【人】 環 由人[ この場所に恐怖がないかって言われたら 「あるよ」とあっさり答えただろう。 なにもかもを見透かされるような心地。 己という存在は異質で、世界から ひとりぼっちになってしまうような 気がするけれど、この場所は それをW罪Wゆえだと突きつけるような そんな心地さえしたのだから。 無宗教だとおもう、自分は。 だからこそ世界のどこにもきっと属さない。 だけど、神に祈ることはあるんだから 無神論者とは言い切れないのかもしれない。 それに信仰をもっているわけじゃない。 その神がここにあるステンドグラスが もといた場所で崇拝されていたものか、 はたまた寺や神社で奉られているものか、 そんなことは知ったことではない。] (0) 2020/09/15(Tue) 12:32:03 |
【人】 環 由人[ ひとりなら、この場所に立てていたか、 そう尋ねられたならば、 はっきり答えることはできないだろう。 ただ、手を取ったのが答え。 それを握ったのが、答え。 彼と共にここにいるから、 自分は「きれいだ」と思えたし、 まっすぐに見上げることができた。 粛々とした雰囲気の闇に落ちた、 小さな謝罪が聞こえなかったわけじゃない。 だけど、それになにかいうことはしなかった。] (1) 2020/09/15(Tue) 12:32:26 |
【人】 環 由人[ それを言葉にはできないけれど、 ただ心に上るから。 名前のない関係に、名付けるのが 恐ろしいとおもう臆病者だけど。 それでも、あんたと一緒に これから先も、進みたいとおもうから。 伝えた。 返事と一緒に見えた、 泣きそうな笑顔は、 ステンドグラスの光に照らされて とても、きれいだった。] (2) 2020/09/15(Tue) 12:33:26 |
【人】 環 由人* [ ホテルにつけば、辺りを見回しながら 中へと入っていく。 利便性の良い場所にあるホテルで、 とてもきれいな場所だった。 チェックインを済ませたら、荷物を カートに乗せて運んでくれようとするから 「大丈夫です」と断りを入れてふたり、 それぞれに荷物をもってエレベーターに乗った。 Gがかかって箱は上がっていく。 なんとなく、ずっとなにも話さなかった。 本当ならきっと、きれいなホテルだな、とか ガイドブックそのままでびっくりした、とか なにか感想こそ出そうなものなのだけれど、 微妙な距離感をあけたまま、部屋へと向かった。] (3) 2020/09/15(Tue) 12:33:51 |
【人】 環 由人[ 彼がボストンバッグを放ると、 どさ、と音がしてベッドが揺れた。 己はそのまま、彼が置いてない方の ベッドの方へと向かい、サイドに荷物を置く。 背中越しに切り出された言葉に、 折っていた腰をまっすぐにして、 ゆっくりと振り返る。] ……ああ [ 小さく頷いて、向かい合っている 1人掛けのソファの片方に腰掛けた。] (4) 2020/09/15(Tue) 12:34:13 |
【人】 環 由人[ 茶でも入れようか、と言おうとしたが、 必要ない気がして、やめた。 彼が腰掛けてくれるのなら、 その様子を黙って見つめて。 暗い部屋にふたり、向かい合えば、 一瞬迷うように瞳を伏せて揺らし、 息を吸って、吐いて。 それからまた上げて、見つめ。] ───あのさ [ と切り出そう。]* (5) 2020/09/15(Tue) 12:34:38 |
【赤】 環 由人本棚に置いてあった茶封筒、 …なんか気になってさ、 ごめん、中、見た。 [ 頭を下げる。 いくら家主とはいえ、勝手に見たのは 申し訳ないと思っていたから。] (*0) 2020/09/15(Tue) 12:34:54 |
【赤】 環 由人で、さ、…その… はじめに、期限、いっただろ、 …部屋、見つかるまでって。 [ 息を吸う。 唇をむすんで、噛んで、またゆっくり開く。] それで、その…いつ出ていくのかなって、 おもって……いや、まって、ちがう、 えーーと、そうじゃ、なくて [ 言葉を選んでも、うまく伝わる気がしない。 やっぱり話すのは下手だなとおもった。] (*1) 2020/09/15(Tue) 12:35:15 |
【赤】 環 由人ひとりになるのかもなって、思ったら なんかこう、すげえ、怖くて、さ。 ……ごめん、めちゃくちゃ言ってんのは、 わがままなこといってんのは、 わかってるん、 だけど…… 困らせたいわけじゃなくて、そうじゃなくて、 ちゃんと言ってからじゃないと、 たぶん、その、絶対、後悔するなって、 ───俺さ、その……あの日、 眠れないって言った日、さ、 怖くなって逃げたんだよね、 このまま、あんたと寝たら、 いなくなったとき、だめになる気がして (*2) 2020/09/15(Tue) 12:36:03 |
【赤】 環 由人でもさ、それから、その─── 今までと、変わっちゃった、とことか、 すげえ、寂しくて、でも、そんなの、 俺は───…… っもちろん、その、物件?、も 良いとこなんだろうし、決めるのは あんたなんだけどさ、それはわかってて、 でも、言いたかった、 (*3) 2020/09/15(Tue) 12:36:23 |
【赤】 環 由人[ ああ、うまく伝わっているのだろうか。 だめな気がする。結局、わがままばかり 繰り返しているのは知ってる。 わかってる、だから言えないって 思っていたのにな。 そっと顔を上げて、泣きそうに微笑んだ。 やっぱりお茶を入れておけばよかった。 そうすればいま啜って、なんとか 気持ちを落ち着かせることができたのに。]* (*4) 2020/09/15(Tue) 12:37:13 |
【人】 かみさま 尊龍[伸ばした手に絡まる指。 真名を呼ばれれば愛し気にその指先に唇を落とそう。 もうこの指先は私のものだ。 私が触れた場所からお前は人から神となる] (6) 2020/09/15(Tue) 14:46:30 |
【人】 かみさま 尊龍えりさ。 さあ、おいで。 [柔く微笑み、誘って。 宙に身を投げ出すエリサを胸に抱いて受け止める。 柔く指先を絡めながら、片側の腕で抱き締めて。 ふわりと吹く風が二人を包んで世界を閉ざし――] (7) 2020/09/15(Tue) 14:47:13 |
【人】 かみさま 尊龍[ふわりと風が吹き止む頃。 見晴らしの良い丘に人の姿は見当たらず。 ただ穏やかな日差しが差し込む野菊の名所となった。 ――二人の行方は、まさに神のみぞ知る。**] (8) 2020/09/15(Tue) 14:48:00 |
【人】 ミズナギ[ ちゃんと後ろに付いてはぐれていないか確認しつつ 雪と氷の広がる景色の中、自分達は歩いていた。 一見すると故郷と似たこの未開の地。 しかし、寒さは故郷ほどの過酷さはなし 地面に現れる危険な氷の裂け目もここにはなく 人間が雪山と呼ぶものが周りに幾つか見えていたり 地面に水の流れている大きな道があったりした。 初めて見る光景もそれなりにはあるが 自然環境面での問題は大してあるように感じない。 人間の感覚でもそうなのかは知らないが。 ] ………、ん? [ 雪山の根元(というのか?) そこに入口のような小さめの空洞が見えた。 ここからではまだ少々距離がある。 中までは見えないが、何かあるのだろうか。 ] ヒナ、あの場所まで行くぞ [ 振り向いて、後ろを歩くお子様に目的地を伝える。 はぐれるなよ、という意図も込めての言葉。 ] (9) 2020/09/15(Tue) 14:48:21 |
【人】 ミズナギ( いつもこうならいいんだが…… ) [ 気になるものがあるとすぐに見に行きたがるのだが 今回はまだ大丈夫そうだ、たぶん。 大丈夫でいてくれないと困る。 ……とにかく、今はあの空洞へ向かおう。 ]* (11) 2020/09/15(Tue) 14:49:35 |
ミズナギは、メモを貼った。 (a1) 2020/09/15(Tue) 15:02:16 |
ヒナは、メモを貼った。 (a2) 2020/09/15(Tue) 15:08:24 |
