人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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【秘】 ライアー イシュカ → 月鏡 アオツキ

貴方がある種想像していた通り、
その日誰かが訪ねてくることはなく。

それ所か、その謝罪なり弁解に来る姿も
いつもと違って数日間、一切来る事はなかった。

貴方が姿を見るのはバラニが消えた日の食堂だ。
その際もイシュカからすっぽかした事に声をかける事はない。
ただ、意図的に無視をしているというよりも。
そもそもそれどころではない、と言う方が仕草からも見て取れるだろう。

神隠しの噂を知っている貴方なら、
あらゆる目に遭った人間を知っている場合
普通の人よりは違和感を抱かないかもしれないが、
それでも、約束をすっぽかした際に
良くも悪くも無反応ができる男ではなかったのは事実だろう。
(-4) 2022/05/04(Wed) 21:16:31

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット


眠る君の姿が目に入って。

「な――バット君!?」

「この姿はなんなんだ、説明しろ!!!
 こんなんじゃまるで猛獣の扱いじゃないですか」

治療の実態は――知らない。噂だけだ。
それでも大きな事件になっていないのは、
生徒達は無事に戻ってくることが多いからだ。

変化はあれど、その後生活に戻る。
だから、問題ない。もしかしたら、嫌な予感は当たらず
非道な事にも巻き込まれず帰ってくる可能性を考えた。

しかしこの現状だ。噛みつきかけた言葉に、冷静に返される熱の籠もった言葉。
鎮静剤? 暴れたら?

そんなことを彼にされた事なんて、今まで。
(-14) 2022/05/04(Wed) 21:53:20

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット

「……わかり、ました。
 連れてきて下さりありがとうございます。
 彼の経過観察は引き続き私が行います。
 対処の方も、おっしゃるとおりに」

早くに教師を帰し寝台に沈む君と向き合う。

夜に眠って居る姿を見れたことはない。
前髪をそっと撫でて、必要以上の怪我が無いかを確かめる。
手錠に、口枷、異様な光景が広がっているのにすぐに外す気にはなれなくて。

 "病気のこども"。
 頭によぎったのは、確かにその言葉だった。
 彼は、自覚していて、そして――"病気"ではないそれが治ることがなかった。


「変な期待を持たせた……?
 治らない先のことを、しっかり考えていたかと言えばわからない。
 普通の生活ができるのなら幸せだと思った。
 君の周りは普通の生活をしている人が多いようだから。

 ……、ミゲル、って誰だい。バット君」

手錠は、暴れるのを防ぐためと口枷を外す予防。
外して問題があるのはその口枷だろう。

「暴れる君を見れば、教えてもらえるの……?」

その指先に枷が触れて、僅かに震えたのを自覚しつつ。
眠っている貴方を隣で眺め続けた。
(-16) 2022/05/04(Wed) 21:59:07

【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ

眠る青年に不必要な虐待が行われた形跡はなかった。
庇い傷も躊躇い傷もなく、少し土の匂いがするのは森へ行ったならいつもと変わらないこと。
暴れていつも以上に汚れた様子もなければ、痛めつけられた様子もなく。
普段他に見られることの少ないベッドに横たわる姿は、
むしろいつもよりも剣呑な装いである、そのはずなのに。

朝になるまで、青年は起きることはなかった。
当然自分の力で枷を外すこともなく、寝ながら暴れるわけでもなく。
朝日ののぼる頃には、ゆっくりと目を開けるのだろう。
(-18) 2022/05/04(Wed) 22:26:05

【人】 月鏡 アオツキ

まるでくじ引きでも引かれてるかのように、
この班の子達は、一人ずつ消えていく。

しかし、イシュカもバットも戻ってきている。
他の子達が姿を現さないのも――時間が全てを解決するだろう。

それなのに、不安を煽るような現状だけが
ただただ、上手く作り上げられていく。
現に私ですらバラニの話を聞けば、僅かに制止していた眉が動いた。

「――え? どうしましたか〜。
 はい、ええ。なにがあったんでしょうね……聞いてきて欲しいんですか? 怖いって?」

食事を終えて歩を進める。
約束も破って、相まみえることのなかった同僚の元へ。
(15) 2022/05/05(Thu) 0:18:34

【人】 月鏡 アオツキ

>>+1 イシュカ

「イシュカ、どうしたんですか。
 トマトが沢山載ってるお皿をもってこられたわけではないでしょう?
 調子が悪ければ早めに暖かいものでも飲んで部屋で休んで下さい〜。
 生徒達が心配していますよ」

