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【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「……」 誰もいない。 やっぱりただの気のせいかしら。 ざわざわと胸がざわめくのを感じながら、それでもわたしはその場から動けずにいた。 ──くい、と。 籠が引っ張られたような気がして、驚いて手を離す。 「……!!!」 籠は宙に浮いて、ひとりでに机の上に吸い込まれていく。 言葉を失ったわたしは、叫び声すら上げることができずに後退をした。 本当に恐れを覚えたときは、声なんて出ないものなのかもしれない。 壁が、背中にとん、と触れた。 (-7) 2021/10/19(Tue) 21:08:48 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ/* ハローハロー、当方です。先んじて結果のご連絡をば。 とても簡単に言うと、しばらくの間、寒くなります。 ミズガネと一緒ですね。そう、犯人は俺。 結果としては一度気絶することになると思うのだわ。人が来なければ、ミズガネの時と違って後始末をしていくので、その内ベッドで目覚めることになるんじゃないかな。 寒さに関しては、凍死手前よりは無事だけど寒いは寒い形。ふつ〜に寒いし、他人が触れても冷たいわ。あったかくすればあったかくなります。“寂しい”の発露だから、チャンドラちゃんが寂しがり屋さんなら、けっこうずっと寒いのが残ったままかも〜〜。 ふわ〜っとしているので、任意に寒くなくなっていただいて問題ありません。一回寂しくなくなったからもうあとは寒くないぞ!をしてもいいし、一時的な寒さ凌ぎはできるけれど〜みたいな形でもOK! 絶忘姐様の良きように調理していただければと存じます。 一先ずこんなところで! レスはチョト ユクリ シマス (-13) 2021/10/19(Tue) 21:37:42 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ/* 寒冷現象の犯人じゃないの!やだァ! フフ、それじゃあ任意にとても寒くならせてもらうわね。 来客の約束はないけど来客そのものはあるかもしれない状態だから、もし来たらベッドの上で寝ているところから始めさせてもらうわ! ありがとう、ベル記……催促したみたいでごめんなさいね。kiss…… (-15) 2021/10/19(Tue) 21:43:16 |
チャンドラは、部屋に紙飛行機と、赤と緑の宝石を1つずつ飾っている。 (a0) 2021/10/19(Tue) 21:54:16 |
【秘】 探偵 キエ → 夜の一族 チャンドラ其の言葉を聞くとキエは怪訝そうに首を傾げた。 「仕掛けも何も、見たいから見えただけだよ。思い描く事はできるものだろう?」 キエのいる世界は今も昔も此れからもそうだ。何でもとは行かないが、人間で言う所の五感を満たす欲望は全て叶うと言っても過言ではない。世界の滅亡のように大きな物事は流石に願ってもできやしないが。 「“できない”と思っていたら何だってできないさ。可能性を否定してしまっては理に縛られてしまうよ。人間は規律で世の中を縛るし其れも仕方ないかもしれないが…」 (-21) 2021/10/19(Tue) 22:18:53 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 探偵 キエ「見たいから……そんなに簡単なこと?」 驚いたわたしは、キエをじっと見つめた。 まるで魔法のようだと思っていた。 それをそんなにあっさりと言ってしまうこと。 キエは特別な人なのかもしれないとそんなことを思う。 「……キエは不思議ね。 自分のことを棚に上げて、『人間は』なんて言うんだもの」 あなただって人間じゃない。 少なくともわたしにはそう見えているから、肩を竦めてくすりと笑った。 「でもそうね。規律や理に縛られるのは大変。 月に触れようとした鳥みたいに、やりたいことをやり続けられればいいのだけど」 その鳥も、しばらく月をお預けされたようだし。 規律を破ると罰があるなら、規律を守りたがるのもきっと無理はないことだと思う。 (-24) 2021/10/19(Tue) 22:31:41 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ机や壁を叩く、小気味よい音。 ナニカ がいる場所から聞こえます。 「 ねえ、今どんな気分? 教えてくれない? 」ナニカ があなたに近寄ります。ゆっくり。 ナニカ があなたの頬に触れます。やさしく。 ゾッとするような冷たい、温度のない手でした。手だと思いました。 「 ──はさ、はっきり示されないと 」「 わからないんです、よ? 」あなたからは触れられません。 ナニカ が触らせる気がないので。 「 ミズガネちゃんが嫌がってくれたのは よくわかったんだけどなぁ 」 (-30) 2021/10/19(Tue) 23:04:02 |
