそ、改めて尋ねてみたかったのだが……問う言葉は曖昧に途切れた。 赤が全体に混じったヨーグルトを口に運ぶ。 味を感じることはできなかった。]** (*1) 2023/03/04(Sat) 22:19:36 |
【人】 天原 珠月[デザートを楽しみ、片付けは手分けして行って。 いつの間にか完全に夜になっていた。 月がないって意外と変わるんだなぁ、と思う。 星がたくさん煌めいて綺麗だけれど少し暗い感じがした。 ちょっと涼しいより寒くなってきた気もする。 上着を変えるべきかお風呂に入るべきか、と考えていると、幼馴染から湖へのお散歩の誘いがあった。>>1] あ、行く行く。 [すぐさま頷いて、そのまま駆け寄った。 上着はまぁ震えるほどではないしこのままでいい。] お風呂上がりだと湯冷めしそうだもんね。 [散歩といってもコテージ自体が湖畔にあるのだ。 湖の周りにそれなりに設備や街灯があれば、夜でも怖くなさそう……いや、別に全く怖がりではないのだけれど。*] (7) 2023/03/04(Sat) 22:37:47 |
【人】 武藤景虎んん……、 [微かに聞こえてくる鳥の囀りと、カーテンの向こうから差し込む僅かな陽の光に薄く目を開ける。 ぼんやりとした視界の先には丸太のような壁が近くに見えて、横たわるベッドの半分側に人ひとり分の隙間が出来ていた。] ………ッ! [腕の中にあったはずの体温が消えていることに気づくと、反射的に体を跳ね起こして辺りを見渡す。 此処がどこだとか、何でいるんだっけとかを考えるより先、ベッドから落ちる勢いで降りると、そう多くはない扉という扉を開けて、室内をバタバタと駆けずり回って、“あるはず“の姿を探した。] (8) 2023/03/04(Sat) 22:43:36 |
【人】 武藤景虎[そこまで開くはない室内全体を回った後、鍵をかけるようにと告げて、うっかり開けないようにすると言っていたことも忘れてバスルームのドアを開けて、ユニットバスの中まで確認しても姿は見当たらず。 落ち着いて考えたら此処まで慌てる理由はどこにもない。 “朝走りに行ったりするならおかまいなく“と 寝る前に告げたのは自分だ。 実際ただ走りに出かけただけだろうと冷静に考えられるようになるより先、“還って来ないかもしれない“、“二度と会えないかもしれない“という焦燥感が体を突き動かしていた。 抱き締めた体温が一瞬で消える感覚と、一人で目を覚ました時の喪失感が頭の隅にチラつく。 それがいつのことだか、何のことだかも曖昧なまま、身支度も整えないままに外へと探しに出ようと玄関扉へと手をかけた。] (9) 2023/03/04(Sat) 22:44:42 |
【人】 武藤景虎あ……、 [力をかける前に扉が開くと、安堵の息を吐く。 無意識に入り口に立った人影を抱き締めようとして、伸ばした腕を寸前で手を止めた。]* (10) 2023/03/04(Sat) 22:45:33 |
武藤景虎は、メモを貼った。 (a3) 2023/03/04(Sat) 22:46:29 |
天原 珠月は、メモを貼った。 (a4) 2023/03/04(Sat) 22:50:01 |
月島 雅空は、メモを貼った。 (a5) 2023/03/04(Sat) 22:53:48 |
【人】 月島 雅空[夜も更け、電灯が置かれているため完全な闇というわけにはならないがやはり暗く感じるのは住宅街との差というやつだろう。] そういうこと…まぁ、明日でもいいんだけどな。食後の運動がてらな。 [とはいうものの、単純に待ちきれない気持ちがあったというのは察されるかもしれないな。趣味が釣りとかだものな。] ん…やっぱりこの時間だとまだ寒いか。 [湖面を優しく揺らす風も、昼にはちょうどよくかんじたが、夜には寒い。 だが人の明かりが少ない分だけ湖に映える星もよく見える。] にしても月がないってのもなんか不思議だな。いや、二つ…あったか。 [普段意識して夜空を見上げているわけではないが、こうして夜空をよく見える状態だと意識してしまう。直後に二つ。といったのは珠月>>0:377の言葉遊びに乗って、ではある。あるいは何か胸騒ぎがあったのかもしれない。] (12) 2023/03/04(Sat) 23:37:02 |
【人】 月島 雅空[湖の近くまで二人で歩いた後、そのまま湖の端を沿うように歩く] 桟橋とかで二人きりで…なんていうのは恋人だったらあるんかね? [世間話をするように、湖に向かって湖上を散歩するように伸びる桟橋があったのを見ていて、思い付きのようにいう。当人は釣りスポットでもつかえそうだから見てたとかいう実情があったが] なぁ、珠月、そういえばなんだが聞いていいか? 高校になってから、色々と様変わりしたけど、何かあったのか? [様変わりとは髪とかピアスのこと。 思いつめていたようにも見えなかったのと、お互いに忙しくなったことから聞きそびれていたことを散歩がてら聞くのであった*] (13) 2023/03/04(Sat) 23:37:12 |
【人】 天原 珠月[湖の端を沿うように歩いていく。>>12 幼馴染の少し斜め後ろから背中を眺めた後、ひょいっと足を踏み出して、いつものように隣に並んだ。 食後の運動なんていっているけど、半分くらいは明日やるつもりの釣りの下見なんじゃないだろうか。 なら自分はどうしようかなぁ。 テラスからその姿を眺めているのも悪くないけど、と考えていたら、幼馴染が恋人の例え話をしてくるではないか。] まぁ、恋人同士なら……。 おちそうでこわーい、とか言って抱きつくパターンもできるし、ふたりきりだねってキスのひとつやふたつ……。 あ、魚じゃないからね? [軽い世間話のひとつなのは伝わるので、今回は恋愛の話なんてしてると悪戯に茶化すでもなく。 ドラマや少女漫画を思い浮かべながら挙げていく。 最後はどうせ釣りのことを考えているに違いない幼馴染みへの突っ込みを兼ねつつ、冗談っぽく笑って。] ……へ? [あの星座なんだっけ、と夜空を見上げ、無意識に腕をさすっていたら、思いがけない質問がやってきた。>>13 きょとんとキツいと言われがちな瞳を丸くする。] (14) 2023/03/05(Sun) 1:03:20 |
【人】 天原 珠月[最初はまるで不思議そうに首を傾げてみせたが、すぐに思い至ったようにひとり頷いて、見た目のことね、と。 なんだ、とでも言いたげな軽い口調で続けた。] だって、美容専門学校に入学するんだもん。 ちょっとはオシャレっぽくしたいじゃない。 高校の時は校則破ってまでって黒いまま伸ばしてたけど、せっかくだから、一気に金色にでもしようかなって。 [舐められたくないしね、なんて。 冗談なのか本気なのかの良い笑顔を浮かべてから。] ま、元々私って、キツめに見られること多かったから。 目つきとか、黙ってたら機嫌悪そうとか。 [幼馴染にも愚痴を言ったことは多々あるだろう。 泣いて悲しむほど気が弱くないが、へこみはするのだ。] 金髪が似合う方だとは思ってたし、どうせなら近づきにくいくらいになっちゃえ、みたいな? 今の学校じゃ何にも浮かないから普通なんだけどね。 (15) 2023/03/05(Sun) 1:03:52 |
【人】 天原 珠月あ、ピアスは――、 [自らの片耳に触れる。 ピアスも専門学校に入る前に開けたのだ。 痛いかな、腫れたりしないかな、と散々ピアスを開けてるでもない幼馴染に零した挙げ句、とある日の夜、突然ピアッサー片手に窓から襲撃し、雅空兄ぃが開けて!と頼み込んだのだ。 病院で開けろと勧められたとしても泣きついた。 雅空兄ぃなら出来る!包丁扱えるし!は今考えても訳が分からない説得だったと思う。] ……耳に飾りをつけてみたかったというか。 元々、気になってたデザインのが、ピアスしかなくて。 [今着けているのがまさにそれでも、言わない。 普段からさまざまなピアスを持っていて、服装や髪型、場所によって付け替えているから、こういうのには疎いはずの幼馴染には分からないだろうと思っているからこそだった。] (16) 2023/03/05(Sun) 1:04:36 |
【人】 天原 珠月……っ、 [その時だった。 このキャンプ場を訪れたときに感じた不思議な何か。 森の中へと迷い込んだら違う世界に繋がってしまうような。 頭の中が一瞬、ふわ、とかすむ。 同時に耳の辺りが鋭く痛んだ気がして顔をしかめた。 ピアスの調子が悪いのだろうか。 洗面台の鏡で見たときは大丈夫だったのに。] 雅空兄ぃ、ちょっと待って。 ピアスの調子が悪いのかも……落としたら嫌だし、外しちゃうから……あ、少しの間持っててくれる? [片耳から、銀に青の光るピアス>>0:167を外し。 一旦ポケットにしまおうと、ハンカチを取り出すため、幼馴染が手を差し出してくれたらその上にピアスを乗せる。] (17) 2023/03/05(Sun) 1:05:33 |
【人】 天原 珠月[それは、あまりに突然だった。 湖から、パシャン、と音がした。 驚いて振り返ると何もおらず、湖面には波さえもたっていない。 幼馴染も同じところを見ていたか、どうか。 一瞬、そこにあるはずのない月の光が揺らいだ気がした。 光の粒が散ったような気がした。 幻想的な光景に息を飲んだ、その瞬間。] ……えっ、な、……なに!? [急に手を引かれた。見えない何かに。 幼馴染へ、彼へ、伸ばそうとしてもあと少し届かなくて。] ……雅空……っ [湖に落ちたのではない。不審者のせいなんかでもない。 まるで魔法のように、神隠しのように、天原珠月の姿は星が煌めくように消えていった。*] (18) 2023/03/05(Sun) 1:07:43 |
【赤】 片連理 “椿”わたくしは…… [どう答えれば良いのだろう。少し考える。 とても簡単なことではあるけれど、果たして信じられるかどうか。] “はじめから”です、楓様。 わたくしが人間だったことは、ただの一度もありません。 (*2) 2023/03/05(Sun) 1:33:01 |
【赤】 片連理 “椿”“狼”というのは人喰いの化け物の総称です。 獣の呪い、月の狂気、あるいは一種の病……なりかたは様々ございます。 わたくしはその中でも最も愚かな……自らの手でたましいを引き裂き、獣に堕ちた者。 旧い魔術でございます。ヒトのたましいを善と悪との二つに割り、悪を滅する。ある求道の者が、己を高みに至らせる道としてそれを行いました。 失敗だったのか、そもそも術が不完全だったのかはわかりません。ともかくそうして、その者はたましいを切り離すことができず、不完全に繋がった二人となりました。それが、わたくしとあの人です。 (*3) 2023/03/05(Sun) 1:38:48 |
【赤】 片連理 “椿”わたくしは滅せられるべき側でした。 ですから、この身の内には怨嗟や、嫉妬や、嘘。そういった様々のものが渦を巻いております。今は静かにしておりますが……時折騒ぎ出すこともございます。 わたくしを無理に殺せばたましいの繋がったあの人も死ぬことになります。だからあの人はわたくしを殺せず、逆に憐れみを覚えて、自分のせいでわたくしが生まれてしまったのだと言ってわたくしを庇護してくださいました。 わたくしは、ヒトの世界に守るべきものなどございません。ですから、ヒトの世界の外から、ヒトを喰らい続けました。その度にあの人はかなしい顔をしました。 それに、ヒトではなくとも、ヒトの理がわからぬではないのです。わたくしが、ヒトであるべきでありながら、ヒトではありえないことくらいはわかります。ですから……わたくしは、世界に捨てられた身なのです。 (*4) 2023/03/05(Sun) 1:51:47 |
【人】 天原 珠月[ばっしゃーん!!] [夜の湖に今度は派手な水音と、水飛沫が上がった。 そこに彼がいたなら気付かざるを得ないだろう。 湖のほとりに、突然光に包まれるようにして現れる姿。 淡い月色の髪に、淡い紫にも青にも揺らぐ瞳。 白い踝まで隠れるゆったりしたワンピースに似た装束に、魔法使いかファンタジー漫画の登場人物が着ているような青いローブは繊細な銀の刺繍で彩られ、重厚でありながら軽やかで。 目が合えば、ゆったりとたおやかに微笑みを浮かべる。] ……なんだか派手な登場で、ごめんなさい。 [天原珠月にそっくりな女は申し訳なさそうに眉を下げてから、びしょ濡れのまま、綺麗な礼をした。*] (19) 2023/03/05(Sun) 1:59:08 |
【赤】 片連理 “椿”[そこまで話して、息をついた。 喰わずにいられないことは重荷ではあるが、 はじめからヒトではないのだから諦めはつく。 そして、誰を守るでもなく、喰いたくなれば狩ればいい。 だが楓は違う。 そうせざるを得ずにそうなるのではなく、 自ら選んでヒトを喰っている。 かつては自身も確かにヒトであったというのに。] (*5) 2023/03/05(Sun) 2:12:36 |
【人】 片連理 “椿”[カップに茶を注いだ。 はじめの美しい黄金色が消え失せて、冷めて苦味を増した褐色の液体をひと息に呷る。 震えが来るほどの苦味に、椿は思わず眉を顰めた。]** (20) 2023/03/05(Sun) 2:26:28 |
【人】 月島 雅空[自分は湖側を歩きつつ、いつものように隣を歩く珠月を軽く視線だけ向けつつ] そういうスポットとしても利用できるのか。でもなんかあざといな。 [あまりにも明け透けな感想を口にしたり] そうやって男女二人で集まって釣るんだな。って流石にそれはないのはわかるぞ……なんせ時期も場所も違う。 [キスは湖では釣れないし季節も違うのだ。突っ込みは違う方向に向けられた。根本的にそういう知識が不足してるので、突っ込みそのものは理解しつつも、茶化すでもない言葉に頷きつつ、でもまぁ確かに、綺麗な光景で誰の目もなかったら――もう一度ちらりと珠月を見たりする。] (21) 2023/03/05(Sun) 2:28:03 |
【人】 月島 雅空[そのまま続けた質問に不思議そうだったが、見た目のことね。>>15といわれて頷いて] ああ、急だったんで驚いたしな。 [別に髪の色を変えることで今までの自分の脱却だー。とか、アピールしたい。とかいうものではなさそうに思えたのでその時はすんなり受け止めたが、珠月なりの苦労とが重なったからだろう。 確かに愚痴ってたなー。と、宥めたり褒めたり、お菓子を作ったりしていたのもあり覚えている。 真っ黒で伸ばしていたときは人形みたいに可愛いが冷たい印象を与えてやすくもあったのだろう。] まぁ、そこはな。黒髪も綺麗でよかったが、明るい色は珠月の性格とも合っていて似合ってるしな。 [金髪については最初こそ違和感があったが、それも長年との違いでの違和感というだけで今はすんなり受けとめられているのは彼女の言う通り似合ってるからだろう。と同意を返す] (22) 2023/03/05(Sun) 2:28:17 |
【人】 月島 雅空[そしてピアス>>16はというと、まぁ、自分にも思い出があるわけで、今思うと、どころか当時思ってもその理論は無茶苦茶だろう。と主張した。 病院で開けろと勧めもしたが、頑なに拒否し泣きつかれれば弱いのはこちらだ。 今日は待て、調べてからやるから。といってその日の当日は一旦取りやめてやりかたをしっかりと調べてからやったのだが、彫刻刀で野菜を掘るのとは違うのだ。非常に緊張したものだ。その理由とは] そういうことか。 そういえば…それよくつけてるやつだな。綺麗な造りしてる。 [好きなものを身に着けるため。と聞いて肩の力が抜けた。 そのデザインまでは知らないが、そういえばよくつけてるのを今日も身に着けてるとなんとはなしにいう。 ちなみに疎いのはその通りで、気づけたのは自分で開けた場所だったから時折心配もこめて見てしまうという事情なだけであった。そのため細かい差異については理解していないのも珠月の想像通りである。] (23) 2023/03/05(Sun) 2:28:33 |
【人】 月島 雅空 ん?なんだ?誰か落ちたか? [救命のためにと珠月から目を離して身を乗り出して、目を凝らすように湖をみたが、そのままばしゃばしゃと暴れるようなそんな音もないし、そもそも湖も静かで揺れていない。 月明かりが辺りに鱗粉を撒くような幻想的な光景に目を奪われて、目を離していた、身を乗り出したことで珠月の傍からも離れていた。 珠月の声が聞こえて咄嗟に振り返ったときには、何かに攫われるような姿に、ぞくりと嫌な汗が走り] 珠月っっっ! [自分の名前を呼び伸ばした手>>18を触れようと足を踏み出しながら伸ばし――そして目の前で、神隠しにあったかのように消えていった。] (25) 2023/03/05(Sun) 2:29:04 |
