夜長は、ナマコをもきゅもきゅ。おいしいね。 (t11) 2021/08/13(Fri) 8:28:26 |
鬼走は、コリコリ音がするのを聞いている。雪子もナマコは獲っただろうなと物思いに耽る。 (a19) 2021/08/13(Fri) 10:05:37 |
夜長は、こくり、頷いた。おいしい。 (t12) 2021/08/13(Fri) 10:30:11 |
【見】 天狼の子 夜長>>32 鬼走 「……秘密基地探しを」 曰く、岩場の先に秘密基地になりそうなそれらしい洞窟を見つけはしたものの歩きでは行けず、戻ってきた道中にナマコの襲来(?)にあったらしい。 「海の家で、ボートか何かを借りられればと」 あとついでに、かき氷か焼きそばを食べようかとぼんやり考えていた。今のもきゅもきゅ海の味で満足したので、海の家の味のことをまた考えるのは探索後だろう。 「ここも秘密基地、ですか? モモチが、使われていない海の家の秘密基地があると」 さん付けが取れている。夜長が自発的に言い出すことはないから、百千鳥から言われたのだろう。 あなたは何かに違和感を覚えた。 (@8) 2021/08/13(Fri) 10:31:04 |
【置】 音楽家 宵闇"流石だな、カケル。おめでとう" "おめでとう、翔" "おめでと、翔兄!" メジャーデビューしたと報告して貰った言葉。 嬉しい。嬉しかった。嬉しくないはずがない。 10年前に見知らぬ都会へ独り立ちして、頑張ってきたのは 故郷での生活で音楽が好きになれたからだし そういう言葉だってほしかったからだろう? ──それなのに、何かが足りない気がした。 "夢は追えば叶う" そんな気持ちで翔けていたのはいつだったっけ。最初は音楽は好きでも嫌いでもなかった。この田舎だって、なんにもなくて好きじゃなかった。 誰かのためだったり、誰かに影響されたりして いつのまにか、音が鮮やかに聴こえるようになった。 今の自分は、誰かに影響を与えるような、年下が憧れるような 追いかけていきたいような背中をしているだろうか。 もしそうみえたとしたのなら、それは宵闇 翔ではなくて 覆面シンガーソングライター『YORU』のほうだ、そう思った。 (L2) 2021/08/13(Fri) 12:48:07 公開: 2021/08/13(Fri) 14:00:00 |
【人】 音楽家 宵闇>>鬼走 【3日目 夜時空】 男は、時間や約束にルーズだった。 母親が久々に会った人たちの話を持ち出さなければ 話があって人を招くことをなどとうに忘れていた。 「まずい、完全にくつろいでいた。 鬼走さんが話があるんだったっけ……」 酒を飲んで、だらだらとして、あやうく寝こけるところだった。 ただ待つのも寝そうだし、暇だったので、かつて教室にしていた 部屋に向かい、酔いと眠気覚ましにピアノを弾き始めた。 有名な音楽家のクラシック。酒を飲んだせいか、覚束ない演奏。 民家と民家の間が離れているから、夜に音をめいっぱい響かせても 誰の迷惑にもならない(防音はしているが)。 虫の声が音色に重なって、風に乗る。 (33) 2021/08/13(Fri) 13:04:47 |
鬼走は、ボートと泳ぎどちらを勧めるべきか迷っている。 (a20) 2021/08/13(Fri) 13:56:34 |
【人】 巡査長 清和>>19 鬼走 添木 これから聞こえてくるであろう悲鳴を想像して、 清和は気品のある優雅な態度でくすりと微笑んだ。 こうなっている直接の原因だというのにまるで他人事のようだ。 昨晩はそこの後輩に飲ませるだけ飲ませ、自分も飲めるだけ飲んだ。 どちらが先に潰れるか、勝負しようじゃないか。だなんてバカをやって、 未成年たちには絶対に見せられない醜態も晒したような気もする。 本当のことを言えば、こうして涼しい顔している清和だって、 二日酔いで頭痛が酷いのだが、そんなことなどないように振舞っている。 清和は昔から、見栄と意地を張って涼しい顔するのは得意だった。 (35) 2021/08/13(Fri) 14:43:39 |
【見】 天狼の子 夜長>>t14【海の洞窟】 鬼走 海の水が硬い岩を削って食べての海食洞。入り口の光が点になるくらいの場所までボートで進んで来た。しんとした、湿気をはらんだ空気がこの場を満たしている。 ボートから降り立って、岩肌を触ったりして。それから、気の利く鬼走がボートと一緒に用意してくれた懐中電灯を持って、奥を探した。 誰かが持ち込んだ明かりや遊び道具、宝物の入った箱。 この場所は今も誰かの秘密基地になっている。 ただ、行ける所まで進んでも、雪子は見つからなかった。 「……戻りましょうか」 鬼走の方に振り返って出した声は、思いの外よく響いた。足音以外の音がしたのは、降りたあたり以来かもしれない。ふたりは無言が苦ではない。 (@9) 2021/08/13(Fri) 14:56:09 |
【人】 巡査部長 鬼走>>33 宵闇【3日目 夜時空】 鬼走は音楽と言う物にとんと縁がない。宵闇のピアノ教室とそこに清和が入った時も新たな決闘の予感は感じはせども、自らそれを弾こうと思った事はない。 知らない景色ばかりが記憶に焼き付けられていく。同時に夢の場所が徐々に消えていく。目を瞑ろうが昔は弟分の家まで歩いて行けた。そんなくだらない自信は年を取るにつれて霧散して行って、今では何度か道を迷い度々角を確かめながら宵闇の家を探す程だ。 文字通り夢の世界だから道を間違えるのが当然だなんて知る由もない。 辿り着いた頃には当初予定していた時間より遅れてしまったが約束をしていなくてよかったと改めて思った。風から聞こえる音楽がなければ恐らくもっと経っていた。 「待たせたか。おばさん達も元気そうで何よりだ」 昼に海でどれだけ騒ぎがあって酒が入ったなどはまた別の話として、ご両親にも迷惑が掛かるだろうから余り遅くならない時刻に訪れて、曲が止むか終わるまで待ってから声を掛ける。 (36) 2021/08/13(Fri) 15:52:50 |
【人】 おかえり 御山洗時刻は夜を過ぎた頃。夏の日が落ちるのは遅く、暗くなってからも月が照って辺りは明るい。 昼間の用事を終えてから、昨日出来なかったぶんの川辺の掃除に来たのだ。 みなしっかりものだから大きな落とし物などはないだろうけど、きれいにするに越したことはない。 日が傾いてからも懐中電灯で底部を照らし、気づけば夜も深くなっていた。 いくらかのゴミであったり欠けた道具だったりの入った道具を持って、川辺にしゃがみ込む。 昨日までは、ここに賑わいがあったのだ。 「……静かだな」 本当ならば今の姿のほうがたしかな形だ。 盆をすぎればここも落ち着くのか、もしくは人びとはとどまるのだろうか。 ぼうっと、はしゃぎあうような声を想起する。 (38) 2021/08/13(Fri) 16:09:00 |
【人】 青嵐>>+10 夕凪 「お、姉ちゃん海いくの?いいな。 あー、まぁ、ちょっと趣味に金かけたくて。 でも俺も卒業ぐらいで今んとこはやめるよ。大学から遠いし。 そんで、聞きたいことって?」 物事を始めるタイミングは人それぞれなのだ。 チョコミントを手に取って、思い出すのは彼女の片割れ。 隣にいない片割れのことは気づいていたけど、 多分散々聞かれてきたんだろうから敢えて聞かずにいた。 一緒に会計済ませてアイスを手渡す。 「 好っっ……!?!!? 」唐突に繰り出された話題に噴き出しかける。 アイス食べる前で良かった。 いや、これ、え?女子が男子に好きなタイプ聞いてくるって つ、つまり… そ そういうこと!? そういうこと!??! 期待するぞ!??!男ってバカだから。 「す、好きって、あーえーと。 彼女にしたいとか、そ、そういうこと?」 (39) 2021/08/13(Fri) 16:22:16 |
【人】 学生 涼風 三日目。蝉の声と共に夏の日差しが勢いづき始める頃。少年はきりりと冷やした麦茶を水筒に入れ、塩飴の袋や細々としたものを小さな鞄に詰め込んで家を出た。 写真好きなあの子はどこにいるだろうか。百千鳥が色んな人に海へ行こうと誘う姿を見ていた。もしかしたらあの子も声をかけられているかもしれない。 「海で遊んで、疲れたら海の家で写真を見る……というのも楽しそうだね」 想像して思わずくすりと笑みをこぼした。期待を胸に抱いてちょっとだけ足取りが軽くなってしまうのは、きっと仕方のない事だ。 (40) 2021/08/13(Fri) 16:27:55 |
【見】 天狼の子 夜長>>37【海の洞窟】鬼走 明かりの向けられた先に視線をやって。近寄れば、彼の方はしゃがんで跡に触れていた。彼女がつけた傷はどれだろう。流石にそれが分かるようなエスパーではないが、風化で簡単に消えてしまわないように、しっかりとつけられたものの内のどれかだろうかとは思った。 「…落ち着いた?、方だと思います。雅也さん達がいてよかった」 見知った顔に励まされて持ち直した部分も大分にある。それに、そうじゃない人たちとも随分近い距離にあれたように思う。 「いいところ…ですね。ここは、やっぱり。 今年初めて気付くいいところが沢山だ、」 一昨年まで毎年来ていたはずなのに、と小さな呟きを付け足す。彼女と来ていて、全く初めてのことがこんなにもあるのは、何かおかしいのでは? ゆるく首を傾け、思考する。不安げには見えないだろう。単純に疑問に対して答えが出ないだけだ。 (@10) 2021/08/13(Fri) 16:45:12 |
【置】 学生 涼風拝啓 暦の上では立秋を迎え、秋の涼しさが待ち遠しい今日この頃、 様にはその後もお変わりなくお過ごしのことと存じます。 (中略) アルバムを整理していたら小さな頃の写真が出てきました。小さな頃の写真というのは非常に数が多いものですね。なんてことない一幕が大量に切り取られていました。 姉の呼子鳥さんに着せ替え人形にされている百千鳥さんと私の写真まで残っていたんですよ。 物静かな母も珍しく声をあげて笑っていて、悪ノリがすぎて女の子用の着物を引っ張り出していたことも覚えています。 それからも私は女顔のまま成長しました。身長や声は流石に男のものですが、顔立ちは母と瓜二つなんだそうです。 だから、きっと仕方なかったのです。 難病に侵された父が、都会に引っ越してきてすぐに亡くなった母親と私を勘違いするようになったのは。 (中略) 敬具 20××年 8月××日 涼風薫 (L3) 2021/08/13(Fri) 16:55:33 公開: 2021/08/13(Fri) 17:00:00 |
