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【秘】 Chiavica テオドロ → 路地の花 フィオレ「生き方って簡単に変わるものじゃないんですよ。 それが最善だと信じているものを、今更曲げるのは猶更」 失望されてはならない。失敗してはならない。 能力を示すことしか取り柄がないのだから、止まることはできない。親しい人は皆価値を持つが頼りないから、苦役を代わってやらなければ。 「共に不幸になることをよしとできるなら……それもいいんでしょうね。でもやはり、それは俺を好いた人の自分勝手な、自己満足でしかありません。 傷つけるのすら許容してしまったら──まず俺が壊れます」 女を不幸にする男に価値はないから、背負ったならば応えたい。 けれど、自分にしかやれないのに、できない≠ニいうことを───もしもう一度認識してしまったら、とてもじゃないが今度こそ折れてしまう。そんな気がする。 これだけ足掻いてまだ少年のころから何も変わっていなかったら、最早生きていて何の価値がある。 根は本当に、ひとときの個人の利益より、常に全体の最善を進んで選び取るような男だ。自己犠牲を持っているというより、下手に自分を擲つのが最も効率的だったから、今も皆の幸福に還元されていくと信じて疑っていないだけの。 その歪みは幼少期から劇的に進み、生半可な言葉では正せないところまで来てしまっていた。 「……結果的に、俺を力尽くで捕まえて、 何しようと勝手に喜んでるような女ならばマシそうに思えるのは……勘弁してほしいな。一生の頼みで見逃してもらいたい」 相手がそうという訳ではないが、困ったような視線が向く。 目の前にいるのが幼馴染でもなければなるべく完璧な姿でいたいのに、こうして弱みを見せてしまっているのは、良い傾向なんだかどうなんだか。 (-545) 2023/09/11(Mon) 8:46:35 |
【人】 Chiavica テオドロ>>155 エルヴィーノ 「おや、私が早死にしたら清々しませんか? ……やれる仕事をやっているだけであって、そのやれること≠ェ増えてくれれば上々。出世に求めるものと言えばそれくらいですから」 同期達がとっとと出世してくれていたら私の仕事ももっと楽だったかもしれませんね。 そんな嫌味を付け足しておくのも忘れずに───とはいえ、言葉の節々で触れている通り、昔から大抵の物事は自分でこなして、押し付けたりするどころか態度はともかくとして手伝いを申し出ることさえあったのだが。 「各々が各々の望むポストに収まってたらいいでしょう。 勿論、能力と向上心に見合うなら、ですが…… だから現に私はあなたの仕事には口出ししてませんし。 それよかよっぽど見るに堪えない生活がありますからね」 単純な寿命によるお迎え、という点ならばそっちのがよっぽどではないんじゃなかろうか。 コーヒーを傾けては、わざとらしく肩を竦めていた。 #警察署 (167) 2023/09/11(Mon) 9:08:06 |
【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオぺたんぺたんとサンダルを引きずる、 億劫という言葉を踏みつけるような歩き方。 半袖に柄モノのシャツというラフな格好で、 どこからか、手荷物も持たずに帰ってくる。 海沿いの道は風が強く、それでも着込む様子はない。 すっかりと沈んだ日は、視界の半分を埋める海面を闇に染める。 夜だというのに黒眼鏡をかけたまま、それでも半ばほどがさらに黒く染まった視界が、店先で煙をまき散らす旧知の男をとらえる。 一瞬、驚いたように瞼が揺れるが、それを見ることができる男はこの場にひとりしかいないだろう。 「旦那。 来るなら連絡しなよ。 暇じゃないんでしょ、上級警部って」 口許から零れだす、陽気で軽薄な声。 ひらり、と手を振り返しながら、ちゃりちゃりとポケットから取り出した鍵を鳴らした。 #Mazzetto (-546) 2023/09/11(Mon) 9:08:42 |