心配するような台詞を携えて無表情は話しかける。
普段通りに、長くなった髪を揺らして。

「立てないなら手伝いますが、手はいりますか?」
(16) 2022/05/05(Thu) 0:18:57

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット

「……バット、くん?」

眠たげに瞳を擦って、君の様子をうかがうのは
普段なら泥のように眠っているアオツキだ。

やはり、気力でどうにかなったその眠気や体質は正しく夜更かしの影響を受けていて。
おぼつかない仕草と視界のまま、口枷へと手を伸ばし、はずそうとした。

「あ、」

「……お、はよう…ござい、ます」

アオツキの声は、泣いてもいないのに震えていた。
(-30) 2022/05/05(Thu) 0:38:10

【人】 月鏡 アオツキ

>>+6 イシュカ
「言葉遊びでもしていますか?」

眉をピクリと動かし、瞳を覗きこむ。
軽口をかえせるような様子ではない所から冗談ではなさそうだと感じた。

「流石にその様子は生徒を不安にさせかねません、
 私は放っておくことができませんね〜」

私は嘘をつけないのに、困った男だ。

「言い換えましょうか〜。
 今のイシュカは、ここにいない方が迷惑になりませんよ」

「私は授業があるので面倒はみません、自分の部屋に行って下さい」

持ち上げるように手を引いて、立ち上がる。
近くの生徒には心配しないでください、といつもの言葉を吐いた。
ここ数日で何人を食堂から連れ出したかを思い出す。
昔自分も掴まれたような気がしたが、遠い記憶の彼方。
食事の時間は毎日なにかが起こる、それが、ここでの日常だ。
(18) 2022/05/05(Thu) 4:21:59

【人】 月鏡 アオツキ

>>+7 イシュカ

「同僚……いえ、まだ先生の身にもなっていない君を見捨てるほど薄情でもないんですよ〜。
 私はみなくてはいけない子がたくさんいますが、イシュカもここにいる限り対象です」

仕事のうちであること、そしてただの私情であること両方を混ぜて説明をする。
君は生徒のようで生徒ではない、先生のようで先生ではない特別なくくりだ。どう扱うかマニュアルにはあまりのっていない。

「まあ、君も私よりも構う相手がいるみたいですし
 後で埋め合わせはしてくださいよ。
 しばらく待ちぼうけを食らって機嫌が悪いんですから」

それでも食堂を去るまでは共にあるき、
程よいところでその背を見送ることにしただろう。
(21) 2022/05/05(Thu) 10:57:38

【秘】 神経質 フィウクス → 月鏡 アオツキ


その日のどこかの時間。
授業を放棄して、自由になった時間であなたを探す。
そのうちに姿を認めれば、

「──お時間よろしいでしょうか、先生」

なんて、畏まったふうにしているのは言葉だけ。
元は先輩にあたるから、歳上だからといって。
あなた達実習生にも遠慮はしない。この病人にそんな余裕は無い。
声色はいつも通り無愛想でどこか不機嫌そうなもの。

「あんたに聞きたい事がある」

「"教育実習生のアオツキ"じゃない。
 或いはそれを含む一人の人間、個人としてのあんたにだ」
(-81) 2022/05/05(Thu) 12:38:19

【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ

ゆっくりと開いた目はまだ薬の効果が残っているのか、
焦点の合わさる先もぼんやりとして曖昧なままだ。
薬を打たれ意識を失ったのはここに連れてこられる前だ。
状況の把握には至っていないのか、まだぼやけた視界のまま。

外された口枷からはだらりと溜まった唾液が落ちた。
その先に見える肌色を視線が追って、
ざり、と。指の先に、赤い舌を這わせた。
(-94) 2022/05/05(Thu) 16:52:58

