【独】 結城 朔也/* 朔也という名前は、 跡取り息子だから、第一なり、とそういう名前ですね 肩書が薬学なのでヤクをひっくり返してクヤを入れたかった 結城は字面がカッコイイからです!! (元チップ名からです。名前よりは名字にしたかった) (-70) 2023/02/12(Sun) 0:58:34 |
【秘】 →国語の授業が終わって、給食を食べて 友達にバイバイして、夕食にカレーを食べて。 宿題やらなきゃって国語のノートを開いたら、 最後に書かれた文字はまだ覚えのあるものだった。 「赤いさかながいっぱいできれいだと思いました」 内容のない感想分。 水色のリボンを付けた猫のぬいぐるみを抱いて考える。 わたし、ぼーっとしてただけなのかもしれない。 「ちゃんと、忘れないようにしなきゃ。」 物覚えが悪いんだろう。 だから前の家でもこの家でもどこに行っても、 腫物扱いされてしまうんだろう。 (-72) 2023/02/12(Sun) 8:17:33 |
【秘】 →気が付いたのはすぐだったけれど、 だいぶ時間が経っていたようにも感じた。 目の前には国語のノートがあったけれど、 時計の針は進んでいるどころか戻っていた。 教室の黒板、無意識のうちの日付を見つめる。 うろ覚えだけれど、 さっきまでは木曜日ではなかったはずだ。 こういうものなのだろうか? そうなんだよ、と言われたらそうなのだろう。 手元を見ると、覚えのない犬の絵と目が合った。 わたしの絵だけど、わたしの絵じゃない。 (-74) 2023/02/12(Sun) 8:17:53 |
【秘】 →「 わたしは やよい … ? 」 聞こえないくらい小さな声でつぶやいた。 だって、授業中だったから。 どうしようって思って、 きょろきょろと周りの席を見回した。 みんな配られたばかりのプリントに名前を 書いていたから、私もそれに倣った。 わたしはやよい 文字を書いた人はそう名乗った。 わたしは、桧垣やよいだし、 この子も、桧垣やよい。 ………本当に? (-75) 2023/02/12(Sun) 8:19:22 |
【秘】 →「 わたしは だれなんだろう 」 思わず綴った文字。 これを書いたのがやよい≠ネら、 わたしはやよい≠カゃないのかもしれない。 「 こないだユキちゃんとやくそくしたの、 やよいちゃん? きのうのしゅくだいしてくれたの、 やよいちゃん? …‥ わたしは だれなんだろう 」 自分の名前に「ちゃん」を付けるのも変な気がしたけど…… 繰り返すように文字を書いて、猫の絵を添えた。 またお返事が来るのかな? それはきっと、空白の時間の後なのかなって、 わたしはなんとなく気が付いていた。** (-76) 2023/02/12(Sun) 8:20:33 |
【秘】 →気づいたら私はいろんな人に囲まれていた 知らない顔、見たことのある顔、 同じ通学路の子、 大丈夫?と聞かれてはじめて、 私が不意にぼんやりとして、 下校中の地面に座り込んでいたことを知る ここはどこ? いまはいつ? そんなことよりも、 私は確かめなければいけないことがあった 私は家まで走る。 どきどきしながら、わくわくしながら そうして家に着いて真っ先にしたことはただ一つ (-78) 2023/02/12(Sun) 8:57:57 |