【人】 マリィ[けどホテルに着いて、締め切った部屋に 二人っきりになると、普段のお喋りはどこへやら。 綺麗な内装にも、念願の温泉にも 何にもコメントも思いつかなくて。 恐る恐る、「話」について切り出したら 由人はすんなり応じてくれて アタシも対に向かい合ったソファへと そっと腰を下ろすでしょう。] …………。 [「お茶、要るわよね」って逃げ出したかった。 神様の前にいたときは由人が隣にいたけれど 今は、由人がアタシの正面。 開いた唇を、またすぐ噛み締めて。 じんわり滲んだ脂汗が、血の気の失せた頬を伝う。 何か言わなきゃ、って必死に考えるんだけど、 何から喋っていいか、全然分かんなくて。 結局、先に口を開いたのは 由人の方だったでしょう。]* (13) 2020/09/15(Tue) 17:17:28 |
【赤】 マリィ[開口一番切り出された話題に アタシは目を見開いて、微かに呻きを漏らした。 なのに、アタシが一番謝んなきゃいけない話を 何故だか由人の方が頭を下げていて アタシは何も言えずに由人の耳の裏の辺りに じっと視線を落としている。 なんでよ。 なんであんたが先に謝っちゃうのよ。 家主に嘘をついたのはアタシで、 プライバシー侵害だとか言える立場じゃないもの。 話の先が見えなくて、 でも、遮ったら、由人が何を考えてるか 知る機会がダメになる気がして。] (*6) 2020/09/15(Tue) 17:38:59 |
【赤】 マリィ[だから、黙って聞くことにしたの。 「いつ出ていくのかって思ってた」って 言われた時には流石に、ちょっと堪えたけど。 でも、ちゃんと続く真意を確かめなきゃ、 何も言えやしないもの。 自分で決めた期限を超えて 一緒に暮らしたいって気持ちのことを あんたは何度も「わがまま」だって自分で言った。 それを言うことで、アタシが困るって。 そんなことない、とか バカじゃない?とか。 色んな気持ちが、アタシの喉元を渦巻いて 何度も、息を詰まらせた。] (*7) 2020/09/15(Tue) 17:39:22 |
【赤】 マリィ[話の結びに、由人が泣きそうな顔して 微笑んだ時――――アタシは多分、おんなじくらい 泣きそうな顔しているんだわ。 アタシは、何から打ち明けるべきか テーブルの木目に視線を落としながら 何度も唇を湿した後、ゆっくり話し出すでしょう。] (*8) 2020/09/15(Tue) 17:39:51 |
【赤】 橋本 雅治……アタシ……、俺、さ。 漠然と「女の子を好きになんなきゃいけない」のが なんか違うって思って…… そのまま中学の時に、 掲示板で掴まえたおっさん相手に 体売って、小遣い稼いで……そんで、 それ、母親にばれて、家追い出されてさ。 「気持ち悪い」って。 そんでおばあちゃんちに引き取られたけど 居心地悪いのに変わりなくって、 中学出てすぐこの業界入って…… それからずっと「マリィ」として生きてんの。 (*9) 2020/09/15(Tue) 17:41:12 |
【赤】 橋本 雅治でも、ゲイ隠して生きる以上に 水商売の「マリィ」でいるの、辛くなり始めて…… だって、部屋も借りらんないの。 金があっても、出来るだけ音も立てないように 息を殺して生きても……でも、ダメだって。 それだけじゃなくて、なんも考えてないフリして 傷付いてない顔して生きるのも、嫌で。 だから、公園で由人に会ったあの夜ね…… ホントは俺、死のうと思ってた。 (*10) 2020/09/15(Tue) 17:41:47 |
【赤】 橋本 雅治だけど、あの日、由人の話聞いて、 「俺と同じ匂い」って思った。 「普通」の輪の外で、寂しい気持ちを持ってるけど それを誰にも吐き出せないまま 生きてる人かも、って。 一緒にご飯食べて、夜一緒に寝るだけの よくわかんない関係だったかもしれないけど、 自分を受け入れてくれる場所があるのって こんなに安心するんだって…… だから、シェアハウスの話、持ってこられても 全然、由人のところよりいいって思えなくって。 ……だから、由人との約束を破ってでも ずっと一緒にいたい、って思ったんだ。 (*11) 2020/09/15(Tue) 17:43:55 |
空腹な迷い人 レックスは、メモを貼った。 (a3) 2020/09/15(Tue) 18:13:18 |
【人】 環 由人[ たぶん、彼から切り出したなら、 己は一度遮って、先に話させてほしいと 頼んだだろう。 だって、彼のW話Wはきっと、 「家が見つかった」って始まると 思っていたから。 その報告よりも早く、 もうすでに決めてしまっていることで ゆるがないことだとしても、 己の気持ちを伝えておきたかった。 そんな、わがままだった。]* (14) 2020/09/15(Tue) 19:53:53 |
【赤】 環 由人[ 拙く、たどたどしく、 うまく言葉にできない思いを 訥々と、どうか届いてほしいと、 そう願いながら落とした。 いつのまにか下がっていた視線を ゆっくり上げて、泣きそうに笑ったら、 鏡みたいにおんなじ顔した彼がいて、 なんでそんな顔すんのって。 その潤みの理由はなんなのって。 聞きたかったけど、喉が詰まって、 言葉にならなかった。 彼の視線が下がっていく。] (*12) 2020/09/15(Tue) 19:54:11 |
【赤】 環 由人[ いっそ、らしくなくとも明るい声の一つでも 出してしまった方がマシではないかと 思うほど、重くなってしまった空気。 ああ、困らせてるんだなって。 そんな気、なかったんだろうなって。 いつかの記憶が蘇って、苦くて。 だけどあのときと違って今度は、 ちゃんと自分の気持ちを伝えたから。 だからきっと、これから先も、 大丈夫だろうって思って、唇を結んだ。 それからまたすこしして。 ゆっくりと開かれた口に、そちらを見る。 視線があわなくても、じっと、 その睫毛の先を見つめて。 だまって、語られる言葉を一つたりとも 取りこぼさないよう、聞いた。 予想していた話とは違っていて、 すこしばかり面食らうけれど、 それを表情に出すことはしない。] (*13) 2020/09/15(Tue) 19:54:33 |
【赤】 環 由人[ だんだん濡れて、かすれる声に、 己の喉奥も震えるのがわかる。 すん、と鼻から息を吸って、吐いた。 ああ、どうしてこんなに─── 難しいんだろう。 きっと同じ気持ちなのに。 もっと単純に考えてしまえば、 楽になれる気がするのに。 ───ただ、彼の気持ちもわかる気がして、 うまく言葉にできなくて。 その恐さとか、いろんな感情全部 ひっくるめて、───そうだな。 ぐちゃぐちゃで、まとまらない心を すべて曝け出してくれた目の前の人に、 いつもの明るくて面白い、 WみんなのママWの面影はなくて。] (*14) 2020/09/15(Tue) 19:55:06 |
【赤】 環 由人[ また押し黙った彼の睫毛の先を見つめて。 結びすぎてくっついた、乾いた唇を ゆっくり離して、すう、と息を吸う。] ───そっち、行ってい? [ 返事があってもなくても、 腰を上げて、正面にいた彼の足元に 膝を立てて座れば、そのままそっと、 その肩口に手を伸ばして、 表情は見られたくないかもしれないから、 覗き込むことはせずに、抱き寄せる。 後頭部に差し入れた手で、 柔らかな髪をくしゃ、と握った。] (*15) 2020/09/15(Tue) 19:56:33 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 指先に落ちる口づけが少しくすぐったくて けれどね、 そんな余裕もすぐになくなっちゃう。 投げ出した身体はそのまま、あなたの腕の中。 今までのどんな距離よりも近くて、 どんな時間よりも待ちわびた ……そう、] (15) 2020/09/15(Tue) 20:48:57 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 人狼の娘の本を閉じてから。 また、一冊。もう一冊と、本を読むのが楽しくて ついつい長居をしてしまっていた。 鬼になってしまった妹を 人間に戻す方法を探しながら、鬼と戦う少年の話。 地獄の住人たちの日々を描いたブラックコメディ。 ついつい読みふけってしまうのは、 この場所が居心地が良いせいだろう。] そろそろ、帰らないと…… [ 読んでいた本を棚に戻した。 それから、個室に一度戻って、空の皿を手に取った。 カウンターに戻り] (18) 2020/09/15(Tue) 21:43:28 |