【秘】 pasticciona アリーチェ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ/* こちらこそご丁寧に詳細を教えていただいてありがとうございます! ヴィンセンツィオさんが犯罪者グループの一員な事、とても驚きましたがその分今後のご活躍、大変楽しみにしております…! 頂いた設定をうまく活かせるかはわからないのですが、PCは知らないのにPLはこの事実だけで楽しめるものがありますからね。とても嬉しいです。 テオドロさんにも一連の流れをこれから秘話でお渡す予定ですが、その際に先程頂いた秘話を引用させて頂こうかと思います。 重ね重ね、お気遣いありがとうございます。話す機会がありましたら、杜撰で三下だった!と遠慮なく使わせていただきますね。 それでは改めまして、よろしくお願いします〜! (-547) 2023/09/11(Mon) 9:10:05 |
【秘】 pasticciona アリーチェ → Chiavica テオドロ/* こんばんは!お世話になっております。 幼少時に誘拐された件ですが、ヴィンセンツィオさんが誘拐した側のグループの立場で立候補して下さったので、誘拐側の設定が増えましたためにこうして連絡させていただきました。 以下、箇条書き(一部頂いた秘話を引用)になります。 ・27歳の時からぽつぽつと誘拐に関与するようになった ・動機はどうあれグループの理由は臓器売買で相違ない ・ノッテとは一切関係のない小さな犯罪グループを手引していた ・ヴィンセンツィオさんは実行犯ではなく手引する側の立場 ・下っ端の教育や追跡されないルートの確保も出来ていないような段階の犯行 ・当時手口が杜撰で三下のやり口だったというのも遠慮せず書いて大丈夫 と言う感じで共有させて頂けたらと思います。 連絡になりますので特に何か質問などなければこちらにご返信は不要です。よろしくお願いします〜! (-548) 2023/09/11(Mon) 9:21:57 |
【人】 Chiavica テオドロ>>152 ニコロ 「書類仕事に関しては最も期待してません。 寧ろ振ってもらえると思いあがらないでください」 自分だけじゃないにしろ、誰が手伝ってると思ってるんですか。そんな意図が呆れたような声に滲む。 「割り振りも仕事のうちの一つですから、 決して怠らないようにはしますがね。 大抵は俺がやってしまった方が早いので…… ……ああでも、人と接するような仕事は任せますよ。どう考えても俺には向いていないものなので」 社交性に溢れている性分でないのは明らかなので、 それは大義名分として扱える。数少ない隙ではあった。 「へえ。あんたに実現不可能なことを遠慮して言っておらず、真の形態を隠し持っているとしても?」 一度向くのは、冗談とも本気ともとりづらい薄い笑み。 それはすぐ解かれて、いつもの嫌味のある笑顔に変わるが。 「なんて。こういうのはガチで困らせないから、 愛嬌がある程度に留まるんでしょう。 俺は、あんたより手のかからない男なんでね」 #商店街 (168) 2023/09/11(Mon) 9:23:16 |
【人】 口に金貨を ルチアーノ>>149 ペネロペ 「良いじゃないか、食いしん坊。 マスターにもそう覚えて貰えれば事あるごとに口の中が新作だ」 先程までは冗談だった声色を今時だけは本気の様子を変えておく。 自分から見たあなたの食生活が、他人によって豊かにされていくのは心地よいことだからだ。 「そうだろう、しかしいつまでも手元においておけないんでな。 早めに捌けさせて手放したい。 チラシはまだ余ってる、好きなだけ持っていってくれ」 #バー:アマラント (169) 2023/09/11(Mon) 9:34:27 |
【人】 Chiavica テオドロ>>165 ヴィンセンツィオ そのまま進み。ふと歩調を合わされていることに気づけば、遠慮を捨てて並んで歩き始める。 「景色も見せる顔を変え始める頃。そこに付加する出来事があれば感じるものもひとしお、ですか」 風を、視線を追いかけて向けた目は、近場に咲く花を愛でるのに適しているもので、何か特別なことを思うには至らなかったが。にしたって風流だなくらいは思う。 「御冗談を。慕うことはあれど、 まさか悪い印象を抱くようなことはありませんよ。 これから帰るところです。一度商店街に寄りますが」 園芸用土を切らしていたのを思い出して、と語る。 警察署から離れる時は、なるべく疲れや義務感を残さないように。普段から物事を切り分けようとする男ではあるが、今日はいつにも増して気分が軽いようであった。 #街中 (170) 2023/09/11(Mon) 10:36:22 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>160 カンターミネ 「そうしてくれるとありがたいね。 次会う時にはもう少し面白い話でも見繕っておくさ。」 図星の解答に、やれやれ、と肩をすくめる この先生の癖は変わらないようだ。 「3徹って…ぶっ倒れるぞ? ったく…はいはい、道端で拾得物扱いで拾われんなよ。」 貴方が去るのならば手をひらひら振って見送って 落ちているなんてことはなさそうだけれど そんな軽口を背に掛けただろう。 街中のいつものやり取り 平和の一シーンと、今はなる。 #街中 (171) 2023/09/11(Mon) 11:30:28 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>161 ダニエラ 「おっと、まだだったのか。 俺は食ったぞ。ついでに何人かに配ったりもしたぜ。 名前がでかでかと出てたのはかぼちゃサラダのピザ それとポルチーニのチーズクリームピザだったかな。」 少し悔しそうにも見える貴方にくす、と笑う。 パン好きの貴方らしいセレクトだけれど 流行りに乗れないと口をとがらせるところは 年頃の少女と変わりない、と思えて。 「どうせだし買っていってもいいぜ。 他にも秋の味のピザが増えてるらしいしよ。」 勤務中でも軽食くらいは許されないだろうか、と。 #街中 (172) 2023/09/11(Mon) 11:34:29 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>168 テオドロ 「流石テオ、分かってんなぁ。」 そんな言い様でもケラケラと笑う。 振られないなら一安心だ、と零して。 「例えどんなもんを抱えてたとしても 俺にとってお前はかわいい弟以外の何者でもないんだよ。 アリーチェもそうだけどな。」 親愛の情を滲ませて、男はそう言い切る。 貴方たちは大事な家族同然であるのだから 迷惑などとは思いはしない。 「その調子で頼むぜ。 手が掛かるのは俺の十八番だからな。」 そんな風な軽口も、最早聞き慣れたかもしれない。 #街中 (173) 2023/09/11(Mon) 11:38:59 |
【人】 日差しにまどろむ ダニエラ>>172 ニコロ 「ええー、いいんですかあ?」 などと語尾を伸ばしながら、明らかに声音が変わった。 ワントーン明るく。「待ってました」と続きそうな。 「じゃあお言葉に甘えちゃいますう。」 「ふふ。ありがとおございますねえ、ニコロさん。」 拗ねた口許はどこへやら。 緩んだ頬でそう告げて、適当な方に向いていた足が、迷わず商店街の方へ向けられる。 「そおいえば」 「ニコロさん、好きなパンとかありますかあ?」 「あたしいつもフォカッチャやサンドイッチばっか食べてるんですけどお、たまには別のもの食べよっかなあって」 軽い足取りのまま、到着までの軽い雑談。 #街中 (174) 2023/09/11(Mon) 12:50:47 |
【人】 法の下に イレネオ>>164 黒眼鏡 たん。 たん。たん。たん。 革靴の底が教会の床を叩く。 響くほどの音ではない。それでも、苛立ちを隠せなくなっている証拠。 しかし零れたのは乾いた笑みだ。座っている貴方と立っているこの男であれば、当然こちらの目線が高い。自然に、且つ強調するように、見下ろして笑う。 「マフィアが法を語るか。まるで口上だな。」 「隠したいことがあるほど口数は増える。そうだろ。」 いつもの決めつけ。 プラスして青い勘。 「やけに囀るな。」 職場の年配には決してしない言葉遣い。 さされた指は腹立たしい。だがわざわざ避けるのも子どもくさくて腹立たしい。間をとって、目を逸らすに留めた。 窮した返答はしない。それだって、十分に子どもくさいのだが。 #教会 (175) 2023/09/11(Mon) 13:44:23 |