【人】 月島 雅空[誰かに攫われたのでもなければ、湖に落ちたとかでもない。 そんなあまりに現実離れした光景に脳が処理できない。ただ伸ばした手が届かなくて震えている。 反対の手でつかんで震えを抑えようとして、先程もらった銀の台座に青い石というデザインのピアスが手の中にあるのに気づく。潰したり壊したりしてはいけない。偶然とはいえ珠月が自分に渡してくれたものだ。 ポケットからハンカチを出して大切にしまったところで、再度響く音>>19がした。 そういえば先程もあったが、だがそれがどう繋がっているのか自分にはわからない。咄嗟に視線を向けた先には] ……は? [音がして、その音の発生源がいる。そこまでは先程までと比べてば普通だ。 普通だったが、目の前にいる人。その格好は今は気にもとめなかった。 だって、凄く似ていてでも違う。衣装がではなく細かい髪の色や瞳。そして醸し出す雰囲気、全くの別人というには違って、珠月が成長したらこうなるんじゃないかな。っていうような雰囲気で―――それも含めて先ほどからの不可解な状況と酷似もしている] (26) 2023/03/05(Sun) 2:29:32 |
【人】 月島 雅空 あんた……いや、貴女は何者だ? [綺麗な礼をする珠月に似た淑女。 敵意や警戒を向けるにはどうもこの姿の人にはしづらい。だから、貴女と言い直して問いかけて、綺麗な礼をして呼びかけた言葉を反芻する。] ……落ち着いてるな。 なぁ…貴女は俺の妹分にすごくそっくりなんだが、何か…関係あるのか? [見た目や不可解なこと、と共通点もあった。そして、そんな登場をしながらも驚くでもなく落ち着いて挨拶もしてきた。 だから問いを向けたが、それは縋るような気持ちもあった*] (27) 2023/03/05(Sun) 2:29:50 |
【人】 黒崎柚樹[きらきら、さらさら。 朝の光が川面を照らし、視線の先、そこそこのサイズの川魚がチャプンと小さな水音を立てて跳ねるのを、私はぼうっと眺め続けていた。 ここはきっと(いや、絶対)夢の世界で。 共に来ている武藤は、美術館での事故後の記憶を全部失っていた。 "美術館の悪夢からの使者"とも言えそうな"あれ"は、もしかしたら救世主なのかもしれないけれど。 "あれ"がこの世界を壊してくれたなら、私と武藤はあっさりと元の世界に戻れるのかもしれないけれど。] ……でも、あんなのに好き勝手されたくはないよね。 [そう結論づけて、ならやっぱりコテージに戻るべき────と、立ち上がりかけ、て。] (29) 2023/03/05(Sun) 6:04:05 |
【人】 黒崎柚樹……ッ!? …………む、とう……? [肩にぽん、と置かれた手。 囁かれた自分の名前に、大きく目を見開いた。 "柚樹"って。 ……いま、"ゆずき"って。*] (30) 2023/03/05(Sun) 6:04:35 |
【人】 一匹狼 “楓”[ヨーグルトを食べ終え、空になった入れ物をテーブルに戻す。 窓の外はよく晴れて明るい。 まるで異世界だ。 そう思いながら、彼はぼんやりと陽を透かす木の葉を眺めていた]** (31) 2023/03/05(Sun) 8:30:26 |
大学生 寿 達也は、メモを貼った。 (a6) 2023/03/05(Sun) 9:21:52 |
【人】 武藤景虎柚樹!! [コテージから外へと駆け出すと、大声で名前を呼びながらその姿を探した。 何処にいるかもわからない以上、見つけるにはこれが一番早いはずなので。]* (32) 2023/03/05(Sun) 10:00:29 |
【赤】 片連理 “椿”……ありがとうございます。 あの人も、同じことを言いました。 [一人になったことのない自分に一人で生きろなどと 随分無理を言うものだ、と今更になって思いながら。 月はもう昇っているだろうか。 太陽に少し遅れてついていく、 糸のように細い月は。] (*9) 2023/03/05(Sun) 10:38:19 |
【人】 片連理 “椿”召し上がったら、お皿を持ってきてくださいね [半分以上残ったままの皿を取り上げて、椿はキッチンへと向かう。片付けたら、何をしようか。とりあえず、着替えてしまおう。 改めて自分の姿を見下ろして、そういえばこんなものを着るのは初めてだったなと思い出す。同時に、普段着ているものなんて記憶にもないことも知る。 自分は本当に生きているのだろうか? もしかしたら、もう死んでいるのではないか。 あるいはこれは死の間際に見る夢なのかもしれない。 冗談まじりにそんなこと思い、しかしあながち冗談でもないような気もして。]** (33) 2023/03/05(Sun) 10:59:55 |
【赤】 一匹狼 “楓”[彼女の生を望むことは、彼女にとってはどのような意味を持つのだろう。>>*9 昨日の彼には思い至らなかったことだ。 人間でないかもしれないと思っても、その確証までは無かったから。 けれど、彼女もまた“狼”であると知った今は…… 生きていてほしいと望むことはすなわち、“喰い続けろ”という願いになる。 あるいは“喰いたいのを耐えろ”になるだろうか? どちらにせよ過酷な道だ。 それはわかる。わかるのに。 それでも彼女には死んでほしくないと思う。 なんと身勝手なのだろう、と彼女の礼を聞いてからやっと思い至ったのだった。無責任に彼女一人ででも生きてほしいと願ったその人と、やっていることは変わらない] (*10) 2023/03/05(Sun) 11:29:56 |
【人】 片連理 “椿”[屋根裏のクローゼットには、様々な衣服が掛けられている。扉の裏の姿見に映しながら灰色のロングシャツと黒のワイドパンツを選んで、手早く着替えた。 ついでに、薄紫のショールを羽織る。鏡の中の自分は、昨日よりも幾分か顔色がよくない。 階下で何か物音がした。椿は梯子の降り口のそばに猫のように丸くなって、荷物を開けて何かしている楓の様子を窺う。声のひとつもかければ良いのに、なんとなくただ黙って見ているだけで。楓がこちらに気づけばにこりとするし、気づかなければそのまま様子を見ているつもりだ。 外に垂れ下がった髪は不気味に映るだろうか。椿はそんなことは気にしていないのだが。]** (37) 2023/03/05(Sun) 12:56:13 |
【人】 一匹狼 “楓”[僅かな躊躇いの後、恐る恐る弾丸に触れた瞬間、彼の手は痺れたように強張った。 数秒の後、手をゆっくりと握って、開く。 疑いの余地はない。 指が触れたものが銀製であることに。 忌々しい銀の弾丸。 実弾が効く種々の存在のほか、亡霊のような実態の無い存在にまで撃ち込める。ゆえに護身用ならまさしく最適であると同時、自分に撃てば確実に死ねると信じられる弾でもあった。 もっとも、そんなことをする気は彼には無いのだが] (39) 2023/03/05(Sun) 13:41:29 |
【人】 一匹狼 “楓”[気を取り直してベッドに落としてみれば、弾の見た目は6発全て同じ。 今度は布越しに弾を掴んで、装填し直し、弾倉を元通り閉じる。 ここは夢の中のように思われる場所だけれど、現実そのままのこともいくつもある。 銃に銀の弾丸を装填しているのも、そのひとつだ。 この場所に危険は感じない。 銃を持ち歩くかどうか、彼は少し悩んだが──誰かに奪われて自分に向けられる可能性を考えたら、持ち歩く以外の選択は無かった] (40) 2023/03/05(Sun) 13:41:52 |
一匹狼 “楓”は、メモを貼った。 (a7) 2023/03/05(Sun) 14:09:05 |
【人】 武藤景虎[問いかけに>>36目を瞬かせ、視線を柚樹のすぐ近くに巡らせれば一瞬眉を顰めた。 それから、昨日された質問を思い返して、ああ、と納得すると] ……柚樹が追試くらったので、当日は大学でサンタみたいなでかい袋に詰めた市販のチョコ貰って、週末にチョコスイーツが食える店行って、それから手作りのやつ貰った……美味かったです。 [ほぼ一息でそう答えると、もう動いていい?と視線で窺って。 手が下ろされるようなら、抱き締めに行ったかな。] ……ごめん、ちゃんと全部、思い出したから。 [背中に手を回して肩口に鼻先をすり寄せる。 視界の端に見える自分の肩から、寝間着じゃんって今更気づいたけど、朝起きてすぐに慌てて探し回るのは見慣れた光景だろうから、まあいいかなって。]* (43) 2023/03/05(Sun) 14:16:49 |
【人】 片連理 “椿” はい。見ておりました。 [悪戯を見つかった子供のような笑みを浮かべて、椿はもそもそと起き上がり、さっきまで着ていた部屋着を抱えて梯子を降りてきた。] 銃ですか? そういえば、職人なのでしたっけ。 [裸足のままぺたぺたと近づいてきた椿は、楓のすぐそばに立つ。横に並ぶと背丈は大人と子供ほども違っていた。] (44) 2023/03/05(Sun) 14:58:42 |
【赤】 片連理 “椿”ここでは、危ないこともそうそうないでしょうけど。 [椿は楓を見上げた。 もしそんなことがあるとすれば、それは互いに牙を剥くときだろう。そう思うと、ほんの少しだけ、心の底がちりつくような感じを覚える。] (*12) 2023/03/05(Sun) 15:06:27 |
緑山 美海は、メモを貼った。 (a8) 2023/03/05(Sun) 15:10:47 |
【人】 黒崎柚樹────……おかえり。武藤。 [全部の緊張を解いて、改めて武藤を見つめ、どちらからともなく抱き締め合って。 もう、なんで武藤が実家で飲んでるココアを再現できるのかとか、なんで温泉に行くのを嫌がったのかとか、小さな嘘や言い訳を積み重ねなくて良いんだなと、そんな、愚にもつかないことがまず頭を過った。 あんなものが出てきたくらいだ、武藤の記憶喪失もきっと不可抗力なものだったんだろう。 戻ったならそれでよし、と、もちろん武藤を責めるつもりはなく。] (46) 2023/03/05(Sun) 15:13:54 |
【人】 黒崎柚樹コテージ帰ろう、武藤。 [半ば駆け足で帰れば、並んで走る武藤は、あっちへ走りこっちへ走りと、朝から良い運動になったんじゃないかなと思うよ。*] (47) 2023/03/05(Sun) 15:14:56 |
【赤】 片連理 “椿”[椿は無意識に、楓のシャツの裾を掴んでいた。] ……わかりません。あるのかしら、 いつも、突然だから—— でももし、そんなことが起こったら [少し怯えたような顔をして、椿は楓を見上げる。 あり得るだろうか、この人を食べたいと思うことが。] (*13) 2023/03/05(Sun) 15:20:32 |
【赤】 片連理 “椿”その時は、迷わず撃ってくださいまし。 [逆も考えないではなかったが。 その時は素直に喰われて仕舞えばいいと、この時の椿は考えていた。]** (*14) 2023/03/05(Sun) 15:23:54 |
【人】 武藤景虎[怒ってはいないらしい、とは此方を見つめる表情にわかってはいたけれど。 “合格“を告げられれば、柚樹の元に歩み寄った。>>45 なんとなく、実家の犬に餌やるのを任せた時より随分スムーズだなとか思ってしまったが。 オレのが犬より賢いから仕方ないな? なんて、明後日な方向のことを考えてしまうのは相当焦ってたせいだ。 今はそれどころじゃなかったってことにも、少し遅れて気づくくらいには。] ん……、ただいま。柚樹。 [場の緊張感が去って漸く、改めて抱き締めると、いろいろ話したいことはあったし、離れてる間に起きたことだとか、聞いてみたいことも多々あった。 でも、そうだな。 まだ全部終わったわけではないから。 コテージに戻ろうと駆け出す柚樹の後を追って来た道を戻れば、朝起きてからほぼずっと走り回っている気がする。]* (48) 2023/03/05(Sun) 16:03:58 |
【人】 黒崎柚樹[────カチャ。 コテージ入口で武藤と一瞬視線を交わした後、持っていた鍵でコテージの扉を開ければ、鼻に馴染んだ──実際のところ、こんなものに馴染みたくもない──甘い匂い。 思った通り、"それ"はまだ室内に居た。] (49) 2023/03/05(Sun) 16:37:19 |
【人】 黒崎柚樹終わった……、かな。 [傍らの武藤に視線を投げたら、頷いてくれるだろうか。 とりあえず私、めちゃめちゃお腹空いてるんだよね。 朝御飯……ていうか、もはやブランチの時間帯になるんだろうかこれは。 ホットサンド作ったら食べる?と問いかけて、あ、そういえば、と。] 武藤は、"あれ"に何かされた? [まあそのあたりの話も、ホットサンド食べながらかな。*] (50) 2023/03/05(Sun) 16:43:04 |
【赤】 一匹狼 “楓”[彼女はこちらを見上げてきたかと思えば>>*12、不意にシャツの裾を掴んできた。>>*13 怯えるような表情も相まって抱き締めたい衝動に駆られつつ、それを抑え込んで彼女の言葉に耳を傾ける。 『いつも突然』……それは食人衝動のことなのだろうと、楓には自然と感じ取れた。 尋ねそびれた問いの答えが自然と得られた形である。 迷わず撃ってとリクエストはされたが>>*14、彼はそれを一笑に付した] 馬鹿言うな。オレが何だか忘れたか? 通らねェんだよ、おまえの可愛い牙や爪じゃ。 [楓は“堅狼”。牙や爪どころか、銀弾の銃撃を除くさまざまな物理攻撃を防ぐことができる。 かつて彼女と出会った場では、二人を含む大勢で遊戯に興じていたのだけれど──その中で狼を選んだ者たちの一部が本当に狼で、そのうえ彼の場合は種まで同じ……などという、冗談のような本当の話。] (*15) 2023/03/05(Sun) 17:17:14 |
【赤】 一匹狼 “楓”撃つまでもねェんだよ。 おまえにオレは殺せない。 [そう告げるとき、自然と視線は逸れた。 楓が意図的に伏せた事実があるのだ。 彼が鋼鉄の防御力を得られるのは人狼の姿に転じたときだけ。人間の姿でいる限り、負傷は防げない。 その上、姿を変えていられる時間は月齢に応じた。 満月の日なら半日程度だが、新月の日は1秒たりとも不可能。半月なら満月の更に半分ぐらいといったところ。 時間帯には不思議と制限は無いのだが。 彼の言動は、彼女を殺す気が無いという意思の現れではある。 一方で、もしそのような局面になったときには彼が一方的に殺す側になりえるということでもあった] (*16) 2023/03/05(Sun) 17:17:29 |
【赤】 一匹狼 “楓”[彼にはひとつ、長い間気になり続けていることがある。 “美味しそうに見えるものは、本当に美味しいのか” もしそれが見た目だけの話で、味に差異が無いのなら、美味しそうなヒトを襲う可能性を極端に恐れる必要は無くなる。 けれどもし、実際に美味しいのなら── 知ったが最後、二度と戻れない道に足を踏み入れることになるだろう。 確かめずにいることが幸福なのか、確かめてみたほうがいいのか。彼は前者と思い続けているが、果たして]** (*17) 2023/03/05(Sun) 17:18:10 |
【人】 武藤景虎ん……、終わったと思う。 [“あの時“も思ったけど、やっぱりオレの惚れた女はいい女だなと思ったよ、なんて。 問いかけには安堵の笑みを返した。] 起きてからずっと走り回ってたし、腹は減ったな……。 ホットサンド?食いたい。 [安心したら急に空腹感を思い出したのもあって、朝食には既に遅い時間だったし食事の提案には一も二もなく頷いた。] 何もされてないよ? オレの方が手を出してしまったくらいで……。 [あっ、変な意味じゃなく、とは付け足さなくてもわかると思うけど。 詳しくは飯食いながらというのには同意した。 なんか手伝うことある?とは聞きつつ、その前に手を洗ったり着替えたりしてくるとバタバタ荷物の方に移動して。] (52) 2023/03/05(Sun) 17:51:32 |
【人】 武藤景虎[洗面台の鏡の前、装飾品をひとつひとつ付けながら、左耳のヘリックスピアスの内側を覗き込んで、あ、と声を上げた。 柚樹から誕生日に貰った太陽みたいな石と刻印の入ったそれは、昨日とは違うものだ。 オレの記憶がおかしかったせいでこの辺の物も巻き戻っていたのだろうか。 左手を見下ろすと、いつの間にか戻っていた薬指の金色ベースの金属の輪の重みに目を細めた。 足早に台所の方へと戻れば、柚樹の元へ駆け寄って、まず先に耳元や左手を確認することにはなったかな。]* (53) 2023/03/05(Sun) 17:53:05 |
【赤】 片連理 “椿”まあ。 それなら、安心ですわね? [椿は“狼”どうしの争いには関知したことがない。ゆえに、自分以外の“狼”がどういうものであるのかについては無知だった。都市部では熾烈な縄張り争いがあるとも聞くが、それを避けるために椿らは田舎ばかりを選んで住処を転々とさせていた。 楓の言葉は、単純に「お前では勝てない」という意味に受け取った。確かに、小柄な女の力で楓ほどの大柄の男にまともに当たって勝てるとは思えない。殺すだけならいくらでも方法はありそうだが、彼を殺したいわけでは、決してない。 本当に彼を喰べたいと思ってしまったなら、その時には我を忘れているのだからそんなことにはお構いなしだろう。返り討ちにあうならば、それでも構わない。] (*18) 2023/03/05(Sun) 18:06:26 |
