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【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優検問を抜けた僕は、体育祭ムードに辟易していた。 「 めんどくさい…… 」嘆息する。昼休みのことだ。 そのままどこかで昼寝でもして、サボってしまおうかと思った。 それらしい所を歩いていると、君の姿を見かけた。 知らない女子だ。少なくとも同級生ではなさそうだと思う。 「ねえ、そこ、昼寝にはいい?」 何となく下級生と思ったから、そんな声をかけた。 /* 役職能力行使、『ランダム』の導きにあいました。 よければお付き合いくださいませ。特に何もありませんが。 (-2) 2021/10/27(Wed) 21:10:55 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親そこは日当たりがよく、さりとて寒風が吹きつける……というわけではない絶好のお昼寝スポット。 周囲に人気はない。 「……?」 こんな所に人が来るなんて、と自分のことを棚に上げて目を開けた。 声の主は見たことのない青年だ。おそらく先輩だろう。 「お昼寝には最高ですよ。 先にお邪魔してますが」 だからどこかへ行け、というわけではなく。 貴方が気にしないならこの空間を共有することに抵抗はなさそうだ。 /* びっくりどっきりお嬢様になってしまいましたわ。 何もないをするのも青春の1ページですわね。 (-8) 2021/10/27(Wed) 21:51:18 |
牛丸紗優は、今日はグラウンドからひときわ賑やかだった声が聞こえてこない。 (a0) 2021/10/27(Wed) 21:54:39 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優ふうん、と僕は吐息を漏らした。 確かに季節の割に、寒くもなさそうでいい場所だ。 「そう。じゃあ少しスペースを借りるよ。 ちなみに1年?2年じゃないよね」 敬語が返ってきたのを見てほぼ確信していたけど。 これで同学年や3年だったらあまりにもあまりだ。 同学年の顔を全て把握してるとまでは言い難いし。 僕は尋ねながら、日差しの下に胡座をかいた。 そこまでやって気付いたんだけど、隣に知らない人がいるのに寝るのはちょっと無理だな。 彼女が眠るか、ここを離れるまではこうして空でも見上げていよう。 幸い、いい秋晴れだ。 (-11) 2021/10/27(Wed) 22:06:51 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「1年です。 そういう聞き方するってことは、先輩は2年?」 同じ学校の中でも見たことのない顔というものはある。 やや冷えた空気の中で日差しだけがぽかぽかと暖かい。 だから、こんな所……人気のなく、自分だけが知っていると思っていたお昼寝スポットに来た先輩にすこしだけ興味を持った。 「さぼりですか」 言葉は簡潔。 (-23) 2021/10/28(Thu) 0:03:33 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優問われれば、僕は視線を戻す。 前髪の隙間から、後輩の顔を見た。 「2年。名前は朝日」 名乗る必要は本来ないような気はしたけど。 不便だから名乗っておいた。 「そうだよ。サボり」 続けて、悪びれもせず僕は答えた。 取り繕うつもりもないし。その必要も感じられない。 「嫌いなんだよね。体育祭」 (-24) 2021/10/28(Thu) 0:26:31 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親目が合っているのか合っていないのかわからない。 でも、会話を続けてはくれそうだ。言葉をつづける。 「朝日先輩ね。 こっちは牛丸です」 名乗りを返す。 あんたとかお前と呼ばれるよりはいいなと思ったので。 「ここにいる限りは他の人にはバレませんよ。 多分ですけど。今まで先輩以外の人が来たことないし。 ……体動かすのが嫌い?それとも、皆が浮かれてるのが嫌い? 嫌だったら答えなくていいですけど」 (-29) 2021/10/28(Thu) 0:34:55 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「牛丸さんか。覚えとくよ」 これから先話す機会があるかは分からないけど、まあ3年生よりはあるだろう。 あと数ヶ月であの人たちは卒業するんだし。 「へえ、そりゃいいとこ見つけたね。 僕もだけど、キミも。 嫌いなのはどっちも。でも1番は運動かな。 好き好んで疲れたいとは僕、思わないから」 口にしたあと、牛丸さんはそう思わない可能性もあるなと少し思った。 まあでもいいか。運動が嫌なのは、本当だし。 (-31) 2021/10/28(Thu) 0:51:40 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「どうも」 やや投げやりに聞こえる言葉を返した。 ありがとう、と言うのはなんだか違う気がしたので。 「ま、人避けができる異能なんか持ってないんで運がいいだけですけど。 ……ふーん、いいんじゃないですか。 好きな人もいれば嫌いな人もいるのが当たり前ですもんね」 自分がどちら側であるのかは言わなかった。 (-59) 2021/10/28(Thu) 6:28:23 |
