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【墓】 神谷 恵太>>1 >>3 鏡沼 柏倉(昨日) 「いえ………… 夜は、さすがに…… 中に…………入ります………… 人いないし……」 新たな来訪者に震えながらも頭を下げた。 震えているのはこのあとやっぱりボコられたり薄い本的展開になったりするのでは? と思っているためだ。 神谷は基本的に他人を信用していない。 ……『見間違え』は、この状況でも起こらなくはない。 が、今は『会いたい』度合いに比例して発生率が上がっているようで…… それがなければ見間違えることも、転送されることもないだろう。 「…………あの。ところで……、…………これ…………」 異能抑制剤。 本来ならそれは文字通り、異能を抑制するもの。 だが自分の体にはそれとは別の薬が効いている。 ……果たして、抑制剤はまともに効くのだろうか? →88%効いた。 ▼ (+3) 2021/11/03(Wed) 0:51:35 |
【墓】 神谷 恵太神谷 恵太は、特段取り柄の無い人間だ。 異能についても正しく理解していない。 だから説明も曖昧で、口下手がそれを助長する。 ……そう、自分でも思っている。 『きみが見たいように見ればいい』。 この少年の異能に名をつけるなら、かつて彼自身が吐き捨てたこの言葉が相応しい。 自分を見る人間が自分より会いたいと思う人を読み取り、周囲に対象者がいるかサーチ、その姿を自分に向けられた相手の五感に差し込む。 ごくごく限られた形でしか機能しないが、精神感応、空間把握、認識妨害の合わせ技。それに薬の効果で空間転移まで加わったのが先日の話。 ……そう。あくまでそれは、先日の話。 薬の後遺症か、異能抑制剤が効きすぎたのか…… この日、神谷 恵太の異能は完全に抑え込まれていた。 ▼ (+23) 2021/11/03(Wed) 9:10:36 |
【墓】 神谷 恵太「鏡沼先輩か、柏倉先輩を探してるんですが……」 神谷が自ら上級生に声をかけている様を見て、彼を知る1-Cの人間は目を丸くしたという。 異能がすべて『知覚』に関連している上に常時起動型なので、神谷の脳の機能の一部は常に高負荷状態になっている。 それが今は強制的にオフになっているため、逆に普通のヒトとしての機能が十全に使える状態、というのが今。 「……忙しいのかな、二人とも」 ちなみに手には紙袋を持っていて、中には一口まんじゅう12個入りが入っている。お詫びの品のつもりらしい。 ともあれこの日、一年モブ風男子が二人を探して校内をうろうろしていた……と。 何も知らない人間から見れば、これはそれだけの話だった。 (+24) 2021/11/03(Wed) 9:22:18 |
【墓】 神谷 恵太>>35 柏倉 「小物、ですか。 前にひとつだけ買って貰いましたけど。 すぐに、 なくして しまって」何故なくなったのかは自分でもわからない。 普通になくしただけなのか。誰かが悪戯で隠したのか。もっと酷い、悪意による盗みだったのか。 なんにしても、もういいのだ、と神谷は語る。 「あんまり効いてなかったみたいですし。 あ、抑制効果がなんとなく効いてる、てのは 分かるんです。頭の隅っこが妙に重い感じがするので。 昨日も今もそんな感じですけど、むしろそのほうが 楽っていうか……」 なので、むしろ昨日貰った薬の名前を知りたい。市販品だとしても、今使っているものより相性が良いのかもしれないし。 そう考えて先輩を探していた面もあると、神谷は語る。 (+26) 2021/11/03(Wed) 10:33:24 |
【墓】 神谷 恵太>>38 柏倉 「………………ぼくは。 たぶん…… 嘘は苦手です、けど」 眉尻が下がる。髪でほとんど見えないだろうが。 元よりこちらは利益のみを得る側であり、条件がどうであれ受け入れるしかないのだが…… それにつけても、副会長の言葉はまったくもって正論。少なくともすぐにかけた梯子を外されることはなさそう、と信頼してしまうくらいには、ブレがない。 が、そうなると、どうシラを切るかが問題になる。 自分の異能はクラス内でも知れている。 他にも『見間違えた』ことがある人間は多い。 つまり、急に見間違えが起こらなくなったなら、まず間違いなく自分には視線が集まる。 そして異能が働いて『いない』ときの自分は普通に喋れてしまう。周囲の追及にボロを出さない自信は、ない。 「……………………あの。 先輩の知り合いに、医者とか、カウンセラーとか。 そういう方、いませんか」 嘘を貫き通すには筋書きが必要だ。『薬』以外で異能の影響を抑えられたと、周囲が納得するような話が。 そのための登場人物を、探す。 (+29) 2021/11/03(Wed) 12:47:13 |
【墓】 神谷 恵太>>39 柏倉 「……え、あ、はい。じゃあ、それで…………」 やわらかな笑みを湛える眼前の先輩が、急に酷く恐ろしいもののように見えてきて、神谷は思わず一歩下がってしまった。 最後まで意図を伝えてないのに完全に理解された上で代案が出てきている。頭の回転が速い? 場馴れしている? 両方? 「な、……なんか、聞かれたら。 相談員の人に、似たような異能の知り合いを 紹介して貰って…… そこで抑制を色々試してる…… みたいな…… ことにします……」 しかしこれで逃げるわけにはいかない。 何せ薬は昨日飲んだ分だけ、つまりいつ異能が復活してもおかしくないのだ。 薬の余裕があるなら今欲しいが、そもそも常備してるってことは彼自身もそれを使っているのだろうし。 なので、今確認すべきは…… 「…………そ、れで、薬は…… いつ、……もらえます、か…………」 誰かに聞かれたら誤解されそうな台詞を吐く。あぶないね。 (+30) 2021/11/03(Wed) 13:22:32 |