【秘】 半分の仮面 リアン → 月鏡 アオツキ

「……まあ。
 うるさくしていなかっただけで、何もしていなかっただけではない事は分かった」

先生達も苦労したんだろうなということが伺える。
だが、もう一人の実習生の姿を見ていると どちらかといえば守っている方に見える。
そういうことなんだろう。学生時代もそんな感じで見られていたのだろうな。


「見守る事……ああ、"基本的には、生徒同士での交流をすることが重要"。
 そういった話は聞いたことがある。
 実習生もこの場では大人寄りというわけだ」

納得できる。まあ、だが結局はこうして面談をしているのだ、他人と話すこと自体は好きなのだろうと思う。

「仲良く出来る性格に見えるか?……まあ、フィウクスからはともかく。
 僕は彼に歩み寄る努力はしようと考えている。
 お互い何も知らない時期が多かったから、これから身を入れなければ 卒業までに間に合わないだろうが。

 ……質問。そうだな。
 アオツキ先輩は、この学校をより良くするために 何を変えるべきだと考える?」
(-98) 2022/05/05(Thu) 17:45:35

【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカ

あなたと別れる前に声をかける。
同僚と、して、だけではない。ただの友人として。
伝わっているか、わからないが。

「話なら聞きますよ。
 子供たちに話したいのなら止めませんが、
 私だから聞けることもありますし〜」

「……」

「それでは、イシュカ」

こつん、靴の音をならして踵を返した。
(-104) 2022/05/05(Thu) 18:13:16

【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス

「フィウクス君丁度よかった」
「君にパンを焼いて行こうと思っていて―――え?」

本当にパンをが入った籠をもった実習生は君に声をかけられれば、しばらく間を開けてから瞬きをし返した。
台詞に遅延するように振り返り、髪を揺らして。

「ここには私しかいません」
「なんですか、聞きますよ〜」

何処か笑っていたような気がした。表情は変わらない。
(-105) 2022/05/05(Thu) 18:19:52

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット

「ぁ……お、おはようございます」

ぞく、と背筋か震える。
いっしゅんの背徳感のようなものが走りつつ、
君の口元を拭えば、もうその声は震えていなかった。

「大変な目に遭いましたね。
 先生たちにおこられでもしていましたか〜。
 こんな風に捕まっちゃって、森にばっか行ってるからですよ」

ベッドに体重をかけ、体を寄せ。
なれない手つきで、もう片方の手で手錠を外しにかかった。
薬が効いていたその姿をみやれば、また小さく深呼吸をして。
人のをはずしてやるのは、なかったな。


「ねぇバット君、……大人のかたがいっていました。
 ミゲルとは君の名前ですか?」
(-106) 2022/05/05(Thu) 18:33:34

【秘】 神経質 フィウクス → 月鏡 アオツキ


「俺は自分で居場所を作る事にした。
 その為に打てる手は一つでも多く打たなきゃならない。
 あんた達のように一度放り出されて戻って来るんじゃなく、
 望むなら卒業後もここを出なくて済むように。」

表情は変わらない。相変わらずにこりともしない。
片側だけの冷たく鋭い視線が、
ただじっと笑わないあなたを見ている。

「だからあんたがあんたのやり方でここを変えるなら、」

それはもう俺にとっても他人事じゃない


努めて感情を押し殺すように。
淡々と言葉を連ねて、一度息を吐いた。

「曲がりなりにも"後輩"として、
 "先輩"のお考えをお聞かせ願いたい」

この場所を自分に都合の良いように。
そのように変えるこわすという手段はあなたと同じ。
行き着く先が近いのであれば、あなたに倣うのも悪くはない。

それぞれの望む形がほんの少しの譲歩も許さず、
根本的に相容れないものなら、その時はその時だ。
(-110) 2022/05/05(Thu) 19:49:46

【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン

「中々人をみる目があるようで何よりです」

自覚をしていなければ厄介な部類の人間であることは確か。

「仲良くできる性格に見えますよ〜?
 リオン君のまわりにはいつもお友だちがいて、……フィウクスくんも悪い子じゃありませんからね〜。
 二人とも仲良くしたくてもツンツンしてしまうタイプでしょう? そういった間柄だからこそ分かり合えることがあると思うんです。
 もちろん本心でいっています。
 私は全くお友だちできませんでしたから、二人のことは応援していますよ」

