【人】 行商人見習い ポルクス ― 祝祭一日目 ― はぁーあ……やっぱり親方は出てこないよなぁ。 [同じ宿で別部屋なんだけど、絶対これは初日から娼館行ってるやつだ。 今日は親方に代わって仕入れを行う必要がありそうだ。 郷心が付くからと、街に滞在中自分は実家で泊まることはない。連れ込み宿化してる宿屋は、あちらこちらから 朝っぱらからとても欲に正直な声があちこち、聞こえている。] ゲイザーのパイに、真珠堂の薬に。 あとは魔物の加工品に……。 [東の国のものも卸さねば。なのに今日明日の2日間を 早々にばっくれた我が師匠よ。親方よ。 気持ちはわからいでもない。俺も放り出された仕事を片付けたら、祭りの喧騒に耳欹て、雰囲気を楽しんでしまおう。 現金、売るもの諸々をバッグに詰め込み、宿の外。 甘い空気の中を掻きわけるようにしてか、 俯き加減に歩く商人見習いであった*] (45) 2021/12/10(Fri) 20:38:42 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[――勇者になりたかったと、 子供の頃の僕はよく彼に話していた。 他愛もない、子供同士のごっこ遊びではあったけれど、 あの頃の僕は真剣に、遠い日の憧憬に縋っていた。 勇者への想いは、今もきっと一言では言い表せない。 遠い日の『俺』にとっての勇者は、 かけがえのない仲間で、気の置けない親友で、 いつだって傍にいるのが当たり前で。 ……そして、気がつけば同じ女を好きになった、 恋敵と呼ばれるような、そんな間柄だった。 最初から、叶うはずもない恋だったのに。 ……かつての僕はどうしようもなく、愚かな夢を見て。 そして、それに縋った。 その後先なんて、碌に考えもしないで] (-39) 2021/12/10(Fri) 22:07:47 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[でも、あの幼い日、 傍らにいた幼馴染に感じたのは恨みでも憎しみでもない。 向けられた言葉と笑顔に感じたのは、 夕日のような眩しいほどの優しさと、 ――泣きたくなるような胸の温かさだった。 嘗ての自分にがんじがらめに縛られた僕の中で、 それでも僕を僕たらしめてくれている、 そんな、かけがえのない記憶]* (-41) 2021/12/10(Fri) 22:14:04 |
【人】 行商人見習い ポルクス[魔剣の主も、子供たちも。聴衆も 人込みに紛れ、消えてゆく。 茜色に空が染まる頃、俺は幼馴染に 行商の土産を――否、成人の祝いを渡したところ>>59 いやぁ、いい表情ですなぁ! ]あ、赤くなってら。 ははは、成人祝いに親方から貰ったんだよ。 [少しだけ安心した。童貞は俺だけではなかったと! 大人の階段を登ってたのはうちの弟だけだったと。] (70) 2021/12/10(Fri) 22:17:35 |
【人】 行商人見習い ポルクス[でも 知ってるさ。お前も俺ももう大人なんだ。 いずれは大人として、家のこと。或いは自分が任された仕事を こなすようになる。その間に家庭をもって 家族を育てて、また次代に繋いでいくんだって。 思考の渦に囚われる前に。 もしもを君が尋ねた。>>62 なりたいものになれるなら どんなものに。何になりたいか。 斜陽が、君と俺の顔を一瞬だけ隠す] んー。そうだなぁ。 なりたいもの。 ……。 (71) 2021/12/10(Fri) 22:18:14 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニおよめさん。 [兄の隣に並んだ義姉の、挙式の時の姿が。 子を抱いた時の、お母さんの表情が凄く綺麗だったから。 絶対自分では、叶わないこと でも、それを本当にしちゃあ、いけない。] ……じょーだん。だよ。 (-42) 2021/12/10(Fri) 22:18:57 |
【人】 行商人見習い ポルクス やっぱ一旗あげて、金を稼いで 目指せ美人な嫁さんゲットして1国の城主。 つまり店持ち、かな。相手は現在絶賛募集中! [兄が綺麗な花嫁さんを隣に、抱き寄せ誓いの口づけを。 そんな美しい光景を生み出す姿が眩しくて。 父親の顔をしている姿が、とても大人に見えた。 決して、叶わない光景だった。 でも、彼の幼馴染の、男としてのポルクスなら きっとこれが、正解だ。] (72) 2021/12/10(Fri) 22:19:21 |