【墓】 神谷 恵太>>40 柏倉 「え、あ、はい、ええと、待って」 自分も抑制剤を入れるためのピルケースを持っている。 が、今は持っていない。 鞄の中だし、その鞄は教室に置いてきてしまった。 つまり受け取るための容器がない。 「じゃ、あ、はい、これに」 考えた末、ハンカチを取り出した。 今日はまだ使ってないし、これに包んでおけば教室に戻るまでなら差し支えはないだろうと。 「異能の、研究……。 アノ、先輩の異能って、どんな……?」 …………それは、気の緩みとしか言いようがなかった。 これまで他人の異能のことなんて基本、首を突っ込まなかったのに。薬を受け取りながらつい尋ねてしまった。 まともに喋れたことで気が大きくなっていたのか。 抑制剤を常備しなきゃいけない異能なんてろくなものではないと、身をもって知っているくせに。 (+31) 2021/11/03(Wed) 15:30:27 |
【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 神谷 恵太「俺の異能は、『傷口を操作する』ものです。」 「ある程度のものであれば、塞ぐ事もできますが。 厄介な事にこれ、傷を拡大させる方が主な効果なんです。 何事も直すより壊す方が容易いというもので。」 何も、何の使い道も無い異能、というわけではない。 現状が、自分なりに使い方を模索した末の最終形でもある。 努力の末の結果だ。初めは傷を直す事なんてできなかった。 それでも傷の無いものには決して干渉できはしない。 そんな不自由で物騒極まりない異能。 「物に対して暴発すれば器物損壊。 人に対して暴発すればスプラッター映画も真っ青の流血沙汰。 扱いに慎重にもなるというものですよ。」 だから柏倉は、人との接触を極端に避けている。 傍からよくよく見れば、それは神経質なほどに。 (-190) 2021/11/03(Wed) 18:13:37 |
【墓】 神谷 恵太>>44 柏倉 唖然とした。 折角言葉がしっかり話せる状態なのに、暫くの間何も言えないまま、死にかけた金魚のようにぱくぱくと口を開くばかり。 他言なんてできるものか。 自分も異能に振り回され辟易している身だ。他人のことだからどうだっていい、なんてことにはならない。 けど…… 「な、」 「内緒に、します、……絶対に」 言っておいて、なんて空虚な言葉だろう、と思う。 それこそ何の保証もない。口約束。形だけのお願い。 神谷 恵太は凡人で、モブで、特に取り柄もなく、意思が強い訳でもない。そういう男子だったが。 でも、男子だった。だからこれだけ一方的に貰いっぱなしで、何も返さない、ということに苛立ちを感じた。 ちっぽけなプライドなんて、大体の場合においてなんの役にも立たないものだけど。 それでも。 一度だけ、神谷は意地を張って。 (+33) 2021/11/03(Wed) 18:30:27 |
神谷 恵太は、柏倉陸玖に手を差し出して、握手を求めた。「約束の証」として。 (c7) 2021/11/03(Wed) 18:31:27 |
【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 神谷 恵太だから、仮に今、あなたにどのような傷があったとしても。 柏倉の異能が、あなたに影響を及ぼす事は無い。 そうなってしまわないように細心の注意を払っている。 (-195) 2021/11/03(Wed) 18:46:23 |
【墓】 神谷 恵太>>58 柏倉 「………………。そうですね。 分かりました。先輩の言う通りです。 けど 」手を離す。次いで身体も離す。 やっぱり彼の言うことは正論で、こちらの感情の方が筋が通らない。それは分かった。 けど。そう、『けど』だ。 「それはそれとして。 薬は今後も貰いに行きます。先輩が卒業した後も。 でないとぼくが困りますから」 人の一面だけを見て判断するのは良くないと言うのなら、何度も会ってようく観察してやる。 タチが良くない人間なのはこっちだって同じだ。 立場的には圧倒的に自分の方が弱者なのにこんなことを言うのもおかしな話なのだけど、言ってしまった言葉を飲み込むことはできないし。 ともかく。 神谷 恵太は、話は終わった、とばかりに背を向ける。 何か手出しされたり呼び止められたりしない限りは、そのまま去っていくだろう。 (+40) 2021/11/04(Thu) 0:10:25 |
【墓】 神谷 恵太生殺与奪の権を他人に握らせるな。 なんて、近頃良く聞く言葉を思い出しながら『薬』を飲む。 頭の奥がずしりと重くなる感覚も、ずっと重いままなら慣れるもので。それよりもまともに考えが追い付くこと、喋れることの恩恵と比べればあまりにも軽いデメリットで。 「ぼくの生き死には柏倉先輩次第……か」 楽を知らぬまま不便の中を踠いて生きている状態と、一度楽を知ってしまった後で不便に戻るのとでは話が大きく違う。 自分は強い人間じゃない。今から前の状態に戻ればきっと『踏み外す』。物理的にか倫理的にかはその時にならないと分からないが。 なんにせよ、二者択一の選択肢から外れるためには、とるべき行動はひとつしかない。 異能を制御する。 今まではできないと思っていたし、実際できなかった。 けど薬で異能が封じられると言うことは、少なくとも特定条件を揃えられれば異能を止められる、ということでもある。 とはいえ独力では取っ掛かりすら掴めないのも事実。 柏倉先輩の親を頼るか、同類異能らしい鏡沼先輩を頼るか、とりあえず同じクラスの面々にツテを聞いてみるか。 ……いいや、該当者の中で最初に見つけた相手に聞いてみよう。なんて肝心なところを雑に決めながら、神谷は廊下を歩いていく。 (+52) 2021/11/04(Thu) 9:30:39 |
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