牛丸紗優は、お弁当に肉まんを持ってくる方法を考えている。 (a32) 2021/10/28(Thu) 7:29:46 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「そうだよね。どっちもいる。 でもどっちも参加だ。……面倒ったらないよ」 短く嘆息した僕は、少し考えた末に結局尋ねることにする。 「牛丸さんは? 運動、好き?嫌い?」 嫌いといえば同意を示すだろうし、好きだといえば理由を尋ねるだろう。 どんなところが好きなの、と。 (-62) 2021/10/28(Thu) 10:20:42 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「音痴でも合唱コンクールは参加させられるし、 運動嫌いでも体育祭は参加させられる。 うまくいかないものですよ」 続くあなたの言葉に少し苦笑いをする。 「好きだけど嫌い、 嫌いだけど好き……では、どうですかね」 校則で決められた長さを遵守したスカートをすこしだけたくしあげる。 少しばかり時期の早い厚手のタイツで素肌は全く見えないが、 その左膝を似つかわしくないおおぶりのサポーターが覆っている。 (-66) 2021/10/28(Thu) 12:10:56 |
【人】 牛丸紗優今日のお昼時は陸上部の部室で食べることにした。 今日のお弁当はバケットサンドイッチ。 お肉はしっかりめに焼かれていて、冷めても美味しいようにちょっとぴり濃いめの味付け。 そこに野菜のシャキシャキ感が加わってさっぱり食べられる。 何人かの同期や先輩がいたりいなかったり、 思い思いの時間を過ごしている。 そんな中で不穏な噂話も耳に入ってきてしまう。 「異能の変容、かあ。 もし変わっちゃったとしてさ、さらに弱くなったりしたら最悪だよね」 寝覚めが最悪になる異能に変容しちゃったらどうしよう。 (63) 2021/10/28(Thu) 12:31:03 |
【人】 牛丸紗優>>99 御旗 「人間そのままでいたらズルズル堕落するもんっすよ。 今のまま、今以上を目指すだけでえらいというもんです」 現状を維持しようとするのは、変わらないでいることを決断し続けているともいう。 本人が望む望まないに関わらず。 「まー、そんなうまい話はないってことですね。 地道に練習するのが上達の近道って前先輩が言ってた気がしてきました。 というわけで、体育祭ではいいとこ見せてくださいね? 楽しみしてます」 なかなかの無茶振りをしながら、 そこそこの量があったバケットサンドイッチを食べ終えた。 食後のお茶をのんびり楽しんで、昼休みが終わるギリギリまで部室に居座ることだろう。 (103) 2021/10/28(Thu) 19:34:34 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「……それは……」 黒いタイツの上、白いサポーター。 視線を向けたあと、大体の想像をつけた。 少なくとも常から運動嫌いな僕は、サポーターなんてもののお世話になったことはない。 「運動部、かな。牛丸さんは」 (-108) 2021/10/28(Thu) 20:26:13 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「正解。 陸上部です」 サポーターというものは、運動部に所属していればお世話になっている人間は珍しくないだろう。 その中でもかなり大仰なものだから、先輩が詳しくなくてよかったなと少し思った。 「正確には、陸上部の応援係。 だから体育祭は……結構楽しみな部類ですかね」 (-119) 2021/10/28(Thu) 21:10:29 |
牛丸紗優は、先輩を期待でもんでいる。むぎゅむぎゅ。 (a54) 2021/10/28(Thu) 21:11:48 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「応援係って。体動かすからそんなものしてるんでしょ」 選手かどうかは知らないけど、普段走ってはいるのだろう。 それくらいは僕にも想像はつく。 そのサポーターの大仰さには気付かないけどさ。 「でも楽しみなんだ。 応援で楽しめるのは羨ましいけどね。 走りたいもんじゃないの?陸上部って」 (-125) 2021/10/28(Thu) 21:56:00 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「今は休ませ中なんで。 ちょっと無茶な使い方をしちゃいまして」 陸上部員の膝の故障。 言葉にしてしまえばありふれた話だろう。 