人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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到着: アジダル

【人】 アジダル


[ ふと冷気を感じた気がして振り返る。
 磨かれた化粧台、皺の伸びた寝台のシーツ、ダッシュボード脇の屑籠にはちり紙の一つも収まっていない。二週間近く利用されたとは思われないほど整った室内を眺め、男は小さく首を傾げた。

 閉じた窓からは朝日が差しこんでいる。下の通りを走る車の音に雨水の気配は感じない。背を強張らすだけに足る言い訳が見当たらなければ、
 玄関先で一人、溜息を吐いた。 ]
 
(71) 2020/09/28(Mon) 0:26:24

【人】 アジダル


[ 至高から孤高へ取り残された例の日から数か月が過ぎた。共通点の無い人々が集った乱痴気騒ぎはその始まりと同様にぱたりと終結を迎え、咽ぶほどに満ちた夏の気配と共に消えていった。

 無数のトマトが飛び交い、トマトを中心としたn角関係が暴露し、遂には幾つものトマトが犠牲になったあの時間が一体何だったのか、今にして思えばさっぱり訳がわからない。

 けれど其々集まっておきながら三々五々に散っていった奴らの、浮足立った背中を思えばそういうものなのか、なのか? と早々に考えることをやめていた。
 考えたところで結論が出るはずもなく、ついでに男もまた帰りがけ一人ではなかった者の一人だったのだから。 ]
 
(72) 2020/09/28(Mon) 0:26:47

【人】 アジダル


[ ……人の気配があるところで寝る練習がしたい、と声をかけられた時、自分がどんなツラをしていたのかよく覚えていない。
 毛布を抱えたガタイのいい野郎が堂々とそんなことを言ってのけたなら常ならば呆れ顔で部屋を追い出したことだろう。

 けれどその時男はウィスキーグラスを手にしていたし、散々熱狂の気配にあてられて上機嫌でもあった。元来面倒見のいい性分、まして少々込み入った話をしていた相手とあれば拒む理由が無いようにも思えたのだ。

 別段男には彼を、離れ離れになった実子の代わりに愛でる気など無かった。だが男の手には持て余した愛情があり、眼前の彼は肉親よりそれを受け取り損ねていた。ならば少し仮初の情愛を交わすくらいいいんじゃないか。
 怒鳴り合うようなやり取りを経て叩きつけた結論を自ら飲み込んで、酩酊するかのようにそこで思考を止めた。


 止めたのだが、 ]
 
(73) 2020/09/28(Mon) 0:27:11

【人】 アジダル



  『今日22時
   XX館のXXX号室に』


  うわ。


[ ついさっき送ったばかりのメッセージを見返すとぞわりと背が粟立った。

 隔週恒例となった練習≠フ日、他人に聞かれたくない方向に転がりがちな話題の為に次回は拠点で飲もうと提案したのは自分の方だ。だが改めて送信してみれば単調な文面の「ろくでもない」雰囲気があまりに悍ましい。まるで人目を忍んで逢引でもしてるみたいじゃないか。

 誤魔化すように『パルミジャーノよろしく。』と付け足してベッドへ端末を投げ出す。買い切りのそれは毛布の上でぽんと一度跳ねて、隣のベッドへと飛び移った。

そしてチェアの上で頬杖をつく。眉根を寄せた目で室内を睨めつける。 ]
 
(74) 2020/09/28(Mon) 0:28:02

【人】 アジダル



  ……。


[ ツインルーム。

 思考を止めた結果、残念なことに二度目三度目の機会があっても一つのベッドへ入る状況に違和感を覚えられなかった。彼も拒むことなく同じ布団に潜っていたし、それまで男がいたのはどれもシングルの部屋ばかりだったのだ。滞在するのが男だけである以上は当然だが。

 兎角、丁度居を移すタイミングにそんなことを思いついたため、今回はこの部屋を選んだのだ。まあ奴も狭い場で寝るより広い方が良いだろうと善意と気遣いを押し付けて。

 彼が子供のように共に寝たがっていたなどと、その内心など知らぬまま。 ]
 
(75) 2020/09/28(Mon) 0:29:21

【人】 アジダル


[ さておき。
 冷蔵庫に突っ込んだグラスを確かめ、脇に置いていた酒類を卓上に並べていった。甘いものが数本と、強いものが幾つか、ついでにグルームチェイサーsakeなども。
 