【赤】 片連理 “椿” であれば—— [椿はシャツの裾を掴んでいた手を離し、楓の頬へと差し伸べた。しかし触れることを迷って、その手は萎れるように自身の胸元へと帰っていった。一瞬だけ悲壮な表情を浮かべかけたが、すぐにまた笑みを取り戻した。] その時は、我らが王に牙を向けた罪を、償いましょう。 [冗談めかしはしたが、半ば事実で、椿は本気でもあった。 以前ともに過ごしたとき、彼はまさに王であった。 気高き王と、力ある王とに率いられ、椿はその気高さに、あるいは力に、素直に憧れを抱いたものだった。彼らのように生きられていたならば。そんな嫉妬に近いような感情すらも秘めていた。] (*19) 2023/03/05(Sun) 18:07:32 |
【人】 片連理 “椿” ふふ。安心できそうですし、 わたくし、少しお散歩に行ってきますわね。 [そう言って、椿は兎のように一歩後ろに跳ね、長い髪を揺らしながらくるりと回って、ぺたりぺたりと裸足の足音を残して駆けていった。]** (54) 2023/03/05(Sun) 18:07:57 |
【人】 大学生 要 薫- コテージ内 - [寝室のベッドの上で目を覚ませば、スマホの時計を見たうえで後一時間。とまた眠ろうとした。やって、折角の休みやし、彼以外誰もおれへんやもん。時計なんて気にせずゆっくりまったりしたいやん。とばかりうとうと二度寝。**] (55) 2023/03/05(Sun) 18:34:37 |
大学生 要 薫は、メモを貼った。 (a9) 2023/03/05(Sun) 18:36:13 |
【赤】 一匹狼 “楓”[楓もまた“狼”たちの群れからは離れて暮らす身。狼たちが囁き交わす声を聞いたことは何度もあるが、その全てに答えずにいる。 縄張り争いらしきものに巻き込まれかけたことはあるが、関わる意志が楓に無いことに気付けば、向こうも深追いはしないものだった。 当然、狼としての名もない──いや、今は“楓”がそれに相当するのだろうか? 遊戯の中で使った名なのだが。 ゆえに楓の狼としての戦闘経験はそのまま、食事を兼ねて人間を襲った経験に直結する。その過程で自分の能力も知るに至ったのだ。種の名前を知ったのは奇しくも遊戯でだったが。 そして、不意打ちで即死なんてことさえなければどんな相手も恐れるに足らない……と、楓は思っていた。銃使い以外なら、の話だが] (*20) 2023/03/05(Sun) 18:46:56 |
【人】 天原 珠月[湖の畔から、こちらを見つめる姿。>>26 街灯からは逆光になっていたが不思議なほど鮮明に目に映る。 星の光を映すような銀白色の髪。 レンズ越しでも何故か分かる、瞳の青。 ああ、と息が零れそうになった。 胸の内がいっぱいになり、溢れそうに苦しい。 ――、と、心が名前を呼ぶ。 予感はしていたのかもしれない。 自分とそっくりな少女が現れたときから。 その少女と強い縁で結ばれている相手なら、並んだ番はと思えば、目の前の彼の姿は泣きたいほど理解できた。 しかしそれも此方からの勝手な見方だとも分かっていた。 昔ならいざ知らず、驚きも動揺も今は覆い隠せるし、長年の巫女として身につけてきた表情と仕草も使いこなせる。 優雅ともいえる挨拶はそうして出てきたものだった。] (57) 2023/03/05(Sun) 19:59:40 |
【人】 天原 珠月[きっと彼は事態が分からず、少女のことを心配している。 少しでも落ち着いてもらうのが先決だった。 自分でもよく分からないことだらけではあるが、ここは心を強く持ってしっかり者らしくせねばならない。 堂々とした豪胆さなどは『彼』の方が上手だったのだけれど。 ふっと思い浮かべた姿に内心で緩く首を振る。] 多分、その私にそっくりな女の子に会っているわ。 ついさっきね。私のいた場所に迷い込んできたの。 [引きずり込まれてきた、が正しい気もするが。] 関係は確実にある……から、ゆっくり説明させてくれる? [ほんのり困ったように首を傾げたのは、湖から上がって、彼と同じ場所にとりあえず行きたかったから。 ここがどんな世界のどんな場所か分からないが、周りに関係のない巻き込みかねない人がいなさそうなのは幸いだった。] (59) 2023/03/05(Sun) 20:03:12 |
【人】 天原 珠月まず、何から説明しましょうか。 そうね……私はこの世界とは別の世界の人間なの。 お伽噺みたいだけれど、ね。 [此処の世界のことは何も知らないけれど、と前置きした上で。 自らの世界では、遠い昔に大地や海というものは滅び、点在する空に浮かぶ島に人々は暮らしていること。 人々の一部には不思議な力を生まれつき持つ者がいて、自分はそれであり、島では『巫女』の役目を担っていたこと。 巫女とは島そのものが浮遊するための力を補助する者であり――自分はつい先日力を使い切り、役目を終えたこと。 正直3行で説明する方が難しい情報量ではある。 どうにか頑張ってはみたが、彼の反応はどうだったろう。 質問があればその都度、言葉を尽くすつもりだけれど。] (60) 2023/03/05(Sun) 20:04:22 |
【人】 天原 珠月[しかし一番彼が気になるのはここだろう、と。 一際真剣な表情に変わると、まっすぐに彼の瞳を見つめた。] あなたの探している女の子は、役目を終えた私がいた、狭間の世界のようなところに突然やってきたの。 正直、理由は分からない。 私は急いで元の世界に帰してあげようとしたのだけれど……ごめんなさい、まだ力が戻っていなくて、無理だった。 [自分の力さえあればどうにかなったはず、と。 静かに語る声には、強がりではない、誇張でもない、長年連れ添った、長年修行により磨いてきた、自分の一部である能力に対する確固たる自信が表われていることだろう。] あのままだと、全く知らない世界に飛ばされる可能性があったから、私の独断で……私が元いた世界に行ってもらったわ。 その時に唯一、行く道の分かる世界がそこだった。 [ゆっくりと落ち着いた声音を心がける。 どんな反応をされようと、視線は逸らさずにいよう。] (61) 2023/03/05(Sun) 20:05:18 |
【人】 天原 珠月私のいた世界には……、 [片方の耳に艶めく真珠の耳飾り。 もう片方を持つのは――誰よりも大切なひと。 役目を終えた自分が置いてきてしまった、愛するひと。] 誰よりも、一番、信頼している人がいて。 女の子には彼の元へ行くようにと背を押したから。 だから身の危険はないわ。大丈夫。 彼なら絶対に……彼女を守ってくれる。 [はっきりと言い切った。 それでも完全に安心できるものではないだろう。 しかし正直に話すと、これしか言葉にならないのだ。*] (62) 2023/03/05(Sun) 20:06:24 |
【人】 片連理 “椿”[裸足のまま、ウッドデッキから外に出た。 外は相変わらず気持ちの良い天気だ。 どこへ行こうか考えて、湖とは反対の方を選ぶ。 歩けども歩けども、他のロッジには辿りつかない。 途中に似たような建物が他にもあるのは見ていたし、夜には明かりも見えていた。しかしそれも、そういうものだと受け入れられている。] (63) 2023/03/05(Sun) 20:20:35 |
【人】 黒崎柚樹[台所の棚にあった直火式のホットサンド型を取り出して、冷蔵庫内のマーガリンを出していたところで、どこか慌てふためいた武藤に、手を取られ、耳に触れられ。 言われて初めて、自分の左手指に銀色の輝きが、両の耳朶にも同系色の銀の光が戻っていたことに気がついた。] …………あ……、 [武藤も戻ったの?と左手で左手を掴めば、私とは色の異なる金色の、でも同じデザインの光る輪が指先に触れてきて。 お互い、相手に金色が似合うから、銀色が似合うからと相手に合わせたいと選んだ指輪。 金と銀が絶妙に入り混じるデザインが、私たちらしいと選んだ品だった。 将来の約束を誓ったものとかではないけれど、互いの名前が刻まれている、大事な指輪。] ……そ、か…………。 [耳に触れれば、無い方がもはや不自然に感じられていた銀の輪がついていて。] (65) 2023/03/05(Sun) 20:30:16 |
【人】 黒崎柚樹[両耳の穴は誕生日の朝、武藤に開けてもらった。 武藤のくれた青色のファーストピアスを1ヶ月弱つけ続け、武藤の誕生日、武藤がくれた銀のピアスに替えたもの。 武藤とお揃い、輪の形をしているもので。] …………戻った、ね。 [良かったね武藤、と囁いて。 でもね。とりあえず。 私は(きっと武藤も)、とにかくお腹が空いていますので!?] (66) 2023/03/05(Sun) 20:31:18 |
【人】 黒崎柚樹[鉄板に当たる側の食パンに、マーガリンを全面しっかり塗って。 ツナにみじん切り玉ねぎとマヨネーズを和えたもの、スライスしたゆで卵、たっぷりチーズを層にしてホットサンドメーカーにしっかりセットしたら、あとは焼くだけ。 "たま"は結局、卵と玉ねぎ、両方にすることにした。 自宅にあるものは電気式のだけど、まあ直火でもなんとかなるよとコンロにかけてみたら、実際、なんとかなるもので、きつね色に美味しく焼けたホットサンドが出来上がり。 牛乳多めのミルクティーと、オレンジジュース、果物は簡単に苺を山盛り、ボウルによそってテーブルの真ん中に置いた。] …………いただきます。 [空腹極まりの中、温かいサンドイッチを口にしたら、漸く、強張っていた心も頭も動き出した気がする。 色々話したいことも聞きたいこともあった気がするけれど、武藤が"柚樹"って呼んでくれるだけで、なんだか充分な気もしていた。*] (67) 2023/03/05(Sun) 20:32:42 |
【赤】 片連理 “椿”[湖も、川も、海も苦手だ。 ついでに、井戸も。 時折見るひどい悪夢を思い出してしまう。 突然水の中に落ちて、絡まった水草に底へ底へと引き摺り込まれていく。 呼吸ができなくて、どれだけもがいても水面の光は遠くなるばかり。しまいにはどちらが底かもわからなくなって、ただ暗がりに落ちていく。 やがて、ふと足元を見ると、そこには見慣れたひとがなんの表情もなくしがみついていて。 飛び起きて子供のように泣く彼女を慰める彼のことも、恐ろしくて仕方がなかった。] (*22) 2023/03/05(Sun) 20:38:55 |
【人】 片連理 “椿”[ロッジの周りを大きく一周回ってみる。よくよく見れば、生い茂る木々は見慣れないもので、季節も場所もよくわからない。 奇妙な場所だが、景色は美しく、気候は穏やか。例えば、ずっとここで過ごすのも、悪くはない。] (68) 2023/03/05(Sun) 20:56:33 |
【人】 片連理 “椿”[同じようにウッドデッキから戻ってきて、今度はリビングではなく玄関から中に入った。土に塗れた足を軽くはたいて、バスルームへ。 足を洗って、キッチンで紅茶を見つけて湯を沸かす。冷たい水は苦手だ。] (69) 2023/03/05(Sun) 21:13:47 |
【人】 月島 雅空[それからされた説明は、なんとも現実味のないものであった。 漫画とかアニメや小説などだとありそうなものだが、そういう特殊な環境>>60で育ったらしい。今にしてペルラの姿を見てみれば、深い青の生地に銀色の糸で彩られた衣装は、着物とも違ってどこか神聖でエキゾチックなものであった。 ただ、気になった点があったとしても後でまとめてしたほうがいいだろう。彼女が違う場所からやってきた―――というのを信じる信じないは一旦置いても、本題に対する前情報として受け止める。 そして一番気になること、というのだがそれそのものはペルラ>>61にもわからないということだ。ただなんで攫われたかは別として、、珠月の行き先というのにはわかっているということらしい。それが能力というものであり親切によるものであるとのことだ。] (71) 2023/03/05(Sun) 21:17:10 |
【人】 月島 雅空[そして珠月はペルラが信頼している人の元に送った。とのことだ。 不安は消えないものの、なんら情報がない状態よりはマシだろう] …ちょっと……ちょっとだけ整理するから待ってもらっていいかな? [もちろんそれを信じられれば。という前提が着く話しだ。 謎の事象により珠月は消えてしまった。 そして同じく謎の事象により彼女、ペルラが現れた。 だから共通点はないだろうか?と思った。思った以上の情報量だし、そんな不思議な存在、あるいは力をもっている彼女の言うことを信じる――といっていいのかは懐疑的で楽観的に思える。 でも――じっと自分を見ていて、落ち着いて切々と訴えるように、そしてどこか申し訳なさそうに説明を受けた。 年齢も雰囲気も色々と違うけれども、ただそうやって嘘も虚勢も張らずに愚痴ったり訴えたり甘えたりする。そんな雰囲気だけは珠月と似ているのだ。 少なくともこれを話してるのが珠月だったら、こんな荒唐無稽な話をされても自分は信じただろうと思えてしまうだろう] (72) 2023/03/05(Sun) 21:17:32 |
【人】 月島 雅空[それに現実的な問題もある。 今回の事柄を説明して誰が信じてくれるだろうか。 父と天原母には説明したら信じてくれるとは思う、ただそれは長年の家族としての付き合いという信頼があってのものであり、その二人以外には通用しないものだ。 警察にいったところで、理解を得られる気がしない。よって解決の糸口がそちらにはない。] 質問、いいか? ペルラの世界についてってことじゃないんだが… [口調は違えども、呼ぶ声は、彼女にとってとても馴れ親しんだ声にも聞こえただろうか。そうとは知れずに] 話が真実だとして、ペルラに力があれば珠月…貴女に似た見た目の女の子の名前だな。 その珠月を帰せた。っていってたが、力を回復させれば、こっちに連れ戻すってことは…できそうかな? [彼女が安全を保障していたが帰還についてはわからない。そして現実的な問題としても解決の糸口がないのなら、それを頼れるのだろうか。と聞くのであった*] (73) 2023/03/05(Sun) 21:17:56 |
【赤】 片連理 “椿”[あたたかい茶を一口だけ飲んでから、カップを持って二階のホールへ向かう。ここのソファは一階のよりも柔らかくて座り心地が良い。 銀の弾丸について考える。 椿は楓とは多少出自が違うから、性質も大きく異なっている。彼女にとって、銀の弾丸、というのはものの例え以上のものではなく、触れても全く平気ではあるのだが、その代わり、当たり前に、銀であろうが鉛であろうが、撃たれれば死ぬ。 弾丸を打ち込まれるのはどんな感じだろう。あるいは、牙に貫かれるのは。 今まで自分がしてきた所業が、この身に返ってくるのを想像すると、なんとも言い難い感情に襲われる。 激しい拒否と、当然の諦観と、胸がすくような清々しさと、それらが全てひとつになったような。微かな不快を押し流すように、まだ熱い紅茶をひと息に飲んだ。] (*23) 2023/03/05(Sun) 21:26:16 |
【赤】 片連理 “椿”[楓はどこにいるだろう、とぼんやり思う。まだ寝室にいるだろうか。 今はただひとり、互いに理解できるかもしれないひと。近いような、遠いような、どちらもを感じている。時には傅き、時には慈しみ、時には気安い友のようにも思う。自分の心さえよくわからないのは、いつものことだ。 ふと思考が逸れる。夕食は何を作ろうか。しかしまだ、空腹感はまだない。 ないはずなのだが。] お腹が空いたな。 [自分でも気づかないうちに、ぽつりと呟いていた。]** (*24) 2023/03/05(Sun) 21:39:22 |
【人】 武藤景虎じゃあツナがいいな。 [聞かれた二択に答えると、呪文みたいな単語を言われて首を傾げたが、組み合わせのことかと合点がいった。 つなたまちーのたまは卵かなと思って聞いてたけど、玉ねぎのこともあるようだ。>>64 卵も玉ねぎも合うと思うからどっちにしても好きなのだけど。 柚樹はいつも朝起きるのが早いし多分さっき合流する前には走っていたのだと思う。 その分朝食も早いからかなり腹は減ってるんだろうな、とは。 オレも朝から走り回ったりしたので空腹だったとのの、消えていたはずのこの半年で増えた思い出の品が戻っていたことが嬉しくて、急いで確認しにはいってしまった。] (74) 2023/03/05(Sun) 21:57:04 |