【人】 空腹な迷い人 レックスごちそうさまでした 美味しかったです [ 店員さんがいれば、そう声をかけて、皿を返した。] それじゃ、僕はこれで…… [ 元の世界に帰ろうと、踵を返す。 だが、ふと思い出して、振り返る。] もう、会うこともないかもしれないけど 折角、出会えたから…… [ 握手を求めるように、手を差し出した。] 僕は、レックス ――――君と同じ人ではないものさ [ 人食い鬼だけど、スキュラは食べないから安心してね。 手を握り返してくれたかどうか。 それは気にせずに、今度は振り返らずに。 入ってきたときは違い、 しっかりとした足取りで、扉を開いた] (19) 2020/09/15(Tue) 21:43:31 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 扉を開くと、同時に鳴り響く鐘の音。 扉の向こうに、そびえ立つ館。 左右に広がる庭園。 左手に湖、右手に森。 固く閉ざされているはずの大きな門は、 "ゲーム"の参加者を、 受け入れるために、飲み込む為に、今は開け放たれていた。] (21) 2020/09/15(Tue) 21:43:37 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 門の向こうに無数の 紅い蝶 が舞っている。それは、やがて人の形になる。 煌めく 金糸の髪 透き通った 海色の瞳 蘇芳に染まったドレスに、 黄金の刺繍 ゆったりとした豪奢なドレスを、 ふわりと揺らして、美しい魔女は、――現れた。 魔女は、優雅に微笑んで、ただ待っている。 おもちゃ "ゲーム"の駒が、その手に収まるのを。] …………僕が、僕のまま帰れたらいいな [ カツンと一歩。 扉の向こうに、踏み出せば、 ゆっくりと扉は締まっていく。 扉が完全に閉まる前に、 少しだけ名残惜しくて、振り返った。] (22) 2020/09/15(Tue) 21:43:39 |
【人】 空腹な迷い人 レックス――――さようなら、 [ 血生臭くない、穏やかな世界とはお別れだ。 最後に浮かべた微笑みは、少しだけ寂しさが滲んだ。**] (23) 2020/09/15(Tue) 21:43:41 |
【赤】 橋本 雅治[俺の長くうねった話の結び、 由人が掛けてきた声に、俺は一瞬 ぎくりと身体を強ばらせた。 だけど、返事をする前に 俺の頭はぽすん、と由人の肩口に迎え入れられて ベッドで一緒に寝た時に嗅いだ由人の匂いが 鼻腔いっぱいに広がった。 ……抱きしめられてる。 そう気が付いたのは、髪を撫でる手の 優しい温かみを感じてから。] (*16) 2020/09/15(Tue) 22:25:17 |
【赤】 橋本 雅治…………そこは、さ 「俺がハッピーエンドにしてやる」 とかじゃないの……? [由人の肩口に顔をうずめたまま 俺は嗚咽混じりに笑ってしまう。 ……でも、そういう薄っぺらいこと言って 誤魔化そうとしたりしないで 真剣に向き合ってくれる由人が 好き。 こういう人だからこそ、 一緒に生きていきたいって思えたんだ。] ……ふ、ふ……俺も、 ハッピーエンドにしたげる自信なんか 全ッ然!無いけどさ……!! [由人の背中にまわした腕を、きゅ、と引き寄せて 俺は微かに肩を揺らした。] (*17) 2020/09/15(Tue) 22:26:09 |
【人】 橋本 雅治[散々泣いて、ちゃんと話して。 「その先」へ進む第一歩を踏み出す前に。] ………………お腹空かない? [どんな時でも腹は減る。 例え死にたがりの腹であっても。 ぐぎゅるる……と盛大に鳴った腹を 両手でぎゅっと押さえ付けながら 俺はおずおずと「恋人」に尋ねるのだった。]* (24) 2020/09/15(Tue) 22:42:02 |
【赤】 環 由人俺一人でできるわけないだろ [ 嗚咽まじりに笑う彼にそう答えると、 「俺も」と同調する声が耳元に響く。 回された手にきゅ、と力を込められて、 少しだけ体が近づいた。 ハッピーエンドにしてやる、なんて 豪語できるほど己の自信は満ちてないし、 どっちかといえば己一人だとたぶん バッドエンドへ猛スピードで突っ込んでいく。 だけど、お互いに押し合いながら 選び取っていったものならきっと、 それが正規ルートじゃなくたって、 その道の先にあるのはハッピーエンドと 名付けたっていいと思えるのだ。] (*18) 2020/09/15(Tue) 23:59:43 |
【人】 環 由人[ 大きな音が響く。 目を丸くしてそちらを見ると、 両手で彼がぎゅっと腹を押さえるから。 ふは、とまた昼間みたいに噴き出して、 そのままくつくつ肩を震わせた。] うん、晩飯食おう [ と頷いて、客室へ運んでもらえるよう フロントに連絡を入れようか。 それが来るまでの間、せっかくだから 準備されていた浴衣に袖を通して、 褞袍を羽織る。] (25) 2020/09/16(Wed) 0:02:16 |
【人】 環 由人露天風呂もあるらしいし… 楽しみだな。 [ と微笑んで。 運ばれてきた食事に舌鼓を打つのだ。 先付けから始まるコースと別に、 一品料理として、今が旬の 鮭児が食べられるというから少し値は 張るけれど、せっかくだし、と注文した。 半冷凍で運ばれてきたそれは、 生臭さはまったくなく、 口に入れるととろけるような舌触りで、 日本酒によく合う。 なるほど、はじめにきいた評判に違わず、 海の幸の溢れる夕食は絶品だった。 ───が。] (26) 2020/09/16(Wed) 0:02:37 |
【人】 環 由人温泉…… [ そう、温泉に入る予定だったのだ。 だったのだ、けれど─── 酒をしっかり飲んでしまったものだから ちょっとさすがに今すぐ入るのは 体によくない気がする。 客室にも温泉が付いているらしいから、 そこで済ませるか…と思案して。] (27) 2020/09/16(Wed) 0:02:57 |
【人】 環 由人…ちょっと、休んでからにする。 温泉、行って来なよ。 [ と彼には促して、 己は一度、和室仕様の低めのベッドに 座って、しばし休憩をとろうか。]* (28) 2020/09/16(Wed) 0:03:16 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーすあしひきの 山路越えむと する君を 心に持ちて 安けくもなし あなたが辛く険しい道を行こうとしていると 私は気が気ではありません (29) 2020/09/16(Wed) 8:47:55 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[個室から出てきた男が、カウンターの上に 空になった皿をからん、と置いた。 アルバイトは、爬虫類じみた縦長の瞳孔で 調子の悪そうだった客の顔をじっと見つめると ふしゅる、と息を吐いた。] 具合、良くなったんなら良いッスけど…… [ちゃんとナポリタンの皿は空になっている。 一介のアルバイトに、それでも彼の体に残る 疲労や病気を見抜く力も無ければ ここに引き止める権利も何も無い。] (30) 2020/09/16(Wed) 8:48:14 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[だけどこのアルバイト風情に対して 行儀よく差し出された手には、 ちょっと照れ笑いを浮かべたけれど……] 会えないかもってことは 会えるかもってことっショ。 [訳アリっぽいお客さんだったから 多分アルバイトが想像するよりずっと この言葉と握手の意味は重いのかもしれない。 薄い手を握り返して、男は 彼に言える台詞をなにか考えだそうとして ─────結局、やめた。 彼がここで出会った本が 何か彼の道を照らしてくれるか 或いは彼の気持ちに寄り添ってくれる 誰かとの出会いに期待をするか。 言える事など、何も無いのだ。] (31) 2020/09/16(Wed) 8:48:36 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす俺は、デュース。 ……万引きの罰として働いてるだけの つまんねえアルバイトッスよ。 [人の形だろうが、無かろうが 己がここにいる理由は大したことじゃない。 ……まあ喰われては敵わないのだが 人ならざる者達の手が、しゅるり、と解け レックスの手は扉にかかる。] (32) 2020/09/16(Wed) 8:49:13 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[こんなの、ただのおまじないだ。 効力の程は知らないし 強大な魔女の力の前には ちり紙程の力もないだろう。 ─────それでも。] 『鬼滅の刃』終わっちまったし 『チェンソーマン』も終わりそうだし…… でもまあ、『HUNTER × HUNTER』の 暗黒大陸編がとりま完結するまで 俺、ここにいると思うんで。 [またのご来店、お待ちしております。 人喰い鬼の寂しげな顔に、 スキュラはゆらりと尾を揺らした。]* (34) 2020/09/16(Wed) 8:55:15 |
【赤】 橋本 雅治[誰にも見届けられない誓いのキスは 初めてじゃないのに、すごく、心臓がうるさくて 触れるだけの軽くて可愛いそれに ちょっと、震えてたかもしれない。] ――――由人だって。 [やわらかい髪に指を通して ほんの少し潤んだ目元にキスを落として。 こういう、ちょっとしまらないとこ。 本当に、かわいくて、いとおしくて。 頼まれたって離すもんか、って思う。] (*19) 2020/09/16(Wed) 14:38:40 |
【人】 橋本 雅治[盛大に鳴った腹の虫を笑われたものだから 何か言い返してやろうと思ったのに 運ばれてきた料理を前にしたら もう全部どうでもよくなった。 とろりと濃厚な揚げ出し豆腐から始まって 貝殻ごとホタテの半身を焼いたものとか、 大ぶりな蟹のしゃぶしゃぶとか…… いつもの食卓に出て来ないようなご馳走を前に 野暮なことを考えちゃいけない。 由人が頼んだ一品料理で 何やら凍った刺身が運ばれてきたときには 流石にびっくりしたけれど!] ルイベ、っていうんだ。 [仲居さんの説明に、しげしげとそれを眺めて。 お土産屋でよく見かけるルイベ漬けとは違って 味付もなければ、イクラもない。] (35) 2020/09/16(Wed) 14:38:56 |
【人】 橋本 雅治「炙って召し上がる方もいるんですよ」 [なんて、仲居さんから教わってみたら 行儀が悪いけど、しゃぶしゃぶ用のコンロの火で 脂ののった皮の辺りを軽く炙って食べてみる。 溶けた脂の甘味に、少し香ばしさが加わって…… うふふ、と笑いがこぼれてしまった。] これは……お酒が進んじゃうやつだ。 [口の中に残る甘みを熱燗で流し込んで 次の一枚は凍ったまま食べてみて。 逃げるように飲むお酒と違って 好きな人と楽しく飲むお酒って こんなに楽しいんだ、って。 ついつい、次に控えるイベントのことも忘れて 盃を空けてしまうのだった。] (36) 2020/09/16(Wed) 14:39:14 |
【人】 橋本 雅治……え、温泉、行かないの? [酒気で赤らんだ頬のまま、俺は由人を振り返る。 北の海鮮と美酒とですっかり上機嫌な俺は このまま由人と湯に浸かれるものだと思っていたから 思い切り口をとがらせてしまうだろう。] 男湯だよ、男湯?! 合法的に無料で男の裸見れるんだよ? イェイイェイヲウヲウパーティーじゃん! [回らない呂律のまま行ったら パーティー会場で門前払いなのだけれど。 それでも尚も「行こうよぉ」って、 ベッドに腰かけた恋人の手を引いて 酔っ払いは甘えた声を出す。 けど、この堅実な恋人が動かないと知れば パーティーへの興味も失せて。] (37) 2020/09/16(Wed) 14:39:30 |
【人】 橋本 雅治……じゃ、俺もいかない。 [由人のベッドにどさり、と腰を下ろすと ぶすくれた顔のまま体を横たえてしまうのだ。 "ママ"の姿は何処へやら。 完全に質の悪い、幼児のような酔っ払い。 ご機嫌斜めのように見えるかもしれないけれど 初めて、素のままを曝け出せる相手ができたことに 嬉しくて嬉しくてご機嫌なのだから、面倒くさい そしてこの面倒くさい酔っ払いは、 お堅い恋人が隙を見せたら 柔らかなベッドの上へと引きずり込む気満々でいる。]* (38) 2020/09/16(Wed) 14:48:46 |
【人】 環 由人[ ここまでの馳走を家で振る舞うことはない。 いつだって、お互いの口に入るのは、 その日のW余り物Wばかりだったから。 だけど、その喜びようをみていると、 せめて誕生日くらいはこれくらい いいものを準備しようかな、 なんて気持ちにだんだんなってくる。 前は心ばかりのケーキを一切れ、ずつ、 だったし、次の誕生日はきっと。] (39) 2020/09/16(Wed) 19:25:13 |
【人】 環 由人あっちじゃなかなか食えないし 北海道まで来たんだから 絶対食うって決めてた。 [ 鮭児を珍しそうにしげしげと 眺める様子をみているのは、 なんだか楽しかった。 女将さんの説明には一緒に頷いて。 半凍りのルイベを口に入れたあと、 彼を真似て炙って食べてみる。 凍ったものよりも、もっと 甘味が増して、じゅわ、と溶ける。 たしかに炙りも美味いな、と 上がる口角をそのままに、酒を含んだ。] (40) 2020/09/16(Wed) 19:25:31 |
【人】 環 由人[ ───とまあ、機嫌よく次々に 盃をあけてしまったものだから、 食事が終わる頃には少しばかり体が 火照って、ふわふわしていた。 これで温泉に入って酒が回って、 ぶっ倒れでもしたら洒落にならない。 だから遠慮したのだけれど、 彼は至極不満そうで。 尖らせられた口に、いつもより低くなった 笑いの沸点は、簡単に口元を緩めてしまう。] そーゆーの別に求めてないから [ パーティーじゃん!とはしゃぐ声に いつも通り、無愛想な返事を 返すのだけれど、まだまだ 諦めはついていないようで。] (41) 2020/09/16(Wed) 19:25:55 |
【人】 環 由人[ 甘えた声で引かれた腕を困ったように見つつ、 ここまでいうなら…と揺れかけはするが、 万が一を考えるなら、明日もあるのだし、 今は行かない方が賢明だろうと踏んで。 ───というか、己は行かないから 彼だけ行ってきなよ、と先程は言ったが それも撤回する。行かない方がいい。 たぶん。なんか危ない気がする。 が、それを口にするよりも早く、 不機嫌そうに「行かない」と これまた唇を尖らせてとなりに座る彼を見て ふ、と噴き出して眉尻を下げる。] そうだな、そうした方がいい [ と同意すると、ぶすくれた顔のまま ベッドにどさりと横になった。] (42) 2020/09/16(Wed) 19:26:13 |
【赤】 環 由人[ 彼の方に上半身だけ向き直り、 不満そうな顔のすぐとなりに、 覆いかぶさるようにして肘をつき、 優しく手のひらで髪を撫でる。 そのまま瞳を伏せて、額に、 眦に、顳顬に、触れるだけの口づけを落とし。] ──また、明日、入ろう? [ 吐息まじりに誘いをかけ、 その瞳を真っ直ぐに見つめて。 ゆっくりと体を起こす。] (*20) 2020/09/16(Wed) 19:26:33 |