 酒の席の空気が嫌いと言うわけじゃないんだからと無意味な言い訳を吐き、やがてやってきただろう彼を室内へ迎え入れた。]*
 
(76) 2020/09/28(Mon) 0:37:43
アジダルは、メモを貼った。
(a9) 2020/09/28(Mon) 0:51:19

【人】 アジダル


[ とりわけ機械やキーボードの扱いに秀でているわけでなければ、自然と電子上のやり取りは口数が少なくなる。そもそも筆まめな性分でもない限り同世代の人間はそんなものだろう。よっぽどの理由がない限り男とて万年筆を取り上げたりなどしなかった。


その手紙でさえ、宛先の住所を記されず
丁重に封をされて鞄の底に眠るばかり。



 そんな時代に取り残された男と、同じく最先端とは言い難い口下手な奴とのメッセージ履歴は無味乾燥と称するに相応しい。顔文字や絵文字の類は一切なく、砂漠のオアシス程の確率で感嘆符が芽生える程度だ。>>77
 まあ無理に気分を上げなくていい、という意味では楽なのだが。

 白と黒としか並ばないメッセージルームにもう一粒『自分が食いたいもん買ってきな』と砂粒を落とす。水の一滴すら与えられないその場所に花が咲く光景などかえって想像したくもない。
 もし彼が、あの場所で出会った友人たちにスタンプだの絵文字など教わっり、あろうことかこちらに送り付けてこようものなら大笑いしそうな予感はある。
 閑話休題、あるいは脱線事故。 ]
 
(80) 2020/09/28(Mon) 3:48:26

【人】 アジダル


[ 持て余した室内環境は彼にとっては見慣れた光景だろう。けれど普段と違う一台に関しては鋭く指摘が入った。>>79 ]


  同じ部屋ってだけで十分近くない?
  お前の警戒範囲どうなってるのよ、
  軍人ってンなスシヅメで寝てたっけ。


[ ベッドランプを挟んで並んだ二台を交互に指さした。
 転がれば寝顔さえ注視できそうな距離にある。寧ろ手を伸ばし合えば握りあえる程の近さだ。この時点で既に夫婦や兄弟が利用するような状況なのは火を見るよりも明らかな筈で。 ]
 
(81) 2020/09/28(Mon) 3:49:01

【人】 アジダル



  いや、思ったんだけどね。
  それだけ近寄ってもいいって存在なら、
  むしろその人本人で慣れていくのがいいと思うぜ、
  僕はね。


[ さんざ抱き寝ておきながら掌を返すように言い放つ。肩を竦めた苦笑は誤魔化す時お得意の振る舞いだ。

 同じ枕に頭を乗せるような仲を己は家族や恋人と呼ぶ。遥か昔に命運を共にしたファミリーの仲間もかぞくと呼んだ。
 その理屈で言えば、己にとって彼は家族──に限りなく近い存在ではあるのだろう。眠れないとぐずるなら甘やかしてやりたいと願う程度には大切な。

 だからそういう聞こえの悪い冗談を言うんじゃねえ素面でしょお前。
 妙に神妙な調子でつぶやいた彼の頭を軽く叩き、露骨に眉を顰めた。 ]
 
(82) 2020/09/28(Mon) 3:49:11

【人】 アジダル


[ 別段色めいた冗談が嫌いというわけではない。
 寧ろ男とてネタにして積極的に言ってきた方だ。

 だがとある致命的な大事故()により男は彼に唇を押し当て、
 あろうことか濃厚な口づけ()を捧げた。
 嘗て妻子を持った身の上かつ、
 手段としての受け身の褥を死に物狂いで拒んでおきながら。

 直後、逃げるようにして体を離した男の腕を掴んだのは
 恨みがましい目をした彼であったし、
 その後どうなったのかはweb限定有料記事である。
 それ以来男は彼のさり気無い一言に
 過敏に反応するようになったとかなっていないとか。

 主張しておくと男はヘテロである。ほんとうに。信じて! ]

(83) 2020/09/28(Mon) 3:50:08

【人】 アジダル


[ 彼の手から荷物を取り、勝手に摘まみを開いて机に並べる。そんなことよりさ、と続けて冷蔵庫に向かい、冷え切ったグラスを取り出して机に置いた。並べていた瓶の一つを取って注げば一方を彼に差し出して ]


  親父さんの手がかりとか見つかった?
  あれから僕もツテの探偵とかに聞いてみたけど


[ あたかも世間話をするかのような態度で、飲みながら椅子に腰かけた。 ]**
 
(84) 2020/09/28(Mon) 3:50:13
アジダルは、メモを貼った。
(a11) 2020/09/28(Mon) 3:55:34

【独】 アジダル

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シグマの姿を見たらさっきまでの緊張が吹っ飛んで
いっそ眠くなり始めた。
癒しかよ。
(-64) 2020/09/28(Mon) 3:56:43