【人】 武藤景虎[飯の準備をしているところに悪い気はしつつも、柚樹のところへバスルームから一直線に向かえば、左手と耳元を確認する。 指輪を受け取ったのは正月明けすぐで、ピアスを付け替えたのはオレの誕生日だからどちらもこの二ヶ月程度、見慣れてきた銀の装飾を目と指で確かめれば安堵の息を吐いた。>>65] ……うん、良かった。 [半年間のことを思い出したのがほんの少し前のオレがこれだけ安心するのだから、昨日から今までの間、柚樹はどれ程不安だっただろうと思うと申し訳ない気持ちになってくる。 記憶をなくしていた間のこともきっちり覚えてはいるので、後で改めて謝らないとな、とは。 とはいえ、柚樹が空腹だと元気がなくなるのも確かなので、掴んでいた左手を離すと、ホットサンド作りは再開してもらった。] (75) 2023/03/05(Sun) 21:57:26 |
【人】 武藤景虎いただきます。 あ、卵と玉ねぎはどっちも入ってるんだ? 嬉しい。 [牛乳多めのミルクティーも好きなやつだし、此処にいる間は柚樹の手料理が食べられるんだなと思うと、気分が上向きになった。 冬休みに黒崎家に数日滞在した時のことを思い出して、あの後しばらくはかなり寂しかったな、とか。 少し懐かしい気持ちにもなりながら、美味しそうな香りの湯気を立てているこんがりと焼けた狐色のパンに齧り付いた。] うん、美味いよ。 [温まったツナとゆで卵、とろりとしたチーズの組み合わせは鉄板で美味いものだし、空腹も合間ってさくさくと食べ終わってしまいそうだった。 昨日のココアも美味しかった、とミルクティーに口をつけるのは、実家に呼んだ時にミルクティー好きなんだ?と聞かれたのを思い出して。 オムライスも、オムレツ乗せるやつを作れるようになってた理由は今ならわかるので。 こういう些細なことを柚樹が覚えててくれるのは嬉しい反面で、オレも柚樹のことなら何でも覚えてるつもりだったんだけどな、とは思ってしまう。] (76) 2023/03/05(Sun) 21:57:51 |
【人】 武藤景虎……柚樹、ほんとに、ごめんな。 [ホットサンドの最後の一口の端っこを食べ終えると、ミルクティーのカップを傾けてひと心地ついてから口を開く。 昨日から今朝までの間、どれほどに不安だったかは想像に難くない。 オレが無邪気に男だと思いながらもベタベタと触り出したり、手を差し出したり、挙句に裸を見るという最悪な気付き方をしたこととか、全部。 柚樹が結構よく泣くことをオレは知ってはいるが、極力人前で、というか、オレの前で泣かないようにしてるのも知ってるし、泣いた理由も今なら検討がつく。 でも、あの事故が起きる前からずっと違和感はあったんだよって言ったら信じるだろうか。 そっと手を伸ばすと対面にある手の甲に触れた。] (77) 2023/03/05(Sun) 21:58:27 |
【人】 武藤景虎……オレの偽物ってどんなだった? [美術館で遭遇することがなかったのは、オレが早々に現実へ還ったせいもあるが、何で今更あれが出て来たんだろうとは不思議ではある。 多分、柚樹が泣いている理由もわからず、かといって胸の内を伝えられる状況でもなく。 柚樹がオレを通して見ていた何か(それが何かは今ならわかるが)への複雑な感情が現れたのだと思うのだけど。 “あれ“がオレの半年間の記憶を知っていたなら、柚樹を柚樹と呼んでいたなら、そっちの方に縋りたくなってもおかしくないんじゃないかとは思うので。]* (78) 2023/03/05(Sun) 21:59:35 |
【人】 一匹狼 “楓”[しばらく窓からぼんやりと外を見ていたが、ふと、なんとなく寝室から出て螺旋階段を降りる。 そのまま玄関から出て、改めて日差しの眩しさに目を細めた。 正面に生える木に目を留め、歩み寄って木陰に入ってみると、広く伸びた枝葉が日差しをほどよく遮ってくれる。 しばらくはそのまま芝生に座り込み、幹に凭れかかっていた。けれどもう少しその場にいたい気がして、芝生に寝転がる。 組んだ両腕を枕代わりにして、枝葉の隙間から空を見上げた。 夜に窓の外を見たときにはすっぽり闇に包み込まれたかのように思えたロッジの周囲も>>0:372、昼間は特に違和感が無い] (79) 2023/03/05(Sun) 22:01:14 |
【人】 大学生 寿 達也― コテージ内 ― [要は一度、目を覚ましたようだ。 自分の腕の中で身じろぎをし、スマホを見ているようなので、きっと時間を確認したのだろう。 自分が寝ていると思ったのか、また布団に入りなおして目を閉じている。 その寝顔を自分が堪能しているのにも気づかず。 可愛い。目を閉じると切れ長だけれど二重な瞼から伸びる長いまつ毛が印象的だ。 綺麗だなぁ。 その口元のホクロの妖艶さがなりを潜めて印象が変わるのが不思議だ。 彼が起きてくる前に、とそっとベッドから抜け出して。 昨日は開くことすらしなかった、持ってきた大荷物を取り出しておく。 彼が起きてくる前に、少し周囲を散歩しておこう。 彼を撮影するのにふさわしい場所の候補を今のうちに選んでおかないと。 時間は有限だから、最大限使うためには事前の準備が大事*] (81) 2023/03/05(Sun) 22:08:58 |
【人】 天原 珠月あの女の子はミツキというのね……。 [ひとつ頷いて。] できると思う。 いえ、どうにかしてみせる。 私の力は元いた世界の島の力ともう結びついているし……ミツキはもう島に着いてはずだから、より都合がいいわ。 この世界から私が力を使って、一気に連れてくる。 [水のある場所の方が有り難いから、力が貯まって儀式をするなら此処がいいかしら、とまで口にしてから。] ……此処の湖って、何か特別な場所だったりする? なんだか不思議な気配があるような……。 [じっと自分が現れた湖面を見据える。 今はもうあるはずのない月光の揺らぎも、星の光も散っておらず、穏やかに時折風に波立つばかり。] (83) 2023/03/05(Sun) 22:10:53 |
【人】 片連理 “椿”[目覚めると日が暮れかけていた。 いつの間にか眠ってしまったようだ。 寝室を覗いてみたが、楓はそこにはいない。カップをキッチンのシンクに置いてから一階を見て回ったが、そこにも気配はなかった。 外に出ているのだろうか、と、サンダルをつっかけて外に出てみる。 ウッドデッキの方には誰もいない。少し風がひんやりとし始めて、薄紫のショールをぎゅっと握りしめる。 玄関の方へ回ってみると、すぐ正面の芝生に横たわる楓が見えた。どこかで行き違ったのだろう、椿は階段を下りて、楓のもとへと歩み寄る。] (84) 2023/03/05(Sun) 22:17:27 |
【赤】 片連理 “椿”[……揺らした、つもりだった。 不意に視界が揺れて、一瞬重力を失ったように方向がわからなくなる。楓がいる。眠っている。指先が冷たい。頬を撫ぜる。目の前の、無防備に曝された首筋に顔を埋める。 そして。] (*25) 2023/03/05(Sun) 22:31:20 |
【赤】 片連理 “椿”[そこで、我に返った。椿は眠っている楓のそばに膝をついて、その頬に触れていた。呼吸は浅く、心臓が早鐘を打つ。 楓が目覚めるまで、椿はそこで呆然としたまま座っている。]** (*26) 2023/03/05(Sun) 22:31:55 |
【人】 天原 珠月というか、この辺り全体……? [ふと何かを感じ取ったかのように振り返る。 しかしそこには何もいない。 ――その更に先の先、木々を抜けた向こうには朧な人影>>0があると今は知ることはなく。] これも不思議なのだけれど、私の力は尽きたはずなのに、此処にいると、少しずつ戻ってくるのを感じるの。 [ガクからも見えるように両手のひらを上にして。 彼からは何語かも分からないだろう祈りの言葉の最初を紡ぐ。 すると、最初はしんと静まりかえっていた湖畔に。 かすかな滴の落ちるような音が響いてくるだろう。 湖からでもなく、小川からでもない、まして雨が降り出したわけでもなく――ふわり、手のひらの上に光の波紋が広がった。 そのまままるく形作ろうとするように集まろうとして、ふいにぱちん、と泡が弾ける音とともに光が消える。] (86) 2023/03/05(Sun) 22:32:20 |
【人】 天原 珠月……さすがにすぐは無理みたい。 ごめんなさい。 [これだけでどっと身体が重くなる。 空っぽの身体にはまだほとんど力が貯まっていなかった。 目の前の彼の力に早くなりたかったのだが、さすがに無茶をしかけたと苦笑してしまう。] これでも、信じてもらえる要素になった? [少し疲れを滲ませながらも、微笑んで首を傾げた。*] (87) 2023/03/05(Sun) 22:32:55 |
【人】 黒崎柚樹[牛乳は……というか、乳製品全般は大好物。 だからミルクティーは元より好きだし、牛乳の割合とかを武藤の好みにちょっと寄せてるとかは、多少はあるものの。 ココアとかオムライスとか、そのあたりも私の元々の好物だしというのも大きいので……うん。 オムライスに関しては練習は多少したけれど、でも全体、努力というほど努力じゃない。 好きな人が喜んでくれたら嬉しいなと、いう。ただ、それだけのこと。] うん。ちゃんと焼けて良かった。 ちょこちょこ確認はしたけどね。 [直火のホットサンドメーカーは初めて触ったからどうなることかと思ったけれど、火の当たりは思っていたよりも柔らかいものだったらしくて、初めてにしては上出来の焼き上がりだった。 むしろ電気式のより耳のところがカリッとおいしく焼けたくらい。 ぶっちゃけ、マヨネーズ味のものとチーズ入れておけば大概のホットサンドは美味しくできるという雑な頭もあったりするけれど、玉ねぎと卵と両方入れてもちゃんと美味しくできた。良かった。] (88) 2023/03/05(Sun) 22:49:51 |
【人】 黒崎柚樹────……うん。 戻ってくれなかったらどうしようかとは思ったけど。 [武藤の謝罪の言葉 >>77 には、小さく頷いた。 でも武藤がずっと武藤だったからけっこう大丈夫だったよ……とは、武藤本人が聞いたところで不思議に思われてしまうかもしれないけれど。 触れないように気を張っていた手。 あえてそっけなく見つめるようにしていた瞳。 全部戻ってきたのだと改めて思うと、やっぱり泣きそうにはなるのだけど。 つ、と触れられた >>77 手の甲が、その瞬間、熱を持った風に感じてしまった。 ────で。うん。武藤の偽物。 やっぱり気になるよね、とは。] (89) 2023/03/05(Sun) 22:50:42 |
【人】 黒崎柚樹だったらお話してみたら良かったのに。 [告げたところで、武藤には難しかったんだろうなあ、と。 えっと、まずね……、と、どこから話そうかなと私は首を傾げる。 順序立てて話すことはあんまり得意ではなくて、いつも、心に浮かぶまま話すから聞く側は解りづらいかもしれないのだけれど、ぽつぽつと口を開いた。] 偽物の私は、確かに"こうだったら良かったのにな"というのは、あったよ。 [でもそれは、あの美術館での事故があった時点の思いでね……と言えば伝わるだろうか。 武藤に、見た目まんま男な恋人が出来て、それが実は女だとなったら、刺激的な話題に何かと飢えてる大学生たちの間で、どんな尾鰭のついた噂になるかは想像に難くなかった。 背の高さは今更変われないけれど、せめてもう少し見た目、女の子らしかったら、と。 肩の線、胸の膨らみ、低い声、いかつい手足、きつく見えがちな眼差し。 どれか1つでも、2つでも、女の子っぽかったら……て。] (90) 2023/03/05(Sun) 22:51:20 |
【人】 黒崎柚樹今はもう、ね。 そこまでの思いはないけど。 私は私だって……思えてるけど。 [でもやっぱり、心のどこか、武藤の隣で微笑む"絵に描いたようなかわいらしいお嫁さん"を夢見てるところはあるかもしれない。今も。] そんな感じでね。 武藤のも、多分……、 "こうだったら、もっとくっきーに好かれてたのに"みたいな感じ、した。 …………ふふ、顔合わせて早々、"愛してる"だって。 [武藤が素面の状態で、そこまで甘い雰囲気でもない雰囲気の中、その言葉を囁いてくる筈ないのにね?……と言ってしまうと、武藤に失礼かもだけど。 そして案外と狭量な武藤は、私の反応どうあれ、私に"愛してる"などと愛の言葉を告げてくる存在自体、許せないものであるのかもしれないけれど。] (91) 2023/03/05(Sun) 22:52:24 |
【人】 黒崎柚樹でもそれより、"嫌なことは忘れればいい、忘れさせてやる"みたいなこと、言われて。 [ああ、これ、武藤じゃないなって思ったよ……と。 他にもいろいろ。 "身体を傷つけない"とか"嫉妬しない""束縛しない"とか。] ……ああ。 武藤より、"中身がある"って胸張ってた。 [つまり武藤は本当、そういうところ気にしてたんだなあ、って。] えっと、ねえ……正直、普段の武藤より、全然、薄っぺらく感じたよ。 [だから、うん、"あっち"に縋るは無いです。10000%くらい、無い。] 武藤も、"そのままの柚樹が好き"ってずっと言ってくれてるのに、ね。 だから、"あれ"を呼んだのは、私だったのかもしれない……なんて。 (92) 2023/03/05(Sun) 22:53:20 |
【人】 黒崎柚樹[紅茶もうちょっと飲む?と、まだいくらか中身が残っているミルクパンと茶こしを持って互いのカップに注ぎ入れ。] なので、"ごめん"はもうおしまい。 それじゃあ気が済まないとか言うなら、帰ったらケーキでも奢ってもらおうかな。 [状況は全然違えど、前にも似たことあったよね。スーパーモンブラン。 あいにく今はモンブランの季節ではないけれど、幸い(?)今は"新エクストラスーパーあまおうショートケーキ"という舌噛みそうな名前のケーキがあるみたいだよ? くすくす笑いながら告げたら、いくらか残る武藤の眉間の皺もすっかり綺麗に消えてくれるかな。*] (93) 2023/03/05(Sun) 22:54:19 |
【人】 月島 雅空 じゃあ…お願いします。 他人任せになるのは嫌ですが…それしか俺にはないので。 [出来ると思う、どうにかしてみせる。という言葉>>83にほっとして、そしたらもう自分からは頼むだけだ。背中を曲げ頭を深く下げる。 神隠しされた先から珠月を探してくれ。なんていってやってくれる人間はいないだろう。 頼るだけなのは歯痒い気持ちもあるが、自分の気持ちよりも珠月が無事に帰ってくることが一番の望みだ。] この湖が? [特別な場所?といわれたのに首を傾ぐ、自分にとっては特別とは言い難いが] …前から不思議だったのかは知らないけれども…少なくとも今夜からは不思議なのは間違いない。…かな [皮肉気にいいながら、湖か…と今は美しさよりも底知れなさを感じる湖を見つめて] (94) 2023/03/05(Sun) 22:59:20 |
【人】 月島 雅空 あ、そうだった。 [力を使い果たした。といっていた、でも戻ってきてる。というのに安堵>>86も抱いたところで、音が響く。 水が滴るような音。本来なら聞き逃してもいいはずなのに耳に届くそれに警戒するように周りを見渡して、それはペルラが呼び出した力だと認識したのはすぐのこと 光の波紋が何かを作り出そうとするようにまとまろうとして霧散する光景を目を丸くして見つめて] いや、大丈夫。それに信じれた。 ぁーっと…力を見たからじゃなくて…ペルラもいってたけど、珠月と似てるから嘘をついているって見えなかったからってのはあるんだけど… [わざわざ能力を見せてまで自分を信じてもらおうとしてくれたこと>>87に申し訳なさと、ありがたさと。だがそれ以外にも彼女に頼んだ理由としては、似てるから。とそこだけは少し照れくさそうにいって] 今はゆっくり休んでもらうのが一番かな・・・。 [直前まで力を使ったといっていたし、今も表情には隠せない疲労感がにじみ出ているのが見てとれる。] (95) 2023/03/05(Sun) 23:00:12 |
【人】 月島 雅空 とりあえず濡れて身体も冷えるだろうし来てもらっていいかな。 しばらく一緒に暮らすことになるけど、食べ物や寝る場所とかもあるからさ。 [まぁ、来てもらうといっても、自分の後ろにあるコテージのほうなんだけどもね。 そうして休んでもらうためにとコテージへと誘導するが、まずはシャワーかな。ひとまず備え付けの服を一旦着てもらって、それからは…珠月のを借りるか。食事や睡眠はどちらを望むだろうか。コテージについた電灯から始まり文明の機器を教える時間がはじまるのだろう*] (97) 2023/03/05(Sun) 23:00:30 |