【人】 環 由人俺シャワー浴びてこようかな [ と呟きを落として、あくびを一つ。 瞬間、ベッドに引き摺り込まれるのなら、 簡単にその体は沈んでしまうだろう。 目を丸くして、それから、また噴き出して 「びっくりした」なんてこぼして、 笑ってしまうに違いない。]* (43) 2020/09/16(Wed) 19:26:50 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 想いは、力になる。 たとえ、魔女の力に敵わずとも。 繋いだ縁は、切れることなく。 それはいつか、形となって実を結ぶ日が来るだろう。 この身が、その日まで続いていれば……] (44) 2020/09/16(Wed) 20:34:02 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ ぱたり、と扉が閉まれば、元の世界に帰ってきた。 門の向こうで、魔女が待っている。 一歩、また一歩。 門に近づいて、門の目の前までやってきた。] ごきげんよう、麗しの魔女グロリア様 お初にお目にかかります 覗き見はずっとされていたようですが [ 含みたっぷりな挨拶をしながら、一応頭を下げる。 魔女は特に怒った様子もなく、 相変わらず優雅に微笑んでいるだけだ。 門をくぐるのを待っているのだろう。 大きく深呼吸をすれば、意を決して一歩、踏み込んだ。] (45) 2020/09/16(Wed) 20:34:04 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 踏み込んだ瞬間。 足元から舞い上がる無数の紅い蝶。 優雅に嗤う魔女の声が、響き渡る。 思わず目をつぶって、両腕で顔を覆い、 一歩後ずさろうとしたが、そこにあるはずの地面はなく。 ふわりと身体が浮き上がり ――――そこで、意識は途切れた**] (47) 2020/09/16(Wed) 20:34:09 |
【人】 橋本 雅治[今更別な野郎の身体に興味は無かったけれど 恋人とお風呂に入る、ってイベントは すごく、すごーく楽しみだったのだ。 ……危ないって、何がよ? ]やだわァ……自分だけテイシュクぶっちゃって。 [そんな悪態をついてみせるのに 何処までも涼しい顔の由人が、 ほんのちょっと、くやしい。] (48) 2020/09/16(Wed) 21:42:28 |
【赤】 橋本 雅治[俺なんか、もう温泉一緒に入りたいし このままずっとお喋りもしてたいし キスもしたいし…… ぐずりかけの子供みたいに 情緒があちこち飛び散って、 自分でも訳わかんなくなってるのに 上からぐっと近付いてくる影に、 羽根が降るみたいな軽い口付けを落とされて ……それで、素直に 「……じゃ、明日にする」って 思っちゃう俺自身もいて。 やだ、もう。 いつからこんなチョロくなったの俺。] (*21) 2020/09/16(Wed) 21:42:51 |
【人】 橋本 雅治[だから、ベッドに引き摺り込むのに成功したら 今度は俺が上からのしかかってやる番。 まんまるに見開いた目をして笑う その鼻先に、かぷ、と柔く噛み付いて。] まいったか! [って。 照れて染まった耳をそのままに、 俺も悪戯小僧みたいな顔して笑うんだ。]* (49) 2020/09/16(Wed) 21:43:27 |
【赤】 橋本 雅治シャワー浴びたらもったいないじゃん。 今日の楽しい思い出全部、ぜーんぶ 今の由人に染み付いてるのに。 [ベッドに仰向けに押し倒した由人の耳元に 鼻先をすぅ、と押し付けて 今日のことを思い出してみる。 空港までギクシャクしてたのに こっちに着いたら、やっぱり楽しくて 初めて余り物じゃない、由人が焼いたピザ食べて ……やっぱりアレ、すごく楽しかった。 ステンドグラスは、怖かった。 けど、今ならもう少しちゃんと見れる気がするから 次までに少し、勉強しようと思う。 ……ああ、「これから」のこと考えるの すごくワクワクするし、楽しい。 俺今、とっても幸せなんだ、ってこと 今更じわじわ心の中に沁みてくる。] (*22) 2020/09/16(Wed) 21:43:51 |
【赤】 橋本 雅治……ごめんね。 今一秒でも長く、一緒にいたい。 [耳朶に歯を立てながら、 我儘を言ったことに小さく侘びて 由人の頬を指の甲でそっと撫でた。 視線を下にずらすと浴衣の合わせから 俺も見た事のない由人の素肌が覗いている。 呼吸に合わせてふいごみたいに上下する 胸の中心あたりに手を置くと 掌にどくどく鼓動が伝わってきそうなほど。 口元に笑みを浮かべて 由人の胸元に宛がった手を そのまま下に滑らせていく。 満たされた胃の腑から、臍、その下へ。 性器の膨らみの上を軽く撫でたら 俺の指先は浴衣の裾を割って 柔らかな内腿の皮膚をなぞるだろう。] (*23) 2020/09/16(Wed) 21:47:12 |
【赤】 橋本 雅治一緒にいたいし、……そういうことも、したい。 [それがもし俺の独りよがりだとしたら 身を引く程度の分別はある。 例え酔ってたとしたってさ。] 由人が嫌なら、しない。 俺、抱くのも抱かれるのも出来るけど ホントは、抱く方が好きだし。 ……このまま前みたいにぎゅーってしながら 眠くなるまでしゃべってたっていい。 由人がここにいるなら、それで。 [腕の檻に閉じ込めた由人を見下ろして 俺はうっとり目を細める。 こんな恥ずかしくなるほど甘っちょろいこと 言えちゃう相手がいるの、嬉しくって。]* (*24) 2020/09/16(Wed) 21:55:48 |
【人】 環 由人[ 急に体が沈んで、視界が反転すれば、 一瞬何が起きたのか分からなくて、 目をまん丸にしてしまうのだけれど。 「びっくりした」と小さくこぼして笑えば、 その体が浮いてのしかかる。 鼻先に甘く噛みつかれれば 思わず目を眇めて。] ふは、 まいったまいった [ とまた笑うのだ。 彼の耳の縁が赤く染まっているのは 気づかないわけじゃない。 きっとそれが酒のせいじゃないってことも。 だけど、きっと己の耳も同じように ほんのり染まってるから。 わざわざそれを指摘したりはしないのだ。]* (50) 2020/09/16(Wed) 23:26:48 |
【赤】 環 由人[ 耳をくすぐる声にそちらを見つめる。 彼の鼻先が吸った空気が、揺れて、 ほんのすこし耳のあたりをくすぐった。 余り物じゃないものが食べたい、 なんていわれたら、作るだろう。 そりゃもちろん、処理してもらわなきゃ 困るには困るのだけれど…それでも、 己の料理を食べたい、と言われて 喜ばないわけがないのだから。 今日いちにちを過ごしてよくわかった。 己のW楽しいWもW綺麗Wも W不安Wも、全て共有したいのは、 目の前にいるこの人だ。 間違いなく、そうだった。 それがはっきりわかった。 これからも、ずっと、だとも。 また来よう、が言える関係になった。 ───今は、言わないけど、あとで、 帰るまでにきっと、必ず。] (*25) 2020/09/16(Wed) 23:27:26 |
【赤】 環 由人[ その手の甲がそっと頬をなぞる。 謝られた言葉に眉を下げて。] ───謝んなくていい [ と一言だけ返した。 食まれた耳朶に、ぴく、と体が揺れる。 手のひらを胸に当てられれば、 こくりと唾を飲んだことも、 その無愛想な表情とは裏腹に、 早鐘を打っている心臓のことも、 気づかれてしまうだろうか。 されるがまま、滑り落ちていく手。 胸を、腹を、臍を、 そして、少しばかり熱を持ったそこを、 内腿を、触れられて。] (*26) 2020/09/16(Wed) 23:27:54 |