【人】 音楽家 宵闇>>36 鬼走【3日目 夜時空】 宵闇の両親は、一人息子の 兄のような存在だった鬼走を快く迎え入れた。 男はぼうっとしていた。自分の手が奏でる音色なのに どこか微睡んでいるようだった。ほろ酔いのせいかもしれない。 だから客人の気配に気づいたのは、曲が終わってからだった。 顔を上げて、ふらりと立ち上がる。 「…あー…鬼走さん、こんばんわ。 むしろ危うく忘れて寝るとこでしたんで、全然」 あくびをしながら、悪びれもせずに言うと どうぞ、と自分の近くにもうひとつ椅子を引っ張り出した。 「話ってなんですか。昔話、とか 俺の曲の感想とかー……彼女できたかとか?」 背もたれを前にして、腕を組んで座り直す。 若干行儀の悪い座り方だ。 (41) 2021/08/13(Fri) 16:56:43 |
学生 涼風は、メモを貼った。 (a22) 2021/08/13(Fri) 17:02:28 |
【人】 おかえり 御山洗>>38 (自分) 「――……」 拾い上げたゴミを手の内で持て余す。 帰ってきてよかった。自分の中に抱えていたものがやわく溶けていくような感覚。 ここでなら新しいことを始めても、やっていけるんじゃないだろうか。 けれど、夏が終われば皆ここからは帰っていくのだろう。自分だって再び来るのは秋か、冬か。 冬枯れに吹かれるうちに、なにもかも暖かだった日々も冷めていくのじゃないか。 こんなにも全て穏やかで協力的で、夢の中にあるように迎え入れられているのは、今のうちだけ。 戸籍の上ではこの場所は、自分とは由縁のない土地なんだから。 「……帰って来なければよかった」 (42) 2021/08/13(Fri) 17:43:44 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@10【海の洞窟】夜長 「落ち着いた、か。正直に言うと俺は気になってるんだ。お前みたいな妙に……そう。様子が変な奴らが多い」 跡に電灯を当てながら先日から思っていた疑問を零す。和臣だけなら別に問題なかった。雪子に振り回されている上に村出身ではないとなれば、色々あってもおかしくない。けれど鬼走が見ている限りどうにもそれだけには思えない何かがある気がした。 「不審って意味じゃなくあれはなんだ?何処を見てるんだ。それが妙に違和感を覚えて仕方ない。今のお前みたいに、久々の村の良さに気付いた。にしたって限度がある気がする」 男は世界の違和感には気付かない。ただ。人の違和感には気付く。それだけだ。 (43) 2021/08/13(Fri) 18:59:57 |
【人】 巡査部長 鬼走>>41 宵闇【3日目 夜時空】 「その場合は容赦なく叩き起こしてたから問題ない」 そう言いつつも素直に起きるのを待つか出直すタイプとは知っているだろう。椅子を素直に借りて腰掛けつつ、行儀の悪い座り方に対しては特に何も言わない。普通の客人相手にしてたら肘鉄を入れたが、オフかつ実家で自分が相手なら問題ないと思っている。 「昔話の方が話しやすいならそれからでもいいし、感想も言」 何か変に言葉に詰まったが、無表情のままなので突然電源が落ちた様に見えかねない。更に少しすれば普通にまた動き出す。こちらも腕を組みだしたので行儀の悪さを言えなくなった。いきなり本題に入るより話題に入る方がいいかと思ってそれに乗る。 「俺は聞かれるタイプじゃないだろ。お前は?」 (44) 2021/08/13(Fri) 19:11:15 |
【人】 青嵐>>+12 夕凪 「お、いいの?行く行く。また着替え持ってかなきゃな。 え、そうかぁ?別に貯金とかしてるわけじゃねーし、普通じゃねぇ?」 一気に食べると頭キーンなるから気をつけながら食べる。 シャリシャリとした氷の食感と冷たさが心地よい。 スイカ割りもいいな。こないだ切ってくれてたスイカ食べそびれたんだよな〜。 海といえば他にもビーチフラッグにビーチバレーそれと 女性陣の水着 。持ってきてる人が居るのかは不明だが 男子としては女性陣の水着姿を拝める事を祈るしかない。 「あー、いや、そういうわけじゃ…。 えー……、う〜ん……え、笑顔が可愛い子とか…?」 うわやっべ、 絶妙にガチっぽくてキモいか!? 昨日もそれっぽい話はしたが今日もするとは。 しかも女性相手に。 (47) 2021/08/13(Fri) 19:32:04 |
花守は、ナマコは踏んでも平気だった。 (a23) 2021/08/13(Fri) 20:30:41 |
【置】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 ──みんなで海に行こう。 昨日と同じように、 目に付いた人に片っ端からそう声を掛けて回った。 夕凪には引き摺ってでも連れて来る、なんて言ったけれど 大人というものは忙しいものだから、 誘いは聞いても、来る事が難しかった人も居たかもしれない。 なんだかんだと言って、後から来るかもしれないけど。 その後に一度、宿泊先の涼風宅へと戻って 濡れてもいいような服装に着替えてから、 夕凪と待ち合わせた場所へと向かった。 みんなで遊ぶ為に必要なものと、 着いてからみんなで軽く飲み食いできるようなもの それから、一緒に車で向かう事にした人々と。 それらを乗せて、車は海への道を行く。 (L4) 2021/08/13(Fri) 20:51:52 公開: 2021/08/13(Fri) 20:55:00 |
【人】 音楽家 宵闇>>44 鬼走【3日目 夜時空】 容赦なく叩き起こすという発言にはくすくすと笑う。 今電源落ちた?と首を傾げたのもつかの間 動き出したので、問いを返した。 「むしろ鬼走さん奥さんがいてもおかしくない歳じゃ? 俺は、今はいませんよ……いたことは、ありますけど。 まあ人生経験にはなりますね。作詞作曲のネタにも」 言ってから、この発言は最低だったかもなと自嘲した。 いつもならヒミツ、なんて言ってるところだが 今日は口が軽い気分らしい。 言っとくけど田舎の人じゃないですからねと 特にいらないであろう補足まで付け足した。 「……やっぱ、昔バカをやってた時の話のほうが面白いかな。 そうそう、昨日もガキみたいに遊んで今筋肉痛で」 (51) 2021/08/13(Fri) 20:53:50 |
【人】 警部補 添木>>19 鬼走 「いったたたたたた! 痛ゥ〜〜〜、ギブ。ギブギブギブギブ!!何ッ、そこほんッと、痛いから!!」 足をダンダンダンダンダン、と柔らかい床にぶつけながら、痛みにもだえ苦しんでいる。合谷、本当に痛いのだ。 「こんなんで元気になるわけないでしょぉ!ツボなんて迷信!………はぁ、まあ、ありがとうございます。頑張るよ、頑張ればいいんでしょー」 はあ、と溜息交じりに背伸びした。 >>35 清和 「笑いごとじゃないんだからね」 あなた、添木、鬼走。それぞれの部屋から、誰の部屋に集まったのか。 恐らく、鬼走の部屋だろう。 多分、皆で散々飲んだ挙句に、「負けないね、絶対負けない」と豪語して、 二次会と称して飲み始めたのだ。 「……あー……頭痛い。清和サン、あんたどうなってんだよ……。…この後。飯食ったら鬼走さんと買い出し、いってくるよ。色々様子も見たいしさ……。清和さんはどうする?」 (52) 2021/08/13(Fri) 21:13:21 |
【人】 おかえり 御山洗>>49 鬼走 夜の河原 「そんなことは、ないですよ。俺が誰かに言えることなんてのもないし。 そりゃあ、明らかに間違ってたら指摘したほうがいいなとは思いますけど」 今は耳をそばだてる子どもたちもいないから、或いは冷えた夜気が寂しいから。 昼間の内を過ごしているときよりもずっと消極的な、かつての少年がそこにいる。 「……帰ってきてよかったと思うのはほんとうです。みんなに会えたから。 こんなに暖かく迎えてもらえるとは思わなかったし、すごくよくしてもらえている。 でも、それが……怖いんです」 優しさが、久々に会った人々が、子供の頃の記憶が。 そうでない何かを見つめさせて苛むように、胸の外側に暖かく触れてくる。 (54) 2021/08/13(Fri) 21:20:06 |
【人】 音楽家 宵闇──昼下がり、海に行こうなんて話は風にのってやってきた。 筋肉痛だし、いつもは必要な時以外は家に引きこもっているところだけれど、きまぐれか夏の匂いに誘われてか、そういえば曲を聴かせる件もあったなどと自然と足が外へと出向く。 このサンダルも昨日からそのまま借りっぱなしの御山洗のだ。 広い空、吸い込まれそうな入道雲、眩しい緑の中を ギターを背負い黒い服の男が、髪の尻尾を風に靡かせ歩く。 やがてその景色は一面の大海原に変わった。 「浜辺歩くの筋肉痛に響くな……」 芸術家のくせ発する言葉は情緒もなにもなかったけれど。 (55) 2021/08/13(Fri) 21:21:48 |
【見】 天狼の子 夜長>>43【海の洞窟】鬼走 「変……? ……、俺は分からないな。 雅也さんが分からないのに、俺が分かる道理もない」 夜長は、人の違和感がよく分からない。 和臣は、鬼走の話からだけでも、この村での彼らに思うことはあっただろう。 随分とはしゃいでいるなとは思ったが… 雪子さんから聞いている通りと言えば、そうであるし」 夜長は、この時に聞いた、顎で使われる人物が特定個人だとすぐには思わなかった。>>1:152 和臣は、村出身の鬼走の部下の話をよく聞いている。 夜凪さんと一緒でないと寂しそうなのは、初めてでないと思う」 夜長は、雪子から男女の成長の差についてよく聞かされている。 和臣は、年下を男女問わず"くん付け"で呼ぶ。 とても良くしてもらえたなと思う」 夜長は、連れられた店で雪子たちの会話に参加したことがない。 和臣は、御山洗の前で軽い痴話喧嘩のようなものをしたことがある。 初めて見た時は、少し驚きはしたが…… …あんなふうに、まぶしくてきれいなあの人は、 そんなに普段と違う様子なんですか?」 夜長は、今回接した村の面々で、百千鳥の印象が一番強い。 和臣は、少し言われた程度で簡単に人を呼び捨てしない。 夜長は、世界の違和感を飲み込んだ。 和臣は、雪子を"母さん"と呼んだことはない。 (@11) 2021/08/13(Fri) 21:22:24 |
【人】 おかえり 御山洗>>53 添木 添木の声がちゃんと中から聞こえてくるとほっとしたようだった。 10年も経ってしまえば、どこに誰がいるかなんていうのもわからない。 玄関でちゃんと靴を履き揃えて、声を掛けつつに奥の方へと行く。 「掃除中だったんだ、急に押しかけちゃって悪いな……。 昨日その、気づかないままお酒飲んじゃって、びっくりさせたと思ったから。 いちおうそのお詫びに来たんだけど……手伝おうか」 お酒に弱いこと、ラベルを確認せずに飲んでしまったこと、結果倒れたこと。 色々と困らせてしまっただろうと、謝罪と共に差し出されたのは時季になりたての梨だった。 ころっと形の良いのがみっつ、ビニール袋の中でネットに包まれて入っている。 (56) 2021/08/13(Fri) 21:32:52 |
