人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【人】 黒眼鏡

その男は、海を見ていた。
耳につけたままのイヤホンの向こうでは、
誰かがなにかをがなっている。

「ガイオ」


ぽつりとつぶやく言葉は、ざあんと弾けた白浪の音に混じって、泡のようにぐるぐると踊り、混ざり、深くへと沈んでいく。
海風が男の、かんかん照りの太陽のように真っ赤で派手な柄シャツをはためかせて、ポケットに突っ込んだままの手にばたばたと纏わりついた。


「さあて、どいつだ」
(4) 2023/09/14(Thu) 21:51:17

【念】 日差しにまどろむ ダニエラ

rrr……

『……』

『………』
『……』

『…………そうですかあ。』

了解ですho capito。』
『またいつでもアジトの方へ。』
『…少し、意見を聞かせて欲しいですねえ。』

『今日は、お疲れでしょうからあ』
『ゆっくり、おやすみくださいねえ。』
(!1) 2023/09/14(Thu) 21:52:01

【神】 pasticciona アリーチェ

 
「え、あ、」
「そんな……」

その法案を聞いた時、真っ先に過ぎったのは自分を助けてくれた恩人達・・・・・・・・・の姿だ。

明確に動揺を隠せない姿がこのような法案が可決されてからは随分と賢くない振る舞いだろうが、幸か不幸か女は普段からもこんな調子だ。
賢くはないが、これで即マフィアとの繋がりで検挙される程に、普段の振る舞いの異質さは小さくはない。全く笑えた話でもないが。

「こんな、こんな強引なの……私はあまり……」
「どうして、こんな急に?
 今までの関係だって、そんな悪いものじゃ……」

まだ誰も述べなかった事を、口に出してしまう。
それがどういう意味を持つか、睨まれる可能性を理解した上で発言したわけでもないにもかかわらず、こうして考えを口に出さずにはいられない、愚かな女だった。

#警察署_朝礼
(G1) 2023/09/14(Thu) 21:52:04

【神】 月桂樹の下で ニコロ

「……とうとう、来たか。」

朝礼が終わって、暫し残って。
必要な伝達事項を受け取ったりしながら。
ある程度の業務を終えてから辺りを見回したところ。

色んな表情の者が見えた。
困惑する者、満足そうな者、それぞれがそれぞれの表情だ。

「ま、なるようになるしかないよな。」

一番上の行動を止めるなんてそんな事は出来ない。
だから、己は己に出来ることを。

男は一人、呟いていた。

#警察署_朝礼
(G2) 2023/09/14(Thu) 21:55:20

【人】 pasticciona アリーチェ


余談だが、この時もう一つ、
女は心底自分の行いを悔いていた。
"こんな日に限って"呑気にお菓子を焼き上げてきてしまったのだ。

「これ、どうしよう……」


まさかこの場で。こんな状況で。平然と。
「今日、苺のクロスタータを焼いてきたんですよ。よかったら食べて下さいね!」
なんて笑顔で返せる女だったら、今頃女の肩書は警部補になっていたか、この場に存在しなかったのかの二択に違いない。

とは言え女が今日持ってきた鞄は普段の物より明らかに大きいもので、時折菓子を署に持ってくる時はいつも同じものを使っていたから、今日が"その日"なのは周囲もすぐに察しがつくだろう。

#警察署
(5) 2023/09/14(Thu) 21:56:10

【秘】 黒眼鏡 → 口に金貨を ルチアーノ

「そうかもしれんな」

は・は・は。気の抜けたような笑い。
この男は気難しい。だが、そのひょうひょうとした顔に浮かぶ笑顔は、どれも本当のように思える。
煮えたぎる炎と海風のような気まぐれさが、彼の中でごうごうとぶつかり合い軋んだ音を立てている。

「金はすぐには使えないだろ?
 安心しろよ、手元ではやってるさ」

口座については、お前たちにやったものだから、と。
自分の黒眼鏡のつるを、かちんと弾くような仕草。


「今年で39だぜ、潮時の音が聞こえてくらあ」

ここは海辺だからな、という年齢ジョークは、上司がするべきものではない。
それでも突っ伏したあなたを、カウンターの上から覗き込むようにして見下ろす瞳は、
きっと当時のようににやにやと――笑みを湛えて、満足気で。