【赤】 環 由人 っン───っ [ ごく小さな声が鼻から漏れた。 提案と懇願のような形をとりながら、 己に委ねられるこの先。 ───同じ気持ちだ。 シャワーを浴びて、流したら、 そのあとは朝まで一緒にいるつもりだった。 シャワーは酔い覚まし、のつもりでもあった。 だって───] (*27) 2020/09/16(Wed) 23:28:09 |
【赤】 環 由人[ ……と、そこまで伝えてから、 顔が少し熱くなるのを感じるから。 ゆらゆら、視線を揺らして。 だけど、逸らすことはしないで。 耐えられなくなったらその首筋に 腕を回して引き寄せてしまおう。] 久々すぎるし、 ていうか、なんかこんな甘いの、 はじめてっていうか、… なんか、ちょっと、照れる [ そう耳元に落として。 もう一度力を込めた。]* (*29) 2020/09/16(Wed) 23:29:26 |
【赤】 橋本 雅治[胸元に手を当てても、鼓動は分からなかったけど 代わりに「謝らなくていい」って一言が どうしようもなく、嬉しかった。 きっと、同じ気持ちなのかな、って。 いつもと変わらない素っ気ない態度の下、 触れた膨らみはほんの少し、 熟れた熱を孕んでいる。 由人の口から漏れる吐息に、 ぞくり、と興奮で肌が粟立った。 真っ直ぐ見つめあってたはずなのに ゆらゆら、視線は揺らいで、潤んで。] …………かわい……。 [率直に褒めたら強く抱き寄せられるものだから 俺の口元の笑みは深くなるばかり。] (*30) 2020/09/17(Thu) 10:15:12 |
【赤】 橋本 雅治俺だって、こんなん初めてだよ。 [こんなに甘いのも、 俺がちゃんと雅治として、誰かを愛すのも。 ついでに、自分から「抱きたい」って言えたのも。 客に合わせるんじゃなくて、これは俺の意思。 浴衣越しに、下着を押し上げる熱を 由人の腿に擦り付けて 俺は由人の耳元に熱い吐息を吐く。] ……大丈夫、これがそのうち 俺達の普通になるから。 [照れて耳まで真っ赤な由人は可愛いから 見られなくなっちゃうかもなのは残念だけど。] (*31) 2020/09/17(Thu) 10:15:34 |
【赤】 橋本 雅治[由人の唇に唇を重ねて、きつくその体を抱きしめる。 角度を変えて、舌先を絡めて、 酒の名残を帯びた唾液を分け与えて。 このまま一つに溶け合ってしまいたい。 肉と骨とに隔たれてしまうのがもどかしい。 少しでも近くにいたくて、由人の帯に手をかければ 室内灯の下、由人の裸体が晒されるだろう。 初めて見る恋人の身体に視線を這わせながら] ……どう、されるのが好き? [低く、俺は尋ねるだろう。] (*32) 2020/09/17(Thu) 10:16:33 |
【赤】 橋本 雅治指で触られるのが好き、とか [首筋から鎖骨にかけて、指先を滑らせたり] こう、舐められるのが好き、とかさ。 [身体をずらして、臍のくぼみへ 舌の先をねじ込んだり。 直接的な性感帯には触れないまま 由人の反応を見逃すまいと 目だけはしっかり、恋人の方へ向けたまま。 如何せん、大事な人なんだ。 傷付けたくないし、気持ちよくなってもらいたい。 自分のされたいこと言わせたいとか、 ]オジサンじみた考えがあること、否定しないけど。 (*33) 2020/09/17(Thu) 10:35:14 |
【赤】 橋本 雅治俺は、乳首舐められんの、好き。 こうやって、 [言いながら、俺は由人に見えるように 大きく舌を出して、わざとゆっくり ほんのり色付く胸の先端へと落としていった。 平らな胸を飾るそれを、舌先で転がしては 時折やわく歯を立て、硬さを楽しむように扱く。] 噛まれると痛いんだけど、 その分舌が気持ちよくなるの、好きでさ。 [自分の好きな感覚を、恋人にも教えるように 言葉をなぞるように責め立てる。] (*34) 2020/09/17(Thu) 10:37:05 |
【赤】 環 由人[ きっといつも言葉が足りてない。 自覚はあるけれど、口下手は 直らないから、察してほしい───なんて。 それはわがままなのかもしれないから。 なるべく、口に出さなきゃな、 とは思ってはいるものの、 照れもあってなかなか難しい。 少しずつ、少しずつ、言えるように なったらいいな、とは思う。 こういう、素直な言葉も。 喜んでくれるなら、余計に。] (*35) 2020/09/17(Thu) 20:30:34 |
【赤】 環 由人かわいくはないだろ [ あんまり筋肉がつかないとはいえ、 趣味が筋トレの大の男を捕まえて いう台詞ではないとおもう。 だから困ったように落として。 こんな甘さのある雰囲気は、 やっぱり照れ臭くて、 誤魔化すように笑ってしまうのだけれど。 同意が落とされて、下肢に触れた熱。 こくり、と唾を少し飲んだ。 耳元に落とされた吐息に、 ぞわ、とそこから粟立つ。 結んだ唇。見つめられると、温度が上がった。] (*36) 2020/09/17(Thu) 20:30:56 |
【赤】 環 由人[ 一度だけ、交わしたあの口づけよりも、 どうしてかずっと甘い気がして。 角度がかわる、舌先が絡まる、 蕩けてしまいそうなほど、心地いい。 鼻から小さく母音が漏れた。 抱きしめられた体の距離はゼロ。 体温が、同じになっていく。] ───は、っ [ 唇が離れれば、短く息を吐いて、 ゆらゆら、先ほどよりも熱を帯びた 視線をそちらに向けると、 帯が解かれて、肢体が晒される。] (*37) 2020/09/17(Thu) 20:31:43 |
【赤】 環 由人[ いつもよりも低く、濡れた声が 耳をくすぐる。 その視線だけで、触れられているような 錯覚すら覚えた。 ひとつひとつ、確かめるように動く指。 舌が、肌の上を這う。] ッん、 [ そのたびにぴく、ぴく、とかすかに 体は跳ねて、向けられる視線を、 こちらからも絡めた。 煽るように赤い舌が蕾をなぞるのが よく見える。その刺激に、悩ましげに 眉を寄せて、唇をまた結んだ。 はじめこそ、耐えてはいたものの、 刺激が繰り返されれば、眉間の皺は深まり、 甘く噛まれたあと、舐められれば、 体はびくびく、と跳ねた。 足先を丸めて、手のひらでシーツを握り、 かすかに震えを止める。] (*38) 2020/09/17(Thu) 20:32:02 |
【赤】 環 由人っ… ぅ、ンッ [ ずく、と下腹部に熱がたまる。 胸元から上がった顔は、笑みを深めて尋ねる。 頬が紅潮するのがわかった。 口に出していうの、なんて、 羞恥がないわけがなくて。 ふい、と逸らした顔。 だがそれも一瞬。 そっと窺うように視線だけを 彼の方にゆっくりと戻せば、 一度唇を結んで、ゆっくりと緩め。] (*39) 2020/09/17(Thu) 20:32:31 |
【赤】 環 由人……胸、もいいんだけど… …足とか……耳、が、弱い。 [ それだけ伝えて、また視線を背け…それから 息を吐いて、居直るように顔を戻し、 真っ直ぐ見上げる。 シーツをつかんでいた手を彼の 首後ろに回して、手のひらで後頭部を覆い、 上半身を少し起こしながら、引き寄せ、 できるならそのまま口づけを。 まつげの絡む距離で、薄く開いたまぶた。 じっとその瞳の奥を覗くように見つめて。] (*40) 2020/09/17(Thu) 20:32:49 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 魔女の部屋 ― [ さらさらと落ちる砂の音がする。 頭の下に柔らかな感触がする。 それから――…] ん、んん……? [ 緩く瞳を開けば、見慣れない天井。 豪奢なシャンデリアが、キラキラと光を煌めかせていて それをぼんやり見つめていると、 急に視界に入ってくるものがあった。 白い髪に、頭の上に白い三角の耳。 無邪気な笑顔を浮かべた少女だった。] 『起きた起きた? 鬼さん、起きた? ミケはね、鬼さん起きるまで見張っててって 魔女様にお願いされたから、見張ってたんだよ!』 [ 猫の少女は、嬉しそうに喋る。 魔女にお願いされたということは、従者か何かなのだろう。 ゆっくりと身体を起こして、周囲を見渡す。 赤い絨毯に、黒に近い茶色の調度品。 何処かの貴族の部屋のような様相だった。] (51) 2020/09/17(Thu) 20:47:24 |