閑話休題。あなたに何を変えるべきと問われるとさらさら答えていた言葉が止まった。
理想論ならいくらでものべられる、現に必要なものと言えば

「『即座に病気や怪我の治療を受けられる環境、
 プライベートな時間作り、個性を尊重した生活』課題は山積みですね」

「ただ変えるべきものですか」



「理ごとすべてじゃないでしょうか?」




それも、紛れもない本心。
(-121) 2022/05/05(Thu) 21:37:03

【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ

声を聞いて、次第に光に目が慣れて。
ここがどこで、目の前にいるのが誰であるかを理解した。
ぱちぱちと目を瞬いて、枷が外れていくのを目で追っている。
まだぼんやりしたままの意識で身を起こし、記憶をたぐるように天井を見た。

「おは」「よう」

大人との対話を終えてから、おそらく部屋へ連れてこられたのだろう。
それ以外にとびきり変わったことというのはないように見える。
腹の音が鳴って思わず手で押さえて、朝なんだなとか考えて。

「……」
「そう」「でも」「みんながバットって呼ぶから」
「それでいいやって」「いうことにしてる」
(-123) 2022/05/05(Thu) 21:45:14

【秘】 ライアー イシュカ → 月鏡 アオツキ

「そもそもお前、
 機嫌の上下とか薄情とかがあるんだな……
 ……いや、
悪かったって……」


そして先に謝ればいいのにこの言い草。
咄嗟に言ったとしても余りに酷いのだが、貴方の内面をそれ程知らない事が余計に拍車をかけているのもあるのだろう。

「話があるわけではない、んだが。
 ……感覚的な不快感だから、話云々と違う、みたいな」

何より本人がまだ言語化が難しそうな顔をしている。
貴方は気づいてるだろうが頭がえらく騒がしい事になってる為に余計時間がかかるのだろう。

「どっちにしろさすがに埋め合わせはするから、
 会話できるような気力になったら連絡する。……それじゃ」
(-124) 2022/05/05(Thu) 21:45:16

【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン

「大袈裟に聞こえますか〜? President and Asshole。
 トランプのゲームみたいなものです」

「一番弱いカードは3。
 数の順に強くなり、Kの上はエース、数字の2。
 最強のカードが……ジョーカー」

「その中のルールにある革命」

「今まで強かった2が底辺に、
 今まで最弱だった3が頂点に。

 
ジョーカーの強さだけは、変わりませんが


「そんなことでも起こらないと、
 変えたいことが多すぎてどうしようもないんです」

「大きすぎるので、私の答えはいくつかの校則を
 "変えられるようになること"ってぐらいにしておきますね?

 例えば……順番で夜の見回り隊を作るとか。
 夜遊びと夜遊び防止が両方できて楽しいと思うんですよ、
 禁止するだけじゃつまらないですからね〜」
(-125) 2022/05/05(Thu) 21:45:20

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット

「君の名前じゃないですか、そんなにきれいで」
「……呼ばれたい方で呼びます」

ベッドに腰を掛けて見おろしつつ、一息。
枷が完全に外れた君を見つめ、頭を優しく撫で続ける。

「もう少し、眠っていても良いですよ。
 授業を休んでも今日は文句言わせません。
 ご飯は食べられるだけで……ああ、何か欲しいものはありませんか?
 朝食だけは顔をだしに行きますが、実はおやすみ取ってるんです。
 嫌といっても付き合えますよ」
(-127) 2022/05/05(Thu) 22:16:37

