人狼物語 三日月国


225 秀才ガリレオと歳星の姫

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【独】 エウロパ



   死に追いやられないための努力に
   なにをしていたのか私は知らない。

   ユスティがそこまで言うなら大丈夫だとは思っても
   危険だと分かってても付き合ってくれるその決意に
   応えられるか、自信がなくて。

   でもそれも、秀才を舐めてるってことになるのかな。


 
(-25) 2023/10/14(Sat) 5:04:30

【独】 エウロパ



   火の魔法は単純に相性が悪いのかなって思ってた。
   だって、私は氷や風の魔法が得意で
   それと火は相性が悪いのかな、って。

   ユスティに聞かれるまで深くは考えてなかったけど
   小さい頃に火傷したことがあるのを思い出して
   原因の一つかもしれないって思うんだ。


   
火傷させないか怖いから火を使いたくない。

   聞かれなければ曖昧なままだったことも
   ユスティのおかげではっきりとして。

  
(-26) 2023/10/14(Sat) 5:05:29

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「魔法で何かあったわけじゃないけど
    小さい頃に火傷したことはあったよ。

    加減を間違えて火傷したくないし……
    火傷させるのも嫌だから、
    魔法で火を扱いたくないの。


    
焼け落ちたりしたら取り返しつかない……。」


  
(-27) 2023/10/14(Sat) 5:06:19

【墓】 エウロパ



   言いながら、袖をまくって腕を見せる。
   よく見ればそこには火傷の痕が見えるはず。
   私の家族では痕までは消せず、
   自分でも消し方が分からなくて。
   火傷の痕を意図的に隠したりはしてないから
   何処かで知られててもおかしくはないかな。


 
(+11) 2023/10/14(Sat) 5:07:58

【墓】 エウロパ

   

   どうして風を選んだか、っていえば
   氷の次に得意な魔法でもあるからだけど
   氷を飛ばしてモモイ先生の腕を落とした出来事が
   頭に過ってしまうからで。


   もし、ユスティにどうして氷の魔法じゃないの?
   って聞かれたならモモイ先生の講義のことを
   話すことになるけれど。

 
   風の制御が難しいのは理解しているつもり。
   この前空を飛んだのは偶然に近い成功。
   あれを安定して成功させることは出来ない。
   空を飛ぶまでいかなくても
   今の私では難しいだろうと思う練習を選ぶのは
   隣にいるユスティへの信頼から。

  
(+12) 2023/10/14(Sat) 5:08:58

【秘】 エウロパ → ユスティ



   君がいるなら出来るかな。
   君の傍に居るなら成功させたい。


   ユスティの心境も知らないまま
   私は真剣にどうすればいいか考えてた。

 
(-28) 2023/10/14(Sat) 5:09:23

【墓】 エウロパ


   
   成功させたいって想いだけで簡単に成功するほど
   制御の練習は甘くない。


   燭台を吹き飛ばしかねない風が巻き起こって
   どうしよう、やっぱりできなかった、って
   動揺してしまったのが伝わったのか。


  
(+13) 2023/10/14(Sat) 5:09:56

【秘】 エウロパ → ユスティ



   
「ユスティ……?これじゃあ私……。」


  
(-29) 2023/10/14(Sat) 5:10:12

【秘】 エウロパ → ユスティ



   不必要な魔力まで溢れているのは私にもわかるのに。
   どうすればいいんだろう、わからない。
   不安そうにユスティを見てしまう私を
   落ち着かせるように、支えるように
   強く手を握られる。

        
―――――魔力の流れが変わっていく。


  
(-30) 2023/10/14(Sat) 5:10:46

【秘】 エウロパ → ユスティ



   必要ない魔力はユスティへと流れて
   風が弱まり始める。


  
(-31) 2023/10/14(Sat) 5:11:16

【秘】 エウロパ → ユスティ



   この感覚を覚えないといけない。
   私が少しだと思っていた魔力量は多くて
   もっと少ない魔力でも魔法は成功するのだと
   
   君が、教えてくれる。


   強風はいつしか頬を撫でるような風へと変わり
   蝋燭の火はゆらりと揺れた後に、消えた。


  
(-32) 2023/10/14(Sat) 5:11:46

【墓】 エウロパ

  

   まだ、成功したとは言えない。
   風を止めた後、ユスティから手を離す。


   「ユスティ……?
    いま、何を……どうして…?