【人】 少年 編笠「へえ。 宵闇の旦那ほど海が似合わねえ男もいないと思ってたけど、 案外画になんのな」 卯波が来てたら確実にシャッター押してただろうに。 両手でカッコの形を作って被写体を中心に収める。 (57) 2021/08/13(Fri) 21:33:39 |
【人】 音楽家 宵闇「俺今、下げてから上げる高度なテクニックで褒められた? やるね、小さいほうのアキラくん」 意外と画になるらしい被写体は潮風を受けながら カメラ目線でひらりと編笠に手を振った。 (58) 2021/08/13(Fri) 22:00:19 |
巡査長 清和(匿名)は、メモを貼った。 2021/08/13(Fri) 22:02:54 |
天狼の子 夜長は、メモを貼った。 (t15) 2021/08/13(Fri) 22:10:39 |
【人】 少年 編笠「年下の手品の種バラさんでくださいよ。 手持ちの武器あんまないんで、大きい方のアキラさん」 それでもこの人はなんか夜の静かな海の方が似合うなとは思った。 卯波の置いていったカメラ本当に持って来ればよかったな。 あいつは怒る気がするけど。 「奇遇すね宵闇の旦那。 お互いあんま海のイメージないけど誰かに誘われました?」 (59) 2021/08/13(Fri) 22:10:40 |
【人】 少年 編笠「流石に海にはしやせんて。夕凪の姉さん。 あんなことするのテンション馬鹿上がったときだけです」 久しぶりに昔の知り合いに会って 何倍も綺麗になってたときとか。 (60) 2021/08/13(Fri) 22:13:27 |
【人】 巡査長 清和>>52 添木 「はは……踏んでる場数が違うんだよ。背広組とはな」 などと言っているが、現在進行形で頭痛に悩まされている男である。 清和は宵闇家でピアノ勝負をしてから、二次会に合流したのもあり、 最初から散々飲んでいた添木よりは、酒を飲んだわけでないのかも。 それでも相当飲んでいたのだが、涼し気な顔の理由にするのは適当か。 可愛い後輩の前では、いつだって憧れの先輩でありたいのだ。 添木には憧れの先輩らしくないところも相当に見せた気もするが。 買い出しに行ってくると言われれば、そうだな。と逡巡して。 「……少し、俺が住んでた家があった場所に行ってみるよ。 おばさん……カケルの母さんとあったら、俺も懐かしくなってな」 いつもより、どこかアンニュイな雰囲気を漂わせながらそう答えた。 (61) 2021/08/13(Fri) 22:27:16 |
【人】 少年 編笠「……夕凪の姉さんもしかしてなんか調子出てきました?」 なんだか自分の目から見ても少しはしゃいでいるような。 この田舎に帰ってきて田舎に適応しはじめたと思うと、 なんとなく複雑なような嬉しいような気分にはなるが。 「って、ちょっ、待っ、 俺ナマコとかワカメとか調理前のやつは苦手なんですよ 助けて優しい方のアキラさん!」 (62) 2021/08/13(Fri) 22:31:16 |
【人】 音楽家 宵闇「ん……俺はこの田舎の神さまってやつに呼ばれてきたんだ。 あとアキラは御山洗のほうな」 本当はただ風の噂で来ただけだ。 「おや、夕凪もいる。俺の曲聴きたいって言ってたよなー…… 今日はギター持ってきたよ、聴くかい?」 ケースから取り出すギター。 昨日川辺で寝ちゃってたからなあ、と。 編笠とじゃれあっているのを傍からにっこり眺めている。 (63) 2021/08/13(Fri) 22:35:20 |
【人】 おかえり 御山洗百千鳥の言葉を思い出したのは用事が終わってからだった。 海辺の細かな砂を踏む。水着は持ってきていないから着の身着のまま。 観光地のような青々としたきれいな海ではないものの、田舎の海は美しかった。 潮の匂いを抱いた風に長い前髪があおられる。 (64) 2021/08/13(Fri) 23:00:57 |
御山洗は、ひと方向を見てぎくりとしたように足を竦ませた。 (a24) 2021/08/13(Fri) 23:01:16 |
【人】 警部補 添木>>61 清和 「言ったね……。次は負かす。俺達だってあちこちで飲まされてるんだから。政治家連中とかにね」 すまじきものは宮仕え。まあ、あまり楽しい飲み会ではないのだが。 こちらは割とバーベキューの時から飲み通しである。 とはいえ、あなたと酒量が大して変わっているとも思えないが――、 どうも、あなたには格好良い所が、 頼りになる弟分であるところが見せられない気がする。 それが歯がゆいが、 それでいて、自分がすぐに追いつける相手を、どうも慕う気にもなれないのもわかっている。ワガママを受け止めてくれるのが、あなただった。 「ああ……そっか。……うん、気を付けて。足が必要になったら電話してね。海行くんでしょ」 (66) 2021/08/13(Fri) 23:19:58 |
【人】 少年 編笠「え"、嘘だろ。 10年くらいずっと反対に覚えてたぞじゃあ……」 御山洗の旦那、すまねえ。 「いやー――… 夜凪の旦那の名前出されたらちょっと断り切れねえっていうか。 俺の場合は大丈夫でもないんだが……」 これ触ってみてとアメフラシを指さされ、 掴んだら紫色の汁がぶわっと広がって悲鳴を上げたりした。 (67) 2021/08/13(Fri) 23:20:32 |
【人】 おかえり 御山洗>>65 添木 昼時間 「大丈夫、あー……そう、本当はほとんど飲めなくて。 でもそれで成人達で飲んでるのに入れてもらえないのもさ、」 寂しくて。 学生たちのいない場での御山洗の表情はなんだか頼りない。 二つ年下にも関わらず『久(ひさ)さん』と親しくも堅苦しく呼ぶ、少し気の弱い少年の面影があった。 「帰ってきたばかりだし、その。出しっぱなしにはしておけないもんな。 高いところにしまってあるやつとか出そうか、上から片付けたほうが埃も落ちるし」 彼の家の事情は少しだけ聞いている。だから、何で、なんて聞き返したりはしなかった。 一旦梨を添木に渡し、ひとまず指示を受けなくても手を付けられそうなところから作業し始める。 家に満ちる古い木のにおいに、懐かしいものを感じてすんと鼻を動かした。 (68) 2021/08/13(Fri) 23:35:20 |
【人】 巡査部長 鬼走>>52 添木 【3日目 朝 旅館】 「責任を取って楽にしてやっただろ。そんな痛がる時点でお前の内臓が潰れてるんだ。だがその勢いの良さがある時点でもう十分休んで元気もあるから問題ないな」 実際に初日は割とこの二人は伸び伸びと楽しんでるだけだった気がするので、部下なども置いておいて手伝わせるならこっちだろうと見ていたのは事実だ。 清和と添木が会話をしている間に完全に朝食に行ける用意を済ませている。朝食だけならだらけた服装の人も山程いるだろうが、暑苦しいほどいつも通りだ。二人の会話が終わり、一度清和と別れたであろうタイミングで、 いつも通りに 声を掛けた。「俺との買い出しの用事があったとは俺も初耳だったな」 (70) 2021/08/13(Fri) 23:44:17 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥「よっ、こい、……あれっ」 潮風に少し傷んだ扉に手を掛けて、 それが然して抵抗も無く空いた事に首を傾げた。 海に着いてからまずした事は、 クーラーボックスから取り出した棒アイスを齧りながら 久しく使われていないであろう海の家を見に行く事だった。 「んー、やっぱり誰か使ってたのかな? 雪子さん……じゃなくても、 今も秘密基地に使ってる子は居てもおかしくないもんね。 それとも和臣さん、先に見に来てたのかな」 海の家の中を軽く見て回る。 所々傷んではいるけれど、決して荒れ放題という事は無く ある程度は人の手が入っている事が感じさせられた。 「秘密基地、他にこの辺にあったかなぁ。 ……そうだ、あの漁小屋はまだあるかな?」 この海の家よりはずっと小さな小屋だけど、 秘密基地らしさで言えばあちらの方がそれっぽい。 そう考えて、一度海の家を後にした。 当然、遅れてきた百千鳥は少し前にこの場所で ナマコを美味しく頂いていた人が居た事など知る由もない。 (71) 2021/08/13(Fri) 23:47:33 |
【人】 巡査部長 鬼走>>51 宵闇【3日目 夜時空】 「職場でも散々聞かれる質問だな。妻がいる想像ができるか?そもそも俺としてはお前達が雪子以外誰一人結婚していない方が驚きだ。ただお前らの人生な訳だし、人生経験や結婚願望について俺がどうこう言うつもりもない」 誰かを泣かせてたりあまりに無責任すぎる事をしてなければその辺は構わないと思っている。田舎出身だ。色々理解はある部類だ。元の彼女の前で言うのでないなら見逃す程度である。最低なのは否定しきらないが。 「30越えると更に来るぞ。遊ぶなら今の内に遊んでおけと言いたいが、今の面子だとお前ら3人が上から実質2番目の世代なのは肝に銘じとけよ。彰良と縁と夕凪が気が利くからお前らがバカやれるんだ」 (72) 2021/08/14(Sat) 0:00:06 |
【人】 巡査長 清和>>66 添木 「ふふ……楽しみにしておこう……」 いかにも余裕があるように振舞っているが今現在も以下省略だ。 昔から頼りになる弟分であろうとしているのは、よくわかった。 それに見合う兄貴分であろうと意地と見栄を張ってきた部分もある。 いつもそうだったかと言われれば、自分では違うと思ってしまう。 それでも、今もこうやって慕ってくれているのだから自分は幸せ者だ。 「ああ、もちろん。その時は連絡するから、よろしくな」 ひらひらと手を振って、自分の部屋に戻っていく。 すぐに着替えて身だしなみを整えれば、ふたりとは別れ、 自らの家があった場所へと向かうのだった。 (73) 2021/08/14(Sat) 0:04:38 |
宵闇は、すぅ、と息を吸う。潮の香りがした。 (a25) 2021/08/14(Sat) 0:08:49 |
【人】 学生 涼風 眩い日差しを集めて固めて、それから振り撒いたような輝きが広がる夏の海。 同じ色をした髪が潮風に連れられて大きく広がるのも気にせずに砂を踏みしめる。ぎゅ、ぎゅ、とサンダルを履いた足が柔らかく沈み、砂が吸い込んでいた熱気が肌をくすぐった。 しばらく歩いて、むき出しの岩が連なる場所に出た。よじ登って座れば足元で波が何度も岩にぶつかっている様子が視界に映る。 そうっと真白の足を差し込めば、たちまち肌が纏っていた熱気が波に攫われていく。両脚を軽く前後に揺らし、踊る波と戯れる。ぱしゃんぱしゃんと水を跳ね上げる軽い音が心地いい。 都会では海を見る機会などなかった。そもそもプールさえあまり楽しんでいない。それを埋め合わせるかのように、少年は水遊びを堪能する。 (75) 2021/08/14(Sat) 0:32:10 |