「車」
「気ぃつけろよ」

――この男は、出て行こうとする者を引き止めることはない。

ただその背中に声をかけると、いつまでもそれを見送っているのだ。
振り返らなくてもそれが分かるくらいには、
あなたはその目に見送られてきたのだから。
(-11) 2023/09/14(Thu) 21:56:51
黒眼鏡は、見送った。
(a1) 2023/09/14(Thu) 21:56:58

【秘】 マスター エリカ → 路地の花 フィオレ

/*
絆先の報告ありがとうございます! テオドロですね、確認しました。
首に縄ひっかけとる…思い思いの関係性を築いていってくださいね! Ciao〜!
(-12) 2023/09/14(Thu) 21:57:10

【人】 門を潜り ダヴィード

>>1:154

「猫ちゃんいました?いいなあ」

ぼんやりとした言葉が返ってきた。貴方が近くに猫でも見つけたのかと思っているのかもしれない。

勿論貴方の方を気にしてはいるが、それはやっぱり気に入っただろうか、量は無理をしていないはずだという確認の色合いが濃い。
ゴミはありがたくまとめてもらったが、やはり貴方の方が何手か上。
ゴミの処理までは考えていなかった男はなんだか悔しさを感じた。

「どういたしまして。気に入ったなら幸いです」

それでもやっぱり、楽しかったと言う気持ちの方が強かった。
時間もそこそこになっていたため、一言二言別れの言葉を交わせば男は用事を済ませにここから立ち去るだろう。
「また一緒にごはん食べましょうね」と言い残して。

#商店街
(6) 2023/09/14(Thu) 21:58:17

【人】 月桂樹の下で ニコロ

実のところ、此処にも場違いが居た。

何故か職場に持ち込まれた
電気圧力鍋が1つ。

「…やっべぇ。まあいいよな。
英気を養うには食べるのも必要だし…
俺は使わねえし。


タイミングが最悪なのはこの上ないが
まあいいか、と置いていこうとしている。

#警察署
(7) 2023/09/14(Thu) 22:01:11

【神】 花浅葱 エルヴィーノ

「人のことは言えた義理じゃないけど……」

これはまた、過激な法案が成立してしまったなと肩をすくめた。
逮捕状もなしに逮捕出来るとなれば、証拠すらいくらでもでっち上げる事ができてしまう。
あれがマフィアだとわかれば、事件すら起こしてなくとも強引に引っ張ることも可能だろう。

何せ。
警察であっても異を唱えただけで検挙されてしまっているのだから。

「実に美しくないやり方だよ……」

今までの関係が良いか悪いかはさておいて。
困惑の表情を浮かべる同期を見やりながらやれやれと肩をすくめると、厳粛ななか進んでいく朝礼に耳を傾ける。

流石に今は欠伸もでそうにない。

#警察署_朝礼
(G3) 2023/09/14(Thu) 22:01:17

【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

「この島の未来のため、ぜひともそうしてくれたほうがよいでしょう。
 おじさんにおじさんと言われたくはねえんだがな」

以前・・が嘘のよう。
受け流されるようになり、
受け流し合うようになり、
関係性はずっとずっと流れる川のように姿を変えてきた。
そうして辿り着いたこの距離は、まるで人生のようにこの三日月島に跡を残す。
そのあとを辿って、今も言葉が交わされる。

「そうかい。
 まあ、俺も旦那の顔が見られて嬉しいよ。
 お互い、腰が重くなったもんだよなあ」

さて、男はいつだって立ち去るものを引き止めることはしない。
……時期が時期なら肩を掴んで『待ちやがれ』なんて言ったかもしれないが、それはそれ。
立ち去ろうとするあなたの背中には、