【赤】 一匹狼 “楓”[頬を撫でられた。>>*25 されたことは、おそらくそれだけ……だと、思う。>>*26 髪らしき感触を首のあたりで感じた気はしても、髪の長い彼女のこと、正確な姿勢まで推測するのは難しい。 重い瞼を持ち上げてみると、そこには呆然とする彼女がいて] どうした……椿。大丈夫か……? [努めて冷静に声をかけたつもりだったが、彼の声音には幾分か焦りや不安が滲んでいた。 彼女が何をしようとしていたかなんて、正確なところはわからない。 けれど眠っている間に頬に触れられるというのは、意味合いが何であるにしろ、自然と心臓が暴れ出すような出来事だった。 それでも彼女の表情を見れば、楓は自分のことよりもまず、彼女を気遣いたくなった。そういう性分なのだろう。かつて共に過ごした日々でも基本的には周りの人たちの心情のほうを優先していたから]** (*27) 2023/03/05(Sun) 23:02:17 |
【人】 武藤景虎冷静におしゃべりは無理……、だったかな。 [それがわかっていたからこそ、“あれ“はオレの前には現れなかったのだろうし。 偽物の柚樹については、美術館の中で柚樹が遭遇していたものと同じだと考えれば、柚樹の説明>>90は納得がいった。 柚樹に好きだと告げた時、同じ気持ちだと答えたすぐ後に、“でもダメだよ“と、恋人にはなれないと言われた理由を思えば、あの時の柚樹が抱えていた思いをそのまま表しているのだろう、とは。 柚樹と付き合ったらオレが変に思われるからとか、そういう。] まあでも、偽物の柚樹には全く心は動かされなかったよ。 [何も心配してなかったと思うけど。 だから、オレの方も似たような感じで自分の深層心理的なものが反映されていたのだろうと思うと、若干聞くのが怖くはあったが、気になってはしまう。 一言目の説明でもう、「は?」とは不機嫌な声が漏れてはしまったが。>>91 やっぱり“あれ“と冷静に話すのは無理だったと思う。] (100) 2023/03/06(Mon) 2:59:57 |
【人】 武藤景虎いや、オレだって素面でもそれくらいは言え……、いや、続けて……。 [愛してると言ってきたからオレじゃないって判断されるのはどうかと思うと反論しようとしたものの、事実なので先を促した。] ああ……、それは確実に言わないかな。 [次に挙げられたことは、柚樹がオレではないと気づいても納得のものだったけど。 柚樹が忘れろと言ってくるようなことも、全部覚えているところはあるし。 なんでもかんでも覚えておこうとするのは、以前繰り返し見ていた“柚樹が最後の一人になる悪夢“のせいだと思う。 あの夢の中で、柚樹が天使にオレの記憶を消して欲しいと願った時、絶対に忘れないと叫んで、仮令神様の力とかで記憶を消されるようなことがあっても、忘れないつもりだった。 だから、“忘れる“ということを無意識下で避けているのかもしれない。 その分、ごっそり記憶を失くしたことのショックは大きかったのだが。] (101) 2023/03/06(Mon) 3:00:21 |
【人】 武藤景虎[その他挙げられたものは、改める気がないか改められる気がしないものばかりだったから、柚樹が改めて欲しいわけではないならそれでいいかと思って。] 中身がある……って自分で言うのすげえアホみたいだな……。 [そんなこと言う奴がオレの理想だったらやだなとは思いつつ、まあ、コンプレックスの最たるものなのは確かだったので。] ん……、でもそれも、柚樹がそんなことないって言ってくれたから、もう気にしてないよ。 [柚樹があれに縋ることは無いとはよく理解できたから、聞いておいてよかったなとは思う。] (102) 2023/03/06(Mon) 3:02:26 |
【人】 武藤景虎お互いにもうあれが出て来ても何の問題もなさそうだとはわかったから、大丈夫。 あ、紅茶ありがと。 [“あれを呼んだのは私かも“と言うのに緩く首を振って、新たにカップに注がれた紅茶に口をつける。] わかった、その必殺技みたいな名前のケーキは帰ったら奢るよ。 [“新エクストラスーパーあまおうショートケーキ“ってどんなんだろうと思いながら、ボウルに入った苺を口に放り込んで。>>93 オレもスーパーモンブランのことは思い出してはいたよ。 その時も、ケーキで手打ちにしてもらったんだった。 あの時初めて柚樹を部屋に呼んだんだったなと懐かしい気持ちになる。 ほんとにケーキ食べに来るだけのつもりだと思ってなかった、と笑って。] ……ありがとな。 [こうして思い出が語れることが嬉しいと改めて実感すれば、謝る代わりにお礼を告げて笑みを返した。]** (103) 2023/03/06(Mon) 3:02:52 |
【人】 田中 天美は、食えんでかわいそうにのお。 [からからとした笑いの軽さと振る舞いは、何度となく繰り返した軽口のひとつだと察するに容易い。本心から哀れんでいる訳もない。 飯も食うし眠りもする、大太刀を振るうだけの力はあるがそれも常人で手の届く範囲。化けもしなければ宙に浮けもしないし空を操れもしない。老いも死にもしない以外はただの人間だ。 違いはそれ“だけ”だが、人においては決定的な差だ。生まれた地を、妻子を、真っ当な一生を手放さざるを得ない差だ。老いぬ所為で一所に留まることもかなわず、放浪を余儀なくされ、そして何より死を許されない。 深江がどれほどまで終わりを希ったものか。長命といえど命に限りある化生では分かってやれない。多くの死を見て別れを知る立場は同じでも、やがては死ぬ狐とは違う] (104) 2023/03/06(Mon) 3:14:04 |
【人】 田中 天美[そも、人喰いの化け狐と、それを討ちにきた退治屋が最初の関係だ。紛れもなく敵であったが、いくら食い破ろうが裂こうが物ともせず大太刀を振るい、息の根を止めようとする姿の異常さに気付いた時、剥き出していた牙を収めて代わりに声を掛けたのが、次の関係に至るきっかけ。 生きるには肉であれ生気であれ人を喰らう必要がある自分と、いずれも喰らったところで無限に再生する不死。山に入る人も減り、狩りに難儀していた時分に深江の存在はあまりにも都合が良かった。代わりに他の人間を食ってはならないという約束も有って無いに等しい条件だ。ただ傍にいりゃいいだけなのだから。 互いに利があると見込んで成った関係だ。数奇にも三桁を超えても破綻せず、そして自らが終わりを迎える瞬間まで続くのだろうという予感がある。 今更他の道を選ぶ気も、別の誰かを伴って生きる気も起きやしない。それを人は惰性と呼ぶのかもしれないし、執着と呼ぶのかもしれないし、もっと他の名をあてるのかもしれない。無論、そんなの自分たちにとってはどうでもいいことだ] (105) 2023/03/06(Mon) 3:14:41 |
【人】 田中 天美[どうしたって違う生き物で全てを理解できずとも、こうして縁あって共に生きている。 それ以上でも以下でもない。 唯一無二と過ごす現在に安穏とした満足を得ていることだけが事実だった] (106) 2023/03/06(Mon) 3:15:06 |
【人】 田中 天美んじゃ具考えなきゃの。 いや巻きたすぎか??? 餅は明日バーベキューの時んでも焼くかあ。 砂糖醤油作って……きなこもええな。小屋行ったら無いかの。 魚は次だなあ。 貝はあるし煮付けにでもして具にせんか? [コテージの橙の明かりに照らされながら、色んな匂いが混じり合うキッチンで、やいのやいのと騒いで笑う。 貝の煮付けの甘ったるそうな醤油、きんぴらの味付けに使ったごま油の香り、炊けたばかりの飯の仄かな甘さ。フライパンで作った卵焼きはちょいと歪だが香ばしそうなきつね色で美味かろう。おむすびの具も何種か作って海苔で包み、できたおかずと一緒に弁当へぎゅっと詰め込めば完成だ。沸かした茶を水筒に移してる間に、リュックの荷詰めは深江が済ませたようで、明かりを受け取ると経つ準備は終い] (107) 2023/03/06(Mon) 3:15:36 |
【人】 田中 天美[肌を撫でる夜気は心地よい涼しさを連れてくる。じぃいと羽を鳴らす虫の音、ひょうひょうと細く鳴く鳥の声、葉土を踏みしめる音と二人の会話が夜に混じり合う] うっかりコケても知らんぞお。 [実際のところ夜目は利く。この程度の山なら明かりなど持たずとも影に足を取られることもない。それでも繋いだ手の先には暗闇を覗けない男がいるのだから、先導して照らしてやらねばなるまい。 まあ、気配を読める人間でもあるから、心配なんてものはしてないが] (108) 2023/03/06(Mon) 3:15:57 |
【人】 田中 天美ああ。 最近じゃあ、一等かもしれんの。 [深江が天を仰いで足取りが緩んだのに合わせ、同じように空を見上げた。木々の空隙を冴え冴えと星が瞬いている。 思わず見惚れて足を止めるほどの豊かな情緒は持ち合わせていないが、美しさだけは分かち合える。いいものだと共感し、それでいて更に奥へと進んで行く] しかし、天辺となるとどんぐらいかかるもんかの。 適当なとこで弁当広げてもええかもしれんな。 [そんな会話を交わして暫く、開けた一帯を見かけて足を止めた。 人の手で十分手入れされているようで、地表を覆って陽光を遮る木々をいくらか間伐したのか、雑草や蔓が雑多に生い茂ることもなく、陽光に照らされて緑に包まれている。 近くの切り株も芽吹いており、あちこちに小さく花も咲いていた] (109) 2023/03/06(Mon) 3:16:12 |
【赤】 片連理 “椿” 大丈夫……はい、大丈夫です。 [辛うじて答える。 気分が悪い。 今のは、やはり“そう”だろうか? こんなに短時間で波がひくことは、今まではなかったはずだが。楓が同類であることが理由だろうか。 ついさっきそれでも構わないと思ったはずなのに、実際に起こると暗澹たる気分になる。 それは、椿に生きていてほしい、と言った楓にわざわざ殺させたくないのだ、と気がつく。 ならば自害すべきだろうか。 それにも、頭の奥でNOが響く。 『ヒトでないものが生きようとして、何が悪い』 楓の言葉が繰り返される。 そう、そうだ。どこかでずっと、そう思っていなかったか。 認められなかった。それを認めてしまえば、あの人が悲しむ。同時に、やはり彼こそが椿を最も拒絶していたのだと知ることになる。あれほど愛してくれたというのに。] (*28) 2023/03/06(Mon) 3:16:15 |
【人】 田中 天美お、ここらでどうだ? 弁当も冷めきるよりよかろ。 うん、昼に来ても悪くなさそうなとこだの。 [休憩には丁度いい箇所を見つけ、一旦ここで弁当を広げることに決めた。どっしと地面に座ってあぐらをかき、持っていた懐中電灯のボタンをぽちと押す。行きの道で深江に教えられたが、先が消える代わりに持ち手全体が光ってランタン代わりになる機能付きのやつらしい。便利なもんもあるもんだ。 互いの間に置き、はようとリュックから出すよう促しつつ、どちらともなく空を仰いだ] (110) 2023/03/06(Mon) 3:16:29 |
【人】 田中 天美……ああ。 [盆いっぱいの銀砂を撒き散らかしたかのような星々が、夜に燦めいている。 それは先の一等を素直に上回る景色に違いなく、ただ嘆息した]* (111) 2023/03/06(Mon) 3:16:46 |
【人】 黒崎柚樹["ひとめ?ふため?惚れ"だったとは、聞いている。 美術館へと向かうバスに乗る前。 同じ研究室に所属して半年後、初めてまともに雑談らしい雑談をしたあの時。 笑った私を"かわいい"と思って、もっと笑ってるところを見たいと思ったんだって。 武藤を疑うわけではないけれど、でもあの時の私はまだ男としか見られていなかったのだから、そういうものかなと不思議には思っていた。 このキャンプに来て、私を女と認識していない"あの時の武藤"と沢山おしゃべりして。 女と知っても知らなくても武藤は良い奴で、優しくて、楽しくて。 性別を知って、これは女の子に対する"好き"だったんだ、と気付いた風なのがあちこち見てとれてしまったのは、きっと自惚れではないと思う。] ……うん。それは、そうと思う。 [武藤の言葉 >>99 には、だから私も頷いた。 性別を知って、さして不思議とも思っていない風だったし、むしろとても腑に落ちた風な言動になったのもそういうことなのだろうし。] (112) 2023/03/06(Mon) 6:45:45 |
【人】 黒崎柚樹私のこと忘れちゃってても、男だと思ってても、武藤のこと、好きだなあ……って、思ったよ。 [だから武藤の記憶がこのまま戻らなくても、この武藤ともう一回日々を重ねていくのでも良いやとは、覚悟決めつつあった、とまで言ったら、表情を曇らせてしまうかな。言ったけど。] ………………。 [あ、やっぱり、偽の自分にも嫉妬、するんだ。するんですね。 不機嫌になったり怒ったりした武藤が漏らす「は?」 >>100 が繰り出され、やっぱり"あれ"と会話の成立とかは望めないことだったんだねと肩を竦める。 "忘れる"ことに対して、武藤がそこまで脅迫観念レベルに私のことを覚えていようとしているとまでは知らぬまま、でも本当に、武藤は私のちょっとした言動や出来事を覚えているから、そんな彼が「嫌なことは忘れろ」と告げてくるのは何よりの違和感だったかもしれない。 色々全部、"あれ"の言ってくることは薄っぺらかったよと頷いて。] こうすれば"好かれるオレ"のできあがり!って感じで。 ものすごく、うさんくさかった……。 [思い返しながら、渋いみかんを口にした時みたいな顔になってしまう。ああ美味しいミルクティーで口直ししよう、と立ち上がり。] (113) 2023/03/06(Mon) 6:46:18 |
【人】 黒崎柚樹なら、武藤の分の必殺技は私が御馳走しようかな。 [それで手打ちになるのならと口にはしたものの、今回、武藤は何も悪くないのだし。] "新エクストラスーパーメロンショートケーキ"もあるらしいよ? [あと"エクストラスーパーイスパハンショートケーキ"って……必殺技いっぱいだね?と、くすくす笑う。 でもお店に行って食べるのなら、いざメニュー見たらパフェ食べたいとかパンケーキの方が良いとかはなりそうだけど……まあ、それならそれで。つまりは、それを口実にデートしたいなという、ただそれだけのことなんだけど。 前回のスーパーモンブランは、武藤が買ってきてくれて、武藤の家で一緒に食べた。 私は純粋にケーキをいただきに(だけ、と言うと語弊があるけれど……でも、まあ)あがったのだけど、流れで私もいただかれてしまった……という、気恥ずかしい思い出。 いつかしようね、という意思疎通というか認識摺り合わせというかみたいなものは事前にあったのだけど、そこまで武藤が、私としたいと思ってくれているとは、あんまり思っていなかったんだ。 色々芋蔓式に思い出してしまって、頬がいくらか熱くなり。 武藤の「ありがとな」 >>103 には、こくこくと頷くことしかできなくなった。*] (114) 2023/03/06(Mon) 6:47:12 |
【人】 片連理 “椿”おはようございます。 ここは冷えるわ、戻りましょう [少し青ざめた顔で、椿は微笑んだ。 楓の手を取り、その身を起こさせようと]** (115) 2023/03/06(Mon) 7:28:10 |
【赤】 一匹狼 “楓”[立ち上がった直後、楓は彼女の頭に手を伸ばして、ぽんと軽く触れた。 何か声をかけようかとも思ったのだが、言葉は出て来なかった。 何をしようとしたにしろ、望まないことをやりかけたのだろう。 彼女の表情を見ていれば、簡単に推測できることだった。 けれど負傷もせず未遂に終わった以上、咎める気は起きなかったのだ。 それが今の仕草だけで通じるものかはわからなかったが。 伝わらないからといって楓が気に病むことこそないだろうけれど、伝わったなら安堵するだろう]** (*29) 2023/03/06(Mon) 8:20:05 |
【赤】 片連理 “椿”[楓の手が、椿の頭に触れる。 振り返り、彼の表情を窺う。 目を伏せて、また歩き出す。 すぐそばに見えているはずの扉がやけに遠く感じられる。] (*30) 2023/03/06(Mon) 9:53:30 |
片連理 “椿”は、メモを貼った。 (a10) 2023/03/06(Mon) 9:56:55 |
一匹狼 “楓”は、メモを貼った。 (a11) 2023/03/06(Mon) 10:01:05 |
【人】 武藤景虎[女子とわかった途端に明らか挙動不審には半年前にもなってたんだけど、あの時の柚樹は全く気づいてなかったよね、とは。 あの時は無意識下で否定してたのはあるんだろうなってことは今ならわかるんだけど。 オレはオレで、“気になる“+“女子“だから、かわいいって言っても許されると思って実際言ったというのは半年前も昨日も変わらなかったから。] もしあのまま記憶が戻らなくても、似たような行動を取ってた気はするから……そう言って貰えるのは嬉しいよ。 その度に柚樹を泣かせることになりそうだから、そうならなくてよかったけど。 [昨夜時点、はっきりとはわからないものの柚樹の中にある“半年後の自分“に嫉妬してた心境は今のオレの中にあるものだから、もしオレの記憶が戻らなくても>>113というのに救われる気持ちがあるのも本当だ。 勿論、この半年がなかったことになるのは絶対嫌なんだけど。 それはそれとして、半年後の自分に戻ったら戻ったで“昨夜の自分“が柚樹となんかあったとしたら(それどころじゃないし、なかったけど)、複雑な気持ちになってた気はする。 自分に対して謎の嫉妬するくらいなんだから、偽物の自分って最早他人(あれは厳密には人ではない何かではあるが)だし、顔を見た瞬間に排除する方向に向かっても仕方のないことだと思う。] (117) 2023/03/06(Mon) 10:05:13 |
