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雷鳴 バット(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/02(Mon) 22:28:58 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスちょっとだけたじたじとしているのは、食事の中身を見られやしないかということ。 貴方は、それを暴いたりはしない。いっときの気紛れも今は無く。 それがわかれば背中を丸めて手元を不自然に隠すのはやめて、 ただ開く前のおべんとうがそこにあるだけみたいな自然な姿勢へと戻った。 青年は人と融和するのは得意ではない。相手が貴方でも、誰でも。 貴方の姿に異常な怯えを見せたりしなければ侮ったりすることもなく、 こうしてふとした時にくらいには言葉を交わすかな、というくらいの距離を、 不快に思うでもなく。たぶん、貴方の遠巻きは青年にとっても快く感じるものであるはずだ。 「わかった」「寮に戻るわけにもいかないから」 「食事を摂る場所に、困ってた」 「あんまり、見られたくない」 貴方の言葉への反応は存外素直なものだった。 たいへんに仲がいいというわけではないものの今までの付き合いで、 貴方がどんなふうに他者への気の回し方をするかというのは知っているから。 「顔を出さないと」「心配をかける」 「だから少しだけいて、後は」「なるべく皆が食べてるうちに」「いなくなるようにしてる」 (-38) 2022/05/03(Tue) 1:15:02 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン夜の森、背の高い木に紛れるようにしてある姿は。 夜闇の中で明かりもなしに、平気で貴方を見つけて寄ってきた。 差し込む星灯りは頼りないものではないものの、すぐに誰とわかるほどではない。 「すぐに来てくれたんだな。ありがとう。 どういう手掛かりを見つけたら助けになるのかは、わからないけど。 いつもと違うことがあったらわかるはずだから。庭園のまわりを、探してみよう」 事前に薄っすらと言っていた通り、昼間に比べると言動は明瞭なものだった。 普段日中のとぎれとぎれな拙い物言いしか知らないのであれば、 ちょっとだけの、しかし確実な差異に不思議なものを感じるかもしれない。 挨拶もそこそこに森へ紛れてしまおうと足を踏み出す、その前に。 「眠い? 耐えられそうになかったら、袖を掴んでてもいいから。 急に倒れたりしたら危ないし、なにかあったらすぐわかる」 貴方を代表とした睡眠障害の症状に詳しいわけではないものの、 ほんのり聞いていた話から、自分の心構え次第でどうという話ではないのは理解していた。 どういう対応をとればいいのかな、なんて事前に探りはいれておこう。 (-44) 2022/05/03(Tue) 1:33:36 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス細い骨に皮肉のついた指の頼りなさに、どれだけ助けられただろう。 ちいさくてやわいそれは、こんなにも小動物めいているのに。 これが素肌であれば小さな鼓動が伝わっていたかもしれない。 けれども実際にはどんなに静かで身じろぎ一つなくとも、 指先からは命の気配は伝わらない。 「ラピスが」「いなくなるまでに」 「僕の何かが少しでも」「よくなったと」「見えたら、いいな」 何もかもすべてが上手くいったなら、なんて夢物語は見れそうにない。 それでもせめて他者から願われることがあるのなら、 それに報いるだけのものを己の中に確かにしてみせたい。 立ち上がる貴方を凝視する。逆光の中で瞳孔が形を変えた。 そらされることの無い視線はまっすぐに貴方を見て。 「……」「それじゃあ、また」 「森で」 ともすればすれ違っているような返答で、その日の邂逅は終わる。 ぼんやりと太陽の光の中に輪郭を残した青年は、 貴方が去っていくまではずっとベンチに座って遠くを見つめているのだろう。 そして。 → (-66) 2022/05/03(Tue) 11:22:13 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピスもしも貴方が、青年を連れて行こうとするならば。 その夜、その日も。 またいつものようにその姿は森へと入っていったのだ。 夜はほかの誰かが共にいた。 だから狙いを定めるのならば、それは深夜のことだったはずだ。 (-67) 2022/05/03(Tue) 11:23:29 |