【人】 法の下に イレネオ>>166 ダヴィード 「言えてる。」 今のところ、貴方は思春期の少年だ。 その年頃特有の気の迷いや不安で、誰かとぶつかったり、やさぐれたことをしたりする。一過性の放浪者。 男にとっての貴方は、そうだった。或いは、そうであってほしいと思っているのだろう。だから、それ以上のことがない。 「はは。」 機嫌がよさそうな笑い声がまた零れた。 この国の人間らしく身内好きな男だ。それでいて、休日を休日にすることが苦手な男だった。誰とも会わないはずの日に、知り合いに出会えたのは、やはり幸運なことだったのだろう。 無骨な手が貴方の髪を乱して去った。 「そうだな。お前は人間の方が向いてる。」 猫はそんな風にお強請り上手でもないし、と。 ペットとして飼うならいざ知らず、男が知るそれは野生の、それとも捨てられたものだけだったので。 #商店街 (176) 2023/09/11(Mon) 13:56:54 |
【秘】 法の下に イレネオ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ/* ありがとうございます。了解しました。 元々身内には甘い男で、且つ上を立てる気質でもありますから、気にかけてくれるヴィンセンツィオさんのことは尊敬・信頼しているかと思います。 悪人の捕縛に積極的で、やや強引な手段を取ろうとすることもありますので、諌められたこともあるかもしれません。 しまむらさんも良い村を! (-550) 2023/09/11(Mon) 14:04:34 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 黒眼鏡「俺が来るって言ったら、呼び出しになっちまうだろう」 息だけで笑うような声はかつてよりも真意の捉えがたいものとなった。 張り込みにしては目立ちすぎるし、相手から姿も見えすぎる。 流れていく煙からサングラスの奥へと視線を移して、 当たり前に数歩後からついていくように革靴は並ぶ。 「けれども案外呼び出しをするのだって、これが最後かもしれないな。 最近あちこち、お偉方は内緒話に勤しんでいるらしい」 この国では珍しい貴方の背丈を、もうひとつ超える長駆が付き添う。 とても立場を思えば褒められた行動ではないようなことをする男の横顔は、 どことなく張り艶を失って疲労がこびりついたような面持ちをしていた。 #Mazzetto (-551) 2023/09/11(Mon) 14:47:00 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「んあ〜……っすか。ならそーします。 ツテもまあまああるんで」 そう言うのならば、と頷いてから。 「オレ?」とまた首を傾げる。 「や〜……猫飼うのは考えた事無かったすね。 オレ独り身だし、うっかり死んだら猫が困るし。 猫はかわいいすけどねー」 「行く当て無かったら、まあ……飼えますよ。一匹は」 そんな事を言いながら車の鍵を開けて、後部座席のドアを開く。 車内は最低限の物しか積まれていないから、きっとゲージを積む事も容易だろう。 (-552) 2023/09/11(Mon) 14:55:30 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ「ハハ。助かりまーす」 自分の為に、というものに少し抵抗があるだけで、 そのくらいのアドバイスなら素直に受け取ろう。 物と言葉はちょっとしたものを一方的に押し付けるくらいがロメオには丁度いい。 「あ、オレかぼちゃのやつも買ったっすよ。 せっかくなら新しいの全部買ってやろうと思って」 「良かったら一口あげようかな」 そう言いながら紙袋の口を開ける。 ロメオの言う通り、きっとその中にはチーズクリームのピザの他にも新商品のピザが詰められているんだろう。 「誰かとなんか食べるとかあんま無いし……」 「や、テキトーに作って一人で食ってる。バイト先のパンとかも貰うし」 そう言いつつ、自分もチーズクリームのピザをぱくり。 「ん。うま」 (-553) 2023/09/11(Mon) 15:12:34 |