【人】 行商人見習い ポルクス で、君は何になりたかった? もしも色んな意味で『大人になりたい』 ……っていうのなら。 手伝ってあげてもいいんだよ?丁度明日から祝祭だ。 前夜祭に一皮むけるってのも乙じゃない? [そりゃあばっちり好みの女の子を ご用意できる娼館を親父さんから聞いて知ってるんだから。 と、おどけて尋ねるわけさ。*] (73) 2021/12/10(Fri) 22:20:17 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ それとも、最初から女の子が怖いってんなら 男で試してもいいんだよ?俺で練習ってどーよ。 [ねーねーどうする?うりうり。と 馬鹿なこと言う道化師みたいに。 俺ちゃんと笑えてるかな。 後先を考えたら、冗談で終わらせるのが一番で。 知ってるのに。勇者やその仲間への憧憬を。 焦がれるような視線を。俺じゃあそれには敵わない。 でも大人になって、この時代を歩んでく あいつが嫁さん貰って、幸せになるその前に一度だけ。 冗談でもいいから、触れて貰えたなら。 或いは、触れられたなら。なんて、愚かなことだ*] (-45) 2021/12/10(Fri) 22:26:48 |
【人】 行商人見習い ポルクス― 祝祭1日目 ― [親方の放棄した仕入れの為に、 最初に向かうはパイの店。 保存魔法付きカバンって本当に便利だと思う。 問題はそれがべらぼうに高いことだけど、それはさておき。 少し俯いて歩いていたから、 急に目の前に人が現れたように見えて>>50 思わず、急ブレーキ。] わ、ととごめん!見てなかった! ……あれ、サダルさんだ。お久しぶり。 [3年前までこの街の子であった、シリウスさんちの6番目は お客さんとして来店したことはないけれど 大体この街のお店屋さんの人なら顔見知りである。 果物籠手に歩いていた、顔見知りに声をかけるのでした。*] (77) 2021/12/10(Fri) 22:53:48 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 『人形屋』 サダル ……えっと。 [普段街を出歩いているのはいつも陽気で明るい子、や 少し大人しめの子が多いけど…… 今の貴女は、なんだかどれとも雰囲気が違うような?*] (-51) 2021/12/10(Fri) 22:56:56 |
行商人見習い ポルクスは、メモを貼った。 (a25) 2021/12/10(Fri) 22:58:41 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[目の前の彼はずっと、僕にとっては『幼馴染』だった。 男女の差なんて考えもしなかった、 そんな幼い頃からずっと傍にいた『彼』を。 男とか、女とか、そういうふうに意識したことがなかったから。 異性として誰かのことを意識して、自分自身の因果に巻き込んでしまうことが恐ろしかったから。 だからこそ、それを意識せずにすむ『幼馴染』の彼の傍にいることは居心地がよかったのかもしれない] (-61) 2021/12/10(Fri) 23:19:19 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[目の前の彼はずっと、僕にとっては『幼馴染』だった。 男女の差なんて考えもしなかった、 そんな幼い頃からずっと傍にいた『彼』を。 男とか、女とか、そういうふうに意識したことがなかったから。 異性として誰かのことを意識して、自分自身の因果に巻き込んでしまうことが恐ろしかったから。 だからこそ、それを意識せずにすむ『幼馴染』の彼の傍にいることは居心地がよかったのかもしれない] (-62) 2021/12/10(Fri) 23:19:22 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[目の前の彼はずっと、僕にとっては『幼馴染』だった。 男女の差なんて考えもしなかった、 そんな幼い頃からずっと傍にいた『彼』を。 男とか、女とか、そういうふうに意識したことがなかったから。 異性として誰かのことを意識して、自分自身の因果に巻き込んでしまうことが恐ろしかったから。 だからこそ、それを意識せずにすむ『幼馴染』の彼の傍にいることは居心地がよかったのかもしれない] (-63) 2021/12/10(Fri) 23:19:22 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[幼馴染の項にそっと触れながら、その顔を此方へ寄せて] ――…王子様、なんていったら笑う? [もう片方の手をその背に回しながらそっと耳許で囁く。 ついでにその頬に軽く唇を寄せようか]* (-67) 2021/12/10(Fri) 23:29:08 |