「本音を言えば走りたいし、思いっきり飛びたかった。 でも今は我慢の時期なんです。 専門は棒高跳びだから……先輩の想像してるやつとはちょっと違うかもですね」 応援は好き。これは本当。 (-126) 2021/10/28(Thu) 22:15:57 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「へえ、高跳び」 テレビやなんかで見たことはある程度。 勿論実際にやったことはない。 「何mも跳ぶんでしょ、アレ。 よく怖くないよね」 チチ、と鳥の鳴き声がした。 見上げると空を飛んでいく。 「まあ確かに思ってたのとは違ったかも。 長距離とか短距離とか、そんなんが浮かぶよ、僕は」 (-127) 2021/10/28(Thu) 22:25:29 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「頭が空っぽになって、空を飛んでる気持ちになるんで。 いいものですよ」 集中してすべてを忘れて。 空に落ちるとでも言うべきか。 空を舞う鳥とは違う、期限付きの浮遊。 「陸上といえばだいたいの人はそう思い浮かべます。 そういう意味では……陸上部でしょ、って言われること多かったから、体育祭苦手かも」 とりとめのない話。 (-130) 2021/10/28(Thu) 22:58:26 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「……へえ。それは興味なくはないけど」 運動が嫌だという割に、僕は乗り気な方と思う。 何故なら『好き好んで疲れたいとは思わない』、その言葉の方が建前だからだ。 「そりゃそうだろうね。 僕はこうだから、そういう競技には参加させられたことないけど。まあいるよねどこにでも。 異能を理由に面倒そうな競技参加させられたりさ」 (-138) 2021/10/28(Thu) 23:17:34 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「……気になったら、お試し体験はできますよ。 実際に走ってもらうわけではないんですけど」 すこしだけ、声を潜めて。 「異能はこういう運動には全く関係ないんで、助かったかな。 どんなに緊張してても眠れる……寝かしつける異能なんで。 大会前とかに頼まれるんですよね」 先輩も非戦闘系……少なくとも、運動には向かない異能なんだろうなと思って、ぽろりと言葉がこぼれた。 (-142) 2021/10/28(Thu) 23:51:10 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「実際に走らないのに、お試し体験?」 潜められた声。僕は訊ね返した。 よく意味が呑み込めない。 「へえ。便利だね。 僕は残り物には福がある…そんな感じだ。 運動系じゃないけど、借り物競争とかに推薦されたりするから正直辟易してる」 看護師とか保育士とか向いてそうな異能だなと思った。 異能による向き不向きと、本人がなりたいものは別だから口にはしなかったけど。 (-145) 2021/10/29(Fri) 0:07:54 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「詳細は伏せますけど。 そういう異能持ちがいるってことです」 味わえるのは気分だけだろうが、あの気分を他人と共有できることは楽しいだろうなと思った。 「残り物には……? ああ、でも借り物競走に出ても先輩にとって楽なのを確保できたりするんですか? それは確かに、推薦されちゃうかも」 異能はあくまで個人の個性だ。 それによって望まないことを押し付けられるのは嫌だろうな、と同情めいた気持ち。 (-184) 2021/10/29(Fri) 6:52:44 |
【秘】 朝日元親 → 牛丸紗優「……へえ。気になるね。 高跳びもだけど、その異能も。牛丸さんの友達?」 便利な異能と思うかと言われるとそうは思わない。 他人に干渉する異能は扱いが難しいんだろうけど。 「そう思われて推薦されるだけで、別にそんなことはないんだけどね。 だから本当に、ただ迷惑な話だよ。 これで活躍しそうな異能なら、それはそれで──」 僕は一瞬、言葉を止める。 思いの外自分の異能の話で イラついて いたらしい。「──好き勝手言われて、競技に駆り出されるんだろうから。 それに比べたらマシだけどさ」 (-195) 2021/10/29(Fri) 13:44:11 |
【秘】 牛丸紗優 → 朝日元親「詳細は伏せるんですってば。 ばっちり探り入れないでくださいね、先輩」 くすくすと揶揄うように笑う。 嘘をついている様子はないが、これ以上話すつもりもないようだ。 「ああ、そういうわけではないんですね。 なら勝手なことを言ってごめんなさい。 ……どんな異能を持ってたって、本人のきもち次第なのが一番ですね」 (-248) 2021/10/29(Fri) 20:57:39 |
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