【人】 空腹な迷い人 レックスミケ、だったかな 魔女はどこにいるんだ? [ ソファに寝かされてたらしいが、 上等なソファのおかげで、身体は痛くはなかった。 猫の少女に魔女の行方を聞けば、不思議そうな顔をする。] 『魔女様は、いるよ! どこにでもいるよ!! 魔女様、魔女様、グロリア様! ね、そこにいるでしょう?』 [ ぴょんぴょんと、跳ねるように部屋を歩き回り 頭の耳を揺らしながら、愛らしく笑う。 その視線は、背後に向けられていた。 振り返るとそこには、いつのまにか――魔女がいた。] (52) 2020/09/17(Thu) 20:47:27 |
【人】 空腹な迷い人 レックス 『ミケ、言いつけを守ってくれたのね あとで、ご褒美をあげましょう』 [ 魔女は、甘い声で優しく微笑する。 猫の少女は、嬉しそうに飛び跳ねると、 そのまま紅い蝶に変わって消えてしまった。 その一部始終を、呆然と見つめていると 魔女は、こちらに向き直って、また嗤った。] 『さて、取引をしましょうか これは対価ではないわ、"取引"よ 私がお前に求めるのは、二つ』 (53) 2020/09/17(Thu) 20:47:29 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 庭園 ― 一つ、3日生き延びること 一つ、――ベネット・ロペスを、殺すこと [ 魔女が言った、二つの条件をぽつりと呟いた。 全ての季節の花が咲き乱れる庭園の中。 魔女との会話を思い出す。 条件を満たせば、 生死にかかわらず願いを叶えてくれると言う。 魔女の目的は、結局分からなかった。 だが、願いを叶えられるなら、それも些末なことだろう。] …………ベネットは、何者なんだ? [ 魔女が自分の手で殺せない相手。 その人物が何者なのか、魔女の口からは語られなかった。 ただぼーっと、花を眺めながら、 他の参加者たちが来るのを待っていた**] (54) 2020/09/17(Thu) 20:47:31 |
【赤】 橋本 雅治[顕になった身体は、そりゃ胸はないし 喉仏も出てれば、うっすら腹も割れている れっきとした男の身体だけど、 羞恥に耐えながら視線を彷徨わせる様は 本当に、かわいい。] 足と、耳ね。分かった。 [からかうような笑みを浮かべて 早速足へと手を伸ばし掛けた……の、に。 伸びてきた由人の手に絡め取られて 忽ち引き寄せられてしまう。] ン、───── [欲を孕んだ視線とかち合って、 歯列を割った舌に、俺も膿んだ熱を載せた瞳で にぃ、と視線だけで笑う。] (*41) 2020/09/17(Thu) 23:06:59 |
【赤】 橋本 雅治キス、好きなんだ? [由人に覆い被さるような姿勢のまま 左の耳に手を伸ばして、 赤の滲んだ耳の輪郭に指を這わせる。 キスが好きって、可愛い。 えっちなくせに、時々初心。 俺は湧き上がる悪戯心に任せて、 由人の両耳の穴を指先で塞いでから 差し込まれた舌先をじゅう、と吸ってやった。 自分の漏れ出た声も、 唾液の交わる水音も、逃げ場を無くして 全部自分の鼓膜へ返ってくるだろう。 恥ずかしいからと暴れたって キスしながら両耳を虐めるのに忙しいから 暫くはその要望に応えられないかも。] (*42) 2020/09/17(Thu) 23:07:55 |
【赤】 橋本 雅治……ふ、ふ……キスしながらだと 足、虐めてあげられないね。 [唇を離すと、名残惜しげな銀糸が つぅ、と唇の間に線を引く。 少し身体をずらして、由人の両脚の間に 割り込む姿勢を取ると、 由人の身体を折り曲げるように 腿を胸元の方へ押し付けた。 無防備に晒された脛へひたりと舌先を当てて そのまま、する…、と足の甲へ 唾液でひとつ、線を引く。 長旅の末、シャワーも浴びてない身体だけど 一緒に旅した証だし、何より由人のなら、いい。] (*43) 2020/09/17(Thu) 23:08:23 |
【赤】 橋本 雅治ねえ、足って、どこ?つまさき? [丸まった爪先を咥内へ招き入れると 少し塩辛い親指を、フェラするみたいに 舌で包んで出し入れしたり、 触られ慣れないだろう土踏まずへキスをしたり。 由人の良い反応を探して、 舌先は脚の先から徐々に上へ…… 膝の裏を経て、柔らかな内腿へと滑っていく。 パンツの中の膨らみは触れないまま 脚の付け根の辺りに吸い付いて 赤い花弁を散らすと、何故だろう、 不思議と満たされた気持ちになった。] 由人、脚白いからかなぁ。 ……あは、俺の跡しかないから ホントに「俺の!」って感じ、する。 [刻んだ所有痕に、満足気に目を細めると 俺はくつくつ笑って、花弁の散る 内腿を優しく指先で掃いた。] (*44) 2020/09/17(Thu) 23:08:46 |
【赤】 橋本 雅治[所有痕の刻まれた腿の隙間、 まだ下着に包まれた箇所を軽く指先で触れて] ここも、キスしていい? [勝手に下着を脱がすことも出来たけど あえて聞いちゃう。由人の反応楽しいし。 口へのキスが好きなんだとしても ちょっと今だけお預け。 身体中を余すとこなく口付けて、それから。]* (*45) 2020/09/17(Thu) 23:16:18 |
環 由人は、メモを貼った。 (a4) 2020/09/17(Thu) 23:22:55 |
かみさま 尊龍は、メモを貼った。 (a5) 2020/09/17(Thu) 23:47:25 |
月森 瑛莉咲は、メモを貼った。 (a6) 2020/09/18(Fri) 0:16:47 |
【人】 科学者 アーニャ[助手に所望した飲料は 果たしてどうなったか――、 この研究所に本物の珈琲豆は存在しない。 珈琲に限らず、科学者が口にする殆どが 昆虫や藻、細胞を飼育加工し フレーバーをつけたW〇〇風のナニカWだ。 助手の発声機構にぶっかけてしまったのも ドクペ風のナニカ。 故に、ネット上にある珈琲の煎れ方とは 勝手が違い過ぎただろう。] (55) 2020/09/18(Fri) 2:18:47 |
【人】 科学者 アーニャ[どんな結果であれ――] ……そこそこまあまあ、悪くない味だ [お臍の曲がっていた科学者も カップに口をつけながら 機嫌を取り戻していっただろう。 物言いは大分、素直じゃなかったが。] (56) 2020/09/18(Fri) 2:19:02 |
【人】 科学者 アーニャ[助手の行動原理が何かはわからない。 己がために珈琲の煎れ方を 彼是と試行錯誤する様は 先の失態を 挽回しようとしているようだった。 余りに必死なものだから 何でそこまでと不思議だったけれど] (57) 2020/09/18(Fri) 2:19:12 |
【人】 科学者 アーニャお前も一緒に飲むと良い エネルギー源にするには効率がイマイチだが 味覚は付けておいたからな [使用感の少ないキャスターとカップを勧める。 それから秘蔵のケーキ風のナニカも皿に載せて 彼の前に出そう。] (58) 2020/09/18(Fri) 2:19:33 |
【人】 科学者 アーニャ言い忘れていたが――、 あー、あー……コホン 誕生、おめでとう これからよろしく頼むぞ [視線を彷徨わせ、咳払いの後は早口で伝えた。 照れが勝ってしまってこんな態度だが 彼が無事起動することは、望んでいたことなのだ。] (59) 2020/09/18(Fri) 2:19:44 |
【人】 科学者 アーニャ[彼は、自ら学習していく。 自らの意思で、行動するようになる。 助手という肩書を最初に与えたが 命尽きるまでの使命じゃない。 彼がやめたいと思えばいつでもやめられる。 創造主の命令の優先順位は 彼の自由意思よりも下にある。 そういう風に、つくった。] (60) 2020/09/18(Fri) 2:20:14 |