「前の道、車がスピード出しやがるから」
「気をつけてな、旦那」

そんな言葉だけがかかって、ただ、見送る。
今までもずっと、見送ってきた。

別れの言葉なんて、そうそうかわすものじゃない。

#Mazzetto
(-13) 2023/09/14(Thu) 22:03:59

【秘】 黒眼鏡 → 月桂樹の下で ニコロ

「どうすんだろうなあ」

わははは、なんて笑っているので、恐らく何も考えていないか入手経路が違うかどちらかだ。

「おっ、貰ってくれるか。
 いいぞいいぞ持ち替えれ。
 他のもいるか? タコヤキ、おすすめだぞ。なんでもタコをだな」

がさがさとカウンターの内側を漁っている。
このままでは両手に花どころか段ボールいっぱいに持たされてしまうかもしれない!!!!!
(-14) 2023/09/14(Thu) 22:05:41

【神】 コピーキャット ペネロペ

「だああ〜〜うっせ!わかってるって!」

鳴り響く通知音に意味もなく誰にともなく文句を漏らす。
朝からノッテファミリーのアジトは騒々しかった。

「いつも通りだいつも通り、現状維持に努めろ!
 先走って連中嗅ぎ回ろうとする奴ぁケツ引っ叩かれると思え!
 今あるものは出せ、ねえならボスが戻るまで良い子にしてな!
 以上だ!ちゃんと言う事聞けるなcucciolo子犬ちゃん

蜂の巣をつついたような騒ぎの中をのしのしと進んでいく。
自身の配下にあたるアソシエーテには
有無を言わせない口調でもってそう声を張り上げた。

「マフィアと関わっているなら逮捕状が必要ないだあ?
 正当な手順ねえ、随分な無茶苦茶してくれるじゃねえの。
 ガイオの野郎、しくじった訳じゃなさそうだな」

「向こうも今頃は大騒ぎか?そうならいいけどな」

ぶつくさと、独りごちる。

#アジト
(G4) 2023/09/14(Thu) 22:05:58

【神】 Chiavica テオドロ

「全く。逮捕状の請求を省けるなんて、
 仕事が矢継ぎ早に回ってくると同義ではないですか」

立場を弁え、あくまで静かに受け止めて。
そうしようとして、我慢ならない分を好き放題言ってのける。
肝が据わっているもので、法自体に驚きは少なかった。

「魔女狩りなんてそれこそ前時代も甚だしい。
 確たる証拠も無しに疑い合うなら勝手にどうぞ。

 痛くない腹を探られるのも癪なので、
 業務を割り振られたら従ってやりますけどね」

懇意にしているから異を唱える、なんて。
それらはただの建前にしか過ぎなくて、
実態はただ気に入らない者を牢に入れる理由を作っているだけに決まっている。本当にくだらない。

「善悪を左右するのは人……
 ええ、お望みならば、そのように」

#警察署_朝礼
(G5) 2023/09/14(Thu) 22:06:05

【赤】 黒眼鏡

『アリソンより。報告事項はありますか?』

もし直接確認したいことがあるなら、と、日時と場所が指定されている。
夜中の桟橋からひそかに出航する、小型ボートの上だ。
(*0) 2023/09/14(Thu) 22:10:12

【神】 黒眼鏡

がつ、がつ、がつ。
妙に高く鳴る革靴の音が、アジトの床を何度も叩いた。

「おう」

入り口にいたメイドマンの肩に、どん、とよりかかるように腕を乗せる。
普段直接アジトに来ることはほとんどない男は、赤く縁取りの入った派手なスーツ姿で車のドアをけ破るように降りてきた。

「他の連中カポは?」

#アジト
(G6) 2023/09/14(Thu) 22:13:25

【神】 無敵の リヴィオ

署内は騒然とし、ざわめきは止まらない。

検挙された者がマフィアだけならばまだ、
このざわめきは幾分か落ち着いていた可能性はある。
しかし警察に所属する一人までもが検挙されたとなれば、
困惑や動揺は深まり、今のように広がっていく。