【秘】 雷鳴 バット → 半分の仮面 リアン上級生から見た高等部の青年は、いつもぼんやりしたふうだった。 喋り方は間延びしていないまでもとぎれとぎれに呼吸が挟まりがちで、 大きな体の落ち着いた動作と相俟って大型の草食獣めいた感触だったかもしれない。 貴方の言葉を受け、なるほど、みたいな感じで頷いた。 遠慮しいに遠目に見ているそれとは、実情は違うものなのだろう。 漠然と今更ながらの印象を得て、認識を改めてみて。 「もしも未だ見つからずなら」「また、声を掛けるかも」 「また、いずれ」「食堂でも会うことだし」 そう言って別れたのは、今より遡って数日前のこと。 その後日と月の巡りを経てその言葉が覆ることがあるとは思っていなかった頃。 いずれを経たいつかの時に、互いが同じ顔をして会えるかは――わからない。 (-69) 2022/05/03(Tue) 11:43:26 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキお茶の時間が始まる前、問診が終わるまでのうち。 貴方の優しい言葉を受けた青年がいつものように、 『大丈夫』『頑張るね』といった旨のそれを返して。 ベリーやカシス、華やかで魅惑的な甘い香りをした、 真っ赤なお茶を冷める前に賞味した温かな時間を経て。 それでもやっぱり、青年は夜には森へと向かった。 或いは別の場所かもしれないけれど、こっそりと貴方に告げずに向かう場所など、 それ以外にあるわけでは、少なくともこの刻まではないことだった。 そしてその足音はいつものように夜更けにも朝ぼらけの内にも戻らずに、 部屋に戻ったのはきっと、昼間の太陽を迎えて以後のことだった。 その理由は、教師陣が青年を拘束した理由は。 青年が病気であったから、のみに非ず。 そこには異端に向けた侮蔑と畏怖が、少なからずあっただろう。 (-70) 2022/05/03(Tue) 11:55:33 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ/* 日跨ぎになりましたが秘話お付き合いありがとうございました! どういう状況で戻ったかは狼側の方々と軽くすり合わせた後参りますので、 夕方以降にまた会うかもしれないし次の日になるかもな〜くらいで、 スナック感覚の考慮でお待ちいただければ幸いです。 さまざまなご交友を……楽しんで……! 時間押しの展開になってしまい申し訳ない、 &お話いただけて嬉しいです。ありがとう……ありがとう…… (-72) 2022/05/03(Tue) 11:58:29 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスふたつ年上の貴方から見た青年の姿は、なんとも不器用なものだった。 言葉はやっとのこと選んだ単語を繋ぐように途切れ途切れで、 食事一つ選ぶのにも時間をかけるのは、小等部の頃からずうっとそうだった。 かつてからどれほど貴方が気にかけたことがあったかはわからないけれど、 ただでさえ目立つ青年の言動は、他の問題児から見れば隠れ蓑のようにさえ思えていたかもしれない。 そうした周囲の目を気にしているのかどうかも曖昧な乏しい表情は、 貴方の一声を受けてぱちぱちと瞬きをすることでやっと少しの変化を見せた。 いくばくか、貴方の言葉を咀嚼して呑み込むまでの間があった。 時間はかかりはしたものの、それを大きく違えることはない。 「……いいの?」「そうか」 「フィウクスがいいなら」「明日から、使わせてもらう」 「なるべく汚さないように」「掃除もしておくから」 「ありがとう」 「優しいきみ」 了解の返事からずいぶん遅れて背中に投げかけられた感謝の言葉は、 果たして素っ気ないように振る舞っている貴方の背中にきちんと当たったのだろうかな。 ともかく貴方がいなくなれば青年は食事を再開し、 そしてまた次の日になったなら―― とも、そう上手くはいかず。 人の立ち入った気配が貴方の指定した部屋に残るのは、 朝も午前も超えて昼より後になってのことだっただろう。 (-73) 2022/05/03(Tue) 12:16:52 |