【人】 巡査長 清和自らの家があった場所に訪れて、ひとり怪訝そうに眉をひそめる。 幼少期にはあんなに賑やかだったこの場所には、今はもう何もない。 遊びにきた友人たちにママがイタリア料理を振る舞ってくれたり、 パパが都会から持ち込んできたものを、一緒に弄繰り回したりした そんな家族や友達との楽しい思い出がつめこまれた家は、 10年前のあの日から、からっぽのおもちゃ箱になった……はずなのに。 「どういうことだ……?」 そこにあったのは、こちらに引っ越してきたころのような、 ぴかぴかの新築だったころの我が家と、まったく同じものだった。 家の中から会話が聞こえる。 明るく陽気で優しい女の人の声と、豪快で破天荒な男の人の声。 聞き間違えるはずなんかない、この声は、俺の大好きな── (76) 2021/08/14(Sat) 0:34:08 |
【人】 巡査長 清和「……」 記憶にもやがかかったように思える、この家に両親が残っていた? 思い出そうとしても、何かよくわからない違和感に阻まれてしまう。 そのまま、ゆっくりと我が家のような家の方に歩いていくと、 懐かしく、思いがけないものがあった。 「……どうしてお前がここにいるんだよ、相棒」 はは、と呆れるように笑って、置いてあったバイクに触れる。 かつて乗り回したそれと、まったく変わらない、清和の相棒。 ヘルメットを被り、刺さったままだったキーを回す。轟くエンジン音。 そのまま海の方向に走り出し、10年ぶりに相棒とのひと時を過ごす。 風を切って走る感覚が、 よくわからない違和感も、なにもかもを忘れさせてくれるような気がした。 (77) 2021/08/14(Sat) 0:34:54 |
御山洗は、宵闇の唄に耳をそばだてている。 (a26) 2021/08/14(Sat) 0:42:49 |
清和は、バイクで風を切りながら、海に向かった。 (a27) 2021/08/14(Sat) 0:44:13 |
【人】 おかえり 御山洗>>+18 夕凪 「そうだね、自然の色の移り変わりは、きれいだから……都会のそれとは違うし。 ゆっくり変化していく山々の表情っていうのは、インスピレーションになるかもね」 都会の色が変わっていくのは、商業戦略と華美主義による目まぐるしさに過ぎない。 テンプレートをなぞっただけの色彩は、自然のそれとは全く違う。 「今はネットも早いしここまで届いてるし、こっちで色々出来たらそうしたいよな。 そりゃ物資は不便になるけど……駆けずり回るよりずっといいかも」 海を背にして集落の方を見る。屋根が木々の合間から見え、そこに生活があることを思わせる。 太陽の逆光のように青々しく逞しい緑は、都会で同じようには見つけられない。 (78) 2021/08/14(Sat) 0:48:55 |
【人】 巡査部長 鬼走>>54 御山洗 【夜の河原】 「向き不向きもあるだろ。職業柄必要と言うならそれは必要だがな。元々彰良は昔から口頭での指摘は苦手でも気は回るし観察眼はあった。それだけで十分だ」 言うのが他者より苦手なのは事実だと鬼走も思っている。その上で各々に長所があった。それを無いと悩む人間もいる中で、彼はそれが得意な部類にも感じた。かつての消極的な少年にも、当時似たような事を言った記憶はあるが、幼かった貴方にそれは伝わったか。伝わったとして受け入れられたかは未だわからない。自分だって注意か叱るとき以外は、ただ不器用な会話しかできず聞き手に回るのが大半だ。 「怖い?……怖いか。お前自身を苛むその感情は何なんだ」 (79) 2021/08/14(Sat) 0:49:26 |
【人】 音楽家 宵闇>>74 (続き) ──優しい彼女は夢を見る 歌い出し。穏やかだけれどどこか切なさを孕んだメロディ 空にたとえるならば、夕暮れから夜。 海にたとえるならば、波のない静けさをまとった瞬間。 そうして、気だるそうな低音が詩を紡ぐ。 ──ガラス瓶の中に想いを詰め込んだら ──海風が運んでくれないだろうか だけれどサビに入れば、波間が揺れる。 戸惑い、葛藤、寂しさ、渇望、満たされない想い。 ──ここに風など吹いていない ──誰が拾ってくれるのか 爽やかな昼の海辺には似合わぬ曲、けれども 男はそれを心を込めて、最後まで歌いきるだろう。 男は本当はもっと明るい曲を即興で 新たに書き下ろそうと思ったが手が何も綴れなかったのだ。 (80) 2021/08/14(Sat) 0:58:07 |
宵闇は、歌い終わると、どう?とギターを降ろした。 (a28) 2021/08/14(Sat) 1:02:28 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@11【海の洞窟】夜長 黙って彼が珍しく長く続ける言葉に耳を傾ける。少しずつ細かい疑念が芽生えていく。むしろ何故気付かなかったのか分からない程に、一つ一つの違和感は、合わさると最早疑念に変わる。 「その問いに答えてやる。代わりに、俺の問いにも答えろよ」 彼の答えを斬り捨て続けて一体何になるのと言うのか。頭を打ったとか記憶障害だと病院にすぐ連れて行くのが当然の対応だ。万が一、目の前の男が「和臣」じゃなかったとして、それなら何なんだ。ひと時の幻でいいじゃないか。 成り済ました人間の存在をそう楽観的で曖昧に済ませられる職業に男は就かなかった。それを後悔こそせずとも、今この瞬間はほんの僅かに残念に思った。違和感はあれども、初日から過ごした「彼」の事は気に入っていたから。 「翔についてはまだしも、瑠夏と久については散々話題に出した事がある。写真すら見せた事がある。雪子から聞いた上で気づかないにしては少々不器用同士の俺達にしても鈍すぎるな」 男は世界の違和感には気付かない。彼は気付きかけている。だから全ての解答と差異を一切の躊躇もせずに告げた。鬼走が知っている「和臣」について明らかな差異を誤魔化されない様に。想い出の名残、望郷の欠片に当てていた灯りを貴方に向けて問いかけた。 「 お前は、誰だ? 」 鬼走雅也は人の違和感には気付く。 今はまだ (81) 2021/08/14(Sat) 1:10:20 |
夜長は、鬼走にどうしてそんなことを聞かれるのか、わからなかった。 (t16) 2021/08/14(Sat) 1:16:04 |
清和は、宵闇がちょうど歌い終わった頃に、海に到着した。 (a29) 2021/08/14(Sat) 1:19:24 |
清和は、ヘルメットを取って、みんなが集まっている場所にやってくる。 (a30) 2021/08/14(Sat) 1:20:02 |
【見】 天狼の子 夜長>>81>>t16【海の洞窟】鬼走 向けられた光に目を細める。彼にこんな責められるような物言いをされたことははじめてで、疑問符が頭を埋めつくすのがしばらく続いた。 「 臣ですよ、雅也さん、……?」 やっぱり、なんでだか音が出なかった。言えているはずなのに。 「喉や耳がおかしくなったとは思う」 こくり、頷く。事実を改めて認識しただけの、淡々としたもの。 「……それと俺は、散々、と頭につけられるほど特別多く、 雅也さんから瑠夏さんと久さんの話を聞いた覚えはないです」 夜長のその認識はそれほど間違っていないし、鬼走の和臣に対してしたことの認識も間違っていない。本当に、どちらも間違っていない。 「一緒に働いているのは知っているが……翔さんの話よりも、 そんなに多かったですか? 村の話はいつも雪子さんから 始まるから、俺はそう思ったことはなかったな」 あんまりに御伽噺のようなことだから、すぐには浮かばなかったのかもしれないが。"彼のこの姿が幻かもしれない"ということを考えれば、ただの和臣の偽者である以外の可能性も、あなたは思い付くのではないだろうか。 雪子のことをさん付けで呼んだり、母さんと呼んだりする人物の心当たりは、きっと一つだけ。そんな立場の人物が、他にいるわけもない。 (@12) 2021/08/14(Sat) 2:07:47 |
【人】 青嵐>>+14 夕凪 「正直あんま考えたことないからアレだけど…。 まぁ好きとかじゃなくてもさ、笑ってくれてたらうれしーもんじゃん?」 マジで言えば好きになった子がタイプ。これに尽きる。 もしかしたら全然笑わない子も好きになるかも知れない。 アキラとかずっと友達だけど表情筋死んでるしなぁ…。 まぁアイツはアイツで表情はあるっちゃあるか。 「え、俺格好良い? お、おう……そっか…。サンキュー…? 美人からのアドバイスは身に染みるわ」 くるりと背を向けて歩く彼女に向けて 「またな」と手を振った。 その背をぼんやりと見送ってから自分も海に行く支度の為に一度家に戻ることにした。 「俺って格好良いのか………」 (83) 2021/08/14(Sat) 2:24:18 |
【人】 学生 涼風>>+19 卯波 説明を貰ったカメラをまじまじと見つめる。 「編笠くんと?それは素敵だね。ふふ、お互いの名前が書いてあるんだ」 掲げられたカメラを見て柔らかく目を細める。こちらに『晶』と書かれているのなら、きっと彼の持っているカメラには『卯波』と書かれているのだろう。 全て読み取ることはできないが、どれだけ親しい関係なのかほんの少し垣間見て微笑ましくなった。 「ああでも、インスタントカメラだと撮るのって難しいんじゃない?カメラについて詳しくないから、私はよく分からないけれど。 てっきり思い出のカメラを一緒に連れてきているけど、撮るのはデジタルカメラのほうだと思ってた」 だって確か、防水ではなくても昨日の川遊びでも同じポラロイドカメラを首から下げていたような気がしたが、どうだっただろうか? なにか心変わりがあったのだろうか、なんとなく感じて首を傾げた。 (84) 2021/08/14(Sat) 2:25:24 |
【人】 青嵐家に戻って適当なリュックに着替えを詰める。 暑い日はやっぱ水被んなきゃやってられねーなー スイカ割りはもう始まってるんだろうか。 ビーチバレー用のボールとか持ってたっけな。 誰かが持ってくるか?等と考えながら身支度を整えた所でふと顔をあげる。 「………?」 呼ばれたような気がした。 周囲を見回して、一人であることを確認する。 気のせいかとリュックを背負って家を出ようとして、 「……っ、いて…」 ズキリと、頭が痛んだ。 何かが欠けてる様な、そんな気分。 「…アイス食いすぎた?」 言い知れぬ違和感は首を降って忘れる。 今日を謳歌するために、彼は海へと足を運ぶのだ。 (85) 2021/08/14(Sat) 2:37:54 |