【秘】 路地の花 フィオレ → Chiavica テオドロ「そうね」 「私が思う、楽になれそうな方法を挙げてみただけ。頭の片隅にでも置いてくれたらそれでいいの」 行き詰まって、途方に暮れた時の一つの選択肢になればいい。 何より能力のない自分に、あなたにとって最善の答えが出せるわけではない。ただ、あなたが苦しむようなことがあるなら少しでも軽くできたら良いと思うだけ。 「難儀ね」 「ううん、ちょっと私が軽い気持ちで言ったのも良くなかったわ。あなたにとってはそれだけ重たいことだったのよね」 過去に何かあったのだろうか、と思うけれど。まだそれを聞くには踏み込みすぎるだろうかと、迷った末に口を噤んだ。 折れてしまってもいいよと言うのは、それこそ自己満足に過ぎないのだし。 根幹が崩れてしまえば、何が起こるかもわからない。 ただ、自分を擲って周りの幸福に変える。その考え方一点においては、境遇が違っても理解できるものだ。整備されていないスラムで、小さな子供達を守るためならなんでも出来た。そんな時期も確かにあったのだ。貴方には話せてもいないことだから、伝わらないことだけど。 「……何もなければそんなことしないわよ。 ただ、譲れない理由が出来たなら…一生の頼みよりも、自分の感情を優先してしまうこともあるかもしれないけど」 カフェオレとパンケーキを頼んで、うーんと少しばかり悩んだのちそう答える。あくまで一般論、そんな顔で。 それにしても、あなたが自分に弱みを見せてくれるのは何故なんだろうな。嬉しいことではあるけれど。 (-554) 2023/09/11(Mon) 15:16:08 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 陽光の元で ニーノ『好きだよ。飼ってないけど』 『人んちの猫が一番かわいいって言うよな』 『のどかでいいねえこの島は。野良猫が呑気なのは平和の印だな』 ──その実、こちらはマフィアの身であるし。 貴方もきっと、それでも起こる事件に追われるときもあるのだろう。 それでもこの場では自分はただのロメオなのだし、そんな事を言う。 (-555) 2023/09/11(Mon) 15:22:13 |
【人】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ>>170 テオドロ 「まあ、いつにしたって季節なんて毎年来るものだろうけれど。 それでも年を食えば食うほど、こういうのは噛み締めてしまうものだからね」 この街の特産の花は一年に何度も白い花を咲かせる。 「それは嬉しいな。 君みたいに優秀な人にも慕ってもらえるなんてのは、こっちとしても誇らしい。 ……土? それって君の家の庭とかで使う用のものかな」 背の高さのためにゆっくりと前に差し出されるつま先は、そのまま商店街のほうへと向く。 ついで、程度の気軽さ。上司と歩く気まずさを相手が見せたならば、 革靴はすぐに向こうの通りへとさりげなく逸れるのだろう、それくらいの気負わない追走。 #街中 (178) 2023/09/11(Mon) 15:36:48 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 日差しにまどろむ ダニエラ「んお」「あーい。おはようさんです……」 足を組んでいた店番が、背を預けていた椅子によっこらせと座り直す。 朝はやや眠たげな店番は、それでも声を掛けられればすぐに反応した。 「フォカッチャね、ありますよ。 今日は旦那の気まぐれでチョコとくるみのフォカッチャも」 そう言って店番が指さす先、焼きたてのパンが立ち並ぶ棚には言った通りのパンが置かれていた。 店主の気まぐれでこういう限定パンが並ぶことがある事を、あなたはきっと知っている。 「今日も来てくれて何よりすわ。固定客ってありがたくってね」 (-556) 2023/09/11(Mon) 15:48:48 |
【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「サツとマフィアってのは、そういうもんでしょう」 当然のように向きが揃って、 サンダルと革靴の音が交差する。 視線は同じ先を向いて、 けれど振り返ること、立ち止まることもないままに。 「はいはい。長い名前のアレ。 いや、お偉方の決めるものは、大抵長いですがね」 年老いた。 その言葉だけで済ますには多すぎる年月が、 二人の間に折り重なるよう横たわる。 そこに差し入れる言葉など、するりと出るものでもなく。 「珈琲でも?」 店の裏口までぶらぶらとした足取りが続き、扉の前でぴたりと止まる。 寄っていくか、という言葉すら、なかなか浮き上がってはこない。 #Mazzetto (-557) 2023/09/11(Mon) 15:53:48 |