【赤】 環 由人[ 聞くからきちんと答えたのに、 揶揄うような笑みを浮かべる恋人に もうひとつ、教えて差し上げよう。 短い口づけの後、さらに深くして絡んだ舌。 その瞳が笑うのが見えた。 ぞく、としたものが背筋を這う。 それは、熱へと変わって。 小さな水音を立てながら、その口内の 甘さを確かめるように味わえば、 彼の右手の指先が耳殻を這う。 漏れ出る声にかすかに色が乗った。 両耳を塞がれて、吸われた舌先。] (*46) 2020/09/18(Fri) 4:23:45 |
【赤】 環 由人ッン、……ぅ [ 彼の指先を流れる血の音。 同時に聞こえるのは互いの唾液が 混ざり、熱が絡んでたてる水音。 己の息遣いも、かすかな声も、 全てが返ってくるから、 羞恥が煽られてしまう。 上気した頬。 唇が離れれば「はふ」と息を吐く。 とろりとした視線をそちらに向けて、 赤い舌で口端にこぼれた、 どちらのものかもわからない唾液を 舐めとって、飲み込んだ。 足が割り開かれ、体がねじ込まれる。 そのまま折るようにして足が 持ち上げられれば、そのまま脛に舌先が這う。 そのまま甲へと降りていくから。] (*47) 2020/09/18(Fri) 4:24:17 |
【赤】 環 由人ッぁ、まっ、て…! 風呂、入ってないから汚、っン、 [ その舌が足の甲から指にかけてを なぞれば、かすかに声が漏れて、 びくびく、と体が震えた。 彼の体から離れた手は、片方はシーツを握り、 もう片方は声を抑えるべく口元へ。] ン、ぁっ、 指先も、いい、けど、 [ 口元に寄せた手を、足を押さえる 彼の手に重ねて握り、そのまま つう、と引き寄せて。] (*48) 2020/09/18(Fri) 4:24:39 |
【赤】 環 由人内腿、とか、膝裏とか、よわい、 [ と囁いて笑って見せようか。 その舌先がそこに到達すれば、 熱はより一層怒張を増して、 唇からかすかに吐息が漏れる。 ぴり、とした痛みが走れば、 眉尻を下げたままそちらを見つめる。 彼の目が細まる。嬉しそうに、満足げに、 散ったのであろう花弁に視線が注がれる。 とくん、と小さく心臓がひとつ打って、 それからきゅ、と締まるように痛んだ。] (*49) 2020/09/18(Fri) 4:24:57 |
【赤】 環 由人…そ?───…まあ今は、 雅治のもの、みたいなもんだから [ 手を伸ばして髪に触れる。 差し入れて、くしゃ、と撫でるように握った。] でも、明日は温泉だし、 ひとつ、にしてよ。 ───帰ったらいくらでも……ッん、 [ 這った指先に小さく声が漏れる。 反射で閉じたまぶたをゆったり開き、 舌先で唇を少し濡らした。] (*50) 2020/09/18(Fri) 4:25:22 |
【赤】 環 由人[ 熱を持ち、あからさまに質量を増した 自身に触れられると、ぴく、とまた 体がかすかに跳ねて、腹が収縮する。 わざわざ確認をとる意地悪な彼の頬まで 手のひらを滑らせて包み、親指で 唇をつつ、となぞった。] っふ───、いいよ、 好きなだけ、どうぞ [ 微笑みかけて、軽く下唇を噛む。 本当は口内を貪って、 とろけて一つになるような 口づけの熱が好きなのだけれど、 彼に触れられるのなら、なんだっていい。 触れてくれることが嬉しいと、 心の底から思うのだ。] (*51) 2020/09/18(Fri) 4:25:46 |
【赤】 環 由人[ 同時にその肌にもっと、触れたい。 だから、頬に添えていた手を離し、 親指と人差し指を唾液で濡らして。 また伸ばして今度は耳に触れる。 耳殻を爪で軽く引っ掻きながら、 耳朶を裏側からくすぐり、 中指と人差し指で挟んだり、 表皮をなでたりして、可愛がろうか。]* (*52) 2020/09/18(Fri) 4:26:09 |
【人】 ミズナギ[ 謎の空洞までは特に何事もなく到着。 入り口周辺は雪が少し積もっているようだが 内部へ向かうに連れて土と岩だけになっていた。 洞窟、人間がそう呼ぶのはこういった場所のことか? 今はそれを確認しようもないのだが この空間は外より多少気温が高く感じる。 まぁ、外の空気も自分達にとっては大して寒くないし 寧ろちょっと暑いくらいではある。 ] (外よりはマシか…?) [ とりあえず、だ。 何やら奥の方にも空間は広がっていそうだが ヒナを置いておくには悪くない…… ] (62) 2020/09/18(Fri) 5:09:05 |
【人】 ミズナギ…………… [ 何か聞こえた、甘えたな声が聞こえた。 反応したら後が大変だ。 離すまで時間がかかってしまうし なにより、元に戻る手間が… だがやらずにいると駄々を捏ねだして余計面倒になる。 ] (仕方ないが、いつものことだ) [ まだ巣立ちもしてないヒナだから 今はまだ甘えたがりなんだ。 大目に見てやらなければ。 そうとなれば、ササッと行動。 一呼吸を置き、目を閉じて念じれば スルスルと体が縮み、着ていた衣服に埋もれ もぞもぞと這い出た、その姿。 ] (64) 2020/09/18(Fri) 5:10:21 |
【人】 ミズナギ[ そこにいたのは エンペラーペンギン 。これは自分、ミズナギである。 ピーン、と姿勢良く立ち上がり ぺちぺち、足音を立てて振り向く。 ] ほら、少しだけな [ 構ってやるぞ、の意思を一言で告げる。 ヴァー、としか人間には聞こえないらしいが 今はどうでもいいことだ。 既に衣服に埋もれてもぞもぞしている生物が そろそろ突貫してくるだろうから見てないと… ] (65) 2020/09/18(Fri) 5:10:43 |
【人】 ヒナ[ もぞもぞ、少女の着ていた衣服から現れた 頭だけ黒い灰色の毛玉、ヒナペンギン。 まさにヒナその人がこのペンギンである。 ] わーいミズナギー! [ ぴよよーぴよよーとよちよち駆け出し ズボッ と、ミズナギの足の間へと突っ込んだ。 ] (66) 2020/09/18(Fri) 5:12:41 |
【人】 ミズナギ………もうそこには収まらないだろ [ もっと小さなヒナの頃ならともかく 他の個体よりも小柄な子とはいえ もうクレイシに混ざって寒さを凌げるのだ。 腹の下に収まりは効かないだろうし 例えそれなりに収まったとしても…… ] 見えてる [ 先端が黒い尾羽もどきのある尻。 一部だけ少し羽毛の禿げている、小さな尻。 頭隠して尻隠さず状態のその尻を 嘴でツンツンと軽く小突いてやった。 ] ちゃんと隠さないと カモメが襲いに来るぞ [ カモメ、と言いつつ奴等はカモメではないらしい。 そしてこの場所にも奴等が居るかは知らないが 天敵の名を出して、危機感を持つよう仕向ける。 ] (67) 2020/09/18(Fri) 5:13:51 |
【人】 ヒナだいじょうぶだもん ミズナギいるもん [ 羽毛の禿げた箇所も小突かれて痒いから おしりをもぞもぞとさせつつ 全く危機感のない言葉を返す。 ぴよよーぴよよー 足の間に頭を突っ込みながらご機嫌である。 ] (68) 2020/09/18(Fri) 5:14:22 |
【人】 ミズナギ[ 知ってた 。言ったところであまり意味はないだろうと思ってた。 それでも心配だから、気にかけてきたのだが… ] 気が済んだら俺はこの空洞を調べる その間は大人しくしてるんだ、いいな? [ はーい!と返事は帰ってきたが 正直、数十分がヒナの待てる限界な気はする。 早めに戻ってやろう、そう頭では考えつつ 今はもう少しだけもふもふしていてあげよう。 ]** (69) 2020/09/18(Fri) 5:15:12 |
ミズナギは、メモを貼った。 (a7) 2020/09/18(Fri) 5:41:22 |
ミズナギは、メモを貼った。 (a8) 2020/09/18(Fri) 5:42:29 |
(a9) 2020/09/18(Fri) 5:42:50 |
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