【墓】 雷鳴 バット誰のものでもないその部屋に、誰かの気配が残り香のようにある。 湿った、背筋の凍るような、神経に不快感を及ぼす何か。 しっかりと清掃され清潔であるように保つ努力を経てもなお、 言い様のない警鐘の残滓が僅かに空気に染み付いている。 それは朝も午前も超えて、白日が名月へと交代するほんの間際の頃だった。 そこにはもう誰もいない。 (+1) 2022/05/03(Tue) 12:20:08 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン「そうか。……病気については聞かないほうがいい? 僕もあまり人に言いたくない。どんなふうに思われるかわからないから。 けれどみな、言ってほしそうにしたがるし。 聞いておいたほうがいいなら、聞くし、誰にも話さない」 理解は示した上で、探られていいものなのかも含めて確認すべきだろうと青年は判断した。 誰もが悩みを抱えているが、抱きかかえ方は誰もが同じではない。 現に青年自身についても、自分で述べた通りの姿勢だ。 ひとまずはどうしてほしいか、については了解を示して、森の中を先へ行く。 進むごとに深くなる森の中を、青年は迷いもなく歩いて行く。 まるで昼間の太陽の下にあるみたいに周囲が見えているみたいだ。 獣道にも劣る足場の悪さは、やすやす歩けるものでない。 かろうじて青年の背中を追うのであれば、背の高い下生えを踏まずに済む程度。 ふ、と手を伸べて貴方を制しながら立ち止まって、周辺から距離を置かせる。 腕を伸ばして地べたの近くを探り当てると、なにやら薄っすら木漏れの光を反射する、 頼りなく細いものを拾い上げた。それは、細い輪郭をしていた。 「……よかった。 罠に間違えて掛かったわけではなさそうだ 」青年が指先で揺らしたのは、針金で作った丁寧な細工。 木々の間に巧妙に隠されてしまって、ふつうであれば見つけられない。 かり、と手袋の先でつついたそれは、まるで小動物でも捕まえるみたいなもの。 「もしお化けや……大人に捕まったなら、いや、でも。 ジャステシアはおとなしい子だから、抵抗もせず捕まったのかな。 踏み荒らした跡でもあれば、僕の目ならわかるのに」 (-75) 2022/05/03(Tue) 12:31:24 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス貴方が森に来たならば、それはもうこの場にいないもう一人が居なくなったあと。 だれが言いつけを守ったのかは、青年しか知らない話。 けれどもその場に残った彼は、どのみち貴方と邂逅することになる。 森の奥。灯りもない内。鬱蒼と生い茂る木陰の下。 何も見えない闇の中で、湿った音がする。 /* ヤベ分かりづらかったかもしれません 夜の森で別の人とワーワーした後の話になるので、 差し支えなければ既にこちらが森にいた形になると思います……! (-93) 2022/05/03(Tue) 16:39:57 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン「……ああそうか、だからいつも眠そうなのか。 なにかに振り回されるのは大変だ、全くわからないわけじゃない。 誰かに話すとしたら、キミを庇うときだ。面白半分には話さない」 誰かに誰かが責められることなどないほうが良いのだから、そんな機会はないほうがいい。 貴方のことは多く知っているわけではないけれど、 慮ることができることが多ければいい、というふうな態度。 森をゆく順路は軽く曲がってU字に曲がり、探しているうちにいずれ森を出るルート。 奥深くまで抜けてしまうなんてことはなく、迷うこともないだろう。 だから貴方がもしもこの場から先に抜けたいと思ったりしても、 どこへ逃げればいいかわからない……なんてことは、ないはずだ。 ちらほらと隠された罠のうちの一つをつつく。 あ、と小さい声をあげた。なにか成果でも、あったのだろうか。 ……かすかに血の匂いがする。脂と混ざって鉄臭く酸化した、危うい匂いだ。 こんな静かな森の中で、どこから漂ってくるというのだろう。 「こっちの方向に渡って来なければ、掛からない。 これは僕が仕掛けた罠だから。 大人がどう対策しているのかは、よく知らない」 (-104) 2022/05/03(Tue) 20:10:17 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス言葉数少なく森の奥へ行く。青年は貴方にその理由を尋ねたかもしれない。 どうして共に森に入るのか、なんて。 森へ通い詰めているのを知っているのだから、理由はどうあれおかしな話ではない。 止めようと思っているのかもしれないし別の理由かもしれないし、 少なくとも本当の理由なんてのに気づいている様子は少しもなかった。 強いて言うなら、それを咎めて忌避する様子ではないことに、 申し訳無さとほんのわずかな嬉しさを、感じていたかもしれない。 