【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 渡りに船 ロメオ「はあい。んふふ、今日も眠そおですねえ」 朝しかここには来ないから、眠そうなところ以外はあまり見かけない気もしている。 こちらは気怠そうに間延びした口調ではあれど、そこそこに目は覚めているらしく。 「わあ。今日はいい日ですねえ。」 「店長さんに、毎日きまぐれしてくださあいって伝えといてくれてもいいんですよお?」 ご機嫌に笑みを浮かべ、フォカッチャを眺める。 こういうところで得した気持ちになれるから、この店を贔屓にしているのだとは本人談だ。 (-558) 2023/09/11(Mon) 17:00:37 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 黒眼鏡「ちゃんと距離感ぐらい弁えているさ。街もこの様子だったら殊更だ。 いち役職持ちが立場も忘れて遊び歩いていいわけがない、だろう?」 さも、自分はわかっていると言いたげに戯けた調子が声に乗る。 葉巻のトーストの香りが染み付いた指先が誰の前でもそうであると知る人間は少ない。 振り払われればいつでも退散出来るような距離を置いて、 互いの指が硬質な金属のグリップを握れば音でわかるくらいの距離を詰めて。 「一杯いただいていこうか。 ちょうど手土産を持て余していたもんでね」 対して、男はいつでも自然体なふうであるように振る舞う。 次ぐ言葉がわかりきっているみたいな顔をして言葉を置く様子を、 ひっくり返すギャンビットを持つ者がどれだけいるのだろう。 見た目には少し気軽なふうの紙袋の中には、ビニエがひとつふたつ包まれている。 バニラクリームの匂いは、冷めた今はそれほど香り高いわけではない。 #Mazzetto (-559) 2023/09/11(Mon) 17:12:18 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 日差しにまどろむ ダニエラ「オレ夜型なんでー……」 ひらひら、とそう言いながら手を振った。 朝に対する白旗の代わり。 「気まぐれは気まぐれなんだから気まぐれなんでしょーが。 この特別感を楽しんでださーい」 「焼きたてだから美味いすよ。保証します」 もう食ったんで、なんて得意げになった。 「昼にも来てくれたらおやつメニューもあるんすけどね。 あんた朝客だからなぁ」 (-560) 2023/09/11(Mon) 17:18:45 |
【人】 法の下に イレネオ>>177 黒眼鏡 互いに隠すことでもないのだろう。向ける感情の色。今この瞬間のご機嫌の具合。腹の中に抱えた何かの、ほんの先端だけはむしろ覗かせる。 貴方にとってはきっと余裕の表れで、こちらはその逆。まさに未熟さの表れだ。 であるのに、蛮勇。噛み付こうとするのをやめない。 「お前たちの」 「そういうところが嫌いだ。浅ましい。」 視線が戻る。貴方の指は収められていただろうか。未だに突きつけられたままなら、やはり不快そうな渋面を作る。 「……」 聞いたって答えない癖に。そういう沈黙。 生憎実直で、駆け引きは苦手なたちだ。まさか馬鹿正直に「自分がマフィアだと白状しろ」なんて言えるわけもない。それに、自白だけで証拠がなくては意味がない。 「聞けば答えるのか。」 「なら聞く。次の取引はいつだ。」 それでも、そう言われたなら乗るのが道理というもの。 口を開けて、閉じる。やけに鋭い犬歯は、貴方の目に映っただろうか。 #教会 (179) 2023/09/11(Mon) 17:31:38 |
【秘】 法の下に イレネオ → 黒眼鏡静かな教会の中で響かないようにするには、それなりの近さが必要だ。 声を潜めて身を屈める。貴方の耳元に口を寄せる。その程度で狼狽える相手でもないとわかっている。 「この辺りの若者の間で麻薬が回ってる。」 「お前の仕事か。」 そうして質問を重ねた。何か、の数は指定されなかったからだ。 こういうところが妙に強欲で、傲慢で、豪胆だった。 マフィアは嘘つきだ、貴方はマフィアだ、さもありなん、証明完了。そういう風に筋立てるくせに、この男は変なところで素直だった。 すい、と視線をサングラスの奥へ。二重のレンズ越しに、目が合うだろうか。 #教会 (-561) 2023/09/11(Mon) 17:32:15 |