【人】 行商人見習い ポルクス (97) 2021/12/10(Fri) 23:44:58 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ[君の居心地の良い場所であれば 傍にいられるんじゃないかって思ってたんだ。 幼馴染だから、弟と一緒に。 いずれ弟も君もそれぞれ家庭をもって 幼馴染なんだぞーって互いの家族を、 年に1回の帰省の際に見れたならそれで良いと 自分の心に嘘ついて、俺は大人になっていく。 関係性を崩すことに怯えたのは 君と俺と、どっちもなのかもしれないね。] (-70) 2021/12/10(Fri) 23:45:21 |
【人】 行商人見習い ポルクス あいたっ [額への攻撃は痛くないけど こういうのがお約束の気がする>>89 でも、なんでかすっごく痛かったのだ。 それから。 子供の頃、勇者ごっこの作戦会議の時みたいに 内緒話のために。引き寄せられた顔。 君のなりたい、ものに。俺はそっと目を伏せた。*] (98) 2021/12/10(Fri) 23:45:58 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ 笑わないよ。王子様。素敵じゃないか。 君の言葉は皆を笑顔にする。 元気にする、わくわくさせる人だもの。 [君が王子様のように眩しくても 自分がお姫様なんて役じゃないのはわかってる。 精々、御伽草子でいえばお姫様を助ける魔法使い。 頬に寄せられた唇に、愚かな自分は夢を見る。 この街は、この祭りの時だけは 対価と引き換えにあらゆる欲望を叶えてくれるという。 でも] ああ、脇役の魔法使いじゃぁ、 王子様に一夜を誘うことすら、叶わないのかなぁ。 [額に触れる手に心臓を痛ませ、 背に回された手に泣きそうになる。 これ以上の、道化に交えた願いを告げれば、 この手が離れるのかなぁ。怖いなぁ、嫌だなぁ。] (-72) 2021/12/10(Fri) 23:47:09 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ ごめんね、本当はお土産買ってきてある。 祝祭の後は寒さが増すから。マフラーを。 仕事の息抜きに、子供らに勇者のことを語るにしろ。 風邪ひいちゃうといけないから。 もう夕方なんだし。今渡そうか? [ねぇ今、俺。幼馴染としての、自分にちゃんとなれてるかな。 大丈夫、きっと大丈夫。*] (-74) 2021/12/10(Fri) 23:55:16 |
行商人見習い ポルクスは、メモを貼った。 (a30) 2021/12/10(Fri) 23:59:12 |
【秘】 『人形屋』 サダル → 行商人見習い ポルクス「…はい?」 彼が戸惑ったのは何故だろう。 確かに今日の店主は様子がおかしかったが、今のこの個体に影響は無いはずだ。 「大丈夫ですか。おっぱい揉みますか。」 ただ。 普段出歩いている個体より。 より、アホであった。 (-80) 2021/12/11(Sat) 0:12:31 |
【人】 行商人見習い ポルクス― 1日目にて ― さ、サダルさん……? [陽気な子とも、すこしおっとりした子とも違うような気がする。 けど、こんなぼうっとした様子のサダルさんに 出会ったことは初めてである。俺は混乱した>>103 もしかして俺が街にいない間に生まれた、新しいサダルさんなのだろうか。 この街に住む子供らは、大体裏街のことも表通りのことも知っている。 俺の場合は行商人の弟子なので、裏街の方に顔を出すとかもあり 割と覚えてるもんなのだけど……おおぅ] そう、ポルクス。6番目の。 俺んちの10兄弟、見分けがつくの凄いね。 ある意味ではそう、かな。 祭りに合わせて、行商の商売品の仕入れにね。 [と、いう会話が途切れたのは――] (106) 2021/12/11(Sat) 0:21:43 |
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