光の差さない森の奥深くへと行く。音のする方、その先で。誰かが立ち上がる気配があった。 大人だ。教員を含めた者たちが複数名。 その表情には愉悦のようなものはなく、ただ渋面をこちらへと向けていた。 互いに誰がそこにいるかというのは、わかっていたのかもしれない。 だからこそ次の日の朝、青年は姿を見せなかったのだから。 ただ、どうして、青年なのだろう。何を治さねばならなかったのだろう。 目的を胸に抱えた大人たちの表情には、堅苦しいものが含まれていた。 「……ラピス、離れて。 下がって、早く庭に逃げるんだ」 青年の言葉は流暢だった。普段よりも明瞭で聞き取りやすい。 それは大人の前だからではない。隠していたからではない。 青年が、病気だからだ。病気を抱えているからだ。 それは、治さねばいけないものなのだ。 貴方に何も見せたくない。貴方に少しも疑いは持っていない。 ただ大人から庇おうとして、その前に立ちはだかったに過ぎない。 だから素知らぬ顔でそれを受け入れたってそうでなくたって、かまわないのだ。 → (-106) 2022/05/03(Tue) 20:18:46 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス貴方が、青年と大人のやりとりをどこまで聞いて、見ていたかはわからない。 貴方に背を向けた青年は、貴方が去ったとて関与しないだろう。 無理に連れてきてしまったと嘘をついて、貴方をかばいさえするだろう。 だから、貴方がその一言と、大人の手の先にあるものを見聞きすることがあったか、 それは貴方が選択すべき自由なのだ。 大人は、青年へと声をかける。 『お前が兎を殺したのか』と。 大人の手には、血の付いたリボンが握られていた。 (-107) 2022/05/03(Tue) 20:21:12 |
雷鳴 バット(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/03(Tue) 20:23:27 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピスここに従属する大人たちのうちには、軽蔑すべき性質のものもあるのだろう。 治すべき子どもたちを確実に確保するために、貴方がたを利用しているのだ。 自身の立場を利用して、子どもたちに浅ましいことをする者もいる。 さて、そのうち前に立つものが普段何を抱えているのかはわからないが、 少なくとも、彼らは僅かな警戒をにじませて青年とその後ろに控える貴方を見る。 『ラピス、危ないから下がりなさい。何をするかわからない』 大人は確かにそう言った。異分子を前にし、貴方を慮った。 そしてその内容はやはり青年自身も理解しているだけに、 貴方がここにいる理由への疑いをかける材料には、少しもなりはしなかった。 「はい、そうです」 危険であると言われた青年は腕を下ろし、審判を待った。 意外でもなんでもない答えを聴き、大人たちは更に険しい顔をした。 ゆっくりと近づきながら、更に問答は続けられる。 『埋葬をしたのもお前か』 「そうです」 『森に罠を仕掛けたのもお前だな』 「そうです」 『生徒にはまだ被害を及ぼしていないな』 「はい」 『本当か』 「はい」 『両腕を前に出せ』 「はい」 → (-194) 2022/05/04(Wed) 13:08:26 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス例えば突然に悪辣に振る舞うのでもなく、暴れるのでもなく。 青年は未だに従順なままで、教師群のいうことに従った。 それでもなお彼らは大きな獣を相手取るように、じりじりと距離を詰める。 まるでそこにいるのは人間のかたちをした危険な生き物であるかのように。 貴方の目の前で、青年は手錠を掛けられた。 次に、犬につけるような口枷を着けられた。 肘を振り回されることのないように、縄で遠巻きに引きずられる。 その様子は、狂犬病の犬にも似た扱いだった。 青年はどこかしらに連れて行かれるのだろう。 その先で何をされるのかはともかく、不思議と、そこまで理不尽な扱いではないように見える。 観念したように押し黙った青年が、明日どのように他の人間と接するのか、 きっと今まで以上に遠巻きなものになるのだろうというのだけは確かだ。 (-195) 2022/05/04(Wed) 13:08:45 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタインかすかな鉄錆びた匂いは、少なくとも香る程度には新しいものだ。 