編笠は、その歌を最後まで聞いて、へえ、と感嘆した。 (a31) 2021/08/14(Sat) 2:50:11 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 海の家を出て、波打ち際をずうっと歩いていった。 寄せては返す波が時折サンダルを突っ掛けた足を濡らしても 今日こそは水遊びで濡れてもいいように、 適当なシャツとハーフパンツに着替えて来たのだから それを厭う理由なんて何処にも無かった。 遠くから、宵闇の歌が聞こえる。 遠くの方に皆が集まっているのが見えて、 そちらの方へと足を向けて、声が聞こえる所まで近付けば どうやら歌い終えて暫くした頃のようで、 おうい、と声を掛けて手を振った。 その背を押すように一際強く風が吹いて、 一瞬、風に弄ばれる長い髪に違和感を覚えた。 「──アタシも髪、短くしようかなあ」 「…なあに、真似っ子?僕は呼子お姉の髪、長い方が好きだけど」 (86) 2021/08/14(Sat) 3:07:03 |
百千鳥は、違和感の正体は掴めなかった。ならきっと、大したことではなかったんだ。 (a32) 2021/08/14(Sat) 3:07:48 |
【人】 青嵐「おっ、皆やってんな〜。 スイカ割りは…まだっぽいか?」 海へとやってきて辺りを見回す。 見知った顔がはしゃいでるのを確認してから 自分は熱された白い砂を踏みし…めずに防波堤へと向かう。 「 青嵐瞬!いきまーーす!!! 海で遊んでる友人たちに、砂浜で見守る兄貴分達に、 村の皆に聞こえるように高らかに宣言して助走を付ける。 防波堤の端っこで足を踏み切れば ふわりと身体が浮いた。 一瞬の浮遊感の後、そのまま重力に従って落ちた身体は バッシャーン!! 大きく水飛沫が舞い、防波堤を濡らす。 そんなに高くはないので海面に叩きつけられても痛くはないのだが 昔はこの高さでも酷く怖がったものだ。 「あっははは!超きもちー!」 水面から顔を出してザブザブと泳いで砂浜へと戻る。 全身びしょ濡れだが心置きなく遊ぶために着替えを用意したからいいのだ。 (87) 2021/08/14(Sat) 3:18:18 |
【人】 少年 編笠「……あーあ。 ズルいよなあいつ」 海と川では勝手が違う。 海水で濡れた服は乾けば塩でバリバリになるし、 何より俺と違って下半身だけじゃなく上半身まで迷いなく濡らしている。 飛び込むための言い訳も理由も必要なくて、 ただそうすると気持ちがいいからで一番最初に飛び込む。 打算も計算もない。 雲一つないような親友の笑顔。 「……いっしょに飛び込んでたはずなんだけどな」 (88) 2021/08/14(Sat) 3:26:24 |
【人】 警部補 添木>>68 御山洗【昼 添木家】 「今度から、グラスをちゃんと配る方式にしよよ。御山洗さんは、コップにストロー。いやいや、体質はしょうがないから。今度はお茶でも飲もうよ」 なんて、困ったように笑う。 ……御山洗は、この人は、何故だかいつも優しくしてくれた。 気が弱い、というだけなら、不良然としていた自分に話しかけてくれただろうか。 それが、どれだけ、自分が気にしていないと思っていても、「お前はお前のままで変わらない」と肯定されたような気がして、嬉しくて。少しだけ救いになっていた。彼に、わざわざそれを言わないけれど。 「ああ、ありがと〜。助かる〜。布団類、お願いできるかな。埃もたっぷりついてるだろうから気を付けて。」 (89) 2021/08/14(Sat) 3:27:59 |
添木は、鬼走の首元に口づけをした。 (a33) 2021/08/14(Sat) 3:28:41 |
【人】 学生 涼風>>+22 卯波 「……卯波くん?」 そんな笑顔、昔見せてくれたことがあっただろうか。 目をぱちぱち。瞬きを数回。きょとんとした様子を見せたのも一瞬のこと、「そっか」と呟いて再び微笑んだ。カメラについて詳しくない。だから、貴方に委ねることにした。 でも、訂正すべき点が一つある。 「楽しみにしているし、期待はしているけれど。失望なんてする筈ないよ。一度だってそんな事なかったもの。 ああ、余計にハードルをあげようとしている訳じゃない。君が君の思うまま、好きに撮る世界が好きなんだ」 思い返す。写真を撮って回っていたあの日の彼を。 「何気ない一瞬も、すくいあげて四角形の中に収めてしまえば特別なものになる。どうしてそこを撮ろうと思ったのか、その中にあるドラマに想いを馳せることができる。 それを君の口から語るのも、想像するのも、思い出すのも……みんな楽しいんだ。 写真の楽しさを教えてくれた君に感謝こそすれ、失望するなんてことはないよ」 (92) 2021/08/14(Sat) 3:30:33 |
涼風は、ちょっと考えた。 (a34) 2021/08/14(Sat) 3:33:33 |
涼風は、卯波の耳元に薄い唇を寄せて、そっと囁く。「卯波くんは海、楽しまないの?」 (a35) 2021/08/14(Sat) 3:34:11 |
涼風は、飛び込んじゃいなよ!と言わんばかりの顔で微笑んでいる。 (a36) 2021/08/14(Sat) 3:35:04 |
【人】 迷子の少女 竹村茜「───それっ!」 ぼんやりしている周りの人達に、足元の海水を掬って引っ掛ける。 どうせなら全員で濡れてしまったほうが楽しいから。 (93) 2021/08/14(Sat) 3:38:27 |
涼風は、カメラをしっかりと預かり、楽しそうに微笑んだ。いってらっしゃい! (a37) 2021/08/14(Sat) 3:40:00 |
髪置は、ひとまず山で一人虫を採っていた。余裕があれば海にも行く。 (a38) 2021/08/14(Sat) 3:40:56 |
【人】 巡査部長 鬼走>>t16 >>@12【海の洞窟】夜長 『 臣』 聞き取れなかった名前。銃口のように向けられた懐中電灯の灯り。一つ一つしらみ潰しのように、解答を投げた。回答はずれてはいる。「和臣」なら知らない訳がないことしかない。それにしては似過ぎているし、看破をされて困った素振りも何も見えない。見えるのはどうしてそんな顔をするという困惑ばかりだ。 「どうなってやがる?お前は和臣じゃないなら、アイツに双子の弟などの血縁者なんて聞いたことも──」 血、縁者? 彼が何度も言っていた言葉 『母さんは』 和臣が雪子の事で拗ねる?アイツが? ただ和臣が田舎慣れしてないと思っていた。 でも俺と一歳差の男が、釣りであんな挙動をするだろうか。変な生物を踏むくらいの事は雪子と付き合っていたなら散々あったはずだ。「和臣」なら。 そんな馬鹿なことがあるはずがない。どう見ても外見は自分の一個下の和臣と変わらない。ただ、一つ浮かんだある仮定を照らし合わせると彼の言動は何一つ、嘘はついていない。 「お前に。……お前にしか、渡してない物があるはずだ。何か、言えるか」 それを知っているのは、ひとりしかいない。 (94) 2021/08/14(Sat) 3:43:32 |
【人】 少年 編笠少しだけ珍しく驚きの表情。 「卯波、ここにいたのか。 どっか行っちまったかと思って焦って探してたんだぞ」 首から下げられているカメラに目をやって、 少しばかり安心したような目をする。 「……なんでわかるかな。 昔から傍にいると分かるもんなんかいそういうの。 いや待てこっちにもお前の考えてることくらいわかるぞ、 残念ながら編笠の兄貴はそう簡単に――ウワッ」 と言ったところでどこかから海水が飛んできてそれを避けようとして、 卯波の身体を掴んだまま海の方に落下した。 咄嗟に相手が頭打つんじゃないかと搔き抱いて。 大きな水しぶき。 (95) 2021/08/14(Sat) 3:50:17 |
編笠は、思わず「おわっ」と言った。 (a39) 2021/08/14(Sat) 3:53:56 |
涼風は、二人をみて、「わあ」と笑っていた。 (a40) 2021/08/14(Sat) 3:58:28 |
【人】 青嵐「…?アイツなんかしけた顔してね?」 砂浜でびしょびしょのTシャツを絞りながら こちらを見てる(様な気がする)親友を気にかける。 「アーキラー!お前も飛び込めよー!!気持ちいぞー!」 親友に向けて大きく手を振る。 晴れやかな笑顔を見せてから、声をかけてくれた後輩に目をやった 「おー、卯波。言ったな? これでもやんちゃ坊主が爽やかイケメンに育ったと好評だぞ。」 ケラケラと笑いながら冗談めかして応える。 濡れた前髪をかきあげて、絞り終わったTシャツをバサバサと扇いだ 「へーきへーき。こんだけ暑けりゃすぐ乾くだろ。ちゃんと着替え持ってきてるし。そうだ、卯波も一緒に飛びこもーぜ。」 来いよ、と一つ下の後輩の手を軽く引く。 行くか行かないかはあなた次第だ。 (96) 2021/08/14(Sat) 3:58:58 |
竹村茜は、ニヤニヤと笑っている。 (a41) 2021/08/14(Sat) 4:00:47 |
【人】 おかえり 御山洗>>79 鬼走 夜の河原 「……そういうものかな。なんだか昔にも同じこと言われた気がするね」 むずがゆくは感じてもなんとなく自分のことだという気持ちにはっきりとならない。 受け止めたいという気持ちとは裏腹に、一発で立ち直ったりするのは難しい。 少しの申し訳無さを消化するように懐かしさにすり替える。 「俺は。昔に比べて、随分変わったから、――いや、違う、だからじゃ、ない。 もうこの村にゆかりのある人間じゃないから……それだけでも、なくて。 ……何を怖がってるのか、どうして怖いのか、わかってるはずなのに」 嘘をついているわけではない、つこうとしているわけでもない。 それらだって理由としてないわけじゃない。 向き合うことを拒否している何かを喉の奥につかえているのだ。 そばにいる鬼走の目をよく見れずにいる。見透かされてしまうのが怖い。 (98) 2021/08/14(Sat) 4:01:42 |
涼風は、茜に向かってサインした。ナイスな悪戯だったね!と言わんばかりのサムズアップ。 (a42) 2021/08/14(Sat) 4:01:49 |
御山洗は、海を見つめている。 (a43) 2021/08/14(Sat) 4:03:24 |
青嵐は、「来い来い!」と笑った。 (a44) 2021/08/14(Sat) 4:05:10 |
竹村茜は、涼風に満面の笑みを返した。 (a45) 2021/08/14(Sat) 4:11:44 |