    魔力、が……。」



   何が起こったのかはわかる。
   だから私が聞きたいのはそこじゃなくて。

  
(+14) 2023/10/14(Sat) 5:12:31

【秘】 エウロパ → ユスティ


 
   「大丈夫、なの……?
    だって、前に助けてくれた時は
    ユスティは怪我してたのに!>>2:+27


  
(-33) 2023/10/14(Sat) 5:12:54

【秘】 エウロパ → ユスティ



   あれは、私の魔力を含んだ水のせい。
   私のせいで、怪我をさせた。
   また同じことが起こるんじゃないか、って
   不安になって、君の手を見ようと手をのばして
   
―――――伸ばした手は空で止まる。


   触れたら危ない、かな。
   大丈夫なのかわからなくて
   不安そうな目でユスティを見ていた。*


  
(-34) 2023/10/14(Sat) 5:13:18

【秘】 ユスティ → エウロパ



     「そうか……だから……」


(-36) 2023/10/16(Mon) 0:39:26

【秘】 ユスティ → エウロパ



     「エウロパは、怖いんだね。」


(-37) 2023/10/16(Mon) 0:40:15

【秘】 ユスティ → エウロパ



   それは魔法を扱えるかどうかよりも
   誰かが傷つくということの方を指す。

   当たり前のことだと思う反面
   その当たり前の事が人よりも重いことを
   目の当たりしてしまえば

   この訓練を通してエウロパが何を得るべきか
   自ずとその答えも見えてくる。


(-38) 2023/10/16(Mon) 0:40:46

【秘】 ユスティ → エウロパ



   「いいかいエウロパ。
    力を正しく扱う努力を怠るのは
    確かに罪かもしれない。

    でもね、持って生まれた力には…
    力そのものには、なんの罪もないんだ。」



(-39) 2023/10/16(Mon) 0:41:57

【秘】 ユスティ → エウロパ



     「ボクはもう、キミを恨んだりしない。」


(-40) 2023/10/16(Mon) 0:42:52

【秘】 ユスティ → エウロパ



   エウロパに見せた掌は
   あの頃とは違って綺麗なまま。


      それは努力によって得られた器。
      彼女の才能と力を受け入れたという証。


(-41) 2023/10/16(Mon) 0:46:28

【秘】 ユスティ → エウロパ



   「キミに出来ないことはボクがやる。
    ボクに出来ないことはキミがやる。

    いずれそれじゃ通用しない時が来るけど


          今だけはこういうのもありでしょ?」


(-42) 2023/10/16(Mon) 0:47:36

【秘】 ユスティ → エウロパ



   触れるのを躊躇ったかのように
   エウロパから伸びた手が止まる。
   その意図を察したユスティは
   彼女の手を引くと頬に片手を添えて。


   「ほら、もう大丈夫だ。今見せたろう?」


   そう笑って手を離すと
   掌に氷の花を咲かせてみせた。

(-43) 2023/10/16(Mon) 0:51:02

【秘】 ユスティ → エウロパ



   掌に咲いたスターチスを
   あの日からずっと持っていた彼女の髪飾りと
   共に掌の上へと乗せたまま魔力を込めると

   スターチスは髪飾りの装飾となって
   新たな星となり輝きを放つ。

   いつか返そうと思っていたけれど
   せっかくなら何かひとつでもと

   ユスティが必死に考えた末の選択だった。


(-44) 2023/10/16(Mon) 1:02:31

【秘】 ユスティ → エウロパ



   「この花はキミの魔力を貰って咲いているんだ。
    もし魔力が溢れ出そうになっても
    しばらくはこの花が受け止めてくれる。

      せっかくだからキミのためにと思って。」


(-45) 2023/10/16(Mon) 1:03:25

【秘】 ユスティ → エウロパ



   溶けない氷で出来たスターチス
   彼女の想いをもらってやっと完成したこの花は


            大切な姫へと捧げよう。*


(-46) 2023/10/16(Mon) 1:03:59

【秘】 エウロパ → ユスティ



   
「……うん、怖いの。」



   自分が傷つくのが怖いんじゃなくて
   好きな人を傷つけるのが怖い。
   私が失敗してしまうことは
   誰かが死ぬことにすらつながりかねないから。


  
(-47) 2023/10/16(Mon) 19:16:25

【秘】 エウロパ → ユスティ



   「私は……いるだけで疎まれるんだ、って
    力を持っているだけで罪なんだと思ってた。


    
君に嫌われたと思ってたあの日からずっと。」


  
(-48) 2023/10/16(Mon) 19:16:47

【秘】 エウロパ → ユスティ


   
   
でも、違うんだね、って。

   安心したように笑うんだ。
   もうこれからは悲しい思いをしなくて済むんだ、
   その事実は私をすごく安心させてくれる。

  
(-49) 2023/10/16(Mon) 19:17:20

【墓】 エウロパ


 
   理屈じゃなくてやってみればいい。
   ユスティのおかげで火だけが消えて
   失敗だったはずの制御が小さな成功へと変わる。

   自分一人では絶対にこの感覚を掴むことは出来ない。

   以前モモイ先生が言ってたのは
   ユスティのことだったんだ、って。
   今更納得してしまうんだ。


  
(+20) 2023/10/16(Mon) 19:18:21

【墓】 エウロパ



   
「汲む、器……。


       そんなこと、できるの……?」

  
(+21) 2023/10/16(Mon) 19:18:41