【秘】 探偵 キエ → 夜の一族 チャンドラ「うん? 言って無かったかね。僕ァ人間じゃないよ。では何かと言われると僕は僕だ、と言うしか無いがねェ」 あっけからんとした物言いでキエは言った。今まで誰にも尋ねられなかったから言わなかっただけでキエは此の事実を隠しているつもりは少しも無い。 「…嗚呼、初めて会った時にした話か。 あの鳥はやり続けられたと言うのかなァ、 最期 の方は随分と錯乱していた様だし」キエは故意に結末を誤魔化した訳では無い。其の思考は人間に比べれば神の方がまだ近いだろう。 あの流れで“罰した”のだから当然チャンドラも結末に想像がつくと思っていた。 (-31) 2021/10/19(Tue) 23:17:18 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラひんやりと冷たいものが触れた。 びくりと肩を揺らしながらもすくみ上がったわたしは、やっぱり声を出すことが出来ないでいる。 たすけてとそればかり、胸に沸きあがる。 姿の見えない誰かが、間違いなくそこにいる。 「………テラ……」 たすけて、と言いたかった。それでも声にはならなかった。 掠れた吐息のような音が漏れて、何とか名前のようなかたちを作る。 あなたはここに来ると言っていた。 わたしが耐えていれば、きっと助けにきてくれる。 そして作り物のような声で言うのだ。 どうしたのチャンドラちゃん。怖い思いでもした? 早鐘のように打つ鼓動を聴きながら、わたしは現実逃避をしている。 悲鳴は上げない。怖いとも口にしない。ただ、それだけ。 (-32) 2021/10/19(Tue) 23:29:05 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 探偵 キエ「……? 人間じゃ、ない? そうだったの?」 オウム返ししか出来ないくらいには驚いた。 わたしは『キエ』をまた見つめて。 そして続いた言葉に、目を伏せた。 「……最期。そうなの。そう、だったの……」 落胆した様子がきっとすぐに分かる。 月を愛する同志。生まれる国が違えば、きっとお友達になれたのに。 「それじゃあ、その鳥も規律の犠牲者よ。 ルールを破ったのはいけないこと。 そしてそれで罰せられるのが規律。そうでしょう?」 「……規律を定めるのは、何も人間だけじゃないわ」 少なくともそんな規律がなければ、鳥は今も自由に月を目指していたのだろうから。 (-34) 2021/10/19(Tue) 23:37:03 |
【秘】 探偵 キエ → 夜の一族 チャンドラ「…? 規律の犠牲者とはまた面白い見方をするんねェ。何故規律が作られるのか知らない訳じゃあ無いだろう?」 月が孤独に覆われなかった事を喜んでいたから、チャンドラは鳥の事などどうでも良いのだとキエは考えていた。反応を見るにそうではないらしい。 「炎に触れてはいけない理由は、火傷から誰かを守る為。 氷に触れてはいけない理由は、凍傷から誰かを守る為。 規律が罰するんじゃあない。理が罰するんだよ」 そしてキエの住む世界に理は存在しない。しかしキエは理という概念を知っているから口にする事はできた。 理解はできないが。 「何故其の国で月に触れる事が禁じられているか、想像がつかないかね。 何故其の国の神が雲で月を隠す程に怒ったのか、想像がつかないかね?」 キエの言葉に苛立ちは微塵も無い。只疑問を顕にしていただけだった。 「わからない」と言えばあっさりと解答が返って来る。勿論キエ自身の、であるが。 (-37) 2021/10/19(Tue) 23:55:12 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 探偵 キエ「……」 キエの言葉を聞いて、わたしは考える。 わたしの理と、その国の理では大いに違う。 月に触れるのは容易くない。 触れたいと手を伸ばすものも少なくない。 そこは同じなのかもしれないけど。 「……わからないわ。 月に触れていい相手は、月が決めるべきよ。 他の誰かが決めるべきじゃない。 それがわたしたち、夜の一族の考え方だもの」 どんな理由があったとしても、月に何の権利もないのならそれは身勝手な規律。 種族や民族が違えば考え方だって異なっていく。 そのことをわたしは、あなたから月の沈まない国の話を聞いた時に、薄々気づいてはいたけれど。 (-44) 2021/10/20(Wed) 0:03:42 |
【秘】 探偵 キエ → 夜の一族 チャンドラ「一つ目、月は寒い。正確には月が浮かぶ高さは、生き物にとっちゃ血潮も凍りつく寒さなんだ。どんなに暖かい格好をしても月へ辿り着く前に凍え死ぬ。 更には自力で降りる事もできない一方的な場所さ。死ねばずっとその高さで漂う事になる。 二つ目、神は其の鳥を愛していた。彼が凍てつき孤独の中、永遠に彷徨う事を是としなかった。彼にも家族がいるのだから、せめて彼等に葬いをさせてやりたかったのさ」 キエは月と鳥どちらの意思にも同意しない。しかし、神の意思は少し理解できる。 「…君は随分と月の気持ちを考えるのだね。優しい事だけれど、だからと言って他者の命を粗末にするのは良くないと思うなァ」 チャンドラはきっとそんなつもりは無かったのかもしれないが、キエには相手の気持ちを決めつけて話す癖があった。 (-45) 2021/10/20(Wed) 0:21:35 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ「 ──いるけど 、いないよ 」「 ここにいるよ どこにもいないよ 」「 ……まったくもって ひどい奴だ 」ナニカ があなたを抱き締めます抱き締めます寒 いです冷たいです体内に直接冷水を注がれている ようだ動けない動けないでなぁんにも出来ません。 (-49) 2021/10/20(Wed) 0:29:09 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ氷よりもずっと冷たい温度が唇に触れて、 それで それが 最後。 あなたが次に目覚めるのは、 ベッドの上なのでした。 (-53) 2021/10/20(Wed) 0:33:55 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 探偵 キエ「粗末になんて……」 わたしは緩やかに首を振った。 月が遠く離れていることなんて知っている。 その温度までは、確かに考えたことはなかったけど。 「わたしはただ、月に触れたいほど愛する気持ちを蔑ろにしたくないだけ。 家族を置き去りにしてでも、鳥は月に触れたかったのでしょう? 何かを愛する気持ちを、規律が縛るだなんて悲しい話よ。 ……わたしは、そう思うわ」 家族も鳥を愛していたかもしれない。 でも鳥は、家族を振り切ってでも月を目指したのでしょう? 月は好きでそんな高くて寒いところにいる。 月は好きで昇って降りている。 そうして月は──夜は、愛してくれた一族に贈り物をくれた。 それが、わたしたち夜の一族の伝承。 「あまり意地悪を言わないで、キエ。 人の考えなんていくらでも違うものだもの。 それを縛ることなんて誰にもできないわ。 ……それが例え、神様であっても」 (-59) 2021/10/20(Wed) 0:45:35 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ金縛りにでも遭ったみたいに、わたしの身体は動かない。 頬に触れていた冷たさが全身を包み込む。 今が夜であったなら、きっと何だってできたのに。 この館には夜が来ない。 だからわたしは、何も出来ないただの箱入り娘。 ただ怖かったのか、それが悔しかったのか、わたしにもよく分からない。 そんなことを考えるいとまは、今この部屋にはどこにも残されていなかったもの。 身体の震えが恐怖からくるものか、寒さからくるものか、それすらも分からないまま。 (-61) 2021/10/20(Wed) 1:08:47 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ声が聞こえる気がする。 気のせい? 分からないわ。 ただ唇が、やけに冷えたことだけを鮮明に感じて。 頭の芯まで冷え切るような心地がして。 耳鳴りがして。頭痛がして。 もう、それに何か感情を抱くよりもずっと前に。 (-62) 2021/10/20(Wed) 1:12:30 |
チャンドラは、自室から出てこない。 (a3) 2021/10/20(Wed) 1:13:46 |
チャンドラは、『 』に酷い冷たさを感じたあと。 (a4) 2021/10/20(Wed) 1:14:26 |
チャンドラは、こびりつくような 寒さ を、その身に感じていた。 (a5) 2021/10/20(Wed) 1:15:28 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ目を覚ました時、何事もなかったかのようにベッドにいた。 身を起こすと酷く寒い。 ベッドに寝ていたはずなのに、不思議だとわたしは思う。 そうして気付いた。 ベッドに寝た記憶はない。 じゃあその前、何をしていた? 「………っ!!!」 その恐怖を思い出したわたしは、やっぱり声なんて出なかった。 息が詰まるような心地だけ覚えて、顔色悪く布団に篭もる。 がたがたと震えが止まらない。 もうこの部屋に、『誰か』はいないのかしら。 それを確かめることすら、暫くはできもしなかった。 (-65) 2021/10/20(Wed) 1:27:43 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ──きゅう、とお腹が鳴る。 そうだ、何かを食べないといけないんだった。 でも冷たいベーグルもマフィンも、あんなに楽しんで集めたお菓子でさえも、今は食べたいと思えなくて。 ふらり、ふらりと身を縮めながら外に出た。 食べ物を探さないと。 でないとわたしは、夜じゃない場所では生きていられない。 部屋を離れる足取りは、どうしても覚束無いものになった。 (-66) 2021/10/20(Wed) 1:31:17 |
チャンドラは、目を覚ますと部屋を出た (a7) 2021/10/20(Wed) 1:33:19 |
チャンドラは、食べるものを探しに、パーティ会場へ向かう。 (a8) 2021/10/20(Wed) 1:35:00 |
【人】 夜の一族 チャンドラ覚束無い足取りで、わたしはパーティ会場を訪れる。 「クロノ、いるかしら」 外套を羽織り、小刻みに震えながら。 それでもわたしは、その震えを必死に隠そうとしていた。 「あたたかいものを、探しているの」 そうでないものは、今は喉を通りそうにない。 やることは、たくさんあるの。 だからみんなに心配をかける前に、この震えをどうにかしなくては。 (12) 2021/10/20(Wed) 1:40:33 |
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