【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス



「もう将来の夢が決まったんですか?
 私と同じ時期に決めたんですね〜、もっとも」


「――やめましょうかその話は」

時に必要かもしれないその昔話よりも、
目の前の生徒は今後の変化のあり方を知りたがっている。
実習生ではない、自分にだ。


「この間も言ったように関係ないんだ、君にも生徒にも。
 私は、真実をみてその根幹の理を壊すつもりだから。

 私の立場で聞かされていないことが、たくさんあることを知っている。
 先生方が私を信用しつつあり、色々なことを私に聞かせてくれようとしていることもまた。

 ……確かな事実は
 
ここは私たちにとってとても居心地が悪い
(-136) 2022/05/05(Thu) 23:08:52

【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス

「空の青さがきれいに見えなくて、
 太陽が眩しくて憎たらしいのなら
 ……それが正しいという事実が
 変わってしまえば良いと思わないか。

 同意は結構、私は――今見えている景色が是とされている理を壊して新しい理をいれたいだけ。
 その分起こることを、私たちが代わりに解決しようと思っている」


何かしらに影響されているこの学園の運営方針。
ルールを変えるにしても代替が必要になるだろう。
誰かを救った分、犠牲になるものが存在する。それを理解して。


「決して簡単なことではない。
 法も、技術もまだまだ追いつかない。
 それでも私は、ここの大人たちの頭に住まう神を殺したい。
 そして、新しい"神"を呼ぶんだ。私たちが信じたい神を。

 方法は、これから"先生"になって、
 彼らの存在に触れて、ようやく知ることができる。

 それまでは、大人が作った神マニュアルに従って過ごしているんです」

この身が滅ぶまでに。
それが完成するのであればどれほど素晴らしいことか。
消し去るだけが革命ではない、新たな居場所が必要であるのだとアオツキは告げていた。
(-139) 2022/05/05(Thu) 23:12:50

【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ

どことなく、自分の話であるのに、そうでないように。
遠いもののように名前について聞きながら。少し、首を傾げさえした。
青年にとっては、他人が選んで呼んでいた名前だ。
身体を起こして窓の日をまぶしいように見る目は、細く月の色をして。

「……だいじょうぶ」「悪い目にあった、わけじゃない」
「色々検査し直して」「わかったことがあるのだって」

枷を嵌められて身体を窮屈にしていたのだから、少しは身体も固まっている。
撫でる手から離れすぎないようにはしつつ関節を軽く動かして、
どこも痛くないな、なんていうのを確かめた。
優しい声を聞きながら、自分の意識との差異に気づく。
どうしてこんなにも、貴方は痛ましそうな顔をしているのだろう。

「……ツキは」「大人が生徒を連れていくの」
「あまりよいことと、おもってない?」
(-142) 2022/05/05(Thu) 23:25:54

【秘】 月鏡 アオツキ → 雷鳴 バット

「……私は、わかりません。
 連れて行かれたことがないので。
 暗い顔で帰ってくる子も、普段とは違う姿の子も居ました。
 あまり、よいこととは、思っていません。
 ただ、よいことであれと信じています」

沢山の意見を聞いたわけではない、幾つかの偏見。
よかったと笑顔で帰ってきた生徒達を知らないだけ。

「現に今だって、
 君が拘束されていたことのどこが良いことなんですか。
 ない方が良いに、決まって……」

わからない。

「私は、君が過ごしたいように過ごしている姿が一番見たいと思っているんです。
 君には沢山のよかった、と、心地がいいを感じて欲しい。

 私だけいつも気遣って貰って、君の為になることが何一つわからないんです。私に何か出来ることはないんですか……」

やらなくちゃ、いけないことと、
やりたいことが混ざってわからなくなる。

「私になにか、させてください」

不安定なまま、君に縋ってしまう。
一秒一秒、"先生"になりたい時間が延びていく。
(-149) 2022/05/06(Fri) 0:25:15

【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ

朝、姿を見せない子どもたちのことは神隠しであると聞いている。
それだけ口止めは厳重なものであるから、団結した反発もないのだろう。
ただ、そう。青年が口止めをどれだけ受けたのか、
そもそもそれまでの事象と自分のことがどれだけ結びついているかは、疑問だった。
少し困ったような、動揺したような。
わずかに丸くなった目が、貴方を見下ろしている。

「僕は」「……」
「ツキには」「僕が、不幸に見えている?」

きっとかれが自分のことを慮ってくれているのだということは、
十二分に伝わっているのだ。ただ、それがどうしてなのかがわからない。
ぼんやりとした頭の中で、その輪郭がつかめない。