【人】 武藤景虎聞いててやっぱりなんか腹立つので……、うさんくさくて助かったまである。 [偽物が本当に“完璧な人“だったらそれはそれでやだし、わかりやすくてよかったのかもしれない。 美術館で見た後輩女子の偽物は正しく彼女の理想の姿だったのは明白だったが、オレとしてはオリジナルの方が親しみやすかったことを思えば、完璧だったら良いというわけでもないのはわかるし、オレの偽物がどんなのであれ柚樹がそっちを選ぶとも思ってはないのだけど。] じゃあオレは柚樹に別のやつ奢ってもらって分けて食う……。 [それだといつもと変わらないな?と笑って返せるくらいには気が楽になれたと思うよ。 夕飯とか風呂とか、居候かなというくらいに柚樹の実家で世話になってる分、外食はオレ持ちにしてるのに奢ってもらうのはなっていう気持ちはあるから、その分手打ちとは別として飯とか奢るし。 って結局単にデートの予定立ててる感じにはなってしまったけど、他愛のない“いつも通り“が今は常以上にありがたく感じるからまあいいかなって。 イスパハンって何……?っていうのも気になるし。] (118) 2023/03/06(Mon) 10:05:48 |
【人】 武藤景虎帰ってからの楽しみもできたし、せっかく柚樹とキャンプに来れたんだから今はそっちを楽しむことにする。 [朝からあった諸々でさすがに今は、此処が夢らしいというのはわかっていて。 あの時から何度か経験している共通の夢も、こういうのならありがたいなと思えるくらいには気持ちも回復したと思う。 昨日までのことも悪夢とまでは思わないでいられそうなのは柚樹のおかげだから。 スーパーモンブランのことを思い出すついで、余計なこと言ったせいでいろいろと思い出したらしい柚樹が恥ずかしそうにしているのを見て、照れが伝染しそうにはなってしまったのを誤魔化すように、夜バーベキューする?とか温泉も気兼ねなく行けるなとか、何しようかと言うのに早口にはなってしまった。]* (119) 2023/03/06(Mon) 10:06:37 |
【人】 黒崎柚樹[半年前は、気付いていなかった >>117 というのも多分にあるけれど、気付かないようにしていたし、気付いてはいけないと思っていた────というのが多分にあったかも。 自分はどう足掻いても"かわいい女の子"にはなれないし、だから男の人を好きになっても不毛だし、そもそも男の人にそういう意味で好いて貰えるはずがない、って。思い込んでいた。 武藤と"友達"として仲良くなれたことが本当に嬉しくて、その関係を崩したくないと強く思っていたのもあったんじゃないだろうか。多分。] そうだね……記憶が戻らなくても良いとは覚悟したけど。 何かというと泣いて、武藤を困らせてたかもしれない。 [今の武藤は半年前の武藤なんだよ、と、真実を告げれば理解はしてくれたかもしれない。 でも武藤のことだから嫉妬が"消えた自分"に向かうのもなんとなく想像できてしまったし。 本当、"めでたしめでたし"で済んで良かったなと、心から思うよ。] (120) 2023/03/06(Mon) 10:47:08 |
【人】 黒崎柚樹うん。分けっこ、しよ。 [別に必殺技的呪文ケーキに拘らなくても良いし、私の好物の苺の季節だから、それ系のスイーツがいっぱいあるだろうし。 なんだか結局デートだね?と笑ってしまえば、もう日常は手の届くところまで戻ってきていた。 とはいえ、ここは夢の世界に違いないというのは、武藤と私の共通認識。キャンプに来る約束はしていないし、約束を忘れただけにしても、現実の私たちとは齟齬がありすぎる。 泊まりがけで遠出できるほどの軍資金は無いし、近場と仮定したら、これほどに心地よい気候はまだまだ先のお話という感覚があるし。 "偽物"が眼前に出てきたというのが何よりあり得ない事象だし。 それならそれで楽しめば良いよねとは、そろそろこの不思議な現象に慣れつつある、私たちならではの余裕だったと思う。 バーベキューもしたいし、温泉も入りたい。 あと川にね、魚がいたんだよ?捕まえて焼いて食べても良いのかなあ、なんて。 ごく当たり前な、恋人同士のキャンプ休暇。それはそれで、気恥ずかしくなる……わけで。*] (121) 2023/03/06(Mon) 10:48:11 |
【赤】 片連理 “椿”[踏み締める地面の感触が薄れていく。 もう死ぬべきだ、と誰かが言う。 否、殺すべきだ、と誰かが言う。 人として生きろ、と誰かが言う。 生きて何が悪い、と誰かが言う。] 私は。 (*31) 2023/03/06(Mon) 13:28:05 |
【人】 武藤景虎……うん、悲しくて泣かせたくはないので。>>120 [半年前のオレと接していたら、柚樹の意識の方も“男友達だった時の武藤“との距離感に引き摺られそうだし、半年かけて伝えて来たことがまた1からスタートになっていたような気もする。 あの事故のような出来事もなければ(あんなことはもう起きなくていいのだけど)、想いを伝えるのも時間がかかりそうだし、何より、あのつらい思い出も忘れたりはしたくない大事なものだから。] でもずっと忘れてるってことはなかったとは思うよ。 今朝も柚樹のことは探したし……、あ、偽物とは関係なく、あれ、いつものやつ……。 [忘れていた癖、後遺症だけ残ってたのはそれだけ無意識下でも残っているのは確かかなって。 だから、切っ掛けさえあれば思い出せるものだったとは何となく確信していた。] ああでも、早々に思い出せたのは偽物のおかげかも。 [柚樹の偽物と話したことで思い出したんだと話せば、確かに“あれ“は柚樹が呼んだのかも、なんて。 結構な荒療治だとは思うけど。] (122) 2023/03/06(Mon) 13:48:51 |
【人】 武藤景虎ん、とりあえず、ごちそうさま。 [ありがとう、と正面にある顔に微笑むと手を解く。 テーブルの上の皿やカップを手に取って流しへと運んで、洗っとくねと蛇口を捻った。] バーベキューするなら下味とか?の準備した方がいいんだよね? [夕方前くらいから出来るように準備はしとくか、とスポンジを手にとった。 下ごしらえは柚樹に任せるので、皿を洗い終わったらオレは焼くための一式は出しとこうかな。 必要なのはグリル台や木炭、着火剤あたりかと思えば、まとめて小さい物置スペースの扉でも開けば出てくるだろう。 あ、野菜切るくらいはオレも手伝えるよ、とは、もう腕前は未知数ではなくなってるので。 林檎の皮剥きでもなければ体が傾ぐこともないし、バーベキュー用の野菜くらいなら切れると思うよ、多分。]* (123) 2023/03/06(Mon) 13:51:02 |
【人】 天原 珠月[ガク>>94からするとこの湖は何か特別ではないらしい。 首を傾ぐ彼をそっと見つめてから。] 私も不思議のひとつでしょうからね。 [同じように湖へ、真剣な視線を向ける。 夜の湖面は静けさが漂い、底知れない雰囲気もある。 自らの世界では数え切れないほど様々な湖に出向き、祈りを捧げる儀式を行ってきたが、勿論そのどことも違っていた。 ちらりとガクを横目にうかがう。 鼻の高さ、口元から顎のライン、何かを見つめ細まる瞳。 自分が10代の頃いつも見上げていた『彼』の横顔の記憶と重なってから、差異が心に痛みと安堵をもたらす。] そう、なら良かったわ。 ……ミツキはガクにとってとても信じられる人なのね。 [照れくさそうにしている気配を感じ取って。>>95 ガクの年の頃は自分の世界と違って服装から職業を読み取りにくいのもありよく分からないけれど、今の姿はより年若くも見え、心の内に柔らかなものが湧いた。] (124) 2023/03/06(Mon) 13:59:25 |
【人】 天原 珠月やっぱりガクから見ても、私とミツキは似てる? こちらも出会ったとき驚いたものね。 [でも髪と瞳の色は違うだろう。 パッとしか見られていないが、ミツキの髪は夏の向日葵を思わせるような金色で、瞳は濃くあざやかな紫だった。 まるで力で溢れていた頃の自分のようだとは言わないが。 昔の自分の方がさらに似ていたかもと呟けば、ガクには年齢の方の話と受け取られたのかもしれない。] ありがとう、……お言葉に甘えて、休ませて貰うわ。 それ以外に方法も思いつかないし。 [元の世界でも特効薬のような便利なものはなかった。 儀式の後で消耗したときは睡眠と食事が大事と教えられていたし――自分としてはちゃんと特効薬があったのだが、ガクの前で口に出来るものではないので、しまっておく。 『彼』は儀式の後、絶対にともにいる存在だった。] (125) 2023/03/06(Mon) 14:01:32 |
【人】 天原 珠月[湖から離れ、濡れたローブと服の裾を引きずらないように両手で持ち上げながら、ガク>>97に案内されて歩を進めていく。 新月の夜は暗いはずなのにところどころ明るいのは街灯のおかげなのだろうが、元の世界との違いはデザインより何より中で灯が揺れていない気がするのが不思議だった。] わぁ、大きなお家。 [木製のしっかりした作りの家だ。] 湖の本当にすぐそば……昼間は景色が良いでしょうね。 [何かを思い出すように柔らかく目尻が下がる。] ここにミツキと住んでいるの? [当然のように普通の住居として受け止めていた。 コテージがどんなものか説明して貰えたかもしれないが、物珍しげにきょろきょろ見回す瞳がだんだんと眠気に潤み、堪えるように目を擦る姿が分かりやすくなってくるだろう。] (126) 2023/03/06(Mon) 14:02:23 |
【人】 天原 珠月……しゃわー? 水浴びをする機械があるの? [こてんと首を傾げる。] この小さな部屋で服を脱いで入るのね。 [脱衣所でそう頷くが、さすがに説明してくれているガクが居るままで脱ごうとはしないから安心して欲しい。 『彼』以外の異性の前でそうしない礼節は弁えている。 すでにびしょ濡れの装束の薄い布地が手足に張りつき、ローブに隠れない手足を透かしているが、そこは仕方ないのだ。] で、これを、こう……きゃっ、水が出てきた! [最初は冷たかったのに、すぐに温かくなり、湯気がもうもうとたっていくのに目がまん丸になってしまう。 この管の先で火が温めているということか。 全て理解するのは難しそうだが、それなりに好奇心と探究心はあるほうで、まじまじと色んなものを眺めている。 ガクに最低限だけでも説明してもらえれば、どうにかこうにか、身体を清め、温めることはできるだろう。] (127) 2023/03/06(Mon) 14:04:03 |
【人】 天原 珠月驚くものばかりで、目が回りそうだったわ。 お湯を貸してくれてありがとう。 [シャワー室に入って暫く。 物を落としたり軽い悲鳴は聞こえていたかもしれない。 でも怪我や火傷はした様子なく、ガクに渡された、柔らかな生地の膝下丈のワンピース型パジャマにスリッパを履いて、ぺたぺた歩く音を立てながら出てきたのだった。 腰まである髪は湿ったまま結ばれてすらいない。] この世界の人は、髪や身体に色々つけて洗うのね。 とても良い香りがする……。 [ガクが使うよう教えたのはどれだっただろうか。 それからまた、眠たげに目を擦った。*] (128) 2023/03/06(Mon) 14:14:50 |
【赤】 片連理 “椿”[扉の把手に手をかける。 そこで、ひとつ大きく溜息をついた。] 私、どこへも行けないのですね だから、ここなのかもしれない [もう普段の芝居がかった口調はやめていた。 何でもいいから仮面を被っておきたくて現味のない芝居を続けてきたけれど、それはもう、どうでも良かった。] 外に出ても何もなくて 何も選ばないまま、居心地のいい部屋に座っているしかなくて。 [己の無力を恥じる。 どれだけの間、そうしてただ生きてきたのか。 このまま扉を開ければ、きっと死ぬまで同じ無為な日々が続く。そんな気がした。] (*32) 2023/03/06(Mon) 15:14:20 |
【人】 黒崎柚樹今朝も、私のこと探してたの? [いや、探してくれたのは勿論知っているし、武藤が私の名を叫びまくってくれたから合流できたのだけれど、それはあの偽物云々ゆえだとばかり思っていたから。 武藤から"いつものやつ" >>122 と言われて、心底、驚いた。 だって、つまりそれって、] じゃあ、あの武藤は、巻き戻ってしまった"過去の武藤"じゃなくて、"半年分の記憶を失くした武藤"だったんだね……。 [かつて言われた事、された事をなぞらえるような事が何度かあったから、その度、もしかしたら、とは思っていたけれど。 ならやっぱり、"絶対忘れない"と豪語した武藤のことだから、いずれ自力で思い出したに違いないなと、改めて思った。 本当、武藤の記憶力は、それはそれはすごいんだから。] (129) 2023/03/06(Mon) 15:17:00 |
【人】 黒崎柚樹ん、きっと夕方前にはお腹空いちゃうだろうしね。 [ごちそうさま、と手を合わせたものの、急ぎ空腹を満たせるものをと作ったホットサンドは、昼食には物足りなく思うくらいのボリュームだった。 ましてや朝昼兼用の食事となれば、武藤も私もきっとあっという間にお腹が空いてしまうだろうな、とは。] うん、今の武藤には包丁も頼めるね。 [隣で見ていたいと、私が台所仕事をする傍らに居ることもままあるし、これはどう切っても失敗になりようがないからと、鍋用の白菜や長ねぎのカットくらいはお願いしたこともある。 だからバーベキュー用の野菜を切るのも、きっと大丈夫大丈夫。 でもとりあえず、私は肉の下ごしらえからだよねと、冷蔵庫内、肉満載の引き出しをガラリと引いた。] (131) 2023/03/06(Mon) 15:17:50 |
【人】 黒崎柚樹[バーベキューと言えば、私の大好物はスペアリブ。 さすが夢、と、冷蔵庫内、冷蔵庫の端から端までありそうなほどの巨大な平べったい肉塊が入っているのを見て、私はにんまり笑った。 バーベキュー用のパウダースパイスと、オニオンパウダー、ガーリックパウダーあたりをぱさぱさと肉の表面に振って、いくらか置いてから、半分くらいの長さに切って、蒸し器に入れて。 バーベキューじゃないの?と武藤が覗いたら不思議がるかな。] うん、スペアリブって焼くの時間かかるし焦げやすいから。 [下茹で代わりに蒸してるんだよ、と言いつつ、焼き肉用にカットされてる牛カルビとかは、そのままで良いかなと皿に盛り。 オムライスに使った残りの鶏肉も食べてしまいたいなと、カレー粉とヨーグルトとおろしにんにく、おろし生姜、レモン汁と塩胡椒をしっかり揉み込んでおいた。 焼いて食べたら、タンドーリチキンっぽくなって美味しいよ。ビールのお供に、きっとぴったり。 野菜もね、と、玉ねぎ、人参、かぼちゃ、ピーマン……あ、私、茄子も好きだな、とがさがさと食料庫から色々出して。] (132) 2023/03/06(Mon) 15:18:38 |
【人】 黒崎柚樹[そうそう、あとね、にんにくのオイル焼き。 アルミホイルを何重か重ねて丈夫めに作ったお皿に、マーガリンと剥いたにんにくたっぷり詰めて。揚げ焼きしてほくほくになったにんにくも、お酒のお供にすごくいい。 でね、にんにく食べた後のオイルに卵割り落としてぐるぐる混ぜて、最後、オムレツみたいにして食べるんだ。 これは武藤と食べたことのなかったやつだよね?と一緒に焼き肉屋さんに行った時とかのことを思い出しつつ、にんにく1株分の薄皮をちまちま剥いていたら、コテージ脇のテラスで色々してくれていた武藤も戻って来る頃かな。] この半割にした玉ねぎの、上から爪楊枝まっすぐ刺す。 んで、まっすぐ切る。 [がんばれ、と告げて、一緒に野菜を切った。 ピーマンとかより難易度高いけど、玉ねぎ切るのって、こう、攻略感があって楽しくない?なんて。 切ったにんにくの匂いとか、スペアリブが蒸されるいかにもな肉っぽい香りが台所に広がって、否応なしに食欲がそそられてしまう。 もう昼御飯とか夕御飯とか、時間どうでもいいから、準備できたらすぐ食べちゃおうか。 もう、お腹が空いてきた気がするよ?*] (133) 2023/03/06(Mon) 15:20:06 |
【赤】 片連理 “椿”[俯き、振り返ることもしないまま。 人であることを諦めながら人であることに縋り続けた女は、人として生きるために人ではない道を選んだ男に、人のものではない言葉で問うた。]** (*33) 2023/03/06(Mon) 15:20:39 |