【人】 おかえり 御山洗>>+20 夕凪 「あれ……まだ一人暮らししてないんだっけ。 俺は東京。何もあるようでないけど、悪いところじゃないよ。 家賃は高くなるからあんまりおすすめは出来ないけど、近隣ならまた違うかな」 じゃあ、まだどこかしら近くに住んでいるんだろうか。 10年のうちにきちんと把握してなかったんだなと今更ながらに理解する。 「わかんないけど、でも得るものはあるんじゃないかな。 なんて言えばいいんだろうね……夕ちゃんが幸せになれる場所なら、どこでもいいんだよ」 長らく都会で暮らしてきた御山洗にはここはとても魅力的に見えた。 けれども夕凪がそれを迷うのならば、自分には見えない不安があるのかもしれない。 ぽんぽんと、年下の小さな女の子の肩を二回叩くみたいに触れた。 「自分が好きだと思える場所なら、きっとどこでも大丈夫」 (99) 2021/08/14(Sat) 4:12:22 |
御山洗は、海に人が飛び込む音に驚いて振り返った。 (a46) 2021/08/14(Sat) 4:14:33 |
夜長は、鬼走がよく知っているはずのことを言った。「俺は一人っ子だ」 (t17) 2021/08/14(Sat) 4:16:10 |
【人】 少年 編笠「っぷは! っ、何もかも上手くいかねえな! ……耳の中まで海水入った……!」 べったり濡れた髪をかき上げながら海面から顔を出した。 「……あー。 なんか。 すっげー懐かしいなこの感じ……。 あったあったこういうの……」 いつかも同じようなことを同じような相手とやって。 ずっとこんな日々が続けばなんて思ってた気がする。 (100) 2021/08/14(Sat) 4:18:12 |
【人】 おかえり 御山洗>>+20 添木 「そうしようか……はあ。昔はそういうの、憧れて期待してたんだけどな。 おまつりの後に大人が飲んで上機嫌になってるの、なんか羨ましいなって思ったり。 ああいうのの仲間入り出来るのが大人だとか思ってたんだな」 普段は日の下で働いている村の人達、といった風の人たちが夜はやたら身近な大人になる瞬間。 酒の力で後押しされて、普段よく話すわけでもないのに大きくなったな、とか言われるやつ。 現実とのギャップを名残惜しみながら天井のすみっこを見つめる。 「よいしょ……一回干したほうがいいか、こういうの。よく晴れてる時期でよかったね。 久さんも毎年こういうのやってるの?」 鬼走がたびたび盆には帰ってくると言っていたように、彼もそうなのだろうか。 ほんのりと饐えたような匂いのする布団を一抱えにして押し入れから引っこ抜く。 (102) 2021/08/14(Sat) 4:28:24 |
涼風は、こっそりカメラを抱えていた両手を下ろした。 (a47) 2021/08/14(Sat) 4:35:08 |
涼風は、クラスメイトだった少年と写真好きの弟分が海面から顔を出す瞬間を、こっそり四角形の中に収めていた。 (a48) 2021/08/14(Sat) 4:38:22 |
【人】 巡査部長 鬼走>>98 御山洗 【夜の河原】 「それを素直に受け止められれば苦労しない、と言う顔だな。……部下にもよく言われる。俺はその辺りの心がないらしい。だから俺は俺に出来る事として信じられる日まで言い続けるだけだ」 報われなくても、伝わらなくても自己満足だから構わない。勿論それで御山洗が楽になるに越した事はないが、こういうのは理屈じゃないと言うのもわかる。昔から言い続けて伝わらないなら止めると言う発想にはならない男だった。 「……また心がないと言われるかもしれないから、一つ。ゆかりと言うものはそんな簡単に切れるものとは思わない。例えば俺と10年会わなくなったとしてそれで村の頃は消えるって事はない、と、俺は思う。それは村も同じと思っていたが……違うように感じるのか。二つ、問いただしたの俺だが向き合うのが怖いなら別に怖がったままでいいんじゃないのか」 珍しく最初に少し発言の時間が空いた。時折、いつも淡々と滑らかに述べられる言葉が度々引っ掛かりを覚える。考え込むと毎回出だしが遅れたり噛むのは幼少期からの癖だ。 (104) 2021/08/14(Sat) 5:09:49 |
【人】 巡査部長 鬼走>>t17 >>@13 【海の洞窟】夜長 聞き間違えたのじゃないかと思う位にあっさりとその単語が出た物だから、思考が停止して収められた「それ」を確認する為に触れる手がなかなか出なかった。即答されるどころか、現物を持っている?その時点でもう疑おうとしても、どんどん証拠を出されてこちらが追いつめられる気分だ。そんな事は本来あり得ない筈なのに。 「何でそんな姿になってでも律儀に持って来てるんだ」 もう、笑うしか無い。親愛なる親友一家を壊した存在なら許してはと考えたのに、仮定にそぐう物をひたすら叩きつけられれば、こんな夢幻と、言い捨てられない。 「いくら何でも父親に似すぎだろ、──晴臣」 親愛なる友人夫妻の大事な大事な、「齢7歳」の息子の名を、見せられた懐中時計の傷を確認して間違いなく本来は元は自分の物と確認できてしまったから、形容しがたい混じり合った感情を全て込めながら、眉尻を下げながらその「 臣」の名を呼んだ。 (105) 2021/08/14(Sat) 5:20:25 |
【見】 天狼の子 夜長>>105【海の洞窟】鬼走 「──ああ、聞こえた」 空白でない、自分の名前がきちんと聞こえた。耳が治ったのか、それ以外かは分からないが。 「……大人になったことと、 時計を持っていることとは、あまり関係ないと思う。 持っていたら、迷子にならないで来られると思った」 淡々と並べられた内容の一部はけっこうとんでも発言だった。彼はどうやら大人になったつもりでいたらしい。世界の違和感は最初から持っていた。でも、それを疑っていない。 「似すぎ……大人になりたかった、から? 一番身近な、同性の大人だからと」 夜長はそう言うが、鬼走は晴臣が早く大人になりたい等と言っていた覚えはない。思い出に憧れている点は違うが、基本的には和臣やあなたと同じで地に足をつけている。 (@14) 2021/08/14(Sat) 7:07:31 |
【人】 おかえり 御山洗>>+29 夕凪 海 「……うん」 相槌を時々打つ。滔々と流れる言葉を遮ってしまわないように。 ほんの一言を皮切りに、口にしてしまわなければいかれないものがあるのだろう。 御山洗は一人っ子だ。それでも、家族はずっと一緒ではないということは知っている。 半身とも言えるような存在がつないだ手を放すのは、一体どんな気分なのだろう。 「そうか。そういうことがあったんだね。だから、一人で……。 ……ひとりきりで決めるのは、難しいことだね。今までふたりで決めてきたんだろ。 どうしていいか分からなくなってしまうのは、仕方ない。しんどかったね」 手を引いて岩場までゆっくり誘導する。 惑って、混乱を思い出している心のまま、足場の不安定な水場にいるのは危ない。 みんなの世話をしていた優しいお姉さんとしての彼女は嘘ではないけれど、気を張って無理をしていたんだろう。 (107) 2021/08/14(Sat) 9:53:23 |
【人】 おかえり 御山洗>>104 鬼走 夜の河原 「はは、今は少し、色々考えちゃったから……明日の昼には、きっとだいじょうぶ。 雅也さんの言うことや見る目が間違ってるとは、思ったこと無いよ」 今までだって同世代からその下の世代まで、見守ってくれたのは彼だった。 根気よく向き合ってくれた彼が、御為ごかしに滅多な事を言う人ではないのは知っている。 「ううん、違うんです、雅也さん。ここでの思い出はずっといいものだった。 東京にいってからの俺を支えてくれたのはここでの自分だと思う、みんなだと思う。 それを後ろめたいもののように思っているのは、俺のせいで、俺が原因だ。 怖がってるのは……自分です。 ……帰ってきているのを知っていたら、俺は帰ってこなかったかも知れない。 ――きっと俺は、会いたくなかった。再会したくは、なかった」 ――誰に? (108) 2021/08/14(Sat) 10:23:03 |
【人】 髪置「ふっふっふぅ、久々の海ですね。 10年前より(体育とバイトで)鍛えられたこの体、 今なら"アレ"ができるはずですっ」 どこからともなく颯爽と現れた髪置は、ズンズンと海に歩み寄っていく。 そうして海に足首まで浸かったところで、彼は…… 「いくぞっっっっ!エイヤァッ!!」 足が水に沈む前にもう片方の足を前に出して水に浮くあれをした!! しかも成功した! (109) 2021/08/14(Sat) 12:32:20 |
髪置は、疲れたらそのうち波に流されて帰ってきます。 (a49) 2021/08/14(Sat) 12:43:09 |
竹村茜は、はしゃぐみんなを見て、やっぱりずっと遊んでたいなあと思った。 (a50) 2021/08/14(Sat) 14:30:00 |
【人】 青嵐>>+31 卯波 「俺全然忘れてたぞ、 まぁ着替えありゃどうとでもなるけど。 え、そうか?俺全然気にしたことねーや 卯波俺より若いのに苦労してんだな… あ、もしかして俺がお気楽過ぎな感じ?」 固く絞ったTシャツをバサバサと扇いで軽く乾かす。 そうしてまだ湿ったシャツを着直した 「んー…、まーなー…。 俺もさぁ、離れたときはすっげー寂しかったけど、 今生の別れでもねぇし?こうしてまた会えたし。 会おうと思えばいつでも会えるって。」 おりゃ、と濡れた後輩を髪をぐしゃぐしゃと撫で付ける 細い毛が指の中で擦れて少し擽ったかった。 「…みーんな、大人になってくんだなぁ…。 卯波の言うとおり、俺が一番変わってねーかも。 …よっし、アキラのとこまで競争だ!行くぞ卯波!」 (112) 2021/08/14(Sat) 15:03:28 |
宵闇は、あの頃に戻りたいとさえ思った。 (a51) 2021/08/14(Sat) 15:18:05 |
【人】 巡査長 清和川の次は海か。と、水遊びに興じる若者たちを見守って。 自分が到着するすぐ前、宵闇が歌を披露していたと聞けば、 少しもったいないことをしたなと、残念そうに表情を崩した。 相棒と風を切った感覚がなくなれば、先に感じた違和感も蘇ってくる。 「なんだったんだろうな、アレは」 小さく独り言ちながら、遥か遠くに見える水平線を眺めた。 夏の日差しが海面に反射して、キラキラと眩い光が目を晦ませる。 「……サングラス、持ってくればよかったか」 眩んだ目では、正しくものを見る事もできない。 手のひらでその光を遮りながら、美しく輝く海から視線を外す。 そのまま、この足が砂を踏み締める感覚を懐かしく思いながら、 みんなが集まっている方向へと歩みを進めていった。 俺がしなければならないのは、こんなことだったかな。 (114) 2021/08/14(Sat) 16:01:13 |