勿論、異を唱える者がいることを思えば、
より効果的なのは
こちら
かもしれない。

流石の男も朝礼が終わるまでは静かに伝達されるものに耳を傾け、
終わると同時に辺りを眺め、多くの反応を翠眼に映す。

「……ふむ」

勿論、そうしたからといって何かを出来る訳でもない。
眺めてそれで終わり。長居したところで状況が変わることもない。

考えるように一頻り眺めた後、この場を後にするのだった。

#警察署_朝礼
(G7) 2023/09/14(Thu) 22:14:15

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 黒眼鏡

眺める景色に誰もいないこと。
ただ往くには不自然なルートであるということ。
見回りという名の街歩きをする女だ。
そのことくらい、きっと薄々に察していた。
――それが何のためなのかだって。
…だから。



「はあい。お疲れ様でしたあ。」

素知らぬ顔に、気怠げな声。
けれどドアを開くより前に一度、不自然な一呼吸の間があった。

「……アレッサンドロさん」
「…………。」

結局、くすりと笑って、終わる。

「気をつけてくださいねえ。…帰り道」

ノブに手をかける。
人気のない地下駐車場とはいえ、ひとたび外に姿を見せたなら、即座に車を離れなければならない。

何もなければ、恙無く、外へ。
(-15) 2023/09/14(Thu) 22:15:37

【人】 Chiavica テオドロ


「今日はお料理教室の予定でもありましたか?」

いや、ない。警部補と学ぶ反語。
こういう時、無神経に口を開ける自分のことは、
そこそこ便利だと思っていて嫌いではなかった。

「法の番人が法を畏れてどうするっていうんですか。
 発令した奴らと同じくいいように使ってやればいい」

後ろめたいことなんか当の署長代理にもあるくせに。
全く、威張り散らしてそれっぽいことを言うのも才能である。
言いづらいことにずけずけと踏み込んでは言い散らしていた。

#警察署
(8) 2023/09/14(Thu) 22:15:46

【神】 路地の花 フィオレ

「ルチアーノ……ルチアーノ…ッ!」

アジトが騒然としているのが分かる。
よっぽどのことが起こっていると、雰囲気だけで分かってしまう。
新聞を握りしめる。

上司の姿を探す。今何が起きていているのかを把握して、何をするべきなのか、指示を仰がないといけない。

#アジト
(G8) 2023/09/14(Thu) 22:22:25

【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ

「おう、おつかれさん」

ばたんとドアを閉じて、スイッチをぱちぱちと跳ね上げて、

「ん?」

と窓越しに目を向けて。

「勿論、マフィアの幹部として、
 最低限必要な警戒はしていきますとも」

に、と、きっと笑っている。
そうしてあなたが立ち去っていく姿を、
ハンドルに肘をついていつまでも見送っているのだ。
見なくてもわかる。
何度も見送られたのだから。



地下駐車場を出てからしばらくして、ぶうん、というエンジンの音が遠く聞こえた。
(-17) 2023/09/14(Thu) 22:22:29

【独】 法の下に イレネオ

/*
ごめん全ての順番をかなぐり捨てて俺もお料理教室に参加させていただく
(-16) 2023/09/14(Thu) 22:22:44

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → 無敵の リヴィオ

「…リヴィオ。ちょっといいか。」

朝礼が終わった後のどこか
警察内に居ただろう貴方を呼ぶ男が居た。

多くの会話はしないからか
わざわざ呼び止めるのは少し珍しいかもしれない。
(-18) 2023/09/14(Thu) 22:24:16

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → 黒眼鏡

「そりゃあ、気持ちを無碍にする訳にも…
は?タコ?いやいや、待て待て待て。
馬鹿野郎、そんなに持って帰れねえよ!」

追加のお土産が出てきそうな様子に
あわあわと焦る様子を見せた。

持って帰るのも大変だけれど
使いこなせる気も全くしないからである。
(-19) 2023/09/14(Thu) 22:26:07

【人】 花浅葱 エルヴィーノ

>>5 アリーチェ

「今日は随分と大きな鞄を持ってきてるじゃないか、アリーチェ?」

困った表情の同期を捕まえて、口端を上げた。
こういう時は決まって、お菓子を焼いて持ってきている日だ。
ただ、タイミングが悪すぎてお菓子を取り出す空気でないものだから、出すにも出せずに困っている……というところだろうけれど。