片連理 “椿”は、メモを貼った。 (a12) 2023/03/06(Mon) 15:23:14 |
一匹狼 “楓”は、メモを貼った。 (a13) 2023/03/06(Mon) 15:28:25 |
【赤】 一匹狼 “楓”[それが正しいと思う自分もいた。 人間として生きていても、他の生命を犠牲にするのだから。人間でなくなった以上、犠牲にする生命が人間であっても構わないはず。 それに、人間でなくなったとしたって生きる権利はあるはずなのだ。 でなければおかしなことになる。 人間として生きる間に生命の危機が訪れ、必死に抵抗した結果、危機は去り、彼は人狼となった。 人狼となっては生きてならないのなら、危機に抵抗しなければよかったことになる。 だが、それでは、人間であっても命を奪われかけたとき無抵抗に死ぬのが正しいことになってしまう。 生きようとした選択が誤りになってしまう。 おかしいではないか。 人間でなくなったら生きてはいけないというなら、人間ならば生きていていいはず、生きようとすることが正しいはずなのに。 どうしても納得ができない。 それだって、大きな思いなのだけれど] (*35) 2023/03/06(Mon) 16:34:40 |
【人】 武藤景虎うん……、なので明日は走りに行くなら起こしてくれると助かる。 [記憶が戻った以上は起こしてくれるだろうとは思ってるんだけど、念のため。 蹴り起こしてもいいので、とは笑って言ったものの、そんな起こし方をされたことは今のところない。] まあ、昨日の記憶も全部あるしな。 ずっと変な違和感ある感じだったし。 [それは柚樹の性別だったり、距離感だったり、ないはずの記憶だったりの全部に対してだと思えば、そういうことだったんだろうな、とは。 だから、あの時点に戻りたかったとかそういう何かがオレの中にあったわけでは断じてないというのは多分もう、心配してはいないとはわかるので、わざわざ口にはしなかったけど。] (135) 2023/03/06(Mon) 17:46:01 |
【人】 武藤景虎腹減ってから準備すると時間かかった時しんどそうだからな。 [早めに準備しといていつでも食えるようにするのに越したことはないかな。 柚樹は腹が減ると元気がなくなるし、と言ったら何だと思ってるのかと思われそうだけど。 なんか食べたら元気になるとこも合わせてかわいいと思ってるよ。 昨日と違って野菜切るやつは手伝っていいと承諾は得た>>131ので、切り方こうした方がいいみたいなのがあればその時教えてと言いつつ、肉の準備を始めるのは焼き場の準備をする前に少し見させてもらうことにした。] すごい、骨がついてる肉だ。 [柚樹が取り出した肉の塊にテンションが上がってしまうのも仕方ない。 仲間内でやるバーベキューの時は大体カットされてる後は焼くだけみたいな肉くらいだったし、スペアリブを焼くみたいなのは経験がなかったから。 調味料かけて焼くだけでも美味そうに思えるんだけどと安直に思ったものの、蒸しといた方が良いのだと聞いて、ほんとにいろいろ知ってるなと感心する。 オレが知らなすぎなのかもしれないが。 昨日の鶏肉にいろいろ味付けて揉み込み始めた辺りで既に腹が減ってきそうだったから、火の準備だけしとくと言い残してテラスの方に出た。] (136) 2023/03/06(Mon) 17:46:51 |
【人】 武藤景虎[いかにも焼き場ですよって感じの、二人なら充分くらいのスペースにテーブルとグリル台、あれは火消し壺かな?が置いてあって。 テラスに出てすぐ、晴れた空が頭上に広がっていたし、風も特にないから火起こしもそんなに大変ではなさそうだ。 屋根とかないから天気崩れたら困るだろうけど、空の感じからして流れて来そうな雨雲も見当たらないし、絵に描いたようなキャンプ日和な気候と空の様子に気分が上がる。 鳥の囀りや虫の音、木々のざわめきはあの時の止まった美術館にはなかったもので、そんな当たり前に感慨深くなってしまうのは久しぶりだった。 此処があそこと似たような山の中だからかもしれない、と一面に広がる森を見渡して、朝外に出た時はそんな余裕もなかったな、と思い出したように新鮮な空気を吸い込んだ。 軍手をはめるとグリル台の下に火おこし器を置いて、中に着火剤を置いたら木炭を隙間を開ける感じで積んでいく。 基本的に料理周りの準備をしたことない分、こっちの方がまだ馴染みはあるので、こんな感じだったかなって感覚ではあるけど。 あとは火を入れるだけって状態にしてから、室内へと戻った。] (137) 2023/03/06(Mon) 17:47:22 |
【人】 武藤景虎ただいまー、火の方はいけそう。 [台所に立った柚樹の方に近寄ると、にんにくを剥いてるとこだった。 柚樹と焼肉屋行った時はほとんど肉しか食ってなかったからにんにくのホイル焼きは食べてなかったな。 それに、オムレツみたいにして食べるのはやったことないけど、絶対美味いやつなのはわかるので。] そのまっすぐっていうのが難しいんだが…… [玉ねぎの切り方を教わりながら、まっすぐになってんのか確認するために体が傾ぎそうにはなる。 それやると斜めになりそうだから傾きそうになるのに気づいては姿勢を正し直した。 そんな感じだったから、あまり手際良くはなかったかもしれないけど、多分おかしなことにはならなかった、はず。] 火は5分くらいで回ると思うから、腹減ってきたしもう始めるか。 [一通り、準備が完了する頃には台所内の匂いとかで空腹を覚えていたし、早く焼こうと具材の乗った皿を持ってテラスへと出て。] (138) 2023/03/06(Mon) 17:47:57 |
【人】 武藤景虎ん、そろそろ大丈夫そう。 [着火剤に火をつけてから、団扇で扇いで風を送りながら幾らか待てば、炭が赤く燻って火が回り始めるとパチパチと音が鳴りだす。 いくつか炭を足して、鉄板を置けば程なくして温まってきたら焼き初められそうだ。 蒸されてスパイスの良い香りを立てているスペアリブは既に美味そうなんだけど、焼いてからバーベキューソースつけて食うのが美味いらしい。 野菜と肉を乗せた鉄板を見ているとなんとなくじりじりしてしまう。 バーベキューだったらやっぱビールだよね。 冷蔵庫から取り出してきた500缶を柚樹に渡すと、開けた缶を軽く掲げて] 討伐記念……?いや、思い出した記念? 初めてキャンプきた記念……全部でいいか。 [昨日と違って乾杯の理由がいろいろあるなと笑うと、お疲れ様、と付け加えて缶を合わせた。]* (139) 2023/03/06(Mon) 17:48:22 |
【人】 黒崎柚樹[戻った武藤の記憶。 私をまっすぐ見つめてくる瞳の輝きも、抱き締めてくる腕の強さも、体温も。 全部元通りになった筈なのに、私の心の一部がどこかに置きっぱなしになっているようだった。 理由も解決法も、どころかその自覚も淡いまま、でもまずは目の前のバーベキューを楽しもうと、私はキッチンで手を動かし続けていた。 "腹が減ると元気がなくなる" >>136 のは本当のことで、武藤は過剰なまでに、"柚樹には食べ物を与えておかねばならない"と思っている節はある。] 骨付きの肉って、"肉食べてるぞー"って感じ、しない? [実際のところは可食部が少なくて見た目ほどお腹は膨れない感もあるけれど、こう、心の充足度が?違うので? それに骨際の肉って特に美味しいものだし。 ────と、料理に関しては色々出来ても、私はバーベキュー台に炭火を熾すとかは文字で読んだことがあるくらいの知識しかなかったから、武藤が手分けしてあちらをしてくれた事には、心の底から感謝した。 武藤が解らなかったら、首を捻った挙げ句、普通にキッチンで料理したものをテラスで食べる、みたいな風になっていたかもしれないし。] (140) 2023/03/06(Mon) 18:41:10 |
【人】 黒崎柚樹うん、こっちもあとは野菜切るくらいかな。 ["ただいまー"の声 >>138 に目を細める。 うちか武藤の家かにお互い泊まった時くらいにしか聞けない挨拶。 いつか、毎日聞けて毎日言えるようになったら良いなとは思う。 並んで料理するのもね。 いつか、毎週末の昼食夕食は一緒に作ろうみたいな日が来るのかな。来ると良いな。] 爪楊枝の間を、まっすぐだよ、まっすぐ。 [そのまっすぐが難しいのは、わかる。何故だか包丁を持つ手諸共に身体が傾いていく、端から見ると愉快な仕草は、武藤的には大真面目というのもよくよく知っていることで。] 肩、力入れない。 首と肩の距離離して、リラックス。 [武藤は自分が不器用と信じて疑ってないようだけど、その根っこのところは緊張で身体が強張ってる所為だよね?とは。 基本、私よりも色々器用な武藤だもの、リラックスして取り組めるようになったら、苦手にしていることは大体全部解消できるような気がしているよ。] (141) 2023/03/06(Mon) 18:41:38 |
【人】 黒崎柚樹わあ……。良いね。良い雰囲気。 [このコテージのテラスって屋根つきじゃなかったんだね、むしろ素敵、と。 朝走った時にちらちら見えた他の棟は色々様々違っていて、高く尖った三角屋根は二階建てっぽいのもあったし、併設テラスに屋根がかかっている風なのもあった。 てっきりこの部屋のテラスも屋根があるのだろうと思っていたのだけど、無くて良かったねと見上げて声を上げてしまう。 青空の下でお肉焼いて食べるのは最高オブ最高以外の何物でもないことで。 武藤が着火剤に火を付けてくれたりしている間に、肉と野菜とソースとお皿とお箸……と、支度した食べ物全部と食器を次々運んでいく。 最後の最後、そうだと思い至ってコールスローも作っておいた。 武藤はサラダにセロリ入ってても大丈夫だよね?マヨネーズベースのコールスローは、セロリ入りだよ。] (142) 2023/03/06(Mon) 18:41:54 |
【人】 黒崎柚樹[……で、忘れちゃいけない冷え冷えの。] ふ、ふふ。ビール。 ありがとう、武藤。 [とりあえず、時間がかかりそうなものから鉄板に乗せていき、じゅうじゅうと良い音がしてきたところで、武藤がビールを持ってきてくれた。 ビールだよね、ビール。ビール一択。] やっぱり"討伐記念"、じゃない? [ほら、お肉焼いてるし。なんだっけ、"ウルトラ上手に焼けましたー!"だっけ。 秋に武藤と行ったテーマパークで、ゴーグルつけて、刀とか、なんとかアックスって武器で大きな獣を退治した。 称号も貰ったよね、私が"脅威の破壊王"、武藤が"無傷の生還者"。それは、今の状況にもなんだかとてもぴったりだし。] というわけで、討伐おめでとう。 [おつかれさま、と、コン、と缶と缶を触れあわせ。その後はもう、食べるだけ。] (143) 2023/03/06(Mon) 18:42:19 |
【人】 黒崎柚樹ん、美味しい……。 武藤、あっちの端焦げそうだから切るよ、食べて? [骨付き肉を切ってかぶりつきつつ、定番の牛肉も焼きつつ、焦げないようにタンドーリチキンもひっくり返しつつ。 けっこうバーベキューってせわしないよね?と思うのは、お互い食べるペースが早いからだと思う。 お店の焼き肉とかもそうだけど、食べる時って、なんか、必死に食べてしまうよね。美味しいうちに食べなきゃ……!って、前のめりになってしまう。 頃合いに焼けるまでせっせと裏返してたかぼちゃやピーマンも新鮮で美味しかったし、うん、ばっちり。] あ、炭水化物食べたくなったら、サンドイッチおすすめ。 スペアリブのお肉ほぐしてね、コールスローと一緒にサンドイッチにするの。 [本当はハンバーガー用のパンを使うんだったかな。 看護師している母さんが、同僚や患者さんからいろいろ"おいしいもの"を聞いてきて、スペアリブの食べ方もそうして教わったことの一つ。 なんだったっけな。アメリカ南部地方の料理らしいよ?名前とかは知らないけど。*] (144) 2023/03/06(Mon) 18:43:15 |
【人】 月島 雅空 いや…ペルラさんが悪いわけじゃないです。 [私も不思議なものの一つ>>124といわれて、咎めているように聞こえたかもしれない。と謝るように頭を軽く下げて、珠月の話題となると] そりゃーー…長く一緒にいたからね。 似てるよ。ペルラ…さんが珠月の姉だって言われたらあっさり信じそうになるぐらいにね。 [金髪の珠月よりペルラさんのほうが色素が薄いし、紫色の瞳の珠月と違ってペルラさんの瞳は空色のような青だが、それでも顔立ちや声など似ている。 ただ、珠月ほどわからないことだってあるのも短い間に自覚する。それはおそらく自分より年上だからか、そういう差は感じている。だから別人だと認識できるが、それはそれとして心臓によろしくない。] (145) 2023/03/06(Mon) 19:37:12 |
【人】 月島 雅空[その後はというと、確かに異世界から来たというならば色んな常識が違うのは当たり前だ。] えっと、ここに住んでるんじゃなくて旅行先で借りている家というやつかな。 [と、コテージ>>126については応えたり、中のことも説明する。 電気のつけかたから、目立つところでいえばこたつのことであったり、水道であったり] シャワーも説明するから一旦こっちきてもらっていいかな。 [と、脱衣所の説明>>128から、濡れた服は乾かそうといい、変わりの服も用意する。と忙しくすることで、できるだけ透けて見えるその肌を意識しないようにしながら、こっちの栓を引けば水がでて、こっちだと暖かいのがでるから自分の好みに調整して欲しい。 身体を拭うものは、と、フルーツと花の香りが混ざったシャンプーやリンス。ボディーソープのことも教えていった] (146) 2023/03/06(Mon) 19:37:56 |
【人】 月島 雅空[何かあったら呼んで。といっていたので小さな悲鳴や音に関しては、信じて待つことにして、小鍋で温めたホットミルク蜂蜜入りを作っていた雅空] いやいや、本当に異世界から来たんだなって色々こっちも実感したよ。 はい、これ、ホットミルク。 [ワンピース型パジャマにスリッパを身に着けたペルラさんの姿>>128は日常的に見えて違和感を感じないのは、似た人としょっちゅう生活していたせいだろう。 キッチンカウンター前の席に促すようにホットミルクをいれたマグカップを置いて] 清潔にするのが国民性みたいなとこあるからな。そっちにこだわりすぎたせい・・・になるのかな。こういうのは珠月のほうが詳しいんだけど、あまり珍しくはないかな。 [良い香りがするというシャンプーなどについて説明を軽くしつつ] (147) 2023/03/06(Mon) 19:38:20 |
【人】 月島 雅空 そこの階段から上がった先に寝るところがあるから、そこで眠ってくれ。俺からしたら回復してもらいたい。ってのもあるけど疲れてるのが目に見えてわかるからね。 [珠月を助けてもらうため、というのを差し引いても実際疲れていそうだ。] でもその前に…苦手な食べ物とか食べれないものとかあったら教えてくれるかな? 一応料理人を目指してるから食事はしっかり用意できるしな。 [回復していく。についてはどうしたらいいかよくわかっていない雅空は、シャワーを浴びている間に考えて、シンプルに休んで美味しいものを食べる。という思考になったため、食事の好みやそもそも食べてはいけないものなどを聞いた。 他にも珠月が安全な場所にいるというのをいっていたのはどういうところなのかと聞きたくはあったが、それは後日にしよう。ペルラさんはとても眠たそうだったからだ*] (148) 2023/03/06(Mon) 19:38:45 |
【赤】 片連理 “椿” 死ぬのが、怖い…… [人の声で、繰り返す。それは思ってもみない答えだった。 椿は扉を開け、楓の顔を見上げた。 彼は椿の知らない顔をしていた。] (*37) 2023/03/06(Mon) 20:57:58 |
【赤】 片連理 “椿”[初めて、彼と自分は似ている、と感じたかもしれない。 同じような存在であることは知っていた。しかし、何かが決定的に違う、と感じていた。彼には失いたくないものがあり、自分にはない。それが自分の空虚を、彼の強さを示すものだと思っていた。 彼は与えられる死を恐れ、己は死を与えることを恐れている。真逆のように見えて、その実、どちらも自分のあるべき世界から“弾かれる”ことを恐れているのかもしれない。] (*38) 2023/03/06(Mon) 20:58:33 |
【赤】 片連理 “椿”私たち、少し似ているのかもしれない。 貴方は、自分が自分の在るべき場所に居られなくなることを怖がってる……そんな、気がする。 私は……あの人がいない以上、もう、居られなくなってしまったけれど。 似ていても、そうじゃなくても、何も変わらない、けど [彼と共に生きられるわけではない。 生きられたとして、何も変わらない。 一人と一人、それ以上のものにはならない。 わかっていても、どこか共通点を見出したいのかもしれない。それもあさましい心のように思えて、やっぱり出口はない。]** (*39) 2023/03/06(Mon) 20:59:42 |