【人】 音楽家 宵闇>>+21 夕凪 「……そうかい。そりゃよかった シンガーソングライター冥利につきるよ」 顔を出して人前で歌ったのはいつぶりだっただろう。 少し照れくさいような気分になり、組んでいた足を組みなおす。 「どんな風に、か」 すこし言葉に詰まる、というよりは思案するように。 あまり、野暮なことは言わないように── 「ヒミツ」 にやりと笑ってからでてきた言葉はこれである。 「──そういえば、昔の俺は周りのやつらに あることないこと勝手に設定つけて 歌詞書いてたことあるんだよな。 ……誰にも見せたことなかったけどね」 "そういうこと"かもと笑った。 (115) 2021/08/14(Sat) 16:29:39 |
【人】 学生 涼風>>+32 卯波 貴方の話をこくりこくりと小さく頷き相槌を打つ。 「ふふ……それはいい。 写真を届けてくれるのも嬉しいけれど、卯波くんが来て撮りにきてくれるほうがきっともっと嬉しいよ。 だってそうやって会いに来てくれて、一緒に時間を過ごすことができたなら……卯波くんの記憶の中に皆が収まるのと同じように、卯波くんもまた皆の思い出の一部になれると思うから」 まるで陽の光を見つめたかのように目を細め、眩しそうに貴方を見つめて微笑んだ。 「真正面から会いに来て。どうか真正面から受け止めて。 そうしたらきっと皆も……喜んで、カメラ目線を君に送ってくれる筈。カメラの向こうにいる君のことも、ちゃんと見てくれるよ」 (116) 2021/08/14(Sat) 16:33:09 |
宵闇は、浅瀬を裸足でひとりのんびり歩いている。 (a52) 2021/08/14(Sat) 17:04:31 |
宵闇は、あとからやってきた清和にひらっと手を振った。 (a53) 2021/08/14(Sat) 17:05:49 |
御山洗は、ひとつの横顔を見つめている。 (a54) 2021/08/14(Sat) 17:10:21 |
【人】 おかえり 御山洗>>+33 夕凪 海辺 ここに居たいと願う気持ちが安穏を齎すならば、きっと御山洗の言葉は届かないのだろう。 そうとは気づかずにふとこぼれた言葉をかき消すように首を横にふる。 「そっか。仲直りできるなら、それが一番いいと思う。 なにかひっかかってしまうことがあるのなら取り除ければ問題ないんだしさ。 おとなになった二人としての関係を、すり合わせられたならいいと思うよ」 前向きに見える貴方の言葉にそれで安心してしまった。 多分ちょうどその頃に、学生たちのあげた掛け水がぱっと御山洗を隠した。 顔から体まで濡れた御山洗が目を丸くした後、おかしなものを見たように吹き出す。 「子供のままだったら、いいかもなあ」 (118) 2021/08/14(Sat) 17:10:35 |
御山洗は、海水まみれになったTシャツを脱いだ。 (a55) 2021/08/14(Sat) 17:10:59 |
【置】 学生 涼風拝啓 ひまわりが今を盛りと咲き誇っています。お元気でお過ごしでしょうか。 (中略) 様は夢を見たことがありますか? 昔から貴方にはお世話になっていましたが、面倒を見てもらってばかりで貴方自身の事を聞くことは中々ありませんでしたね。もっとも、あの頃を思い出すと貴方がどのような気持ちを抱えていたか、なんとなく分かってしまいますけどね。もしかしたら私もきっと、貴方と同じことを考える可能性がありましたから。 大人になったら夢を見ることは許されないと思っていました。 でも、大人ってどういう人を指すのでしょう? 二十歳になったら?自分でお金を稼げるようになったら?お酒や煙草がのめるようになったら?口付けよりも深い愛を交わせるようになったら? 私は、二十歳という成人の線引きは少し残酷だなと思うのです。日付が変わったからといって、いきなり意識が変わるなんてことありませんよね? 大人というものがどんなものなのか、はっきりとした事は分かりません。一つ、「こうなんじゃないか」と考えているものはありますが。 もしかしたら大人も子供も、そう違いなんてないんじゃないか。時折そう感じてしまうのです。 (中略) 敬具 20××年 8月××日 涼風薫 (L5) 2021/08/14(Sat) 17:14:48 公開: 2021/08/14(Sat) 17:30:00 |
【人】 おかえり 御山洗「昨日はしゃぎそびれたし、俺も遊んだほうが良いかな」 乾いた塩がぱさぱさとくっついている。川辺と同じようにはいかない。 スポーツ選手のように美しくとはいかないけど、鍛えた背中は大きかった。 夏のせいか少し日に焼けた肌は、もう10年前の子供のものではないけれど。 (119) 2021/08/14(Sat) 17:16:50 |
竹村茜は、今日の夜は幼馴染皆で一緒に寝たいなあと思っている。 (a56) 2021/08/14(Sat) 17:21:58 |
清和は、宵闇に優雅に手を振り返した。 (a57) 2021/08/14(Sat) 17:28:30 |
【人】 音楽家 宵闇「……お。アキラ、遊ぶ気満々かい?」 そう言って浅瀬から見守る男は ズボンをまくった程度で、相変わらずいつもの恰好だった。 そしてせっかくいい感じに黄昏ながら浅瀬を歩いていたのに ナマコを裸足で踏んだ。思わずキュウリを見た猫のように 跳び上がるところだった。筋肉痛に響いた。 「…………うわっ」 「……うわーー…………いててて……」 (120) 2021/08/14(Sat) 17:31:35 |
清和は、宵闇のその様子がおかしくて、思わず顔を逸らして笑った。 (a58) 2021/08/14(Sat) 17:34:35 |
清和は、今日は同い年のふたりを眺めておこうかな、と考えている。 (a59) 2021/08/14(Sat) 17:35:33 |
宵闇は、清和をじとっとした目で見た。 (a60) 2021/08/14(Sat) 17:38:23 |
宵闇は、くすくすと自分でも笑い出した。 (a61) 2021/08/14(Sat) 17:39:06 |
竹村茜は、海ではしゃいでいる。そのままどんどん、深い方まで歩いていく。ショーパンが濡れないくらいの深さまで。 (a62) 2021/08/14(Sat) 17:46:07 |
【人】 学生 涼風 卯波と話の続きをした後、一度だけ彼にカメラを返して海へと足を運ぶ。自分も海に飛び込んで遊びたくなったのだ。昨日少女と川に飛び込んだのがお気に召したらしい。 柔らかな薄手のパーカーを脱ぎ、揃えたサンダルと、髪をまとめるために持ち歩いている真鍮の玉かんざしの隣に置いて。ぺたぺたと吸い付くような岩の上を歩く。 眼下に広がる青い海。囁くように紡がれる漣の唄は、まるでこちらへおいでと誘っているかのよう。 「……」 ここにいたい。このままずっとここにいたい。 無意識に笑っている。少年自身は気づいていない。 ふらりと吸い込まれるように痩躯を前へと傾ける。 重力が、見えない何かが、見ようとしない自分の感情が。白い手足を掴み、引き込み、そのまま── ばしゃん。 一つ、水飛沫が上がった。 (122) 2021/08/14(Sat) 17:49:16 |
清和は、ナマコが苦手だった。 (a63) 2021/08/14(Sat) 17:50:47 |
涼風は、海の中で丸くなる。細い体を沢山の泡が通り過ぎていく感覚が心地よかった。 (a64) 2021/08/14(Sat) 17:51:25 |
涼風は、何もかもを忘れて海に身を委ねた。ああ、楽しいなあ。 (a65) 2021/08/14(Sat) 17:52:44 |
清和は、それを指摘される度に必死に否定していたものだった。 (a66) 2021/08/14(Sat) 17:53:00 |
【置】 迷子の少女 竹村茜少女は気付いていた。 ここでしか得られないものがある。 ここでしかもう出会えない人がいる。 少女には未練があった。 将来を決めるきっかけになったお婆ちゃんと11年前から疎遠になってしまったこと。 帰ってきたときにはお婆ちゃんがもういない事を知っていた。 幼馴染ともずっと一緒にいたかった。 少女はこの 夢の綻び に気付いていた。現実 との境界が見えていた。少女は、 永遠の夢を望む誰かを出し抜いて、夢に飛び込む権利 望んでくれたのなら、否 望んでくれなくても。 戻るべき現実に、少女は背を向けた。 少女は日差しに煌めく、あの時の思い出と 大好きなみんなと一緒にこの夢の中で過ごす。 (L6) 2021/08/14(Sat) 17:59:55 公開: 2021/08/14(Sat) 20:55:00 |
宵闇は、昔ナマコを清和に投げつけて遊んでたかもしれない。 (a67) 2021/08/14(Sat) 18:12:22 |
清和は、海では宵闇に弱かった。これ幸いとナマコも投げつけられていた。 (a68) 2021/08/14(Sat) 18:14:40 |
迷子の少女 竹村茜は、メモを貼った。 (a69) 2021/08/14(Sat) 18:16:52 |
迷子の少女 竹村茜は、メモを貼った。 (a70) 2021/08/14(Sat) 18:18:54 |
青嵐は、編笠にちょっかいをかけにいく。卯波も一緒だ。 (a71) 2021/08/14(Sat) 18:25:04 |
竹村茜は、幼馴染の男子陣に向けて、拾い上げたナマコを投げている。 (a72) 2021/08/14(Sat) 18:25:59 |
青嵐は、「しけた面した俺の親友ど〜こだ!」 (a73) 2021/08/14(Sat) 18:26:33 |
竹村茜は、狙いは卯波da (a74) 2021/08/14(Sat) 18:27:22 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 (125) 2021/08/14(Sat) 18:27:32 |
竹村茜は、ナマコをぶん! (a75) 2021/08/14(Sat) 18:27:36 |
編笠は、よりによってようやく今服乾いた俺のとこ来るか!? と逃げ出した。 (a76) 2021/08/14(Sat) 18:27:43 |
【人】 迷子の少女 竹村茜「あ、ナマコ取られた。やるなあ卯波〜〜〜」 両手には追加のナマコを握っている。そこそこ深い位置にいるので、拾い上げる度にTシャツはびっちゃびちゃだ。 シャツの下が透けて見えるほど、ひたひたと体にくっついてしまっている。 (126) 2021/08/14(Sat) 18:30:06 |
百千鳥は、宙を舞うナマコをぽかんと眺めている。ナマコって飛び道具だったっけ? (a77) 2021/08/14(Sat) 18:30:06 |