それに反応する様子にはちらと目を向けて観察していた。 それを地面へと下ろす際に、かすかなとっかかりに手首を引っ掛けた。 手首から指先まで手袋で覆われているから、怪我の程度は袖口に僅かに覗く程度。 少なくとも今の青年の様子から、うっかり引っ掛けるなんて真似はしそうに なかった 。さ、と傷口を手で覆い、漂う血の匂いを隠す。 何事もなかったかのように、再度歩みを進めた。 あちこちに目を配り、手掛かりを探している素振りも別に、 ついでではあるかもしれないが嘘をついて連れ出しているものでもない様子。 「そろそろ、森を抜けそう。 見つかる前に、戻ろうか」 もうしばらく歩いたならば、順路は庭園へと再び抜けるだろう。 やり残したことはないか、とばかりに声を掛けた。 (-197) 2022/05/04(Wed) 13:27:43 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン薄ら差し込む月光がまばらに模様を作る。 互いの表情も見えないなか、逆光を受けて。照らされる貴方の表情を見た。 どのような表情で貴方を見下ろしているかは影に隠れて見えない、ただ。 貴方から投げかけられるものがあったことに、悪い気はしていなかったと思う。 「もしも近しいことだったなら、一人で思い悩むのは寂しいから。 けれど直接聞くのは、怖いし、わからないから……」 青年の言葉はいつも拙く言葉足らずで、真意が相手に伝わることは多くはない。 だから発信する側としてもそれは不足のあるものだろうし、 聞き取る側としても全て察することは出来ない、仕方のないものだ。 貴方がどのように受け取ったって、それはあとあと気にすることなどではない。 「罰せられたいのかもしれない。 よくないことをしたことが、もうバレたと思うから」 今日、その日貴方が離れた頃に青年は大人の元へ連れられていく。 それは当人も誰も知らないことだし、知らされてはいないことだ。 それでも、ジャステシアがいなくなったことで何かを肌に感じているのかもしれなかった。 あやふやな応答ばかり、もっとわかりやすく打ち明けられたなら、 これまでの何年かのふれあいの中で、きちんと話ができていたのだろう。 (-210) 2022/05/04(Wed) 18:49:59 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ――青年が部屋に戻ってきたのは、姿のなかった一日を過ぎ。 もう辺りが夜闇に紛れて、月が高く昇った夜のことだった。 ようやっと顔を合わせることが出来たのは、ひょっとしたら朝だったかもしれない。 或いはそうでなくとも、会話が出来たのはやはり朝日が昇ったあとだろう。 なぜなら。 教師棟の渡り廊下を行き交う姿。 背の高い大人たちに紛れるように、青年の姿はあった。 生徒たちが就寝してすっかり施設内に静けさが降りた頃に、 彼はようやく"治療"を終えて部屋へと帰されることになったのだが。 寝台の上に転がされた青年には手錠が掛けられ、口枷をつけられ。 朝まで目覚めないようにと、鎮静剤が打たれた状態だった。 昼の内に姿を見られることがないように、このように移送されたのだ。 こうした処置を取られたのは、同室が実習生である貴方だからなのだろう。 連れてきた教師は貴方に伝えた。 朝まで決して拘束を外さないように。 万一暴れたらこの鎮静剤を再度打つように。 もしもきみが傷つけられることがあったなら、 患部を押さえてすぐに医務室に事情を伝えるように。 何があっても生徒たちにはこのことを報せないように、と。 目を閉じてじっとしている青年は、少なくとも自ら暴れたりはしなかった。 けれども教師たちは真剣に貴方に伝えた。面白半分ではなかった。 そうしたことは起こりうる可能性なのだと、その目は確かに訴えていた。 静かな夜が、過ぎていく。 (-215) 2022/05/04(Wed) 19:37:54 |
雷鳴 バットは、メモを貼った。 (c0) 2022/05/04(Wed) 19:50:05 |
【墓】 雷鳴 バット青年はその日、太陽のあるうちは教員棟から出されることさえなく。 月のあるうちは部屋の中から出ることさえ叶わなかった。 獣は檻に入れられたまま、また、誰かのいない朝が来る。 (+2) 2022/05/04(Wed) 20:58:45 |
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