【人】 天原 珠月[キッチンカウンターの前の席に腰掛ける。>>147 ほんのりミルクの香りがすると思っていたら、湯気のたつマグカップが差し出され、つい顔が綻んでしまった。 こんな状況でも空腹には正直なのが自分らしい。 ガクの前でお腹を鳴らさなかっただけ良かった。] あ、……蜂蜜入り、ね? ……ふふ。 [この甘さはミルクだけのものじゃない。 『彼』はよくお茶に蜂蜜を垂らしてくれたっけ。 身体が温まるし、美味しい、とシャワーだけでなく温まる身体に頬をふんわり染めながら、少しずつ飲んでいく。] なるほど、国民性はこだわりに繋がるものね。 だからお風呂にあんなに色々設備がある……。 あちらの空にかける情熱とも似ているのかしら。 [飛ぶのは絶対に必要だから……と呟いたところで。 気が緩んだのだろう、欠伸が我慢できなくて、慌てて口に手は当てたものの眠たそうなのは伝わってしまった様子。] (149) 2023/03/06(Mon) 21:02:50 |
【人】 天原 珠月はーい。 [寝床の場所までちゃんと教えて貰って。>>148 自分の方が年上だと思うのに、ほんのり気恥ずかしい――ガクが『彼』に似ているのは別にしても、である。 有り難く今夜はもう寝かせてもらうことにしよう。 何より睡眠を身体が欲しているのは事実だった。] 苦手な食べ物は、特にない……と思う。 私のいた世界の基準だけれど。 あら、料理人さん志望なのね。 [それは楽しみ、と眠気に頭を半分くらい支配されている故の、巫女らしくない子供のような期待の瞳を覗かせて。] おやすみなさい,ぁ……、――ガク。 [急な階段を上り、屋根裏部屋にやってくる。 ふたつ並んだベッドとその近い距離にぱちぱちと瞬きをする。 ここにガクとミツキは眠るつもりだったのか、と。] (150) 2023/03/06(Mon) 21:18:10 |
【人】 武藤景虎[柚樹の様子の変化は些細なことでも気づけるとは思っている、多分本人よりも。 昨日までのような大きな違和感はもうないものの、気づいてしまった些細な違和感は心労をかけたせいが大きいのだろうと思えば、解消はしてやりたいのだけど。 美味しいものいっぱい食べてぐっすり寝れば元気になってくれるだろうか。 昨日は寝付きはしたけど穏やかに眠れたってわけではないだろうし。 いや、食べ物だけ与えておけばいいとは思ってないよ?] 手で持って齧る系の肉は満足感あるよね。 [可食部が少くても心の充足度が違うというのはわかると頷いて。>>140 でかい肉の塊ってだけで嬉しくはなるし。 丸鶏も見たらテンションあがるけど、スペアリブでもあがるのは同じような原理だろう。 割と動物的なとこあるよね、とは既に知ってることだったしお互い様なので。] (151) 2023/03/06(Mon) 21:19:44 |
【人】 武藤景虎[火起こしの準備をしてただいまと戻れば、台所に柚樹がいて、多分同じようなことを考えてたと思う。>>141 冬休みの間毎日のように一緒にいて、離れる前に“早く一緒に住みたい“と切実に思ったことは記憶に遠くない。 その頃には料理も少しは出来るようにはなっておきたいかな。 柚樹が作れない時とかもあるだろうし。 それに、柚樹が料理してるとこ見てるのも好きだけど、一緒に作るのも楽しいので。] う……、力入ってた? [リラックスと言われて肩に力が入っていたことに気付いて、小さく息を吐く。 やっぱ慣れるしかないんだよな、とは。 今のところは切るのも焼くのも横について貰わないといけない手間はかけているけど、一緒にやるうちに覚えてはいけると思うよ。] (152) 2023/03/06(Mon) 21:19:53 |
【人】 武藤景虎空が見える範囲多いし開放的だよね。 晴れててよかった。 [テラスに出ると見える景色に感嘆の声を上げる柚樹を見て顔を綻ばせた。 外で飯食うのってなんか楽しいし美味い気がするよな、って前にも何度か言った覚えがある。 クリスマスで出されてた外国っぽい屋台だったり、年越しの屋台とかお祭感のある時もそうだけど、こうして自分たちで焼いて食べるのはまた格別なものがあるよね。 手分けして準備が整えば、テーブルには並べられた野菜と肉、セロリ入りのコールスローのサラダも増えていて。>>142 鉄板の上からいい音と匂いが漂ってくる中、そこにビールが加われば文句のつけようがない幸せな休日だなと、手にした缶を掲げた。] はは、そうだな。骨付き肉もあるし。 [確かにテーマパークで遊んだゲームコラボのアトラクションの称号は合ってるかも、と笑って。 じゃあ討伐記念で、と缶を合わせれば、ぐい、と喉にビールを流し込んだ。] (153) 2023/03/06(Mon) 21:20:14 |
【人】 武藤景虎ん、ありがと、食べる。 んん……、やば、肉めっちゃ美味い。 [切ってもらったスペアリブを受け取って齧りつくと香ばしい香りが鼻に抜ける。 たっぷり塗られたソースと肉に染み込んだガーリックとオニオンパウダーが良い感じで顔を綻ばせた。 つい前のめりに食べてしまうのは、焼肉行った時も似たような感じだったなって。 程よく焼けた野菜は甘いし、定番の玉ねぎ、人参、かぼちゃやピーマンは勿論のこと、茄子があったのも嬉しかったな。] タンドリーチキンも味付けがすごいビールに合うし美味いな。 [なるほどちゃんと下準備したいと言ってた理由がよくわかる、とはいろいろ作ってくれた柚樹には感謝しかない。] (154) 2023/03/06(Mon) 21:21:15 |
【人】 武藤景虎[最後に作ってたコールスローはサンドイッチ用も兼ねてたのかな。 おすすめされた通りに食パンにコールスローとスペアリブから剥がした肉を解して挟んでみる。 マヨネーズベースだからパンに合うし、スペアリブとコールスローの組み合わせも満足感あって、食べたことない組み合わせだけど好きな味だった。 にんにくのオイル焼きも良い感じにグツグツしてきたやつが食欲をそそるし、息で軽く冷ましてから口に入れるとホクホクした食感と一緒に旨みが広がってビールが進んだ。] 追加のビールとってくるね。 [鉄板の上をお任せしつつ、何度かビールを取りに戻ることにはなっただろうか。 まとめて持っていっておけばいいんだけど、火を焚いてはいるし温くならない方がいいかなって。] このオイルって絶対美味いのに捨てるのもったいないなと思ってたけど卵焼けばよかったんだな…… [にんにくがなくなった後のオイルや欠片の残ったアルミホイルで作ったオムレツは想像通りに美味しかった。 二人で肉と野菜をせっせと焼いては食べて、飲んでを繰り返してたら陽が落ちていくらか肌寒くなってきても、焚き火もあれば少し暑いくらいでちょうどよかったかな。]* (155) 2023/03/06(Mon) 21:21:39 |
【人】 鈴木 深江[永い時を経てやり取りはお互いに一番心地の良い距離に落ち着いている。──いや、このやり取りが一番心地よくなっているのか。 不快さはない。 強い快さがある訳でもない。 ただ穏やかに過ごす時間。 幾通りの自死を試したか等もう覚えてない。 痛みを感じない訳ではなかったが、死ぬほどの痛みなど死ぬことでの救いに比べたら些細であると思っていただけだ。勿論今もそう思っている。 どうして俺なんだと嘆いた夜もある。 不老不死を望む人間へこそこの罰のような時間を与えるべきだろうとも。 人間では行えない死に方を望み様々な化生へ挑めど死ねず、けれど他者の命を救え、役にはたてる。死にたくないと泣く"人間"に羨ましさがなかったとも言えず。もし何かが違えば自分も退治される側になっていたかもしれない。人間はすぐに死んでしまうし、少しの間姿が変わらなければ怪しまれ、仲良くなっても感謝されても、その場に留まる事などできぬ放浪はただ精神をすり減らしていく。そんな生活を繰り返していた時分に出会った狐は本当に、タイミングが良かったのだろう。] (156) 2023/03/06(Mon) 21:29:22 |
【人】 天原 珠月長く一緒にいた……。 私とアスルもそうだったな……。 [どちらのベッドを借りて良いのかまでは聞いていなかったが、女性ものらしい荷物が枕元にあるほうを選んだ。 荷物には勝手に触れず、落とさないようにだけ気をつけて。 そろりとベッドに寝転がり、天窓から空を見上げる。] ……ここも、今夜は新月なのね。 [自分がいた世界で自分が消えた夜もそうだった。 もう遠い昔のようにも、ついさっきのことのようにも感じる。 ミツキは今頃どうしているだろうか。 無事に『彼』に出会えただろうか。 あちらは、消えたあとにもお願いごとか、とか。 思ってそうだなぁ。どうだろう。 『彼』によく似たガクは、自分によく似たミツキを大切に思っているらしい――なんの運命か、だからこそ起こった何かなのか分からないけれど、どうにか元に戻さないといけない。] (157) 2023/03/06(Mon) 21:29:28 |
【人】 鈴木 深江[永く共に在ってくれるというただそれだけが、自分にとって最大の利であり、救いだった。たとえこの安寧に期限があるとしても。 この関係性に名は必要なく、ただこうしているのが良い。お互いがそう思っているからこその唯一無二だ。] (158) 2023/03/06(Mon) 21:29:37 |
【人】 鈴木 深江ふふふふふ、 海苔にまかれる狐というやつが 思ったよりも面白くてなぁ。 いいな、きなこも探せばありそうだ。 餅があるくらいだし。 [謎理論だがおそらくあるだろう。明日見つけて喜ぼう。 貝の煮つけという案には喜んで頷いて準備をする。薄暗くなり少し冷えてきただろう外の空気と裏腹にあたたかく甘いかおりがコテージ内に漂う。きつね色の卵焼きがおむすびの具になって包まれたときに、「狐が巻かれたな」と笑った。 飲み物の準備も万端。金銭に余裕がある訳でもなかったからお互い自炊は必須技術である。手際よく弁当を作っていくその手の主が狐だなんて、もう気にする事はないが、改めて思うと笑えてしまいそうだ。] (159) 2023/03/06(Mon) 21:30:13 |
【人】 鈴木 深江[虫の音、鳥の声、風の音、土を踏みしめる音、 自然の中にいる気がして心地いい。] そん時は怪我が治るまで待とうか。 [笑いながら言う。きっとすぐだ。 つないだ手で狐を巻き込むことにも触れず。 こういう時に夜目が利くのは便利で少し羨ましい。永き研鑽は平和ボケに霞かけているし、そもそもどんなに鍛えたとて所詮は人の身だ。] (160) 2023/03/06(Mon) 21:30:29 |
【人】 鈴木 深江[共感を受け、奥へと進み、天辺の話にまた空を仰ぐ。確かに先も解らないしそろそろ夜も深い。適当な場所が見つかるかすらも解らないため、良い場所を見つけたらそこで休憩するのは合理的だ。 結構その場はすぐ見つかったわけだが。] ほお、 [人の手の入った広場に思わずもれたのは感嘆だ。 拒否する理由はなく胡坐をかいたそのすぐ傍に腰を下ろした。ランタン機能へ変更するボタンを押してる狐に何となく和む。どことなく得意げに見えたためだ。 あたりがほんのり照らされ、リュックを置いて布を敷き弁当を広げる。] (161) 2023/03/06(Mon) 21:30:50 |
【人】 鈴木 深江……… きれいだ。 [素直に感想がもれる。ため息交じりに見惚れていたら、今度こそ本当に弁当が冷えてしまうか。その前に天美を促した。] (162) 2023/03/06(Mon) 21:30:58 |
【人】 鈴木 深江[弁当を食べ終えるとそのまま天辺を目指すかコテージに戻るかで迷ったが、せっかくだからいけるところまで行こうかとなる。 共に歩いて、話をしたり、沈黙を楽しんだり、景色を楽しむ。 天辺にたどり着いた時にはまた空の色が変わってきていた。お互いに笑って帰るかと話し、コテージに辿り着いたのはもう陽が昇ってから。] (164) 2023/03/06(Mon) 21:32:01 |
【人】 天原 珠月[しかしまぁ、それにしても。] ……。 …………このベッド、柔らかさ具合が良すぎる……。 [この世界、もしや寝具にもこだわりがありすぎるのではないか。 恐れおののきながら、いつしかぐっすり眠りの中へ。*] (165) 2023/03/06(Mon) 21:32:06 |
【人】 鈴木 深江[泥のように眠るならベッドより、ということで。 ロフトでの狐布団の確保に成功したのだった。 お互い汚れているなら何の問題もない。 ここにある布団類には問題があるかもしれないが…。 疲労のまま風呂は危ない 起きたら風呂に入ろうという話をして、…] (166) 2023/03/06(Mon) 21:32:17 |
【人】 鈴木 深江[まあいいかと思うものの腹は減る。 しかしすぐ起きるのも何となく勿体なくて、 デカい狐のモフに顔を押し付ける。 命助かる…。(ブラックジョーク) ゆるゆると毛を撫でていると、 思わず浮かぶのは笑みだ。ふふ。 天美が起きるまではモフを堪能する気持である。 あ、前足。 持ち上げる。 ぱたん。 落とした。 ふふ。(※素面) このサイズの狐を見るのは久々だ。 住んでいる場所では狭いし目立つため。 なので久々を堪能している。] (168) 2023/03/06(Mon) 21:33:00 |
【人】 鈴木 深江[もう一度前足を持ち上げる。 手のひらをよく眺めた。 肉球はとても硬い。野生動物のそれだ。 爪も別段手入れをしているわけではないためごつごつしている。…爪の先を指でなぞる。親指の腹にあてた。力を入れると穴が開くかもしれないなと思う。*] (169) 2023/03/06(Mon) 21:33:13 |
【赤】 一匹狼 “楓”[開くとは思っていなかった扉が開いて、楓は戸惑って顔を背けた。>>*37 似ている。>>*39 そう表現されて横目で彼女を見て、少し考え込んで、また目を逸らす] 在るべき場所、…… [人間だった頃なら、疑いの余地もなくそうだっただろう。 けれど人間でなくなった今は? そこに留まりたいがために多数の人間を犠牲にしてきた今は? それでもそこは在るべき場所なのだろうか。 そうではなくなったとわかっているからこそ、自分が変わってしまったことを隠し、重ね続ける罪を隠し、必死にしがみついている。 それこそが現実なのではないか] (*40) 2023/03/06(Mon) 21:44:46 |
【赤】 一匹狼 “楓”……椿……、オレはさ。 夢を見たんだ。 人狼殺して生き延びた、その夜に。 [楓はおもむろに口を開き、吐息のような声で語った。視線は逸らしたまま] 狼になって、身近な人たちを喰う夢だ。 友達も、惚れた女も、親方も、仕事仲間も。 誰喰っても美味くて、こんな美味いものは初めてだって、 一人も残さないぐらいの勢いで喰い続ける夢。 それで夢中になってるうちに銃声が聞こえて、 目の前が真っ暗になって……目が覚めた。 (*41) 2023/03/06(Mon) 21:45:00 |
【赤】 一匹狼 “楓”最悪な夢だった。……けど、 [一度言葉を切って、息を小さく吸い、ゆっくり吐き出す。それから静かに言葉を続けた] 本当に最悪だったのはその後…… 故郷に帰って、実際にみんなに会ってからだ。 誰を見ても食欲しか感じられなかった。 みんな本当に美味そうだったよ、 すぐにでも食べたいぐらいに。 それで確信した。いつかオレは“やる”んだ、って…… [悪夢はただの夢ではなくて、予知夢にも近いもの。>>0:431 身近な人たちに抱いていたどんな感情も全て“食べたい”に侵蝕されていた。 あの瞬間に何もかも失った気がしたのに、なぜ、まだそこにしがみついているのだろう] (*42) 2023/03/06(Mon) 21:45:22 |
【赤】 一匹狼 “楓”……誰も食べたくなかった。 そんなことしたらオレも死ぬ、って 思ったのもあるし…… みんな、殺したくない人たちだったから。 だからせめて、腹が減ってなけりゃ 喰いたい気持ちも落ち着くんじゃないかって…… ……それが最初なんだよ。 [人狼から受けた傷の治療を理由に休暇をもらって、そのまま旅に出た。そして旅先で飢えを満たして、もう一度故郷へ戻り──その方法で御せると知ったのだ。 それからずっと続けている生活は、本当に……“在るべき場所”に留まるためのものなのか? 自分の正体が、やってきたことが知られたら殺される。>>*11 そうまで思っていて、本当にそこが在るべき場所なのか。]** (*43) 2023/03/06(Mon) 21:45:41 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新