「僕は、困ってる?」「人と違うから?」
「ツキには、僕にはなにか」「足りてないように、見えるのかな」

手を伸ばす。すぐそこにある頭を腕の中に収めてしまった。
どうすれば貴方の抱いている不安を軽減できるのか、わからない。
だから、小等部の子どもたちにそうするように、同じことをなぞった。

「ツキが僕を見て苦しいなら」「それは僕だけのせいじゃないと思う」
「ツキは、何が苦しい?」
(-158) 2022/05/06(Fri) 1:15:41

【秘】 半分の仮面 リアン → 月鏡 アオツキ

「そうでなくては、王は務まらない」

表情には出ないが、この先輩は分かりやすい。ということもあるけれど。

「そうだろうか。そうであれば楽なんだけどもな。
 フィウクスはどうも面倒な体質を抱えているように見える。
 なるべく刺激しないように、話が出来れば良いと思うが。

 
……友達、出来なかったのか………


一緒に悪戯してるような友人がいると思っていた。
あまり突くのも悪いと思ったので、それ以上は何も言わないのだが。


「大袈裟だなんて。僕も概ねあなたと同じ考えを持っている。
 出来る事なら体制から全てをひっくり返すべきだ。
 生徒の笑顔を増やすには、それが不可欠だろう」

目の前の彼が話すことは、かなり理想に近い。
手段さえあれば、それこそ、君の言う革命が起こせるのであれば。
この学園を変えることが出来るだろう。理想の、笑顔と幸福が溢れる場所。

「そうだな……小等部の子供たちを慣れさせるという意味でも、交流を図るという意味でも。
 かなり建設的かつ、すぐにでも取り入れられる良い校則になるだろう。

 僕は、自分の病気のために 卒業以降もここに居られれば良いと考えているのだが…
 そういったことも、制度を作ることが出来たらと思っている」

自分の顔―――後日、仮面を着けることになる右半分を手で触れる。
(-160) 2022/05/06(Fri) 1:33:04

【秘】 苛々 フィウクス → 月鏡 アオツキ


「誰にも関係ない事だろうな。
 
あんたは誰も当事者にしようとしていないんだから


あいも変わらず不機嫌そうに言い放つ。
この苛立ちが何によるものかは知れないが、
何であっても今は些細な事と腹の底に押し込んだ。

「否定はしない。同意はともかくとして。
 理解も共感もきっと俺にはできない事だろう。それでも」

あんただって、協力者は多い方がいいんじゃないか


抱える病ゆえに『普通の』情動さえ理解できない。
あなたの事をよく知りもしない。教えられていないから。
それでも結託する事はできないわけではない。

「あんたの望むものを正しさとしたいなら余計にそうだ。
 
正しさの定義はいつだって多数派が決める。

 それをあんた一人の手で、一から推し進めるのは
 随分と確実性に欠ける、非効率的なやり方だとは思わないか。」

「それとも。
 そんなに他人を巻き込むのが怖いのか?」
(-170) 2022/05/06(Fri) 4:23:07

【秘】 抑圧 フィウクス → 月鏡 アオツキ


「俺は極論居場所があるならなんだっていい。
 そこが俺のような──病を自己の一部と受け入れるような。
 そんな人間を否定しない場所でさえあれば。
 けれどそれは外では叶わない、きりがない事だ。
 外の世界はここと比べて、変えるにはあまりにも広すぎる」

その場所の全てが自分に特別優しくなくとも構わない。
『普通』という目に見えない曖昧な定義によって、
逃げ場も無く絞め殺されさえしなければそれでいい。

けれど『普通』が正しい外の世界ではそれさえままならない。


「だから結局は、俺はここに残る事になる。
 たとえあんたにとっては望まない事であったとしても。
 きっと長い付き合いになるんだろう」

「あんたが途中でしくじらない限りは。
 どうせ遅かれ早かれそうなるんだ。
 であれば今から共謀者になったって問題は無いだろう」

「それに、」
(-171) 2022/05/06(Fri) 4:29:18

【秘】 異端審問 フィウクス → 月鏡 アオツキ


「──俺のような、いつ手を噛まれるとも知れない狂犬は」

「今の内に飼い慣らしておくに越した事は無いと思うがな」
(-173) 2022/05/06(Fri) 4:30:08