【人】 巡査長 清和「ははは、いい顔してるじゃないか、アキラ。もっとやってやれ」 川で遊べなかった分まではしゃぐ御山洗を見て、安心したように微笑む。 相変わらず二次会で飲み過ぎた頭が痛むが、それも忘れてしまいそうだ。 「そういえば……」 バイクに乗ってきたが、もしかしたら飲酒運転だったかと頭をよぎった。 まあ、ちゃんと海に来れたし、誰にも迷惑かけてないからいいか。 内心で警察官らしからぬことを思いながら、同い年ふたりを見やる。 「……やっぱりいいなあ、こういうの」 (127) 2021/08/14(Sat) 18:30:11 |
清和は、自らの金の髪を軽く触って、指先で弄った。 (a78) 2021/08/14(Sat) 18:31:04 |
清和は、平然としているように見えて、ナマコ投げに巻き込まれないことを祈っている。 (a79) 2021/08/14(Sat) 18:32:03 |
青嵐は、そのへんで拾ったワカメを片手に逃げる編笠を追いかける。 (a80) 2021/08/14(Sat) 18:32:40 |
【人】 迷子の少女 竹村茜「ん?……んふふ、卯波のえっち」 やだ〜見ないでよ〜なんて言いつつ、ナマコを海に戻して Tシャツをめくりあげる。 その下には黒のインナートップス。水濡れ透け対策はばっちりだ。 「茜ちゃんがそんな失態犯すわけなーいじゃん」 とはいいつつ、卯波の元へ近寄っていく。気遣いを無駄にするのは良くないからだ。 (128) 2021/08/14(Sat) 18:44:51 |
編笠は、青嵐あとで覚えてろ!と言いながら海藻王から逃げまどっている。 (a81) 2021/08/14(Sat) 18:47:44 |
宵闇は、ナマコを投げ合う若者たちを見て懐かしくなった。 (a82) 2021/08/14(Sat) 18:47:50 |
【人】 迷子の少女 竹村茜「ごめんなさ〜い。照れてる卯波面白くってさ〜」 でも心配してくれてありがとね、と素直に伝えて。 「ふふん、思いっきり遊ぶためにそういうのは欠かさないんです。 メイクだって水で落ちない奴にしてるし、ちょっと厚手の服もちゃんと用意してるから安心して」 (130) 2021/08/14(Sat) 18:55:13 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>122 涼風 「──かーおる兄!」 やにわに近くも遠い水面の向こうから声がして、 たゆとう海に溶けてしまいそうなその人の腕を ぐっと引いて、水面という膜一つ隔てた向こうへ引き戻す。 その手はもう随分と大きくて、 ただ手を引いて、こちらを見てとねだるだけの子供ではない。 きっと誰の事だって、楽しい事へと連れ出してしまえるのだ。 「ねえ、一緒に遊びに行こう!」 リフレイン。 「ほら、行くよ!いつまでもそんな所でぼーっとしてないの!」 (131) 2021/08/14(Sat) 18:58:19 |
青嵐は、編笠そんな照れんなって、な! (a83) 2021/08/14(Sat) 19:00:00 |
【置】 音楽家 宵闇覆面シンガーソングライター『YORU』 ノスタルジックな物語性と、田舎を意識した情景描写を 織り交ぜた懐かしくも、美しい曲を書く人間だ。 プロフィールはほとんど非公開。歌声から男性ということしかわからない。 宵闇 翔はYORUの影男だ。 散らかった部屋の隅で"売れる為に" 壊したくなるくらい綺麗な言葉を継ぎ接ぎして 娯楽、恋愛、曲のネタになりそうなことはやりつくして。 そうして万人向けする音楽を大衆に売り払っている。 大した理由などない、明日の飯のためだ。 ──昔はもっと、綺麗な気持ちを抱いていた。 音楽が大好きな母親に喜んでもらいたい。 褒めてもらいたい。アイツに勝ちたい。 変わりゆく景色を忘れないよう、残したい。届けたい。 音楽は好きでも嫌いでもなかった。 でも、きっと、あの頃は、楽しかったんだ。 最近はそんな純粋な気持ちを思い出せそうなくらい この田舎のひとときに安らぎさえ感じ始めていた。 このままここにいれたら、あの頃の気持ちを思い出せそうな程。 夢を見る子供には戻れないというのに。 (L7) 2021/08/14(Sat) 19:00:10 公開: 2021/08/14(Sat) 20:00:00 |
青嵐は、編笠にワカメを投げつけた。 (a84) 2021/08/14(Sat) 19:00:31 |
【人】 髪置ぷか〜 ぷか〜 でかいボート型の浮き輪に寝そべり、ふらふらと波に揺られている。 「あぁ〜、この感覚。気持ちいいですねぇ……」 ちなみに水着は着ている。普通のトランクス型の水着だ。 たまに水につけた足をゆらゆら動かしては、あくびを一つして夢現の合間を揺蕩っている。 (132) 2021/08/14(Sat) 19:06:54 |
【人】 学生 涼風>>131 百千鳥 音もなく、温度もなく、けれども揺り籠のような心地の良い海の中。 朗らかな声が、しっかりとした手が、日差しとともに差し込まれて。 「……、っぷは! …………は、……ぁ、うん?ああ、モモ──」 ざばりと音を立てて引き戻される。顔に張り付く髪をどけることもしないまま、呆気に取られたようにきょとんとする。 残響。回想。幻視。 「……呼子、さん」 くらり。軽い目眩がする。 ……きっと暗い海の中にいたからだろう。淡く浮かび上がる疑念を振り払うようにかぶりを振った。瞼の裏に焼きつく影法師も溶けて消えた。 「……うん!モモ、遊ぼう!どちらが早く泳げるか競争しようか!」 頼もしくなったなあ、と感慨深くなりながら貴方と無邪気に笑い合う。 ごめんね、忙しいからと断る理由はここには無い。 自由に、好きなだけ貴方と連れ立って駆けて行くことができるのだ。 (134) 2021/08/14(Sat) 19:31:25 |
【人】 警部補 添木>>102 御山洗 「ああ、あれねー……。まあ憧れないとは言わないけど。でも、呑んでみると酒、楽しくならないとはいわないけど?結局、楽しいときに飲むから楽しいのかな。メンツ次第だよ。御山洗サンも、お茶でも一緒に飲んだら楽しいよ?きっと」 きっと彼の言うことも一理ある。素面だと、どうしても言いづらいことも、お酒を飲んでいるからと、距離を詰めて話せる力は確かにある。ただ、相手が酔ってさえいれば、自分は酔っているフリでそう話しても問題ないんじゃないかな、と思う。どうせ酩酊状態の時、皆大して気にしない筈だ。楽しい場ならなおさら。 「あー。まあね…ダメだったら旅館に泊まり続けようと思ってたよ。たまーにくるぐらいだし。正直、辛い想い出も多いし? だから、毎年…一応風を入れに来るだけ」 段ボールから調理器具を出して、ひたすらキッチンに運んでいる。布団は早めに始末しておきたい問題だったから、本当に助かる。布団が引っこ抜かれる音に笑って、 「布団干し終わったら、ちょっと休憩しようよ」 (138) 2021/08/14(Sat) 19:41:32 |
【人】 おかえり 御山洗>>138 添木/添木邸 「みんな、『子供はダメだ』『子供にはまだ早い』って言うもんだからさ。 大人はいいなあって……現実にはそんなとんでもなく良いもんじゃないけど。 そうだなあ、瑠夏や翔とも飲もうよって話はしたし。祭りのあとに時間とれるかな」 そのあとになったっていいけれど、折角大人になったのだから積もる話をしたくもある。 もしも場と時間が取れるのならそういうこともしたいと同意した。 きれいに畳まれた布団をその形のまま縁台のある方へ持っていって、 ありもので干してみた。そのままの形で家が残っていても、細かい道具は抜けてるかもしれないから。 「そうだよな、俺も……受け入れてもらえるか不安だったから――…… ……あ、うん。時間はあるしね」 添木は年も近いほうだから、御山洗が集落を去った理由が親の離縁であることは知っているかもしれない。 それに、ついていかなかった父親のほうがこの田舎に由縁のあるほうだ。 だから帰ってきた御山洗を迎えるものはいないはずだけど、 声を掛けられてそっちへ寄っていった。 (140) 2021/08/14(Sat) 20:20:14 |
宵闇は、水中で、水面に浮かび上がっていく泡沫が綺麗だな、と思った。 (a85) 2021/08/14(Sat) 20:22:52 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>134 涼風 「お、言ったね! 競争となればこのモモチ、薫兄だからって容赦しないぞぅ!」 引き上げたその手を取って、ころころと笑い合いながら 二人、飛沫を上げて波を掻き分けて行く。 その次は何をして遊ぼう、なんて気の早い話をしつつ。 憂鬱なんて、みんなで遊んで忘れてしまえばいい。 楽しい遊びなんてここにはたくさんあるのだから。 夏はまだまだ終わらないけど、 日々を物思いに耽って過ごしてしまうには少し惜しい。 ぼやけて被る輪郭に、大切な何かが欠けているような感覚に 今は見ないふりをして、ただ淡い夢に浸るのだ。 (143) 2021/08/14(Sat) 20:35:07 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>@16 夜長 「あ、やっぱり! さっき見に行ったんだけど、誰か来てたみたいな感じしたから そうなんじゃないかなーって思ってたんだ!」 述べられた答えに特に落胆する様子もなく、 微妙な雰囲気を物ともせずに溌剌と応えを返した。 夜長の様子からして捜し人は見付からなかった、という 推測に思い至る事は無く、ただ単純に 自分の見立てが間違っていなかった事を喜んでいるようで。 「ううん、気にしないで気にしないで! あそこは案内しなくってもすぐわかると思ってたし、 洞窟の方…は多分、危ないからって モモチ連れて行ってもらった事無かったし!」 夜長の纏うばつの悪さを振り払うように、 気にしないでと快活に笑って片手を振った。 (146) 2021/08/14(Sat) 20:48:33 |
【人】 青嵐「はは、アキラのやつ、あんな全力で逃げなくてもいいのに 持ってるのただのワカメだぜ?」 笑いながら”親友くん”を追い掛け回して疲れたので砂浜に寝転んだ。 熱された砂の熱が背中から伝わる。 遊んで、笑って。 この数日で会えなかった日々を少しずつ取り戻せてる気がして嬉しかった。 太陽が眩しくて、目を瞑る。 「……はぁ〜〜〜……背中あっち〜〜〜」 (147) 2021/08/14(Sat) 20:56:46 |
御山洗は、海が似合うと、そう思った。 (a86) 2021/08/14(Sat) 20:59:17 |
涼風は、夢について考え続けている。 (a87) 2021/08/14(Sat) 20:59:26 |
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