「……」
「そういえば、また朝を食べ忘れてきたんだよね」

白々しく述べる言葉を、あなたがどう捉えるか。さて。

#警察署
(9) 2023/09/14(Thu) 22:27:07

【人】 法の下に イレネオ

>>5 アリーチェ

この男は変わらない。方が施行された当日でさえ。
だからこそ二つの場違いを場違いだとも思いもしなかったし、単なるそういう日・・・・・として受け取った。

明らかに大荷物の二人。
片方はいつも通り菓子だろうか。もう片方は……あ、電気鍋を出すのが見えた。何故?

「何か持ってこられたんですか。」

ひとまず。
しおらしくしている先輩に声をかけてみよう。中身の入っていない鍋より、実際作ってきた菓子の方が重大事だろうから。

#警察署
(10) 2023/09/14(Thu) 22:27:09

【教】 pasticciona アリーチェ

 
──アリソン・カンパネッロ。
白昼夢のように聞き覚えのない名前が、突如脳裏に浮かぶ。

その人物の詳細こそはわからないが、多額の献金を現所長に行った事、マフィアの排除を望んでいる事、これによって速やかにこの震えあがりそうな悪法が施行されたという事実に、不思議と確信を持てた。

「……これもまた、私が見ている夢なのかしら」
「それでも、何一つ情報がないよりはきっと、」

アリーチェが今望んだのは、確かに「ほんの少しでもいいからこの件についての手掛かりが欲しい」と言う物で。
この夢がまた一つ、それを小さく叶えてくれた事に、まだ気づいてはいなかった。
(/0) 2023/09/14(Thu) 22:27:17

【神】 日差しにまどろむ ダニエラ

広がる動揺の声。
それらが全て薄膜の向こうにでもあるかのように現実感がなかった。

もとより勤務態度があやふやである女だ。
嘆くも憂うも似合わないのは自分が1番よく知っている。
強いて言うなら、仕事が増えそうだとどこかで交わした雑談のように肩を竦めるくらいで丁度いいような気もしていた。

それも、結局、空気に呑まれてできないまま。

「あー。」
「……甘いもの食べたいなあ…。」

やっとそれだけぼやいて、こつりと革靴の底を鳴らす。

#警察署_朝礼
(G9) 2023/09/14(Thu) 22:29:46

【秘】 Chiavica テオドロ → 花浅葱 エルヴィーノ

「勧める側なのが彼らしいというかなんというか……」

向こうには二人の仲を裂こうとしていないのが不思議に思われていそうだが、とても言えた立場ではないのが事の次第。ここで咎めることができないんだものなあ。

「誰に恨まれても止まる気がないんだったら、
 傍迷惑でありつつも好ましいとすら思いますね。
 幸せを持ってくるという名目上なのがタチが悪い」

皮肉。嫌味。それに見せかけた純度の高い本音。
自分は迷惑だと言われればきっと止まってしまうだろうから。

「……俺から言うことは決まっています。
 やっぱりあんたの生活は重々気を付けたほうが良さそうだ。

 体調でも崩されたらどことも知れぬ誰かが連鎖的に不幸になるんだろうし。俺はその防波堤となりましょう」

なんていい上司なんでしょう。添える言葉はわざとらしい。
自己価値の顕示とか、幸福指数の全体最適とか、
押し付けがましいことはなるべく無しにしたいもので。
(-20) 2023/09/14(Thu) 22:32:43

【秘】 無敵の リヴィオ → 月桂樹の下で ニコロ

さっさと朝礼の場から抜け出した男は、ひとり。
人のざわめきから外れ、窓の外を眺めていた。

そんな男を尋ねてやってきた君。

何事か、理解出来るとは言えないが、
どうして自分に尋ねてきたか位なら多少は分かる。

「……おや、ニコロじゃないか!
 俺に用なんて珍しいね、どうしたんだい?」

それでも、署内ではいつも通りに。
笑顔を作り、どうしたのかと問いかけた。
(-21) 2023/09/14(Thu) 22:33:29